JPH0640635Y2 - ロープのアイスプライス加工等の構造 - Google Patents

ロープのアイスプライス加工等の構造

Info

Publication number
JPH0640635Y2
JPH0640635Y2 JP1988053910U JP5391088U JPH0640635Y2 JP H0640635 Y2 JPH0640635 Y2 JP H0640635Y2 JP 1988053910 U JP1988053910 U JP 1988053910U JP 5391088 U JP5391088 U JP 5391088U JP H0640635 Y2 JPH0640635 Y2 JP H0640635Y2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rope
strand
ice
leather
strength
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP1988053910U
Other languages
English (en)
Other versions
JPH01157194U (ja
Inventor
政昭 古株
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ashimori Industry Co Ltd
Original Assignee
Ashimori Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ashimori Industry Co Ltd filed Critical Ashimori Industry Co Ltd
Priority to JP1988053910U priority Critical patent/JPH0640635Y2/ja
Publication of JPH01157194U publication Critical patent/JPH01157194U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JPH0640635Y2 publication Critical patent/JPH0640635Y2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Ropes Or Cables (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は、芳香族ポリアミド、芳香族ポリエステル繊維
等の高強力、低伸度繊維を使用してなるロープの端末部
における、ループ状のアイ部を形成するためのスプライ
ス加工、及びロープの端末同士を接続するためのスプラ
イス加工の構造に関するものである。
(従来の技術) 従来、芳香族ポリアミド繊維等の高強力、低伸度繊維を
使用するロープは、繊維そのものが有する高強力、低伸
度特性を最大限に生かし、かつ繊維間摩耗に弱いと云う
欠点を補うために、その構造としては、1本の芯ストラ
ンドの周りに6本の皮ストランドを撚り合わせ配置した
ワイヤ構造とし、その表面に合成樹脂の被覆層を形成し
たものが最適であると言われている。この種ロープは、
近年ワイヤロープに代わってケーブル引込用、電力線工
事用ロープ等広く使用されるようになってきた。
ところで、この種ロープにおける端末部処理構造として
は、ロープ端末部をストランドに分解してエポキシ樹脂
で固着するポッティング法等種々の提案がなされている
が、一般に第2図及び第3図に示すアイスプライス加
工、及びスプライス加工が使用されている。ここで示す
ものは、中でも通称「巻き差し」と呼ばれるもので、第
2図のアイスプライス加工を例にとり説明すると、ロー
プ1の先端を、芯ストランド(図示せず)及び皮ストラ
ンド2に分解すると共に、端末部を丸く曲げループ状の
アイ部3を形成して、前記皮ストランド2を本体側ロー
プ1′の皮ストランド2′に沿って差し込みながら接続
部4を形成していくものである。
(考案が解決しようとする問題点) しかしながら、前述したロープのアイスプライス加工に
おいては、ロープの静的な引張強度は得られるものの、
動的な繰返し荷重が作用すると、その繰返し荷重の最高
荷重がロープの引張強度に対して比較的低荷重であって
も、前記アイスプライス加工の接続部4においてロープ
はすぐに破断し、耐繰返し引張疲労特性に劣る問題があ
る。
この理由は次のように考えられている。荷重が最少荷重
の時の接続部4の径に比して、最高荷重のときのその径
はかなり細くなり、かつその際の接続部4における皮ス
トランド2と皮ストランド2′との間には、互いに反対
向きの力が加わり、ズレが生じ、皮ストランド2、2′
同士は摩耗を受けることになる。しかも最少荷重のとき
は弛み、最高荷重のときは締め付けられるのでその摩耗
は非常にきつい。高強力、低伸度繊維はこの摩耗に非常
に弱いので、皮ストランド2、2′を構成する単繊維は
急速に摩耗し、ロープはこの接続部4において破断に至
るためであると考えられる。
そのためテント、支柱等の張り綱や係留綱のように風、
波により繰返しの荷重が作用する用途には不適であっ
た。
本考案は上記事情に鑑みなされたもので、高強力、低伸
度繊維よりなるロープの繰返し引張疲労特性に優れたア
イスプライス加工、及びスプライス加工の構造を提供す
ることを目的とする。
(問題点を解決するための手段) 而して本考案は、高強力、低伸度繊維を使用し、芯スト
ランドの周りに6本の皮ストランドを撚り合わせ配置し
たワイヤ構造のロープのアイスプライス加工、及びスプ
ライス加工の構造において、そのストランドを編み込ん
だ接続部の表面に弾性を有する紐状体を巻回したことを
特徴とするものである。
以下本考案をアイスプライスに適用した例を図面を参照
しながら説明する。第1図において1は、1本の芯スト
ランド(図示せず)の周りに6本皮ストランド2を撚り
合わせたワイヤ構造を有するロープである。そして、こ
の芯ストランド及び皮ストランド2は、芳香族ポリアミ
ド、芳香族ポリエステル、超高強力ポリエチレン繊維等
の高強力、低伸度繊維あるいはこれらの繊維の組合せに
より構成される。なお芯ストランドには通常のポリエス
テル、ポリアミド繊維等を使用し、皮ストランド2に高
強力、低伸度繊維を使用したロープであっても良い。ま
たこのロープ1の表面には合成樹脂を被覆したり合成繊
維糸を編組しても良い。
そして、ロープ1には前述記載した通称「巻き差し」と
呼ばれるアイスプライス加工が施されている。「巻き差
し」を第2図を参照しながら再度説明すると、ロープ1
の先端を芯ストランド及び皮ストランド2に分解すると
共に、端末部を丸く曲げループ状のアイ部3を形成し
て、前記皮ストランド2を本体側ロープ1′の皮ストラ
ンド2′に沿って差し込みながら接続部4を形成する。
該接続部4における皮ストランド2の差し込み回数(タ
ック数)は、少なくとも4回以上は必要とされる。
5は、前記接続部4全体に亘って巻回された弾性を有す
る紐状体であって、天然ゴム、クロロプレンゴム、ニト
リルゴム等あるいはそれらのブレンドゴムよりなるテー
プまたは紐等が使用される。紐状体5は、ロープ1の破
断強力に応じた強伸度特性を有するものを選定し、また
適宜の張力を加えつつ巻回してやる必要があるが、破断
強力が1〜3トン程度のロープであれば、3〜4kg荷重
で50〜100%伸びる紐状体5を、3kg程度の張力で接続部
4に巻回してやれば良い。さらに紐状体5を巻回したの
ちその表面に、外傷、摩耗、劣化防止のため合成樹脂の
保護チューブを被しても良い。
ところで、前述に示したものは、アイスプライス加工の
構造について記載したが、スプライス加工の接続部の表
面に弾性を有する紐状体を巻回しても同様の効果を得る
ことができる。
(作用) 本考案によるロープのアイスプライス等の構造において
は、接続部4の表面に弾性を有する紐状体5が巻回され
ているため、ロープに加わる繰返し荷重における最少荷
重時にも、前記紐状体5により接続部4は締め付けられ
ており、その外径は小さくなっている。また、ロープに
荷重が加わり接続部4の外径がさらに小さくなろうとし
ても、紐状体5は弾性を有するため、接続部4をしっか
りと締め付けている。
従って、この動きが繰り返されても荷重の変化に対する
接続部4の外径の変化が小さく、また接続部4は、常時
締め付けられているので、皮ストランド2、2′のズレ
は生じにくく、それに伴なう皮ストランド2、2′を構
成する単繊維の摩耗も少ない。
(実施例) 芳香族ポリアミド繊維(商品名、ケブラー,デュポン社
製)1500d/1000f原糸を2本撚り合わせた糸条にポリウ
レタン樹脂(商品名、ニッポラン5128、日本ポリウレタ
ン社製)を含浸し、これを加熱固化した後、7本撚り合
わせてストランドとする。さらに、このストランドを1
本を芯ストランドとし、残る6本を皮ストランドとして
芯ストランドの周りに撚り合わせて(ワイヤ構造)ロー
プとし、このロープの表面にさらにポリウレタン樹脂
(商品名、E395、日本ミラクトラン社製)の被覆層を形
成したものを得た後、ロープ両端部に次に示す端末処理
を行ない長さ1mの試験用ロープを準備した。
実施例 ロープ両端部の被覆層を剥がし、「巻き差し」によるア
イスプライス加工を施し、タック数6回の接続部を形成
し、この接続部の表面全体に亘って巾4mm、厚さ1mmのゴ
ムテープ(ゴム組成:天然ゴム30%、クロロプレンゴム
70%)を約3kgの力で50回巻回した。
比較例1 実施例1と同様の「巻き差し」によるアイスプライス加
工のみを施した。
比較例2 実施例1と同様の「巻き差し」によるアイスプライス加
工を施し、接続部の表面全体に亘って、ポリエステル繊
維(702C東レ株式会社製)1000d/102f原糸を3本を撚り
合わせた糸条を約3kgの力で50回巻回した。
比較例3 一端にフックが付いた内径17.5mm、長さ100mmの筒状端
末金具を準備し、ロープ両端部の被覆層を剥がし芯スト
ランド及び皮ストランドに分解し、この芯ストランド及
び皮ストランドを前記筒状端末金具内に挿入し、下記に
示す配合のエポキシ樹脂を金具内に注入し固着した。
エポキシ樹脂 アデカハードナー EH234 30重量部 (旭電化株式会
社製) アデカレジン EP015 20重量部 (旭電化株式会
社製) アデカレジン EP4200 80重量部 (旭電化株式会
社製) 信越シリコン KBM503 50重量部 (信越シリコン
株式会社) 石英粉 50重量部 以上の実施例及び比較例のロープについて次の性能試験
を行なった。
・強度試験 得られたロープの端末部における破断時強度を測定し
た。
・繰返引張疲労試験 得られたロープに、繰返引張疲労試験機により3秒/回
の頻度で引張荷重を0から破断時強度の40、50、60及び
70%荷重にまで変化させ、それぞれの荷重に対するロー
プ端末部の切断までの往復回数を測定した。
試験結果を表に示す (考案の効果) 本考案によれば、表における実施例と比較例とを比較し
て理解できるように、ロープ1の接続部4の表面に弾性
を有する紐状体5が巻回されているため、繰返し引張疲
労特性が大巾に向上する。例えば、比較例1のアイスプ
ライス加工のみの場合の約50〜約100倍、比較例2の接
続部4の表面に合成繊維糸条を巻回した場合の約10倍の
優れた繰返し引張疲労特性を示し、繰返し荷重が加わる
テント、支柱等の張り綱、係留綱等に使用するのに適す
る高強力、低伸度繊維よりなるロープのアイスプライス
等の構造を提供することができる。
また、接続部4の形崩れ、差し込んだ皮ストランド2の
抜けも防止することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本考案のアイスプライス加工の構造を示す図
であり、第2図及び第3図は、「巻き差し」と称するア
イスプライス加工、及びスプライス加工を示す図であ
る。 1……ロープ 2……皮ストランド 4……接続部 5……弾性を有する紐状体

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】高強力、低伸度繊維を使用し、芯ストラン
    ドの周りに6本の皮ストランドを撚り合わせ配置したワ
    イヤ構造のロープのアイスプライス加工、及びスプライ
    ス加工の構造において、そのストランドを編み込んだ接
    続部の表面に弾性を有する紐状体を巻回したことを特徴
    とするロープのアイスプライス加工等の構造。
JP1988053910U 1988-04-20 1988-04-20 ロープのアイスプライス加工等の構造 Expired - Lifetime JPH0640635Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1988053910U JPH0640635Y2 (ja) 1988-04-20 1988-04-20 ロープのアイスプライス加工等の構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1988053910U JPH0640635Y2 (ja) 1988-04-20 1988-04-20 ロープのアイスプライス加工等の構造

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH01157194U JPH01157194U (ja) 1989-10-30
JPH0640635Y2 true JPH0640635Y2 (ja) 1994-10-26

Family

ID=31279865

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1988053910U Expired - Lifetime JPH0640635Y2 (ja) 1988-04-20 1988-04-20 ロープのアイスプライス加工等の構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0640635Y2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5766543B2 (ja) * 2011-08-08 2015-08-19 一般社団法人マリノフォーラム21 水中浮力体の回収方法および回収用金具

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5783199U (ja) * 1980-11-06 1982-05-22
JPS5921698U (ja) * 1982-08-02 1984-02-09 長谷川 悠紀 ゴム紐

Also Published As

Publication number Publication date
JPH01157194U (ja) 1989-10-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4640178A (en) Rope
US4597351A (en) Accumulator
US4650715A (en) Element for transmission of tractive forces
US6575072B2 (en) Expansion joint within an anchor rode
US9821891B2 (en) Reinforced surf leash
JP3007371B2 (ja) 繊維補強ゴム製品
JPH0544131A (ja) アラミド繊維コードおよびそれを用いた動力伝動用ベルト
CA2170819A1 (en) Conveyor belt
GB2219811A (en) Spike and socket cable termination
JP4097004B2 (ja) 繊維ロープ
JPH0640635Y2 (ja) ロープのアイスプライス加工等の構造
EP3396034B1 (en) Rubber-reinforcing cord and rubber product using same
US4255836A (en) Continuous filament apex fittings and methods of manufacture thereof
CN210766142U (zh) 一种聚烯烃单丝乳胶弹力绳
JPH08284075A (ja) 複合弾性繊維ロープ
JPH0156297B2 (ja)
JPH03244848A (ja) 繊維補強ゴム製品
JPH0730716Y2 (ja) 繊維製ロープの端末処理構造
JPS63306882A (ja) 研磨用線体
CN220846844U (zh) 一种高强防滑麻绳
JPH11293575A (ja) ロープ、その製造方法およびスポーツ用ネット
EP0443459B1 (en) Fiber reinforced rubber
JP3251437B2 (ja) セールクロス用芯鞘構造糸
JP2008139582A (ja) 繊維コードテンションメンバー
JPH0416689Y2 (ja)