JPH06346229A - 合金の表面保護方法及び耐フレッチング金属構造 - Google Patents
合金の表面保護方法及び耐フレッチング金属構造Info
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- JPH06346229A JPH06346229A JP6124819A JP12481994A JPH06346229A JP H06346229 A JPH06346229 A JP H06346229A JP 6124819 A JP6124819 A JP 6124819A JP 12481994 A JP12481994 A JP 12481994A JP H06346229 A JPH06346229 A JP H06346229A
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Abstract
被膜を提供する。 【構成】 ニッケル合金、コバルト合金又はチタン合金
を、特定の銅及びアルミニウムの重量%を有する銅−ア
ルミニウム合金の被膜で被覆することによって、677
℃(1250°F)という高温においてもフレッチング
摩耗を防止することができる。
Description
ルト合金及びチタン合金の高温下での耐フレッチング摩
耗性を高めるための方法に関する。
対的繰り返し微小滑りを生じて摩耗する現象をいう。フ
レッチング摩耗は、相対的に静止しているように設計さ
れてはいるものの、振動のような伝達された力によっ
て、相対的に高周波で低振幅の振動が発生してしまう2
つの部材の両接触面において起こる。
な突起があるので、フレッチング現象によって、これら
の接合点において両者が局部的に接着しやすい。この接
着によって破断が生じ、物質移動、摩耗破片又はこれら
の両方を引き起こすこともある。
又はそれらの構成元素が良い相互溶解度を有している場
合には、フレッチング摩耗の大半は接着性のものとな
る。大きな荷重及び高い周波数と同様、高温においても
この過程はたいへん促進される。
生じた場合には、応力集中が摩耗傷をつくり、フレッチ
ング疲労として特に知られている疲労強度の低下が起こ
り、これが部材を破壊させてしまう。フレッチング摩耗
を受ける物質の例としては、ターボファンの翼の根元、
摩擦ダンパー、ゆるやかに係合した軸のベアリング及び
駆動継手(ドライブカップリング)等が挙げられる。
るために接触する物質の表面に耐フレッチング被膜を形
成することが考案された。これらの被膜は軟かい金属フ
ィルムとして働き、基材の表面同志が接触することを防
止し、被膜内におけるせん断機構によって振動エネルギ
ーを散逸させる。
金のための従来技術による耐フレッチング被膜は、Cu
−Ni又はCu−Ni−Inを基礎とするものであっ
た。これらの耐フィルム被膜の有効性はいろいろな文献
に示されている。
8℃(1000°F)を越える温度においては、これら
の耐フレッチング被膜は、加速された酸化によって劣化
し、基材の表面が接触して摩耗してしまう。
射によって被膜を形成していた。この方法は溶射の照準
線(line−of−sight)の性質に由来する欠
点を有しており、溶射のような操作は、例えば薄い厚さ
の物質をそらせたりするという欠点を有している。
77℃(1250°F)という高温まで耐フレッチング
性を有する被膜を得るためには、どのような手段を講じ
ればよいかという点にある。
金、コバルト合金及びチタン合金から構成される群から
選択される合金の表面をフレッチング摩耗から保護する
ための方法において、実質的に約88から約96重量%
の銅、約4から約8重量%のアルミニウム及び0から約
4重量%の珪素から成る被膜によって前記表面を覆うこ
とを、解決手段としている。
合金の表面をフレッチング疲労から保護するための方法
において、実質的に約88から約96重量%の銅、約4
から約8重量%のアルミニウム及び0から約4重量%の
珪素から成る被膜によって前記表面を覆うことを、解決
手段としている。
ける金属構造であって、ニッケル合金、コバルト合金及
びチタン合金から構成される群から選択される基材(su
bstrate)及び該基材上の耐フレッチング被膜を含む構
造において、前記被膜が実質的に約88から約96重量
%の銅、約4から約8重量%のアルミニウム及び0から
約4重量%の珪素から成ることを、解決手段としてい
る。
表面を、本願の銅−アルミニウム合金の被膜で覆うこと
によって、約677℃(1250°F)という高温下に
おいても、接触表面の酸化及びフレッチングが防止され
る。
て説明する。
ト及びチタンの力を伝導し力を受けるベアリングの表面
は、該表面の一方又は両方を銅合金の被膜で覆うことに
よって、649℃(1200°F)以下の温度又は64
9℃(1200°F)よりも高い温度において、フレッ
チング摩耗から保護される。
銅及び約8重量%のアルミニウムを含む。この代わりと
して、前記銅合金は、銅、約4から8重量%のアルミニ
ウム及び約4重量%以下の珪素を含んでいてもよい。
元素を添加すると、約538℃(1000°F)以下の
温度においては良好な結果が得られるが、この温度より
も高い温度においては、これらの他の元素の添加によっ
て耐酸化性が低下してしまう。
(0.1ミル)から約0.1016mm(4.0ミル)
までの範囲内であればよく、好適には約0.0191m
m(0.75ミル)から約0.0381mm(1.5ミ
ル)までの範囲内がよい。
形成されてもよい。陰極アーク析出は好適な方法である
が、他のイオン蒸着も適当である。
物を本発明の被膜で覆うと、被膜で覆っていない被加工
物とはまったく異なり、少なくとも649℃(1200
°F)までの温度において、耐久性が著しく向上するこ
とが確認された。
のような部材において特に有用であるが、フレッチング
摩耗が問題となるブレード及び羽根のダンピングシステ
ムのニッケル又はニッケル合金の表面おいても有用であ
る。
F)以下の温度において有益であるので、フレッチング
摩耗を防止するための乾燥フィルムの潤滑剤、銅−ニッ
ケル及び銅−ニッケル−インジウム等の合金の被膜又は
銀めっき等の従来技術と比較して、本発明の被膜は利点
を有することがわかった。
のジェットエンジンにおいてフレッチングが問題になっ
ている温度よりも低い温度である約538℃(1000
°F)以下の温度においてのみ有効であるという欠点を
有している。
に珪素の存在下において、本発明の被膜で覆われたニッ
ケルを基礎とする合金の表面がさらされる高温環境下
で、接触表面の酸化を防止することがわかった、このこ
とによって、従来の被膜では不可能であった538℃
(1000°F)を越える温度での被膜の保護的性質の
維持が本発明により可能となった。このような高い温度
においても耐酸化性が維持されるので、従来の被膜では
不可能であったニッケルを基礎とする合金の耐フレッチ
ング性の維持が本発明により可能となった。
9.5Cr−13.5Co−4.2Mo−3Ti−1.
4Al−0.08Zr−0.05Cという組成からなり
AMS5544に該当するニッケルを基礎とする合金の
試験試料は、イオン蒸着によって被覆された。
含む合金を0.0318mm(1.25ミル)の厚さで
形成するために、従来の低圧不活性ガス蒸着チャンバー
において行われた。スプリングの形の前記試験試料は、
接触表面としてAMS5596の板試料を使って、板の
上にスプリングを載置した振動する摩耗試験機上で試験
された。
%銅及び38%ニッケルからなる従来の耐フレッチング
被膜で被覆したAMS5544の試験用スプリングが準
備され、比較試験結果を得るために同時に試験された。
0.381mm(0.015インチ)の厚み及び1.2
7mm(0.05インチ)の接触半径を有する各々の試
料の2つのスプリングは、6.81kg(15ポンド)
の荷重でもって最大7.583MPa(1100ps
i)の接触圧力を生むように、厚さ3.175mm
(0.125インチ)の2つの被覆していない板に載置
した。
れ、前記板は300Hzの周波数、0.127mm
(0.005インチ)の振幅でもって電磁シェーカーに
よって振動させられた。上記全ての試料は649℃(1
200°F)の温度をつくり出す炉の中に入れられた。
を測定し、この試験は10時間経過するか又は破壊が起
こるまでのどちらか早い方が認められるまで続けられ
た。図1に示されるように、被覆されていない基材及び
従来の耐フレッチング性被覆と比較して、本発明の被膜
はニッケル基材のフレッチング摩耗割合を著しく低下さ
せた。Cu−8Alの耐フレッチング性被膜及びCu、
4−8Al、0−4Siの耐フレッチング性被膜で被覆
したニッケル、コバルト、チタンの基材を上記のように
試験した場合でも同様な結果が得られる。
りの変更及び適合がなされた場合でも、そのような変更
及び適合は本発明の特許請求の範囲に含まれるものであ
ると解釈されるべきである。
合金を本発明の銅−アルミニウム合金の被膜で被覆する
ことにより、677℃(1250°F)という高温にお
いてもフレッチング摩耗を防止することが可能となる。
レッチング被膜を有するニッケル基材及び本発明の耐フ
レッチング被膜を有するニッケル基材について行ったフ
レッチング試験の結果を示すグラフである。
Claims (20)
- 【請求項1】 ニッケル合金、コバルト合金及びチタン
合金よりなる群から選択される合金の表面をフレッチン
グ摩耗から保護するための方法であって、実質的に約8
8から約96重量%の銅、約4から約8重量%のアルミ
ニウム及び0から約4重量%の珪素から成る被膜によっ
て前記表面を覆うことを含むことを特徴とする方法。 - 【請求項2】 前記被膜は物理的蒸着によって形成され
ることを特徴とする請求項1記載の方法。 - 【請求項3】 前記被膜は約677℃の温度まで耐フレ
ッチング性を有していることを特徴とする請求項1記載
の方法。 - 【請求項4】 前記被膜は約0.0191mmから約
0.0381mmの厚さを有することを特徴とする請求
項1記載の方法。 - 【請求項5】 ニッケルをベースとする合金の表面をフ
レッチング疲労から保護するための方法であって、実質
的に約88から約96重量%の銅、約4から約8重量%
のアルミニウム及び0から約4重量%の珪素から成る被
膜によって前記表面を覆うことを含むことを特徴とする
方法。 - 【請求項6】 前記被膜は物理的蒸着によって形成され
ることを特徴とする請求項5記載の方法。 - 【請求項7】 前記被膜は約677℃の温度まで耐フレ
ッチング性を有している請求項5記載の方法。 - 【請求項8】 前記被膜は約0.0191mmから約
0.0381mmの厚さを有することを特徴とする請求
項5記載の方法。 - 【請求項9】 前記被膜は実質的に約92重量%の銅及
び約8重量%のアルミニウムから成ることを特徴とする
請求項5記載の方法。 - 【請求項10】 前記被膜は物理的蒸着によって形成さ
れていることを特徴とする請求項9記載の方法。 - 【請求項11】 前記被膜は約677℃の温度まで耐フ
レッチング性を有することを特徴とする請求項10記載
の方法。 - 【請求項12】 前記被膜は約0.0025mmから約
0.1016mmの厚さを有することを特徴とする請求
項11記載の方法。 - 【請求項13】 前記被膜は約0.0254mmから約
0.0381mmの厚さを有することを特徴とする請求
項12記載の方法。 - 【請求項14】 前記被膜は陰極アーク析出によって形
成されることを特徴とする請求項13記載の方法。 - 【請求項15】 前記被膜は約92.5重量%の銅及び
約7.5重量%のアルミニウムを含むことを特徴とする
請求項14記載の方法。 - 【請求項16】 フレッチングを受ける金属構造であっ
て、ニッケル合金、コバルト合金及びチタン合金から構
成される群から選択される基材及び該基材上に形成され
た耐フレッチング被膜を含む構造において、前記被膜は
実質的に約88から約96重量%の銅、約4から約8重
量%のアルミニウム及び0から約4重量%の珪素から成
ることを特徴とする構造。 - 【請求項17】 前記基材はニッケルをベースとする合
金であることを特徴とする請求項16記載の構造。 - 【請求項18】 前記被膜は実質的に銅とアルミニウム
から成ることを特徴とする請求項17記載の構造。 - 【請求項19】 前記被膜は実質的に約92.5重量%
の銅及び約7.5重量%のアルミニウムから成ることを
特徴とする請求項18記載の構造。 - 【請求項20】 前記被膜は約0.0254mmから約
0.0381mmの厚さを有することを特徴とする請求
項19記載の構造。
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US072,666 | 1993-06-07 | ||
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JPH06346229A true JPH06346229A (ja) | 1994-12-20 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2018128067A1 (ja) | 2017-01-05 | 2018-07-12 | Jfeスチール株式会社 | 高強度冷延鋼板 |
-
1994
- 1994-06-07 JP JP12481994A patent/JP3710499B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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