JPH0640696U - 防護面体 - Google Patents

防護面体

Info

Publication number
JPH0640696U
JPH0640696U JP7327592U JP7327592U JPH0640696U JP H0640696 U JPH0640696 U JP H0640696U JP 7327592 U JP7327592 U JP 7327592U JP 7327592 U JP7327592 U JP 7327592U JP H0640696 U JPH0640696 U JP H0640696U
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
plate
aromatic polycarbonate
transparent
bullet
adhesive
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7327592U
Other languages
English (en)
Inventor
保 西
良 平子
啓二郎 梅本
耕平 堀本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Teijin Chemicals Ltd
Original Assignee
Teijin Chemicals Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Teijin Chemicals Ltd filed Critical Teijin Chemicals Ltd
Priority to JP7327592U priority Critical patent/JPH0640696U/ja
Publication of JPH0640696U publication Critical patent/JPH0640696U/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【目的】 優れた防弾性能を有し、軽量で且つ透明乃至
透視性を有する芳香族ポリカーボネート板よりなる防護
面体を提供する。 【構成】 銃弾等の貫通を防ぐための芳香族ポリカーボ
ネート板の外側に銃弾等を変形させるための透明乃至透
視性を有する硬質板を接着剤によって一体に積層してな
る防護面体。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、ピストルやライフルの銃弾等から身を守るための防護面体に関する ものであり、更に詳しくは、優れた防弾性能を有し、軽量で且つ透明乃至透視性 を有する防護面体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の透明乃至透視性を有する防護面体としては、プラスチック板特に芳香族 ポリカーボネート板が用いられている。芳香族ポリカーボネート板はプラスチッ クのなかでも特に耐衝撃性が大きく、透明な樹脂であるが、防弾という点では耐 貫通性、即ち単位重量当りの防弾性に問題がある。芳香族ポリカーボネート板が ピストルやライフル等の銃弾を受けたとき、貫通した銃弾の形状は殆ど変化して いない。即ち銃弾の形状はあまり変化しないまま芳香族ポリカーボネート板の中 を進行し、樹脂と銃弾との間の摩擦で銃弾の進行を食い止める防弾方式である。 従って、芳香族ポリカーボネート板では銃弾の大きなエネルギーに対しては厚さ を増加するしか対策がない。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
本考案の目的は、優れた防弾性能を有し、軽量で且つ透明乃至透視性を有する 芳香族ポリカーボネート板よりなる防護面体を提供することである。
【0004】 本考案者は、基本的にはピストルの銃弾は鉛でできており、ライフルの銃弾は 鉛のまわりを薄い銅でカバーしたものであって、比較的変形し易い点に着目し、 被弾した際にこの銃弾をまず変形させて衝撃を受ける面積を大きくすれば、防弾 性能が飛躍的に向上することを見出し、本考案に到達した。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本考案は、銃弾等の貫通を防ぐための芳香族ポリカーボネート板の外側に銃弾 等を変形させるための透明乃至透視性を有する硬質板を接着剤によって一体に積 層してなる防護面体に係るものである。
【0006】 本考案の防護面体の外側を構成する透明乃至透視性を有する硬質板は、飛来し てきた銃弾を偏平に変形させるためのものであり、通常透明なガラス板や透視性 を有する金属層が用いられ、これらを組合わせて用いることもでき、更に他の透 明樹脂板と組合わせて用いることもできる。
【0007】 ガラス板は硬度が高いので、飛来した銃弾は容易に押し潰されて偏平に変形す る。このガラス板としてはフロートガラス、半強化ガラス、強化ガラスが用いら れるが、自爆現象を生じないフロートガラスや半強化ガラスが好ましい。強化ガ ラスは最初の銃弾により破損に至る傷が入ると、ガラスの表面に残ってる残留応 力が解放され、自爆現象を起して前面が細かく割れ、視野もなくなり、二発目の 銃弾を受けるエネルギーもなくなってしまう。ガラス板の厚さは、銃弾のエネル ギーや防護の対象により異なるが、通常3〜8mm程度あれば充分である。
【0008】 金属層は単位重量当りの防弾性能が良い、すなわち耐貫通性と銃弾を偏平にす る特性、破片にならない特性があるが、透視性がなく、比重が大きい等の欠点が ある。これらを考慮して本考案では金属層として、すだれ状に孔をあけたスリッ ト金属板、丸い孔をあけた孔あき金属板、金属繊維を織った金属織物等が用いら れる。すだれ状に孔をあけたスリット金属板は一般に化学的エッチングで孔をあ け、丸い孔はパンチングマシンで打ち抜いたもの又はエッチングした孔あき金属 板である。金属層の開口割合は視野をあまり妨げないよう視野と防弾性能とのバ ランスで決定される。金属層の厚さは0.2〜0.5mmが望ましい。金属織物は 10〜200メッシュ位の平織のものが好ましく、視野と防弾性能との兼合いで 決定されるが50〜100メッシュくらいのものが特に好ましい。金属としては 通常鋼、ステンレス鋼等が用いられるが特定しない。
【0009】 芳香族ポリカーボネート板2は炭酸結合を分子主鎖中に有する芳香族ポリマー であり、好ましくはビスフェノールAタイプのポリカーボネートを主成分とする 板が用いられ、その厚さは、銃弾のエネルギーや防護の対象により異なるが、通 常1〜6mm程度あれば充分である。芳香族ポリカーボネート板2には、偏平に変 形した銃弾及びガラスの破片を受け止める機能が要求される。即ち、落球試験に よる耐貫通性試験(JIS R 3212自動車用安全ガラス試験法)をした際芳香族 ポリカーボネート板は、衝撃を受けた部分の芳香族ポリカーボネート板の断面が 図4で示すように高エネルギーの鋼球8が芳香族ポリカーボネート板(a〜c)上へ 落球すると、先ず半球状に変形し(a) 、先端が裂け(b) 、更に破損が進めば貫通 に至る(c) 経過をたどる。即ち、引張り試験における銅板と同様にネック延伸し た状態で芳香族ポリカーボネート板は破断する。この状況をダクタイル破壊と言 い、このことは芳香族ポリカーボネート板は高エネルギーを吸収する性能がある ことを示している。
【0010】 図面により本考案を説明する。図1〜図3は異なる態様の本考案の防護面体を 示す断面説明図であり、図4は落球試験による芳香族ポリカーボネート板のダク タイル破壊を示す断面説明図である。図中1は芳香族ポリカーボネート板、2は ガラス板、3は接着剤、4は銃弾、5は人体、6は透視性を有する金属層、7は 薄い透明樹脂板、8は鋼球である。
【0011】 図1は請求項2に対応する本考案の防護面体であり、銃弾等の貫通を防ぐため の芳香族ポリカーボネート板1の外側に、即ち銃弾4を受ける側に硬質板として ガラス板2を配して接着剤3で積層した防護面体である。図2は請求項3に対応 する本考案の防護面体であり、芳香族ポリカーボネート板1の銃弾4を受ける側 に、硬質板としてガラス板2と透視性を有する金属層6をガラス板2が外側にな るように配して接着剤3で積層した防護面体である。図3は請求項4に対応する 本考案の防護面体であり、芳香族ポリカーボネート板1の銃弾4を受ける側に、 硬質板として芳香族ポリカーボネート板1より薄い芳香族ポリカーボネート板の ような透明な樹脂板7と透視性を有する金属層6を樹脂板7が外側になるように 配して接着剤3で積層した防護面体を示す。
【0012】 以上のように芳香族ポリカーボネート板の外側にガラス板や金属板からなる透 明乃至透視性を有する硬質板を積層することにより、夫々の機能が有効に作用し て単位重量当りの防弾性能を向上させることができる。ガラス板は硬度が高いの で銃弾を偏平に変形する。透視性を有する金属層はガラス板とは異なるかたちで 、即ち銃弾を細分化する方向で変形させ貫通性を減少させる。そして人体に面し た芳香族ポリカーボネート板によって偏平に変形した銃弾や銃弾のエネルギーを 貰ったガラスの破片を、衝撃を受ける面積を大きくして受け止めて人体側に飛散 しないようにする。
【0013】 これらの夫々の機能を有機的に発揮させるには、接着剤が大きな役割を持つ。 接着剤はガラス板、金属層、芳香族ポリカーボネート板を強固に接着すると共に ガラスの破片が飛散しないように芳香族ポリカーボネート板にしっかり接着させ ておく必要がある。しかし接着剤によっては、芳香族ポリカーボネート板の衝撃 エネルギーを吸収する性能を著しく損ない、ブリットル(脆性)破壊させるもの がある。例えば芳香族ポリカーボネート板の接着面をおかすような接着剤は、芳 香族ポリカーボネート板の表面に微細なクラックを発生し、それがノッチ効果と なって芳香族ポリカーボネート板固有の特性である耐衝撃性を著しく弱める、即 ち落球試験で割れるが如きブリットル破壊するので好ましくない。それゆえに、 このような接着剤でなく、芳香族ポリカーボネート板が、衝撃エネルギーを受け たとき、その破壊面の形状がダクタイル(延性)破壊する接着剤を用いることが 好ましい。
【0014】 かかる接着剤としてはアクリル−ウレタン系、エチレン−酢ビ系等があるが、 ポリマーの構造に係わる種類は特定しない。接着剤は紫外線硬化型、熱可塑型、 熱硬化型、溶剤型等があるが、上述したような芳香族ポリカーボネート板に悪影 響がなく、ガラス板や金属層と芳香族ポリカーボネート板が接着すれば良く、特 定はしない。接着力は、剥離強度が通常1kgf/cm以上のものが使われるが、3〜 5kgf/cmの剥離強度が望ましい。
【0015】 ピストルやライフル等の銃弾のエネルギーは、ピストル弾60kgm からライフ ル弾400kgm と広範囲にわたるため、このエネルギーを吸収するには、構成材 の種類と厚さの増加で対応する。特に銃弾のエネルギーが大きいときは、例えば 図1のガラス板−芳香族ポリカーボネート板(G−PCと略す)の組合せの場合、 G−PC−G−PC−G−PCのようにG−PCの繰返しで対応することができる。また 本考案の防護面体は銃弾ばかりでなく、棍棒や投石等による衝撃破壊が想定され る所でも用いられる。
【0016】
【考案の効果】
本考案の防護面体は優れた防弾性能を有し、軽量で且つ透明乃至透視性を有し ているので、ピストルやライフルの銃弾等から身を守るヘルメットシールド、防 護盾、自動車等の乗り物の防弾ガラス、開口部の防弾ガラス等に極めて有用であ る。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項2に対応する本考案の防護面体の断面説
明図
【図2】請求項3に対応する本考案の防護面体の断面説
明図
【図3】請求項4に対応する本考案の防護面体の断面説
明図
【図4】落球試験による芳香族ポリカーボネート板のダ
クタイル破壊を示す断面説明図
【符号の説明】
1 芳香族ポリカーボネート板 2 ガラス板 3 接着剤 4 銃弾 5 人体 6 透視性金属層 7 透明樹脂板 8 鋼球
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 梅本 啓二郎 東京都港区西新橋1丁目6番21号 帝人化 成株式会社内 (72)考案者 堀本 耕平 東京都港区西新橋1丁目6番21号 帝人化 成株式会社内

Claims (5)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 銃弾等の貫通を防ぐための芳香族ポリカ
    ーボネート板の外側に銃弾等を変形させるための透明乃
    至透視性を有する硬質板を接着剤によって一体に積層し
    てなる防護面体。
  2. 【請求項2】 硬質板が、ガラス板である請求項1記載
    の防護面体。
  3. 【請求項3】 硬質板が、ガラス板と透視性を有する金
    属層が接着剤によって一体に積層してなる複合体よりな
    り、外側がガラス板で構成されている請求項1記載の防
    護面体。
  4. 【請求項4】 硬質板が、透明樹脂板と透視性を有する
    金属層が接着剤によって一体に積層してなる複合体より
    なり、外側が透明樹脂で構成されている請求項1記載の
    防護面体。
  5. 【請求項5】 接着剤が、衝撃を受けた際に芳香族ポリ
    カーボネート板がダクタイル破壊をする接着剤である請
    求項1、2、3又は4記載の防護面体。
JP7327592U 1992-09-29 1992-09-29 防護面体 Pending JPH0640696U (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7327592U JPH0640696U (ja) 1992-09-29 1992-09-29 防護面体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7327592U JPH0640696U (ja) 1992-09-29 1992-09-29 防護面体

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0640696U true JPH0640696U (ja) 1994-05-31

Family

ID=13513446

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7327592U Pending JPH0640696U (ja) 1992-09-29 1992-09-29 防護面体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0640696U (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004055468A1 (ja) * 2002-12-16 2004-07-01 Artbreed Corporation 防弾用透明板
JP2008522874A (ja) * 2004-12-03 2008-07-03 シーシーシーアイピー・リミテッド・ライアビリティ・カンパニー 光学的透過性のある防護具用複合材
US11059705B2 (en) 2017-03-17 2021-07-13 Kito Corporation Electric hoisting machine

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS52100515A (en) * 1976-02-19 1977-08-23 Degussa Production of bulletproof composite glass plate
JPS56500168A (ja) * 1978-11-21 1981-02-19
JPS63262241A (ja) * 1987-04-21 1988-10-28 旭化成株式会社 積層体
JPH02254297A (ja) * 1989-03-28 1990-10-15 Showa Aircraft Ind Co Ltd 耐弾パネル

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS52100515A (en) * 1976-02-19 1977-08-23 Degussa Production of bulletproof composite glass plate
JPS56500168A (ja) * 1978-11-21 1981-02-19
JPS63262241A (ja) * 1987-04-21 1988-10-28 旭化成株式会社 積層体
JPH02254297A (ja) * 1989-03-28 1990-10-15 Showa Aircraft Ind Co Ltd 耐弾パネル

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004055468A1 (ja) * 2002-12-16 2004-07-01 Artbreed Corporation 防弾用透明板
JP2008522874A (ja) * 2004-12-03 2008-07-03 シーシーシーアイピー・リミテッド・ライアビリティ・カンパニー 光学的透過性のある防護具用複合材
US11059705B2 (en) 2017-03-17 2021-07-13 Kito Corporation Electric hoisting machine

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4868040A (en) Antiballistic composite armor
US7513186B2 (en) Ballistic armor
US7300893B2 (en) Armor including a strain rate hardening elastomer
US7318956B2 (en) One way bullet-resistant transparent panel
EP1705452A1 (en) Perforated armor plates
US5567529A (en) Multilayered glass laminate having enhanced resistance to penetration by high velocity projectiles
US7938053B1 (en) Armor
CN101815688A (zh) 轻质透明装甲窗
US20060065111A1 (en) Armor system
US20080092729A1 (en) Optically transmissive armor composite
US20050087064A1 (en) Modular armored vehicle system
EP1737653A2 (en) Armor including a strain rate hardening elastomer
NL8601650A (nl) Pantserplaat.
US7163731B2 (en) Lightweight armor against firearm projectiles
US6571677B1 (en) Ballistic protective plate
JPH0640696U (ja) 防護面体
KR100196753B1 (ko) 고속 발사체에 대한 침투 저항성이 향상된 다층 유리 라미네이트
KR101025474B1 (ko) 방탄유리
KR101832194B1 (ko) 메탈릭 글라스 및 고분자 섬유를 기반으로 하는 방탄소재
RU222311U1 (ru) Бронепанель
US20240092062A1 (en) Impact-dampening, unidirectional multi-layered spalling-resistant ballistic glass
CN2285772Y (zh) 特种防弹玻璃
WO2022203894A9 (en) Impact resistant protective materials for increased safety in hostile environments
WO2005062932A2 (en) One way bullet-resistant transparent panel meeting nij level iii standards and armor piercing bullt-resistant transparent panel
WO2024063768A1 (en) Impact-dampening, unidirectional multi-layered spalling-resistant ballistic glass