JPH06347465A - 光学的検査方法 - Google Patents

光学的検査方法

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JPH06347465A
JPH06347465A JP5141710A JP14171093A JPH06347465A JP H06347465 A JPH06347465 A JP H06347465A JP 5141710 A JP5141710 A JP 5141710A JP 14171093 A JP14171093 A JP 14171093A JP H06347465 A JPH06347465 A JP H06347465A
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JP
Japan
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light
antibody
antigen
specimen
optical
Prior art date
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JP5141710A
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English (en)
Inventor
Takayuki Suga
隆之 菅
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Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
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Publication date
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  • Investigating, Analyzing Materials By Fluorescence Or Luminescence (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 抗原抗体反応の有無または種類を正確に検査
する方法を提供する。 【構成】 被検物体と抗体とを混合させる第1のステッ
プと、第1のステップで得られた混合物と光感応性物質
とを「混合」させる第2のステップと、第2のステップ
を終了した被検試料から光エコーを検出して抗原抗体反
応の有無または種類を調べる第3のステップとからな
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、被検試料からの光エコ
ーを測定することにより被検試料の抗原抗体反応の有無
または種類を光学的に検査する方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】抗原抗体反応は、そのきわめて高い特異
性を利用して、生体組織内外に由来する物質(抗原、抗
体)を検査する方法として、種々の病気の検査法に使わ
れてきた。これまでに抗原抗体反応の検査には、様々な
方法が開発されてきた。例えば、蛍光物質(プローブの
一種)で抗体を標識したもの(蛍光抗体)を使用する方
法がある。これは、抗体を予め蛍光物質で標識(標識
抗体)した上で、抗原と混合(反応)させる直接法と、
抗原を抗体(1次抗体)と混合(反応)した後、蛍光
物質で標識した二次抗体を更に混合(反応)する間接法
とがある。
【0003】混合(反応)した被検試料を、蛍光顕微鏡
で観察し、その蛍光量や、蛍光パターンから抗原抗体反
応の有無または種類を判定する。また、抗原が対応する
抗体と反応して凝集する場合、その反応のパターン、即
ち凝集の程度を調べて抗原抗体反応の有無を判定する方
法がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のような
従来の方法では、観察者が被検試料を肉眼や顕微鏡で観
察するため、判定が困難な場合や個人による判定の差が
生じてしまうので客観的に判断ができないという問題点
があった。本発明は上記問題点を鑑みてなされたもので
あり、抗原抗体反応の有無または種類を客観的に正確に
検査する方法を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者は、鋭
意研究の結果、被検試料からの光エコーを測定し、それ
から得られる情報〔位相緩和時間(T2 )、光エコーの
強度(光の有無も含む)、ゼロフォノン線に由来する光
エコーの強度と、フォノンサイドバンドに由来する光エ
コーの強度の比等〕から抗原抗体反応の有無や、種類や
程度を検知できることを見いだし、本発明を成すに至っ
た。
【0006】つまり、本発明の検査方法は、被検物体と
抗体とを混合させる第1のステップと、前記第1のステ
ップで得られた混合物と光感応性物質とを「混合」させ
る第2のステップと、前記第2のステップを終了した被
検試料から光エコーを検出して抗原抗体反応の有無また
は種類を調べる第3のステップとからなる。
【0007】
【作用】本発明で、「混合」とは単に混ぜること、反応
させること、結合させること、染色すること、又は標識
することを意味する。光エコーは物質の構造、構成成分
等の違いに極めて敏感であり、それらの違いが、位相緩
和時間(T2 )の違い等に現れる。
【0008】位相緩和時間(T2 )を例にとり、図4を
用いて説明する。物質をパルス光(励起光)で励起する
場合を考える。まずt1 時にE1 のパルス光を照射し、
続いてt2 時にE2 のパルス光を照射する。次にt3
にE3 のパルス光を照射すると、〔t3 +t2 −t1
3 +τ(τ=t2 −t1 )〕時に今度は逆に物質から
光が放射されてくる。これが光エコーである。そして、
光エコーの強度は、exp(−4τ/T2 )に比例して
減衰する。このτを変化させ、その都度光エコーの強度
を測定すると、T2 が求まる。T2 は、物質ごとに、ま
たはその物質の状態ごとに異なる。従って、T2を測定
すれば、その物質又は状態を検知することができる。こ
の測定法は、特開平4−132020号公報に開示され
ている。
【0009】本発明は、この光エコーを利用するもので
ある。光エコーを測定するためには、励起光(一般には
レーザー光)の波長に被検試料が吸収を持たなければな
らない。つまり、被測定物(被検試料)は励起光に対し
て光吸収体でなければならない。一般には、抗原抗体反
応を検査すべき被検試料は可視領域の波長の光に光の吸
収を持たない。現在、光エコーを測定するレーザとして
は紫外領域の波長のものがないので、上記の被検試料
は、励起光を吸収しない。そこで本発明では励起光の波
長に吸収を持つ光感応性物質と混合物(抗体と被検物体
との混合物)とを「混合」する。この「混合」したもの
が励起光の波長に対して光吸収体となるので、抗原抗体
反応後、直ちに光エコーを測定することが可能になる。
【0010】以下、本発明を実施例により具体的に説明
するが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0011】
【実施例1】図1は、本出願人が特願平4−28470
1号公報において提案した、被検試料からの光エコーを
測定する光エコー測定装置の構成図である。光源1は、
空間コヒーレンスと所定の時間コヒーレンスとを有し、
被検試料に対して注目する光吸収体の光学的位相緩和時
間よりも短い時間コヒーレンスを有する光を供給する。
光源1は、例えば、モード同期アルゴンイオンレーザー
で励起された色素レーザーからなる。光遅延手段3は、
図示なき可動ステージに固定されたコーナーキューブ3
aと、可動ステージを変位させる変位器3bとからな
り、コーナーキューブ3aの位置の変動により、光を遅
延させる。
【0012】位相変調手段4は、コーナーキューブ4
a、圧電素子4b、交流駆動源4cからなる。圧電素子
4bは一端が固定され他端にコーナーキューブ4aが固
定されている。位相変調手段4では、交流駆動源4cに
より圧電素子4bに所定の周波数fの交流電圧を印加し
て、圧電素子4bを周波数fで振動させる。さらに、圧
電素子4bの振動によって、周波数fでコーナーキュー
ブ4aが振動される。このコーナーキューブ4aの振動
は、光に周波数fで位相変調をおこなう。本実施例で
は、位相変調周波数は21KHzとした。
【0013】光検出器9は、光電子増倍管(フォトマ
ル)である。シャープカットフィルタ14は、照射レー
ザー光より長波長側の光のみを透過させるものである。
ロックインアンプ10は、位相変調手段4の変調周波数
の2倍の変調成分を抽出する信号処理手段である。本実
施例では、光エコー検出のためにロックインアンプ10
のロックイン周波数は、42KHzにした。
【0014】光源1から発せられた光は、光分割器2で
2つの光束に分割される。光分割器2の透過光路上に
は、所定量の光遅延を生じるように光遅延手段3が配置
されている。また、光分割器2の反射光路上には、所定
量の位相変調を生じるように位相変調手段4が配置され
ている。光遅延手段3及び位相変調手段4は、制御手段
11によって制御される。光遅延手段3及び位相変調手
段4を経た2つの光束は、光合波器5で合波される。
【0015】光合波器5で合波された光束は、レンズ6
を通して冷却装置7内にある被検試料8に集光される。
レンズ6の代わりに顕微鏡の光学系を使い被検試料を観
察しながら、光を集光してもかまわない。被検試料から
の光エコーは、シャープカットフィルター14を透過し
て、光検出器9で検出する。光検出器9の出力信号は、
ロックインアンプ10で処理される。ロックインアンプ
10の出力信号は、電気信号処理装置12を介してデー
タ処理装置13へ送られる。
【0016】被検試料の位相緩和時間(T2 )は、光遅
延器により2つの光ビームの光路長差を順次変化させる
ことにより生じる光エコーの強度の変化を記録すること
により得られる。被検物体としては、培養されたヒト喉
頭癌由来細胞(HEp−2)を用いた。また、抗体とし
ては、血清中に抗核抗体を含むものと、抗核抗体を含ま
ないものとを用いた。
【0017】上記被検物体と2種類の抗体とをそれぞれ
混合する。その後、この2つの混合物と細胞染色用色素
(光感応性物質)であるXRITCとをそれぞれ「混
合」する。このようにして得られた被検試料を使用し
た。XRITCを化学式で表すと、
【0018】
【化1】
【0019】となる。これらの被検試料を、上記の光エ
コー測定装置により検査を行ったところ、抗核抗体が存
在しない被検試料には光感応性物質が存在しないため、
光エコーが測定されず、抗核抗体の存在する被検試料か
らは光エコーが測定された。従って光エコーの有無によ
り、両者を明確に区別することができた。即ち、抗原抗
体反応の有無を区別することができた。
【0020】また、細胞染色用色素(光感応性物質)と
して、ローダミン640、テキサスレッド並びにその誘
導体、5(6)カルボキシローダミンサクシンイミジル
エステル〔5(6)CARBOXY−X−RHODAM
INE SUCCINIMIDYL ESTER〕を使
用しても同様の結果が得られた。ローダミン640を化
学式で表すと、
【0021】
【化2】
【0022】となる。テキサスレッドを化学式で表す
と、
【0023】
【化3】
【0024】となる。5(6)カルボキシローダミンサ
クシンイミジルエステルを化学式で表すと、
【0025】
【化4】
【0026】となる。また、光感応性物質は、光エコー
を測定できるものであればどの様なものでもよい。例え
ば、酵素でもよい。酵素の場合は、酵素を「混合」した
後、薬品を混ぜて酵素を励起光に対して光吸収体にすれ
ばよい。本実施例においては、光エコーを測定する際
に、上記のような装置を用いたが、これに限るものでは
なく、光エコーを測定できるものであればよい。
【0027】
【実施例2】図2は、本出願人が特願平4−98643
号公報で提案した光エコー測定装置である。実施例1の
装置と異なりこの装置では被検試料を透過してきた光を
光検出器9で検出する。
【0028】この装置で実施例1と同様の被検試料を測
定したところ、実施例1と同様に両者を区別することが
できた。即ち、抗原抗体反応の有無を区別することがで
きた。また、被検試料が非常に強い散乱体の場合には、
その散乱光をレンズで集光し、その光を光検出器9で検
出しても、同様に両者を区別することができた。
【0029】他の構成は、実施例1と同様である。
【0030】
【実施例3】図3は、本出願人が特開平4−26964
4号公報で提案した光エコー測定装置である。この装置
は、共焦点型レーザー走査顕微鏡と同様の配置をとって
おり、被検試料上の焦点位置と共焦点の位置にあるピン
ホールを通過してきた光のみを光検出器で検出する。
【0031】この装置で実施例1と同様の被検試料を測
定したところ、実施例1と同様に両者を区別することが
できた。即ち、抗原抗体反応の有無を区別することがで
きた。他の構成は、実施例1と同様である。
【0032】
【実施例4】被検物体としてヒト喉頭癌由来細胞(HE
p−2)を用いた。また、抗体としては、血清中に含ま
れている抗DNA抗体と抗核小体抗体とを用いた。ヒト
喉頭癌由来細胞(HEp−2)と上記の2種類の抗体と
をそれぞれ混合させる。その後、上記の2種類の混合物
と細胞染色用色素(光感応性物質)であるXRITCと
それぞれ「混合」する。このようにして得られた被検試
料を用いた。
【0033】これらの被検試料を実施例1及び2及び3
と同様にして検査を行ったところ、両者を明確に区別す
る事ができた。即ち、抗原抗体反応の種類の違いを区別
することができた。
【0034】
【発明の効果】以上のように、本発明は、抗原抗体反応
の有無または種類を検出できる検査方法を提供する。こ
の方法を用いれば、これまで観察者の肉眼や顕微鏡での
観察に頼っていた抗原抗体反応の検査を、客観的な数値
で現すことができ正確な検査が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本出願人による光エコー測定装置の概念図。
【図2】本出願人による光エコー測定装置の概念図。
【図3】本出願人による光エコー測定装置の概念図。
【図4】従来の光エコー測定の原理図。
【符号の説明】
1・・・光源 10・・・ロッ
クインアンプ 2・・・光分割器 11・・・制御
手段 3・・・光遅延手段 12・・・電気
信号処理装置 3a・・・コーナーキューブ 13・・・データ
処理装置 3b・・・変位器 14・・・フィル
ター 4・・・位相変調手段 15・・・ミラ
ー 4a・・・コーナーキューブ 16、17・・・
対物レンズ 4b・・・圧電素子 18・・・レンズ 4c・・・交流駆動源 19・・・半透過
鏡 5・・・光合波器 20・・・光ト
ラップ 6・・・レンズ 21・・・走査
手段 7・・・冷却装置 22・・・走査
駆動手段 8・・・被検試料 23・・・ピン
ホール 9・・・光検出器

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被検物体と抗体とを混合させる第1のス
    テップと、 前記第1のステップで得られた混合物と光感応性物質と
    を「混合」させる第2のステップと、 前記第2のステップを終了した被検試料から光エコーを
    検出して抗原抗体反応の有無または種類を調べる第3の
    ステップとを備えた光学的検査方法。
  2. 【請求項2】 前記被検物体は培養された細胞であるこ
    とを特徴とする請求項1記載の光学的検査方法。
  3. 【請求項3】 前記抗体は血清中に含まれていることを
    特徴とする請求項1記載の光学的検査方法。
JP5141710A 1993-06-14 1993-06-14 光学的検査方法 Pending JPH06347465A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5141710A JPH06347465A (ja) 1993-06-14 1993-06-14 光学的検査方法
US08/259,770 US5648221A (en) 1993-06-14 1994-06-14 Optical inspection method

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5141710A JPH06347465A (ja) 1993-06-14 1993-06-14 光学的検査方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06347465A true JPH06347465A (ja) 1994-12-22

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ID=15298405

Family Applications (1)

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JP5141710A Pending JPH06347465A (ja) 1993-06-14 1993-06-14 光学的検査方法

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JP (1) JPH06347465A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
AT503845B1 (de) * 2007-04-11 2008-03-15 Arc Austrian Res Centers Gmbh Optische messverfahren zur molekularen detektion anhand von relaxationsmessungen in optisch anisotropen nanopartikeln

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
AT503845B1 (de) * 2007-04-11 2008-03-15 Arc Austrian Res Centers Gmbh Optische messverfahren zur molekularen detektion anhand von relaxationsmessungen in optisch anisotropen nanopartikeln

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