JPH0639216Y2 - 流動床ボイラ - Google Patents

流動床ボイラ

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JPH0639216Y2
JPH0639216Y2 JP1988168851U JP16885188U JPH0639216Y2 JP H0639216 Y2 JPH0639216 Y2 JP H0639216Y2 JP 1988168851 U JP1988168851 U JP 1988168851U JP 16885188 U JP16885188 U JP 16885188U JP H0639216 Y2 JPH0639216 Y2 JP H0639216Y2
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JP
Japan
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fluidized bed
air
boiler
introduction pipe
pipe
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JP1988168851U
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雄之 小林
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Ube Industries Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本考案は流動床ボイラに係り、特に燃焼している燃料粒
子の流動床の上側に脱硫剤の流動床が別個に形成されて
いる流動床ボイラに関するものである。
[従来の技術] 石炭焚きの流動床ボイラによれば、移動床式など他の形
式の石炭焚きボイラに比べ効率のよい石炭の燃焼が行え
る。
ところで、石炭には比較的多量の硫黄分が含まれている
ので、石炭粒子の燃焼を行っている流動床の上側に脱硫
剤粒子の流動床を形成し、下段側の石炭燃焼流動床から
の燃焼ガスをこの脱硫剤の流動床に導入して脱硫を行う
ようにした流動床ボイラが知られている。第2図はこの
ような流動床ボイラの一般的な構成を概略的に示す断面
図である。
10はボイラの炉体であって、その内部には2段にガス分
散板12、14が設置されている。ガス分散板12の上側には
石炭粒子が燃焼している流動床16が形成され、ガス分散
板14の上側には脱硫剤が流動している流動床18が形成さ
れる。ガス分散板12の下側は空気室20であって、配管22
から燃焼1次空気が導入される。配管22は途中から分岐
しており、分岐配管24は、下段側に流動床16の上側に形
成されているフリーボード部26に2次空気を供給してい
る。28は石炭粒子の供給管であって、流動床16に石炭粒
子を供給する。30は水管であって、流動床16に埋まるよ
うにして配管されている。また32は脱硫剤の供給用配
管、34は脱硫済みの脱硫剤を排出するための配管であ
る。
このように構成された流動床ボイラにおいて、流動床16
における石炭粒子の燃焼によって生じた燃焼ガスは、フ
リーボード部26において2次空気の添加を受けつつ流動
床18に入り、この燃焼ガス中に含まれていた硫黄酸化物
が脱硫剤に吸着される。なお脱硫剤としては、通常、石
炭石やドロマイトの粉砕物が用いられる。
しかして、このような流動床ボイラにおいて、ボイラの
効率を最大にするには配管22、24から導入される1次空
気と2次空気とをできるだけ絞り、理論空気量に近い空
気量とするのが好ましい。また、空気量を絞ることによ
り窒素酸化物の発生をも抑制することが可能とされる。
ところで、下段側の流動床16の役割は、石炭粒子の燃焼
をできるだけ完結させることにあり、このため900〜100
0℃程度の流動床温度に維持するのが好ましい。一方、
上段側の流動床18の役割は、下段側の流動床16で発生す
る未燃分を捕捉し再燃焼させると同時に、石炭石やドロ
マイト等の脱硫剤で燃焼ガス中の硫黄酸化物を除去する
ものである。この脱硫の条件は、810〜860℃程度が好ま
しい。
即ち810℃よりも低い場合には石炭石やドロマイト等の
脱炭酸反応が進行しにくくなるので、脱硫反応が不活発
となり、逆に860℃を上回る場合には酸化カルシウム等
と硫黄酸化物との結合反応が進行しにくくなるのであ
る。
そのため、従来の流動床ボイラにおいては、流動床18の
温度が好ましい温度よりも高くなった場合には、配管24
からフリーボード部26へ導入する2次空気量を増大さ
せ、過剰な空気を導入することによる冷却効果により、
流動床18の温度を下げるようにしている。また、石炭燃
焼による窒素酸化物の発生を抑制するためには、なるべ
く酸素過剰率の低い燃焼空気比にて燃焼させるのが好ま
しいのであるが、該空気比が低過ぎると未燃カーボン等
の未燃分の発生量が増大する。そこで、なるべく低空気
比でかつ未燃分の発生もなるべく少なくなるように、2
次空気量の導入量を調整することも行なわれている。
[考案が解決しようとする問題点] 上記の如く、脱硫条件を満すために2次空気をフリーボ
ード部26に多量に導入すると流動床16の過剰空気率が高
くなり窒素酸化物が発生し易くなる。また、過剰な空気
を導入することは、ボイラの効率を最大にするための条
件、即ち、なるべく空気量を絞り理論空気量に近づける
ことに反し、ボイラ効率の低下をもたらす。一方、流動
床16の空気比適正化のために2次空気導入量を増加又は
減少させると、脱硫流動床18の温度を適正脱硫温度範囲
から逸脱させるおそれがある。
[問題点を解決するための手段] 本考案は、下段側の流動床で燃料粒子の燃焼を行い、上
段側の流動床で脱硫剤を流動させて脱硫を行うようにし
た流動床ボイラにおいて、下段側の燃料粒子の燃焼する
流動床のフリーボード部に空気導入管を略水平方向に挿
入設置したものであって、この空気導入管は上向きの空
気噴出口と下向きの空気噴出口が開口されると共に、こ
の空気導入管の内部が長手方向に延在する仕切板によっ
て上室及び下室に区画されており、かつこの上室及び下
室への空気導入量を可変とするために、該空気導入管の
入口部に、該上室側及び下室側のいずれへも回動自在な
空気流量調節用プレートを設けたしたものである。
[作用] 本考案においては、脱硫剤の流動床の温度が好ましい温
度範囲よりも高くなった場合には、空気導入管から2次
空気を上向きに導入し、石炭流動床の燃焼空気比に殆ど
影響を与えることなくその温度を適正値にまで低下させ
ることが可能である。従って、燃焼流動床における燃焼
空気量を増大させることなく、脱硫床の温度調節が行え
るので、ボイラの効率の維持と脱硫効率の向上とを同時
に実現することが可能とされる。また、未燃カーボン等
の未燃分が増加した場合には、空気導入管から2次空気
を下向きに噴出させる。そうすると、2次空気は主とし
て燃焼流動床(図の符号16)に供給され、未燃分の減少
が図れると共に、低温の空気が直に脱硫流動床に流れ込
んでその温度を徒に低下させることがない。従って、流
動床の効率的な燃焼と脱硫とを同時に実現できる。
[実施例] 以下図面を参照して実施例について説明する。
第1図は本考案の実施例に係る流動床ボイラ及びそれを
用いたボイラ設備の全体的な構成を示す概略的な断面
図、第3図は同要部拡大図、第4図は第3図IV−IV線断
面図である。なお第1図において、第2図と同一又は相
当部分は同一符号をもって示す。
前述のように、ボイラの炉体10内にはガス分散板12、14
が設置される石炭粒子の流動床16と脱硫剤の流動床18が
形成されている。空気室20では配管22から空気が導入さ
れ、分岐した配管24からはフリーボード部26へ2次空気
が導入される。石炭は配管28から供給される。脱硫剤は
配管32から導入され、配管34から抜き出される。
しかして、フリーボード部26には空気導入管36が略水平
方向に挿入設置されている。
この空気導入管36はその上下に空気噴出口38が開口され
ると共に、この空気導入管の内部が長手方向に延在する
仕切板40によって上室及び下室に区画されており、かつ
この区画された上室42及び下室44への空気導入量が可変
とされている。
即ち、空気導入管36の一端からは短管46が配管24内へ向
けて延出され、前記仕切板40はこの短管46内にまで延在
している。短管46の先端部分には半円形のプレート48が
水平軸50によって回転自在に設置されており、水平軸50
の軸端は配管24の外部にまで延在され、回転用のハンド
ル52が設けられている。
従って、ハンドル52を正転させてプレート48をA方向に
回すと、上室42への空気流入量が減少し、下室44への空
気流入量が増大する。
また、ハンドル52を逆転させてB方向にプレート48を回
すと、上室42への空気流入量が増大し、下室44への空気
流入量が減少する。
このように構成された流動床ボイラ装置において、流動
床16内における石炭粒子の燃焼によって生じた燃焼ガス
は、フリーボード部26で2次空気の添加を受けた後、流
動床18に入り、脱硫剤例えば石炭石粒子やドロマイト粒
子と接触し脱硫処理を受ける。燃焼ガスは、図示されて
いないが、廃熱ボイラ、バグハウス等を経て煙突より放
出される。しかして、流動床18の温度が好ましい反応温
度よりも高くなった場合、例えば860℃よりも高くなっ
た場合には、空気導入管36から2次空気を上向きに多く
流出させる。これによりフリーボード部26を通って流動
床18内に流れ込む燃焼ガスの温度が低くなり、流動床18
の温度を低下させることが可能とされる。そして、この
際、燃焼流動床16への2次空気供給量を一定にするため
には、空気導入管36への空気導入量を増大させれば良
い。これにより、設定した燃焼空気量において燃焼を継
続させることができる。従って、ボイラの効率を最大に
した状態で流動床18における脱硫反応をも効率よく行う
ことが可能とされる。また、理論空気量に近い状態での
運転を継続できるので、窒素酸化物の発生を抑制するこ
とも可能とされる。
逆に未燃分が増大した場合には、空気導入管36から2次
空気を下向きに多く流出させる。このより、未燃分が減
少される。なお、この際、脱硫流動床18の温度が過度に
上昇する場合には、配管24への2次空気量の供給量を増
大させれば良い。
なお、上記実施例では燃料として石炭が用いられている
が、本考案は他の固形粒状物をも燃料とし得る。
[効果] 以上詳述した通り、本考案の流動床ボイラにおいては、
2次空気の上向き及び下向きの供給量を可変としたの
で、ボイラの効率を最大にした状態で脱硫反応をも効率
よく行うことが可能とされる。そして、窒素酸化物の発
生を抑制することも可能とされる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の実施例に係る流動床ボイラを用いたボ
イラ装置全体の構成を示す概略断面図、第2図は従来の
流動床ボイラの構成を示す概略断面図である。第3図は
第1図の要部拡大図、第4図は第3図のIV−IV線に沿う
断面図である。 10…炉体、12、14…ガス分散板、 16…燃焼している石炭粒子の流動床、 18…脱硫剤の流動床、 22、24…空気供給用の配管、 26…フリーボード部、 36…空気導入管、40…仕切板。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】ガス分散板を複数段設置して流動床を多段
    に形成し、下側の流動床では燃料粒子の燃焼を行い、上
    段側の流動床では脱硫剤粒子を流動させて下段側流動床
    から供給される燃焼ガスの脱硫を行う流動床ボイラにお
    いて、 前記下段の流動床のフリーボード部に空気導入管を略水
    平方向に挿入設置したものであって、 この空気導入管は上向きの空気噴出口と下向きの空気噴
    出口が開口されると共に、この空気導入管の内部が長手
    方向に延在する仕切板によって上室及び下室に区画され
    ており、かつこの上室及び下室への空気導入量を可変と
    するために、該空気導入管の入口部に、該上室側及び下
    室側のいずれへも回動自在な空気流量調節用プレートを
    設けたことを特徴とする流動床ボイラ。
JP1988168851U 1988-12-27 1988-12-27 流動床ボイラ Expired - Lifetime JPH0639216Y2 (ja)

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