JPH0635893A - プラントシミュレータ装置 - Google Patents
プラントシミュレータ装置Info
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- JPH0635893A JPH0635893A JP18964992A JP18964992A JPH0635893A JP H0635893 A JPH0635893 A JP H0635893A JP 18964992 A JP18964992 A JP 18964992A JP 18964992 A JP18964992 A JP 18964992A JP H0635893 A JPH0635893 A JP H0635893A
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- XLYOFNOQVPJJNP-UHFFFAOYSA-N water Substances O XLYOFNOQVPJJNP-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
Landscapes
- Management, Administration, Business Operations System, And Electronic Commerce (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 自己の持つシュミレーションモデルの挙動の
実プラントの挙動の実測値に対する誤差が許容範囲に納
まるようにシュミレーションモデルを自己修正する機能
をもつプラントシュミレータ装置を提供する。 【構成】 プラントを模擬した数値シュミレーシンモデ
ル3と、このモデルにより計算したプラントの状態量を
格納してシュミレーション時にモデルに供給する状態量
テーブル4と、シュミレーション制御部2と、モデルへ
の信号入力部と、モデルからの計算結果の出力部とを備
え、実プラントデータ供給装置10からデータをモデル
に入力してシュミレーションを行い、その出力値を実プ
ラント出力値11と比較してその差が所定範囲内になる
ように数値シュミレーションモデル3を構成する要素の
一つであるプラント定数を調整するシュミレーションモ
デル修正部8を設ける。
実プラントの挙動の実測値に対する誤差が許容範囲に納
まるようにシュミレーションモデルを自己修正する機能
をもつプラントシュミレータ装置を提供する。 【構成】 プラントを模擬した数値シュミレーシンモデ
ル3と、このモデルにより計算したプラントの状態量を
格納してシュミレーション時にモデルに供給する状態量
テーブル4と、シュミレーション制御部2と、モデルへ
の信号入力部と、モデルからの計算結果の出力部とを備
え、実プラントデータ供給装置10からデータをモデル
に入力してシュミレーションを行い、その出力値を実プ
ラント出力値11と比較してその差が所定範囲内になる
ように数値シュミレーションモデル3を構成する要素の
一つであるプラント定数を調整するシュミレーションモ
デル修正部8を設ける。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プラントシミュレータ
装置に係り、特に同装置内のシミュレーションモデルの
入出力特性を、対象とするプラントの実測された入出力
特性に自動的に一致させる機能を持ったプラントシミュ
レータ装置に関するものである。
装置に係り、特に同装置内のシミュレーションモデルの
入出力特性を、対象とするプラントの実測された入出力
特性に自動的に一致させる機能を持ったプラントシミュ
レータ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】プラントシミュレータ装置は対象とする
プラントをモデル化したシミュレーションモデルを計算
機を用いて逐次的に計算することにより、該プラントの
出力を数値的に模擬するものである。ここでプラントの
入出力は時間的な並びが意味を持つ、いわゆる時系列的
な変数である。図2はプラントシミュレータの基本的な
構成を示しており1は計算機、2は制御部、3はシミュ
レーションモデル、4は状態変数テーブル、5は入力信
号、6(6a、6b)は状態変数、7は出力信号であ
る。
プラントをモデル化したシミュレーションモデルを計算
機を用いて逐次的に計算することにより、該プラントの
出力を数値的に模擬するものである。ここでプラントの
入出力は時間的な並びが意味を持つ、いわゆる時系列的
な変数である。図2はプラントシミュレータの基本的な
構成を示しており1は計算機、2は制御部、3はシミュ
レーションモデル、4は状態変数テーブル、5は入力信
号、6(6a、6b)は状態変数、7は出力信号であ
る。
【0003】動作について説明する。状態変数テーブル
4にはあらかじめ初期状態における状態変数が納められ
ている。計算上の現在時刻をt、計算周期を△tとする
と、シミュレーションモデル3は状態量テーブル4から
取出したtにおける状態変数6aと入力信号5を入力と
して、1計算周期後である(t+△t)における状態変
数6bと出力信号7を計算し、状態変数テーブル4の内
容を更新するとともに計算上の時刻を1周期だけ進めt
=t+△tとする。これを逐次繰返すことでプラントの
動的な挙動を模擬している。ここで、入力信号5は計算
機1の外部から与えられる場合と、あらかじめ与えられ
たものを逐次呼び出す場合がある。また、制御部2は状
態変数の初期値の設定、シミュレーションの開始、終
了、シミュレーション条件の変更等を司る。
4にはあらかじめ初期状態における状態変数が納められ
ている。計算上の現在時刻をt、計算周期を△tとする
と、シミュレーションモデル3は状態量テーブル4から
取出したtにおける状態変数6aと入力信号5を入力と
して、1計算周期後である(t+△t)における状態変
数6bと出力信号7を計算し、状態変数テーブル4の内
容を更新するとともに計算上の時刻を1周期だけ進めt
=t+△tとする。これを逐次繰返すことでプラントの
動的な挙動を模擬している。ここで、入力信号5は計算
機1の外部から与えられる場合と、あらかじめ与えられ
たものを逐次呼び出す場合がある。また、制御部2は状
態変数の初期値の設定、シミュレーションの開始、終
了、シミュレーション条件の変更等を司る。
【0004】プラントシミュレーション装置は実プラン
トを用いて行うことが不可能、または難しい運転員の訓
練、プラント運転特性の解析等に実プラントの代用とし
て用いられる。したがってプラントシミュレーション装
置の挙動は対象とする実プラントの挙動に一致すること
が要求される。プラントシミュレーション装置のシミュ
レーションモデルは実プラントを数式化したものである
が、実プラントが非常に複雑な場合や分布系である場
合、簡略化、集中系化したモデルが用いられる。このた
め、プラントシミュレーション装置の挙動は実プラント
の挙動に対して誤差を生じる。特にボイラプラントのよ
うな複雑なプラントのシミュレータ装置においてはこの
誤差を許容範囲に納めるための調整作業に多大な労力を
要する。
トを用いて行うことが不可能、または難しい運転員の訓
練、プラント運転特性の解析等に実プラントの代用とし
て用いられる。したがってプラントシミュレーション装
置の挙動は対象とする実プラントの挙動に一致すること
が要求される。プラントシミュレーション装置のシミュ
レーションモデルは実プラントを数式化したものである
が、実プラントが非常に複雑な場合や分布系である場
合、簡略化、集中系化したモデルが用いられる。このた
め、プラントシミュレーション装置の挙動は実プラント
の挙動に対して誤差を生じる。特にボイラプラントのよ
うな複雑なプラントのシミュレータ装置においてはこの
誤差を許容範囲に納めるための調整作業に多大な労力を
要する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の技術は、簡略化
または集中系化したモデルを用いることにより生ずる誤
差を減少させるための調整作業が必要であるという問題
があった。本発明は、前記のような調整作業を容易にす
るためになされたもので、プラントシミュレータ装置
が、自己の持つシミュレーションモデルの挙動の実プラ
ントの挙動の実測値に対する誤差が許容範囲に納まるよ
うにシミュレーションモデルを自己修正する機能を持っ
たものとすることを目的とする。
または集中系化したモデルを用いることにより生ずる誤
差を減少させるための調整作業が必要であるという問題
があった。本発明は、前記のような調整作業を容易にす
るためになされたもので、プラントシミュレータ装置
が、自己の持つシミュレーションモデルの挙動の実プラ
ントの挙動の実測値に対する誤差が許容範囲に納まるよ
うにシミュレーションモデルを自己修正する機能を持っ
たものとすることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本願の第1の発明は、シミュレーションの対象となる実
プラントの数値シミュレーションモデルを計算機を用い
て計算することにより、該プラントの挙動を模擬するプ
ラントシミュレータ装置において、自己の持つシミュレ
ーションモデルを、その時系列的な入出力特性の、該プ
ラントの時系列的な入出力特性の実測値に対する誤差が
許容範囲に納まるように自動的に修正する修正機構を設
けたことを特徴とするプラントシミュレータ装置に関す
る。
本願の第1の発明は、シミュレーションの対象となる実
プラントの数値シミュレーションモデルを計算機を用い
て計算することにより、該プラントの挙動を模擬するプ
ラントシミュレータ装置において、自己の持つシミュレ
ーションモデルを、その時系列的な入出力特性の、該プ
ラントの時系列的な入出力特性の実測値に対する誤差が
許容範囲に納まるように自動的に修正する修正機構を設
けたことを特徴とするプラントシミュレータ装置に関す
る。
【0007】第2の発明は、対象とする実プラントを模
擬するシミュレーションモデルと、シミュレーションモ
デルにより計算したプラントの状態量を格納して、シミ
ュレーション時にこれをシミュレーションモデルに供給
する状態量テーブルと、シミュレーションモデルへの入
出力装置とを備えたプラントシミュレータ装置におい
て、前記シミュレーションモデルを、ある時刻における
入力信号と状態量およびプラントの持つ定数の関数とし
て構成し、上記シミュレーションモデルに実プラントの
入力信号(状態量)を与えてシミュレーションした結果
の出力値を、同一入力信号における実プラントの出力値
と比較し、その差が所定範囲内になるように上記シミュ
レーションモデルのプラント定数を調整するシミュレー
ションモデル修正部を設けたことを特徴とするプラント
シミュレータ装置に関する。
擬するシミュレーションモデルと、シミュレーションモ
デルにより計算したプラントの状態量を格納して、シミ
ュレーション時にこれをシミュレーションモデルに供給
する状態量テーブルと、シミュレーションモデルへの入
出力装置とを備えたプラントシミュレータ装置におい
て、前記シミュレーションモデルを、ある時刻における
入力信号と状態量およびプラントの持つ定数の関数とし
て構成し、上記シミュレーションモデルに実プラントの
入力信号(状態量)を与えてシミュレーションした結果
の出力値を、同一入力信号における実プラントの出力値
と比較し、その差が所定範囲内になるように上記シミュ
レーションモデルのプラント定数を調整するシミュレー
ションモデル修正部を設けたことを特徴とするプラント
シミュレータ装置に関する。
【0008】第3の発明は、対象とするプラントをモデ
ル化した数値シミュレーションモデルと、シミュレーシ
ョンモデルにより計算したプラントの状態量を格納して
シミュレーション時にこれをシミュレーションモデルに
供給する状態量テーブルと、シミュレーションモデルに
よるシミュレーションの開始、終了およびシミュレーシ
ョン開始時の状態量の初期値の設定を司るシミュレーシ
ョン制御部と、シミュレーションモデルに入力信号を入
力する入力部と、シミュレーションモデルからのシミュ
レーション結果を出力する出力部とを備えたプラントシ
ミュレータ装置において、対象とする実プラントの入力
データを入力部よりシミュレーションモデルに入力して
シミュレーションを行い、その出力値を実プラントの実
測出力値と比較して、その差が所定範囲内になるように
シミュレーションモデルを修正するシミュレーションモ
デル修正部を設けたことを特徴とするプラントシミュレ
ータ装置に関する。
ル化した数値シミュレーションモデルと、シミュレーシ
ョンモデルにより計算したプラントの状態量を格納して
シミュレーション時にこれをシミュレーションモデルに
供給する状態量テーブルと、シミュレーションモデルに
よるシミュレーションの開始、終了およびシミュレーシ
ョン開始時の状態量の初期値の設定を司るシミュレーシ
ョン制御部と、シミュレーションモデルに入力信号を入
力する入力部と、シミュレーションモデルからのシミュ
レーション結果を出力する出力部とを備えたプラントシ
ミュレータ装置において、対象とする実プラントの入力
データを入力部よりシミュレーションモデルに入力して
シミュレーションを行い、その出力値を実プラントの実
測出力値と比較して、その差が所定範囲内になるように
シミュレーションモデルを修正するシミュレーションモ
デル修正部を設けたことを特徴とするプラントシミュレ
ータ装置に関する。
【0009】
【作用】この発明に係るプラントシミュレータ装置は、
対象とするプラントを実際に運転した際の入力の実測値
を入力としてプラントの挙動をシミュレートし、算出さ
れたプラントの出力と実測値として与えられたプラント
の出力を比較し、その差が許容範囲に納まるように自己
の持つシミュレーションモデルを自動的に修正すること
を実現する。
対象とするプラントを実際に運転した際の入力の実測値
を入力としてプラントの挙動をシミュレートし、算出さ
れたプラントの出力と実測値として与えられたプラント
の出力を比較し、その差が許容範囲に納まるように自己
の持つシミュレーションモデルを自動的に修正すること
を実現する。
【0010】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図について説明す
る。図1において1は計算機、2はシミュレーション制
御部、3はシミュレーションモデル、4は状態量テーブ
ル、5は入力信号、6(6a、6b)は状態変数、7は
出力信号であり、図2に同一符号を付した従来のそれら
と同一であるため詳細な説明は省略する。また、8はシ
ミュレーションモデル3の算出した出力と実プラントの
出力の差が極小になるようにシミュレーションモデル3
を修正するシミュレーションモデル修正部、9はシミュ
レーション時とシミュレーションモデル修正時とでシミ
ュレーションモデル3への入力を切り替える入力切替
器、10はあらかじめ記録された実機の入力出力データ
を供給する実プラントデータ供給装置、11は実プラン
トデータ供給装置により供給される実プラントの出力信
号である。
る。図1において1は計算機、2はシミュレーション制
御部、3はシミュレーションモデル、4は状態量テーブ
ル、5は入力信号、6(6a、6b)は状態変数、7は
出力信号であり、図2に同一符号を付した従来のそれら
と同一であるため詳細な説明は省略する。また、8はシ
ミュレーションモデル3の算出した出力と実プラントの
出力の差が極小になるようにシミュレーションモデル3
を修正するシミュレーションモデル修正部、9はシミュ
レーション時とシミュレーションモデル修正時とでシミ
ュレーションモデル3への入力を切り替える入力切替
器、10はあらかじめ記録された実機の入力出力データ
を供給する実プラントデータ供給装置、11は実プラン
トデータ供給装置により供給される実プラントの出力信
号である。
【0011】次に動作について説明する。このシミュレ
ータ装置にはシミュレーションモードとシミュレーショ
ンモデル修正モードの2つのモードがある。シミュレー
ションモードでは入力切替器9がシミュレーション入力
bに切り替わり、通常のシミュレータとしての動作を行
う。シミュレーションモデル修正モードでは入力切替器
9が実プラント入力aに切り替わり、あらかじめ実プラ
ントにおいて記録された入力信号が実プラントデータ供
給装置10からシミュレーションモデル3に与えられ
る。シミュレーションモデル3はこの入力からプラント
のシミュレーション出力7を計算する。シミュレーショ
ンモデル修正部8は実プラントデータ供給装置10から
与えられた実プラントの出力11と算出されたシミュレ
ーション出力7の差が許容範囲に納まるようにシミュレ
ーションモデル3を修正する。これを有限回繰返すこと
でシミュレーションモデル3の挙動の実プラントの挙動
に対する誤差は全シミュレーション範囲にわたって許容
範囲に納まりシミュレーションモデルの調整が完了す
る。
ータ装置にはシミュレーションモードとシミュレーショ
ンモデル修正モードの2つのモードがある。シミュレー
ションモードでは入力切替器9がシミュレーション入力
bに切り替わり、通常のシミュレータとしての動作を行
う。シミュレーションモデル修正モードでは入力切替器
9が実プラント入力aに切り替わり、あらかじめ実プラ
ントにおいて記録された入力信号が実プラントデータ供
給装置10からシミュレーションモデル3に与えられ
る。シミュレーションモデル3はこの入力からプラント
のシミュレーション出力7を計算する。シミュレーショ
ンモデル修正部8は実プラントデータ供給装置10から
与えられた実プラントの出力11と算出されたシミュレ
ーション出力7の差が許容範囲に納まるようにシミュレ
ーションモデル3を修正する。これを有限回繰返すこと
でシミュレーションモデル3の挙動の実プラントの挙動
に対する誤差は全シミュレーション範囲にわたって許容
範囲に納まりシミュレーションモデルの調整が完了す
る。
【0012】シミュレーションモデルの修正方法につい
てさらに詳しく述べる。シミュレーションモデル3は時
刻tにおける入力信号と状態変数6aから1計算周期後
の出力7への関数であり、時刻(t+△t)における出
力7は時刻(t+△t)における状態変数6aの1次結
合であると仮定すると次式で表わされる。
てさらに詳しく述べる。シミュレーションモデル3は時
刻tにおける入力信号と状態変数6aから1計算周期後
の出力7への関数であり、時刻(t+△t)における出
力7は時刻(t+△t)における状態変数6aの1次結
合であると仮定すると次式で表わされる。
【0013】
【数1】 X(t+△t)−f(X(t),U(t),S) …(1) Y(t+△t)−KX(t+△t) ここでXは状態量6、Uは入力信号5、Sはプラントの
持つ定数(プラント定数)、Yはシミュレーションモデ
ル3の出力、Kは係数である。シミュレーションモデル
の調整は一般的に(1)式中のSを加減して調整する。
具体例を挙げて説明する。図3はボイラの過熱器などの
熱交換器の模式図である。燃焼ガスは図の左方から右方
に、水または蒸気など(以後、流体という)は図の下方
から上方に貫流する。このとき、燃焼ガスと伝熱管、伝
熱管と流体の間で熱交換が行われる。図中Hはエンタル
ピ、Gは重量流量を表わし、第1サフィックスgとwは
それぞれ燃焼ガスと流体を、第2サフィックスiまたは
oが付加された場合はそれぞれ流入と流出を示してい
る。また、Aは伝熱面積、γは熱伝達率を表わし、サフ
ィックスgm、mwはそれぞれがガス−伝熱管、伝熱管
−流体を示す。さらにC、Q、W、Vはそれぞれ比熱
(プラントにおける)保有熱量、質量、容積を表わし、
サフィックスg、m、wはそれぞれガス、伝熱管、流体
を示す。この例を先の(1)式に従い、ベクトル表現す
ると次のようになる。
持つ定数(プラント定数)、Yはシミュレーションモデ
ル3の出力、Kは係数である。シミュレーションモデル
の調整は一般的に(1)式中のSを加減して調整する。
具体例を挙げて説明する。図3はボイラの過熱器などの
熱交換器の模式図である。燃焼ガスは図の左方から右方
に、水または蒸気など(以後、流体という)は図の下方
から上方に貫流する。このとき、燃焼ガスと伝熱管、伝
熱管と流体の間で熱交換が行われる。図中Hはエンタル
ピ、Gは重量流量を表わし、第1サフィックスgとwは
それぞれ燃焼ガスと流体を、第2サフィックスiまたは
oが付加された場合はそれぞれ流入と流出を示してい
る。また、Aは伝熱面積、γは熱伝達率を表わし、サフ
ィックスgm、mwはそれぞれがガス−伝熱管、伝熱管
−流体を示す。さらにC、Q、W、Vはそれぞれ比熱
(プラントにおける)保有熱量、質量、容積を表わし、
サフィックスg、m、wはそれぞれガス、伝熱管、流体
を示す。この例を先の(1)式に従い、ベクトル表現す
ると次のようになる。
【0014】
【数2】
【0015】
【数3】
【0016】
【数4】
【0017】
【数5】
【0018】このような熱交換器モデルの特性の調整
は、一般的に熱伝達率(γgmおよびγ mw)を調整して行
う。いま、シミュレーション出力7が実プラントの出力
11と等しくなればよいのであるから、次式が成立す
る。
は、一般的に熱伝達率(γgmおよびγ mw)を調整して行
う。いま、シミュレーション出力7が実プラントの出力
11と等しくなればよいのであるから、次式が成立す
る。
【0019】
【数6】
【0020】ここで、
【0021】
【外1】
【0022】は時刻t+△tにおける実プラントの出力
11である。実施例のシミュレーションモデル修正部は
各計算周期(△t)ごとにシミュレーションモデルの出
力6bと実プラントの出力11を比較し、その差が許容
範囲に納まるようにシミュレーションモデル中の定数S
を調整する。今、時刻tにおけるパラメータの調整につ
いて考える。この場合、時間項は定数とみなすことがで
き、さらにSのうち、調整の対象としていないプラント
定数はすべて定数とみなすと、時刻t+△tにおける実
プラントの出力11は調整の対象としているプラント定
数、すなわち熱伝達率の関数として表わされ、次の式が
得られる。
11である。実施例のシミュレーションモデル修正部は
各計算周期(△t)ごとにシミュレーションモデルの出
力6bと実プラントの出力11を比較し、その差が許容
範囲に納まるようにシミュレーションモデル中の定数S
を調整する。今、時刻tにおけるパラメータの調整につ
いて考える。この場合、時間項は定数とみなすことがで
き、さらにSのうち、調整の対象としていないプラント
定数はすべて定数とみなすと、時刻t+△tにおける実
プラントの出力11は調整の対象としているプラント定
数、すなわち熱伝達率の関数として表わされ、次の式が
得られる。
【0023】
【数7】
【0024】シミュレーションモデル3が線形であれ
ば、(3)の第1式の関数gは行列Gで表現され、同式
の左辺と右辺を一致させるS′は次の連立1次方程式を
S′について解くことで求められる。
ば、(3)の第1式の関数gは行列Gで表現され、同式
の左辺と右辺を一致させるS′は次の連立1次方程式を
S′について解くことで求められる。
【0025】
【数8】
【0026】シミュレーションモデル3が非線形の場
合、S′を直接求めることはできないため、誤差
合、S′を直接求めることはできないため、誤差
【0027】
【数9】
【0028】を最小にするS′を再急降下法などを用い
て求める。このようにして求められたS′は調整を行っ
た時刻においてシミュレーションモデルの出力6bと実
プラントの出力11の差が許容範囲内に納まることを満
足するものであるが、シミュレーションモデル3が非線
形な場合は他の時刻でもシミュレーションモデルの出力
6bと実プラントの出力11の差が許容範囲内に納まる
保証はない。そこで、S′の調整は次のようなステップ
を繰返すことで行う。 (1)与えられたS′を用いて全シミュレーション範囲
(t1 からt2 まで)の計算を行い、各時刻でのシミュ
レーションモデルの出力6bと実プラントの出力11の
差を求め、その差が全時刻において許容範囲内に納まっ
ていれば調整を終了する。 (2)シミュレーションモデルの出力6bと実プラント
の出力11の差が最も大きい時刻においてその差を最小
にするS′を先に述べた方法で求め、(1)に戻る。 (3)(1)、(2)をあらかじめ定めた回数繰返して
終了しない場合、調整不能として終了する。
て求める。このようにして求められたS′は調整を行っ
た時刻においてシミュレーションモデルの出力6bと実
プラントの出力11の差が許容範囲内に納まることを満
足するものであるが、シミュレーションモデル3が非線
形な場合は他の時刻でもシミュレーションモデルの出力
6bと実プラントの出力11の差が許容範囲内に納まる
保証はない。そこで、S′の調整は次のようなステップ
を繰返すことで行う。 (1)与えられたS′を用いて全シミュレーション範囲
(t1 からt2 まで)の計算を行い、各時刻でのシミュ
レーションモデルの出力6bと実プラントの出力11の
差を求め、その差が全時刻において許容範囲内に納まっ
ていれば調整を終了する。 (2)シミュレーションモデルの出力6bと実プラント
の出力11の差が最も大きい時刻においてその差を最小
にするS′を先に述べた方法で求め、(1)に戻る。 (3)(1)、(2)をあらかじめ定めた回数繰返して
終了しない場合、調整不能として終了する。
【0029】以上により、全シミュレーション範囲にお
いてシミュレーションモデルの出力6bと実プラントの
出力11の差が許容範囲内に納まることを満足するS′
を自動的に求めることが可能となる。
いてシミュレーションモデルの出力6bと実プラントの
出力11の差が許容範囲内に納まることを満足するS′
を自動的に求めることが可能となる。
【0030】
【発明の効果】本発明によれば、シミュレーション装置
の挙動の、シミュレーションの対象とする実プラントの
挙動に対する誤差を許容範囲内に納めるための調整を自
動的に行うことを実現する。したがって現存するプラン
トに基づいた詳細なシミュレーションが必要な場合、例
えば現存するプラントの改造の事前検討、新たな運転方
式の検討、使用燃料の変更等の運転条件の変更におい
て、その基礎となる現在のプラントを忠実に模擬でき、
目的とする検討を精度よく行えるという効果がある。ま
た、プラントに不具合が生じた場合、不具合の状態を模
擬したシミュレーションモデルを自動的に生成するた
め、不具合の原因解明、対策案検討が容易になるという
効果がある。
の挙動の、シミュレーションの対象とする実プラントの
挙動に対する誤差を許容範囲内に納めるための調整を自
動的に行うことを実現する。したがって現存するプラン
トに基づいた詳細なシミュレーションが必要な場合、例
えば現存するプラントの改造の事前検討、新たな運転方
式の検討、使用燃料の変更等の運転条件の変更におい
て、その基礎となる現在のプラントを忠実に模擬でき、
目的とする検討を精度よく行えるという効果がある。ま
た、プラントに不具合が生じた場合、不具合の状態を模
擬したシミュレーションモデルを自動的に生成するた
め、不具合の原因解明、対策案検討が容易になるという
効果がある。
【図1】この発明の一実施例によるプラントシミュレー
タ装置を示すブロック図。
タ装置を示すブロック図。
【図2】従来のプラントシミュレータ装置を示すブロッ
ク図。
ク図。
【図3】過熱器のシミュレーションモデルを示す模式
図。
図。
1…計算機、2…シミュレーション制御部、3…シミュ
レーションモデル、4…状態量テーブル、5…入力信
号、6…状態量、7…出力信号、8…シミュレーション
モデル修正部、9…入力切替器、10…実プラントデー
タ供給装置、11…実プラント出力信号。
レーションモデル、4…状態量テーブル、5…入力信
号、6…状態量、7…出力信号、8…シミュレーション
モデル修正部、9…入力切替器、10…実プラントデー
タ供給装置、11…実プラント出力信号。
Claims (3)
- 【請求項1】 シミュレーションの対象となる実プラン
トの数値シミュレーションモデルを計算機を用いて計算
することにより、該プラントの挙動を模擬するプラント
シミュレータ装置において、自己の持つシミュレーショ
ンモデルを、その時系列的な入出力特性の、該プラント
の時系列的な入出力特性の実測値に対する誤差が許容範
囲に納まるように自動的に修正する修正機構を設けたこ
とを特徴とするプラントシミュレータ装置。 - 【請求項2】 対象とする実プラントを模擬するシミュ
レーションモデルと、シミュレーションモデルにより計
算したプラントの状態量を格納してシミュレーション時
にこれをシミュレーションモデルに供給する状態量テー
ブルと、シミュレーションモデルへの入出力装置とを備
えたプラントシミュレータ装置において、前記シミュレ
ーションモデルを、ある時刻における入力信号と状態量
およびプラントの持つ定数の関数として構成し、上記シ
ミュレーションモデルに実プラントの入力信号(状態
量)を与えてシミュレーションした結果の出力値を、同
一入力信号における実プラントの出力値と比較し、その
差が所定範囲内になるように上記シミュレーションモデ
ルのプラント定数を調整するシミュレーションモデル修
正部を設けたことを特徴とするプラントシミュレータ装
置。 - 【請求項3】 対象とするプラントをモデル化した数値
シミュレーションモデルと、シミュレーションモデルに
より計算したプラントの状態量を格納してシミュレーシ
ョン時にこれをシミュレーションモデルに供給する状態
量テーブルと、シミュレーションモデルによるシミュレ
ーションの開始、終了およびシミュレーション開始時の
状態量の初期値の設定を司るシミュレーション制御部
と、シミュレーションモデルに入力信号を入力する入力
部と、シミュレーションモデルからのシミュレーション
結果を出力する出力部とを備えたプラントシミュレータ
装置において、対象とする実プラントの入力データを入
力部よりシミュレーションモデルに入力してシミュレー
ションを行い、その出力値を実プラントの実測出力値と
比較して、その差が所定範囲内になるようにシミュレー
ションモデルを修正するシミュレーションモデル修正部
を設けたことを特徴とするプラントシミュレータ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18964992A JPH0635893A (ja) | 1992-07-16 | 1992-07-16 | プラントシミュレータ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18964992A JPH0635893A (ja) | 1992-07-16 | 1992-07-16 | プラントシミュレータ装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0635893A true JPH0635893A (ja) | 1994-02-10 |
Family
ID=16244855
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP18964992A Pending JPH0635893A (ja) | 1992-07-16 | 1992-07-16 | プラントシミュレータ装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0635893A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007249974A (ja) * | 2006-03-15 | 2007-09-27 | Fujitsu Ltd | プロセッサ設計を特徴付けるための方法、装置、論理プログラム及びシステム |
JP2012198799A (ja) * | 2011-03-22 | 2012-10-18 | Mitsubishi Electric Corp | シミュレータ自動生成装置およびシミュレータ検証システム |
CN114359144A (zh) * | 2021-12-01 | 2022-04-15 | 阿里巴巴(中国)有限公司 | 图像检测方法和图像检测模型的获得方法 |
-
1992
- 1992-07-16 JP JP18964992A patent/JPH0635893A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007249974A (ja) * | 2006-03-15 | 2007-09-27 | Fujitsu Ltd | プロセッサ設計を特徴付けるための方法、装置、論理プログラム及びシステム |
JP2012198799A (ja) * | 2011-03-22 | 2012-10-18 | Mitsubishi Electric Corp | シミュレータ自動生成装置およびシミュレータ検証システム |
CN114359144A (zh) * | 2021-12-01 | 2022-04-15 | 阿里巴巴(中国)有限公司 | 图像检测方法和图像检测模型的获得方法 |
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