JPH0640724B2

JPH0640724B2 - 電動機巻線絶縁抵抗監視装置

Info

Publication number: JPH0640724B2
Application number: JP33039587A
Authority: JP
Inventors: フレデリック・デー・ブラウン; フレツド・イー・セビアー
Original assignee: ザ・チヤールス・スターク・ドラツパー・ラボラトリー・インコーポレーテツド
Priority date: 1987-03-12
Filing date: 1987-12-28
Publication date: 1994-05-25
Anticipated expiration: 2009-05-25
Also published as: JPS63224650A; US4766387A

Description

【発明の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕本発明は多相電動機の選択された電動機巻線の絶縁抵抗
を電動機を作動させながら測定する電動機巻線絶縁抵抗
監視装置に関するものである。

〔従来の技術〕

多相電動機の破損の主な原因は巻線を保護している絶縁
体の破壊である。このような劣化は高価な電動機を破壊
する可能性がある。さらに気密封止した電動機を使用す
る冷凍装置では絶縁破壊が原因で絶縁用樹脂を燃焼さ
せ、冷凍剤用の管を汚染する電孤が発生する可能性があ
る。このような場合には装置に高価で時間の掛かる補修
作業が必要になることがある。

従来からのやり方では、過度の電流が流れたり、過度に
温度が上昇すると、破損する前に電動機を停止する遮断
器や温度開閉器などの装置で保護して、電動機が突然に
破損しないようにしてきた。しかし、このような装置は
問題の原因を何も指摘せず電動機の停止が迫つているこ
とを少しも警告しない。

多くの装置が、絶縁破壊を監視するために交流信号を使
用する。しかし、これらの装置では、通常、複雑な電子
回路と結合装置とが必要である。ある別の装置ではもつ
と簡単な直流検知回路を利用している。しかし、そのよ
うな装置は、通常、電動機が動作していないときしか使
用できない。冷凍食品倉庫、病院の給水装置、ミサイル
や原子炉の冷却装置などの電動機が大きな冷凍装置にお
いて、または電動機の連続運転が欠かせない同様の適用
面において用いられているときのような多くの環境で
は、電動機の停止は非常に望ましくないし、全く受け入
れられないことがある。冷媒圧縮機で用いられている別
の手法には絶縁材料を犯す可能性のあるクランクケース
油の酸性度の定期的検査がある。しかし、この方法は、
圧縮機を停止することを必要とするとともに弁を開閉
し、油の検査試料を取つて、漏洩を調べるために広範な
作業者の介入を必要とする。

直流検知法を用い、電動機を運転したまま、絶縁故障を
監視する装置がある。しかしその装置はただ無接地の電
源の時だけ使用できるのであり、多くの電源は接地され
ているので、この装置の使用範囲は制限されている。そ
れはまた電動機を停止するので、上述のように非常に好
ましくないことがある。

〔発明が解決しようとする問題点〕

この発明の目的は多相電動機の巻線絶縁抵抗を電動機が
作動しないまま有効に監視する装置を提供することであ
る。

この装置のさらに目的とするところは電動機に潜在する
問題をそれらが発生する前に検知して指示し、適正な修
正を行えるようにする電動機巻線絶縁監視装置を提供す
ることである。

この発明のさらに目的とするところは多相電動機または
圧縮機および電動機を利用する装置の両方を保護する電
動機巻線絶縁抵抗監視装置を提供することである。

この発明のさらに目的とするところは、巻線絶縁が破壊
すると起る電孤発生に起因するような汚染から冷凍装置
や冷却装置を保護するのに特に有効な電動機巻線絶縁抵
抗監視装置を提供することにある。

この発明のさらに目的とするところは接地された電源と
有効に動作する電動機巻線絶縁抵抗監視装置を提供する
ことである。

この発明のさらに目的とするところは簡単だが有効な直
流試験信号を使用した電動機巻線絶縁抵抗監視装置を提
供することである。

この発明のさらに目的とするところは複雑でなく、比較
的安価であり、作業者の介入が最少限であるか自動的に
も作動する電動機巻線絶縁抵抗監視装置を提供すること
である。

〔問題点を解決するための手段〕

この発明は、多相電動機の各巻線をそれぞれの相の電源
から選択的に切り離し、切り離した巻線を試験電圧を印
加する絶縁抵抗測定回路と接ぎ直し、その巻線に残りの
巻線で電動機を運転し続けながら漏洩抵抗を測定できる
ようにすることにより、多相電動機の巻線抵抗を電動機
の運転中に有効且つ簡単に監視できることがわかつた結
果である。

この発明は、多相電動機の巻線絶縁抵抗を電動機の運転
中に測定する電動機巻線絶縁抵抗監視装置を特徴とす
る。この装置は、巻線絶縁抵抗測定回路と各巻線を別々
の相をもつた電源と絶縁抵抗測定回路とに選択的に接続
する切替装置とを具備する。電動機の運転を続けながら
巻線の接地に対する絶縁抵抗を測定するために一つの巻
線をそれの電源から切り離し、その巻線の端を電動機巻
線絶縁抵抗測定回路と接続するように切替装置を制御す
る装置がある。

好ましい実施例は、電動機巻線絶縁抵抗測定回路は電源
から切離した巻線に試験電圧を印加する装置を具備す
る。試験電圧印加装置は切離した巻線に直流試験電圧を
加える装置を具備することができる。この測定回路は交
流信号源に接続されてもよく、また試験電圧印加装置
は、測定回路から交流信号を除去する装置を備えていて
もよい。試験電圧印加装置は交流信号源に取付けて交流
信号を直流に変換し、信号を２倍にし、２倍の直流信号
を切離した巻線に加える倍電圧器を具備することができ
る。この測定回路は、倍電圧器を流れる電流を制限する
装置を具備することができる。測定回路はまた印加され
た試験信号に応動し、切離した巻線絶縁抵抗を指示する
信号を発生する装置を具備することができる。巻線絶縁
抵抗指示信号発生装置は、接続されたままの巻線によつ
て測定回路に入る交流信号を除去する装置を具備するこ
とができる。この測定回路はまた巻線絶縁抵抗指示信号
発生信号に応動し巻線絶縁抵抗値を定める装置を具備す
ることがある。

切換装置は、各巻線に付属した双極双投開閉器を具備す
ることができる。切替装置は、電源に接続した継電装置
を具備することができ、切替装置制御装置は関連の巻線
をそれの相の電源と絶縁抵抗測定回路とのうちの一方に
相互接続するように継電器を選択的に付勢し、その巻線
をそれの相の電源と巻線絶縁抵抗測定回路とのうちの他
方に相互接続するように継電器を選択的に除勢する装置
を具備することができる。継電装置を選択的に付勢、除
勢する装置は手動の開閉器、タイマー、またはマイクロ
プロセサー装置を具備することが出来る。一度にはただ
の一本の電動機巻線だけを測定回路と相互接続する装置
があることが望ましい。巻線絶縁抵抗測定回路に応動し
測定絶縁抵抗値を指示する装置を設けることができる。

〔実施例〕

他の目的や、特徴や利点は次の好ましい実施例の記述お
よび添付図面から明瞭になるであろう。

この発明の電動機巻線絶縁抵抗監視装置は、電動機を運
転したままで多相電動機の巻線の絶縁抵抗を測定でき
る。ほとんどの誘導電動機では、巻線は固定子に取付け
られている。しかし別の実施例では巻線は多相電動機の
回転子に巻かれていることがある。この装置は、巻線絶
縁抵抗測定回路および各巻線を異なる相の電源と絶縁抵
抗測定回路とに選択的に結合させる双極双投開閉器のよ
うな切替装置とを具備している。他に固体巻線分離開閉
器や種々の他の切替装置を使用することもできる。これ
らの開閉器は一度にはただ一つの巻線を測定回路と、接
続することに制限されている。普通は切替装置は電源に
接続され、相別電源または絶縁抵抗測定回路のいずれか
とそれぞれの巻線を相互接続するように選択的に付勢さ
れる多くの継電器を具備している。継電器が除勢される
と、巻線は相別電源と絶縁測定回路のうちの他方に接続
される。継電器の付勢、除勢を行うには多くのやり方が
ある。例えば、各継電器を手動の押しボタン開閉器で作
動することができる。滑り機構やその他の装置を設け
て、一度に唯一つの開閉器を押すようにしてもよい。他
に回転開閉器も使用できる。所定の間隔で継電装置を付
勢、除勢するのにタイマーを用いてもよく、またそのよ
うな制御をマイクロプロセツサー、例えばヒユーレツト
・パカード（Hewlett-Packard）３４４８Ａの開閉器制
御素子で行うこともできる。

この測定回路は目的の電機子巻線に直流試験電圧を印加
して作動するのが好ましい。例えば、電力線の交流電圧
を交流信号を直流信号に変換する、倍電圧器に供給し、
信号を２倍にし、その２倍にした信号を不接続の巻線に
加える。好ましい倍電圧器（マルチプライヤー）はMura
ta Erie 製の部品番号５ＶＭＳ１０である。短絡時に倍
電圧器に流れる電流を制限するために抵抗器または同様
の手段を設けてもよい。

試験電圧を加えると巻線絶縁の劣化程度によつて変る大
きさの漏洩電流が巻線から電動機の枠に流れる。この漏
洩電流は、接続を外した巻線の絶縁抵抗を示す信号を作
る測定回路を通して戻される。この信号は、普通、抵抗
の両端間に現れる。次に、この信号を処理して巻線の絶
縁抵抗値を求めることができる。デジタルまたはアナロ
グ表示器を検知した抵抗値または代りに漏洩電流もしく
は抵抗の信号を表示するのに用いることができる。帯状
記録紙記録計、印字機または他の記録装置を用いてこれ
らの測定値を記録することができる。種々の警報器を抵
抗値が望ましくないほど低いか高いことを警告するのに
使用することができる。さらに欠陥状態を検知したと
き、負荷や電源を切り離したり、他の必要な処置をする
のに修正処置用の電子回路を利用することができる。

正常運転時の巻線の絶縁抵抗値は、通常１００メガオー
ムから１００，０００メガオームの間であり、この装置
は、抵抗値のこの範囲からの偏差値を測定できる。この
発明は、普通、絶縁に関する問題が始まる大きさである
２０メガオーム以下に絶縁抵抗値が低下したのを検知す
るのに特に有効である。この装置は、また、例えば絶縁
体が、乾燥し過ぎたり、絶縁体から水分がなくなつたこ
とによつて望ましくないほど高い絶縁抵抗が生じた時を
指示するのに使うことができる。

通常の三相電動機では、巻線のうちの選択した一つを残
りの２相の巻線で電動機を運転し続けながら前記の方法
で監視する。そのような実施態様の測定時間は、読み取
りが安定するに必要なだけの時間、例えば約３０秒が好
ましい。この時間は他の二つの巻線により電動機を運転
するのに十分なだけの短時間である。重要な装置の正規
運転の間には、２０分毎に一つの巻線の絶縁抵抗を測定
することが望ましいことがある。したがつて、各巻線は
電動機や電動機が作動させている装置に大きな損傷が与
えられる前に絶縁の劣化や潜在する問題を見つけて修正
できるように１時間毎に試験される。

第１図な多相誘導電動機１８の巻線１２、１４、１６の
絶縁抵抗を測定する電動機巻線絶縁監視装置１０を示
す。多相誘導電動機１８を駆動するために相分離開閉装
置２０が三相電力線を電力線L1、Ｌ２、Ｌ３を通してそ
れぞれ巻線１２、１４、１６に接続する。例えば巻線１
２の絶縁抵抗を測定するためには開閉器制御装置２５は
相分離開閉装置２０を作動して、電力線Ｌ１から選択的
に巻線１２を切り離し、巻線１２を抵抗測定回路３０か
らの試験電圧信号２８に接続し直す。抵抗測定回路30自
身は電力線Ｌ１から給電される。巻線１２の両端に印加
された試験電圧によつて電流が巻線１２から劣化した絶
縁層を通り、電動機１８の枠３２に電流を漏洩する。こ
の漏洩電流は電流から信号を得る抵抗測定回路３０に線
路３４を通して戻る。この信号は、絶縁抵抗値を決める
のに用いられ、その抵抗を示す信号Ｒを表示器３６に伝
送して、そこに表示する。

第２図に示すように、相分離開閉装置２０は、巻線１
２、１４、１６にそれぞれ付随してる３個の双極、双投
型の開閉器３７、３８、３９を具備する。各開閉器は、
１対の切替接点４０、４１とリレー・コイル４２を具備
する。巻線１２に動作電力を加えるためには、開閉器３
７の切替接点40は、電力線Ｌ１の固定接点５３に係合
し、切替接点４１は中立線Ｎ１の固定接点５６に係合す
る。これにより、電力線から巻線１２を経て中立線まで
の回路が完成する。巻線１４と巻線１６も同じように開
閉器３８と開閉器３９を通して電力線L2と電力線Ｌ３か
ら給電される。

各リレー・コイルの一端を電力線Ｌ１に接続する。各リ
レー・コイルの他端は、開閉器制御装置２５の中のそれ
ぞれの押しボタン開閉器５０、52、５４を通して中立線
Ｎ１に選択的に接続される。開閉器５０、５２、５４が
開状態のときは、各スイツチのそれぞれのリレー・コイ
ルは除勢されたままである。従つて、各開閉器３７、３
８、３９の切替接点４０、４１は、それぞれ固定接点５
３、５６に係合したままである。開閉器５０、５２、５
４の選択した一つを閉じると、それに付随したリレー・
コイル４２は、電力線Ｌ１からの電力によつて付勢さ
れ、相分離開閉装置２０の中の開閉器３７、３８、３９
の一つを作動して、その開閉器が関連の巻線を電力線Ｌ
１、Ｌ２、Ｌ３から切り離し、その巻線を抵抗測定回路
３０に接続する。この動作について以下に更に詳細に述
べる。

第２図の抵抗測定回路３０は、電力線Ｌ１から給電され
るように接続されている倍電圧器６０を具備する。出力
線６３は、倍電圧器６０の正端子から制御抵抗６４を経
て伸び、相分離開閉装置20の各々の開閉器３７、３８、
３９の中のそれぞれの接点８１に終つている。電動機１
８の枠３２に接続した中立線Ｎ２は、抵抗測定回路３０
に戻る。６２００オームの抵抗６６と側路コンデンサー
67を中立線Ｎ２と倍電圧器６０に接続する線路６８との
間に接続する。同様に信号処理器７０を中立線Ｎ２と、
線路６８とに接続する。その信号処理器の出力が表示装
置３６の種々の装置を駆動する。表示装置は、例えば、
デジタル表示器７４や帯状記録紙記録計７６や抵抗値が
低すぎたり高すぎた場合に報知する警報器７８などを具
備している。

ある特定の巻線の絶縁抵抗を測定するためには、その巻
線をその相の電源から切り離し、抵抗測定回路に接続が
えする。例えば、巻線１２を監視するには、開閉制御装
置２５の押しボタン開閉器50を点線で示したように押し
下げる。こうすると開閉器３７のリレー・コイル４２を
通る回路が閉じるのでコイルが付勢される。その結果、
点線で示すように、開閉器３７の可動接点４０が固定接
点５３から離れ、擬似接点８０に係合するように切替わ
る。同様に開閉器３７は、固定接点５６から離れ、端子
８１に係合するように切替わる。従つて、巻線１２に
は、もはや電力線Ｌ１から給電されないで、代わりに巻
線１２は、抵抗測定回路30と接続される。

倍電圧器６０は、電力線Ｌ１から受けた交流信号を直流
に変換し、電力線から受けた電圧を２倍にして、線路６
３を通して約２５０ボルトの出力を与える。制限抵抗６
４は短絡が生じたとき、倍電圧器を損傷から保護する。
この電圧は、端子81と可動接点４１を通して巻線１２に
印加される。その結果、電流が抵抗８２で表されている
巻線の絶縁物を経て接地即ち電動機１８の枠３２へ漏洩
する。漏洩の程度は絶縁の状態にしたがつて絶縁体によ
つて与えられる抵抗によつて変わる。絶縁が良好な状態
の場合は、漏洩は比較的少ないはずである。しかし、摩
損したり劣化した絶縁では電動機枠の漏洩電流は大きく
なるであろう。

漏洩電流は、中立線Ｎ２を経て抵抗測定回路30に戻され
る。そこで抵抗６６が巻線絶縁抵抗を表わす信号Ｓを発
生する。普通は、この信号は、測定中の巻線と電動機を
駆動するために交流信号を用い続けている残りの二つの
巻線との間の容量結合により、望ましくない交流成分を
含む。この交流成分は、雑音となり、抵抗測定を妨害す
る可能性がある。そこで、コンデンサー６７を設けて信
号Ｓから交流成分を除去することによつて容量結合の影
響を減少させる。除去された信号は、信号処理器７０に
送られ、そこで次式により絶縁抵抗値を計算する。

Ｒ＝Ｖ_Ａ／Ｉ_Ｌここで、Ｒは絶縁抵抗、Ｖ_Ａは印加試験電圧、Ｉ_Ｌは漏
洩電流である。

漏洩電流Ｉ_Ｌそれ自身は次式で決まる。

Ｉ_Ｌ＝Ｓ／Ｒ_１ここで、Ｒ_１は抵抗６６の抵抗値で、Ｓは測定された信
号値である。これらの式から次式が導出される。

Ｒ＝(Ｖ_Ａ×Ｒ_１)／ＳＶ_Ａ（２５０ボルト）、Ｒ_１（６２００オーム）の指定
された好ましい値と信号Ｓの決定された値を用いて、上
記の式を以下のように解く。

Ｒ＝２５０Ｖ×６２００Ω／Ｓこうして、検出され測定された絶縁抵抗を表わす信号
は、例えば、デジタル表示器７４や、帯状記録紙記録計
７６や警報器７８に送られる。

第３図の押しボタン開閉器５０、５２、５４は、装置１
０を入れた箱１００の前面に設置される。選択された巻
線の絶縁抵抗を測定するには、箱100の中にある抵抗測
定回路を開閉器６７を作動して始動させ、押しボタン５
０、５２、５４の選択されたものを押し下げて、個々の
巻線を監視する。開閉器５０、５２、５４の中のただ一
つ開閉器が閉じ、その結果、任意のある時点ではただ一
つの巻線だけが確実に切離されるように、滑り板１２０
が各々の押しボタン５０、５２、５４のそれぞれの後端
と中立線Ｎ２との間に配設されている。滑り板１２０は
箱１００の外側に設置した調節レバー１２２に細長い要
素（図示なし）で結合されている。調節レバー１２２は
滑り板１２０にあり切り欠き１２４と一線に並んでい
る。切り欠きは選択された押しボタンが通過できるよう
にしておりその選択された押しボタンを押し下げると、
押しボタンが中立線に係合する。第３図では切り欠き１
２４は、押しボタン開閉切５２を受け入れる位置にある
ので、第２図の巻線１４が抵抗測定回路で監視可能にな
つている。そして測定された絶縁抵抗値はデジタル表示
器７４に表示される。同時に、滑り板１２０は押しボタ
ン５０、５４を押し下げできないようにする。したがつ
て巻線12と巻線１６は付勢されたままで、電動機を作動
している。

押しボタン開閉器５０を押して、それに関連した巻線１
２を監視するには、押しボタン５０を受ける位置に切り
欠き１２４が、くるまでレバー１２２を矢印１２６の方
向に動かす。こうすると、押しボタン開閉器５０が中立
線に接触できるようになり、それに関連した巻線１２を
抵抗測定回路で監視できるようになる。同時に滑り板１
２０は、押しボタン開閉器５２、５４を押し下げできな
いようにする。巻線１６を監視するためには、開閉器５
４を開閉器５０および５２の場合と同じ方法で作動す
る。測定が終了したときは「ＯＦＦ」ボタン６９を作動
して測定回路を切る。

各押しボタン開閉器５０、５２および５４を押し込むに
は押しボタンをその関連のリレー・コイルが除勢される
ように持ち上がつた状態に押しやる強いスプリングの力
に打ち勝つ必要があるのが望ましい。これによつて作業
者が不必要に長い時間巻線の一つを切離すのを思いとど
まらせる。

リレー・コイル４２ａ、４２ｂ、４２ｃ（各々が電動機
の巻線の一つに付随している）の付勢、除勢をする別の
機構を第４図に示す。各コイルは一端で電力線Ｌ４に接
続している。各コイルの他端には、それぞれの端子１１
０、１１２、１１４がある。回転開閉器１１６が中立線
Ｎ３に接続し、渦巻ばねによつて偏倚力をかけられてい
て端子１１０、１１２、１１４に係合しないようになつ
ている。その結果正常運転中はリレー・コイル４２ａ、
４２ｂ、４２ｅは除勢されたままなので、それらに関連
の巻線は、付勢されたままであり、電動機を作動する。
絶縁抵抗を測定するために各巻線を選択的に切離すため
には、リレー・コイル４２ａ、４２ｂ、４２ｃを選択的
に付勢する必要がある。これは、回転開閉器１１６が端
子１１０、１１２、１１４の一つに係合するように回転
開閉器を右廻りに回転することによつて達成される。端
子の一つに係合すると、その端子に付随したリレー・コ
イルが付勢され、その結果それに関連する巻線が除勢さ
れ、その巻線の絶縁抵抗を測定できるようになる。試験
が完了すると、回転開閉器は解放され、渦巻ばね１１８
が回転開閉器を各端子から離れた最初の状態に押し戻
す。点線で示すように、回転開閉器１１６は任意の１時
点では１端子にしか係合できない。従つてリレー・コイ
ル４２ａ、４２ｂ、４２ｃの中少なくとも２個のリレー
・コイルはつねに除勢されたままなので、それらに関連
する電動機巻線は、一つの巻線が測定中であつても、電
動機を駆動するためには付勢されている。

切替操作の自動制御を第５図に示したように行うことが
できる。図において、リレー・コイル42d、４２ｅ、４
２ｆの各々は、一端で電力線Ｌ５に接続されている。各
コイルの他端はタイマー１５０に接続されている。タイ
マーが、リレー・コイルの他端を中立線Ｎ４に選択的に
接続し、一度に一つのコイルを付勢できるようにしてい
る。別の方法としてマイクロプロセサー１６０を用い、
選択的にリレー・コイル４２ｄ、４２ｅ、４２ｆを選択
的に作動し、前記絶縁抵抗試験のため、一度に一つの巻
線を切離すようにプログラムすることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明による多相電動機の電動機巻線絶縁抵
抗監視装置のブロツク図、第２図は前記監視装置を実現する好ましい回路の略図、第３図は前記監視装置で監視する巻線を選択する押しボ
タン装置の正面図、第４図は監視する巻線を選択するための代案の回転開閉
器の略図、第５図は監視する巻線を選択するためのタイマーやマイ
クロプロセサーなどの代案装置の略図である。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献特開昭53−49203（ＪＰ，Ａ) 特開昭60−107574（ＪＰ，Ａ) 実開昭59−66156（ＪＰ，Ｕ) 実開昭55−32477（ＪＰ，Ｕ)

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】多相電動機の巻線の絶縁抵抗を電動機の作
動中に測定する装置で電動機の巻線絶縁抵抗測定回路
と、各巻線を別々の位相をもつた電源と前記絶縁抵抗測
定回路とに選択的に接続する切替装置と、電動機が作動
を続けながらその巻線の接地に対する絶縁抵抗を測定す
るために一つの巻線をそれの電源から切り離し、前記巻
線の一端を前記巻線絶縁抵抗測定回路と接続するように
前記切替装置を制御する装置とからなる電動機巻線絶縁
抵抗監視装置。
【請求項２】前記巻線絶縁抵抗測定回路が電源から切離
された前記巻線に試験電圧を印加する装置を備える特許
請求の範囲第１項に記載の電動機巻線絶縁抵抗監視装
置。
【請求項３】前記試験電圧印加装置が前記切離された巻
線に直流試験電圧を印加する装置を具備する特許請求の
範囲第２項に記載の電動機巻線絶縁抵抗監視装置。
【請求項４】前記試験電圧印加装置が交流信号源に取り
つけられ、交流信号を直流に変換し、信号を２倍にし、
倍電圧の直流信号を前記切離された巻線に加える倍電圧
器を具備する特許請求の範囲第３項に記載の電動機巻線
絶縁抵抗監視装置。
【請求項５】前記巻線絶縁抵抗測定回路が交流信号電源
に接続され、前記試験電圧印加装置が前記巻線絶縁抵抗
測定回路から交流信号を除去する装置を具備する特許請
求の範囲第３項の電動機巻線絶縁抵抗監視装置。
【請求項６】前記試験電圧印加装置が前記切離された巻
線に加える試験電圧を２倍にする装置を具備する特許請
求の範囲第２項に記載の電動機巻線絶縁抵抗監視装置。
【請求項７】前記巻線絶縁抵抗測定回路が前記倍電圧器
を通る電流を制限する装置を具備する特許請求の範囲第
６項に記載の電動機巻線絶縁抵抗監視装置。
【請求項８】前記巻線絶縁抵抗測定回路が前記印加され
た試験信号を受けて前記切離された巻線の絶縁抵抗を指
示する信号を発生する装置を具備する特許請求請求の範
囲第７項に記載の電動機巻線抵抗監視装置。
【請求項９】前記絶縁抵抗指示信号発生装置が接続のま
まの巻線から測定回路に加わる交流信号を除去する装置
を具備する特許請求の範囲第８項に記載の電動機巻線絶
縁抵抗監視装置。
【請求項１０】前記巻線絶縁抵抗測定回路がさらに前記
発生された信号に応動して絶縁抵抗を測定する装置を具
備する特許請求の範囲第８項に記載の装置。
【請求項１１】前記切替装置が各前記電動機巻線に関連
した双極双投開閉器を具備する特許請求の範囲第１項に
記載の装置。
【請求項１２】前記装置が電源に接続された継電装置を
備え、また前記切替装置制御装置が関連の巻線をそれの
相の電源と前記巻線絶縁抵抗測定回路とのうちの一方に
相互接続するように前記継電装置を選択的に付勢し、前
記巻線を前記電源と前記巻線絶縁抵抗測定回路とのうち
の他方に相互接続するように前記継電装置を選択的に除
勢する装置を具備する特許請求の範囲第１項に記載の電
動機巻線絶縁抵抗監視装置。
【請求項１３】前記継電装置を選択的に付勢、除勢する
前記装置が手動の開閉器を具備する特許請求の範囲第１
２項に記載の装置。
【請求項１４】前記継電装置を選択的に付勢、除勢する
前記装置が所定の時間間隔で前記継電装置を付勢、除勢
するタイマー装置を具備する特許請求の範囲第１２項に
記載の装置。
【請求項１５】前記継電装置を選択的に付勢、除勢する
前記装置がマイクロプロセサー装置を具備する特許請求
の範囲第１２項に記載の装置。
【請求項１６】一度にただ一つの電動機巻線を前記巻線
絶縁抵抗測定回路と相互接続する装置をさらに具備する
特許請求の範囲第１項に記載の装置。
【請求項１７】前記巻線絶縁抵抗測定回路に応動して測
定絶縁抵抗値を指示する装置をさらに具備する特許請求
の範囲第１項に記載の装置。