JPH0636601U

JPH0636601U - 内視鏡用シースの清掃具

Info

Publication number: JPH0636601U
Application number: JP7886492U
Authority: JP
Inventors: 征迅岸
Original assignee: 富士写真光機株式会社
Priority date: 1992-10-19
Filing date: 1992-10-19
Publication date: 1994-05-17
Anticipated expiration: 2007-06-25
Also published as: JP2539307Y2

Abstract

(57)【要約】【目的】先端からシース筒内の深さ寸法よりも若干短
い距離を隔ててストッパを設けることにより、レンズ等
を損傷させることなく、シースの奥部を清掃する。【構成】シースを清掃後に筒状の硬性シース部７内に
清掃具の本体１先端部を挿入し、先端に取付けたガーゼ
６等の清掃部材によってその硬性シース部７の例えば奥
部に付着した消毒液８や埃等を除去・清掃することがで
きる。また、この清掃時には、清掃具本体１に設けたス
トッパ３により、硬性シース部７内に本体１を深く挿入
しすぎることがなく、これによって先端部が硬性シース
部７先端に設けた窓ガラス７１等に突当り、損傷するの
を防止することができる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、内視鏡に気密及び／又は水密状態で嵌合・被着させる内視鏡用シースの清掃具に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

トラカール外套管を介して体腔内へ挿入し、患部の診断や治療等を行う硬性内視鏡が各種開発され使用されている。この内視鏡は、体腔内の患部等に接触したり血液等が付着することによって汚染される虞れがあるため、次の使用に先立って殺菌消毒することが必要となっており、そのため例えばＥＯＧ（エチレン・オキサイド・ガス）によるガス滅菌等が行なわれている。

【０００３】ところで、このような内視鏡は、細長い長尺形状であって長手方向に沿って狭い通路を設けた複雑な内部構造を有しており、殺菌消毒作業には多くの手間と労力とを要している。そこで、例えば特公平２−５４７３４号公報に記載のような内視鏡用シースが開発されている。即ち、このシースは、円筒キャップ形の支持体となる硬性部と、エラストマ材料等で形成しロール状に巻装された軟性部とからなる構成のものであり、内視鏡の挿入部先端側に取付けるようになっている。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

ところが、このような構成のシースは、内視鏡の先端側の挿入部のうち先端部分の僅かな部分に取付ける構造であり、換言すれば体内に入り込む挿入部分のうち一部のみをカバーするだけであるので、体内に挿入した挿入部のうちシースでカバーできぬ部分は依然として殺菌消毒する必要がある。

【０００５】このような事情に鑑み、この発明に係る発明者により、内視鏡の先端側の挿入部の殺菌消毒を必要としない内視鏡用シースとして、長筒状のものが提案されているが、特にそのようなシースにあっては、筒内の清掃が困難な場合が考えられる。また、筒内奥部の先端面に設けた窓ガラスの表面を清掃時に傷付けぬことも要求されている。そこで、この考案は、上記した事情に鑑み、窓ガラスを損傷することなくシース内の奥部を清掃することができる内視鏡用シースの清掃具を提供することを目的とするものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

即ち、この請求項１に係る考案は、有底筒状を有する内視鏡用シースの清掃のために使用する内視鏡用シースの清掃具であって、本体先端に殺菌消毒されたガーゼ等の清掃部材を取付ける取付部を有すると共に、前記先端から少なくとも前記シースの筒内の深さ寸法よりも若干短い距離を隔てた位置に、シースの開口端に係止して筒内への進入を阻止するストッパを設けたものである。また、この請求項２に係る考案は、本体中間部分に清掃部材の基端部分が係止する係止部を設けたものである。

【０００７】

【作用】

この考案では、内視鏡用シースを殺菌消毒後にその筒状のシース内に清掃具の本体先端部を挿入し、その先端に取付けたガーゼ等の清掃部材によって、そのシースの例えば内部に付着した消毒液や埃等を除去・清掃することができる。また、この清掃時には、清掃具本体に設けたストッパにより、シース内に本体を深く挿入しすぎることがなく、これによって先端部によりシース先端に設けた窓ガラス等を損傷するのを防止することができる。

【０００８】

【実施例】

以下この考案の一実施例について添付図面を参照しながら説明する。図１はこの考案に係る清掃具を示すものであり、この清掃具は、高温消毒等に耐えられるような材質（例えばステンレス）で形成されており、本体１の先端部に取付部２を有すると共に、中間部にストッパ３を有し、かつ、取付部２とストッパ３との間に係止部４を設けている。なお、図中符号５は本体１を把持するための把持部であり、基端に球状の握り部５１を形成している。

【０００９】取付部２は、図２に示すガーゼ６等のような、柔らかく、かつ吸水性のある清掃部材を取付けるようになっており、この実施例では図３に示すように、先端部分に形成したスリット２１により分割された二又形状（分岐部２２，２３）となっており、これによりガーゼ６等の一端が巻付け易くなっている。なお、この清掃具に使用する清掃部材としては特に図２に示すような滅菌消毒済のガーゼに限定されるものではなく、同様の効果を奏するものであれば各種のものが使用可能である。

【００１０】ストッパ３は、例えば図４に示すように清掃しようとする内視鏡用シースの硬性シース部７の筒内の深さＬ₂よりも先端から若干短い位置Ｌ₁（ただしＬ₁＜Ｌ₂）のところに設けられたフランジ状のものから構成されている。即ちこのストッパ３は、筒内に本体１を誤って深く挿入させようとしても、開口端面７Ａに突当り一定深さＬ₁以上挿入できぬようになっている。これにより、清掃具本体１の先端が窓ガラス７１等に接触して損傷するのを確実に防止できるようになっている。係止部４は、図５に示すようにガーゼ６等の基端部６Ａを係止固定させ、これによってその基端部６Ａが本体１から容易に外れ落ちぬようにするためのものである。

【００１１】従って、この実施例によれば、例えば硬性シース部７をオートクレーブ等で殺菌消毒させた場合、その筒状の硬性シース部７の内壁面等にオートクレーブ等の液滴８′が残留していても、窓ガラス７１等を損傷することなく、そこに挿入した清掃具本体１の先端部に取付けたガーゼ６等で液滴８を吸水・除去することができる。また、例えばＥＯＧ（エチレン・オキサイド・ガス）等により殺菌消毒した場合に、硬性シース部７内に細かい埃等が付着している場合であっても、同様に除去することができる。

【００１２】なお、この実施例では取付部２として二又に分割された構造のものを使用したが、特にこれに限定されるものではなく、例えば図７に示すように、先端を一部切欠いてその切欠部２４の一部に清掃部材の掛止め用の突起２４Ａ等を形成してもよい。また、中間部分に設ける係止部４としては、例えば図８に示す二つに分割されたスリット４２，４３としたり、図９に示すような凹状の切欠き４４の一部に清掃部材の基端を掛け止めするための突起４４Ａ等を形成してもよい。

【００１３】

【考案の効果】

以上説明してきたように、この考案によれば、内視鏡用シースを清掃後にその筒状のシース内に清掃具の本体先端部を挿入し、先端に取付けたガーゼ等の清掃部材によってそのシース内の例えば奥部に付着した消毒液や埃等を除去・清掃することができる。また、この清掃時には、清掃具本体に設けたストッパにより、シース内に本体を深く挿入しすぎることがなく、これによって先端部がシース先端に設けた窓ガラス等を損傷するのを防止することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案に係る清掃具を示す概略平面図。

【図２】同清掃具に清掃部材を取付けるときの状態を示
す説明図。

【図３】同清掃具の取付部を示す要部平面図。

【図４】同清掃具での清掃作業を示す断面図。

【図５】同清掃具の係止部に清掃部材を巻付けたときの
状態を示す説明図。

【図６】同清掃具の係止部を示す要部平面図。

【図７】取付部の変形例を示す要部平面図。

【図８】係止部の変形例を示す要部平面図。

【図９】係止部のさらに変形例を示す要部平面図。

【符号の説明】

１本体２取付部２１スリット２４切欠き３スットパ４係止部５把持部６ガーゼ（清掃部材）

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】有底筒状を有する内視鏡用シースの清掃
のために使用する内視鏡用シースの清掃具であって、本体先端に殺菌消毒されたガーゼ等の清掃部材を取付け
る取付部を有すると共に、前記先端から少なくとも前記シースの筒内の深さ寸法よ
りも若干短い距離を隔てた位置に、シースの開口端に係
止して筒内への進入を阻止するストッパを設けたことを
特徴とする内視鏡用シースの清掃具。
【請求項２】本体中間部分に清掃部材の基端部分が係
止する係止部を設けたことを特徴とする請求項１に記載
の内視鏡用シースの清掃具。