JPH0639524B2 - ポリカーボネートの精製方法 - Google Patents

ポリカーボネートの精製方法

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JPH0639524B2
JPH0639524B2 JP32677987A JP32677987A JPH0639524B2 JP H0639524 B2 JPH0639524 B2 JP H0639524B2 JP 32677987 A JP32677987 A JP 32677987A JP 32677987 A JP32677987 A JP 32677987A JP H0639524 B2 JPH0639524 B2 JP H0639524B2
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polycarbonate
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浩司 山本
貢 中江
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Idemitsu Petrochemical Co Ltd
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Idemitsu Petrochemical Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はポリカーボネートの精製方法に関し、詳しくは
不純物を含有するポリカーボネートを、亜臨界状態乃至
超臨界状態に設定した流体を用いて抽出処理することに
より、効率よく精製して高純度のポリカーボネートを得
る方法に関する。
〔従来の技術及び発明が解決しようとする問題点〕
従来、塩化メチレン等の溶媒を用いた製造したポリカー
ボネートから、該ポリカーボネートに混入した塩化メチ
レン等の不純物を除去(乾燥)するには、減圧下あるい
は窒素気流下でパドル乾燥機や流動乾燥機等を用いて行
われていた。また、そのほかに水蒸気を熱媒として使用
する方法も知られている(特開昭54−101771号
公報)。
しかしながらこれらの方法は、いずれも塩化メチレン等
の混入溶媒の乾燥度を上昇させるために、100℃以上
の比較的高温下で長時間処理することが必要であり、効
率のよい方法とは言い難いものであった。
そこで、本発明者らは、上記従来の方法の問題点を解消
し、ポリカーボネートの製造工程において、ポリカーボ
ネートの乾燥時間をできるだけ短縮して、不純物として
の塩化メチレン等を効率よく除去することのできる方法
を開発すべく鋭意研究を重ねた。
〔問題点を解決するための手段〕
その結果、乾燥媒体(抽出媒体)として、超臨界状態ま
たは臨界状態近傍の流体を用いることによって、上記目
的が達成できることを見出した。本発明はかかる知見に
基いて完成したものである。
すなわち本発明は、不純物を含有する粉末状ポリカーボ
ネートを、亜臨界状態乃至超臨界状態の流体を用いて抽
出処理することを特徴とするポリカーボネートの精製方
法を提供するものである。
本発明の方法を適用する粉末状ポリカーボネートには、
各種の不純物が含まれているが、本発明の方法によれば
塩化メチレン,未反応ビスフェノール類など、分子量が
1000以下のものを特に好ましく除去することができ
る。また、この不純物を含有する粉末状ポリカーボネー
トは、様々な方法によって得られたものがあるが、通常
はホスゲン法、特にビスフェノールA等のビスフェノー
ル類とホスゲンを原料とし、塩化メチレンを溶媒とする
界面重縮合法、とりわけ連続界面重縮合法によって製造
された分子量10000〜50000のものが好適に用
いられる。そのほか、エステル交換法やホスゲン法のう
ちのピリジンを溶媒とする所謂ピリジン重合法によって
得られたものを用いることもできる。
上記の粉末状ポリカーボネートとは、厳密な意味での粉
末状のものに限定するわけではなく、フレーク状等のも
のをも包含する。つまり、ホスゲン法やエステル交換法
で得られた粉末状,粒状,フレーク状等のポリカーボネ
ートであって、ペレット化する前のものすべてを包含し
た概念である。
たとえば、上述の連続界面重縮合により得られる粉末状
ポリカーボネートは、通常はフレーク状であって、不純
物として塩化メチレンを最高30重量%程度まで含み、
また未反応ビスフェノール類を10〜200ppm、低分
子量成分(ポリカーボネートオリゴマー等)を4〜8重
量%程度含有している。
本発明の方法では、上記の不純物を含有する粉末状ポリ
カーボネートを、抽出処理して該ポリカーボネート中の
不純物を除去するが、この抽出処理には、亜臨界状態乃
至超臨界状態の流体を用いることが必要である。ここで
使用できる流体としては、各種のものがあげられるが、
具体的には二酸化炭素,一酸化炭素,メタン,窒素,エ
タン等があり、特に二酸化炭素が、不活性かつ無害であ
って、しかも臨界条件が温和であることから好ましく使
用することができる。
本発明の方法では、これらの流体を亜臨界状態乃至超臨
界状態にて使用する。ここで亜臨界状態とは、臨界状態
には達していないが、それに極めて近い状態を意味し、
また超臨界状態とは、臨界温度及び臨界圧力を超えた温
度及び圧力の状態を意味する。本発明の方法では、流体
を臨界状態あるいはその前後、即ち亜臨界状態から超臨
界状態までの間の条件下で使用する。
具体的な条件としては、用いる流体の種類により異なり
一義的に定められないが、一般に圧力70〜500kg/
cm2、温度30〜300℃の範囲で定めればよい。例え
ば流体として二酸化炭素を用いる場合には、使用圧力を
P,使用温度をT,二酸化炭素の臨界圧力をP(72.8
kg/cm2),二酸化炭素の臨界温度をT(31.0℃)と
したときに、0.9P≦P≦10Pであるとともに、
0.9T≦T≦300℃の範囲で選定することが好まし
い。
また、亜臨界状態乃至超臨界状態で上記流体を用いて、
粉末状ポリカーボネートを抽出処理するにあたっては、
様々な手法によることができるが、例えば抽出槽に処理
すべき粉末状ポリカーボネートを充填しておき、これに
亜臨界状態乃至超臨界状態の流体を連続的に流す方法が
効果的であるとともに、操作が容易であり好ましい。こ
のときの流体の流量は、各種状況により適宜選定すれば
よいが、好ましくは粉末状ポリカーボネート1gあた
り、分速0.01〜20m、更に好ましくは0.1〜10m
とする。あるいはこのような連続式に代えて、バッチ
式によっても行うことができる。
〔実施例〕
次に、本発明を実施例及び比較例により更に詳しく説明
する。
実施例1 20mステンレス製セルに、平均粒径0.5mmのポリカ
ーボネート粒状体(不純物としての塩化メチレンを2.0w
t%含有する。)を約400mg入れ、1m/分(液換
算)の速度で、50℃,100kg/cm2の二酸化炭素
(超臨界状態CO)を2時間供給し続けた。
抽出処理後、得られた精製ポリカーボネート中の不純物
である塩化メチレンを、ガスクロマトグラフィーにより
測定した。結果を表に示す。
実施例2 実施例1において、不純物としての塩化メチレンを10
wt%含有する平均粒径0.5mmのポリカーボネート粒状体
を用い、70℃,200kg/cm2の二酸化炭素(超臨界
状態CO)を流し続けた以外は、実施例1と同様にし
て抽出処理した。結果を表に示す。
比較例1 実施例1において、1000m/分(ガス換算)の速
度で70℃,常圧の二酸化炭素を流し続けた以外は、実
施例1と同様にして抽出処理した。結果を表に示す。
比較例2 実施例1において、二酸化炭素の代わりに、120℃,
常圧の窒素ガスを流量1000m/分で流し続けた以
外は、実施例1と同様にして抽出処理した。結果を表に
示す。
比較例3 実施例1において、二酸化炭素を流す代わりに、120
℃の雰囲気下、5mmHg以下の真空度にて、2時間減圧処
理を行った。結果を表に示す。
実施例3 実施例2において、温度を70℃から150℃に変え、
また圧力を200kg/cm2から300kg/cm2に変えた以
外は、実施例2と同様にして抽出処理した。結果を表に
示す。
実施例4 実施例1において、温度を50℃から100℃に変え、
また圧力を100kg/cm2から200kg/cm2に変えた以
外は、実施例1と同様にして抽出処理した。結果を表に
示す。
実施例5 実施例1において、温度を50℃から40℃に変え、ま
た圧力を100kg/cm2から200kg/cm2に変えた以外
は、実施例1と同様にして抽出処理した。結果を表に示
す。
〔発明の効果〕 本発明の方法のによれば、塩化メチレン等の不純物を含
有するポリカーボネートを、低温かつ短時間で効果的に
精製することができ、その結果、極めて高純度のポリカ
ーボネートを得ることができる。
したがって、本発明は光ディスク,磁気ディスク等のデ
ィスク基板等の用途に供される高品質のポリカーボネー
トを製造する際に、有効に利用される。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】不純物を含有する粉末状ポリカーボネート
    を、亜臨界状態乃至超臨界状態の流体を用いて抽出処理
    することを特徴とするポリカーボネートの精製方法。
  2. 【請求項2】不純物が、塩化メチレンである特許請求の
    範囲第1項記載の精製方法。
  3. 【請求項3】亜臨界状態乃至超臨界状態の流体が、二酸
    化炭素である特許請求の範囲第1項記載の精製方法。
  4. 【請求項4】亜臨界状態乃至超臨界状態が、圧力70〜
    500kg/cm2および温度30〜300℃である特許請
    求の範囲第1項記載の精製方法。
JP32677987A 1987-12-25 1987-12-25 ポリカーボネートの精製方法 Expired - Lifetime JPH0639524B2 (ja)

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JPH01168730A JPH01168730A (ja) 1989-07-04
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DE4118230A1 (de) * 1990-12-20 1992-06-25 Bayer Ag Verfahren zur isolierung von polymeren aus ihren loesungsmitteln mit kohlendioxid-haltigen fluessigkeiten
DE4117751A1 (de) * 1991-05-30 1992-12-03 Bayer Ag Verfahren zur isolierung von polycarbonaten

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