JPH0636648A - 長尺キーの支持構造 - Google Patents

長尺キーの支持構造

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JPH0636648A
JPH0636648A JP21558292A JP21558292A JPH0636648A JP H0636648 A JPH0636648 A JP H0636648A JP 21558292 A JP21558292 A JP 21558292A JP 21558292 A JP21558292 A JP 21558292A JP H0636648 A JPH0636648 A JP H0636648A
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渡辺  誠
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勲 望月
Yoshitsugu Sato
吉嗣 佐藤
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ワイヤ部材を不要として組立が簡単で、且
つ、コストが低いとともに、スイッチング部材を長尺キ
ー下方の任意の位置に設けることが可能な長尺キーの支
持構造を提供する。 【構成】 長尺状のキートップ1を2つのヒンジ部材
7と8を相互に回動可能に軸支してなる案内支持部材6
を介して上下動案内するとともに、ヒンジ部材8におけ
る板状体17の一端間に連結棒21を形成し、かかる連
結棒21をホルダプレート25における係止部27の摺
動溝29内で係止突起との協働により回動可能に係止す
る。かかる連結棒21はワイヤ部材と同等の作用を行い
得、これよりワイヤ部材を不要として部品点数が減少さ
れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はスペースキー等の長尺キ
ーの支持構造に関し、特に、長尺キーの傾動を防止する
ための支持ワイヤを不要とするとともに、長尺キーの下
方に配設されるスイッチ部を長尺キー下方の任意の位置
に設けることが可能な長尺キーの支持構造に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】スペースキー等の長尺キーの支持構造に
ついては、従来より種々の支持構造が提案されており、
例えば実開昭48−103867号公報、実開昭50−
21066号公報に記載された支持構造が一般に知られ
ている。
【0003】前記各公報に記載された支持構造は、いず
れも長尺キーの裏面に形成した係止部とフレーム上の係
止部との間に、ほぼコ字状のワイヤ部材を連結するとと
もに、長尺キーのほぼ中央部の下方にスイッチ部を配設
した構成を有するものである。
【0004】かかる長尺キーの支持構造においては、長
尺キーの押下時に、長尺キーの係止部とフレームの係止
部間に連結されたワイヤ部材の作用を介して長尺キーの
押下位置に拘らずキーの水平状態を保持しつつ下方に移
動させ得るものである。これより、長尺キーのいずれの
部分が押下された場合においても、長尺キーが傾いたま
ま移動することが防止されるものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の長尺キーの支持構造においては別部材としてワイヤ
部材を必要とし、その結果、部品点数が増加するととも
にコストアップを招来するという問題がある。また、ワ
イヤ部材を長尺キーの係止部とフレームの係止部との間
に連結する作業はかなり煩雑なものであり、従って、長
尺キーの支持構造の組立に時間がかかることから、この
点からもコストアップを招来するものであった。
【0006】また、長尺キーの押下時に、確実に長尺キ
ーの水平状態を保持しつつ長尺キーの上下動を案内し、
スイッチ部を確実にスイッチングさせるためには、スイ
ッチ部を長尺キーの下方におけるほぼ中央位置に配置す
る必要があり、更に、フレーム上において長尺キーが配
設される部分については、必ず長尺キーのためのスペー
スを予め確保しなければならない。
【0007】従って、フレーム上において長尺キーの配
設位置を最初から決定しておかなければならず、これよ
りキースイッチ装置の配列上におけるフレキシビリティ
(自由度)が極めて限定されてしまうという問題があっ
た。
【0008】本発明は前記従来技術の問題点を解消する
ためになされたものであり、ワイヤ部材を不要として組
立が簡単で、且つ、コストが低いとともに、長尺キーの
下方に配設されるスイッチング部材を長尺キー下方の任
意の位置に設けることが可能な長尺キーの支持構造を提
供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
本発明は、裏面からそれぞれ一対の第1係止部及び第2
係止部が垂設された長尺状のキートップと、前記キート
ップの下方に配設されるとともに、前記各第1係止部の
対角位置に一対の第3係止部及び前記第2係止部の対角
位置に一対の第4係止部が形成されたホルダ部材と、前
記各第1係止部に係止される一対の第1係止部材及び各
第3係止部に係止される一対の第3係止部材を有する第
1ヒンジ部材と前記各第2係止部に係止される一対の第
2係止部材及び各第4係止部に係止される一対の第4係
止部材を有する第2ヒンジ部材とを相互に回動可能に軸
支してなるとともに、前記キートップの上下動を案内す
る案内支持部材と、前記キートップの上下動に伴ってス
イッチング動作を行なうスイッチング部材とを備え、前
記第1ヒンジ部材の各第3係止部材の間又は前記第2ヒ
ンジ部材の各第4係止部材の間に棒状連結部材を一体に
形成した構成とされる。
【0010】
【作用】前記構成を有する本発明において長尺キーを押
下した場合、その長尺キーは、その第1係止部とホルダ
部材の第3係止部との間に係止された第1ヒンジ部材、
及び、長尺キーの第2係止部とホルダ部材の第4係止部
との間に係止された第2ヒンジ部材とからなる案内支持
部材を介して下方へ移動案内される。
【0011】このとき、第1ヒンジ部材の一対の各第3
係止部材間、又は、第2ヒンジ部材の一対の各第4係止
部材間に棒状連結部材を一体に形成し、各第3係止部材
及び各第4係止部材をそれぞれホルダ部材の第3係止
部、第4係止部に係止するようにしているので、棒状連
結部材の作用を介して長尺キーはその押下位置に拘らず
確実に水平状態を保持しながら下方に移動案内されるも
のである。これより、スイッチング部材は長尺キーの下
方における任意の位置に配設可能となる。
【0012】更に、長尺キーを押下していくと、その押
下に伴い案内支持部材も下方へ移動され、案内支持部材
を介してスイッチング部材が押圧される。これより、ス
イッチング部材は一定以上の押圧力が加えられた後座屈
されてスイッチング動作が行なわれるものである。
【0013】
【実施例】以下、本発明を具体化した一実施例に基づい
て図面を参照しつつ詳細に説明する。図1は本実施例に
係る長尺キーの支持構造を有するキースイッチ装置の縦
断面図であり、スペースキー等の長尺状のキートップ1
はABS樹脂等の合成樹脂から成型されており、その上
面にはアルファベット等の文字が印刷等により形成され
ている。また、キートップ1の裏面からは、2つの係止
部2、3(それぞれの係止部2、3は紙面と垂直方向に
各一対が存在し、図1中にはそれぞれの一方のみを示
す)が下方に向けてキートップ1本体と一体に設けられ
ている。
【0014】係止部2には、後述する2つのヒンジ部材
7、8のうちの一方のヒンジ部材7の一端に形成された
係止棒13を回動可能に係止する係止溝4が形成されて
おり、また、係止部3には、他方のヒンジ部材8の一端
に形成された係止ピン23、24を水平方向に摺動可能
に係止する係止溝5が形成されている。また、係止溝4
には、その係止溝4に連続するとともに、下方に行くに
従って除々に拡がるように開放された係止案内部4Aが
形成されており、かかる係止案内部4Aはヒンジ部材7
の係止棒13を係止溝4内にスナップインする際に係止
溝4に向かって案内するものである。更に、係止部3の
係止溝5の下部位置には、下方に向かって拡がる斜面を
形成してなる係止案内部5Aが設けられており、かかる
係止案内部5Aはヒンジ部材8の係止ピン23、24を
係止溝5内にスナップインする際に係止溝5に向かって
案内するものである。
【0015】キートップ1の下方には、キートップ1の
上下動を案内支持する案内支持部材6が配設されてお
り、かかる案内支持部材6は2つのヒンジ部材7、8か
ら構成される。
【0016】一方のヒンジ部材7は図2に示すように平
面視コ字状に形成され、また、一対の板状体9を有し各
板状体9の一端間にはキートップ1の長さに対応する長
尺状の係止棒13が一体に形成されるとともに、各板状
体9のそれぞれの他端には係止ピン15、16が形成さ
れてなるものである。かかる係止棒13は前記係止案内
部4Aを介して係止部2の係止溝4内にスナップインさ
れ、また、各係止ピン15、16は後述するホルダプレ
ート25に形成された係止部26に係止される。
【0017】また、各板状体9の互いに対向する側にお
ける中央部位置からは、一対の軸体12が相互に対向す
る位置に設けられている。これらの各軸体12は後述す
る他方のヒンジ部材8に形成された軸孔20に軸支され
る。尚、ヒンジ部材7の係止棒13と各係止ピン15、
16は各軸体12からの距離が等しくなるように構成さ
れている。
【0018】更に、他方のヒンジ部材8は図3に示すよ
うに、一対の板状体17を有し各板状体17の一端間に
は、前記ヒンジ部材7に設けられた係止棒13と同様、
キートップ1の長さに対応する長尺状の連結棒21が一
体に形成されるとともに、各板状体17のそれぞれの他
端には係止ピン23、24が形成されてなる。
【0019】かかる連結棒21は前記従来の支持構造に
おけるワイヤ部材に相当する作用を果たすものであり、
連結棒21の両端部21Aは後述するホルダプレート2
5の係止部27に係止され、また、各係止ピン23、2
4は前記係止案内部5Aを介して係止部3の係止溝5内
にスナップインされる。このように、ヒンジ部材8にお
いて、ワイヤ部材に相当する連結棒21が一体に形成さ
れているので、本実施例に係る支持構造においてはワイ
ヤ部材を別に必要とすることはない。
【0020】また、各板状体17の外側において相互に
対向する中央部位置には、それぞれ軸孔20が形成され
ており、これらの各軸孔20には前記ヒンジ部材7の各
板状体9に形成された各軸体12が回動可能に嵌合され
る。これにより、両ヒンジ部材7、8は各軸体12及び
軸孔20を介して相互に交差して回動可能となるもので
あり、各軸体12と軸孔20とにより軸支部Aが形成さ
れる。尚、ヒンジ部材8の連結棒21と各係止ピン2
3、24は軸孔20からの距離が等しくなるように構成
されている。
【0021】更に、各板状体17の内側における中央部
位置の間には、後述するラバースプリング31上面に載
置されるとともに、キートップ1の押下時に各ヒンジ部
材7、8の相互の回動に伴ってラバースプリング31を
下方に押下する押下棒18が一体に設けられている。こ
れより、キートップ1の押下に伴って押下棒18がラバ
ースプリング31を押下してスイッチング動作を行なう
ものである。
【0022】次に、案内支持部材6の下方には樹脂製の
ホルダプレート25が配設されている。かかるホルダプ
レート25は図6に示すように、正方形状の複数のスイ
ッチ部Sが設けられており、各スイッチ部Sのそれぞれ
にはスイッチ装置(図示せず)が配設される。また、各
スイッチ部Sには、それぞれに対応して係止部26、2
7(各係止部26、27は図6に示すように、スイッチ
部S毎にそれぞれ各2つが設けられているが、図1には
各1つの係止部26、27を示す)が形成されている。
尚、ここに前記キートップ1の長さは、スイッチ部Sの
長さの整数倍の長さ(例えば、ここではキートップ1の
長さが、図5に示すように、2つのスイッチ部S1及び
S2を合わせた長さを有する)に設定されている。
【0023】このように、キートップ1は図6における
スイッチ部Sの整数倍の長さを有し、これに対応して各
ヒンジ部材7、8の係止棒13、及び、連結棒21の長
さもスイッチ部Sの整数倍の長さを有することとなるの
で、キートップ1の長さがスイッチ部Sの整数倍である
限りホルダプレート25上の所望の位置に配設すること
ができるものである。
【0024】係止部26には図1中右方を開放側とする
摺動溝28が形成されており、かかる係止部26の摺動
溝28には前記ヒンジ部材7に形成された係止ピン1
5、16が挿嵌される。また、係止部27には係止部2
6の摺動溝28と同様、図1中右方を開放側とする摺動
溝29が形成されるとともに、摺動溝29内において図
1中右方側に傾斜面を有する係止突起29Aが形成され
ている。かかる係止部27の摺動溝29内には前記ヒン
ジ部材8に形成された連結棒21の両端部21Aが挿嵌
される。
【0025】これらの係止ピン15、16及び連結棒2
1を各摺動溝28、29内に挿嵌する場合、係止ピン1
5、16及び連結棒21を、それぞれ摺動溝28と摺動
溝29の開放側からホルダプレート25上をスライドさ
せることにより、各係止ピン15、16及び連結棒21
が各摺動溝28、29内に挿嵌されるものである。そし
て、かかる挿嵌時に連結棒21が摺動溝29内の係止突
起29Aを乗り越えた後においては、連結棒21が摺動
溝29から外れてしまうことはなく、これより連結棒2
1は係止突起29Aとの協働により摺動溝29内で回動
可能に保持され、また、係止ピン15、16は28内で
摺動可能に保持されるものである。
【0026】前記のように構成されるホルダプレート2
5の下方には、図4に示すように、各キースイッチに対
応してスイッチ電極30Aが形成されたフレキシブル回
路基板30が配置されており、また、かかるスイッチ電
極30Aに対応して逆カップ状のラバースプリング31
がフレキシブル回路基板30上に載置されている(前記
スイッチ部S1に配置されている)。更に、回路基板3
0上のスイッチ電極30Aに対向してラバースプリング
31の内頂壁には、可動電極31Aが固着されている。
そして、ラバースプリング31の上面には、前記ヒンジ
部材8に形成された押下棒18が配置されている。
【0027】これより、キートップ1の押下に伴って押
下棒18が下方に移動すると、ラバースプリング31が
押下棒18により押下され、一定の押下量を越えるとラ
バースプリング31が座屈されて可動電極31Aとフレ
キシブル回路基板30上のスイッチ電極30Aとが当接
することによりスイッチング動作が行なわれるものであ
る。
【0028】また、フレキシブル回路基板30の下方に
はスイッチ支持板32が配設されており、かかるスイッ
チ支持板32はその上方に配設された各回路基板30、
ホルダプレート25を支持するものである。
【0029】前記構成において、軸支部Aの中心を通る
垂線Lを基準として図1中左方側に存在するキートップ
1の裏面に形成された係止部2及びホルダプレート25
に形成された係止部27には、それぞれ係止棒13を回
動可能に係止する係止溝4及び連結棒21を係止突起2
9Aと協働して回動可能に係止する摺動溝29が設けら
れていることとなる。また、垂線Lの図1中右方側に存
在するキートップ1の裏面に形成された係止部3及びホ
ルダプレート25に形成された係止部26には、それぞ
れ係止ピン23、24及び係止ピン15、16を水平方
向に摺動可能に係止する係止溝5及び摺動溝28が設け
られていることとなる。
【0030】前記のように構成されるキートップ1の支
持構造を組み立てるには、先ず、スイッチ支持板32上
にフレキシブル回路基板30、ホルダプレート25を載
置するとともに、ヒンジ部材7の各軸体12をヒンジ部
材8の各軸孔20に嵌合して案内支持部材6を組み立て
る。
【0031】この後、各ヒンジ部材7、8相互を回動さ
せて水平状態にし、ヒンジ部材7の係止ピン15、1
6、及び、ヒンジ部材8の連結棒21を各係止部26、
27における摺動溝28、29の開放側からホルダプレ
ート25上で各摺動溝28、29内に向かってスライド
させる。そして、更にスライドさせると、ヒンジ部材8
の連結棒21は摺動溝29内に形成された係止突起29
Aを斜面側から乗り越える。これにより、案内支持部材
6とホルダプレート25との連結が終了する。
【0032】このように、ヒンジ部材8の連結棒21と
摺動溝29との連結、及び、ヒンジ部材7の係止ピン1
5、16と摺動溝28との連結は、案内支持部材6を各
摺動溝28、29の開放側からホルダプレート25上で
スライドさせることのみによってなされるので、案内支
持部材6とホルダプレート25との連結が極めて簡単に
行い得るものである。
【0033】次に、ヒンジ部材7の係止棒13とキート
ップ1の係止溝4とを対向させ、また、ヒンジ部材8の
係止ピン23、24とキートップ1の係止溝5とを対向
させた後、キートップ1を軽く下方に押下する。これに
より、ヒンジ部材7の係止棒13は係止案内部4Aによ
り案内されつつ係止溝4内にスナップインされ、同時
に、ヒンジ部材8の各係止ピン23、24は係止案内部
5Aにより案内されつつ係止溝5内にスナップインされ
る。これにより、案内支持部材6とキートップ1との連
結が終了する。前記の作業をもって支持構造の組立が終
了する。
【0034】続いて、前記のように組み立てられたキー
スイッチ装置の動作について説明する。キートップ1を
下方に押下すると、キートップ1が下方へ移動するに伴
ってヒンジ部材7の係止棒13は係止部2の係止溝4内
で反時計方向に回動するとともに、ヒンジ部材8の係止
ピン23、24は係止部3の係止溝5内で水平方向(図
1中右方向)に摺動する。これと同時に、ヒンジ部材8
の連結棒21はホルダプレート25における係止部27
の摺動溝29内で係止突起29Aとの協働により時計方
向に回動するとともに、ヒンジ部材7の係止ピン15、
16は係止部26の摺動溝28内で水平方向(図1中右
方向)に摺動する。
【0035】この結果、ヒンジ部材8に形成された押下
棒18が下方に移動するとともにラバースプリング31
を徐々に押下していき、その押下量が一定の限度を超え
た時点でラバースプリング31は挫屈される。これによ
り、ラバースプリング31内の可動電極31Aがフレキ
シブル回路基板30上のスイッチ電極30Aを短絡し所
定のスイッチング動作が行われる。
【0036】前記のようにキートップ1を押下していく
際、キートップ1は2つのヒンジ部材7及び8からなる
案内支持部材6により下方に移動案内されるので、キー
トップ1はその押下される位置に拘らず確実に水平状態
を保持しながら移動される。従って、このような構成に
よれば、ヒンジ部材8の押下棒18はその長さの全体に
渡って均一な押下力をラバースプリング31に及ぼすこ
とができ、これより前記スイッチ部S1及びS2のいず
れにラバースプリング31を配置した場合でも確実にラ
バースプリング31のスイッチングを行なうことができ
る。
【0037】キートップ1の押下を解除すると、ヒンジ
部材8の押下棒18はラバースプリング31の弾性復元
力により上方に押し上げられる。これに伴って前記ヒン
ジ部材7の係止棒13、係止ピン15、16、及び、ヒ
ンジ部材8の連結棒21、係止ピン23、24は前記し
たのと逆の動作を行い、この結果、キートップ1は元の
位置に復帰される。
【0038】ここに、各係止棒13、連結棒21は水平
方向には移動されることなく、それぞれ係止溝4及び摺
動溝29内で回動するのみであるので、キートップ1は
水平方向に移動されることなくキートップ1のキー面の
水平状態を保持したまま上下動されるものである。
【0039】以上詳細に説明した通り本実施例に係る長
尺キーの支持構造を有するキースイッチ装置では、ヒン
ジ部材8における板状体17の一端間に連結棒21を形
成するとともに、かかる連結棒21をホルダプレート2
5における係止部27の摺動溝29内で係止突起29A
との協働により回動可能に係止するようにしたので、連
結棒21は従来の支持構造におけるワイヤ部材と同等の
作用を行い得るものであり、従って、別部材としてワイ
ヤ部材を全く不要とすることができる。これにより、長
尺キーの支持構造に必要な部品点数を減少することがで
き、支持構造全体のコストを低減することができる。
【0040】また、連結棒21の係止部27への連結
は、摺動溝29の係止突起29Aを乗り越えるまでホル
ダプレート25上をスライドさせることのみによって行
なわれるので、従来の支持構造のように別体とされたワ
イヤ部材を使用して組み立てる場合に比して、支持構造
の組立作業を格段に簡素化することができ、かかる点か
らしても支持構造のコストを低減できるものである。
【0041】更に、キートップ1は、その押下位置に拘
らず、各ヒンジ部材7、8よりなる案内支持部材6を介
して確実に水平状態を保持しつつ上下方向に移動案内さ
れ得るので、ヒンジ部材8の押下棒18は全体に渡って
均一な押下力をラバースプリング31に及ぼし得、これ
によりラバースプリング31がキートップ1の下方にお
いてホルダプレート25上のいずれのスイッチ部Sに配
置された場合でも確実にラバースプリング31のスイッ
チング動作を行い得るものである。
【0042】また、キートップ1の長さ、及び、各ヒン
ジ部材7、8における係止棒13、連結棒21の長さが
ホルダプレート25に設けられたスイッチ部Sの長さの
整数倍に設定されているので、キートップ1をホルダプ
レート25上の所望の位置に配設することができる。
【0043】尚、本発明は前記実施例に限定されるもの
ではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の改
良、変形が可能であることは勿論である。例えば、前記
実施例では、ヒンジ部材7に係止棒13を設けるように
しているが、係止棒13は必ずしも必要ではなく係止ピ
ンによる構成であってもよい。
【0044】また、キートップの長さはスイッチ部Sの
長さの整数倍の長さに設定されているが、整数倍に限る
ことなく、例えば、2.25倍,2.5倍,2.75倍
等の整数倍以外の倍数に設定してもよい。
【0045】
【発明の効果】以上説明した通り本発明は、ワイヤ部材
を不要として組立が簡単で、且つ、コストが低いととも
に、長尺キーの下方に配設されるスイッチング部材を長
尺キー下方の任意の位置に設けることが可能な長尺キー
の支持構造を提供することができ、その産業上奏する効
果は大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】長尺キーの支持構造を有するキースイッチ装置
の縦断面図である。
【図2】一方のヒンジ部材の平面図である。
【図3】他方のヒンジ部材の平面図である。
【図4】図1に示すキースイッチ装置の横断面図であ
る。
【図5】図1に示すキースイッチ装置のキートップを除
いて示す平面図である。
【図6】ホルダプレートの平面図である。
【符号の説明】
1 キートップ 2、3、26、27 係止部 4、5 係止溝 6 案内支持部材 7、8 ヒンジ部材 13 係止棒 15、16、23、24 係止ピン 21 連結棒 25 ホルダプレート 28、29 摺動溝 31 ラバースプリング

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 裏面からそれぞれ一対の第1係止部及
    び第2係止部が垂設された長尺状のキートップと、 前記キートップの下方に配設されるとともに、前記各第
    1係止部の対角位置に一対の第3係止部及び前記第2係
    止部の対角位置に一対の第4係止部が形成されたホルダ
    部材と、 前記各第1係止部に係止される一対の第1係止部材及び
    各第3係止部に係止される一対の第3係止部材を有する
    第1ヒンジ部材と前記各第2係止部に係止される一対の
    第2係止部材及び各第4係止部に係止される一対の第4
    係止部材を有する第2ヒンジ部材とを相互に回動可能に
    軸支してなるとともに、前記キートップの上下動を案内
    する案内支持部材と、 前記キートップの上下動に伴ってスイッチング動作を行
    なうスイッチング部材とを備え、 前記第1ヒンジ部材の各第3係止部材の間又は前記第2
    ヒンジ部材の各第4係止部材の間に棒状連結部材を一体
    に形成したことを特徴とする長尺キーの支持構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6072133A (en) * 1997-02-10 2000-06-06 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Elongated key support mechanism

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