JPH0638142U - サーモスイッチにおけるキャップ体のシール構造 - Google Patents

サーモスイッチにおけるキャップ体のシール構造

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JPH0638142U
JPH0638142U JP7530392U JP7530392U JPH0638142U JP H0638142 U JPH0638142 U JP H0638142U JP 7530392 U JP7530392 U JP 7530392U JP 7530392 U JP7530392 U JP 7530392U JP H0638142 U JPH0638142 U JP H0638142U
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terminal
case body
ring
cap body
resin material
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JP7530392U
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章雄 関根
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Nippon Thermostat Co Ltd
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Nippon Thermostat Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 キャップを形成する樹脂材の材質にかかわら
ずケース体の高い気密性を維持することができ、信頼性
に優れ高寿命で安価なサーモスイッチを得る。 【構成】 被検出体の温度変化によりケース体1内でピ
ストン6を摺動させる感熱手段と、このピストン6の摺
動により開閉される接点3,4と、前記ケース体1の開
口に嵌着され前記ケース体1を密封状態にするとともに
前記接点3,4と導通するターミナル2a,2bが一体
に形成された樹脂製のキャップ体9とからなるサーモス
イッチにおける前記ターミナル2a,2bと前記キャッ
プ体9との隙間を封止するシール構造において、ターミ
ナル2a,2bを接続するためのターミナル受け台1
1′の外周にOリングの嵌合部11′aを形成し、この
嵌合部11′aに断面I字状のOリング18を嵌合し前
記ターミナル受け台11′の周囲に樹脂材を加圧,充填
してキャップ体9を形成した。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、エンジンなどの冷却系統などに使用され、冷却液などの被検出体の 温度変化により接点の開閉を行うサーモスイッチの改良にかかり、詳しくは、バ イメタル等の感熱手段や接点を収納するケース体の開口に嵌着されるターミナル 一体形キャップ体のシール性の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
図3は従来のサーモスイッチにかかり、ケース体内の密封性を保つために(A )はシール材を使用した状態を示す要部の拡大断面図、(B)はOリングを使用 した状態を示す要部の拡大断面図、図5は感熱手段として円板状のバイメタル板 を使用した一般的なサーモスイッチの説明図である。 図5に示すように冷却液などの被検出体の温度変化により反転変形する凸形円 板状のバイメタル板7は、ケース体1の底部に形成された段付部に載置されてい る。また、ケース体1内にはガイド部材5が嵌入され、バイメタル板7の変形に より図5中矢印で示す方向に摺動するピストン6がこのガイド部材5の貫通孔を 挿通して保持されている。そして、ピストン6の一端がバイメタル板7に当接し ているとともに、他端は、可動側接点4を有する可動バネ8が当接していて常時 バイメタル板7側に付勢されている。
【0003】 一方、前記ケース体1の開口部には、樹脂製のキャップ体9が嵌着されていて 、ケース体1内を密封状態にしている。このキャップ体9の内面側であって可動 側接点4に対応する位置には固定側接点3が固設されており、バイメタル板7の 変形によるピストン6の摺動により可動側接点4が移動して両接点3,4間を開 閉するようになっている。また、固定側接点3からは導体10およびターミナル 受け台11を介してターミナル2bがケース体1の外側に延出している。また、 可動側接点4からは、可動バネ8を介し導体10およびターミナル受け台11を 介してターミナル2aがケース体1の外側に延出している。なお、ケース体1の 内部には、窒素ガスなどの不活性ガスが充填されている。また、図中符号17は ケース体1とキャップ体9との間の気密性を保持するためのパッキンである。
【0004】 ところで、キャップ体9を形成する際には、成形型内の所定位置にターミナル 2a,2bを接続したターミナル受け台11,11を配置し、前記成形型内に溶 融した樹脂材を加圧して充填することによりターミナル受け台11,11とキャ ップ体9とを一体に形成している。ところが、樹脂材16と金属製のターミナル 受け台11,11とはその密着性が悪く、ターミナル受け台11,11と樹脂材 16との隙間からケース体1内の不活性ガスが漏洩したり、冷却液などがケース 体1内に侵入して接点を腐食させたり、あるいは冷却液などが両接点3,4に付 着して導通不良の原因となったりするおそれがあった。そこで、従来より、キャ ップ体9の一側に凹溝9aを形成してターミナル受け台11の一部を露出させ、 この凹溝9a内にシール材13を充填して硬化させる(図3(A)参照)ことに よりケース体1の密封性を保持する手段や、あるいは、ターミナル受け台11′ の嵌合部11′aに断面O字状またはX字状のOリング15(図3(B)参照) を嵌合させ、その上からターミナル2a,2bを載置したのち、ターミナル受け 台11′,11′の加締部12,12を加締ることによりターミナル2a,2b とターミナル受け台11′,11′とでOリング15を挟むことによりケース体 1の密封性を保持できる手段が講じられていた。
【0005】 しかしながら、前者の手段においては、シール材13を注入して硬化させる工 程が必要となり製造コストが高くなるという問題があった。 一方、後者の手段によると次のような問題がある。 一般に、成形型に加圧,充填した樹脂材は硬化するときに収縮するが、キャッ プ体9を形成する樹脂材として収縮率の大きい、例えばPBT樹脂(ポリブチレ ンテレフタレート)を使用した場合においては、収縮によるOリング15の締め 付けにより樹脂材とOリング15とが強固に密着して良好な結果が得られるもの の、収縮率の小さい、例えばPPS樹脂(ポリフェニレンサルファイド)を使用 した場合においては、Oリング15と樹脂材との密着力が弱く高い密封度は期待 することができない。すなわち、被検出体の温度が高くなってケース体1の内部 圧力が高くなると、Oリング15と樹脂材との間に隙間が生じ、この隙間から不 活性ガスが漏洩したり、冷却液等がケース体1内に侵入したりするおそれがある 。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】
本考案は上述の問題点に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、従 来の製造工程数を増やすことなく、かつ、簡単な改良を施すだけでキャップ体を 形成する樹脂材の収縮率の大小にかかわらずケース体の高い気密性を保持するこ とができ信頼性に優れ高寿命で安価なサーモスイッチを得ることができるキャッ プ体のシール構造を得ようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本願考案者は、断面O字状または断面X字状のOリングは変形方向に対する肉 厚が厚く、樹脂材が硬化する際の収縮に対する許容変形量が小さいからではない かという点に着眼し、Oリングの断面形状を変化させて種々の検討を行った結果 その断面形状をI字状としたときにもっとも良好な結果を得ることができた。 すなわち、本願考案の具体的な構成は、被検出体の温度変化によりケース体内 でピストンを摺動させる感熱手段と、このピストンの摺動により開閉される接点 と、前記ケース体の開口部に嵌着され前記ケース体を密封状態にするとともに前 記接点と導通するターミナルが一体に形成された樹脂製のキャップ体とからなる サーモスイッチの前記ターミナルとキャップ体との隙間を封止するサーモスイッ チにおけるキャップ体のシール構造において、ターミナルを接続するためのター ミナル受け台の外周にOリングの嵌合部を形成し、この嵌合部に断面I字状のO リングを嵌合し前記ターミナル受け台の周囲に樹脂材を加圧,充填してキャップ 体を形成してなることを特徴とする。
【0008】
【作用】
本考案は上述のように構成されているので、以下のように作用する。 ターミナル受け台の嵌合部に断面I字状のOリングを嵌合して成形型内の所定 位置に配置し樹脂材を加圧して充填すると、成形時の充填圧力によりOリングの 溝が潰れて変形する。断面I字状のOリングはその許容変形量が大きく、従って 、キャップ体を形成する樹脂材の硬化時の収縮率の大小にかかわらずOリングが 樹脂材に強固に密着した状態でキャップ体が形成されるので、ケース体の密封状 態を高く維持することができる。
【0009】
【実施例】
以下、本考案の好適な実施例を図面に従って説明するが、この実施例において 従来例と同一部材,同一部位には同一符号を付してその詳しい説明は省略する。 図1は本考案の一実施例にかかり要部の拡大断面図、図2は樹脂材を加圧,充 填してキャップ体を成形する工程における断面I字状のOリングの変形過程を説 明する断面図である。
【0010】 図1に示すように、ターミナル受け台11′の一側には、Oリング18の嵌合 部11′aが形成されている。Oリング18は、ゴムなどの弾性体よりなり、か つ、外周面と内周面とにそれぞれ連続状の溝が形成された断面略I字状の形状を 有している。 このOリング18は、ターミナル受け台11′,11′の嵌合部11′a,1 1′aに嵌合されターミナル2a,2bが載置されたのち、ターミナル受け台1 1′,11′の加締部12,12を加締ることによりターミナル2a,2bとタ ーミナル受け台11′,11′とで挟持される。この態様により、Oリング18 はターミナル受け台11′,11′とターミナル2a,2bとに強固に密着し、 高いシール性を保つことができる。 ターミナル2a,2bが取り付けられたターミナル受け台11′,11′は、 キャップ体9を成形するための図示しない成形型内の所定位置に配置される。そ の後、成形型内に樹脂材16を加圧,充填してキャップ体9が形成される。
【0011】 図2は上記キャップ体9を形成する際の、Oリング18の変形過程を示す図で ある。 図に示すように、ターミナル受け台11′の周囲に樹脂材16を加圧して充填 すると、図2(b)中矢印で示す方向から成形圧力が付与され、Oリング18は 嵌合部11′aに押し付けられて変形する。この変形量は、従来使用されていた 断面O字状あるいはX字状のOリングよりも大きいため、収縮率の小さい樹脂材 16であっても樹脂材16に強固に密着した状態でキャップ体9が形成される。 また、断面形状がI字状のOリング18は、断面O字状またはX字状のOリング に比して変形方向に対する凹凸が大きく、樹脂材16と密着する密着面積も大き い。そのため、ケース体1の内部圧力が高くなってもOリング18が樹脂材16 の表面から容易に剥離することがなく、ケース体1の高い密封性を実現できる。
【0012】 本願考案者は、上記のように構成されたシール構造を有するサーモスイッチに ついて気密性の試験を行い、従来のものと比較した。 表1は、Oリングの断面形状がO字状の場合、この改良型であるX字状の場合 、本願考案であるI字状の場合における気密性試験の結果を示すものである。試 験に使用したOリングの各寸法は図4(A),(B),(C)に示すとおりであ る(単位はmm)。また、試験方法としては、初期状態においてケース体1内の 内部圧力を4Kg/cm2 に加圧して窒素ガスの漏れの有無を確認した後に、( イ)−30度と130度の熱衝撃を50回繰り返す試験と、(ロ)130度の高 温環境下に500時間さらす試験の2種類の試験を行い、それぞれの試験が終了 した後に再度ケース体1内の内部圧力を4Kg/cm2 に加圧して窒素ガスの漏 れの有無を確認した。
【0013】
【表1】
【0014】 この表より明らかなように、本願考案のシール構造によれば、断面O字状のO リングおよびこの改良形である断面X字状のOリングを使用したものよりも良好 な結果が得られた。 すなわち、本願考案のように、Oリングの断面形状をI字状とすることにより シール性が大幅に向上する。これは、断面O字状の改良型である断面X字状のO リングよりも断面I字状のOリングの方がより樹脂材に強固に密着して、シール 性を高めているからである。また、断面形状をI字状とすることにより、その許 容変形量が大きくなり、熱等でOリングが劣化しても樹脂材に強固に密着した状 態を維持できるためと考えられる。これに対し、O字状の改良型であるX字状の Oリングは、熱衝撃付与時には良好な結果が得られるものの、高温下に長時間晒 されて劣化すると、その密着圧力が低下してやがてケース体1内の窒素ガスが漏 洩するものと考えられる。
【0015】 以上、本考案の好適な一実施例を詳細に説明してきたが、本考案は上記の実施 例により何ら限定されるものではない。例えば、上記の実施例において感熱手段 は、被検出体の温度変化により反転変形するバイメタル板として説明したが、被 検出体の温度変化により内蔵するワックスなどの熱膨張体が膨張,収縮するワッ クス式のサーモエレメントであってもよいことはいうまでもない。
【0016】
【考案の効果】
本願考案によれば、キャップ体を形成する樹脂材の収縮率の大小にかかわらず ケース体の高い密封性を維持することができ、冷却液などの温度の上昇によりケ ース体内の圧力が高くなった場合であっても不活性ガスが漏洩することがなく、 また冷却液などの侵入を確実に防止して、信頼性に優れ安価で長寿命のサーモス イッチを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の実施例にかかり、要部の拡大断面図で
ある。
【図2】本考案の実施例にかかり、樹脂材を加圧,充填
してキャップ体を成形する工程における断面I字状のO
リングの変形過程を説明する図である。
【図3】従来例にかかり、(A)はケース体内の不活性
ガスの漏洩などを防止するためにシール材を使用した状
態を示す要部の断面図、(B)はOリングを使用した状
態を示す要部の断面図である。
【図4】気密性試験に使用した各種Oリングの断面形状
とその寸法を示す図で、(A)は断面O字状のOリン
グ、(B)は断面X字状のOリング、(C)は断面I字
状のOリングを示すものである。
【図5】感熱手段としてバイメタル板を使用した一般的
なサーモスイッチの断面説明図である。
【符号の説明】
1 ケース体 2a,2b ターミナル 3 固定側接点 4 可動側接点 5 ガイド 6 ピストン 7 バイメタル板(感熱手段) 8 可動バネ 9 キャップ体 10 導体 11,11′ ターミナル受け台 11′a 嵌合部 13 シール材 15,18 Oリング

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被検出体の温度変化によりケース体内で
    ピストンを摺動させる感熱手段と、このピストンの摺動
    により開閉される接点と、前記ケース体の開口に嵌着さ
    れ前記ケース体を密封状態にするとともに前記接点と導
    通するターミナルが一体に形成された樹脂製のキャップ
    体とからなるサーモスイッチにおける前記ターミナルと
    前記キャップとの隙間を封止するシール構造において、 ターミナルを接続するためのターミナル受け台の外周に
    Oリングの嵌合部を形成し、この嵌合部に断面I字状の
    Oリングを嵌合し前記ターミナル受け台の周囲に樹脂材
    を加圧,充填してキャップ体を形成したこと、 を特徴とするサーモスイッチにおけるキャップ体のシー
    ル構造。
JP7530392U 1992-10-29 1992-10-29 サーモスイッチにおけるキャップ体のシール構造 Pending JPH0638142U (ja)

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JP (1) JPH0638142U (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012163330A (ja) * 2012-06-04 2012-08-30 Toshiba Carrier Corp 空気調和機の室内機

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012163330A (ja) * 2012-06-04 2012-08-30 Toshiba Carrier Corp 空気調和機の室内機

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