JPH0638253A - エコーキャンセラ - Google Patents

エコーキャンセラ

Info

Publication number
JPH0638253A
JPH0638253A JP11968193A JP11968193A JPH0638253A JP H0638253 A JPH0638253 A JP H0638253A JP 11968193 A JP11968193 A JP 11968193A JP 11968193 A JP11968193 A JP 11968193A JP H0638253 A JPH0638253 A JP H0638253A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
level
signal
clip
call
echo
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11968193A
Other languages
English (en)
Inventor
Takashi Obara
隆 小原
Yuji Okuda
裕二 奥田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP11968193A priority Critical patent/JPH0638253A/ja
Publication of JPH0638253A publication Critical patent/JPH0638253A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Cable Transmission Systems, Equalization Of Radio And Reduction Of Echo (AREA)
  • Use Of Switch Circuits For Exchanges And Methods Of Control Of Multiplex Exchanges (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 通話信号の不連続感やクリック音の発生を低
減し、これにより通話品質の向上を図る。 【構成】 センタクリップ回路20gに付属してクリッ
プレベル制御回路20hを設け、このクリップレベル制
御回路20hにおいて、残差信号レベルに固定しきい値
Tを加えた加算残差信号レベルの対数変換値と、受話信
号レベルの対数変換値とを比較器207でレベル比較
し、この比較結果とダブルトーク検出器20fの検出結
果DTSとを基に、クリップレベル生成回路208から
クリップレベルCL(k) を可変生成して、センタクリッ
プ回路20gに供給するようにしたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、有線電話装置や自動車
電話装置、携帯電話装置、コードレス電話装置などの音
声通信装置において、送受話路間で発生する回線エコー
や音響エコーを消去するために用いられるエコーキャン
セラに関する。
【0002】
【従来の技術】通信回線においては、加入者線のような
2線区間と長距離中継線のような4線区間とが混在して
いる。4線区間と2線区間とを接続する4線−2線変換
器には一般にハイブリッドトランスが使用される。しか
し、線路インピーダンスにはバラツキがあるため、ハイ
ブリッドトランスにおいて完全なインピーダンス整合を
取ることは困難である。このため、通信回線では4線−
2線変換器において回線エコーが発生する。
【0003】また、ハンドセットの代わりに電話装置本
体に設けられたスピーカとマイクロホンとを使用して通
話を行なう、いわゆるハンズフリー通話機能を有してい
る電話装置や、同様の通話形態を採るテレビ会議システ
ムでは、ハンズフリースピーカから発生された受話音声
が壁や天井で反射してハンズフリーマイクロホンに回り
込むため、音響エコーが発生する。
【0004】これらのエコーは、特にディジタル通信方
式を採用した通信システムや、通信回線中に例えば通信
衛星を介在する通信システムのように、伝送遅延量が比
較的大きい通信システムにあっては、通信品質の著しい
劣化を招き非常に好ましくない。
【0005】例えば、ディジタル自動車電話システムに
おいては、無線周波数の有効利用の観点から低ビットレ
ートの音声符号化器が使用され始めている。低ビットレ
ートの音声符号化器としては、例えば4〜8kbpsで比較
的良好な音声品質を得ることが可能なCELP(Code E
xcited Linear Prediction)方式、あるいはその改良型
であるVSELP(vector Sun Excited Linear Predic
tion)方式が用いられる。CELP方式の詳細な点につ
いては、M.R.Schroeder 氏とB.S.Atal氏の“Code-Excit
ed Linear Prediction(CELP):High-Quality Spe
ach At Very Low Bit Rates ”in Proc.ICASSP.1985,p
p.937〜939 に述べられている。これらの符号化方式を
採用した装置では、一般に音声信号を低ビットレートに
圧縮するためにフレーム単位で符号化処理が行なわれ、
またバースト誤りに対する訂正能力を高めるためにイン
タリーブが用いられている。このため、ディジタル自動
車電話システムにおける伝送遅延は片道で約100msec に
もなる。
【0006】そこで、従来よりこの種のシステムでは、
エコーパスの特性を適応フィルタによりインパルス応答
のかたちで推定してエコーパスと同一の特性を有する擬
似エコー信号を生成し、この擬似エコー信号を通話信号
から差し引くことにより通話信号中に含まれるエコー成
分を消去する、いわゆるエコーキャンセラが使用されて
いる。ディジタル自動車電話システムでは、一般に移動
局に音響エコーを消去するための音響エコーキャンセラ
が、また基地局に回線エコーをキャンセルするための回
線エコーキャンセラが設けられる。
【0007】図6は、音響エコーキャンセラを備えたデ
ィジタル自動車電話装置の構成の一例を示すものであ
る。同図において、図示しない基地局から無線チャネル
を介して送られた無線搬送波信号は、アンテナ1で受信
されたのちアンテナ共用器(DUP)2を介して受信回
路(RX)3に入力され、ここで周波数シンセサイザ
(SYN)4から出力される受信局部発振信号とミキシ
ングされて中間周波信号に周波数変換される。そして、
この受信中間周波信号は、ディジタル復調回路(DE
M)6によりフレーム同期およびビット同期が確立され
たうえでディジタル復調される。尚、上記フレーム同期
およびビット同期により得られた同期信号は制御回路
(CONT)30に入力される。
【0008】上記ディジタル復調回路6から出力された
復調信号には、符号化通話信号と制御信号とがあり、こ
のうち制御信号は制御回路30に供給されて識別され
る。一方符号化通話信号は、A/D変換器7で所定のサ
ンプル周期でディジタル化されたのち誤り訂正復号回路
(CH−DEC)8で誤り訂正復号される。そして、こ
の誤り訂正復号された符号化通話信号は、音声復号回路
(SP−DEC)9で復号化処理が施され、さらにD/
A変換器10でアナログ通話信号に戻されたのち、スイ
ッチ11を介してハンズフリースピーカ12から話者に
向け拡声出力される。なお、ハンドセット通話モードが
設定されている場合には、スイッチ11はハンドセット
13側に切替わっている。このため、上記アナログ通話
信号はスイッチ11を介してハンドセット13のスピー
カ14から出力される。
【0009】一方、ハンズフリー通話中の話者の送話音
声は、ハンズフリーマイクロホン16により集音されて
送話信号に変換されたのち、スイッチ17を介してA/
D変換器18に入力され、ここで先ず所定のサンプル周
期でディジタル信号に変換される。そして、このディジ
タル送話信号TSは、切替スイッチ19を介してエコー
キャンセラ20に入力され、このエコーキャンセラ20
で音響エコーがキャンセルされたのち、切替スイッチ2
1を介して音声符号回路(SP−COD)22に入力さ
れ、ここで符号化される。なお、ハンドセット通話モー
ドが設定されている場合には、スイッチ17はハンドセ
ット13側に切替わり、また切替スイッチ19,21は
エコーキャンセラ20側にそれぞれ切替わっている。し
たがって、この場合にはハンドセット13のマイクロホ
ン15により集音され音電変換された送話信号が、A/
D変換器18でディジタル化されたのちエコーキャンセ
ラ20を迂回して音声符号回路22に入力され、符号化
される。
【0010】そうして符号化された送話信号は、制御回
路30から出力される制御信号とともに誤り訂正符号回
路(CH−COD)23で誤り訂正符号化され、さらに
D/A変換器24でアナログ信号に変換されたのち、デ
ィジタル変調回路(MOD)25に入力される。このデ
ィジタル変調回路25では、上記符号化送話信号により
ディジタル変調された送信中間周波信号が出力され、送
信回路(TX)5に入力される。送信回路5では、上記
変調された送信中間周波信号が周波数シンセサイザ4か
ら出力される送信局部発振信号とミキシングされ、これ
により無線チャネル周波数に対応する無線周波信号に周
波数変換される。そして、この無線周波信号は送信電力
増幅器で所定の電力レベルに増幅されたのち、アンテナ
共用器2を介してアンテナ1から基地局へ向けて送信さ
れる。
【0011】尚、31はコンソールユニット(CU)で
あり、このコンソールユニット31には、発信キー、ダ
イヤルキーおよび各種機能キーなどからなるキー入力部
と、液晶表示器や発光ダイオードなどの表示部とがそれ
ぞれ配設されている。また、ハンドセット通話モードと
ハンズフリー通話モードとを択一的に指定入力するため
のモード指定キーも、このコンソールユニット31のキ
ー入力部に設けられている。また、40は電源回路であ
り、電池41の出力電圧を基に所要の動作電圧Vccを生
成して各回路部に給電する。
【0012】さて、エコーキャンセラ20は、受話信号
レジスタ20aと、タップ係数レジスタ20bと、トラ
ンスバーサルフィルタからなる適応フィルタ20cと、
エコー消去用の演算器20dと、タップ係数更新部20
eと、ダブルトーク検出器(DTD)20fとを備えて
いる。受話信号レジスタ20aには、音声復号回路9か
ら出力されたディジタル受話信号RSがそのサンプルタ
イムに従って順次に取り込まれて蓄積される。適応フィ
ルタ20cでは、上記受話信号レジスタ20aに蓄積さ
れたディジタル受話信号RSと、上記タップ係数レジス
タ20bに記憶されたタップ係数とを基に畳み込み演算
が行なわれ、これにより擬似エコー信号が生成される。
この擬似エコー信号は演算器20dに供給される。演算
器20dでは、A/D変換器18から出力されたディジ
タル送話信号TSから上記擬似エコー信号が差し引か
れ、これによりディジタル送話信号TSに含まれる音響
エコー信号が消去される。
【0013】タップ係数更新部20eでは、上記演算器
20dで消去されずに通過する残差信号ESのレベルを
最小にするために、エコーキャンセル動作期間中にタッ
プ係数メモリ20bに記憶されたタップ係数を更新する
ための学習演算処理が行なわれる。したがって、適応フ
ィルタ20dの伝達関数はエコーパスの伝達関数に次第
に近づき、両伝達関数が等しくなると残差信号ESは略
零となる。
【0014】なお、上記タップ係数更新部20eにおけ
るタップ係数の更新アルゴリズムとしては、従来より例
えば最小二乗平均法(LMS)を正規化した学習同定法
(NLMS)が多く用いられている。この学習同定法に
よるアルゴリズムは、演算量が比較的少なくて済みしか
も良好な特性を示すという利点を有する。第(1) 式は、
N次の適応フィルタのタップ係数をhi (i=1〜N)
とするときの学習同定法の更新式を示したものである。
【0015】
【数1】 ただし、x(j-i) は受話信号レジスタ20aに入力され
る受話信号RSの信号レベル、e(j) は演算器20dか
ら出力された残差信号ESの信号レベル、またμはステ
ップサイズをそれぞれ示している。
【0016】また、上記タップ係数更新回路20eは、
例えば遠端話者からの受話信号到来中に近端話者が送話
を行なったり、また反対に近端話者の送話中に遠端話者
から受話信号が到来した場合、つまりダブルトーク状態
になった場合に、誤動作を起こすことがある。そこで、
ダブルトーク検出器20fによりダブルトーク状態を検
出し、ダブルトーク状態が検出されている期間では上記
タップ係数更新部20eの学習動作を停止させるように
している。すなわち、ダブルトーク検出器20fでは、
残差信号ESの信号レベルに対するディジタル受話信号
RSの信号レベルの比Rが検出される。そして、この比
Rが予め設定されたしきい値よりも小さくなった場合に
ダブルトーク状態になったと判定され、タップ係数更新
部20eに対し停止信号が出力される。このため、ダブ
ルトーク状態においてタップ係数更新部20eの学習動
作は停止され、これにより誤まったタップ係数更新動作
が行なわれる不具合は防止される。
【0017】ところで、エコーキャンセラには、図6に
示す回路のようにセンタクリップ回路20gを備えたも
のがある。センタクリップ回路20gは、演算器20d
でキャンセルし切れなかった小レベルの残差信号ESを
さらに除去するものである。すなわち、センタクリップ
回路20gでは、上記ダブルトーク検出器20fにより
ダブルトークが検出されていない状態、つまりシングル
トーク状態において、残差信号ESが予め設定したクリ
ップレベルと比較される。そして、上記残差信号ESが
クリップレベルよりも零レベルに近い値になった場合
に、残差信号ESは零に設定される。これにより音響エ
コーのキャンセル効果はより一層高められる。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
センタクリップ回路を備えた従来のエコーキャンセラに
は、次のような改善すべき課題があった。すなわち、従
来のセンタクリップ回路は、クリップレベルが固定設定
され、さらにシングルトーク状態のときに常に動作する
ように構成されている。このため、残差信号ESの信号
レベルがクリップレベルを通過するごとに送話信号が断
続され、この結果遠端話者に対し通話信号の不連続感を
与えるという問題点があった。この通話信号の不連続感
は、周囲雑音レベルが比較的高い場合に特に明瞭に認識
され、これにより遠端話者側の通話品質の低下を招く。
【0019】また、センタクリップ回路20gは、上記
したようにシングルトーク状態のときには常に動作する
ため、通話状態がシングルトーク状態とダブルトーク状
態とを比較的短時間に繰り返している場合には、この通
話状態の変化に応じてセンタクリップ回路20gがオン
オフ動作することになり、この結果通話信号に不快なク
リック音が発生され、これによっても遠端話者側の通話
品質の劣化を招く。
【0020】本発明は上記事情に着目してなされたもの
で、その目的とするところは、通話信号の不連続感やク
リック音の発生を低減し、これにより通話品質の向上を
図ることができるエコーキャンセラを提供することであ
る。
【0021】また本発明の他の目的は、通話信号の不連
続感やクリック音の発生を低減して通話品質の向上を図
り、しかもこれを簡単な構成および制御により実現する
ことができるエコーキャンセラを提供することである。
【0022】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明上記一方の信号路の通話信号と上記残差信号と
のレベル比較結果および上記通話状態判定手段による通
話状態の判定結果に基づいて、上記センタクリップ手段
のクリップレベルを可変制御するようにしたものであ
る。
【0023】また本発明は、上記クリップレベル制御手
段において、通話状態がシングルトーク状態のときに
は、残差信号に対する一方の信号路の通話信号のレベル
比が所定のしきい値以上の場合にクリップレベルを増加
させるとともに、上記レベル比が上記所定のしきい値未
満の場合にクリップレベルを減少させ、かつ通話状態が
ダブルトーク状態のときにはクリップレベルを零レベル
に設定することを特徴とし、さらには上記レベルクリッ
プレベルの増加を予め設定した最大値に規制するととも
に、クリップレベルの減少を予め設定した最小値に規制
することも特徴としている。
【0024】一方、上記他の目的を達成するために他の
本発明は、エコー消去手段と、このエコー消去手段のタ
ップ系数値を所定の更新アルゴリズムに従って更新する
ためのタップ係数更新手段とに加えて、通話状態がダブ
ルトーク状態であるかシングルトーク状態であるかを判
定するための通話状態判定手段と、上記エコー消去手段
から出力された残差信号がクリップレベルよりも零レベ
ルに近い場合に、この残差信号を除去するための処理を
行なうセンタクリップ手段と、クリップ動作制御手段と
を備えている。そして、このクリップ動作制御手段によ
り、上記エコー消去手段から出力された残差信号の信号
レベルを一定時間ごとに検出するとともに、この検出し
た信号レベルと上記センタクリップ手段のクリップレベ
ルとを比較し、その比較結果と上記通話状態判定手段に
よる通話状態の判定結果とに基づいて上記センタクリッ
プ手段のセンタクリップ動作をオンオフ制御するように
したものである。
【0025】また本発明は、クリップ動作制御手段にお
いて、残差信号の一定時間ごとの平均レベルあるいは一
定時間ごとのピークレベルを検出してクリップレベルと
比較することも特徴としている。
【0026】
【作用】この結果本発明によれば、一方の信号路の通話
信号と上記残差信号とのレベル比較結果および上記通話
状態判定手段による通話状態の判定結果に基づいて、セ
ンタクリップ手段のクリップレベルが可変制御される。
例えば周囲騒音が比較的大きい状態ではクリップレベル
は減少する。このため、周囲騒音のレベルに応じてセン
タクリップ手段はクリップ動作し難くなり、これにより
遠端話者における受話信号の不連続感は軽減される。ま
た、ダブルトーク状態とシングルトーク状態とが短時間
のうちに繰り返されても、クリップレベルは徐々に変化
するように制御される。このため、ダブルトーク状態と
シングルトーク状態との切換わり時点でクリップレベル
がステップ的に大きく変化することはなく、これにより
クリック音の発生は防止される。したがって、遠端話者
にとっては高品質の受話が可能となる。
【0027】また、クリップレベルの最大値および最小
値を設けて、クリップレベルの増加の上限および減少の
下限を規制しているので、クリップレベルを常に適当な
範囲内に収めることができ、これにより安定なセンタク
リップ動作を行なうことが可能となる。
【0028】一方、他の本発明によれば、残差信号の一
定時間ごとの信号レベルが検出されて、この信号レベル
がセンタクリップレベルと比較され、この比較結果と通
話状態の判定結果とに基づいてセンタクリップ手段の動
作がオンオフ制御される。例えば、周囲騒音が比較的大
きく、この周囲騒音を含む残差信号のレベルがセンタク
リップレベルよりも大きくなっているときには、たとえ
通話状態の判定結果がシングルトーク状態であっても、
センタクリップ手段はオフ動作状態に設定される。した
がって、このとき上記大きな周囲騒音を含む残差信号は
センタクリップ手段でクリップされずにそのまま送出さ
れ、これにより遠端話者における受話信号の不連続感は
軽減される。なお、このとき残差エコーはクリップされ
ずにそのまま送出されることになるが、残差エコーは周
囲騒音に隠されてしまうため、遠端話者にはそれほど気
にならない。
【0029】また、一定時間ごとに検出された残差信号
レベルを基にクリップレベルとの比較およびクリップ動
作の制御が行なわれるので、ダブルトーク状態とシング
ルトーク状態とが短時間のうちに繰り返される場合で
も、クリップ動作が頻繁にオンオフすることはなくな
り、これによりクリック音の発生は減少して遠端話者に
とってはそれほど気にならなくなる。
【0030】さらに、残差信号のレベルを検出する際
に、一定時間ごとの平均レベルあるいは一定時間ごとの
ピークレベルを検出して、クリップ動作のオンオフ制御
に使用すれば、ダブルトーク状態とシングルトーク状態
とが短時間のうちに繰り返される場合におけるクリック
音の発生をさらに少なくすることができ、これにより遠
端話者の受話品質をより一層改善することができる。ま
た、本発明はセンタクリップ手段の動作をオンオフ制御
するだけでよいので、比較的簡単な構成および制御によ
り実現できる利点がある。
【0031】
【実施例】(第1の実施例)図1は、本発明の第1の実
施例に係わるエコーキャンセラを備えたディジタル自動
車電話装置の構成を示す回路ブロック図である。なお、
同図において前記図6と同一部分には同一符号を付して
詳しい説明は省略する。
【0032】エコーキャンセラ200には、受話信号レ
ジスタ20aと、タップ係数レジスタ20bと、トラン
スバーサルフィルタからなる適応フィルタ20cと、エ
コー消去用の演算器20dと、タップ係数更新部20e
と、ダブルトーク検出器(DTD)20fと、センタク
リップ回路(CC)20gとに加え、クリップレベル制
御回路(CLC)20hが新たに設けられている。
【0033】このクリップレベル制御回路20hは、デ
ィジタル受話信号RSと残差信号ESとのレベル比、お
よびダブルトーク検出器20fの検出結果を基に、クリ
ップレベルを可変生成してセンタクリップ回路20gに
与えるもので、例えば図2に示すように構成される。
【0034】すなわち、音声復号回路9から出力された
ディジタル受話信号RSは、受話信号レベル算出部20
1に入力される。この受話信号レベル算出部201で
は、上記ディジタル受話信号RSの信号レベル値が検出
される。そして、この受話信号レベル算出部201によ
り検出されたディジタル受話信号RSの信号レベル値
は、対数変換器(LOG)203で対数変換されたのち
比較器(COMP)207に入力される。
【0035】一方、演算器20dから出力された残差信
号ESは、残差信号レベル算出部202に入力される。
この残差信号レベル算出部202では、上記残差信号E
Sの信号レベル値が検出される。そして、この残差信号
レベル算出部202により検出された残差信号ESの信
号レベル値は、対数変換器(LOG)204で対数変換
されたのち、加算器206に入力される。この加算器2
06では、固定しきい値発生回路205により発生され
た固定しきい値Tに、上記対数変換器204から供給さ
れた残差信号レベルの対数変換値が加算される。そし
て、この加算器206から出力された加算残差信号レベ
ルの対数変換値は、比較器207に入力される。
【0036】比較器207では、上記対数変換器203
から出力された受話信号レベルの対数変換値と、上記加
算器206から出力された加算残差信号レベルの対数変
換値とのレベル比較が行なわれ、その比較結果がクリッ
プレベル生成回路208に入力される。
【0037】クリップレベル生成回路208では、上記
比較結果と、ダブルトーク検出器20fによる通話状態
の検出結果DTSとに基づいて、クリップレベルCL
(k) が次のように可変生成される。すなわち、先ずダブ
ルトーク検出器20fによりシングルトーク状態が検出
されている状態で、上記比較器207の比較結果が log(受話信号レベル)≧ log(残差信号レベル)+T の場合には、 CL(k) =CL(k-1) +σ1 (σ1 は正の微少量) …(2) なるクリップレベルCL(k) が生成される。
【0038】これに対し上記比較器207の比較結果が log(受話信号レベル)< log(残差信号レベル)+T の場合には、 CL(k) =CL(k-1) −σ2 (σ2 は正の微少量) …(3) なるクリップレベルCL(k) が生成される。
【0039】また、上記第(2) 式により値が設定された
クリップレベルCL(K) は、予め定められたクリップレ
ベルの最大値CLmax と比較され、その比較結果が CL(k) ≧CLmax のときには CL(k) =CLmax に設定され、また CL(k) <CLmax のときには CL(k) =CL(k) に設定される。
【0040】さらに、上記第(3) 式により値が設定され
たクリップレベルCL(K) は、予め定められたクリップ
レベルの最小値CLmin (=0)と比較され、その比較
結果が CL(k) ≦CLmin のときには CL(k) =0 に設定され、また CL(k) >CLmin のときには CL(k) =CL(k) に設定される。
【0041】一方、ダブルトーク検出器20fによりダ
ブルトーク状態が検出されている状態では、クリップレ
ベルCL(k) は無条件に CL(k) =0 に設定される。
【0042】センタクリップ回路20gは、上記クリッ
プレベル制御回路20hから与えられたクリップレベル
に従って、残差信号ESをクリップ処理して出力する。
次に、以上のように構成された回路の動作を説明する。
先ず、通常の受話状態では次のようなクリップレベルの
制御が行なわれる。すなわち、この場合音響エコー信号
は演算器20dでそのほとんどがキャンセルされる。こ
のため、残差信号ESの信号レベルは低レベルとなり、
これにより対数変換器203から出力された受話信号レ
ベルの対数変換値と、加算器206から出力された加算
残差信号レベルの対数変換値とのレベル比較結果は、 log(受話信号レベル)≧ log(残差信号レベル)+T となる。また、このときダブルトーク検出器20fでは
シングルトーク状態が検出されている。このため、クリ
ップレベル生成回路208では、任意のサンプルタイム
kにおいて、前記第(2) 式に示した CL(k) =CL(k-1) +σ1 なるクリップレベルCL(k) が生成される。すなわち、
上記通常の受話状態が続いている場合には、クリップレ
ベルCL(k) は徐々に増加する。そして、クリップレベ
ルCL(k) が CL(k) ≧CLmax になると、このクリップレベルCL(k) は CL(k) =CLmax に固定される。
【0043】したがって、この場合センタクリップ回路
20gでは、上記大きなレベルCLmax に設定されたク
リップレベルに従って残差信号ESのクリップ処理が行
なわれる。図3(a)は、このときのセンタクリップ回
路20gの入出力特性を示すものである。
【0044】一方、周囲騒音が大きい状態で通話を行な
うと、残差信号ESの信号レベルは定常的に大きくな
る。このため、受話信号が途切れた期間に、対数変換器
203から出力された受話信号レベルの対数変換値と、
加算器206から出力された加算残差信号レベルの対数
変換値とのレベル比較結果は、 log(受話信号レベル)< log(残差信号レベル)+T となる。このため、クリップレベル生成回路208で
は、任意のサンプルタイムkにおいて、前記第(3) 式に
示すように CL(k) =CL(k-1) −σ2 なるクリップレベルCL(k) が生成される。すなわち、
周囲騒音が大きい状態では、クリップレベルCL(k) は
徐々に減少する。そしてクリップレベルCL(k)が CL(k) ≦CLmin (=0) になると、このクリップレベルCL(k) は CL(k) =0 に固定される。
【0045】したがって、この場合センタクリップ回路
20gには、上記小レベルのクリップレベル(=0)が
与えられることになり、このためセンタクリップ回路2
0gでは実質的に残差信号ESのセンタクリップ動作は
行なわれないことになる。したがって、比較的大きい周
囲騒音の中で通話を行なっても、周囲騒音によりセンタ
クリップ回路20gは動作せず、この結果通話信号の不
連続感は防止される。図3(b)は、このときのセンタ
クリップ回路20gの入出力特性を示すものである。
【0046】また、ダブルトーク状態とシングルトーク
状態とが比較的短い時間に繰り返されている状態では、
クリップレベルCL(k) は次のように制御される。すな
わち、ダブルトーク検出器20fでダブルトーク状態が
検出されると、その時点でクリップレベルCL(k) は0
レベルに設定される。クリップレベルCL(k) が一旦0
レベルに設定されると、その後通話状態がシングルトー
ク状態に移行して、これにより受話信号レベルの対数変
換値と加算残差信号レベルの対数変換値とのレベル比較
結果が、 log(受話信号レベル)≧ log(残差信号レベル)+T または log(受話信号レベル)< log(残差信号レベル)+T になっても、クリップレベルCL(k) は、 CL(k) =CL(k-1) +σ1 または CL(k) =CL(k-1) −σ2 に設定される。すなわち、クリップレベルCL(k) は、
0レベルからσ1 またはσ2 ずつ徐々に変化することに
なる。
【0047】したがって、ダブルトーク状態とシングル
トーク状態とが短い時間に繰り返されても、クリップレ
ベルCL(k) がステップ的に大きく変化することはな
く、これによりクリック音の発生は防止される。
【0048】この様に本実施例では、クリップレベル制
御回路20hを設け、この回路20hにおいて残差信号
レベルに固定しきい値Tを加えた加算残差信号レベルの
対数変換値と、受話信号レベルの対数変換値とをレベル
比較し、この比較結果とダブルトーク検出器20fの検
出結果とを基にクリップレベルCL(k) を可変生成し
て、センタクリップ回路20gに供給するようにしてい
る。したがって、周囲騒音が大きい状態ではクリップレ
ベルを零レベルに近いレベルに設定することができ、こ
れによりセンタクリップ回路20gを実質的に不動作状
態に設定して、周囲騒音によるクリップ動作が行なわれ
ないようにすることができる。このため、通話信号の不
連続感は解消される。また、クリップレベルが徐々に変
化するように制御することができるので、ダブルトーク
状態とシングルトーク状態とが比較的短い時間に繰り返
されても、クリップレベルがステップ的に大きく変化し
ないようにすることができ、これによりクリック音の発
生は防止される。したがって、遠端話者にとっての受話
品質は向上される。
【0049】(第2の実施例)図4は、本発明の第2の
実施例に係わるエコーキャンセラを備えたディジタル自
動車電話装置の構成を示す回路ブロック図である。な
お、同図において前記図1と同一部分には同一符号を付
して詳しい説明は省略する。
【0050】エコーキャンセラ210には、受話信号レ
ジスタ20aと、タップ係数レジスタ20bと、トラン
スバーサルフィルタからなる適応フィルタ20cと、エ
コー消去用の演算器20dと、タップ係数更新部20e
と、ダブルトーク検出器(DTD)20fと、センタク
リップ回路(CC)20gとに加え、クリップ動作制御
回路(CAC)20iが新たに設けられている。
【0051】このクリップ動作制御回路20iは、予め
設定した一定時間ごとに残差信号ESの平均レベルを検
出してセンタクリップ回路20gのクリップレベルCL
と比較し、この比較結果とダブルトーク検出器20fの
検出結果とを基に上記センタクリップ回路20gの動作
をオンオフ制御するもので、例えば図5に示すように構
成される。
【0052】すなわち、演算器20dから出力された残
差信号ESは、残差信号レベル算出部211に入力され
る。この残差信号レベル算出部211では、一定時間
(例えば数十msec〜数百msec)ごとに、上記残
差信号ESの信号レベルの平均値(絶対値)が算出され
る。なお、上記平均レベルを算出する以外に一定時間ご
とのピーク値を検出するようにしてもよい。そして、こ
の残差信号レベル算出部211により算出された残差信
号ESの平均レベルは、センタクリップ回路20gのセ
ンタクリップレベルCLとともに比較回路(COMP)
212に入力される。比較回路212では、上記残差信
号ESの平均レベルがクリップレベルCLと比較され、
その比較結果がダブルトーク検出器20fから出力され
た判定結果DTSとともに論理積回路213に入力され
る。論理積回路213は、上記ダブルトーク検出器20
fによりシングルトーク状態であることが検出され、か
つ上記比較回路212により残差信号ESの平均レベル
がクリップレベルCLよりも小さいと判定された場合に
のみ、センタクリップ回路2gを動作状態に設定するた
めのクリップ動作オン信号CAを発生し、その他のとき
にはセンタクリップ回路2gを非動作状態に設定するた
めのクリップ動作オフ信号を発生する。
【0053】次に以上のように構成された回路の動作を
説明する。先ず、周囲雑音が小さい通常の受話状態では
次のようなクリップ動作の制御が行なわれる。すなわ
ち、この場合音響エコー信号は演算器20dでそのほと
んどがキャンセルされる。また、周囲雑音レベルも低い
ことから、残差信号ESの平均レベルはクリップレベル
CLよりも常に低くなる。このため、クリップ動作制御
回路20iの論理積回路213からは、シングルトーク
状態においてクリップ動作オン信号CAが出力され、こ
れによりセンタクリップ回路20gは図3(a)に示す
入出力特性に従ってクリップ動作を行なう。したがっ
て、このとき演算器20dから出力された残差信号ES
はセンタクリップ回路20gによりクリップされ、この
結果周囲雑音および演算器20dによりキャンセルし切
れなかった音響エコーは、ともにセンタクリップ回路2
0gで消去される。
【0054】一方、周囲騒音が大きい状態で通話を行な
うと、演算器20dで音響エコー信号のほとんどがキャ
ンセルされているにも拘らず、大きな周囲雑音がマイク
ロホン16から入力されていることにより、残差信号E
Sの平均レベルは定常的に大きくなる。このため、この
残差信号の平均レベルはセンタクリップ回路20gのク
リップレベルCL以上となり、これにより論理積回路2
13からはシングルトーク状態のときでもクリップ動作
オフ信号CAが出力される。したがって、センタクリッ
プ回路20gは、図3(b)に示した入出力特性に従っ
て動作することになる。つまり、非動作状態になる。こ
の結果、残差信号ESはセンタクリップ回路2gをその
まま通過する。このため、ダブルトーク状態とシングル
トーク状態とが切り替わるごとに、送話信号に含まれる
周囲雑音が断続することはなくなり、これにより遠端話
者にとって受話信号の不連続感は軽減される。なお、こ
のとき残差エコーはクリップされずにそのまま送出され
ることになるが、残差エコーは周囲騒音に隠されてしま
うため、遠端話者にはそれほど気にならない。
【0055】また、クリップ動作制御回路20iでは、
残差信号レベル算出回路211において残差信号ESの
信号レベルが一定時間ごとの平均値として算出され、こ
の平均レベルとクリップレベルとの比較結果を基にクリ
ップ動作を制御するための信号CAが発生されている。
このため、たとえシングルトーク状態とダブルトーク状
態とが短時間のうちに繰り返される場合でも、上記残差
信号レベル算出回路211により算出される残差信号E
Sの平均レベルは小さくなり難く、このためシングルト
ーク状態になってもセンタクリップ回路20gは非動作
状態を保持する。したがって、シングルトーク状態とダ
ブルトーク状態とが短時間のうちに繰り返されても、そ
れに応じてセンタクリップ回路20gが頻繁にオンオフ
動作することはなくなり、これにより耳障りなクリック
音が遠端話者に対し送られる不具合は防止される。
【0056】この様に本実施例では、クリック動作制御
回路20iにおいて、残差信号レベル算出回路211に
より残差信号ESの一定時間ごとの平均レベルを算出し
て、これを比較器212でセンタクリップ回路20gの
センタクリップレベルCLと比較し、この比較の結果残
差信号ESの平均レベルがクリップレベルCLよりも小
さいと判定され、かつシングルトーク状態が検出されて
いるときにのみ、論理積回路213からクリック動作オ
ン信号CAを発生してセンタクリップ回路20gにクリ
ップ動作を行なわせるようにしている。
【0057】したがって、例えば周囲雑音が大きく、残
差信号ESの平均レベルがクリップレベルCL以上とな
っている場合には、たとえシングルトーク状態になって
いてもセンタクリップ回路20gを非動作状態に設定し
て、残差信号ESをそのまま通過させることができる。
したがって、遠端話者にとって受話信号の不連続感は軽
減される。
【0058】また、残差信号ESの一定時間ごとの平均
値が算出され、この平均レベルとクリップレベルとの比
較結果を基にクリップ動作を制御するための信号CAが
発生されている。このため、たとえシングルトーク状態
とダブルトーク状態とが短時間のうちに繰り返される場
合でも、上記残差信号ESの平均レベルは小さくなり難
くなり、これにより耳障りなクリック音が頻繁に発生す
る不具合は防止される。したがって、上記受話信号の不
連続感の軽減と相俟って、遠端話者にとっての受話品質
を大幅に高めることができる。
【0059】なお、本発明は上記各実施例に限定される
ものではない。例えば、上記第1および第2の各実施例
では、クリップレベル制御回路20hおよびクリップ動
作制御回路2iを各々ハードウエア回路により構成した
場合について説明したが、例えばDSP(Digtal signa
l processor )による演算処理や、マイクロコンピュー
タなどによるソフトウエア処理によって同じ機能を発揮
するように構成してもよい。
【0060】その他、クリップレベルの可変制御手順や
制御内容、クリップ動作のオンオフ制御の内容、センタ
クリップ手段および通話状態判定手段の構成、適用する
音声通信装置の種類等についても、本発明の要旨を逸脱
しない範囲で種々変形して実施できる。
【0061】
【発明の効果】以上詳述したように本発明では、センタ
クリップ手段に付属してクリップレベル制御手段を備
え、このクリップレベル制御手段により、遠端話者から
到来した通話信号とエコーキャンセル手段から出力され
た残差信号とのレベル比較結果および通話状態判定手段
による通話状態の判定結果に基づいて、センタクリップ
手段のクリップレベルを可変制御するようにしている。
【0062】したがって本発明によれば、通話信号の不
連続感やクリック音の発生を低減し、これにより通話品
質の向上を図ることができるエコーキャンセラを提供す
ることができる。
【0063】また他の本発明では、クリップ動作制御手
段を備え、このクリップ動作制御手段により、エコー消
去手段から出力された残差信号の信号レベルを一定時間
ごとに検出するとともに、この検出した信号レベルとセ
ンタクリップ手段のクリップレベルとを比較し、その比
較結果と通話状態判定手段による通話状態の判定結果と
に基づいてセンタクリップ手段のセンタクリップ動作を
オンオフ制御するようにしている。
【0064】したがって本発明によれば、通話信号の不
連続感やクリック音の発生を低減して通話品質の向上を
図り、しかもこれを簡単な構成および制御により実現で
きるエコーキャンセラを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に係わるエコーキャンセ
ラを設けたディジタル自動車電話装置の構成を示す回路
ブロック図。
【図2】図1に示したエコーキャンセラのクリップレベ
ル制御回路の構成を示す回路ブロック図。
【図3】図2に示したクリップレベル制御回路によりク
リップレベルが可変設定されたセンタクリップ回路の入
出力特性の一例を示す図。
【図4】本発明の第2の実施例に係わるエコーキャンセ
ラを設けたディジタル自動車電話装置の構成を示す回路
ブロック図。
【図5】図4に示したエコーキャンセラのクリップ動作
制御回路の構成を示す回路ブロック図。
【図6】従来のエコーキャンセラを備えたディジタル自
動車電話装置の構成の一例を示す回路ブロック図。
【符号の説明】
1…アンテナ 2…アンテナ共用
器(DUP) 3…受信回路(RX) 4…周波数シンセ
サイザ(SYN) 5…送信回路(TX) 6…ディジタル復
調回路(DEM) 7,18,52…A/D変換器 8…誤り訂正復号
回路(CHDEC) 9…音声復号回路(SPDEC) 10,24,53
…D/A変換器 11,17,21,26,190…切替スイッチ 12…ハンズフリースピーカ 13…ハンドセッ
ト 14…ハンドセットスピーカ 15…ハンドセッ
トマイクロホン 16…ハンズフリーマイクロホン 20a…受話信号
レジスタ 20b…タップ係数レジスタ 20c…適応フィ
ルタ 20d…エコー消去用演算器 20e…タップ係
数更新部 20f…ダブルトーク検出器 20g…センタク
リップ回路 20h…クリップレベル制御回路 20i…クリップ
動作制御回路 22…音声符号回路(SPCOD) 23…誤り訂正符号回路(CHCOD) 25…ディジタル変調回路(MOD) 30…制御回路 31…コンソール
ユニット(CU) 40…電源回路 41…電池 200,210…エコーキャンセラ 201…受話信号レベル算出部 202,211…残差信号レベル算出部 203,204…対数変換部 205…固定しきい値発生回路 206…加算器 207,212…比較器 208…クリップ
レベル生成回路 213…論理積回路

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 送話信号路と受話信号路との間で一方の
    信号路の通話信号が他方の信号路に回り込むことにより
    発生するエコー信号を消去するために設けられるエコー
    キャンセラにおいて、 前記一方の信号路の通話信号およびタップ系数値を基に
    擬似エコー信号を生成して、この擬似エコー信号を前記
    他方の信号路の通話信号から減算し、この減算後の残差
    信号を出力するためのエコー消去手段と、 このエコー消去手段のタップ系数値を所定の更新アルゴ
    リズムに従って更新するためのタップ係数更新手段と、 前記一方の信号路の通話信号レベルおよび他方の信号路
    の通話信号レベルを基に、通話状態がダブルトーク状態
    であるかシングルトーク状態であるかを判定し、ダブル
    トーク状態と判定されている期間に前記タップ係数更新
    手段によるタップ係数更新動作を停止させるための通話
    状態判定手段と、 前記エコー消去手段から出力された残差信号がクリップ
    レベルよりも零レベルに近い場合にこの残差信号を除去
    するためのセンタクリップ手段と、 前記一方の信号路の通話信号と前記残差信号とのレベル
    比較結果および前記通話状態判定手段による通話状態の
    判定結果に基づいて、前記センタクリップ手段のクリッ
    プレベルを可変制御するためのクリップレベル制御手段
    とを具備したことを特徴とするエコーキャンセラ。
  2. 【請求項2】 クリップレベル制御手段は、通話状態が
    シングルトーク状態のときには、前記残差信号に対する
    前記一方の信号路の通話信号のレベル比が所定のしきい
    値以上の場合にクリップレベルの絶対値を増加させると
    ともに、前記レベル比が前記所定のしきい値未満の場合
    にクリップレベルの絶対値を減少させ、かつ通話状態が
    ダブルトーク状態のときにはクリップレベルを零レベル
    に設定することを特徴とする請求項1に記載のエコーキ
    ャンセラ。
  3. 【請求項3】 クリップレベル制御手段は、予め設定し
    たクリップレベルの最大値および最小値を有し、レベル
    クリップレベルの増加を上記最大値に規制するととも
    に、クリップレベルの減少を上記最小値に規制すること
    を特徴とする請求項1に記載のエコーキャンセラ。
  4. 【請求項4】 送話信号路と受話信号路との間で一方の
    信号路の通話信号が他方の信号路に回り込むことにより
    発生するエコー信号を消去するために設けられるエコー
    キャンセラにおいて、 前記一方の信号路の通話信号およびタップ系数値を基に
    擬似エコー信号を生成して、この擬似エコー信号を前記
    他方の信号路の通話信号から減算し、この減算後の残差
    信号を出力するためのエコー消去手段と、 このエコー消去手段のタップ系数値を所定の更新アルゴ
    リズムに従って更新するためのタップ係数更新手段と、 前記一方の信号路の通話信号レベルおよび他方の信号路
    の通話信号レベルを基に、通話状態がダブルトーク状態
    であるかシングルトーク状態であるかを判定し、ダブル
    トーク状態と判定されている期間に前記タップ係数更新
    手段によるタップ係数更新動作を停止させるための通話
    状態判定手段と、 前記エコー消去手段から出力された残差信号がクリップ
    レベルよりも零レベルに近い場合にこの残差信号を除去
    するためのセンタクリップ手段と、 前記エコー消去手段から出力された残差信号の信号レベ
    ルを一定時間ごとに検出するとともに、この検出した信
    号レベルと前記センタクリップ手段のクリップレベルと
    を比較し、その比較結果と前記通話状態判定手段による
    通話状態の判定結果とに基づいて前記センタクリップ手
    段のセンタクリップ動作を制御するためのクリップ動作
    制御手段とを具備したことを特徴とするエコーキャンセ
    ラ。
  5. 【請求項5】 クリップ動作制御手段は、残差信号の一
    定時間ごとの平均レベルあるいは一定時間ごとのピーク
    レベルを検出してクリップレベルと比較することを特徴
    とする請求項4に記載のエコーキャンセラ。
JP11968193A 1992-05-21 1993-05-21 エコーキャンセラ Pending JPH0638253A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11968193A JPH0638253A (ja) 1992-05-21 1993-05-21 エコーキャンセラ

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12895792 1992-05-21
JP4-128957 1992-05-21
JP11968193A JPH0638253A (ja) 1992-05-21 1993-05-21 エコーキャンセラ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0638253A true JPH0638253A (ja) 1994-02-10

Family

ID=26457372

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11968193A Pending JPH0638253A (ja) 1992-05-21 1993-05-21 エコーキャンセラ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0638253A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003044978A1 (en) * 2001-11-20 2003-05-30 Ricoh Company, Ltd. Echo canceller ensuring further reduction in residual echo
CN113949776A (zh) * 2021-10-19 2022-01-18 随锐科技集团股份有限公司 一种基于双步长快速回声消除的双端讲话检测方法和装置

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003044978A1 (en) * 2001-11-20 2003-05-30 Ricoh Company, Ltd. Echo canceller ensuring further reduction in residual echo
US7203308B2 (en) 2001-11-20 2007-04-10 Ricoh Company, Ltd. Echo canceller ensuring further reduction in residual echo
CN113949776A (zh) * 2021-10-19 2022-01-18 随锐科技集团股份有限公司 一种基于双步长快速回声消除的双端讲话检测方法和装置
CN113949776B (zh) * 2021-10-19 2024-04-16 随锐科技集团股份有限公司 一种基于双步长快速回声消除的双端讲话检测方法和装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2853455B2 (ja) エコーキャンセラ
US6507653B1 (en) Desired voice detection in echo suppression
CA1234235A (en) Full duplex speakerphone for radio and landline telephones
US5696821A (en) Radiotelephone and method therefor for substantially reducing audio feedback
US6192126B1 (en) Double talk detector, method for double talk detection and device incorporating such a detector
US7027591B2 (en) Integrated noise cancellation and residual echo suppression
JP2001526009A (ja) 音響エコー除去装置
JP4457639B2 (ja) エコーキャンセラ
JP2003506924A (ja) 送受信器ユニットにおけるエコーをキャンセルするためのエコーキャンセル装置
JPH06232957A (ja) 音声通信装置
JP3597671B2 (ja) ハンズフリー電話機
JPH06204916A (ja) 残留エコー制御装置
US6816592B1 (en) Echo cancellation in digital data transmission system
WO2001054296A1 (fr) Dispositif de communication de sons et processeur d'echo
JPH09289474A (ja) ハンズフリー通話装置
US20050014535A1 (en) System and method for speaker-phone operation in a communications device
JPH0638253A (ja) エコーキャンセラ
JPH10285083A (ja) 音声通信装置
JP3680009B2 (ja) エコーキャンセラ
JP2003092623A (ja) 音声通信装置とその音声信号処理モジュール
JP2000252885A (ja) エコーキャンセラ及びこのエコーキャンセラを備えた音声通信装置
JP3202256B2 (ja) ディジタル音声通信装置の音響エコーキャンセラ
JPH05327560A (ja) エコーキャンセラ
JPH05292174A (ja) エコーキャンセラ
JP3432319B2 (ja) 音声通信装置