JPH0639322B2 - リン酸塩化合物と焼結体及びその製造法 - Google Patents
リン酸塩化合物と焼結体及びその製造法Info
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- JPH0639322B2 JPH0639322B2 JP2004329A JP432990A JPH0639322B2 JP H0639322 B2 JPH0639322 B2 JP H0639322B2 JP 2004329 A JP2004329 A JP 2004329A JP 432990 A JP432990 A JP 432990A JP H0639322 B2 JPH0639322 B2 JP H0639322B2
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- C04—CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
- C04B—LIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
- C04B35/00—Shaped ceramic products characterised by their composition; Ceramics compositions; Processing powders of inorganic compounds preparatory to the manufacturing of ceramic products
- C04B35/01—Shaped ceramic products characterised by their composition; Ceramics compositions; Processing powders of inorganic compounds preparatory to the manufacturing of ceramic products based on oxide ceramics
- C04B35/447—Shaped ceramic products characterised by their composition; Ceramics compositions; Processing powders of inorganic compounds preparatory to the manufacturing of ceramic products based on oxide ceramics based on phosphates, e.g. hydroxyapatite
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C01—INORGANIC CHEMISTRY
- C01B—NON-METALLIC ELEMENTS; COMPOUNDS THEREOF; METALLOIDS OR COMPOUNDS THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASS C01C
- C01B25/00—Phosphorus; Compounds thereof
- C01B25/16—Oxyacids of phosphorus; Salts thereof
- C01B25/26—Phosphates
- C01B25/45—Phosphates containing plural metal, or metal and ammonium
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、耐熱性のリン酸塩化合物と焼結体及びその製
造法に関し、さらに詳しくは、極めて低膨張性に優れ、
かつ耐熱衝撃性に優れ、寸法変化が1%以下であるリン
酸塩化合物と焼結体及びその製造法に関する。
造法に関し、さらに詳しくは、極めて低膨張性に優れ、
かつ耐熱衝撃性に優れ、寸法変化が1%以下であるリン
酸塩化合物と焼結体及びその製造法に関する。
[従来の技術] 近年、工業技術の進歩に伴ない、耐熱性、低膨張性に優
れた材料の要請が高まっている。
れた材料の要請が高まっている。
このような要請の中、リン酸ジルコニル〔(ZrO)2P2O7〕
が耐熱性且つ低膨張性に優れた材料として有望であるこ
とが分かってきた。
が耐熱性且つ低膨張性に優れた材料として有望であるこ
とが分かってきた。
また、特定組成のアルカリ土類金属のリン酸塩化合物が
低膨張性を有するものとして提案されている。(Communi
cations of the American Ceramic Society,70[10]C-23
2〜C-236(1987)及びUSP4801566号明細書参照) [発明が解決しようとする課題] しかしながら、リン酸ジルコニル等のリン酸塩化合物
は、低膨張性に優れているという利点を有するものの、
1200℃以上の高温においては熱分解を起こし、リン
(P)分が蒸発することが指摘されている。例えば、14
00℃で100時間熱処理した場合には、リン酸ジルコニル
は19%、リン酸ジルコニウムナトリウムは36%もの重量
減を示す、という問題がある。
低膨張性を有するものとして提案されている。(Communi
cations of the American Ceramic Society,70[10]C-23
2〜C-236(1987)及びUSP4801566号明細書参照) [発明が解決しようとする課題] しかしながら、リン酸ジルコニル等のリン酸塩化合物
は、低膨張性に優れているという利点を有するものの、
1200℃以上の高温においては熱分解を起こし、リン
(P)分が蒸発することが指摘されている。例えば、14
00℃で100時間熱処理した場合には、リン酸ジルコニル
は19%、リン酸ジルコニウムナトリウムは36%もの重量
減を示す、という問題がある。
また、特定組成のアルカリ土類金属のリン酸塩化合物
は、例えば100℃から1260℃間の昇降温による熱サイク
ル劣化試験によって焼結体の寸法が増加するとか、また
は低強度化し、場合によっては焼結体が折れるといった
問題をもつことがわかってきた。
は、例えば100℃から1260℃間の昇降温による熱サイク
ル劣化試験によって焼結体の寸法が増加するとか、また
は低強度化し、場合によっては焼結体が折れるといった
問題をもつことがわかってきた。
[課題を解決するための手段] そこで、本発明者は、上記従来技術の問題点を解決する
ため種々検討したところ、Rcの対称性を有する結晶
構造をもつ高温型のRZr4P6O24(Rは一種以上の周期率
表IIa族の陽イオン)組成のリン酸塩化合物が熱膨張も
熱収縮もしない低膨張性を示し、しかもこの高温型のRZ
r4P6O24組成のリン酸塩化合物が、RZr4P6O24焼結体を相
転移温度以上の温度に保持した後急冷することによりが
得られることを見出し、本発明の完成に至ったのであ
る。
ため種々検討したところ、Rcの対称性を有する結晶
構造をもつ高温型のRZr4P6O24(Rは一種以上の周期率
表IIa族の陽イオン)組成のリン酸塩化合物が熱膨張も
熱収縮もしない低膨張性を示し、しかもこの高温型のRZ
r4P6O24組成のリン酸塩化合物が、RZr4P6O24焼結体を相
転移温度以上の温度に保持した後急冷することによりが
得られることを見出し、本発明の完成に至ったのであ
る。
即ち、本発明によれば、RZr4P6O24(Rは一種以上の周
期率表IIa族の陽イオン)組成をもち、室温〜1400℃に
おける平均熱膨張係数が-10〜+10×10-7/℃であり、か
つ室温でRcの対称性を有する高温型結晶構造をもつ
ことを特徴とするリン酸塩化合物、および、このリン酸
塩化合物を一種以上主結晶相として有することを特徴と
する耐熱性のリン酸塩焼結体、が提供される。
期率表IIa族の陽イオン)組成をもち、室温〜1400℃に
おける平均熱膨張係数が-10〜+10×10-7/℃であり、か
つ室温でRcの対称性を有する高温型結晶構造をもつ
ことを特徴とするリン酸塩化合物、および、このリン酸
塩化合物を一種以上主結晶相として有することを特徴と
する耐熱性のリン酸塩焼結体、が提供される。
さらに本発明によれば、出発原料を混合、成形し、1400
〜1700℃の温度にて焼成してRZr4P6O24(Rは一種以上
の周期率表IIa族の陽イオン)組成の焼結体を得、次い
でこの焼結体を高温型と低温型の相転移温度(例えば、
SrZr4P6O24は約1200℃、BaZr4P6O24は約900℃)以上の
高温に保持した後、急冷することを特徴とするリン酸塩
焼結体の製造法、が提供される。
〜1700℃の温度にて焼成してRZr4P6O24(Rは一種以上
の周期率表IIa族の陽イオン)組成の焼結体を得、次い
でこの焼結体を高温型と低温型の相転移温度(例えば、
SrZr4P6O24は約1200℃、BaZr4P6O24は約900℃)以上の
高温に保持した後、急冷することを特徴とするリン酸塩
焼結体の製造法、が提供される。
本発明は、高温型RZr4P6O24(Rは一種以上の周期率表I
Ia族の陽イオン)が安定な温度、即ち、高温相⇔低温
型の相転移温度以上の温度に保持した後、これを急冷す
ることにより、熱力学的には低温相が安定である温度下
に高温相を存在させるものである。
Ia族の陽イオン)が安定な温度、即ち、高温相⇔低温
型の相転移温度以上の温度に保持した後、これを急冷す
ることにより、熱力学的には低温相が安定である温度下
に高温相を存在させるものである。
高温相の残存量は、主として、急冷条件(冷却速度、冷
却温度、焼結体の大きさ、形状等)や熱処理温度によっ
て影響され、冷却速度が速い(熱処理温度が高い、冷却
温度が低い、水中急冷、油中急冷する等)ほど、残存量
は多くなる。高温相の残存量が多いほど焼結体は低膨張
となるが、これは高温型RZr4P6O24がほとんど膨張も収
縮もしない極低膨張性を示すからである。
却温度、焼結体の大きさ、形状等)や熱処理温度によっ
て影響され、冷却速度が速い(熱処理温度が高い、冷却
温度が低い、水中急冷、油中急冷する等)ほど、残存量
は多くなる。高温相の残存量が多いほど焼結体は低膨張
となるが、これは高温型RZr4P6O24がほとんど膨張も収
縮もしない極低膨張性を示すからである。
本発明のリン酸塩化合物は、基本的にRZr4P6O24(Rは
一種以上の周期率表IIa族の陽イオン)の組成を有し、
室温でRcの対称性を有する高温型結晶構造をもつも
のである。この高温型結晶構造は、International Tabl
es For X-Ray Crystallography VolI,p275(Edited by
N.F.M.Henry and K.Lonsdale)(Published by The Kynoc
h Press,Birmingham,England,1969)において示されるR
cの対称性を有する結晶構造である。
一種以上の周期率表IIa族の陽イオン)の組成を有し、
室温でRcの対称性を有する高温型結晶構造をもつも
のである。この高温型結晶構造は、International Tabl
es For X-Ray Crystallography VolI,p275(Edited by
N.F.M.Henry and K.Lonsdale)(Published by The Kynoc
h Press,Birmingham,England,1969)において示されるR
cの対称性を有する結晶構造である。
Rは周期律表のIIa族に属する陽イオンであるが、バリ
ウム(Ba)、ストロンチウム(Sr)、カルシウム(Ca)のうち
の一種以上から構成されることが好ましい。
ウム(Ba)、ストロンチウム(Sr)、カルシウム(Ca)のうち
の一種以上から構成されることが好ましい。
本発明のリン酸塩化合物および焼結体は、室温〜1400℃
における平均熱膨張係数が-10〜+10×10-7/℃という、
極めて低い熱膨張性を有するもので、耐熱衝撃性に優れ
るものである。従って、このような特性を有する本発明
の焼結体は、自動車排ガス浄化触媒担体、熱交換体、
触媒燃焼用担体等のセラミックハニカム構造体、ター
ボチャージャー、GTエンジン等のハウジングやガスダ
クト、排気ポートライナー等の断熱部材、等の如き、
耐熱性および高温における熱安定性を要求される材料と
して特に好適に使用される。
における平均熱膨張係数が-10〜+10×10-7/℃という、
極めて低い熱膨張性を有するもので、耐熱衝撃性に優れ
るものである。従って、このような特性を有する本発明
の焼結体は、自動車排ガス浄化触媒担体、熱交換体、
触媒燃焼用担体等のセラミックハニカム構造体、ター
ボチャージャー、GTエンジン等のハウジングやガスダ
クト、排気ポートライナー等の断熱部材、等の如き、
耐熱性および高温における熱安定性を要求される材料と
して特に好適に使用される。
次に、本発明に係るリン酸塩焼結体の製造方法において
は、出発原料を混合、成形、焼成後、この焼結体を高温
型⇔低温型の相転移温度以上の高温に保持した後、急冷
することが特徴である。
は、出発原料を混合、成形、焼成後、この焼結体を高温
型⇔低温型の相転移温度以上の高温に保持した後、急冷
することが特徴である。
この方法により、熱力学的には低温型のRZr4P6O24が安
定である温度下に高温型のRZr4P6O24を存在させること
ができたものである。
定である温度下に高温型のRZr4P6O24を存在させること
ができたものである。
また、出発原料としては、(ZrO)2P2O7、ZrP2O7、ROおよび
/またはRのリン酸塩からなるバッチ混合物を用いるこ
とが好ましい。上記の化合物は夫々安定な化合物であ
り、成形・焼成過程で不均一が生じ難く、高温で焼成可
能である。一方、出発原料のP2O5源を従来用いられてい
るリン酸に求めた場合、リン酸は液体であるため、混合
過程で不均一になり、前記したように局所的にリン濃度
の高い部分を形成し、仮焼工程で低融点の化合物を生じ
る。
/またはRのリン酸塩からなるバッチ混合物を用いるこ
とが好ましい。上記の化合物は夫々安定な化合物であ
り、成形・焼成過程で不均一が生じ難く、高温で焼成可
能である。一方、出発原料のP2O5源を従来用いられてい
るリン酸に求めた場合、リン酸は液体であるため、混合
過程で不均一になり、前記したように局所的にリン濃度
の高い部分を形成し、仮焼工程で低融点の化合物を生じ
る。
なお、出発原料成分であるROとしては、焼成中にRO、即
ち、酸化物に転換する水酸化物、炭酸塩、硫酸塩等の安
定化合物から選択して使用することも可能である。
ち、酸化物に転換する水酸化物、炭酸塩、硫酸塩等の安
定化合物から選択して使用することも可能である。
尚、出発原料の平均粒径は、通常50μm以下、好ましく
は10μm以下のものを用いる。
は10μm以下のものを用いる。
本発明焼結体の焼成条件としては、焼成温度が1400〜17
00℃、焼成時間が1〜24時間、好ましくは2〜10時間で
ある。焼成温度を1400〜1700℃の範囲とすることによ
り、原料粉末が充分焼結し、本発明の焼結体を得ること
ができる。また、焼成時間が1時間未満の場合、焼結が
不充分であり、24時間を超えると、異常粒成長による低
強度化が起きるとともに、リン分蒸発による異相の析出
が起きる。
00℃、焼成時間が1〜24時間、好ましくは2〜10時間で
ある。焼成温度を1400〜1700℃の範囲とすることによ
り、原料粉末が充分焼結し、本発明の焼結体を得ること
ができる。また、焼成時間が1時間未満の場合、焼結が
不充分であり、24時間を超えると、異常粒成長による低
強度化が起きるとともに、リン分蒸発による異相の析出
が起きる。
次に、焼成によって得られた焼結体を、高温型⇔低温型
の相転移温度以上の高温に保持する(熱処理工程)。こ
の熱処理工程により、焼結体組成を高温型のRZr4P6O24
とする。次いでこの焼結体を急冷するが、この急冷工程
により、高温型のRZr4P6O24が低温型に相転移せず、常
温においても高温型RyZr4P6O24組成のリン酸塩焼結体が
得られる。
の相転移温度以上の高温に保持する(熱処理工程)。こ
の熱処理工程により、焼結体組成を高温型のRZr4P6O24
とする。次いでこの焼結体を急冷するが、この急冷工程
により、高温型のRZr4P6O24が低温型に相転移せず、常
温においても高温型RyZr4P6O24組成のリン酸塩焼結体が
得られる。
本発明では、上記した熱処理工程と急冷工程の条件によ
り、高温型RyZr4P6O24の残存量が影響される。すなわ
ち、冷却速度が速いほど、残存量が多くなる。冷却速度
は通常400℃/min以上、好ましくは1000℃/min以上と
し、水中急冷、油中急冷、ガス急冷などの各方法により
焼結体の急冷操作が行われる。
り、高温型RyZr4P6O24の残存量が影響される。すなわ
ち、冷却速度が速いほど、残存量が多くなる。冷却速度
は通常400℃/min以上、好ましくは1000℃/min以上と
し、水中急冷、油中急冷、ガス急冷などの各方法により
焼結体の急冷操作が行われる。
[実施例] 以下、実施例に基づいて本発明を説明するが、本発明が
これらの実施例に限定されないことは明らかであろう。
これらの実施例に限定されないことは明らかであろう。
(実施例1〜9、比較例10〜13) 第2表に示す直径約5mmφのジルコニア玉石を充填した
振動ミルで予め粒度調整した出発原料(第3表に化学分
析値を示す)を、第1表に記載した割合で調合した。な
お、本実施例では振動ミルによって粉砕して粒度調整を
行なったが、ポットミル、アトライター等を使用するこ
ともできる。
振動ミルで予め粒度調整した出発原料(第3表に化学分
析値を示す)を、第1表に記載した割合で調合した。な
お、本実施例では振動ミルによって粉砕して粒度調整を
行なったが、ポットミル、アトライター等を使用するこ
ともできる。
次いで、上記の調合物について、水中にて湿式混合を行
い、乾燥器で乾燥した後、乳鉢で解砕した。
い、乾燥器で乾燥した後、乳鉢で解砕した。
この混合物100重量部に10%PVA(ポリビニルアルコ
ール)水溶液を5重量部添加して充分に混合し、25×80
×6mmの金型にて300kg/cm2の圧力でプレス成形後、2
トン/cm2の圧力にてラバープレスを行い、乾燥器で乾
燥させた。この成形体を、大気中で電気炉にて第1表に
示す条件で焼成した。昇温速度は5〜1000℃/hr、降温
速度は実施例7を除いて5〜1000℃/hrとした。(尚、
実施例7のみは焼成後そのまま急冷した。) 次に、この焼結体をJIS R1601(1981)に示される3
×4×40mmの試験片に加工し、大気中にて電気炉にて第
1表に示す条件で熱処理を行った。なお、その昇温速度
は5〜1000℃/hrで行い、更に第1表に示す条件で冷却
を行った。
ール)水溶液を5重量部添加して充分に混合し、25×80
×6mmの金型にて300kg/cm2の圧力でプレス成形後、2
トン/cm2の圧力にてラバープレスを行い、乾燥器で乾
燥させた。この成形体を、大気中で電気炉にて第1表に
示す条件で焼成した。昇温速度は5〜1000℃/hr、降温
速度は実施例7を除いて5〜1000℃/hrとした。(尚、
実施例7のみは焼成後そのまま急冷した。) 次に、この焼結体をJIS R1601(1981)に示される3
×4×40mmの試験片に加工し、大気中にて電気炉にて第
1表に示す条件で熱処理を行った。なお、その昇温速度
は5〜1000℃/hrで行い、更に第1表に示す条件で冷却
を行った。
次いで、上記熱処理後、試験片について、開気孔率(ア
ルキメデス法)、4点曲げ強度(JIS R1601(198
1))、熱膨張係数及び融点を測定した。熱膨張係数の測
定には、高純度アルミナ焼結体を用いた押棒示差式熱膨
張計を使用し、40→1400℃の熱膨張率を測定し、係数は
熱膨張率(40→1400℃)/1360から算出した。又、融点
は3×4×5mm角に加工した焼結体を電気炉内に保持
し、10℃/minの速度で1700℃まで昇温し、溶けない
ことを目視で確認した。これらの結果を第1表に示す。
ルキメデス法)、4点曲げ強度(JIS R1601(198
1))、熱膨張係数及び融点を測定した。熱膨張係数の測
定には、高純度アルミナ焼結体を用いた押棒示差式熱膨
張計を使用し、40→1400℃の熱膨張率を測定し、係数は
熱膨張率(40→1400℃)/1360から算出した。又、融点
は3×4×5mm角に加工した焼結体を電気炉内に保持
し、10℃/minの速度で1700℃まで昇温し、溶けない
ことを目視で確認した。これらの結果を第1表に示す。
また、焼結体結晶相における高温相量、低温相量の関係
は下記の如くであり、第1表にそれらの比率を示す。
は下記の如くであり、第1表にそれらの比率を示す。
(高温相量/低温相量比) 低温相量=(試料のI(101)+I(003)/(低温相のみのI(1
01)+I(003))×100% 高温相量=100−低温相量(%) (I(101):101面による回折強度、2θ=11.1°) (I(003):003面により回折強度、2θ=12.4°) 第1表に示す実施例1〜9、比較例10〜13の結果よ
り明らかなように、リン酸塩焼結体を高温型⇔低温型の
相転移温度以上の高温に保持した後、急冷することによ
って、低膨張性を示すリン酸塩焼結体を得ることができ
た。
01)+I(003))×100% 高温相量=100−低温相量(%) (I(101):101面による回折強度、2θ=11.1°) (I(003):003面により回折強度、2θ=12.4°) 第1表に示す実施例1〜9、比較例10〜13の結果よ
り明らかなように、リン酸塩焼結体を高温型⇔低温型の
相転移温度以上の高温に保持した後、急冷することによ
って、低膨張性を示すリン酸塩焼結体を得ることができ
た。
また、第1図にBaZr4(PO4)6結晶相の低温型(21℃、807
℃)、高温型(1000℃、1203℃)の粉末X線回折図形
を、第2図にBaZr4(PO4)6結晶格子の熱膨張曲線を示
す。なお、第2図中、a軸、c軸とは、BaZr4(PO4)6結
晶格子を六方晶系として示した場合の方位を表す。
℃)、高温型(1000℃、1203℃)の粉末X線回折図形
を、第2図にBaZr4(PO4)6結晶格子の熱膨張曲線を示
す。なお、第2図中、a軸、c軸とは、BaZr4(PO4)6結
晶格子を六方晶系として示した場合の方位を表す。
第3図は実施例1で得られた焼結体の40→1400℃までの
熱膨張曲線であり、極めて小さい熱膨張率を示すことが
わかる。第4図は実施例1で得られた焼結体の室温での
粉末X線回折図形を示す。一方、第5図は比較例10お
よび13で得られた焼結体の40→1400℃までの熱膨張曲
線であり、高温になるにつれて熱膨張率が上昇している
ことがわかる。
熱膨張曲線であり、極めて小さい熱膨張率を示すことが
わかる。第4図は実施例1で得られた焼結体の室温での
粉末X線回折図形を示す。一方、第5図は比較例10お
よび13で得られた焼結体の40→1400℃までの熱膨張曲
線であり、高温になるにつれて熱膨張率が上昇している
ことがわかる。
[発明の効果] 以上説明したように、本発明のリン酸塩化合物と焼結体
及びその製造法によれば、RZr4P6O24(Rは一種以上の
周期率表IIa族の陽イオン)組成の焼結体を高温型と低
温型の相転移温度以上の高温に保持した後急冷すること
により、室温〜1400℃における平均熱膨張係数が-10〜+
10×10-7/℃であり、室温でRcの対称性を有する高
温型結晶構造をもつ耐熱性で低膨張性のリン酸塩化合物
と焼結体を得ることができる。
及びその製造法によれば、RZr4P6O24(Rは一種以上の
周期率表IIa族の陽イオン)組成の焼結体を高温型と低
温型の相転移温度以上の高温に保持した後急冷すること
により、室温〜1400℃における平均熱膨張係数が-10〜+
10×10-7/℃であり、室温でRcの対称性を有する高
温型結晶構造をもつ耐熱性で低膨張性のリン酸塩化合物
と焼結体を得ることができる。
第1図にBaZr4(PO4)6結晶相の低温型(21℃、807℃)お
よび高温型(1000℃、1203℃)の粉末X線回折図形、第
2図にBaZr4(PO4)6結晶格子の熱膨張曲線、第3図は実
施例1で得られた焼結体の40→1400℃までの熱膨張曲
線、第4図は実施例1で得られた焼結体の室温での粉末
X線回折図形、第5図は比較例10および13で得られ
た焼結体の40→1400℃までの熱膨張曲線を示す。
よび高温型(1000℃、1203℃)の粉末X線回折図形、第
2図にBaZr4(PO4)6結晶格子の熱膨張曲線、第3図は実
施例1で得られた焼結体の40→1400℃までの熱膨張曲
線、第4図は実施例1で得られた焼結体の室温での粉末
X線回折図形、第5図は比較例10および13で得られ
た焼結体の40→1400℃までの熱膨張曲線を示す。
Claims (3)
- 【請求項1】RZr4P6O24(Rは一種以上の周期率表IIa
族の陽イオン)組成をもち、室温〜1400℃における平均
熱膨張係数が-10〜+10×10-7/℃であり、かつ室温でR
cの対称性を有する高温型結晶構造をもつことを特徴
とするリン酸塩化合物。 - 【請求項2】請求項1のリン酸塩化合物を一種以上主結
晶相として有することを特徴とする耐熱性のリン酸塩焼
結体。 - 【請求項3】出発原料を混合、成形し、1400〜1700℃の
温度にて焼成してRZr4P6O24(Rは一種以上の周期率表I
Ia族の陽イオン)組成の焼結体を得、次いでこの焼結
体を高温型と低温型の相転移温度以上の高温に保持した
後、急冷することを特徴とするリン酸塩焼結体の製造
法。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004329A JPH0639322B2 (ja) | 1990-01-11 | 1990-01-11 | リン酸塩化合物と焼結体及びその製造法 |
US07/627,412 US5128288A (en) | 1990-01-11 | 1990-12-14 | Phosphate compounds, sintered bodies thereof and manufacture of the sintered bodies |
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