JPH0639108U

JPH0639108U - コンクリート汚水の処理袋

Info

Publication number: JPH0639108U
Application number: JP7594592U
Authority: JP
Inventors: 勇溝渕
Original assignee: 新和化工株式会社
Priority date: 1992-11-02
Filing date: 1992-11-02
Publication date: 1994-05-24

Abstract

(57)【要約】【目的】コンクリート汚水の処理が簡単確実に行なえ
るようにする。【構成】強靱な材料を用いて形成した透水性を有する
袋本体２の内周面にフィルター層３を設けて処理袋１と
し、袋本体２内に注入したコンクリート汚水をフィルタ
ー層３で濾過し、コンクリート成分のみを回収して処理
袋１と共に処理する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、セメント成分が混濁したコンクリート汚水を濾過し、コンクリート構成材料を回収して処理するために用いる処理袋に関する。

【０００２】

【従来の技術】

例えば、コンクリートの打設をともなう建築や土木作業においては、コンクリートの付着した機器を使用後に洗浄する必要があり、このため洗浄後にセメントが混濁したコンクリート汚水が発生する。

【０００３】このようなコンクリート汚水はセメントを含んでいるため、そのまま下水に放流することができないと共に、経時的にコンクリート成分が凝固することになり、産業廃棄物としての処理が必要になる。

【０００４】従来、上記のようなコンクリート汚水の処理は、作業現場に沈澱槽を設置し、コンクリート汚水に含まれたコンクリート成分を沈澱させてその上澄液を放流するようにしていた。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、上記のような沈澱槽の設置は、作業現場への持込みや撤去のために手間がかかるだけでなく、沈澱に時間がかかり、コンクリート成分の流出を完全に防止することができないという問題がある。

【０００６】そこで、この考案は、コンクリート汚水の処理が作業現場において簡単かつ確実に行なうことができる処理袋を提供することを課題としている。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

上記のような課題を解決するため、この考案は、強靱な材料を用い、透水性を有し、口部を縛れるようにした袋本体を形成し、この袋本体の内面と外面の何れか一方又は両方にフィルター層を設けた構成を採用したものである。

【０００８】

【作用】

コンクリート汚水を袋本体内に注入すると、内面と外面の何れか一方又は両方に設けたフィルター層での濾過により水分だけがフィルター層及び袋本体を通過して外部に流出し、コンクリート成分のみが袋本体内に残り、コンクリート成分が袋本体内にたまると、袋本体の口部を縛って処理すればよい。

【０００９】

【実施例】

以下、この考案の実施例を添付図面に基づいて説明する。

【００１０】図示のように、処理袋１は、強靱な材料を用いて形成した透水性を有する袋本体２と、この袋本体２の内周面に設けたフィルター層３とからなり、袋本体２は内部に凝固したコンクリート成分の処理が手軽に行なえる程度の大きさに形成されていると共に、その口部には縛り紐４が周囲の筒状縫成部５に挿通して取付けられ、口部を縛れるようになっている。

【００１１】上記袋本体２を形成する材料は例えば各種布地のほか、図１と図２に示すように、合成樹脂の扁平紐を使用してこれを織上げたものや、図３の如く強靱な網体等を用いればよく、要は袋本体２に透水性が生じ、強靱で安価なものを適宜選択すればよい。

【００１２】袋本体２の内周面全面に設けるフィルター層３は、コンクリート成分を捕らえることができるものであれば、綿、紙、合成樹脂、布等の各種繊維類を選択して用いればよく、このフィルター層３は袋本体２の内面に沿って重なる袋状となり、縫着や接着、積層等の手段により袋本体２に取付けられている。

【００１３】なお、図示実施例では、フィルター層３を袋本体２の内面に設けたが、このフィルター層３を袋本体２の外面に設けたり、また、内外両面に設けて濾過機能を更に向上させるようにしてもよい。

【００１４】この考案の処理袋は上記のような構成であり、コンクリート付着物の洗浄後に生じた汚水を処理袋１内に注入すると、フィルター層３によってコンクリート成分が捕らえられ、水分だけがフィルター層３及び袋本体２を通過して流出し、コンクリート成分だけがフィルター層３内にたまる。

【００１５】袋本体２から流出した水は、フィルター層３によって濾過されているため、コンクリート成分の混在がなく、そのまま下水に放出できると共に、フィルター層３内にたまったコンクリート成分は経時的に凝固し、袋本体２が強度保持を行なう。

【００１６】処理袋１内に所定量のコンクリート成分がたまると、縛り紐４を引いて袋本体２の口部を縛り、固化したコンクリート成分をこの処理袋１と共に処分すればよい。

【００１７】

【考案の効果】

以上のように、この考案によると、透水性を有する強靱な袋本体の内部と外部の何れか一方又は両方にフィルター層を設けたので、コンクリート汚水を袋本体内に注入するだけでコンクリート成分を回収でき、透過水はそのまま下水に放出可能になり、コンクリート汚水の処理が作業現場において簡単確実に行なうことができ、コンクリート汚水処理の大幅なコストダウンを図ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案に係る処理袋の斜視図

【図２】同上の要部の拡大断面図

【図３】袋本体の他の例を示す要部の拡大断面図

【符号の説明】

１処理袋２袋本体３フィルター層４縛り紐

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁵ 識別記号庁内整理番号ＦＩ技術表示箇所 // Ｃ０２Ｆ 11/12 Ｄ 7824−4Ｄ

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】強靱な材料を用い、透水性を有し、口部
を縛れるようにした袋本体を形成し、この袋本体の内面
と外面の何れか一方又は両方にフィルター層を設けたコ
ンクリート汚水の処理袋。