JPH063494B2 - 正立プリズム - Google Patents

正立プリズム

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JPH063494B2
JPH063494B2 JP1334562A JP33456289A JPH063494B2 JP H063494 B2 JPH063494 B2 JP H063494B2 JP 1334562 A JP1334562 A JP 1334562A JP 33456289 A JP33456289 A JP 33456289A JP H063494 B2 JPH063494 B2 JP H063494B2
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optical
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龍郎 松本
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、ケプラー式のように本来倒立像が観測される
望遠鏡に好適な、90度俯視で正立像を得る正立プリズ
ム系に関する。
[従来の技術] 一般に、天体望遠鏡等の倒立像が観測される光学系は非
常に多用されているが、観察者は望遠鏡等の長手方向に
絶えず視線が沿うように不自然な姿勢をとり、しかも上
下左右反対の像を頭の中で反転して理解しながら観察を
行わねばならず、特に仰角が大きくなると、その不自然
な姿勢のまま長時間の観察を行うので苦痛ですらあっ
た。
そこで従来より、90度俯視と正立像を同時に実現する
光学系があり、2回反射で行うプリズム系としてはアミ
チプリズムしかなかったが、光路が短いという利点はあ
るものの、ダハ面を持つために解像度を落とす傾向があ
って、高倍率での観測には向かず、俯角の調整も不可能
なために応用も乏しく、しかも、ダハの直角に非常な高
精度が要求されるので、製造も非常に困難であった。
一方、従来の対空型双眼鏡は、正立像を提供するもの
の、像を正立にするためと眼幅調整のために、プリズム
系等で6回の反射を必要としていた。6回の反射の内の
2回の反射は、菱形プリズム等による眼幅調整のためで
ある。そのために、解像度や明るさ等の問題から、高倍
率を用いる天体用に応用する道を閉ざしていた。
[発明が解決しようとする課題] このように光路の短いアミチプリズムは、ダハ面の精度
が高度に要求されるので製造が困難であるばかりか解像
度が低く、天体望遠鏡のような高倍率での高解像度が要
求される望遠鏡には使用できなかった。また、観察角度
も固定されたままとなっていた。一方、対空型双眼鏡は
解像度が低いことに加えて明るさも不十分で、とりわけ
25倍以上の高倍率での観察には不都合であった。
[課題を解決するための手段] 本発明は、ダハ面を含まない平面のみで構成された2つ
の光学素子の一回ずつの反射を利用するもので、入射主
光線に垂直な入射面を持ち、入射主光線が唯一の反射面
に入射角60度以上で入射して反射するように配置され
た第1の光学素子と、第1の光学素子の反射光線が唯一
の反射面で反射することにより、ほぼ90度の光路の転
向と像の向きの完全反転を行うように反射面が第1の光
学素子の反射面とほぼ直交して配置された第2の光学素
子とを用いるもので、さらに好ましくは、第1、第2の
光学素子のいずれもが、底面を内反射面とし、底面が入
射面と出射面とで作る2つの底角が60度以上の同形同
大の二等辺三角形プリズムで構成されたものである。た
だし、天体望遠鏡用等のアタッチメントのように、余分
な色収差等の発生が許されない場合は、光学素子として
は平面鏡の方が適している。
[実施例] まず本発明の原理について説明する。
第1図は、正三角形プリズムを2個、隣合う面がねじれ
なく平行に向い合うように並べた図である。ローマ数字
のIとIIは、それぞれのプリズムを表し、アラビア数字
の1〜6はそれらの各面を表すものとする。面3と面4
はy−z平面に平行で、x軸は面2と面5の中心を貫い
ているものとする。z軸は紙面に垂直で上向きである。
矢印の折れ線はこのプリズム系を通るx−y平面内の光
線で、面1と面6に垂直に交わる。このような状態で、
まず、プリズムIとプリズムIIを図のように平面的に対
向させて配置する。光学系の光軸上の光線、即ち主光線
はプリズムIの面1に垂直に入射し、面2の中心で反射
し、x軸を通って面3、面4を貫き、面5の中心で反射
し、面6から再びプリズム外に射出される。
この時、面2の法線ベクトルは(1,√3,0)、面5
の法線ベクトルは(−1,√3,0)となる。次に、プ
リズムIIをx軸の回りにθだけ回転すると、面5の法線
ベクトルは(−1,√3cosθ、√3sinθ)とな
る。cosθ=1/3のとき、面2と面5の法線ベクトル
の内積が0になり、面2と面5が直交する。同様の考察
から、同時に面1と面6も直交することが分かる。この
とき、このプリズム系を通る光線は90度転向する。即
ち光路が90度転向することを意味するが、ここで光路
の90度転向とは、光の進行方向が90度回転すること
で、90度俯視を得るために必要な光路変更である。特
徴的なことは面2と面5の法線ベクトルの内積が0にな
るため光路の転向と共に像の向きが完全反転すること
で、これは90度俯視において像が上下左右とも反転
し、入射された像が倒立像である場合に正立像が観察で
きることを意味する。従って、このプリズム系を面1が
望遠鏡の対物レンズに対向し、面6が接眼レンズに対向
するように保持すると、90度俯視の正立プリズム系と
して機能する。
第2図は上述した本発明の正立プリズム系を対空型の双
眼鏡に応用したものである。1と2は対物レンズ、3と
4は接眼レンズを指す。点線は光軸上の光路、即ち主光
線の光路を表す。
原理の説明を分かり易くするため、上記プリズムは完全
な形の正三角形プリズムを用いたが、底角が60度より
大きな二等辺三角形プリズム2個を用いることができ、
同形同大の二等辺三角形プリズム2個で形成すれば、製
造は前述のアミチプリズムとは比べ物にならないほど簡
単である。
底角が60度より著しく小さくすると、入射主光線に対
して底面で反射する入射角が60度より小さくなること
を意味し、光路の転向角度が90度を越えてしまうこと
となる。即ち光路の転向角度が90度を越えると、今度
は望遠鏡の観察対象側から観察しなければならないの
で、低空の対象が観察しにくくなるのは天体観測家がよ
く指摘する所である。また、これまでの説明における正
立プリズム系と同じ目的に於いて、それぞれを構成する
2個の二等辺三角形プリズムの底角を多少変えたり、大
きさを変えても、90度俯視の正立像を観察できるとい
う同じ機能を実現できることは前述の式で容易に理解さ
れよう。
また前述の説明に於いて、正三角形プリズムは完全な形
で作図したが、実際には、面2と面5にそれぞれ対向す
る稜角に近い部分等不要な部分は、大きく面を取っても
よく、この場合第2図に示したようなほぼ台形状のプリ
ズムとなるが、このような変形に於いても機能に着目し
て正三角形プリズムあるいは二等辺三角形プリズムと呼
ぶのは光学部品を扱う者にとって慣用である。
そして、上述の説明に加えて、単眼鏡では面3と面4は
貼合してもよい。
また、プリズムの各々1面ずつを反射面とし、他は屈折
のない入出射面としていることから、プリズムに代えて
平面鏡を天体望遠鏡のアタッチメントとして構成すれ
ば、大きなプリズムを用いる時に発生する色収差と球面
収差がない。
また上述の例において、双眼鏡では、その間隔を調整す
ることによって画期的な眼幅調整をすることが可能にな
る。間隔の調整に於いては、周知な同軸スライド筒のよ
うな、伸縮により両者光学素子の位置関係を変更する手
段が利用できる。さらに、地上望遠鏡や、各種測量機器
等の光学器械に組込んだり、天体望遠鏡や双眼望遠鏡の
接眼アタッチメントにしたり、その2個の光学素子の間
に胴鏡式などの回転機構を備えて直視から90度俯視ま
で連続的に俯角が変わるように構成できる。また、上記
1図の説明と2図から容易に理解されるように、正立像
を提供する接続位置は2か所あるので、双眼鏡の左右鏡
筒に対応させて光軸が対称になる様プリズムや平面鏡を
配置し、さらに左右鏡筒の、正立プリズム系を含む接眼
部に互換性を持たせることも出来る等、応用は極めて豊
富である。
[発明の効果] 以上の如く本発明の正立プリズム系は、光路は通常のア
ミチプリズムよりは長くなるが、ポロプリズムに対して
15%も短く、反射回数は理論的最低限の2回である。
しかも、入射角が60度と大きいので素材の屈折率は低
くて良く、透明度の良さや低分散を主体にした素材の選
定ができる。また、特に同形同大の二等辺三角形プリズ
ム2個で形成されている場合には、製造は前記のアミチ
プリズムとは比べ物にならない程簡単である。高解像度
と極限の明るさが要求される光学系の正立プリズム系と
して理想的なものである。
そして本発明の正立系は2回反射のみで像の正立から、
90度俯視、眼幅調整と、対空型双眼鏡の全ての条件を
満たすもので、解像度や明るさの点で非常に有利である
ことはもちろん、より広角長焦点な接眼レンズの使用を
も可能にするものであり、天体用にも最適なものであ
る。
さらにプリズムを所定の要件で平面鏡で代用したものに
あっては、プリズムよりも秀れ、特に大きなプリズムを
用いる時に発生する色収差と球面収差がない。また、二
つのプリズムや平面鏡を各々、回転または伸縮により両
者の位置関係を変更できる手段に収納することで、眼幅
調整が反射を付加することなく構成でき、あるいは、9
0度以下俯視、直視、側視用に連続または切り替え式に
変更することができる。
このように、本発明が、今まで倒立像や裏像や片眼視に
甘んじてきた天体望遠鏡の新時代を開くものであること
は間違いない。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の原理を説明する図である。 第2図は本発明の実施例である対空型の双眼鏡の光学部
品配置図である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】入射主光線に垂直な入射面を持ち、入射主
    光線が唯一の反射面に入射角60度以上で入射して反射
    するように配置された第1の光学素子と、第1の光学素
    子の反射光線が唯一の反射面で反射することにより、ほ
    ぼ90度の光路の転向と像の向きの完全反転を行うよう
    に反射面が第1の光学素子の反射面とほぼ直交して配置
    された第2の光学素子とを具備した望遠鏡アタッチメン
    ト、又は双眼鏡用の正立プリズム系。
  2. 【請求項2】前記第1、第2の光学素子のいずれもが、
    底面を内反射面とし、底面が入射面と出射面とで作る2
    つの底角が60度以上の同形同大の二等辺三角形プリズ
    ムで構成された前記請求項1記載の正立プリズム系。
JP1334562A 1989-12-22 1989-12-22 正立プリズム Expired - Lifetime JPH063494B2 (ja)

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JP1334562A JPH063494B2 (ja) 1989-12-22 1989-12-22 正立プリズム

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