JPH0638960A - Ｃｔスキャナ装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 容易に移動することができ、検査室でのＸ線
遮蔽工事が不要となるＣＴスキャナ装置を提供すること
にある。 【構成】 スキャナ部を収容する空間が放射線遮蔽壁に
より包囲されて形成され、且つ放射線遮蔽壁の内部に放
射線制御部及びデータ処理部の電子回路配線が組込まれ
てなるブース１を、具備することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、被検者のＣＴ像を得る
ＣＴスキャナ装置に関し、特にシステム全体の筐体構造
の改良に関する。

【０００２】

【従来の技術】一般に、ＣＴスキャナ装置として、Ｘ線
ＣＴスキャナが多用されているが、このＸ線ＣＴスキャ
ナは、沢山のユニットを要し、検査室の壁、天井等にＸ
線遮蔽のため特別な設備を必要とした。

【０００３】一方、Ｘ線ＣＴスキャナを設備として備え
る病院は、以前には大病院であったが、近年では中小病
院でも採用するようになった。また、大病院でも循環器
診断室や手術室にそれぞれ専用のＸ線ＣＴスキャナを設
置しようとする動きがある。そこで、小型で高性能のＸ
線ＣＴスキャナを開発する研究が進み、具現化されたた
め、検査室をコンパクトに設計できるようになった。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、病院等
の施設においては、Ｘ線ＣＴスキャナの導入に際して、
Ｘ線遮蔽工事が必要となり、更に例えば病院内に幾台も
のＸ線ＣＴスキャナを設置する場合には、設置場所毎に
Ｘ線遮蔽工事が必要となる。従って、従来は、Ｘ線ＣＴ
スキャナ自体だけでなく検査室でのＸ線遮蔽工事のため
にも高額な設備費を要することになるという設置条件上
の不具合があった。

【０００５】本発明は、係る事情に着目してなされたも
ので、その目的とするところは、容易に移動することが
でき、検査室でのＸ線遮蔽工事が不要となるＣＴスキャ
ナ装置を提供することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明は、上記の目的を
達成するため、被検者を挟んで放射線源とが対向配置さ
れ、且つこれら放射線源及び検出器が前記被検者を中心
に同方向に一定角速度で回転移動される実装構造で前記
被検者を対象とした放射線透過情報を収集するスキャナ
部と、前記放射線源での放射線発生を制御する放射線制
御部と、放射線透過情報の処理を行うデータ処理部と、
前記各部の動作を指令する操作を行える操作パネル部
と、を備えたＣＴスキャナにおいて、前記スキャナ部を
収容する空間が放射線遮蔽壁により包囲されて形成さ
れ、且つ前記放射線遮蔽壁の内部に前記放射線制御部及
び前記データ処理部の電子回路配線が組込まれてなるブ
ースを、具備することを特徴とするものである。

【０００７】

【作用】本発明によるＣＴスキャナ装置の構成であれ
ば、ＣＴスキャナ装置自体が検査室を兼ねるブース構造
であるから、従来において必要とされていた検査室での
放射線（Ｘ線）遮蔽工事が不要となる。また、スキャナ
部以外の放射線制御部及びデータ処理部の電子配線回路
が放射線遮蔽壁の内部に組込まれているから、スキャナ
部を収容する空間を可及的に小さくでき、これにともな
いＣＴスキャナ装置の全体の外形構造を可及的に小さく
できる。従って、ブースにキャスター等を設け移動可能
に構成することができ、この場合、ＣＴスキャナ装置全
体を所望の場所に容易に移動できるものとなる。

【０００８】

【実施例】図１は、本発明が適用された一実施例のＣＴ
スキャナ装置の外観を示す斜視図である。

【０００９】この一実施例のＣＴスキャナ装置は、ブー
ス１により装置全体の筐体構造をなしており、ブース１
の内部空間に図２に示すような座位型のスキャナ部２が
収容されている。そして、ブース１の筐体構造は、図３
に示す如くブース１の内側から外側へ順に化粧パネル
３、放射線（Ｘ線）遮蔽板４、プリント基板により構築
されている電子回路配線５、化粧パネル６のように積層
配列されている。

【００１０】上述において、スキャナ部２はガントリー
７と座位型の寝台装置８とからなる。このスキャナ部２
においてガントリー７は被検者を空芯部分に挿入配置す
ると、図示してないが被検者を挟んで放射線源とが対向
配置されるもので、これら放射線源及び検出器が被検者
を中心に同方向に一定角速度で回転移動される実装構造
のものである。また、寝台装置８はガントリー７の空芯
部分への被検者の挿入動作を相対移動で達成できるもの
である。放射線遮蔽板４は、ブース１の外部へ放射線
（Ｘ線）が漏洩するのを防止している。

【００１１】電子回路配線５は、スキャナ部２の放射線
源での放射線発生を制御する放射線制御部と、放射線透
過情報の処理を行うデータ処理部との電子回路を構築し
ているものである。

【００１３】なお、ブース１の外側には、上記のスキャ
ナ部２、電子回路配線５で構築されている放射線制御部
及びデータ処理部等の各部の動作を指令する操作が行え
るとともに、ＣＴ画像を表示し得る操作パネル部９が実
装されている。そして、扇１０を開放するとブース１の
内外が連通するものである。また、キャスター１１によ
って装置全体を移動可能になされている。前述の如くの
各部を備えた構成であれば、ブース１が検査室を兼ねる
ことになるから、従来におて必要とされていた放射線
（Ｘ線）遮蔽工事が不要となる。

【００１２】また放射線遮蔽がなされているブース１の
筐体構造の内部に電子回路配線５によって放射線制御部
及びデータ処理部が組込まれたものであるから、スキャ
ナ部を収容する空間にそれらの放射線制御部及びデータ
処理部等のユニットを設置する必要が無い。これにとも
ないＣＴスキャナ装置の全体の外形構造を可及的に小さ
くできる。従って、本実施例のようにブース１にキャス
ター１１を設けておくことにより、病院内部において、
一般病棟での検査とか集団健診の際に、装置全体を搬送
移動することができる。

【００１３】

【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、放
射線遮蔽壁の内部に放射線制御部及びデータ処理部が電
子回路配線として組込まれており、また放射線遮蔽壁が
なす閉空間にスキャナ部が配置されている構造のブース
によってＣＴスキャナ装置の筐体構造を得ているから、
従来において必要とされていた検査室の放射線遮蔽工事
が不要となる。また、装置全体を所望の場所まで容易に
移動できるようになった。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明が適用された一実施例のＣＴスキャナ装
置の外観を示す斜視図である。

【図２】ブース内に収容しているスキャナ部の概略を示
す斜視図である。

【図３】ブースの放射線遮蔽壁を一部切欠きで示す構成
説明図である。

【符号の説明】

１ ブース ２ スキャナ部 ３ 化粧パネル ４ 放射線遮蔽板 ５ 電子回路配線 ６ 化粧パネル ７ ガントリー ８ 寝台装置 ９ 操作パネル部 １０ 扇 １１ キャスター

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 被検者を挟んで放射線源と検出器とが対
   向配置され、且つこれら放射線源及び検出器が前記被検
   者を中心に同方向に一定角速度で回転移動される実装構
   造で前記被検者を対象とした放射線透過情報を収集する
   スキャナ部と、前記放射線源での放射線発生を制御する
   放射線制御部と、放射線透過情報の処理を行うデータ処
   理部と、前記各部の動作を指令する操作を行える操作パ
   ネル部と、を備えたＣＴスキャナ装置において、 前記スキャナ部を収容する空間が放射線遮蔽壁により包
   囲されて形成され、且つ前記放射線遮蔽壁の内部に前記
   放射線制御部及び前記データ処理部の電子回路配線が組
   込まれてなるブースを、具備することを特徴とするＣＴ
   スキャナ装置。