JPH06350328A - アダプティブ・アレイ・アンテナ装置 - Google Patents
アダプティブ・アレイ・アンテナ装置Info
- Publication number
- JPH06350328A JPH06350328A JP16030093A JP16030093A JPH06350328A JP H06350328 A JPH06350328 A JP H06350328A JP 16030093 A JP16030093 A JP 16030093A JP 16030093 A JP16030093 A JP 16030093A JP H06350328 A JPH06350328 A JP H06350328A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- signal
- array antenna
- delay line
- antenna
- adaptive array
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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Landscapes
- Filters That Use Time-Delay Elements (AREA)
- Cable Transmission Systems, Equalization Of Radio And Reduction Of Echo (AREA)
- Variable-Direction Aerials And Aerial Arrays (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 高速アナログ信号処理デバイスの音響電荷転
送素子で、ＴＤＬアダプティブ・アレイ・アンテナの信
号処理部を構成することにより、構成を簡単化し、ＳＳ
通信方式を用いたＣＤＭＡでの他局間干渉の問題を解決
できるＴＤＬアダプティブ・アレイ・アンテナを実現す
ることである。 【構成】 ＡＣＴ素子の基板１において、ＳＡＷトラン
スデューサ２からのＳＡＷが、タップ付き遅延線として
のシリアルに形成されたチャンネル領域３に供給され各
アレイ・アンテナからの信号転送が行われる。チャンネ
ル領域３の検出タップ６からの信号は、重み制御回路７
により外部からのデータに応じて重み付けされ、シリア
ルに合成されて出力される。
送素子で、ＴＤＬアダプティブ・アレイ・アンテナの信
号処理部を構成することにより、構成を簡単化し、ＳＳ
通信方式を用いたＣＤＭＡでの他局間干渉の問題を解決
できるＴＤＬアダプティブ・アレイ・アンテナを実現す
ることである。 【構成】 ＡＣＴ素子の基板１において、ＳＡＷトラン
スデューサ２からのＳＡＷが、タップ付き遅延線として
のシリアルに形成されたチャンネル領域３に供給され各
アレイ・アンテナからの信号転送が行われる。チャンネ
ル領域３の検出タップ６からの信号は、重み制御回路７
により外部からのデータに応じて重み付けされ、シリア
ルに合成されて出力される。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明はアダプティブ・アレイ・
アンテナ装置に係り、特に音響電荷転送（Acoustic Cha
rge Transport : ＡＣＴ）素子を用いることにより、ス
ペクトラム拡散（ＳＳ）通信方式を用いた符号分割多元
接続（ＣＤＭＡ）通信システムで問題となる他局間干渉
の低減に有効なアダプティブ・アレイ・アンテナ装置の
構成を簡単化するための改良に関する。
アンテナ装置に係り、特に音響電荷転送（Acoustic Cha
rge Transport : ＡＣＴ）素子を用いることにより、ス
ペクトラム拡散（ＳＳ）通信方式を用いた符号分割多元
接続（ＣＤＭＡ）通信システムで問題となる他局間干渉
の低減に有効なアダプティブ・アレイ・アンテナ装置の
構成を簡単化するための改良に関する。
【０００２】
【従来の技術】スペクトラム拡散（ＳＳ）通信方式は、
秘話性、耐干渉性、及び測距測位能力に優れるため、最
近では民需用通信機器への応用が盛んである。特に、直
接拡散（ＤＳ）方式を用いた符号分割多元接続（ＣＤＭ
Ａ）は、周波数有効利用の面から注目されている。しか
し、ランダムアクセスが可能となる非同期型のＣＤＭＡ
では、他局間干渉が問題となる。
秘話性、耐干渉性、及び測距測位能力に優れるため、最
近では民需用通信機器への応用が盛んである。特に、直
接拡散（ＤＳ）方式を用いた符号分割多元接続（ＣＤＭ
Ａ）は、周波数有効利用の面から注目されている。しか
し、ランダムアクセスが可能となる非同期型のＣＤＭＡ
では、他局間干渉が問題となる。
【０００３】現在考案されている他局間干渉除去方式の
主なものは、時間領域のディジタル信号処理技術（アダ
プティブ・ディジタル・フィルタ）を利用しており、特
に陸上移動通信ではアダプティブ・アレイ・アンテナが
注目されている。一般的なアダプティブ・アレイ・アン
テナでは、干渉除去のための一つのアレイエレメントに
一つの重み係数を対応させているが、ＳＳ通信では他局
間干渉のような非常に広帯域な干渉信号の抑圧には効果
がない。
主なものは、時間領域のディジタル信号処理技術（アダ
プティブ・ディジタル・フィルタ）を利用しており、特
に陸上移動通信ではアダプティブ・アレイ・アンテナが
注目されている。一般的なアダプティブ・アレイ・アン
テナでは、干渉除去のための一つのアレイエレメントに
一つの重み係数を対応させているが、ＳＳ通信では他局
間干渉のような非常に広帯域な干渉信号の抑圧には効果
がない。
【０００４】この問題を解決する手段として、広帯域干
渉に対応できるＴＤＬ（Tapped Delay Line）アレイア
ンテナが例えば、文献１で提案されている。 文献１ Compton R.T.,Jr:"Adaptive Antena Concepts
and Performance",Prentice-Hall.NJ.(1988).
渉に対応できるＴＤＬ（Tapped Delay Line）アレイア
ンテナが例えば、文献１で提案されている。 文献１ Compton R.T.,Jr:"Adaptive Antena Concepts
and Performance",Prentice-Hall.NJ.(1988).
【０００５】図２にＴＤＬアレイアンテナの構成を示
す。同図において、ＡＮＴ1〜ＡＮＴMはアンテナ・アレ
イエレメント、Ｄ11〜ＤMNは遅延回路、Ｍ11〜ＭMNは係
数器、Σは合成器である。一つのアンテナ・アレイエレ
メントに複数の重み係数があるタップ付き遅延線（ＴＤ
Ｌ）構造を持っている。ＴＤＬアレイアンテナでは、エ
レメント間の信号の空間的な相関特性を利用して指向性
を形成すると同時に、タップ間の信号の時間的な相関特
性を利用でき、広い帯域幅を持つ信号に対する周波数特
性の改善が可能となる。
す。同図において、ＡＮＴ1〜ＡＮＴMはアンテナ・アレ
イエレメント、Ｄ11〜ＤMNは遅延回路、Ｍ11〜ＭMNは係
数器、Σは合成器である。一つのアンテナ・アレイエレ
メントに複数の重み係数があるタップ付き遅延線（ＴＤ
Ｌ）構造を持っている。ＴＤＬアレイアンテナでは、エ
レメント間の信号の空間的な相関特性を利用して指向性
を形成すると同時に、タップ間の信号の時間的な相関特
性を利用でき、広い帯域幅を持つ信号に対する周波数特
性の改善が可能となる。
【０００６】エレメント数Ｍ、遅延タップ数ＮのＴＤＬ
アレイアンテナに対して、ｍ番目のアンテナエレメント
からの入力信号Ｘm、及び重み係数ベクトルＷmは、以下
のように表わせる。
アレイアンテナに対して、ｍ番目のアンテナエレメント
からの入力信号Ｘm、及び重み係数ベクトルＷmは、以下
のように表わせる。
【数１】 Ｘm＝［Ｘm1（ｔ），Ｘm2（ｔ），……，ＸmN（ｔ）］T Ｗm＝［Ｗm1（ｔ），Ｗm2（ｔ），……，ＷmN（ｔ）］T
【０００７】ここで、Ｘmn，Ｗmnは、ｍ番目のアンテナ
素子のｎ番目の遅延タップに対応する入力信号および重
み係数である。従って、ＴＤＬアレイアンテナの信号ベ
クトルＸ及び重み係数Ｗベクトルを、
素子のｎ番目の遅延タップに対応する入力信号および重
み係数である。従って、ＴＤＬアレイアンテナの信号ベ
クトルＸ及び重み係数Ｗベクトルを、
【数２】 Ｘ＝［Ｘ1，Ｘ2，……，ＸM］T Ｗ＝［Ｗ1，Ｗ2，……，ＷM］T と定義すると、出力ｙ（ｔ）は次式となる。 ｙ（ｔ）＝ＷTＸ
【０００８】ＴＤＬアダプティブ・アレイアンテナで
は、希望波及び干渉波は未知であり、また時間的に変動
するため、最適な重み係数ベクトルを逐次的に更新する
処理が成される。最適重み係数Ｗ11〜ＷMNの逐次的更新
は、一般的なＬＭＳ（Least Mean Square）アルゴリズ
ムに基づいて行われる。
は、希望波及び干渉波は未知であり、また時間的に変動
するため、最適な重み係数ベクトルを逐次的に更新する
処理が成される。最適重み係数Ｗ11〜ＷMNの逐次的更新
は、一般的なＬＭＳ（Least Mean Square）アルゴリズ
ムに基づいて行われる。
【０００９】
【発明が解決しようとする課題】しかし、以上説明した
ＴＤＬアダプティブ・アレイアンテナの構成では、装置
（ハードウエア）の構成が非常に複雑になるという大き
な問題点がある。一般的にはこのアンテナからの信号を
処理するため、ディジタル信号処理器（ＤＳＰ）が用い
られるが、構成の複雑さや素子性能などからアレイの数
やタップの数など大きく規制されるのが現状である。
ＴＤＬアダプティブ・アレイアンテナの構成では、装置
（ハードウエア）の構成が非常に複雑になるという大き
な問題点がある。一般的にはこのアンテナからの信号を
処理するため、ディジタル信号処理器（ＤＳＰ）が用い
られるが、構成の複雑さや素子性能などからアレイの数
やタップの数など大きく規制されるのが現状である。
【００１０】本発明の目的はＡＣＴ素子を用いることに
より他局間干渉の低減に有効なアダプティブ・アレイア
ンテナ装置の構成を簡単化することにある。
より他局間干渉の低減に有効なアダプティブ・アレイア
ンテナ装置の構成を簡単化することにある。
【００１１】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明のアダプティブ・アレイ・アンテナ装置は、
音響電荷転送素子と、該素子の基板上に形成され複数の
アンテナからの信号が入力され複数のシリアルに配設さ
れたタップ付き遅延線と、該遅延線に対し単一の信号転
送用弾性表面波を供給する弾性表面波入力手段と、前記
遅延線の各タップからの信号の重み付けを制御する重み
付け制御手段と、重み付け制御された各遅延線からの信
号を出力する出力手段と、を備えたことを要旨とする。
め、本発明のアダプティブ・アレイ・アンテナ装置は、
音響電荷転送素子と、該素子の基板上に形成され複数の
アンテナからの信号が入力され複数のシリアルに配設さ
れたタップ付き遅延線と、該遅延線に対し単一の信号転
送用弾性表面波を供給する弾性表面波入力手段と、前記
遅延線の各タップからの信号の重み付けを制御する重み
付け制御手段と、重み付け制御された各遅延線からの信
号を出力する出力手段と、を備えたことを要旨とする。
【００１２】
【作用】アレイ・アンテナで受信した複数の信号を、複
数のタップ付き遅延線が構成されている音響電荷転送素
子上で、同時に信号処理をすることで他局間干渉を除去
する。音響電荷転送素子上では、単一の弾性表面波が励
振され、信号は電荷として弾性表面波の進行波型ポテン
シャル井戸により転送されるため、複数の信号は完全に
同期して処理される。
数のタップ付き遅延線が構成されている音響電荷転送素
子上で、同時に信号処理をすることで他局間干渉を除去
する。音響電荷転送素子上では、単一の弾性表面波が励
振され、信号は電荷として弾性表面波の進行波型ポテン
シャル井戸により転送されるため、複数の信号は完全に
同期して処理される。
【００１３】
【実施例】以下図面に示す本発明の実施例を説明する。
音響電荷転送素子は、一般的な電荷転送素子（ＣＣＤ）
と類似なアナログ信号処理デバイスであるが、ＣＣＤと
大きく異なるのは信号電荷を弾性表面波（ＳＡＷ）の伝
搬に伴うＣＷ進行波型のポテンシャル井戸で転送する点
である。現在考案されている音響電荷転送素子は、例え
ば下記文献２，３に開示された
音響電荷転送素子は、一般的な電荷転送素子（ＣＣＤ）
と類似なアナログ信号処理デバイスであるが、ＣＣＤと
大きく異なるのは信号電荷を弾性表面波（ＳＡＷ）の伝
搬に伴うＣＷ進行波型のポテンシャル井戸で転送する点
である。現在考案されている音響電荷転送素子は、例え
ば下記文献２，３に開示された
【００１４】文献２ ガリウム砒素エピタキシャル層のバルク中にチャンネル
を形成する素子構成M.J.Hoskins,H.Morkoc,and J.Hunsh
inger,Appl.Phys.Lett.41(4),pp.332-334(1982)． 文献３ ＡｌxＧＡ1-XＡＳに挾まれたガリウム砒素からなるＤＨ
（Double Heterojunction）量子井戸を転送チャンネル
とする素子構成W.J.Tanski,S.W.Merrite,R.N.Sacks,D.
E.Cullen,E.J.Branciforte,R.D.Corroll,and T.C.Eschr
ich,Appl.Phys.Lett.,52(1),pp.18-20(1988). の２つであるが、転送電荷の閉じ込めが異なるだけで、
基本的な動作原理は共通している。以下に示す音響電荷
転送素子の構成は上記の２つの構成法のどちらでも選択
が可能であるが、実施例ではヘテロ接合を用いた２番目
の構成で説明する。
を形成する素子構成M.J.Hoskins,H.Morkoc,and J.Hunsh
inger,Appl.Phys.Lett.41(4),pp.332-334(1982)． 文献３ ＡｌxＧＡ1-XＡＳに挾まれたガリウム砒素からなるＤＨ
（Double Heterojunction）量子井戸を転送チャンネル
とする素子構成W.J.Tanski,S.W.Merrite,R.N.Sacks,D.
E.Cullen,E.J.Branciforte,R.D.Corroll,and T.C.Eschr
ich,Appl.Phys.Lett.,52(1),pp.18-20(1988). の２つであるが、転送電荷の閉じ込めが異なるだけで、
基本的な動作原理は共通している。以下に示す音響電荷
転送素子の構成は上記の２つの構成法のどちらでも選択
が可能であるが、実施例ではヘテロ接合を用いた２番目
の構成で説明する。
【００１５】図１（ａ）に本発明の一実施例としてヘテ
ロ接合音響電荷転送（ＨＡＣＴ）素子により構成したＴ
ＤＬアダプティブ・アレイアンテナの構成の概念図を示
す。１は音響電荷転送素子が形成されるガリウム砒素ヘ
テロエピタキシャル基板である。図１（ｂ）に示す如
く、基板１は、上層から（１ａ）ＧａＡｓノンドープ
層、（１ｂ）ＡｌxＧａ1-xＡＳ Ｎ型キャリア供給層、
（１ｃ）ＧａＡｓノンドープ・チャンネル層、（１ｄ）
ＡｌxＧａ1-xＡＳ ノンドープ・障壁層、（１ｅ）Ｇａ
Ａｓ半絶縁性基板を基本として構成されている。
ロ接合音響電荷転送（ＨＡＣＴ）素子により構成したＴ
ＤＬアダプティブ・アレイアンテナの構成の概念図を示
す。１は音響電荷転送素子が形成されるガリウム砒素ヘ
テロエピタキシャル基板である。図１（ｂ）に示す如
く、基板１は、上層から（１ａ）ＧａＡｓノンドープ
層、（１ｂ）ＡｌxＧａ1-xＡＳ Ｎ型キャリア供給層、
（１ｃ）ＧａＡｓノンドープ・チャンネル層、（１ｄ）
ＡｌxＧａ1-xＡＳ ノンドープ・障壁層、（１ｅ）Ｇａ
Ａｓ半絶縁性基板を基本として構成されている。
【００１６】基板１の表面において、図中の左端に一方
向性ＳＡＷトランスデューサ２が形成されており、例え
ば双方向性のＳＡＷトランスデューサ２ａとグレーティ
ングＳＡＷ反射器２ｂで構成している。この変換器２に
は信号源２ｃから高周波ＣＷ信号が外部から印加され、
図中の左から右へ単一周波数のＳＡＷが伝搬する。この
ＳＡＷは進行波型のポテンシャル井戸を形成し、本信号
処理素子のクロック信号となる。
向性ＳＡＷトランスデューサ２が形成されており、例え
ば双方向性のＳＡＷトランスデューサ２ａとグレーティ
ングＳＡＷ反射器２ｂで構成している。この変換器２に
は信号源２ｃから高周波ＣＷ信号が外部から印加され、
図中の左から右へ単一周波数のＳＡＷが伝搬する。この
ＳＡＷは進行波型のポテンシャル井戸を形成し、本信号
処理素子のクロック信号となる。
【００１７】ＳＡＷの伝搬路上に、アンテナ素子の数Ｍ
に対応して、Ｍ個のタップ付き遅延線に相当するチャン
ネル領域３が形成される。チャンネル領域の形成は、チ
ャンネル領域以外のガリウム砒素基板上のエピタキシャ
ル層を除去する手法（メサエッチ法）と、チャンネル領
域外をイオン注入により半絶縁化する手法（半絶縁化
法）のいずれかを採用する。また、Ｍ個のチャンネルは
ＳＡＷの伝搬路にそってシリアルに形成しているので、
同一のＳＡＷクロック信号によって、完全に同期が取れ
た状態で、信号処理が成される。
に対応して、Ｍ個のタップ付き遅延線に相当するチャン
ネル領域３が形成される。チャンネル領域の形成は、チ
ャンネル領域以外のガリウム砒素基板上のエピタキシャ
ル層を除去する手法（メサエッチ法）と、チャンネル領
域外をイオン注入により半絶縁化する手法（半絶縁化
法）のいずれかを採用する。また、Ｍ個のチャンネルは
ＳＡＷの伝搬路にそってシリアルに形成しているので、
同一のＳＡＷクロック信号によって、完全に同期が取れ
た状態で、信号処理が成される。
【００１８】各チャンネル領域には、ＳＡＷ変換器側の
端に入力ダイオード４が、その反対側の端に出力ダイオ
ード５が形成される。入力ダイオード４には、外部のア
ンテナからの入力が印加され、信号強度に応じた電子が
入力ダイオード４より、転送チャンネル内へ信号電荷と
して注入される。電荷の注入はＳＡＷのポテンシャルと
入力ダイオード４下の電子との間の相互作用で成される
ため、自動的なサンプリングが成されると解釈できる。
従って、この素子構成では、アンテナで受信したアナロ
グ信号をＡ／Ｄ変換する必要も無く、直接受信信号を入
力できる。チャンネルに注入された信号電荷はＳＡＷの
ポテンシャル井戸により転送された後、出力ダイオード
５によりチャンネル外へ取り出される。従って、図のよ
うにシリアルに配置されたチャンネル領域の構成では、
各チャンネル内を転送する信号電荷は、対応するアンテ
ナからの入力信号であり、信号自体は完全同期系で全く
独立に処理される。
端に入力ダイオード４が、その反対側の端に出力ダイオ
ード５が形成される。入力ダイオード４には、外部のア
ンテナからの入力が印加され、信号強度に応じた電子が
入力ダイオード４より、転送チャンネル内へ信号電荷と
して注入される。電荷の注入はＳＡＷのポテンシャルと
入力ダイオード４下の電子との間の相互作用で成される
ため、自動的なサンプリングが成されると解釈できる。
従って、この素子構成では、アンテナで受信したアナロ
グ信号をＡ／Ｄ変換する必要も無く、直接受信信号を入
力できる。チャンネルに注入された信号電荷はＳＡＷの
ポテンシャル井戸により転送された後、出力ダイオード
５によりチャンネル外へ取り出される。従って、図のよ
うにシリアルに配置されたチャンネル領域の構成では、
各チャンネル内を転送する信号電荷は、対応するアンテ
ナからの入力信号であり、信号自体は完全同期系で全く
独立に処理される。
【００１９】各チャンネル領域には、入出力ダイオード
間に非破壊で転送電荷を検出する検出タップ６が形成さ
れる。この検出タップ６の数は、ＴＤＬアレイアンテナ
構成の遅延タップ数に相当する。検出タップを等間隔に
配置することで、タップ間距離をＳＡＷが伝搬する時間
に相当する遅延要素が容易に構成できる。
間に非破壊で転送電荷を検出する検出タップ６が形成さ
れる。この検出タップ６の数は、ＴＤＬアレイアンテナ
構成の遅延タップ数に相当する。検出タップを等間隔に
配置することで、タップ間距離をＳＡＷが伝搬する時間
に相当する遅延要素が容易に構成できる。
【００２０】チャンネル毎に、重み制御回路７が設けら
れており、各検出タップが接続されている。この重み制
御回路７の機能は、（１）後述のタップ重み蓄積回路８
から供給されるディジタル信号に基づいて、検出タップ
６で検出した信号強度に重み係数を掛け合わせる、
（２）タップ重み蓄積回路８から供給されるディジタル
信号の正負に基づいて、信号の経路を差動増幅器の正負
入力ポートへ切り換える、の機能である。
れており、各検出タップが接続されている。この重み制
御回路７の機能は、（１）後述のタップ重み蓄積回路８
から供給されるディジタル信号に基づいて、検出タップ
６で検出した信号強度に重み係数を掛け合わせる、
（２）タップ重み蓄積回路８から供給されるディジタル
信号の正負に基づいて、信号の経路を差動増幅器の正負
入力ポートへ切り換える、の機能である。
【００２１】タップ重み蓄積回路８は外部からの重み係
数データやアドレスデータをチップ内に蓄積（メモリ）
する。この回路８には外部から供給されるデータは、デ
ィジタル信号であり、この信号処理デバイスはディジタ
ル制御のアナログ処理デバイスとなる。９は重み制御回
路７で重み付けされた信号の総和をとる機能を果たす差
動増幅器であり、この増幅器９より出力信号ｙ（ｔ）を
得る。なお、前記回路７，８及び９は基板１上でモノリ
シックに集積化して構成できるが、これのみに限定され
るものではない。
数データやアドレスデータをチップ内に蓄積（メモリ）
する。この回路８には外部から供給されるデータは、デ
ィジタル信号であり、この信号処理デバイスはディジタ
ル制御のアナログ処理デバイスとなる。９は重み制御回
路７で重み付けされた信号の総和をとる機能を果たす差
動増幅器であり、この増幅器９より出力信号ｙ（ｔ）を
得る。なお、前記回路７，８及び９は基板１上でモノリ
シックに集積化して構成できるが、これのみに限定され
るものではない。
【００２２】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、前
記ＡＣＴ素子を、アンテナアレイと組み合わせること
で、ＴＤＬアダプティブ・アレイ・アンテナ装置の構成
が非常に簡易化でき、しかも下記の効果が得られる。 （１）アンテナからのアナログ信号をＤ／Ａコンバート
すること無く、アナログ信号を直接入力できるため、信
号処理素子とアンテナ間の信号伝達が容易。 （２）単一周波数のＳＡＷクロック信号により、完全同
期系で処理が為され、しかも各アンテナ受信信号が完全
に独立に処理されるため、処理系の完全性が高い。 （３）処理系はアナログ系で処理速度は非常に高速。ま
た、制御系はディジタル系のためインターフェースが容
易。 （４）チャンネルをシリアルに形成すれば、ＳＡＷ変換
器は１つで済み、しかもＳＡＷのビーム幅を狭くするこ
とが可能である。そのため、入力ＣＷの電力を上げず
に、ＳＡＷのビーム幅を狭めることでＳＡＷ電力密度を
大きくすることができ、省電力化が容易。 （５）信号処理器がモノリシック素子であるため、シス
テムの簡易化、小形化が容易。
記ＡＣＴ素子を、アンテナアレイと組み合わせること
で、ＴＤＬアダプティブ・アレイ・アンテナ装置の構成
が非常に簡易化でき、しかも下記の効果が得られる。 （１）アンテナからのアナログ信号をＤ／Ａコンバート
すること無く、アナログ信号を直接入力できるため、信
号処理素子とアンテナ間の信号伝達が容易。 （２）単一周波数のＳＡＷクロック信号により、完全同
期系で処理が為され、しかも各アンテナ受信信号が完全
に独立に処理されるため、処理系の完全性が高い。 （３）処理系はアナログ系で処理速度は非常に高速。ま
た、制御系はディジタル系のためインターフェースが容
易。 （４）チャンネルをシリアルに形成すれば、ＳＡＷ変換
器は１つで済み、しかもＳＡＷのビーム幅を狭くするこ
とが可能である。そのため、入力ＣＷの電力を上げず
に、ＳＡＷのビーム幅を狭めることでＳＡＷ電力密度を
大きくすることができ、省電力化が容易。 （５）信号処理器がモノリシック素子であるため、シス
テムの簡易化、小形化が容易。
【図１】本発明の一実施例を示す概略図である。
【図２】従来のＴＤＬアレイアンテナを示す概略構成図
である。
である。
１ 音響電荷転送素子基板 ２ 一方向性ＳＡＷトランスデューサ ３ チャンネル領域 ６ 検出タップ ７ 重み制御回路 ８ 重み蓄積回路
Claims (3)
- 【請求項１】 音響電荷転送素子と、該素子の基板上に
形成され複数のアンテナからの信号が入力され複数のシ
リアルに配設されたタップ付き遅延線と、該遅延線に対
し単一の信号転送用弾性表面波を供給する弾性表面波入
力手段と、 前記遅延線の各タップからの信号の重み付けを制御する
重み付け制御手段と、重み付け制御された各遅延線から
の信号を出力する出力手段と、 を備えたことを特徴とするアダプティブ・アレイ・アン
テナ装置。 - 【請求項２】 前記タップ付き遅延線は、前記基板上に
形成され複数のチャンネル領域からなり、夫々のチャン
ネル領域はシリアルに配置された入力ダイオード、検出
タップ及び出力ダイオードを有し、上記入力ダイオード
には前記アンテナからの信号が印加され、上記検出タッ
プは前記重み付け制御手段に接続されていることを特徴
とする請求項１に記載のアダプティブ・アレイ・アンテ
ナ装置。 - 【請求項３】 前記重み付け制御手段は、前記各チャン
ネル領域の各検出タップに接続された重み付け制御回路
と、該回路に重み付け制御信号を供給するタップ重み蓄
積回路と、各チャンネル領域の重み付け制御回路の出力
信号をシリアルに合成する差動増幅器と、から成ること
を特徴とする請求項２に記載のアダプティブ・アレイ・
アンテナ装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP16030093A JPH06350328A (ja) | 1993-06-04 | 1993-06-04 | アダプティブ・アレイ・アンテナ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP16030093A JPH06350328A (ja) | 1993-06-04 | 1993-06-04 | アダプティブ・アレイ・アンテナ装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06350328A true JPH06350328A (ja) | 1994-12-22 |
Family
ID=15711988
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP16030093A Pending JPH06350328A (ja) | 1993-06-04 | 1993-06-04 | アダプティブ・アレイ・アンテナ装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06350328A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2000074266A1 (fr) * | 1999-05-31 | 2000-12-07 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Dispositif de reception et procede de production de signal replique |
| WO2000074267A1 (fr) * | 1999-05-31 | 2000-12-07 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Recepteur et procede d'egalisation |
| JP2003046420A (ja) * | 2001-07-30 | 2003-02-14 | Mitsubishi Electric Corp | 干渉波抑圧装置 |
| JP2008503928A (ja) * | 2004-06-17 | 2008-02-07 | ビテッセ セミコンダクター コーポレイション | 電力および面積面で効率良い適応等化処理 |
-
1993
- 1993-06-04 JP JP16030093A patent/JPH06350328A/ja active Pending
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2000074266A1 (fr) * | 1999-05-31 | 2000-12-07 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Dispositif de reception et procede de production de signal replique |
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| US6810096B1 (en) | 1999-05-31 | 2004-10-26 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Reception apparatus and replica signal generating method |
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| JP4668988B2 (ja) * | 2004-06-17 | 2011-04-13 | ビテッセ セミコンダクター コーポレイション | 電力および面積面で効率良い適応等化処理 |
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