JPH0639225Y2 - 強制通風型元混合式バーナ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、温水ボイラ等に用いられるバーナで、詳しく
は、燃焼用空気をバーナ本体に供給するためのシロッコ
ファンを設けてある強制通風型元混合式バーナに関す
る。

〔従来の技術〕

従来のこの種の強制通風型元混合式バーナでは、燃焼用
空気と燃料ガスとを混合させるに、第４図に示すよう
に、バーナ本体（１）に混合用のウィンドボックス（1
A）を設け、そのウィンドボックス（1A）内にシロッコ
ファン（２）の吐出口と供給管（３）の燃料ガス供給口
（４）とを臨ませて、ウィンドボックス（1A）内に燃焼
用空気と燃料ガスとを吹込むことで両者を混合させるよ
うにしていた。

〔考案が解決しようとする課題〕

しかし、前記従来技術によるときは、ウィンドボックス
内圧力が正圧であるため、燃料ガスの供給に伴う圧力損
失がその正圧分だけ余分に増え、その結果、ウィンドボ
ックス内に燃料ガスを確実に供給するには、その燃料ガ
スの配管口径を大きくしなければならないといった欠点
があった。しかも、燃焼用空気と燃料ガスとをウィンド
ボックス内で単に合流させるだけでは、燃焼用空気と燃
料ガスとの均一な混合が期待できないため、燃焼用空気
と燃料ガスとを均一に混合するには、別途、燃焼用空気
と燃料ガスとを混合させる何等の付加構成が必要で、構
造が複雑化するといった欠点もあった。

本考案の目的は、上記欠点を解消する点にある。

〔課題を解決するための手段〕

本考案による強制通風型元混合式バーナの特徴構成は、
前記シロッコファンの吐出路の負圧領域に燃料ガス供給
口を開口させ、その燃料ガス供給口を、それの燃料ガス
吐出方向が前記吐出路での気流流れ方向下流側を向く成
分を備える姿勢に配置してある点にある。

〔作用〕

上記の特徴構成による作用は次の通りである。

（１）シロッコファン内に燃料ガスを供給するため、シ
ロッコファンの作動を利用して燃焼用空気と燃料ガスと
を撹拌混合できる。

（２）負圧領域に燃料ガスを供給するため、燃料ガスの
供給に伴う圧力損失を少なくできる。

（３）負圧領域のうち吐出路の負圧領域に燃料ガスを供
給するため、シロッコファン内に燃料ガスを供給する形
式を採用しながらも、燃焼用空気のみがインペラを通過
し、燃焼用空気と燃料ガスとの混合気は吐出路のみを通
過してインペラを通過することがなく、加熱や放電が全
くないとは言い切れないインペラ駆動用のモータ側に混
合気を流動させる心配がない。

（４）吐出路での気流流れ方向下流側を向く成分を備え
る方向で燃料ガス供給口から吐出路内に燃料ガスを吐出
するようにしてあるあるから、燃料ガス吐出による吐出
路内気流流れの乱れを少なくできると同時に、吐出路内
の気流による燃料ガス吐出に対する阻害を少なくできる
のみならず、吐出路内の気流流れにより燃料ガス供給口
の下流側を負圧とさせて燃料ガス供給口から燃料ガスを
吸引するエゼクタ効果を発生させることができる。

〔考案の効果〕

従って、本考案によれば、 （イ）シロッコファンの作動を利用して燃焼用空気と燃
料ガスとを混合撹拌できることにより、燃焼用空気と燃
料ガスとを均一に混合できながらも、構造が簡単であ
り、 （ロ）しかも、そのためにシロッコファン内に燃料ガス
を供給しながらも、インペラ駆動用のモータに混合気が
接触する心配がなくて基本的に安全であり、 （ハ）その上、負圧領域の負圧による吸引のみならずエ
ゼクタ効果による吸引によっても燃料ガスの吐出を助長
できることと、吐出路内気流による燃料ガス吐出に対す
る阻害が少ないこととの相乗により、燃料ガスの圧力損
失を大幅に低減することができて、燃料ガスの配管口径
を小さくすることができ、 （ニ）更に、吐出路に燃料ガスを吐出する形式を採用し
ながらも、その燃料ガス吐出による気流流れの乱れが少
なくできて、気流乱れに起因したファン性能の低下を抑
制できる 強制通風型元混合式バーナを提供できるようになった。

〔実施例〕

本考案の実施例を示す。

第１図に示すように、燃焼用空気をバーナ本体（１）に
供給するためのシロッコファン（２）を設けて強制通風
型元混合式バーナを構成してある。

前記バーナ本体（１）は、燃焼用空気と燃料ガスとの混
合気を受入れるウィンドボックス（1A）から燃焼プレー
ト（1B）に至る混合気を整流するパンチングメタル利用
の整流伴（1C）とを備えている。

前記シロッコファン（２）は、第２図にも示すように、
モータ（図外）で駆動されるインペラ（2A）と、吐出路
（2a）を形成するファンケース（2B）と、吸込口（2b）
を形成するベルマウス（2C）とを備えている。

そして、第３図に示すように、前記シロッコファン
（２）の吐出路（2a）のうちａからｂにわたる部分が１
気圧よりも低圧の負圧領域（Ａ）となっており、供給管
（３）の先端に形成された燃料ガス供給口（４）は、そ
の負圧領域（Ａ）に、燃料ガス吐出方向が吐出路（2a）
での気流流れ方向下流側を向く部分を備えた姿勢に配置
されている。つまり、気流の流れに伴って燃料ガス供給
口（４）の下流側が負圧となることで発生するエゼクタ
効果と負圧との相乗により、供給管（３）から燃料ガス
を負圧領域（Ａ）に吸引するようになっている。

また、前記ベルマウス（2C）は、吐出路（2a）から吸引
口（2b）への気流の流れを阻止するように、インペラ
（2A）の端部と重なる状態に構成されている。なお、重
なり代は5mm程度である。

尚、実用新案登録請求の範囲の項に図面との対照を便利
にする為に符号を記すが、該記入により本考案は添付図
面の構造に限定されるものではない。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第３図は本考案の実施例を示し、第１図は切
欠き正面図、第２図は縦断面図、第３図はファン内の圧
力分布を示すグラフである。第４図は従来例を示す切欠
き正面図である。 （１）……バーナ本体、（２）……シロッコファン、
（Ａ）……負圧領域、（４）……燃料ガス供給口。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】燃焼用空気をバーナ本体（１）に供給する
   ためのシロッコファン（２）を設けてある強制通風型元
   混合式バーナであって、前記シロッコファン（２）の吐
   出路（2a）の負圧領域（Ａ）に燃料ガス供給口（４）を
   開口させ、その燃料ガス供給口（４）を、それの燃料ガ
   ス吐出方向が前記吐出路（2a）での気流流れ方向下流側
   を向く成分を備える姿勢に配置してある強制通風型元混
   合式バーナ。