JPH0637345U - 出銑口開孔装置用ロッドチャッキング治具 - Google Patents

出銑口開孔装置用ロッドチャッキング治具

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JPH0637345U
JPH0637345U JP8220592U JP8220592U JPH0637345U JP H0637345 U JPH0637345 U JP H0637345U JP 8220592 U JP8220592 U JP 8220592U JP 8220592 U JP8220592 U JP 8220592U JP H0637345 U JPH0637345 U JP H0637345U
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武男 武田
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】金棒シャンクとシャンクスクリュウロッド(動
力伝達軸)とを緩みが生じることなく強固に接続せしめ
ることのできる出銑口開孔置装置用ロッドチャッキング
治具。 【構成】一方の端の外周及び内周の両面にネジが切ら
れ、外周にクランプナット1が2分割ブッシュ2を挟持
して螺合せられ、他方の端の外周に案内受口金具5を溶
接によりリング6を用いて一体に取りつけ、内面にはチ
ャック部7を形成し、該チャック部7に形成された偏心
90°溝9と金棒シャンクのラグ凸部との係合によりな
る金棒シャンクと動力伝達軸とを強固に連結することの
できる出銑口開孔装置用ロッドチャッキング治具。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】
本考案は、溶鉱炉の出銑口開孔装置用ロッドチャッキング治具に関するもので あり、詳しくは、金棒シャンクとシャンクスクリュウロッド(動力伝達軸)とを 緩みが生じることがなく強固に接続せしめることのできる出銑口開孔装置用ロッ ドチャッキング治具に関する。
【0002】
【背景技術】
近年、技術革新とともに、溶鉱炉(高炉)の大型化が進みその容積は4000 〜5000m、高さは30mにも達するものがある。周知のように、溶鉱炉( 高炉)からの溶銑は、溶鉱炉の下部周辺の鉄皮に設けた出銑口から炉内耐火壁に 開孔装置で金棒の打ち込みにより開けられた孔より大樋に流出させて取り出され るのであるが、溶鉱炉の大型化に伴って炉内耐火壁の厚さも増すことになり、こ の厚い炉内耐火壁に溶銑の取り出し口を開孔するためには、開孔装置に関し、大 きなパワーと耐久性が要求されるようになってきている。
【0003】 開孔装置によるこの作業は、ドリフターに連結された金棒の正逆打撃ハンマー による打ち込みにより行なわれるが、金棒の交換の必要性から、金棒はエアード リフターにロッドチャッキング治具を介して連結されている。ロッドチャッキン グ治具にかかるパワーが大きくなればなるほど、ロッドチャッキング治具につい ては、その耐久性の大なることが必要とされる。
【0004】 従来、開孔装置におけるロッドチャッキング治具としては、金棒をロッドチャ ッキング治具に取り付けるためにチエーンやコッターを用いたものが知られてい る(特開昭60−145305号公報、実開昭62−182961号公報)。し かしながらこれらの治具においては、金棒の着脱は手動で行なわれるものであり 、さらに、金棒に逆打撃を加えて引き抜く際の衝撃がコッターの片面に作用する ためコッターが損傷し易く、また、チエーンについてもかかる衝撃により破損す るので耐久性の点に大きな問題が存在する。
【0005】 他方、金棒を自動着脱としたものとして、金棒を駆動部に対して、油圧または 空圧のシリンダーを用いて遠隔操作により自動着脱とするものが知られている( 実開昭57−192946号公報)。かかる自動着脱式のロッドチャッキング治 具は、偏心構造のものであるために回転バランスが悪いうえに、構造も複雑であ るという欠点を有する。
【0006】 また、チャッキング治具と金棒あるいはシャンクスクリュウロッド(動力伝達 軸)とにおいて、係子片を用いたロック機構や通常のネジ螺合手段が採用されて いるため、金棒を出銑口に打ち込んだ後取り外す場合、シャンクスクリュウロッ ドを逆回転させて開孔装置を後退させた後に、装置全体を退避させるのであるが 、上記の逆回転時にチャッキングのネジ螺合が抜け落ち易いという欠点がある。 更に金棒の引き抜き時に金棒の溝に係合されたコッターが破損したり、コッター をスライドさせるスプリングが破損したり、あるいはスプリング自体の機能が失 われるなど、作業上に発生する種々のトラブルを改善しなければならないという 技術的課題が存在している。
【0007】 出銑口近傍及び大樋上の温度は約1000℃という高温下にあるが、このよう な環境の下で開孔作業は遠隔操作で行われており、従って、上記のごときトラブ ルは長時間にわたり開孔作業を中断せざるを得ないこととなり、さらに、高価な 部品の消耗は、生産コストの上昇を招く原因ともなっている。
【0008】
【考案の開示】
本考案者は、溶鉱炉の出銑口開孔装置用ロッドチャッキング治具について、上 記の如き各種の問題点を解決するため、種々研究を重ねた結果、シャンクスクリ ュウロッド(動力伝達軸)の段付き部に2分割ブッシュを組み込みクランプナッ トを用いてロッドチャックキング治具にシャンクスクリュウロッドを取り付け、 他方金棒シャンクについては、金棒シャンクに付したラグ凸部とチャック部内の 偏心90°溝とで係合する構造としたことにより、金棒の着脱が従来の遠隔操作 により自動で行われ、かつ、ロッドチャッキング治具は回転モーターの正逆回転 でも、また正逆打撃ハンマーの衝撃に対しても緩むことのなく開孔作業を能率的 に行うことのできるロッドチャッキング治具を開発することに成功した。
【0009】 すなわち、本考案は、溶鉱炉の出銑口開孔装置用ロッドチャッキング治具であ って、治具の一方の端の外周及び内周には、シャンクスクリュウロッド(4)を 嵌合せしめるためネジが切られ、外周にクランプナット(1)が2分割ブッシュ (2)を挟持して螺合せしめられ、他方の端には、内側に金棒シャンク(11) を装着せしめるためのチャック部(7)を形成せしめてなる出銑口開孔装置用ロ ッドチャッキング治具を提供するものである。本考案は、さらにまた、上記治具 において、チャック部(7)は、金棒シャンク(11)を装着するための偏心9 0°溝(9)に至るガイド溝(8)と、該偏心90°溝(9)の入り口側には金 棒シャンク(11)のラグ凸部(12)のテーパー(13)と整合するテーパー (10)が形成せしめられた出銑口開孔装置用ロッドチャッキング治具を提供す るものである。
【0010】 以下、本考案にかかるロッドチャッキング治具の一実施態様を示した図面を参 照して本考案を詳細に説明する。
【0011】 図1は、出銑口開孔装置の開孔作業時の状態を示す図である(溶鉱炉部分は断 面図で示されている)。図1において、本考案にかかる治具は、(A)として示 されている。当該分野においてはかかる治具の呼称として、ロッドヘッド、タッ ピングソケット、ロッドチャッキング治具などという名称が与えられているが、 本考案ではロッドチャッキング治具と呼称することとする。図2は、本考案にか かるロッドチャッキング治具の断面図であり、図3は、図2におけるX−X線矢 視断面図、図4は、図2におけるY−Y線矢視断面図、そして図5は、金棒シャ ンクの側面図をそれぞれ表している。
【0012】 図2に示すロッドチャッキング治具(A)において、(1)はクランプナット を、(2)は2分割ブッシュを、(4)はシャンクスクリュウロッド(動力伝達 軸)を、(5)は案内口金具を、そして(7)はチャック部をそれぞれ示してい る。
【0013】 ロッドチャッキング治具(A)のシャンクスクリュウロッド(4)を接続する 側の端部は、外周及び内周の両方にネジが切られ、その内側には回転モーター( C)からのシャンクスクリュウロッド(動力伝達軸)が螺合せられ、外面には袋 状のクランプナット(1)が、シャンクスクリュウロッド(4)の首部(段付き 部)から挿入される2分割ブッシュ(2)を挟持することによってシャンクスク リュウロッド(4)が緩みなく結合されている。その際、ロックワッシャー(3 )を用いることによりさらに強固に結合することができる。このロックワッシャ ー(3)は、周辺の数か所に切り欠き片が形成せられ、ロッドチャッキング側に 設けた対応する凹部に該切り欠き片が折り曲げて取りつけられるようになってい る。
【0014】 一方、ロッドチャッキング治具(A)の他方の端には、チャック部(7)が形 成せられ、その入口は、金棒シャンク(図5)をチャック部(7)でチャックす る際の案内と、金棒シャンクとチャック部との中心位置合わせが容易に行われる ように広口構造とされる。この入口は、同一材料により一体成型で広口構造とし たものでもよいが、図2に示す、ラッパ状に加工された別体の案内受口金具(5 )をリング(6)を用いて溶接により一体構造とされたものが、入口が損傷した 場合の交換の便のために好ましい態様である。チャック部内面の対称位置には、 金棒シャンクのラグ凸部が差し込まれるガイド溝(8)が切られ、このガイド溝 はチャック部内奥に設けられた偏心90゜溝(9)にまで至っている。この偏心 90゜溝(9)は、図4に示す如く偏心して8の字状に溝加工されたもので、金 棒シャンクの挿入口側は、金棒シャンクのラグ凸部(12)のテーパー(13) 面と整合するようにテーパー(10)が付されている。
【0015】 金棒シャンク(11)は、図5に示すように、チャック部(7)内の偏心90 °溝(9)と係合するラグ凸部(12)が対称の位置に設けられている。このラ グ凸部には、打ち込んだ金棒シャンクを引き抜く際のラグ凸部の摩耗を防止する ために上記偏心90゜溝(9)の挿入口側のテーパー(10)と整合する傾斜面 (テーパー13)が付されている。また、金棒シャンク(11)には、必要によ り、ロッドチャッキング治具のチャック部入口近傍の箇所に、溶銑のチャック部 (7)への飛び込みを防止するために、チャック部のほぼ内径もしくは内径より 若干大きめの径の溶銑飛び込み防止版(15)が設けられる。この金棒シャンク は、通常行われている所望の長さの金棒(14)を溶接により一体に接続して用 いられる。
【0016】 金棒シャンク(11)とチャック部(7)との接続は、ドリフターの作動によ りロッドチャッキング治具を回転させ金棒シャンクのラグ凸部(12)にチャッ ク部内面のガイド溝を合わせ、このガイド溝(8)に添って金棒シャンクをチャ ック部内奥の突き当たりまで差し込んだ後、ドリフター(B)によりロッドチャ ッキング治具を90°正回転し、ラグ凸部がチャック内の偏心90°溝に嵌合さ れ、金棒シャンクがチャック部内に固定される。
【0017】 上記のように、金棒シャンクのラグ凸部(12)とチャック部内の偏心90° 溝(9)との接続により、炉内に打ち込んだ金棒シャンクを引き抜く際の力が両 者のテーパー状の接触面に作用することになり、ラグ凸部の摩耗が防止され、か つ金棒シャンクは引けば引くほどチャック部中心に寄りその接続が強固になる。 これらは、従来の装置に見られない極めて優れた作用をもたらす。
【0018】 次に、本考案にかかるロッドチャッキンダ治具を用いた場合の出銑口開孔装置 の作動方法を図1により説明する。
【0019】 溶鉱炉の出銑口(K)に金棒を打ち込む場合は、金棒シャンクの自動脱着装置 (図示せず)で、金棒シャンクをロッドチャッキング治具の位置にまで持ち上げ た後、フィードモータ−(G)でドリフター(B)を前進させ金棒シャンクをチ ャック部内奥深く挿入してドリフターの回転モーター(C)を正転し、90°廻 してチャック部内の偏心90°溝に金棒シャンクのラグ凸部を嵌合させる。次に 回転モーターを停止して開孔装置を出銑口に位置合わせした後、フィードモータ ーでドリフターを前進させ金棒の先端が出銑口に接したら、ドリフターの正打撃 ハンマー(D)を作動させ、金棒が炉壁を穿孔すると同時にドリフターを前進さ せて連続的に金棒を打ち込み、所定の位置まで打ち込んだ後、ドリフターを90 ゜逆回転させ金棒シャンクをチャック部から外し、フィードモーターでドリフタ ーをガイドシエル後端まで後退させて開孔装置を一時退避させる。
【0020】 一定時間経過して、溶銑が溶鉱炉内に蓄積した後、出銑口に打ち込んだ金棒を 引き抜くために、退避させた開孔装置を出銑口に移動させ、さらにドリフターを フィードモーターで前進させてロッドチャッキング治具のチャック部内に金棒シ ャンクを押し込ませ、ドリフターの回転を正転保持しチャック部内の偏心90° 溝に金棒シャンクのラグ凸部を合わせ金棒を係合させる。次にフィードモーター でドリフターを後退方向に引っ張りドリフターの逆打撃ハンマー(E)を作動さ せて金棒を引き抜く。金棒が抜け始めたら、ドリフターの回転を停止し、金棒の 抜け具合で逆打撃ハンマーを停止する。その後は、フィードモーターにより金棒 を引き抜く。金棒が出銑口より抜け出ると同時に溶鉱炉内の溶銑が大樋(J)に 噴出する。開孔装置は、速やかに退避位置に退避させる。溶銑がすべて噴出し終 わると、開孔にはマット材が充填され、一回の溶銑の取り出し作業が終了する。
【0021】 一定時間経過の後、溶鉱炉内に溶銑が再び蓄積すると上記の順序に従って溶銑 の取り出し操作を繰り返し行う。
【0022】
【効果】
本考案にかかるロッドチャッキング治具は、大型化した溶鉱炉の出銑口開孔装 置用に適し、十分な耐久性を備え、溶鉱炉から溶銑の取り出し作業を能率的に行 うことができ、生産費のコストダウンに著しく寄与するところが大きい。本考案 にかかるロッドチャッキング治具の特長としては、以下の諸点を挙げることがで きる。
【0023】 1.シャンクスクリュウロッド(動力伝達軸)に2分割ブッシュを用いて接続し たため、ドリフターの逆回転及び正逆打撃の振動にもロッドチャッキング治具の 緩みは全く生じない。
【0024】 2.チエーン、コッター等の接続具を用いないため、その損傷、破損によるトラ ブルがなくなる。
【0025】 3.ラグ凸部と偏心90°溝との嵌合によるため、従来の金棒の自動着脱装置を そのまま適用することができる。
【0026】 4.金棒シャンクのラグ凸部のテーパーと偏心90°溝のテーパーとが接合し、 金棒シャンクの引き抜き時にはラグ凸部のテーパーを噛み込ませて引き抜くので 摩耗が少なく、更に、このテーパーのため金棒シャンクを引くとチャック部の中 心に金棒シャンクが寄り、安定した引き抜きができる利点がある。
【0027】 5.金棒シャンクは、ラグ凸部が摩耗するまで何回でも使用することができる。
【0028】 6.偏心構造でないので、安定した開孔作業ができる。
【0029】 7.機構が簡素化されているので、製作費が廉価である。
【図面の簡単な説明】
【図1】出銑口開孔作業を示す図である。
【図2】本考案にかかるロッドチャッキング治具の断面
図である。
【図3】図2におけるX−X線矢視断面図である。
【図4】図2におけるY−Y線矢視断面図である。
【図5】金棒シャンクの側面図である
【符号の説明】
A・・ロッドチャッキング治具 B・・ドリフター C・・回転モーター D・・正打撃ハンマ
ー E・・逆打撃ハンマー F・・昇降用モータ
ー G・・フィードモーター H・・溶鉱炉 J・・大樋 K・・出銑口 1・・クランプナット 2・・2分割ブッシ
ュ 3・・ロックワッシャー 4・・シャンクスク
リュウロッド 5・・ 案内受口金具 6・・リング 7・・チャック部 8・・ガイド溝 9・・偏心90°溝 10・・テーパー 11・・金棒シャンク 12・・ラグ凸部 13・・テーパー 14・・金棒 15・・溶銑飛び込み防止版

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】溶鉱炉の出銑口開孔装置用ロッドチャッキ
    ング治具であって、治具の一方の端の外周及び内周に
    は、シャンクスクリュウロッド(4)を嵌合せしめるた
    めネジが切られており、該外周には、クランプナット
    (1)が2分割ブッシュ(2)を挟持して螺合せしめら
    れ、他方の端の内側に金棒シャンク(11)を装着せし
    めるためのチャック部(7)を形成せしめてなることを
    特徴とする出銑口開孔装置用ロッドチャッキング治具。
  2. 【請求項2】上記チャック部(7)は、金棒シャンク
    (11)を装着するための偏心90°溝(9)に至るガ
    イド溝(8)と、該偏心90°溝(9)の入り口側には
    金棒シャンク(11)のラグ凸部(12)のテーパー
    (13)と整合するテーパー(10)が形成せしめられ
    たものである請求項1記載の出銑口開孔装置用ロッドチ
    ャッキング治具。
  3. 【請求項3】上記治具の他方の端は、案内受口金具
    (5)がリング(6)を用いて一体構造に溶接されたも
    のである請求項1又は請求項2記載の出銑口開孔装置用
    ロッドチャッキング治具。
JP8220592U 1992-10-16 1992-10-16 出銑口開孔装置用ロッドチャッキング治具 Expired - Lifetime JPH0650533Y2 (ja)

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JPH0650533Y2 JPH0650533Y2 (ja) 1994-12-21

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20030005937A (ko) * 2001-07-11 2003-01-23 주식회사 포스코 용광로 개공기의 탭핑소켓
KR100823617B1 (ko) * 2001-10-31 2008-04-21 주식회사 포스코 고로 출선구 개공기
JP2016044325A (ja) * 2014-08-22 2016-04-04 Jfeスチール株式会社 出銑口開孔機
CN108103264A (zh) * 2018-02-22 2018-06-01 济南盛达冶金科技有限公司 一种碳枪夹持器

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