JPH0640766U - 太陽熱温水器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【構成】 集熱器１と貯湯槽２を別体に形成して、この
集熱器１の少なくとも一部を貯湯槽２上に載置して配設
すると共に、この集熱器１と貯湯槽２を熱媒の往き配管
４と戻り配管５で接続し、この往き配管４の途中に太陽
電池７で駆動される循環ポンプ６を設けた。 【効果】 太陽熱温水器全体の設置面積が小さくなり、
また集熱器１と貯湯槽２の上面を同一面にできることか
ら、外観上も優れ、さらに集熱器１の勾配を大きくして
効率的に集熱を行うことができる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は太陽熱温水器に関し、集熱器と貯湯槽を別体に形成して、この集熱器 の少なくとも一部を貯湯槽上に載置して配設した太陽熱温水器に関する。

【０００２】

【従来の技術および考案が解決しようとする課題】

従来の太陽熱温水器は、集熱器と貯湯槽を一つのケーシング内に収納して一体 に形成したものが殆どであった。このように集熱器と貯湯槽を一体に形成すると 、太陽熱温水器の全体が大型化・重量化し、家屋の屋根などに設置する際の施工 性が悪いという問題があった。

【０００３】 そこで、図５に示すように、集熱器１１と貯湯槽１２を別体に形成し、この集 熱器１１と貯湯槽１２を連結金具１３を用いて連結することにより、施工性を改 善した太陽熱温水器が提案されている（例えば実開昭５７−７３５５２号公報、 実開昭５７−６２８５３号公報、および実開昭６１−３８４５４号公報などを参 照）。

【０００４】 ところが、これらの太陽熱温水器は、連結金具１３を用いて集熱器１１と貯湯 槽１２を連結するものの、集熱器１１と貯湯槽１２は、別々に屋根上に設置され ることから、太陽熱温水器全体の設置面積が大きくなると共に、集熱器１１の上 方に貯湯槽１２が凸状に現れることから、外観上も好ましくないという問題があ った。

【０００５】 また、集熱を効率的に行うためには、集熱器１１の集熱面の勾配は約３０℃以 上が望ましいと言われているが、家屋の屋根の勾配は、一般に２５℃以下のもの が多い。したがって、従来の太陽熱温水器のように、集熱器１１を家屋の屋根上 に直接載置すると、集熱を効率的に行うことができない場合が多いという問題も あった。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本考案に係る太陽熱温水器は、上記のような従来技術の問題点に鑑みて為され たものであり、その特徴とするところは、集熱器と貯湯槽を別体に形成して、前 記集熱器の少なくとも一部を前記貯湯槽上に載置して配設すると共に、前記集熱 器と貯湯槽を熱媒の往き配管と戻り配管で接続し、この往き配管の途中に太陽電 池で駆動される循環ポンプを設けて成る点にある。

【０００７】

【作用】

上記のように構成すると、太陽熱温水器の設置面積が小さくなり、また集熱器 と貯湯槽の上面を同一面にできることから、外観上も優れ、さらに集熱器の勾配 を大きくして効率的に集熱を行うことができる。

【０００８】

【実施例】

以下、本考案の実施例を添付図面に基づき詳細に説明する。 図１は本考案に係る太陽熱温水器の一実施例を示す斜視図、図２は側面図であ り、１は集熱器、２は貯湯槽である。

【０００９】 前記貯湯槽２には、集熱器１の厚みとほぼ同じ深さを有する切欠部３が設けら れており、この切欠部３に集熱器１の一端部が載置される。したがって、集熱器 １は屋根の勾配よりもさらに急勾配に設置されると共に、集熱器１の上面と貯湯 槽２の上面を同一面にすることができる。なお、図２中、Ｘは屋根面である。

【００１０】 前記集熱器１と貯湯槽２は、熱媒の往き配管４と戻り配管５で接続されており 、往き配管４の途中には、熱媒を強制的に循環させる循環ポンプ６が設けられて いる。この循環ポンプ６は、貯湯槽２の上面に取り付けられた太陽電池７で駆動 される。すなわち、上述のように、集熱器１の一端部を貯湯槽２の切欠部３上に 載置すると、この集熱器１と貯湯槽２を往き配管４と戻り配管５で接続しても、 熱媒を自然循環させることは殆ど困難であるが、往き配管４の途中に循環ポンプ ６を設け、この循環ポンプ６を太陽電池７で駆動すると熱媒を良好に循環させる ことができるようになる。なお、図１および図２に示す実施例では、二台の集熱 器１を設置する例であるが、一台または三台設置してもよい。

【００１１】 図３（ａ）および（ｂ）は、貯湯槽２の切欠部３を示す斜視図と側面図である 。切欠部３には、貯湯槽２の前面側に、貯湯槽２の幅方向に連続した仮受部８が 設けられており、貯湯槽２の背面側に、三つの固定部９が設けられている。この 仮受部８および固定部９は、側面視した形状が略Ｚ形を呈しており、一片は貯湯 槽２に固定されている。

【００１２】 図４は、集熱器１と貯湯槽２の固定状態を示す図である。集熱器１の端面には 、側面視したときに略Ｌ字形を呈する係合片１０が設けられており、この係合片 １０を貯湯槽２の固定部９に係合することにより、集熱器１が貯湯槽２に切欠部 ３に固定される。なお、図４中、Ｘは屋根面である。すなわち、図３に示す固定 部９は、この固定部９に集熱器１が固定されたときは、集熱器１の端面と貯湯槽 ２の切欠部３の壁面に、隙間が殆どできないような位置に設けられ、仮受部８は 、この仮受部８に集熱器１が仮固定されたときに、集熱器１の端面と貯湯槽２の 切欠部３の壁面に、隙間ができるような位置に設けられる。すなわち、この仮受 部８は、集熱器１をこの仮受部８に仮固定して配管の接続作業などを行うために 設けられる。

【００１３】 次に、本考案に係る太陽熱温水器の施工方法を説明する。まず、貯湯槽２を屋 根上に持ち上げて固定する。次に、集熱器１を屋根上に持ち上げて、その一部を 貯湯槽２の仮受部８部分に載置し、集熱器１を貯湯槽の中央方向にスライドさせ て仮固定する。集熱器１を仮固定した状態で、集熱器１と貯湯槽２に往き配管４ と戻り配管５を接続する。次に、集熱器を固定部９に固定して完了する。なお、 配管部分の保守などを行う際には、上記方法と逆に行えばよい。このように、集 熱器１を仮固定した状態で配管の接続作業や保守点検を行うと作業性が良好にな る。

【００１４】

【考案の効果】

以上のように、本考案に係る太陽熱温水器によれば、集熱器と貯湯槽を別体に 形成して、この集熱器の少なくとも一部を貯湯槽上に載置して配設すると共に、 この集熱器と貯湯槽を熱媒の往き配管と戻り配管で接続し、この往き配管の途中 に太陽電池で駆動される循環ポンプを設けたことから、太陽熱温水器全体の設置 面積が小さくなり、また集熱器と貯湯槽の上面を同一面にできることから、外観 上も優れ、さらに集熱器の勾配を大きくして効率的に集熱を行うことができる。

【００１５】

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る太陽熱温水器の一実施例を示す斜
視図である。

【図２】本考案に係る太陽熱温水器の一実施例を示す側
面図である。

【図３】本考案に係る太陽熱温水器の貯湯槽を示す図で
あり、（ａ）は斜視図、（ｂ）は側面図である。

【図４】本考案に係る太陽熱温水器の集熱器と貯湯槽の
固定状態を示す図である。

【図５】従来の太陽熱温水器を示す図である。

【符号の説明】

１・・・集熱器、２・・・貯湯槽、３・・・切欠部、４
・・・往き配管、５・・・戻り配管５、６・・・循環ポ
ンプ、７・・・太陽電池、８・・・仮受部、９・・・固
定部、１０・・・係合片。

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 集熱器と貯湯槽を別体に形成して、前記
   集熱器の一端部を前記貯湯槽上に載置して配設すると共
   に、前記集熱器と貯湯槽を熱媒の往き配管と戻り配管で
   接続し、この往き配管の途中に太陽電池で駆動される循
   環ポンプを設けて成る太陽熱温水器。
2. 【請求項２】 前記貯湯槽上の集熱器載置部に、集熱器
   を一時的に固定する仮受け部と、集熱器を固定する固定
   部を設けたことを特徴とする請求項１に記載の太陽熱温
   水器。