JPH0637408B2 - ナフタリンのアルキル化方法 - Google Patents

ナフタリンのアルキル化方法

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JPH0637408B2
JPH0637408B2 JP50776291A JP50776291A JPH0637408B2 JP H0637408 B2 JPH0637408 B2 JP H0637408B2 JP 50776291 A JP50776291 A JP 50776291A JP 50776291 A JP50776291 A JP 50776291A JP H0637408 B2 JPH0637408 B2 JP H0637408B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明はアルキル化したナフタリン類および置換ナフタ
リン類の製造に関する。
良好な熱および酸化安定性が要求されるある種の機能性
流体としての使用にアルキルアロマティックな流体が提
案されている。例えば米国特許第4,714,794号
(ヨシダ)は、熱媒油としての使用に適する良好な熱お
よび酸化安定性、低い蒸気圧および引火点、良好な流動
性および高い熱運搬能、並びに他の性質を有するモノア
ルキル化ナフタリン類を記載する。合成の機能性流体の
ベースとしてのモノアルキル化およびポリアルキル化ナ
フタリン類の混合物の使用は、米国特許第4,604,
491号(ドレスラー)に記載されており、ペレグリニ
の米国第4,211,665号および同第4,238,
343号はトランス油としてのアルキルアロマティック
の使用を記載する。
アルキル化ナフタリン類は、フリーデルクラフト触媒、
例えばヨシダの米国特許第4,714,794号または
ドレスラーの米国特許第4,604,491号に記載さ
れている酸性のクレー、のような酸性のアルキル化触
媒、またはペレグリニの米国特許第4,211,665
号および同第4,238,343号に記載されている3
塩化アルミニウムのようなルイス酸の存在下に、ナフタ
リンまたは置換ナフタリンをアルキル化することにより
通常製造される。ナフタリンのような芳香族類のアルキ
ル化触媒としての崩壊したシリカーアルミナゼオライト
として記述された触媒の使用が、ボウヘルの米国特許第
4,570,027号に開示されている。ベンゼンのよ
うな様々な単環の芳香族のアルキル化用の、ZSM−5
のような中くらいの孔径のゼオライト、並びにゼオライ
トLおよびZSM−4のような大孔径のゼオライトを含
む様々なゼオライトの使用がヤングの米国特許第4,3
01,316号に開示されている。
アルキルナフタリン類をベースにした機能性流体の調合
物において、好ましいアルキルナフタリン類は一置換ナ
フタリンであることが見出されている。何故ならそれら
は最終製品において最良の性質の組合せを提供するから
である。モノアルキル化ナフタリンは対応する二置換ま
たは多置換バージョンより少いベンジル水素を有するの
で、より良い酸化安定性を有し、それ故より良い機能性
流体および添化物を形成する。更に、一置換ナフタリン
類は、約14〜18個の炭素原子の鎖長のアルキル置換
体を対象にするとき、約5〜8cSt(100℃で)の望
ましい範囲の動粘性率を有する。一置換ナフタリン類
は、上記のような従来のフリーデルクラフト触媒、また
はVSYのようなゼオライトを用いて、より多くアルキ
ル化されたナフタリン類との混合物として得られるが、
望ましいモノアルキル化ナフタリン類への選択性は得ら
れない。
我々は、ゼオライト触媒がモノアルキル化ナフタリン類
の製造に有効であること、および一置換ナフタリン類に
ついての良好な選択性がゼオライトYのような大孔径ゼ
オライトに、少くとも2.5Åの半径を有するカチオン
を導入することにより得られることを今回見出した。こ
の種のバルキーなカチオンの存在は、大変望ましいモノ
アルキル化製品のための良好な選択性を提供する。
本発明は、長鎖アルキル置換ナフタリン類を製造する方
法を提供し、その方法はナフタリンを、少くとも6個の
炭素原子を有するアルキル化脂肪族基を持つアルキル化
剤とアルキル化反応条件下に、かつ少くとも2.50Å
の半径を有するカチオンを含む多孔性の結晶性ゼオライ
トを含んでなるアルキル化触媒の存在下に反応させ、ア
ルキル化剤から誘導された少くとも一つのアルキル基を
有するアルキル化ナフタリンを生成させることを含んで
なる。
アルキル化ナフタリン類の製造用の出発物質はナフタリ
ンそのもの、およびメチル、エチル、またはプロピルの
ような約8個までの炭素原子を含む一以上の短鎖アルキ
ル基を含む置換ナフタリン類である。適当なアルキル置
換ナフタリン類には、α−メチルナフタリン、ジメチル
ナフタリンおよびエチルナフタリンがある。ナフタリン
自体が好ましい。なぜなら生ずるモノアルキル化生成物
の上に述べた理由により、より多くアルキル化された物
質より、より良い熱および酸化安定性を有するからであ
る。
ナフタリンをアルキル化するのに用いるアルキル化剤
は、ナフタリンをアルキル化できる一以上の利用できる
アルキル化用脂肪族基を有する脂肪族または芳香族有機
化合物を含む。アルキル化できる基そのものは少くとも
約6個の炭素原子、好ましくは少くとも約8個の、より
好ましくは少くとも約12個の炭素原子を有するべきで
ある。機能性の流体および添加物の製造のためにアルキ
ル−ナフタリンにおけるアルキル基は、好ましくは12
〜30個の炭素原子、特に好ましくは14〜18個の炭
素原子を有する。好ましい種類のアルキル化剤は必要な
数の炭素原子を有するオレフィン、例えばヘキセン類、
ヘプテン類、オクテン類、ノネン類、デセン類、ウンデ
セン類、ドデセン類である。オレフィンの混合物、例え
ばC12〜C20またはC14〜C18オレフィンの混合物は有用で
ある。分枝アルキル化剤、特にエチレン、プロピレン、
ブチレン類等のような軽オレフィンのトリマー、テトラ
マー、ペンタマーの如きオリゴメリ化オレフィンも有用
である。使用される他の有用なアルキル化剤には、より
困難にではあるが、ヘキサノール類、ヘプタノール類、
オクタノール類、ノナノール類、デカノール類、ウンデ
カノール類、およびドデカノール類のようなアルコール
類(モノアルコール類、ジアルコール類、トリアルコー
ル類等を含む)、並びにヘキシルクロライド類、オクチ
ルクロライド類、ドデシルクロライド類およびより高級
な同族体がある。
ナフタリンとアルキル化剤の間のアルキル化反応は、あ
る特定の半径を有するカチオンを含むゼオライト触媒の
存在下に行う。アルキル化生成物の分子の大きさは、生
成物がゼオライトを出るためゼオライトにおいて比較的
大きい孔径を要求し、ゼオライトにおける比較的大きい
孔径の必要を示す。大きい孔径は長鎖アルキル化剤につ
いての拡散の制限を減少させる傾向もある。大きい孔径
のゼオライトが本目的に最も有用なゼオライトである
が、高度に束縛されていない中間の孔径のゼオライトを
下に議論するように使用してもよい。大きい孔径のゼオ
ライトはフォージァサイト、合成フォージァサイト(ゼ
オライトXおよびY)、ゼオライトL、ZSM−4、Z
SM−18、ZSM−20、モルデン沸石およびオフレ
タイトのようなゼオライトであり、これらは本発明の目
的に有用である。これらの大孔径ゼオライトは分子構造
における12員酸素環の存在により、およびJ.Catalysi
s 67、218〜222ページ(1981)にフリレ
ッテ等により記載されているように少くとも7.4Åの
最小の大きさの孔の存在により特徴づけられる。チエン
等、Shape−Selective Catalysis in Industrial Appli
c ations(Chemical industries36巻)、マーセルデ
ッカー、ニューヨーク、1989、ISBNO−824
7−7856−1およびホールデリッヒ等Angew.Chem.I
nt.Ed.Engl.27巻226〜246ページ(198
8)、特に226〜229ページをも参照。大孔径ゼオ
ライトは2以下の、たいていの場合1以下の“コンスト
レイントインデックス(Constraint Index)”によって
も特徴づけられる。ゼオライトベータ(12員の孔開口
部により特徴づけられる構造を有するゼオライト)はこ
の種類のゼオライトに含まれるが、ある環境下ではその
コンストレイントインデックスがこの種類のゼオライト
を通常特徴づける2の上限に近づく。コンストレイント
インデックスの測定方法は、典型的なゼオライトについ
ての値と共に米国特許第4,016,218号に記載さ
れており、そのインデックスの意味については米国特許
第4,861,932号に記載されている。試験方法お
よびその解釈の記述のためそれらを引用する。
一般的には中くらいの孔径のゼオライトとみなされる、
その構造が10員酸素環のそれであるゼオライトも、そ
れらの構造が高度に束縛されすぎていないなら本アルキ
ル化反応の有効な触媒である。かくしてZSM−12
(コンストレイントインデックス2)のようなゼオライ
トはこの反応の有効な触媒である。MCM−22と同定
されるゼオライトはこの反応の有用な触媒である。MC
M−22は1988年10月6日に出願された米国特許
出願第07/254524号および国際特許出願PCT
/US88/04251号に記載されている。それらを
このゼオライトの記述のために引用する。かくして約3
までのコンストレイントインデックスを有するゼオライ
トは有用な触媒であることが一般的に見出されるであろ
うが、活性はアルキル化剤の選択、特にその鎖長、ゼオ
ライトの選択に拡散制限を課する要因、に依存すること
が見出されるかも知れない。
モノアルキル化ナフタリン類の製造に大変有用なゼオラ
イトは超安定な型のゼオライトYであり、通常USYと
呼ばれる。この物質が水和したカチオンを含む時、アル
キル化反応を良好な収量で、優れた選択性で触媒する。
ゼオライトUSYは商業的な材料であり、石油のフラッ
キング触媒として大量に入手できる。ゼオライトUSY
は繰返しのアンモニウム交換とコントロールされたスチ
ーミングの方法によるゼオライトYの安定化により製造
される。ゼオライトUSYの製造方法は米国特許第3,
402,966号(マックダニエル)、同第3,92
3,192号(マーヘル)および同第3,449,07
0号(マックダニエル)に記載されている。ウォジコフ
スキのCatalytic Cracking,Catalyst,Chemistry and Ki
netics,(Chemical Industries、25巻)、マーセルデ
ッカー、ニューヨーク、1986、ISBN 0−82
47−7503−8をも参照。これらをゼオライトUS
Yの記述、その製造および性質について引用する。
選択されたゼオライト触媒は少くとも2.5Å、好まし
くは少くとも3.0Åの半径を有するカチオンを含む。
多くのカチオンがこの条件に合致し、一価、二価、およ
び多価の、遷移および非遷移金属を含む多くの金属の水
和したカチオンを含む。水和しないカチオンそのものが
イオンの大きさの要求に合致しなくても、そのカチオン
の水和形は合致するかも知れない。特に、ナトリウムお
よびリチウム(それぞれ半径0.95および0.60
Å)のような比較的小さい半径のアルカリ金属カチオン
はこの条件に合致しないが、これらのカチオンの水和形
はこの条件に合致する(半径3.58および3.82
Å)。この点に関して小さいサイズの非水和カチオンを
囲むより強い電場は水分子のより強い分極をもたらし、
その結果水和カチオンの半径は大きいことに注目すべき
である。この効果はナトリウムおよびリチウムカチオン
の場合に容易に認められ、それらの水和および非水和半
径は上記した。それ故ゼオライトの様々なカチオン形が
使用される。使用される典型的なカチオンには、周期律
表(IUPACの表)のIA族金属、特にナトリウムま
たはカリウム、の水和カチオン、IIA族、例えばカルシ
ウムの2価カチオン、希土類、例えばセリウム、イット
リウム、ランタニウム、のカチオンがある。水和したア
ンモニウムカチオンもゼオライトの適したカチオン形で
あり、ゼオライトYまたはUSYについてしばしば好ま
れる。なぜならこれらのゼオライトは、ゼオライトの脱
カチオン化または水素形の前駆体としてアンモニウムの
形で商業的に入手できるからである。ゼオライトの水和
したプロトン形、すなわちカチオンがヒドロニウムイオ
ンH3Oである場合、も触媒として有効である。
必要な半径を有するカチオンは様々な有機種、特に有機
の窒素性塩基によっても提供される。このタイプのカチ
オンの好ましい種類は置換されたアンモニウムカチオ
ン、例えばアルキルアンモニウムカチオン、特に短鎖ア
ルキルアンモニウムカチオン、例えばテトラメチルアン
モニウム(TMA)、テトラエチルアンモニウム(TE
A)、またはテトラプロピルアンモニウム(TPA)で
ある、約C6までの短鎖アルキル基は一般にこの種のカチ
オンに使用できる。
水和および非水和型の選択されたカチオンのイオン半径
は下の表1に示される。
上表から、非水和型のカチオンがイオンの大きさの条件
に合致しなくても、水和カチオンは一般的に合致するこ
とがわかる。かくして、例えばアルカリ金属およびヒド
ロニウムカチオンの非水和型は本発明の目的には少さす
ぎるが、水和するとイオン半径はアルキル化の選択性お
よび活性における望ましい増加を達成するのに十分な値
まで増加する。
ゼオライトが望ましいイオン型でないなら、交換カチオ
ンの溶液を用いて通常の方法でイオン交換によりカチオ
ンを導入する。イオン交換に水溶液を用いると交換が完
了した後でイオンが水和した型で存在することになる。
ゼオライトを水和条件に置くことにより、非水和カチオ
ンを水和カチオンに変換してもよい。
触媒的な働きにおける改良はゼオライト触媒において必
要なイオンサイズを有するカチオンの存在に関連するの
で、カチオンは所望の効果を達するのに十分な量ゼオラ
イト中に存在すべきである。改良が得られるためにカチ
オン交換が完全であることは必須ではなく、一般に一回
のカチオン交換で所望の改良を達成するのに充分であ
る。
ゼオライト中のバルキーなカチオンの存在はゼオライト
中の内部のチャンネルを選択的にブロックし、モノアル
キル化ナフタリン類以上の高度にアルキル化された種の
製造を、生成物の大きさ排除またはチェン等により記載
された空間特異性により、効果的に阻止する。とにか
く、水素型の未改変ゼオライトにより得られる様々なア
ルキル化種の特徴的な混合物に比較して、大きい孔を有
するゼオライト触媒の選択性はモノアルキル化ナフタリ
ンの生産へと著しく改められる。ゼオライトはアルキル
化反応で用いる温度および他の条件に抵抗性を有するマ
トリックス物質またはバインダーと複合化してもよい。
そのような物質には活性および不活性物質、合成また天
然のゼオライト、並びにクレー、シリカのような無機物
質、および/またはアルミナ、シリカ、またはシリカ−
アルミナのような金属酸化物がある。後者は天然のもの
であるか、あるいはシリカおよび金属酸化物の混合物を
含むゼラチン状沈澱またはゲルの形である。ゼオライト
と組合せた活性な物質の使用は触媒の転化率および/ま
たは選択性を変化させる。不活性な物質は転化量をコン
トロールする希釈剤として適切に働き、反応速度をコン
トロールする他の手段を用いることなしにアルキル化生
成物が経済的に整然と得られる。商業的なアルキル化操
作条件下で触媒の破砕強度や他の物理的性質を改良する
ために加えられるバインダーには、天然のクレー、例え
ばベントナイおよびカオリン、並びに上記酸化物があ
る。
細く粉砕した結晶形の酸化物マトリックス中に存在する
ゼオライトの割合は広く変化し、結晶性ゼオライト含量
は約1〜約90重量%、そしてより普通には、複合体が
ビーズの形で調製される場合に特に、複合体の約2〜約
80重量%の範囲である。
本発明のアルキル化触媒の安定性はスチーミングにより
増加する。米国特許第4,663,492号、同第4,
594,146号、同第4,522,929号および同
第4,429,176号は触媒をスチームで安定化する
のに利用できるゼオライト触媒のスチーム安定化の条件
を記述する。スチーム安定化条件は、触媒を、例えば5
〜100%のスチームと少くとも約300℃(例えば3
00〜650℃)の温度で少くとも1時間(例えば1〜
200時間)、100〜2,500kPaの圧力で接触さ
せること、例えば75〜100%のスチームで315°
〜500℃および大気圧で2〜25時間スチーミングす
ること、を含む。上記の特許に記載されているようにス
チームによる安定化処理は、最初に触媒のアルファ価を
増加させ、ピークのアルファ価を有するスチーミングさ
れた触媒を作るのに十分な条件下で行われる。所望によ
りスチーミングを続け、ピークのアルファ価から、スチ
ームしない触媒のアルファ価と実質的に同じであるアル
ファ価に、アルファ価をその後減ずることもできる。
本発明の更なる態様では芳香族の核を、少くとも一つの
長鎖構成成分を含むアルキル化剤、特にアルキル化構成
成分が長鎖アルファオレフィンであるアルキル化剤で、
限定された酸活性、すなわちこれらの反応を触媒するの
に以前に用いられたものより低い酸活性を有する、ヘテ
ロジーニアスな、酸性の、比較的大きい孔を有するアル
キル化触媒と効果的に接触させてアルキル化する。
そのような限定された酸活性を有する触媒を用いてアル
キル化反応を行うと、同じ反応条件下で操作した時でさ
え、反応中に達せられる転化は顕著に増加することが見
出された。もしアルキル化が酸触媒反応なら、大きい酸
活性は転化率を改良し、小さい酸活性は転化率を減少さ
せると人は予期する(今回発見され本発明が基礎を置く
事と正に正反対である、)のでこれは非常に驚くべきこ
とである。さらに、本発明の転化効率が改良されるばか
りでなく、潤滑剤組成物での使用に適する生成物の収量
も改良され、この改良された生成物の性質も改良される
ことが予期せずに見出された。
本発明のこの態様の他のそして好ましい側面は、ゼオラ
イトを最初大きい酸活性で作った後で、ゼオライトを含
む触媒の酸活性を所望の低いレベルに減少させる後形成
にある。かくして、かなりの酸活性を有する、大きい孔
を有するゼオライトを作り、次にスチーミングまたはカ
チオン交換のような後処理操作によりその酸活性を減少
させることが望ましいことが見出された。
触媒の酸活性を測定する公知の方法の一つはそのアルフ
ァ価を測定することである。アルファ試験を行うための
技術の完全な記述のため、Journal of Catalysis、第4
巻、527ページ(1965);第6巻、278ページ
(1966);および61巻、278ページ(198
0)をここに引用する。因みに高度に活性な非晶性のシ
リカーアルミナ触媒のアルファ価を任意に1と置き、す
べて他の酸活性をそれと比べることに注意すべきであ
る。本発明のこの態様によれば約0.5〜60のアルフ
ァ価を有する触媒がこの改良された方法に有用である。
触媒のアルファ価は約1〜60であることが望ましく、
かなり高い酸活性を有し、触媒形成後、その酸活性を約
60アルファ以下の所望のレベルに減少するよう処理さ
れるような材料から調合されたアルキル化触媒が最も好
ましい。
ゼオライト結晶の結晶組成物をそれを作った後に、後ス
チーム処理、カチオン交換、またはフレームワークの同
形置換により、例えば所望の酸活性を有する物質を得る
ために、改変することは本発明の好ましい形である。最
初にゼオライト結晶を作る技術および作った後にそのよ
うな結晶を改変する技術はよく知られており、広く発表
されている。
ゼオライト結晶の酸活性を形成後処理によりスチームで
ある条件下に改変できることはよく知られている。本発
明はそのような公知のスチーム処理を利用し、コントロ
ールされた酸活性を有する触媒を、改良された芳香族の
アルキル化方法での使用のために調製する。発明はスチ
ーム処理自体ではクレームされていない。かくして、本
方法の触媒として用いるゼオライト結晶は、スチーム
で、少くとも約300℃、好ましくは約300〜650
℃の温度で、少くとも一時間、例えば1〜200時間、
100〜2,500kPaで処理することができる。より
具体的には本発明に用いるのに適していることが見出さ
れたスチーミング処理は、ゼオライト結晶または結晶と
バインダーを含む完全に調合された触媒を、75〜10
0%スチームの雰囲気に315〜500℃で常圧で約2
〜25時間、あてることである。かくして、高い酸活性
(高いアルファ)を有するゼオライト結晶を最初に作
り、これらの物質を次にスチーミングし、その酸活性を
アルファ試験で測定して受容できるレベルに減少させ
る。
ゼオライト結晶を含む触媒物質の酸活性を、周期律表の
IA族およびIIA族のカチオン、好ましくはナトリウ
ム、のような非触媒性のカチオンで、結晶の酸性の部位
のうち所定の数をカチオン交換することにより改変する
ことも本発明の範囲である。この技術を用いる場合、酸
性部位を本発明のアルキル化方法の間、周期的に、好ま
しくは再生操作の部分として、再交換することがしばし
ば望ましい。触媒固体の酸活性を、触媒の上に所定の割
合のコークスを前もって適用することにより、あるいは
工程から生成物を取り出す前に一定の所定の割合のコー
クスを触媒の上に積み上げることによりコントロールす
ることも適切である。酸活性をコントロールする個々の
手段は、触媒性固体のアルファ活性が前述の如く維持さ
れる限り、本発明の実施にとって重要ではない。しかし
ながらスチーミングが好ましい。
図面の唯一の形状は、ゼオライトベータの形態を有し主
にケイ素、アルミニウム、および酸素からなるゼオライ
ト結晶性固体をベースにした触媒の酸活性と、転化率の
関係を示す曲線である。
本発明のアルキル化方法は、有機の反応物、すなわちア
ルキル化可能な芳香族化合物とアルキル化剤を、例えば
触媒組成物からなる固定床を含む流通反応装置中のよう
な適当な反応区域で、効果的なアルキル化条件下に、ゼ
オライト触媒と接触させるようにして行う。そのような
条件は典型的には、100℃〜400℃の温度、0.2
〜250気圧の圧力、0.1hr-1〜10hr-1の時間当り
重量空間速度(WHSV)、および0.1:1〜50:
1、好ましくは4:1〜1:4例えば2:1〜1:2の
アルキル化可能な芳香族化合物のアルキル化剤に対する
モル比を含む。WHSVは用いた組成物の重量、すなわ
ち活性な触媒(およびもし存在するならバインダー)の
全重量、を基準にする。好ましい反応条件は、100℃
〜350℃のおよその範囲内の温度、1〜25気圧の圧
力、0.5hr-1〜5hr-1のWHSV、および0.5:1
〜5:1のアルキル化可能な芳香族化合物のアルキル化
剤に対するモル比を含む。ナフタリンを芳香族化合物と
して用いる場合、ナフタリンがアルキル化反応槽のオー
バーヘッドに昇華するのを防ぐため圧力を好ましくは少
くとも約50psigの値に維持する。必要な圧力は不活性
ガス加圧により、好ましくは窒素で維持する。反応物は
蒸気相または液相にあり、シートすなわち他の物質によ
る内包的な混合または希釈がないか、或いは反応物が例
えば水素または窒素のようなキャリアガスまたは希釈剤
の助けでゼオライト触媒組成物と接触する。アルキル化
は典型的には不活性ガスブランケッティングシステムに
より密閉した加圧した攪拌反応槽を用いるバッチタイプ
の反応として、或いは固定床、若しくは移動床触媒シス
テムを用いる半連続若しくは連続操作で行う。
アルキル化された芳香族を含む生成物は、例外的な酸化
および熱安定性によって特徴づけられる。それらは反応
混合物から未反応アルキル化剤およびナフタリン化合物
を通常の方法により除くことにより反応混合物から分離
する。アルキル化された生成物の安定性は活性炭上での
濾過により、および反応中に酸化により形成された不純
物、特に酸性の副生物を除去するアルカリ処理により、
改良されることも見出された。アルカリ処理は固体のア
ルカリ物質、好ましくは炭酸カルシウム(ライム)上で
の濾過により好ましくは行う。典型的な生成物の検査で
は、RBOT(回転ボム酸化試験)(Rotaing Bomb Oxi
dation Test)安定性が、ストリッピングしない生成物
についての187分から、未反応の物質をストリッピン
グにより除去した場合の290分へ、およびストリッピ
ングした生成物をライム(CaCO3)上で濾過した場
合の350分まで増加する。
実施例 実施例1 本実施例は長鎖アルファオレフィンでナフタリンをアル
キル化し、アルキル化ナフタリン潤滑油ベーストックを
作る場合の、H型の従来の焼成したUSYゼオライトの
触媒活性を示す。本実施例で使用する触媒は僅か0.4
7重量%のナトリウムを含み、24.51Åの単位格子
サイズを有する結合しないUSY触媒(100%ゼオラ
イト)である。アルキル化実験は、2:1モル比のアル
ファーC14=:ナフタリン、2重量%触媒を用いて、1
リッターのオートクレーブ中で、204℃(400°
F)、6時間、1気圧の窒素圧下で行った。触媒をデカ
ントし濾過した後に、全ての液体生成物を316℃(6
00°F)で真空蒸留し、85%のモノー、8%のジア
ルキル化ナフタン、さらにオレフィンのオリゴメリ化に
よる7%のオレフィンダイマーよりなる、26重量%の
アルキル化潤滑油ベースストックを得た。これは38重
量%のナフタリン、22重量%のアルファC14オレフィ
ンの転化に対応する。
実施例2 本実施例では、USY触媒使用量を2%から5%へ増加
させたことを除いて実施例1の同一条件下で行った。予
期されるように転化率は多いゼオライト使用により増加
した。アルキル化ナフタリン潤滑油の生成は、ゼオライ
ト使用量を2重量%から5重量%に増加させた時、26
重量%(実施例1)から54重量%に増加した。表2は
ゼオライト使用量の関数として生成物選択性および触媒
活性を比較する。
反応物の転化率が増加するに従い、生成物選択性はモノ
アルキル化生成物からジアルキル生成物へ、8%(実施
例1)から17%(実施例2)へシフトする。
実施例3 本実施例は水和したアンモニウム型のUSYゼオライト
の触媒挙動を説明する。実験は実施例1と同一条件下に
行ったが、水素型USY(触媒A)ではなく水和したア
ンモニウムUSYゼオライトを用いた。水和したアンモ
ニウムUSYゼオライトは、H USYから硝酸アンモ
ニウムの溶液を用いたイオン交換により次の如くして得
たH USYゼオライト(触媒A)をゼオライト1gあ
たり5mの0.5N(NH4)2SO4でスラリーにした。一時
間後攪拌を止め、固体を沈降させた。液体を次にデカン
トし、交換操作を繰返した。2回目の交換の後、ゼオラ
イトを硫酸がなくなるまで脱イオン水で洗浄し、次に1
21℃(250°F)で乾燥させた。生じた水和アンモ
ニウム触媒は0.32重量%のナトリウムと0.47重
量%の窒素を含む(触媒B)。表3は水和したアンモニ
ウム型と水和しない水素型のUSY触媒のアルキル化挙
動を比較する。
示されるように、H を水和NH型USYゼオライト
に変えると触媒活性が顕著に増大する。ナフタリンとオ
レフィンの転化率は、それぞれ38および22重量%か
ら、75および38重量%に増加する。さらに、転化率
が増加しても、USY触媒の水和したアンモニウムカチ
オン型は実施例2と比べてモノアルキル化生成物への優
れた生成物選択性を与える(85%から92%)。さら
に、大きい水和アンモニウムカチオンの存在は、オレフ
ィンダイマーの消滅により示されるように、オレフィン
オリゴメリ化を抑制する。
実施例4 本実施例では実施例3におけるのと同一条件下で行った
が、水和したアンモニウムUSYではなく水和したナト
リウムUSYを用いた。水和したナトリウム触媒は約
2.4重量%のNaを含む(触媒C)。表4は、全アルキ
ル化収率の47重量%から62重量%への増加、優れた
モノアルキル化生成物選択性、少いダイマー生成により
示されるように、水和したアンモニウム触媒と比較し
て、水和したNa USY触媒がさらにアルキル化活性を
改良することを示す。認められた改良は表3に示すよう
に水和したNaカチオンの大きいイオンの大きさと関係づ
けられ、表3はまた、水和したイオン半径が大きいほど
水和しない型のカチオンサイズは小さいことを示す。
次の実施例は、大きいサイズのカチオンを用いた改変に
よる芳香族アルキル化活性およびモノアル化生成物選択
性の改良がアルミナ、シリカ、またはクレーのような支
持体を含む結合したUSYについても認められることを
示す。
実施例5 アルキル化実験を実施例1と同一反応条件下で行った。
例として商業的に利用できるUSY触媒を本実施例で評
価した。触媒は単位格子の大きさが24.55Åで、U
SY成分約40重量%を含むFCC触媒である。この特
別なFCC USY触媒(触媒D)は約0.20重量%
のNaおよびアンモニウム型の0.90重量のNを含む水
和したアンモニウム型である。約5重量%のFCC U
SY触媒を本実施例で用いた。この触媒のアルキル化性
能を表5に示す。
実施例6 本実施例においては水和したアンモニウムUSY触媒
(触媒D)を、538℃(1000°F)で24時間空
気中で焼成することによりH USYに変換した。生じ
た触媒(触媒E)は、0.24重量%のNaを含み、13
3のアルファ価、24.27Åの単位格子サイズを有す
る。表5は実施例5におけるのと同一条件下で評価した
この焼成した触媒の性能を要約する。
実施例7 実施例6より得られた焼成したUSY触媒(触媒E)
を、水蒸気で4日間飽和点まで水和させることによりH3
Oに変換した。このヒドロニウムカチオンUSY触媒
(触媒F)を実施例5におけるのと同一条件で評価し
た。結果を表5に要約する。
実施例8 焼成したUSY触媒(触媒E)を788℃(1450°
F)で10時間、45%スチーム、55%空気雰囲気
中、0psigでスチーミングして、触媒酸性を133から
2アルファに減少させた。スチーミングしたUSY(触
媒G)の性能を表5に示す。
実施例9 水和したNH4 USY触媒(触媒D)を実施例3におけ
るのと非常に似た方法を用いて1N NaCl溶液でバック
イオン交換することにより、水和したNa USYに改変
した。生じた触媒は約1.4重量%のNaを含む(触媒
H)。表5はナフタリンアルキル化についての触媒性能
を示す。
実施例10 水和したNH4 USY触媒を実施例3におけると似た方
法を用いて、1N KNO3溶液でイオンバック交換によ
り、水和したK USYに変換した。生じた触媒は2.
4重量%のKを含む(触媒J)。ナフタリンアルキル化
についての触媒性能を表5に示す。
表5に要約した結果は、必要なイオン半径を有する水和
カチオンを含むすべてのUSYゼオライト(触媒D、H
およびJ)は、ほとんど完全なナフタリンの転化(96
重量%以上)およびモノアルキル化ナフタリン生産につ
いての非常に高い選択性(86%以上)を与えることを
示す。水和したNH4(触媒D、実施例5)のH型(触媒
E、実施例6)への焼成による変換は、生成物選択性を
ポリアルキル化生産へシフトする。H USY触媒は、
オレフィン転化の増加(65重量%)と一対になったナ
フタリン転化の減少(95重量%)を示す。これはジー
およびトリーアルキル化ナフタリン生成に対応し、アル
キル化ナフタリン潤滑油ベースストックの粘度の増加を
もたらす。スチーミングした触媒(触媒G)はさらにト
リアルキル化ナフタリン生成の増加を示す。これらの結
果は、生成物選択性はゼオライト触媒を適当なイオンサ
イズを有するカチオンで改変することにより効果的にコ
ントロールできること、およびイオンサイズの条件は水
和したカチオンを用いることにより満足されることを示
す。
実施例11 様々なUSY触媒から製造したアルキル化ナフタリンの
潤滑油ベースストックの製品品質を次の表6に示す。
表6はこれらのアルキル化ナフタリン合成潤滑油ベース
ストックは、非常に低い流動点の製品(<−40℃[4
0°F])により示されるように優れた低温流動の特徴
を有する。潤滑油粘度インデックスは、多アルキル化の
生成物の増加の結果として潤滑油粘度と共に増加する。
これらの結果は、USY触媒にバルキーなカチオンを入
れることによって様々な粘度の生成物を得ることができ
ることを示す。これはゼオライトのカチオン改変を利用
する触媒系の柔軟性を説明する。
改良された製品性能を有する芳香族含有合成潤滑剤が、
適当なカチオン型の、USYを含む、大きい孔を有する
ゼオライトから製造されたアルキル化ナフタリン潤滑油
ベースストックを用いることにより得られる。バルキー
なカチオンを、好ましくは水和カチオンの形で入れるこ
とによるゼオライトアルキル化触媒の改変は、アルキル
置換度を効果的にコントロールし、そうすることにより
最終の潤滑油粘度を変えることができる。さらに必要な
大きさのカチオンの存在は触媒の活性と安定性を改良
し、かくして全体のナフタリンアルキル化方法の経済を
改良する。
実施例12 本実施例は次のアルキル化実験に用いるゼオライトベー
タ触媒の調製を記述する。触媒は、シリカーアルミナ比
40を有する65重量%のゼオライトとバインダーとし
ての35重量%のアルミナからの押出し物である。この
スチーミングしない触媒(触媒A)は220のアルファ
測定により示される高い酸活性レベルを有する。触媒の
酸活性を220から56アルファ(触媒B)および36
アルファ(触媒C)に、それぞれ950°Fで10時
間、および1025°Fで16時間スチーミングするこ
とにより減少させた。触媒の性質を表7に説明する。
次の実施例は、高品質アルキル化ナフタリン潤滑油ベー
スストックの製造のため、スチーミングによりその酸活
性を減少させることによってゼオライトベータのアルキ
ル化活性を高めることを説明する。
実施例13 本実施例は長鎖アルファオレフィンによるナフタリンの
アルキル化のための、実施例12により調製したスチー
ミングしないゼオライトベータ触媒(触媒A)の触媒活
性を示す。アルキル化反応は2ガロンのオートクレーブ
中で、2:1モル比のアルファC14=:ナフタリン、1
0重量%の触媒を用い、350°Fで9時間、窒素圧1
気圧下で行った。触媒をデカントし濾過した後に、全液
体生成物を次に650°Fで真空蒸留し、88重量%の
モノアル化ナフタリンと12重量%のジアルキル化ナフ
タリン成分からなる、37重量%のアルキル化ナフタリ
ン潤滑油ベースストックを得た。これは33重量%のナ
フタリンおよび38重量%のオレフィン転化に対応す
る。表8に示すようにスチーミングしないゼオライトベ
ータ触媒から製造されたアルキル化芳香族潤滑油は、高
いVI(103VI)および低い流動点を示し、すぐれ
た製品性質を示す。
実施例14 本実施例ではアルキル化反応は実施例13におけるのと
同一条件下で行ったが、実施例12の56アルファまで
スチーミングしたゼオライトベータ触媒(触媒B)を用
いた。表8に示すようにこの56アルファ触媒はスチー
ミングしない220アルファの触媒(触媒A)より活性
であり、71重量%のナフタリンおよび67重量%のオ
レフィン転化で、68重量%のアルキル化潤滑油収率を
与える。
実施例15 本実施例は、アルキル化活性が、35アルファとなるま
でスチーミングしたゼオライトベータ触媒を使用するこ
とによりさらに増加することを示す。表8は、実施例1
2のこの36アルファの触媒が、86重量%という非常
に高いアルキル化潤滑油製品を提供することを示す。
表8からの結果と同様に、図1はナフタリンおよびアル
ファC14オレフィンの転化はゼオライトベータ酸性の減
少と共に増加することを示す。
実施例16 本実施例は、超安定ゼオライト(USY)触媒の酸活性
を減少させることは、そのアルキル化性能を高めるため
に大変有効であることを示す。異った酸活性レベルを有
するUSY触媒(触媒Dについては280アルファ、触
媒Eについては55アルファ)を芳香族アルキル化につ
き評価した。実施例13に類似してアルキル化実験を4
00°Fで6時間、2.85重量%の触媒を用いて行っ
た。表9は触媒の性質およびそのアルキル化性能を示
す。
上の結果は、55アルファのUSY触媒は280アルフ
ァのUSY触媒より活性であることを示し、ナフタリン
および芳香族の転化が増加することを示す。その結果と
して全アルキル化潤滑油収量は39重量%から86重量
%まで増加する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 リッシー、ダリア・ノワキウスカ アメリカ合衆国 19342 ペンシルバニア、 グレン・ミルズ、サウス・アイビー・レー ン 404番 (72)発明者 マーラー、デイビット・オウエン アメリカ合衆国 08096 ニュージャージ ー、デットフォード、ナンバー272ビー、 クーパー・ストリート 801番 (72)発明者 シム、ジョーサップ アメリカ合衆国 08090 ニュージャージ ー、ウェノナ、サウス・マリオン・アベニ ュー 6番 (72)発明者 ウォン、スティーブン・スイ・フェイ シンガポール 9059 シンガポール、モー ビル・オイル・シンガポール・ピー・ティ ー・イー・リミテッド、ジュロング・リフ ァイナリー (番地の表示なし)

Claims (29)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ナフタリンを、少くとも6個の炭素原子を
    有するアルキル化脂肪族基を有するアルキル化剤と、ア
    ルキル化反応条件下に、少くとも2.50Åの半径を有
    するカチオンを含む多孔性結晶性ゼオライトを含んでな
    るアルキル化触媒存在下に反応させ、アルキル化剤から
    導かれた少くとも一個のアルキル基を有するアルキル化
    ナフタリンを生成させることを含んでなる、長鎖アルキ
    ル置換ナフタリン類の製造方法。
  2. 【請求項2】ゼオライトが少くとも7.4Åの最小寸法
    の孔を有する大孔径のゼオライトである請求の範囲第1
    項に記載の方法。
  3. 【請求項3】ゼオライトが2以下のコンストレイントイ
    ンデックスを有する請求の範囲1または2に記載の方
    法。
  4. 【請求項4】ゼオライトが1以下のコンストレイントイ
    ンデックスを有する請求の範囲第3項に記載の方法。
  5. 【請求項5】ゼオライトがゼオライトX、ゼオライト
    Y、またはゼオライトベータを含んでなる請求の範囲第
    1項に記載の方法。
  6. 【請求項6】ゼオライトがゼオライトUSYを含んでな
    る請求の範囲第5項に記載の方法。
  7. 【請求項7】カチオンが少くとも3.0Åの半径を有す
    る請求の範囲第1項に記載の方法。
  8. 【請求項8】カチオンが水和カチオンを含んでなる請求
    の範囲第1〜7項のいずれか一項に記載の方法。
  9. 【請求項9】水和カチオンがアルカリ金属の水和カチオ
    ンを含んでなる請求の範囲第8項に記載の方法。
  10. 【請求項10】アルカリ金属がナトリウムまたはカリウム
    を含んでなる請求の範囲第9項に記載の方法。
  11. 【請求項11】水和カチオンが水和アンモニウムカチオン
    を含んでなる請求の範囲第8項に記載の方法。
  12. 【請求項12】水和カチオンが水和ヒドロニウムカチオン
    を含んでなる請求の範囲第8項に記載の方法。
  13. 【請求項13】アルキル化脂肪族基が少くとも8個の炭素
    原子を含む請求の範囲第1〜12項のいずれか一項に記
    載の方法。
  14. 【請求項14】アルキル化脂肪族基が少くとも12個の炭
    素原子を含む請求の範囲第13項に記載の方法。
  15. 【請求項15】アルキル化脂肪族基が14〜20個の炭素
    原子を含む請求の範囲第14項に記載の方法。
  16. 【請求項16】アルキル化剤がオレフィンを含んでなる請
    求の範囲第1〜15項のいずれか一項に記載の方法。
  17. 【請求項17】アルキル化反応条件が、100℃〜400
    ℃の温度、0.2〜25気圧の圧力、0.1〜10のW
    HSV、および0.1:1〜50:1のアルキル化可能
    な芳香族化合物のアルキル化剤に対するモル比を含む請
    求の範囲第1〜16項のいずれか一項に記載の方法。
  18. 【請求項18】アルキル化反応条件が、100℃〜300
    ℃の温度、1〜5気圧の圧力、0.5〜5のWHSV、
    および0.5:1〜5:1のアルキル化可能な芳香族化
    合物のアルキル化剤に対するモル比を含む請求の範囲第
    17項に記載の方法。
  19. 【請求項19】ナフタリンを、少くとも8個の炭素原子を
    含むオレフィンと、水和カチオンを含む多孔性結晶性ゼ
    オライトを含んでなるアルキル化触媒の存在下に反応さ
    せることを含んでなる請求の範囲第1項に記載の方法。
  20. 【請求項20】ゼオライトが少くとも7.4Åの最小孔径
    を有する大孔径ゼオライトである請求の範囲第19項に
    記載の方法。
  21. 【請求項21】ナフタリンを、12〜20個の炭素原子を
    含むオレフィンと、少くとも7.4Åの最小孔径とゼオ
    ライトYの結晶構造を有し、水和したカチオンを含む多
    孔性結晶性ゼオライトを含んでなるアルキル化触媒の存
    在下に反応させることを含んでなる請求の範囲第19項
    または第20項に記載の方法。
  22. 【請求項22】水和カチオンがアルカリ金属の水和カチオ
    ンを含む請求の範囲第21項に記載の方法。
  23. 【請求項23】カチオンが水和アンモニウムカチオンを含
    む請求の範囲第21項に記載の方法。
  24. 【請求項24】カチオンが少くとも3.0Åの半径を有す
    る水和カチオンを含む請求の範囲第21〜23項のいず
    れか一項に記載の方法。
  25. 【請求項25】ゼオライトがゼオライトUSYである請求
    の範囲第21〜24項のいずれか一項に記載の方法。
  26. 【請求項26】アルキル化を不活性ガス下で、圧力が少く
    とも50psigの値に保たれたバッチ反応器中で行う請求
    の範囲第20項に記載の方法。
  27. 【請求項27】アルキル化ナフタリンを酸性副生物を除去
    するためアルカリと接触させる請求の範囲第20項に記
    載の方法。
  28. 【請求項28】多孔性結晶性ゼオライトが約0.5〜60
    のアルファに相当する酸活性を有する請求の範囲第1〜
    27項のいずれか一項に記載の方法。
  29. 【請求項29】ゼオライトを後生成で処理しその酸活性を
    減少させる請求の範囲第28項に記載の方法。
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