JPH0634600A - カタラーゼ活性測定装置 - Google Patents
カタラーゼ活性測定装置Info
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- JPH0634600A JPH0634600A JP4194339A JP19433992A JPH0634600A JP H0634600 A JPH0634600 A JP H0634600A JP 4194339 A JP4194339 A JP 4194339A JP 19433992 A JP19433992 A JP 19433992A JP H0634600 A JPH0634600 A JP H0634600A
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- catalase
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 全血を用いて簡単かつ高精度にカタラーゼ活
性を測定する。 【構成】 過酸化水素電極1に対して過酸化水素選択透
過膜2および妨害物質分離膜3をこの順に配置する。
性を測定する。 【構成】 過酸化水素電極1に対して過酸化水素選択透
過膜2および妨害物質分離膜3をこの順に配置する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はカタラーゼ活性測定装
置に関し、さらに詳細にいえば、基質溶液に含まれる過
酸化水素を検体に含まれるカタラーゼにより分解させる
ことに伴なう過酸化水素の減少量に基づいて検体中のカ
タラーゼ活性を測定する装置に関する。
置に関し、さらに詳細にいえば、基質溶液に含まれる過
酸化水素を検体に含まれるカタラーゼにより分解させる
ことに伴なう過酸化水素の減少量に基づいて検体中のカ
タラーゼ活性を測定する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】血清中のカタラーゼ活性は急性および慢
性肝炎、肝癌、腎盂腎炎で高値を示し、特に急性膵炎で
は高い活性値を示すこと、これら以外の悪性腫瘍では活
性値が低くなることが知られている。また、カタラーゼ
は生体内で発生した過酸化水素を分解、解毒する酵素で
あることから炎症、生体防御の点においても注目され、
カタラーゼ活性の正確かつ迅速な測定法の確立が強く要
望されている。
性肝炎、肝癌、腎盂腎炎で高値を示し、特に急性膵炎で
は高い活性値を示すこと、これら以外の悪性腫瘍では活
性値が低くなることが知られている。また、カタラーゼ
は生体内で発生した過酸化水素を分解、解毒する酵素で
あることから炎症、生体防御の点においても注目され、
カタラーゼ活性の正確かつ迅速な測定法の確立が強く要
望されている。
【0003】現在カタラーゼ活性測定方法としては、
(1)カタラーゼの存在に起因する過酸化水素の減少を
紫外部吸収の減少として光学的に測定する方法、(2)
過酸化水素の分解に起因する酸素の生成量または過酸化
水素の減少量を酸素電極または過酸化水素電極により測
定する方法、(3)過酸化水素の分解に伴なう生成熱を
測定する方法、(4)沈殿物を定量する方法、(5)反
応後の残存過酸化水素を滴定する方法、(6)反応後の
残存過酸化水素と硫酸チタンとの複合物を形成させ、吸
光度を測定する方法(特開昭61−67499号公報参
照)、および(7)電子供与体としてメタノールを用い
る方法等が知られている。
(1)カタラーゼの存在に起因する過酸化水素の減少を
紫外部吸収の減少として光学的に測定する方法、(2)
過酸化水素の分解に起因する酸素の生成量または過酸化
水素の減少量を酸素電極または過酸化水素電極により測
定する方法、(3)過酸化水素の分解に伴なう生成熱を
測定する方法、(4)沈殿物を定量する方法、(5)反
応後の残存過酸化水素を滴定する方法、(6)反応後の
残存過酸化水素と硫酸チタンとの複合物を形成させ、吸
光度を測定する方法(特開昭61−67499号公報参
照)、および(7)電子供与体としてメタノールを用い
る方法等が知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】(1)の方法を採用し
た場合には、比較的大がかりな光学系が必要になるのみ
ならず、検体中に含まれる妨害物質の影響を受け易く、
測定精度が低下するという不都合がある。 (2)の方法を採用した場合には、検体中の溶存酸素
量、妨害物質の影響を受け易く、測定精度が低下すると
いう不都合がある。
た場合には、比較的大がかりな光学系が必要になるのみ
ならず、検体中に含まれる妨害物質の影響を受け易く、
測定精度が低下するという不都合がある。 (2)の方法を採用した場合には、検体中の溶存酸素
量、妨害物質の影響を受け易く、測定精度が低下すると
いう不都合がある。
【0005】(3)の方法を採用した場合には、生成熱
を精度よく測定するために特殊な測定装置が必要である
のみならず、生成熱の測定に当っては検体、検体収容部
等の熱容量の影響を受けるので、測定精度を余り高める
ことができないという不都合がある。 (4)の方法を採用した場合には、沈殿物を収集する等
の作業が必要であり、全体として作業が著しく繁雑化す
るという不都合がある。
を精度よく測定するために特殊な測定装置が必要である
のみならず、生成熱の測定に当っては検体、検体収容部
等の熱容量の影響を受けるので、測定精度を余り高める
ことができないという不都合がある。 (4)の方法を採用した場合には、沈殿物を収集する等
の作業が必要であり、全体として作業が著しく繁雑化す
るという不都合がある。
【0006】(5)の方法を採用した場合には、特殊な
装置が必要であり、しかも滴定のための作業が著しく繁
雑化するという不都合がある。 (6)の方法を採用した場合には、強酸を使用するので
危険性が高くなるのみならず、複合物を形成させるため
の作業が繁雑であるという不都合がある。 (7)の方法を採用した場合には、全体として作業が著
しく繁雑化するという不都合がある。
装置が必要であり、しかも滴定のための作業が著しく繁
雑化するという不都合がある。 (6)の方法を採用した場合には、強酸を使用するので
危険性が高くなるのみならず、複合物を形成させるため
の作業が繁雑であるという不都合がある。 (7)の方法を採用した場合には、全体として作業が著
しく繁雑化するという不都合がある。
【0007】即ち、何れの測定方法を採用しても、測定
精度の低下、作業の繁雑化、特殊な装置が必要である等
の不都合があり、特殊な装置が不要であるとともに作業
を著しく簡素化でき、しかも高い測定精度を達成できる
測定装置が臨床検査における必要性を考慮して強く要望
されていた。
精度の低下、作業の繁雑化、特殊な装置が必要である等
の不都合があり、特殊な装置が不要であるとともに作業
を著しく簡素化でき、しかも高い測定精度を達成できる
測定装置が臨床検査における必要性を考慮して強く要望
されていた。
【0008】
【発明の目的】この発明は上記の問題点に鑑みてなされ
たものであり、特殊な装置が不要であるとともに作業を
著しく簡素化でき、しかも高い測定精度を達成できるカ
タラーゼ活性測定装置を提供することを目的としてい
る。
たものであり、特殊な装置が不要であるとともに作業を
著しく簡素化でき、しかも高い測定精度を達成できるカ
タラーゼ活性測定装置を提供することを目的としてい
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの、請求項1のカタラーゼ活性測定装置は、過酸化水
素量に対応する電気信号を出力する過酸化水素電極に対
して過酸化水素選択透過膜および妨害物質の拡散透過を
阻止する妨害物質分離膜がこの順に配置されてある。
めの、請求項1のカタラーゼ活性測定装置は、過酸化水
素量に対応する電気信号を出力する過酸化水素電極に対
して過酸化水素選択透過膜および妨害物質の拡散透過を
阻止する妨害物質分離膜がこの順に配置されてある。
【0010】請求項2のカタラーゼ活性測定装置は、妨
害物質分離膜が取外し可能に配置されてある。請求項3
のカタラーゼ活性測定装置は、過酸化水素選択透過膜が
取外し可能に配置されてある。
害物質分離膜が取外し可能に配置されてある。請求項3
のカタラーゼ活性測定装置は、過酸化水素選択透過膜が
取外し可能に配置されてある。
【0011】
【作用】請求項1のカタラーゼ活性測定装置であれば、
過酸化水素量を過酸化水素電極で測定するのであるから
特殊な測定装置が必要でない。また、基質溶液と検体と
をそのまま過酸化水素電極に点着すると、検体中の妨害
物質の影響を受けて過酸化水素電極から出力される電気
信号が変動し、正確なカタラーゼ活性値の測定を行なう
ことができないのであるが、この発明においては、妨害
物質分離膜により検体中の妨害物質が分離され、妨害物
質が分離された検体中のカタラーゼ活性に対応して基質
溶液中の過酸化水素が分解される。そして、残存する過
酸化水素のみが過酸化水素選択透過膜を通して過酸化水
素電極の表面に導かれるので、カタラーゼ活性に高精度
に対応する量の過酸化水素に基づいて過酸化水素電極か
ら電気信号を出力できる。また、以上の説明から明らか
なように、過酸化水素電極に対して妨害物質分離膜およ
び過酸化水素選択透過膜を予め配置しておき、この状態
で検体および基質溶液をこの順に点着または滴下するだ
けでよいから、全体として作業を著しく簡素化できる。
過酸化水素量を過酸化水素電極で測定するのであるから
特殊な測定装置が必要でない。また、基質溶液と検体と
をそのまま過酸化水素電極に点着すると、検体中の妨害
物質の影響を受けて過酸化水素電極から出力される電気
信号が変動し、正確なカタラーゼ活性値の測定を行なう
ことができないのであるが、この発明においては、妨害
物質分離膜により検体中の妨害物質が分離され、妨害物
質が分離された検体中のカタラーゼ活性に対応して基質
溶液中の過酸化水素が分解される。そして、残存する過
酸化水素のみが過酸化水素選択透過膜を通して過酸化水
素電極の表面に導かれるので、カタラーゼ活性に高精度
に対応する量の過酸化水素に基づいて過酸化水素電極か
ら電気信号を出力できる。また、以上の説明から明らか
なように、過酸化水素電極に対して妨害物質分離膜およ
び過酸化水素選択透過膜を予め配置しておき、この状態
で検体および基質溶液をこの順に点着または滴下するだ
けでよいから、全体として作業を著しく簡素化できる。
【0012】請求項2のカタラーゼ活性測定装置であれ
ば、測定に伴なってかなり目詰りが発生する妨害物質分
離膜のみを簡単に取外し、新たな妨害物質分離膜と交換
できるのであるから、目詰りに起因する測定精度の低下
を未然に阻止できる。また、妨害物質分離膜のみを廃棄
すればよいので、過酸化水素電極等は継続的に使用で
き、省資源に貢献できる。
ば、測定に伴なってかなり目詰りが発生する妨害物質分
離膜のみを簡単に取外し、新たな妨害物質分離膜と交換
できるのであるから、目詰りに起因する測定精度の低下
を未然に阻止できる。また、妨害物質分離膜のみを廃棄
すればよいので、過酸化水素電極等は継続的に使用で
き、省資源に貢献できる。
【0013】請求項3のカタラーゼ活性測定装置であれ
ば、過酸化水素選択透過膜をも簡単に取外し、新たな過
酸化水素選択透過膜と交換できるのであるから、過酸化
水素選択透過膜の劣化に起因する測定精度の低下を未然
に防止できる。また、妨害物質分離膜、過酸化水素選択
透過膜の少なくとも一方のみを廃棄すればよいので、過
酸化水素電極等は継続的に使用でき、省資源に貢献でき
る。
ば、過酸化水素選択透過膜をも簡単に取外し、新たな過
酸化水素選択透過膜と交換できるのであるから、過酸化
水素選択透過膜の劣化に起因する測定精度の低下を未然
に防止できる。また、妨害物質分離膜、過酸化水素選択
透過膜の少なくとも一方のみを廃棄すればよいので、過
酸化水素電極等は継続的に使用でき、省資源に貢献でき
る。
【0014】
【実施例】以下、実施例を示す添付図面によって詳細に
説明する。図1はこの発明のカタラーゼ活性測定装置の
一実施例の要部を概略的に示す縦断面図であり、白金等
からなる中心電極1aおよび銀等からなる対向電極1b
を含む過酸化水素電極1の表面を覆うようにアセチルセ
ルロース等からなる過酸化水素選択透過膜2が配置され
ているとともに、過酸化水素選択透過膜2を覆うように
ポリカーボネート等からなる妨害物質分離膜3が配置さ
れている。尚、過酸化水素電極1から出力される電気信
号に対して所定の除算処理等を行なってカタラーゼ活性
値を得る演算部4が設けられている。
説明する。図1はこの発明のカタラーゼ活性測定装置の
一実施例の要部を概略的に示す縦断面図であり、白金等
からなる中心電極1aおよび銀等からなる対向電極1b
を含む過酸化水素電極1の表面を覆うようにアセチルセ
ルロース等からなる過酸化水素選択透過膜2が配置され
ているとともに、過酸化水素選択透過膜2を覆うように
ポリカーボネート等からなる妨害物質分離膜3が配置さ
れている。尚、過酸化水素電極1から出力される電気信
号に対して所定の除算処理等を行なってカタラーゼ活性
値を得る演算部4が設けられている。
【0015】上記の構成のカタラーゼ活性測定装置を用
いて、検体としての血液中のカタラーゼ活性値を測定す
る場合には、先ず妨害物質分離膜3上に血液を点着し、
次いで妨害物質分離膜3上に既知の過酸化水素濃度の基
質溶液を点着すればよい。以上の点着作業が行なわれれ
ば、血液中の血球等は妨害物質分離膜3により拡散透過
が阻止され、血球等が排除された血液成分のみが妨害物
質分離膜を拡散透過する。また、基質溶液にはこのよう
な妨害物質は含まれていないのであるから、そのまま妨
害物質分離膜3を拡散透過する。そして、拡散透過後
に、血液中のカタラーゼ活性値に対応する量の過酸化水
素が分解され、過酸化水素の量がカタラーゼ活性値およ
び経過時間に対応して減少するので、過酸化水素選択透
過膜2を通して過酸化水素電極1の表面に到達する過酸
化水素の量も同様に減少する。尚、妨害物質分離膜3を
透過した検体に含まれる妨害物質が存在していても過酸
化水素選択透過膜2により拡散透過が阻止され、測定精
度の低下を未然に防止できる。
いて、検体としての血液中のカタラーゼ活性値を測定す
る場合には、先ず妨害物質分離膜3上に血液を点着し、
次いで妨害物質分離膜3上に既知の過酸化水素濃度の基
質溶液を点着すればよい。以上の点着作業が行なわれれ
ば、血液中の血球等は妨害物質分離膜3により拡散透過
が阻止され、血球等が排除された血液成分のみが妨害物
質分離膜を拡散透過する。また、基質溶液にはこのよう
な妨害物質は含まれていないのであるから、そのまま妨
害物質分離膜3を拡散透過する。そして、拡散透過後
に、血液中のカタラーゼ活性値に対応する量の過酸化水
素が分解され、過酸化水素の量がカタラーゼ活性値およ
び経過時間に対応して減少するので、過酸化水素選択透
過膜2を通して過酸化水素電極1の表面に到達する過酸
化水素の量も同様に減少する。尚、妨害物質分離膜3を
透過した検体に含まれる妨害物質が存在していても過酸
化水素選択透過膜2により拡散透過が阻止され、測定精
度の低下を未然に防止できる。
【0016】したがって、演算部4において、点着当初
(例えば、基質溶液を点着してから数秒程度経過した時
点)における電気信号と所定時間(例えば1分程度)が
経過した時点における電気信号との比等を算出し、算出
値に基づく換算処理等を行なうことにより血液中のカタ
ラーゼ活性値を得ることができる。但し、基質溶液の点
着量を正確に設定できる場合には、比等の算出を省略で
きる。
(例えば、基質溶液を点着してから数秒程度経過した時
点)における電気信号と所定時間(例えば1分程度)が
経過した時点における電気信号との比等を算出し、算出
値に基づく換算処理等を行なうことにより血液中のカタ
ラーゼ活性値を得ることができる。但し、基質溶液の点
着量を正確に設定できる場合には、比等の算出を省略で
きる。
【0017】また、妨害物質分離膜3がある程度以上目
詰りした場合には、目詰りした妨害物質分離膜3を新た
な妨害物質分離膜3と交換することにより、電気信号の
目詰りに起因する増加を防止できる。好ましくは1回の
測定毎に妨害物質分離膜3を交換する。以上の説明から
明らかなように、例えば、全血を検体として使用した場
合であっても、血球等は妨害物質分離膜3により分離さ
れるので、血球分離、希釈等の前処理を行なう必要がな
くなり、この面からも全体としての作業を著しく簡素化
できる。
詰りした場合には、目詰りした妨害物質分離膜3を新た
な妨害物質分離膜3と交換することにより、電気信号の
目詰りに起因する増加を防止できる。好ましくは1回の
測定毎に妨害物質分離膜3を交換する。以上の説明から
明らかなように、例えば、全血を検体として使用した場
合であっても、血球等は妨害物質分離膜3により分離さ
れるので、血球分離、希釈等の前処理を行なう必要がな
くなり、この面からも全体としての作業を著しく簡素化
できる。
【0018】
【具体例】基質溶液として30ppm過酸化水素溶液
(50mMリン酸緩衝液、100mMKCl)を用い、検体
として全血を用いた。血液10μlを妨害物質分離膜3
上に点着した後、基質溶液10μlを妨害物質分離膜3
上に点着し、過酸化水素電極1から出力される電気信号
を計測した。この結果、カタラーゼ活性がある血液を点
着した場合には、図2(A)に示すように、点着当初に
電気信号が急峻に立上った後、電気信号が比較的急峻に
減少した。これに対してカタラーゼ活性がない血液を点
着した場合には、図2(B)に示すように、点着当初に
電気信号が急峻に立上った後、電気信号が比較的なだら
かに減少した。
(50mMリン酸緩衝液、100mMKCl)を用い、検体
として全血を用いた。血液10μlを妨害物質分離膜3
上に点着した後、基質溶液10μlを妨害物質分離膜3
上に点着し、過酸化水素電極1から出力される電気信号
を計測した。この結果、カタラーゼ活性がある血液を点
着した場合には、図2(A)に示すように、点着当初に
電気信号が急峻に立上った後、電気信号が比較的急峻に
減少した。これに対してカタラーゼ活性がない血液を点
着した場合には、図2(B)に示すように、点着当初に
電気信号が急峻に立上った後、電気信号が比較的なだら
かに減少した。
【0019】図3は標準血清を用いて同様の測定を行な
い、基質溶液点着60秒後の電気信号を計測した結果を
示す図であり、カタラーゼ活性値の増加に対応してほぼ
直線的に電気信号が減少していることが分る。即ち、過
酸化水素電極1に対して過酸化水素選択透過膜2および
妨害物質分離膜3を配置することにより妨害物質の影響
を十分に排除できていることが分る。
い、基質溶液点着60秒後の電気信号を計測した結果を
示す図であり、カタラーゼ活性値の増加に対応してほぼ
直線的に電気信号が減少していることが分る。即ち、過
酸化水素電極1に対して過酸化水素選択透過膜2および
妨害物質分離膜3を配置することにより妨害物質の影響
を十分に排除できていることが分る。
【0020】
【実施例2】図4はこの発明のカタラーゼ活性測定装置
の他の実施例の要部を概略的に示す縦断面図であり、図
1の実施例と異なる点は、妨害物質分離膜3が所定間隔
毎に装着された長尺フィルム5をカートリッジ容器6内
に収容し、カートリッジ容器6の一方の室6aから他方
の室6bに向かって長尺フィルム5を移動させ得るよう
にした点のみである。但し、カートリッジ容器6の両室
を連結するブリッジ部6cにおいて妨害物質分離膜3を
過酸化水素選択透過膜2と接触させ得るように、例えば
過酸化水素電極1を上昇可能に支持している。また、長
尺フィルム5の、妨害物質分離膜3が装着される箇所に
は、検体、基質溶液の透過を許容する開口が形成されて
いる。
の他の実施例の要部を概略的に示す縦断面図であり、図
1の実施例と異なる点は、妨害物質分離膜3が所定間隔
毎に装着された長尺フィルム5をカートリッジ容器6内
に収容し、カートリッジ容器6の一方の室6aから他方
の室6bに向かって長尺フィルム5を移動させ得るよう
にした点のみである。但し、カートリッジ容器6の両室
を連結するブリッジ部6cにおいて妨害物質分離膜3を
過酸化水素選択透過膜2と接触させ得るように、例えば
過酸化水素電極1を上昇可能に支持している。また、長
尺フィルム5の、妨害物質分離膜3が装着される箇所に
は、検体、基質溶液の透過を許容する開口が形成されて
いる。
【0021】したがって、この実施例の場合には、単に
長尺フィルム5を所定距離移動させるだけで簡単に妨害
物質分離膜3を交換でき、妨害物質分離膜3の交換を含
む全作業を簡素化できる。また、妨害物質分離膜3はカ
ートリッジ容器6の室6bに収容されるのであるから、
検体として血液を用いる場合における感染症の危険性を
著しく低減できる。
長尺フィルム5を所定距離移動させるだけで簡単に妨害
物質分離膜3を交換でき、妨害物質分離膜3の交換を含
む全作業を簡素化できる。また、妨害物質分離膜3はカ
ートリッジ容器6の室6bに収容されるのであるから、
検体として血液を用いる場合における感染症の危険性を
著しく低減できる。
【0022】
【実施例3】図5はこの発明のカタラーゼ活性測定装置
のさらに他の実施例の要部を概略的に示す縦断面図であ
り、図1の実施例と異なる点は、過酸化水素選択透過膜
2および妨害物質分離膜3をそれぞれキャップ2a,3
aにより過酸化水素電極1に取外し可能に装着した点の
みである。
のさらに他の実施例の要部を概略的に示す縦断面図であ
り、図1の実施例と異なる点は、過酸化水素選択透過膜
2および妨害物質分離膜3をそれぞれキャップ2a,3
aにより過酸化水素電極1に取外し可能に装着した点の
みである。
【0023】したがって、この実施例の場合には、必要
に応じて過酸化水素選択透過膜2、妨害物質分離膜3を
簡単に交換できる。したがって、必要がある膜のみを交
換することにより過酸化水素電極1を使用できる寿命を
著しく長くできるとともに、省資源に貢献できる。尚、
この発明は上記の実施例に限定されるものではなく、例
えば、過酸化水素選択透過膜2、妨害物質分離膜3とし
て他の材質からなるものを採用することが可能であるほ
か、この発明の要旨を変更しない範囲内において種々の
設計変更を施すことが可能である。
に応じて過酸化水素選択透過膜2、妨害物質分離膜3を
簡単に交換できる。したがって、必要がある膜のみを交
換することにより過酸化水素電極1を使用できる寿命を
著しく長くできるとともに、省資源に貢献できる。尚、
この発明は上記の実施例に限定されるものではなく、例
えば、過酸化水素選択透過膜2、妨害物質分離膜3とし
て他の材質からなるものを採用することが可能であるほ
か、この発明の要旨を変更しない範囲内において種々の
設計変更を施すことが可能である。
【0024】
【発明の効果】以上のように請求項1の発明は、検体お
よび基質溶液をこの順に点着または滴下するだけでよい
から、血球分離、希釈作業等が不要になり、全体として
作業を著しく簡素化でき、しかも検体中の妨害物質の影
響を排除して高精度なカタラーゼ活性の測定を達成で
き、さらに特殊な測定装置を用いることなくカタラーゼ
活性測定装置を構成できるという特有の効果を奏する。
よび基質溶液をこの順に点着または滴下するだけでよい
から、血球分離、希釈作業等が不要になり、全体として
作業を著しく簡素化でき、しかも検体中の妨害物質の影
響を排除して高精度なカタラーゼ活性の測定を達成で
き、さらに特殊な測定装置を用いることなくカタラーゼ
活性測定装置を構成できるという特有の効果を奏する。
【0025】請求項2の発明は、測定に伴なってかなり
目詰りが発生する妨害物質分離膜のみを簡単に取外し、
新たな妨害物質分離膜と交換できるのであるから、目詰
りに起因する測定精度の低下を未然に阻止できるととも
に、妨害物質分離膜のみを廃棄すればよいので、過酸化
水素電極等は継続的に使用でき、省資源に貢献できると
いう特有の効果を奏する。
目詰りが発生する妨害物質分離膜のみを簡単に取外し、
新たな妨害物質分離膜と交換できるのであるから、目詰
りに起因する測定精度の低下を未然に阻止できるととも
に、妨害物質分離膜のみを廃棄すればよいので、過酸化
水素電極等は継続的に使用でき、省資源に貢献できると
いう特有の効果を奏する。
【0026】請求項3の発明は、過酸化水素選択透過膜
をも簡単に取外し、新たな過酸化水素選択透過膜と交換
できるのであるから、過酸化水素選択透過膜の劣化に起
因する測定精度の低下を未然に防止できるとともに、妨
害物質分離膜、過酸化水素選択透過膜の少なくとも一方
のみを廃棄すればよいので、過酸化水素電極等は継続的
に使用でき、省資源に貢献できるという特有の効果を奏
する。
をも簡単に取外し、新たな過酸化水素選択透過膜と交換
できるのであるから、過酸化水素選択透過膜の劣化に起
因する測定精度の低下を未然に防止できるとともに、妨
害物質分離膜、過酸化水素選択透過膜の少なくとも一方
のみを廃棄すればよいので、過酸化水素電極等は継続的
に使用でき、省資源に貢献できるという特有の効果を奏
する。
【図1】この発明のカタラーゼ活性測定装置の一実施例
の要部を概略的に示す縦断面図である。
の要部を概略的に示す縦断面図である。
【図2】全血を検体とした測定結果を示す図である。
【図3】標準血清を用いて同様の測定を行ない、基質溶
液点着60秒後の電気信号を計測した結果を示す図であ
る。
液点着60秒後の電気信号を計測した結果を示す図であ
る。
【図4】この発明のカタラーゼ活性測定装置の他の実施
例の要部を概略的に示す縦断面図である。
例の要部を概略的に示す縦断面図である。
【図5】この発明のカタラーゼ活性測定装置のさらに他
の実施例の要部を概略的に示す縦断面図である。
の実施例の要部を概略的に示す縦断面図である。
1 過酸化水素電極 2 過酸化水素選択透過膜 3 妨害物質分離膜
Claims (3)
- 【請求項1】 基質溶液に含まれる過酸化水素を検体に
含まれるカタラーゼにより分解させることに伴なう過酸
化水素の減少量に基づいて検体中のカタラーゼ活性を測
定する装置であって、過酸化水素量に対応する電気信号
を出力する過酸化水素電極(1)に対して過酸化水素選
択透過膜(2)および妨害物質の拡散透過を阻止する妨
害物質分離膜(3)がこの順に配置されてあることを特
徴とするカタラーゼ活性測定装置。 - 【請求項2】 妨害物質分離膜(3)が取外し可能に配
置されてある請求項1に記載のカタラーゼ活性測定装
置。 - 【請求項3】 過酸化水素選択透過膜(2)が取外し可
能に配置されてある請求項2に記載のカタラーゼ活性測
定装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4194339A JPH0634600A (ja) | 1992-07-22 | 1992-07-22 | カタラーゼ活性測定装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4194339A JPH0634600A (ja) | 1992-07-22 | 1992-07-22 | カタラーゼ活性測定装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0634600A true JPH0634600A (ja) | 1994-02-08 |
Family
ID=16322948
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4194339A Pending JPH0634600A (ja) | 1992-07-22 | 1992-07-22 | カタラーゼ活性測定装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0634600A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
AU719581B2 (en) * | 1996-09-13 | 2000-05-11 | Lifescan, Inc. | Analytic cell |
US6193865B1 (en) | 1997-09-11 | 2001-02-27 | Usf Filtration And Separations Group, Inc. | Analytic cell |
US6652734B1 (en) | 1999-03-16 | 2003-11-25 | Lifescan, Inc. | Sensor with improved shelf life |
US6878251B2 (en) | 1998-03-12 | 2005-04-12 | Lifescan, Inc. | Heated electrochemical cell |
JPWO2011129193A1 (ja) * | 2010-04-16 | 2013-07-18 | アークレイ株式会社 | センサ及び干渉物質の除去方法 |
-
1992
- 1992-07-22 JP JP4194339A patent/JPH0634600A/ja active Pending
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US7335292B2 (en) | 1998-03-20 | 2008-02-26 | Lifescan, Inc. | Sensor with improved shelf life |
US6652734B1 (en) | 1999-03-16 | 2003-11-25 | Lifescan, Inc. | Sensor with improved shelf life |
JPWO2011129193A1 (ja) * | 2010-04-16 | 2013-07-18 | アークレイ株式会社 | センサ及び干渉物質の除去方法 |
JP5785937B2 (ja) * | 2010-04-16 | 2015-09-30 | アークレイ株式会社 | センサ及び干渉物質の除去方法 |
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