JPH0637931Y2

JPH0637931Y2 - ケース

Info

Publication number: JPH0637931Y2
Application number: JP1988087791U
Authority: JP
Inventors: 通行有田
Original assignee: 住友化学工業株式会社
Priority date: 1988-07-01
Filing date: 1988-07-01
Publication date: 1994-10-05
Anticipated expiration: 2003-07-01
Also published as: JPH0211036U

Description

【考案の詳細な説明】「産業上の利用分野」本考案は、通い箱などのケースに関するものである。

「従来の技術および考案が解決しようとする課題」従来、所謂通い箱などのケースとしてはプラスチックを
使用したインジェクションコンテナーが用いられてお
り、このインジェクションコンテナーは、丈夫で、ま
た、積み重ねも簡単にでき、さらにケースを多段に積み
重ねるパレット重ねも容易にできるが、ケースが重たく
取り扱いに難があることの他、インジェクションのため
の金型を使用しなければならずその金型代が高く、ま
た、金型を使用するため定まった寸法のものしか制作で
きないという欠点があった。

また、軽量化を図るため軽量構造板で形成したプラスチ
ックあるいは段ボールで箱体を形成し、この開口上部の
４隅にコーナーストッパーを設けたケースもあり、この
ケースの場合は、コーナーストッパーが小さいため金型
代は安くなり、また、どのような寸法のケースも容易に
製作できる利点がある。しかし、４隅だけのコーナース
トッパーであると積み重ねが困難であり、特に大型ケー
スの場合は重いためケースの上に他のケースを載せて摺
動させなければ積み重ねができず、４隅だけのコーナー
ストッパーではコーナーストッパーと他のコーナースト
ッパーとの間は連らなってなく摺動させる際ケースの端
部が落下して摺動させにくくて積み重ねが困難である。
また、プラスチックあるいは段ボールの箱体の開口上部
の４隅にコーナーストッパーを設けたケースでは、パレ
ット重ねができないという欠点があった。

「課題を解決するための手段」そこで、本考案は上記の事情に鑑み、軽量かつ丈夫で、
金型代が安く、しかも任意の寸法のケースが容易に製作
でき、その上、大型ケースの場合でも摺動させて積み重
ねられ、かつパレット重ねができるようにすべく、プラ
スチック軽量構造板で形成した箱体の開口上部に、積み
重ね段部を有する枠材を全周にわたり取付けたものであ
る。

「作用」ケースを他のケースの上に積み重ねる際は、ケースを他
のケースの枠体の上に載せ摺動させて段部に嵌め、順次
同様にしてパレット重ねする。

「実施例」プラスチック軽量構造板１は、ポリプロピレンなどのポ
リオレフィン、ポリエステル、ナイロンなどおよびこれ
らを繊維とかフィラーで強化したものが用いられ、この
中でもポリプロピレンが好適に用いられる。ポリプロピ
レンとしてはプロピレンのホモ重合体あるいはプロピレ
ンとエチレン、プロピレンとα−オレフィン（ブテン−
１、ペンテン−１など）のランダムあるいはブロック共
重合体があげられる。特に耐寒性の点からブロック共重
合体が好ましい。このプラスチック軽量構造板１として
は、第１図に示すような中空シートと発泡シートとが例
示できる。中空シートのプラスチック軽量構造板１は、
空洞部２に複数個のリブ３を平行状に配置し押出成形に
より形成する。

このようなプラスチック軽量構造板１で箱体を形成する
には、第２図に示すように、概略長方形状のプラスチッ
ク軽量構造板１を、中央の長方形状の部分を底板６と
し、図示の状態で上下、左右にそれぞれ折り曲げ線７・
7,8・８を刻設し、折り曲げ線７・7,8・８にそれぞれ側
板９・9,10・10を連ね、側板10・10の両端（図示の状態
で上下）にそれぞれ折り曲げ線11・11,11・11を刻設
し、折り曲げ線11・11,11・11にはそれぞれ重ね側板12
・12,12・12を連ねる。前記側板９・９の両端部と重ね
側板12・12・12・12との間には側板９・9,10・10および
重ね側板12・12・12・12の折り曲げが可能になるよう
に、切り込み13・13・13・13が設けてある。

このように展開したプラスチック軽量構造板１から箱体
を形成するには、まず、底板６に対して側板９・９を折
り曲げ線７・７により折り曲げて起立させ、次に側板10
・10を折り曲げ線８・８により折り曲げて起立させ、続
いて、重ね側板12・12・12・12を折り曲げ線11・11・11
・11で内側に折り曲げて側板９・９の外面に当接させ、
重ね側板12・12・12・12の垂直端面12a・12a・12a・12a
は重ね側板12・12・12・12を折り曲げた際互いに当接す
るように設定してある。このようにして第３図に示すよ
うな箱体14を形成する。折り曲げて形成した箱体14は後
述の枠材で保持する。

また、第２図および第３図にはリブ３の方向を図示して
あるが、折り曲げた際外側の側板、すなわち、側板10・
10、重ね側板12・12では縦方向になるように設定して十
分な強度を有するように考慮が払われている。

枠材21は、第４図に示すように、金属製あるいはプラス
チック製で同一断面が長手方向に連なっている。アルミ
製の場合は押出形材を用いる。枠材21は上に箱体14を載
せられるように積み重ね段部22を設け、さらに、前記箱
体14の側板10および重ね側板12を受け入れる下方に向け
て開口する支持溝23を設ける。支持溝23に側板10および
重ね側板12の折り曲げた際の上端部分が受け入れが容易
なるように支持溝23の下端は斜め下方に向けて拡げられ
ている。枠材21どうしを当接させて連結するには、図示
のように端部を平面視において45°の状態に切除して形
成し、前記支持溝23の上部に連なる部分に連結室24を形
成する。断面Ｌ字状の連結片26をそれぞれ枠材21の連結
室24に挿通させ枠材21どうしの端部を当接させてビス27
を枠材21の外側から挿通させて連結片26と螺締する。こ
のようにして４本の枠材21を連結すると四角枠が形成で
きる。

この四角枠に前記したようにプラスチック軽量構造板１
を折り曲げて形成した箱体14の側板10・10、重ね側板12
・12・12・12の上端部分を、第５図に示すようにその支
持溝23に嵌めて支持させる。なお、側板９・９の折り曲
げた際の高さは枠材21の支持溝23の下端に当接するか、
それより若干下方に位置するように設定する。

上記の実施例においては四角状のケースについて述べた
が、それに限られるものでなく任意角状の形状に形成す
ることができる。また、上記の実施例ではプラスチック
軽量構造板１は折り曲げて箱体14の形状は四角枠で保持
させたが、組み立ての手順から四角枠の装着前に、箱体
14のみの形状を維持する必要があるときは、ビス、接着
剤その他の連結手段を用いて折り曲げてできた箱体14の
形状を保持できる。さらに、プラスチック軽量構造板１
および枠材21は図示の断面形状に限定されるものではな
い。

このようにしてなるケースを他のケースの上に積み重ね
る際は、ケースを他のケースの枠材21の上に載せ摺動さ
せて段部22に嵌め、順次同様にしてパレット重ねする。

「考案の効果」本考案は上述のようにプラスチック軽量構造板を用いて
箱体を形成しその上部に枠材を取付けてなるケースであ
るから、軽量である上に丈夫であって、しかも金型代が
安く、その上、プラスチック軽量構造板は任意の形状に
展開できることから任意の寸法に容易に製作できる。従
来の４隅にコーナーストッパーを設けた大型ケースでは
パレット重ねができなかったが、本考案では大型ケース
の場合でも積み重ねるケースを枠体の上を摺動させてか
ら段部に嵌められるのでパレット重ねができる。また、
枠体と箱体とを分解し、箱体を展開すると平面状となっ
て嵩張らず場所をとらないようになる。また、本考案
は、四角枠の枠材は、同一断面が長手方向に連なってい
るので、長尺材から所要長さに切断して使用できるの
で、四角枠を安価に提供できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案のケースに使用するプラスチック軽量構
造板の斜視図、第２図はプラスチック軽量構造板の展開
図、第３図は箱体に枠体を取付けたケースの斜視図、第
４図は枠体の斜視図、第５図は枠体により組み立ての状
態を説明する縦断面図１…プラスチック軽量構造板 14…箱体 22…積み重ね段部

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】概略長方形状で、中央の長方形状の部分を
底板６とし、上下、左右にそれぞれ折り曲げ線７・7,8
・８を刻設し、折り曲げ線７・7,8・８にそれぞれ側板
９・9,10・10を連ね、側板10・10の上下両端にそれぞれ
折り曲げ線11・11,11・11を刻設し、折り曲げ線11・11,
11・11にはそれぞれ重ね側板12・12,12・12を連ね、前
記側板９・９の両端部と重ね側板12・12・12・12との間
には側板９・9,10・10および重ね側板12・12・12・12の
折り曲げが可能になるように、切り込み13・13・13・13
を設けた空洞部２に複数個のリブ３を平行状に配置し押
出成形により形成した中空シートのプラスチック軽量構
造板製の箱体14と、積み重ね段部22を形成し、前記箱体
14の側板10および重ね側板12を受け入れる下方に向けて
開口する支持溝23を設け、支持溝23の下端を斜め下方に
向けて形成し、端部を平面視において45°の状態に切除
して形成し、前記支持溝23の上部に連なる部分に連結室
24を形成し、断面Ｌ字状の連結片26をそれぞれ枠材21の
連結室24に挿入させ枠材21どうしの端部を当接させてビ
ス27を枠材21の外側から挿通させて連結片26と螺締して
４本の枠材21を連結した四角枠とよりなり、折り曲げて
形成した箱体14の側板10・10、重ね側板12・12・12・12
の上端部分を、四角枠の支持溝23に嵌めて支持させてな
るケース。