JPH0639758B2 - 抄紙機制御装置 - Google Patents
抄紙機制御装置Info
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- JPH0639758B2 JPH0639758B2 JP61215265A JP21526586A JPH0639758B2 JP H0639758 B2 JPH0639758 B2 JP H0639758B2 JP 61215265 A JP61215265 A JP 61215265A JP 21526586 A JP21526586 A JP 21526586A JP H0639758 B2 JPH0639758 B2 JP H0639758B2
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- slice lip
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Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は製紙工業の最終工程である抄紙機を制御する装
置に係り、特に紙幅方向の制御特性を改善した抄紙機制
御装置に関する。
置に係り、特に紙幅方向の制御特性を改善した抄紙機制
御装置に関する。
(従来の技術) 第6図は特公昭57-24435号公報等で公知の抄紙機制御装
置の概略構成図である。図において、1はパルプ等を含
む原料を貯える種箱、2は種箱1より供給される原料液
の量を制御する種口弁、3は白水を貯えるサイロ、4は
原料液及び白水を混合して送るファンポンプ、5は紙幅
に対応する複数の放出口(スライスリップ)を備えたイ
ンレットボックスでファンポンプ4より送られた液体を
貯える。6はスライスリップより放出された液体のパル
プ分を抽出するワイヤパート、7はワイヤパート6上の
原料を脱水するサクションボックスで原料を混在する白
水を負圧状態としてサイロ3に落下させる。8は脱水さ
れた原料を薄くするプレスパート、9は乾燥を行いあら
かじめ設定された水分率を紙にするドライヤ、10はつや
出しを行うカレンダ、11はできあがった紙を巻取るリー
ルである。12は坪量水分率検出器(以下BM計とい
う)、13はBM計12の検出する紙の絶乾燥量及び水分率
がそれぞれの設定値に等しくなるように制御する制御部
で、種口弁2の弁開度、ドライヤ9の蒸気圧および抄速
を制御する。
置の概略構成図である。図において、1はパルプ等を含
む原料を貯える種箱、2は種箱1より供給される原料液
の量を制御する種口弁、3は白水を貯えるサイロ、4は
原料液及び白水を混合して送るファンポンプ、5は紙幅
に対応する複数の放出口(スライスリップ)を備えたイ
ンレットボックスでファンポンプ4より送られた液体を
貯える。6はスライスリップより放出された液体のパル
プ分を抽出するワイヤパート、7はワイヤパート6上の
原料を脱水するサクションボックスで原料を混在する白
水を負圧状態としてサイロ3に落下させる。8は脱水さ
れた原料を薄くするプレスパート、9は乾燥を行いあら
かじめ設定された水分率を紙にするドライヤ、10はつや
出しを行うカレンダ、11はできあがった紙を巻取るリー
ルである。12は坪量水分率検出器(以下BM計とい
う)、13はBM計12の検出する紙の絶乾燥量及び水分率
がそれぞれの設定値に等しくなるように制御する制御部
で、種口弁2の弁開度、ドライヤ9の蒸気圧および抄速
を制御する。
このように構成された装置においては次の如く動作す
る。種箱1から供給される原料液は、種口弁2を通過後
サイロ3から供給される白水と混合ファンポンプ4によ
りインレットボックス5に送られる。インレットボック
ス5からワイヤパート6上に放出された液は、ワイヤパ
ート6、サクションボックス7、プレスパート8および
ドライヤ9等を通過する間に脱水,乾燥されリール11に
巻取られる。紙の坪量はBM計12の出力に基づく制御部
13からの制御信号で種口弁2等を制御して一定に保たれ
る。
る。種箱1から供給される原料液は、種口弁2を通過後
サイロ3から供給される白水と混合ファンポンプ4によ
りインレットボックス5に送られる。インレットボック
ス5からワイヤパート6上に放出された液は、ワイヤパ
ート6、サクションボックス7、プレスパート8および
ドライヤ9等を通過する間に脱水,乾燥されリール11に
巻取られる。紙の坪量はBM計12の出力に基づく制御部
13からの制御信号で種口弁2等を制御して一定に保たれ
る。
第7図は紙幅方向プロファイル制御の説明図で、(A)は
インレットボックス5からBM計12走査線までの紙を展
開した説明図、(B)は紙の幅方向に複数(例えば40個)
設けられたスライスリップ開度の分布図、(C)は紙の幅
方向に複数の観測点(例えば360点)を有するBM計によ
る絶乾坪量の分布図である。
インレットボックス5からBM計12走査線までの紙を展
開した説明図、(B)は紙の幅方向に複数(例えば40個)
設けられたスライスリップ開度の分布図、(C)は紙の幅
方向に複数の観測点(例えば360点)を有するBM計によ
る絶乾坪量の分布図である。
各スライスリップの開度を独立に制御して、目標とする
絶乾坪量を幅方向に一定に保つように制御する。
絶乾坪量を幅方向に一定に保つように制御する。
第8図は上記紙幅方向プロファイルの制御を示す機能ブ
ロック図である。図において、21は操作部で複数のスラ
イスリップの開度を独立に操作する。22は抄紙プロセス
で、プレス,ドライヤ,つや出し等の複数の工程よりな
る。23はBM計検出部で、例えば40秒に一回の割合で走
査しながら絶乾坪量、水分率、紙厚などを測定する。24
は表示部で、例えば第7図(C)に示す坪量プロファイル
を表示する。25はBM計検出部23のデータYに基づいて
操作部21に制御信号Uを出力するコントロール部で、オ
ートと操作者自ら制御するマニュアルとを切替えること
ができる。
ロック図である。図において、21は操作部で複数のスラ
イスリップの開度を独立に操作する。22は抄紙プロセス
で、プレス,ドライヤ,つや出し等の複数の工程よりな
る。23はBM計検出部で、例えば40秒に一回の割合で走
査しながら絶乾坪量、水分率、紙厚などを測定する。24
は表示部で、例えば第7図(C)に示す坪量プロファイル
を表示する。25はBM計検出部23のデータYに基づいて
操作部21に制御信号Uを出力するコントロール部で、オ
ートと操作者自ら制御するマニュアルとを切替えること
ができる。
(発明が解決しようとする問題点) 第9図は単一のスライスリップのみを開いたときの、絶
乾坪量分布を示したものである。スライスリップの幅w
に対して、坪量は隣接するスライリップの領域にも分布
している。そこである点の絶乾坪量が目標とずれている
と、複数のスライスリップを制御する必要があり、熟練
オペレータによるマニュアル操作並みの制御をコントロ
ール部25のオートでは実現できない問題点があった。
乾坪量分布を示したものである。スライスリップの幅w
に対して、坪量は隣接するスライリップの領域にも分布
している。そこである点の絶乾坪量が目標とずれている
と、複数のスライスリップを制御する必要があり、熟練
オペレータによるマニュアル操作並みの制御をコントロ
ール部25のオートでは実現できない問題点があった。
さらに図中で示すように、何らかの外乱によって横流
れが生じていると、オートでは全く追従できないという
問題点があった。
れが生じていると、オートでは全く追従できないという
問題点があった。
そこで、本発明者は特願昭61−213559号(特開
昭63−75195号公報)で抄紙プロセスのシステム
同定をしてこの外乱に追従する抄紙機制御装置を提案し
ている。しかし、システム同定を実際に行うには各紙質
毎に実験を行う必要があり、作業が大変になるという課
題があった。
昭63−75195号公報)で抄紙プロセスのシステム
同定をしてこの外乱に追従する抄紙機制御装置を提案し
ている。しかし、システム同定を実際に行うには各紙質
毎に実験を行う必要があり、作業が大変になるという課
題があった。
第1図の発明の目的は、上記問題点を解決して、熟練オ
ペレータの操作を基礎にして自動的に紙幅方向プロファ
イル制御を行うことにある。
ペレータの操作を基礎にして自動的に紙幅方向プロファ
イル制御を行うことにある。
第2の発明の目的は、上記問題点を解決して、熟練オペ
レータの操作を基礎にし、併せて現実の紙質プロファイ
ルを入力して状況に応じた紙幅方向プロファイル制御を
行うことにある。
レータの操作を基礎にし、併せて現実の紙質プロファイ
ルを入力して状況に応じた紙幅方向プロファイル制御を
行うことにある。
(問題点を解決するための手段) このような問題点を解決する第1の発明は、紙幅方向に
複数設けられ、開度に対応する量の原料を供給するスラ
イスリップと、このスライスリップから供給された原料
を脱水、乾燥して所定の紙質を得るプロセス部と、この
プロセス部から送られた紙の紙質を紙幅方向に分解して
検出する検出部とを備え、この検出部で検出する紙質プ
ロファイルに基づいて前記スライスリップの開度を操作
する抄紙機において、前記抄紙機を熟練者が操作して目
標紙質プロファイルに到達する場合に経由する過渡紙質
プロファイルと、このときのスライスリップ操作量を発
生するエキスパート発生部と、このエキスパート発生部
の発生する過渡紙質プロファイル及びスライスリップ操
作量を入力して、該スライスリップ開度を操作する場合
のゲインを演算するモデルマッチング部と、このモデル
マッチング部の演算するゲイン、前記目標紙質プロファ
イル、前記検出部の検出する紙質プロファイルを入力
し、前記スライスリップの開度操作量を演算して前記ス
ライスリップに出力する制御部とを設けたことを特徴と
するものである。
複数設けられ、開度に対応する量の原料を供給するスラ
イスリップと、このスライスリップから供給された原料
を脱水、乾燥して所定の紙質を得るプロセス部と、この
プロセス部から送られた紙の紙質を紙幅方向に分解して
検出する検出部とを備え、この検出部で検出する紙質プ
ロファイルに基づいて前記スライスリップの開度を操作
する抄紙機において、前記抄紙機を熟練者が操作して目
標紙質プロファイルに到達する場合に経由する過渡紙質
プロファイルと、このときのスライスリップ操作量を発
生するエキスパート発生部と、このエキスパート発生部
の発生する過渡紙質プロファイル及びスライスリップ操
作量を入力して、該スライスリップ開度を操作する場合
のゲインを演算するモデルマッチング部と、このモデル
マッチング部の演算するゲイン、前記目標紙質プロファ
イル、前記検出部の検出する紙質プロファイルを入力
し、前記スライスリップの開度操作量を演算して前記ス
ライスリップに出力する制御部とを設けたことを特徴と
するものである。
またこのような問題点を解決する第2の発明は、紙幅方
向に複数設けられ、開度に対応する量の原料を供給する
スライスリップと、このスライスリップから供給された
原料を脱水、乾燥して所定の紙質を得るプロセス部と、
このプロセス部から送られた紙の紙質を紙幅方向に分解
して検出する検出部とを備え、この検出部で検出する紙
質プロファイルに基づいて前記スライスリップの開度を
操作する抄紙機において、前記抄紙機を熟練者が操作し
て目標紙質プロファイルに到達する場合に経由する過渡
紙質プロファイルを発生するエキスパート発生部と、こ
のエキスパート発生部の発生する過渡紙質プロファイル
と前記検出部の検出する測定紙質プロファイルとの偏差
を求める偏差演算部と、この偏差が零になるように未定
係数を調整する未定係数調整部と、この調整された未定
係数を入力して、前記抄紙機の使用中のスライスリップ
開度を操作する場合のゲインを調整するモデルマッチン
グ部と、このモデルマッチング部の演算するゲイン、前
記目標紙質プロファイル、前記検出部の検出する紙質プ
ロファイルを入力し、前記スライスリップの開度操作量
を演算して前記スライスリップに出力する制御部とを設
けたことを特徴とするものである。
向に複数設けられ、開度に対応する量の原料を供給する
スライスリップと、このスライスリップから供給された
原料を脱水、乾燥して所定の紙質を得るプロセス部と、
このプロセス部から送られた紙の紙質を紙幅方向に分解
して検出する検出部とを備え、この検出部で検出する紙
質プロファイルに基づいて前記スライスリップの開度を
操作する抄紙機において、前記抄紙機を熟練者が操作し
て目標紙質プロファイルに到達する場合に経由する過渡
紙質プロファイルを発生するエキスパート発生部と、こ
のエキスパート発生部の発生する過渡紙質プロファイル
と前記検出部の検出する測定紙質プロファイルとの偏差
を求める偏差演算部と、この偏差が零になるように未定
係数を調整する未定係数調整部と、この調整された未定
係数を入力して、前記抄紙機の使用中のスライスリップ
開度を操作する場合のゲインを調整するモデルマッチン
グ部と、このモデルマッチング部の演算するゲイン、前
記目標紙質プロファイル、前記検出部の検出する紙質プ
ロファイルを入力し、前記スライスリップの開度操作量
を演算して前記スライスリップに出力する制御部とを設
けたことを特徴とするものである。
(作用) 上記第1の発明の各構成要素は次の作用をする。エキス
パート発生部は熟練者の行う望ましい過渡紙質プロファ
イルとこのときのスライスリップ操作量を記憶する。モ
デルマッチング部は過渡紙質プロファイルとスライスリ
ップ操作量から、操作を行うゲインを演算す。制御部は
モデルマッチング部の指令に従いスライスリップを前記
操作者並みの操作を行う。
パート発生部は熟練者の行う望ましい過渡紙質プロファ
イルとこのときのスライスリップ操作量を記憶する。モ
デルマッチング部は過渡紙質プロファイルとスライスリ
ップ操作量から、操作を行うゲインを演算す。制御部は
モデルマッチング部の指令に従いスライスリップを前記
操作者並みの操作を行う。
また上記第2の発明の各構成要素は次の作用をする。エ
キスパート発生部は熟練者の行う望ましい過渡紙質プロ
ファイルを発生する。偏差演算部は過渡紙質プロファイ
ルと現在の紙質プロファイルとの偏差を求め、未定係数
調整部はこの偏差が零になるように調整しうる。モデル
マッチング部は使用中のスライスリップ操作のゲインを
この未定係数を用いて新しいゲインに置換する。制御部
はモデルマッチング部の指令に従いスライスリップの操
作をする。
キスパート発生部は熟練者の行う望ましい過渡紙質プロ
ファイルを発生する。偏差演算部は過渡紙質プロファイ
ルと現在の紙質プロファイルとの偏差を求め、未定係数
調整部はこの偏差が零になるように調整しうる。モデル
マッチング部は使用中のスライスリップ操作のゲインを
この未定係数を用いて新しいゲインに置換する。制御部
はモデルマッチング部の指令に従いスライスリップの操
作をする。
(第1の発明の実施例) 以下図面を用いて第1の発明を説明する。
第1図は第1の発明の実施例を示す構成ブロック図であ
る。尚第1図において前記第8図と同一作用をするもの
には同一符号をつけ説明を省略する。図において、31は
抄紙機を熟練者が操作して目標紙質プロファイルに到達
する場合に経由する過渡紙質プロプァイルYCを記憶す
るエキスパート発生部で、併せてこのときのスライスリ
ップ操作量UCを記憶している。32はエキスパート発生
部31の発生する過渡紙質プロファイルYC及びスライス
リップ操作量UCを入力して、スライスリップ開度を操
作する場合のゲイン を演算するモデルマッチング部で、この演算されたゲイ
ン は直前のゲイン と置換えられる。33はモデルマッチング部32のゲイン と、検出部23の検出する紙質プロファイルYと目標紙新
プロファイルとの偏差を用いて演算する制御部で、こ
の演算結果によってスライスリップの開度を、例えばP
I制御を用いて制御する。
る。尚第1図において前記第8図と同一作用をするもの
には同一符号をつけ説明を省略する。図において、31は
抄紙機を熟練者が操作して目標紙質プロファイルに到達
する場合に経由する過渡紙質プロプァイルYCを記憶す
るエキスパート発生部で、併せてこのときのスライスリ
ップ操作量UCを記憶している。32はエキスパート発生
部31の発生する過渡紙質プロファイルYC及びスライス
リップ操作量UCを入力して、スライスリップ開度を操
作する場合のゲイン を演算するモデルマッチング部で、この演算されたゲイ
ン は直前のゲイン と置換えられる。33はモデルマッチング部32のゲイン と、検出部23の検出する紙質プロファイルYと目標紙新
プロファイルとの偏差を用いて演算する制御部で、こ
の演算結果によってスライスリップの開度を、例えばP
I制御を用いて制御する。
制御部33が(1)式のPI制御を行う場合、比例ゲインを
KP,積分ゲインをKIで表わし、これを成分で表示す
ると(2)式のようになる。
KP,積分ゲインをKIで表わし、これを成分で表示す
ると(2)式のようになる。
ここでiはスライスリップの番号、jは巡回数、kは測
定点の番号で、それぞれi=1,2,…r(rはスライ
スリップの総数で例えば40個)、j=1,2,…,N
(Nは熟練オペレータがスライスリップ操作する回数
で、目標紙質プロファイルと一致するまでの巡回数を
いう)、k=1,2,…,n(nは検出部23の測定点の総
数で例えば360点)よりなる。
定点の番号で、それぞれi=1,2,…r(rはスライ
スリップの総数で例えば40個)、j=1,2,…,N
(Nは熟練オペレータがスライスリップ操作する回数
で、目標紙質プロファイルと一致するまでの巡回数を
いう)、k=1,2,…,n(nは検出部23の測定点の総
数で例えば360点)よりなる。
▲Kik P▼:第i番目のスライスリップと第k番目の測
定点との間のP制御のゲイン。
定点との間のP制御のゲイン。
▲Kik l▼:第i番目のスライスリップと第k番目の測
定点との間のI制御のゲイン。
定点との間のI制御のゲイン。
Δ▲yj ik▼(M):第j回目の巡回における第i番目のス
ライスリップと第k番目の測定点における偏差で、Mは
1巡回の操作における整定ステップ数で、一回のスライ
スリップの操作によって紙質プロファイルが整定するま
での観測回数をとる。尚、偏差とは測定値▲yj lk▼と
目標値ikとの差をいう。
ライスリップと第k番目の測定点における偏差で、Mは
1巡回の操作における整定ステップ数で、一回のスライ
スリップの操作によって紙質プロファイルが整定するま
での観測回数をとる。尚、偏差とは測定値▲yj lk▼と
目標値ikとの差をいう。
第j回目の巡回における第i番目のスライスリップと第
k番目の測定点における偏差の総和で、目標値と過渡
紙質プロファイルYCとの偏差を累積している。
k番目の測定点における偏差の総和で、目標値と過渡
紙質プロファイルYCとの偏差を累積している。
ゲイン行列 を(3)式、操作量行列UCを(4)式で表わすと、(1)式は
(5)式で表わせる。
(5)式で表わせる。
ここでΦを構成する小行列Φpqを(3),(4)式の中かっこ
〔 〕に対応して定義する。
〔 〕に対応して定義する。
ここで、 p=1,2,…,r Φpq=0 (for p≠q) このΦCは熟練者の過渡紙質プロファイルYCを基礎
に、目標との偏差をとれば得られる。従ってゲイン は(5)式より次の如く求めることができる。
に、目標との偏差をとれば得られる。従ってゲイン は(5)式より次の如く求めることができる。
第2図はエキスパート発生部31に記憶されるデータを求
める実験の説明図で、(A)はエキスパートの指令するス
ライスリップの操作量UC、(B)は検出部23の検出する
紙質プロファィルYCを時系列で示してある。このよう
な操作は、例えばばらつきの大きな低品質の紙から、均
一品質の高品質な紙への制御について行われる。尚、図
中▲Ul i▼は第i番目のスライスリップの第l巡回にお
ける操作量を示し、Yikは第i番目のスライスリップに
対応する第k番目の測定点を示している。
める実験の説明図で、(A)はエキスパートの指令するス
ライスリップの操作量UC、(B)は検出部23の検出する
紙質プロファィルYCを時系列で示してある。このよう
な操作は、例えばばらつきの大きな低品質の紙から、均
一品質の高品質な紙への制御について行われる。尚、図
中▲Ul i▼は第i番目のスライスリップの第l巡回にお
ける操作量を示し、Yikは第i番目のスライスリップに
対応する第k番目の測定点を示している。
エキスパートはN回スライスリップを操作して目標とす
る紙質プロファイルに収束させている。
る紙質プロファイルに収束させている。
このように構成された装置の動作を第3図に基づいて説
明する。第3図は第1図の装置の流れ図である。まず、
熟練者が抄紙機を操作する実験を行い、紙質プロファイ
ルYC及び操作量UCを求めエキスパート発生部31に記
録する(S11)。モデルマッチング部32はYC,UCを
基礎にして(8)式を演算しゲイン行列 を求める(S12)。このゲイン行列 は直前のゲイン行列 に置換えられ(S13)、その後制御部33はこのゲイン と目標値と測定紙質プロファイルよりスライスリップ
を操作量Uで制御する(S14)。抄紙工程は紙を製造し
(S15)、できあがった紙の紙質プロファイルYを検出部
23で測定する(S16)。この抄紙は終了まで繰返される。
明する。第3図は第1図の装置の流れ図である。まず、
熟練者が抄紙機を操作する実験を行い、紙質プロファイ
ルYC及び操作量UCを求めエキスパート発生部31に記
録する(S11)。モデルマッチング部32はYC,UCを
基礎にして(8)式を演算しゲイン行列 を求める(S12)。このゲイン行列 は直前のゲイン行列 に置換えられ(S13)、その後制御部33はこのゲイン と目標値と測定紙質プロファイルよりスライスリップ
を操作量Uで制御する(S14)。抄紙工程は紙を製造し
(S15)、できあがった紙の紙質プロファイルYを検出部
23で測定する(S16)。この抄紙は終了まで繰返される。
(第2の発明の実施例) 第4図は第2の発明の実施例を示す構成ブロック図であ
る。尚第4図において前記第8図と同一作用をするもの
には同一符号をつけ説明を省略する。図において、41は
抄紙機を熟練者が操作して目標紙質プロファイルに到達
する場合に経由する過渡紙質プロファイルYCを記憶す
るエキスパート発生部である。42はエキスパート発生部
の発生する過渡紙質プロファイルYCと検出部23の検出
する測定紙質プロファイルYとの偏差eを求める偏差演
算部、43は偏差eが零になるように未定係数αを調整す
る未定係数調整部で、例えば熟練していないオペレータ
が過渡値YCと測定値Yを見て測定係数αを操作しても
よく、またμプロセッサを用いた制御装置を用いてオペ
レータと同様の操作をしてもよい。44は使用中のスライ
スリップ操作のゲイン を未定係数αを用いて新しいゲイン に置換するモデルマッチング部である。45はモデルマッ
チング部44のゲイン と、検出部23の検出する紙質プロファイルYと目標紙質
プロファイルとの偏差を用いて演算する制御部で、こ
の演算結果によってスライスリップの開度を、例えばP
I制御を用いて制御する。尚、使用中のゲイン は熟練オペレータが設定したものでもよく、又第1の発
明において(8)式を用いて求めた でもよく、更に抄紙機を同定して求めたゲインでもよ
い。
る。尚第4図において前記第8図と同一作用をするもの
には同一符号をつけ説明を省略する。図において、41は
抄紙機を熟練者が操作して目標紙質プロファイルに到達
する場合に経由する過渡紙質プロファイルYCを記憶す
るエキスパート発生部である。42はエキスパート発生部
の発生する過渡紙質プロファイルYCと検出部23の検出
する測定紙質プロファイルYとの偏差eを求める偏差演
算部、43は偏差eが零になるように未定係数αを調整す
る未定係数調整部で、例えば熟練していないオペレータ
が過渡値YCと測定値Yを見て測定係数αを操作しても
よく、またμプロセッサを用いた制御装置を用いてオペ
レータと同様の操作をしてもよい。44は使用中のスライ
スリップ操作のゲイン を未定係数αを用いて新しいゲイン に置換するモデルマッチング部である。45はモデルマッ
チング部44のゲイン と、検出部23の検出する紙質プロファイルYと目標紙質
プロファイルとの偏差を用いて演算する制御部で、こ
の演算結果によってスライスリップの開度を、例えばP
I制御を用いて制御する。尚、使用中のゲイン は熟練オペレータが設定したものでもよく、又第1の発
明において(8)式を用いて求めた でもよく、更に抄紙機を同定して求めたゲインでもよ
い。
このように構成された装置の動作を第5図に基づいて説
明する。第5図は第4図の装置の流れ図である。まずモ
デルマッチング部44にゲイン を設定する(S21)。制御部45はこのゲイン と目標値と測定紙質プロファイルYよりスライスリッ
プを操作量Uで制御する(S22)。抄紙工程は紙を製造し
(S23)、製造された紙の紙質プロファイルYを検出部23
で測定する(S24)。測定紙質プロファイルYが目標値と
一致していれば、そのままのゲイン で抄紙を続ける(S25)。一致していない場合は偏差演算
部42で偏差eを求め(S26)、偏差eが小さくなる方向に
未定係数αを調整し(S27)、ゲイン を更新して抄紙を行う(S28)。
明する。第5図は第4図の装置の流れ図である。まずモ
デルマッチング部44にゲイン を設定する(S21)。制御部45はこのゲイン と目標値と測定紙質プロファイルYよりスライスリッ
プを操作量Uで制御する(S22)。抄紙工程は紙を製造し
(S23)、製造された紙の紙質プロファイルYを検出部23
で測定する(S24)。測定紙質プロファイルYが目標値と
一致していれば、そのままのゲイン で抄紙を続ける(S25)。一致していない場合は偏差演算
部42で偏差eを求め(S26)、偏差eが小さくなる方向に
未定係数αを調整し(S27)、ゲイン を更新して抄紙を行う(S28)。
尚、αは各スライスリップiごとに定め、比例ゲインK
Iと積分ゲインKPで同じ値にする。
Iと積分ゲインKPで同じ値にする。
次にモデルマッチング部44の行うゲイン の調整について具体的に説明する。モデルアッチング部
44はゲインP,Iにαを乗じて新しいゲインKP,
KIとする。
44はゲインP,Iにαを乗じて新しいゲインKP,
KIとする。
ここで左側の添字iはスライスリップの番号、右側の添
字iはスライスリップiに対応する測定データを示し、
例えば次の範囲にある測定点jの測定データの平均をと
る。
字iはスライスリップiに対応する測定データを示し、
例えば次の範囲にある測定点jの測定データの平均をと
る。
(i−1)×(n/r)<j≦i×(n/r) (11) 制御部33は(9),(10)式をもとに第i番目のスライスリ
ップの操作量▲ul i▼を、隣接する5つのスライスリッ
プのゲインを用いて定める。
ップの操作量▲ul i▼を、隣接する5つのスライスリッ
プのゲインを用いて定める。
ここにlはエキスパート発生部41にある第l巡回を操作
に対応していることを示す。
に対応していることを示す。
(発明の効果) 以上説明したように第1の発明によれば次の効果があ
る。
る。
熟練したオペレータの操作手順をエキスパート発生
部31に記憶して、制御部33が制御しているので抄紙工程
の信頼性が向上する。
部31に記憶して、制御部33が制御しているので抄紙工程
の信頼性が向上する。
制御部33が全て運転を行うので、エキスパート発生
部31の記憶している範囲内で全自動運転できる。
部31の記憶している範囲内で全自動運転できる。
また第2の発明によれば、の効果に加え次の効果があ
る。
る。
偏差演算部42によって指令値YCと測定値Yとを比
較しているので、外乱が発生しめも制御部45はスライス
リップの制御量を変えて対応し、適応性が大きい。
較しているので、外乱が発生しめも制御部45はスライス
リップの制御量を変えて対応し、適応性が大きい。
紙質変更があった場合に、未定係数αを調整して自
律的に対処できる。これに対して、第1の発明では既に
エキスパート発生部に記憶された紙質である限りにおい
て対処できる。また、本発明者が先に提案しているシス
テム同定を伴う発明では、再びシステム同定をする必要
があり、オペレータの関与が必要な関係で第2の発明に
比較して自律性が低い。
律的に対処できる。これに対して、第1の発明では既に
エキスパート発生部に記憶された紙質である限りにおい
て対処できる。また、本発明者が先に提案しているシス
テム同定を伴う発明では、再びシステム同定をする必要
があり、オペレータの関与が必要な関係で第2の発明に
比較して自律性が低い。
第1図は第1の発明の実施例を示す構成ブロック図、第
2図はエキスパート発生部に記憶させる測定データの説
明図、第3図は第1図の装置の動作を示す流れ図であ
る。 第4図は第2の発明の実施例を示す構成ブロック図、第
5図は第4図の装置の動作を示す流れ図である。 第6図は従来装置の概略構成図、第7図は紙幅方向プロ
ファイル制御の説明図、第8図は紙幅方向プロファイル
制御の機能ブロック図、第9図は問題点の説明図であ
る。 21……操作部、22……プロセス部、23……検出部。 31,41……エキスパート発生部、42……偏差演算部、43
……α調整部、32,44……モデルマッチング部、33,45
……制御部。
2図はエキスパート発生部に記憶させる測定データの説
明図、第3図は第1図の装置の動作を示す流れ図であ
る。 第4図は第2の発明の実施例を示す構成ブロック図、第
5図は第4図の装置の動作を示す流れ図である。 第6図は従来装置の概略構成図、第7図は紙幅方向プロ
ファイル制御の説明図、第8図は紙幅方向プロファイル
制御の機能ブロック図、第9図は問題点の説明図であ
る。 21……操作部、22……プロセス部、23……検出部。 31,41……エキスパート発生部、42……偏差演算部、43
……α調整部、32,44……モデルマッチング部、33,45
……制御部。
Claims (2)
- 【請求項1】紙幅方向に複数設けられ、開度に対応する
量の原料を供給するスライスリップと、 このスライスリップから供給された原料を脱水、乾燥し
て所定の紙質を得るプロセス部と、 このプロセス部から送られた紙の紙質を紙幅方向に分解
して検出する検出部 とを備え、この検出部で検出する紙質プロファイルに基
づいて前記スライスリップの開度を操作する抄紙機にお
いて、 前記抄紙機を熟練者が操作して目標紙質プロファイルに
到達する場合に経由する過渡紙質プロファイルと、この
ときのスライスリップ操作量を発生するエキスパート発
生部と、 このエキスパート発生部の発生する過渡紙質プロファイ
ル及びスライスリップ操作量を入力して、該スライスリ
ップ開度を操作する場合のゲインを演算するモデルマッ
チング部と、 このモデルマッチング部の演算するゲイン、前記目標紙
質プロファイル、前記検出部の検出する紙質プロファイ
ルを入力し、前記スライスリップの開度操作量を演算し
て前記スライスリップに出力する制御部と を設けたことを特徴とする抄紙機制御装置。 - 【請求項2】紙幅方向に複数設けられ、開度に対応する
量の原料を供給するスライスリップと、 このスライスリップから供給された原料を脱水、乾燥し
て所定の紙質を得るプロセス部と、 このプロセス部から送られた紙の紙質を紙幅方向に分解
して検出する検出部 とを備え、この検出部で検出する紙質プロファイルに基
づいて前記スライスリップの開度を操作する抄紙機にお
いて、 前記抄紙機を熟練者が操作して目標紙質プロファイルに
到達する場合に経由する過渡紙質プロファイルを発生す
るエキスパート発生部と、 このエキスパート発生部の発生する過渡紙質プロファイ
ルと前記検出部の検出する測定紙質プロファイルとの偏
差を求める偏差演算部と、 この偏差が零になるように未定係数を調整する未定係数
調整部と、 この調整された未定係数を入力して、前記抄紙機の使用
中のスライスリップ開度を操作する場合のゲインを調整
するモデルマッチング部と、 このモデルマッチング部の演算するゲイン、前記目標紙
質プロファイル、前記検出部の検出する紙質プロファイ
ルを入力し、前記スライスリップの開度操作量を演算し
て前記スライスリップに出力する制御部と を設けたことを特徴とする抄紙機制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61215265A JPH0639758B2 (ja) | 1986-09-12 | 1986-09-12 | 抄紙機制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61215265A JPH0639758B2 (ja) | 1986-09-12 | 1986-09-12 | 抄紙機制御装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6375197A JPS6375197A (ja) | 1988-04-05 |
JPH0639758B2 true JPH0639758B2 (ja) | 1994-05-25 |
Family
ID=16669445
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61215265A Expired - Lifetime JPH0639758B2 (ja) | 1986-09-12 | 1986-09-12 | 抄紙機制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0639758B2 (ja) |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6375195A (ja) * | 1986-09-10 | 1988-04-05 | 横河電機株式会社 | 抄紙機制御装置 |
-
1986
- 1986-09-12 JP JP61215265A patent/JPH0639758B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6375197A (ja) | 1988-04-05 |
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