JPH0637701Y2 - ホックの取付部材 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は衣服その他に用いられるホックの取付部材に関
する。

［従来の技術］ この種の従来のホックの取付部材は、例えば、第４図に
示すようなものである。この取付部材は、上部および下
部を開口した椀状部材20とこの椀状部材を生地12に固定
するためのかしめ部材26からなる。

雄部材（図示しない）は、椀状部材20の上部開口側から
挿入される。椀状部材20の内部は、雄部材を収容するた
めに中空である。

椀状部材20を生地12に固定するかしめ部材26は生地12の
反対側に露出し、通常、表面部材28で飾られる。表面部
材28は、生地12に密着している。

［考案が解決しようとする課題］ この従来技術のボタンを衣服に取り付ける場合、表面部
材28が生地12に密着しているので、ボタンとしての立体
感、重厚感が少ない。また、ホックのはめ外しの時に指
を掛けにくい。

本考案は、この課題を解決し、立体感、重厚感があり、
また、指を掛けやすいボタン表面部材を有するボタンを
提供することを目的とする。

［課題を解決するための手段］ この目的を達成する本考案のホックの取付部材は、雌部
材と、該雌部材をかしめるかしめ部材と、該かしめ部材
をおおうプラスチック表面部材からなり、該プラスチッ
ク表面部材はさらに外部表面と、この外部表面から突出
する突部とからなり、生地に取り付けたとき、該外部表
面と突部により指かけ用の空間が形成されることを特徴
とする。

好ましくは、前記プラスチック表面部材に金属キャップ
を被せる。

又、好ましくは、前記プラスチック部材の生地接触側に
小突起を設ける。

［作用］ 本考案によれば、外側表面はプラスチック表面部材を有
するので、その分だけ生地から隆起する。したがって、
ボタンは外側から見ると、立体感、重厚感のあるものと
なる。

［実施例］ 以下、添付の図面に基づき、本考案の一実施例を説明す
る。

第１図は、本考案に係るホックの取付部材の断面図であ
る。

この取付部材は、雌部材２、ばね部材４、かしめ部材
６、表面部材８の４部品からなる。

雌部材２は、第1,2図に示すように、上部および下部を
開口した椀状であるが、側壁の上端付近で環状の拡大部
10が形成されている。この拡大部10には次に記載するば
ね部材４が設定される。

ばね部材４は、第1,2図に示すように、前記雌部材２に
収容される、切れ目を有する円形リングである。雄部材
（図示省略）が挿入されたとき、これを固定する作用を
有する。

かしめ部材６は、第1,3図に示すように、生地12の上下
表面を貫通する中空部6aとその最下部に裾状に広がるフ
ランジ部分6bからなる。かしめ部材６は、雌部材２を生
地12に強固に取り付ける作用を有する。

表面部材８は、第1,3図に示すように、プラスチック肉
厚板であって、外部表面8bとこの外部表面8bから突出す
るリブ状突部8aとからなる。この表面部材８は、かしめ
部材６の中空孔6aをおおい、ホックとしての美観を損な
わないようにするとともに、ホックに前記したような立
体感、重厚感を与えるためのものである。突部の形状は
様々に変更可能であり、必ずしもリブ状でなくてもよ
い。

プラスチック板の突部の高さは指が楽に掛けられる程度
が好ましい。通常のホックの場合は、2mm〜10mm、特に
約３〜6mm程度が好ましい。

表面部材８の生地接触側表面には小さな突起8cが形成さ
れている。

プラスチック表面部材８の成形は、従来より公知の方法
によればよい。例えば、金型を使用する射出成型法を採
用することができる。

表面部材８の表面には文字、模様などを刻印することも
ある。金属的な感じを出すため、金属キャップ14を表面
部材の外部表面8bに被せることもできる。被せ方は、例
えばキャップ14の周囲14aを表面部材の外部表面8bにか
しめることによる。

ばね部材４は、雌部材２の中に収容されて第一部分16を
構成する。

表面部材８を被せたかしめ部材６は、第二成分18を構成
する。

第一部分16と第二部分18は、ボタン取付装置（図示省
略）によって生地12と共に強固に固定される。固定の態
様は、かしめ部材６の上部末端6cを雌部材２の底部2aに
かしめることによる。固定したとき、前記小突起8cが生
地12に食い込みより強固に固定される。

［考案の効果］ 本考案によれば、上記したとおり、完成時において、取
付部材の表面部材は、肉厚のプラスチックの突部のため
に生地から隆起する。したがって、ボタンに立体感、重
厚感が与えられると共に、ホックの掛け外しの時に指が
掛けやすい。。

また、プラスチック表面部材に金属キャップを被せたと
きには、金属ボタンのような重厚感が得られるという特
別の効果がある。

また、プラスチック表面部材の生地接触側には小突起が
設けられているので、これが生地に食い込み強固に結合
することが出来る。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案のボタン取付部材の実施例の断面図で
ある。 第２図は、第一部分の一部を切り欠いた側面図である。 第３図は、第二部分の一部を切り欠いた側面図である。 第４図は、従来例の断面図である。 ２……雌部材 ４……ばね部材 ６……かしめ部材 ８……表面部材 8a……突部 8b……外部表面 8c……小突起 12……生地

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】雌部材（２）と、該雌部材をかしめるかし
   め部材（６）と、該かしめ部材をおおうプラスチック表
   面部材（８）からなり、該プラスチック表面部材（８）
   はさらに外部表面（8b）と、この外部表面から突出する
   突部（8a）とからなり、生地に取り付けたとき、該外部
   表面（8b）と突部（8a）により指かけ用の空間が形成さ
   れることを特徴とするホックの取付部材。
2. 【請求項２】プラスチック表面部材（８）の外部表面に
   金属キャップ（14）を被せた実用新案登録請求の範囲第
   １項記載のホックの取付部材。
3. 【請求項３】プラスチック表面部材（８）の生地接触側
   に小突起（8c）を設けた実用新案登録請求の範囲第１項
   又は第２項記載のホックの取付部材。