JPH06345907A - ポリオレフィン樹脂組成物 - Google Patents

ポリオレフィン樹脂組成物

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JPH06345907A
JPH06345907A JP15811893A JP15811893A JPH06345907A JP H06345907 A JPH06345907 A JP H06345907A JP 15811893 A JP15811893 A JP 15811893A JP 15811893 A JP15811893 A JP 15811893A JP H06345907 A JPH06345907 A JP H06345907A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polyolefin resin
indium
resin composition
molding
fine particles
Prior art date
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Pending
Application number
JP15811893A
Other languages
English (en)
Inventor
Takashi Ono
堯之 小野
Yutaka Mukai
豊 向井
Nobuyuki Shiratori
伸之 白鳥
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Eneos Corp
Original Assignee
Japan Energy Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by Japan Energy Corp filed Critical Japan Energy Corp
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Publication of JPH06345907A publication Critical patent/JPH06345907A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 加熱溶融による成形の際に前処理としての乾
燥工程が不要で、しかも成形加工時に分解ガスの発生も
なく、また、吸湿による機械的特性や寸法に著しい変化
がなく、軽量、低価格でかつ生産性の良い樹脂組成物の
提供。 【構成】 ポリオレフィン樹脂にインジウムまたはイン
ジウム合金の微粒子を含有させてなるもので、特に好ま
しくは、ポリプロピレン、ポリエチレンまたはポリスチ
レンに1〜100μmの粒子径を有する前記微粒子を0.
005〜1重量%配合させたポリオレフィン樹脂組成
物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリオレフィン樹脂組
成物に関し、特には、プラスチックの耐摩耗性、撥水
性、溶融流動特性、射出成形性、加工性等が改良された
ポリオレフィン樹脂組成物に係るものである。
【0002】本発明のポリオレフィン樹脂組成物は、表
面が平滑なプラスチック歯車や人工関節等の摺動材料、
静電防止材料、氷雪固着防止材料、船舶や海水中での海
藻や貝類による汚れ防止材料として利用できる。また、
射出成形において、溶融流動性が改良されることから成
形サイクルが短縮化し、さらに自己潤滑性を有すること
から金型からの離型性が良くなり、射出成形性が向上す
る。
【0003】摺動材料としての具体的な用途は、家庭電
気製品をはじめ、OA機器、AV機器、自動車関連部
品、各種産業機器の駆動部分である、歯車、カム、ロー
ラー、軸受け等の摺動部品である。
【0004】静電防止は、プラスチック製品の汚れ防止
の観点から、電気絶縁性のプラスチック材料に課せられ
た大きな課題である。
【0005】成形性の向上、即ち、成形サイクルを短縮
することは、製品の生産効率に直接影響し、現在では、
成形サイクルの短縮目標が、秒単位/サイクルの段階に
あるといわれている。
【0006】
【従来の技術】従来、歯車等の摺動部品には、機械的特
性、耐熱性等に優れた金属材料が使用されていたが、そ
の後、プラスチック材料が進歩し、また、装置・部品の
軽量化の流れから、摺動性を有するプラスチック材料が
使用されてきている。
【0007】この摺動部品用のプラスチック材料として
は、ポリアセタール、ナイロン等の汎用エンジニアリン
グプラスチックやポリテトラフルオロエチレン等のフッ
素系樹脂が使用されている。しかし、ポリアセタール
は、加熱溶融による成形の際、前処理としての乾燥工程
が必要であり、さらに、成形加工時に発生する分解ガス
等による汚れが金型に堆積するため、長期間の連続生産
が困難である。
【0008】また、ナイロンは、吸湿性を有し、吸湿し
た材料は加熱溶融による成形の際、ポリアセタールと同
様に、前処理として乾燥工程が必要であり、さらに、成
形品も吸湿性を有することから、吸湿が進むにつれて、
機械的特性や寸法が著しく変化し、雰囲気の影響を大き
く受ける欠点を有する。
【0009】ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素系
樹脂は、高価であり、また、成形性が劣る等の欠点を有
する。
【0010】さらに、歯車等の摺動部品を使用する電気
・電子機器は、低価格で、かつ高性能が要求されている
ことから、摺動部品用の材料にも、低価格で、かつ生産
性の高いことが要求されている。
【0011】さらに、プラスチックの静電防止法とし
て、従来より、プラスチック材料表面に界面活性剤を塗
布したり、また、界面活性剤や導電性の金属粉等を練り
込む方法がある。界面活性剤の塗布法では、塗布層が拭
き取られる等により静電防止能が低下したり、長期間の
帯電防止能の維持が困難になる。
【0012】銅、ニッケル、銀、その他の導電性の金属
粉等の練り込みでは、金属色に着色するためカラーリン
グが困難になり、また、配合量を多くする必要から材料
の比重が大きくなる等の欠点を有していた。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記課題を
解決するもので、本発明の目的は、加熱溶融による成形
の際に前処理としての乾燥工程が不要で、しかも成形加
工時に分解ガスの発生もなく、また、吸湿による機械的
特性や寸法に著しい変化がなく、軽量、低価格でかつ生
産性の良い樹脂組成物を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記した
従来の歯車用等のプラスチック系摺動材料やプラスチッ
ク系帯電防止材料の欠点を解決するため鋭意検討した結
果、汎用樹脂であるポリプロピレン、高密度ポリエチレ
ン、低密度ポリエチレン、ポリスチレン等のポリオレフ
ィン樹脂にインジウムやインジウム合金を配合すること
により上記した材料の欠点を排除できるプラスチック組
成物を見いだし、本発明に至った。
【0015】本発明のポリオレフィン樹脂組成物は、ポ
リオレフィン樹脂にインジウムまたはインジウム合金の
微粒子を含有させてなるもので、特に好ましくは、ポリ
プロピレン、ポリエチレンまたはポリスチレンに1〜1
00μmの粒子径を有する前記微粒子を0.005〜1重
量%配合させたものである。
【0016】本発明にいうポリオレフィン樹脂は、汎用
プラスチックの範疇にあるもので、国内外で多量に生産
されている低価格で且つ容易に入手できる樹脂であり、
これら各種のポリオレフィン樹脂について特に支障なく
用いることができる。本発明は、特に、ポリプロピレ
ン、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、ポリス
チレン等が好適である。
【0017】本発明で用いるインジウムは、一般には亜
鉛精錬の副産物等として回収されている。本発明ではイ
ンジウムだけでなくインジウムの合金も用いることがで
きる。このインジウム合金としては、インジウムに、
金、銀、錫、鉛、銅、亜鉛、アルミニウム、アンチモ
ン、ビスマス、カドミニウム、ガリウム、リチウム、マ
ンガン、ニッケル、テルル、タリウム等の1種または2
種以上を添加したものを用いることができ、特には、イ
ンジウムはんだとして用いられているものが、低融点で
好適である。
【0018】本発明で使用するインジウム微粒子は、1
〜100μmの微粒子として使用することが好ましく、
特には、金属微粒子の分散性から1〜50μmの微粒子
とすることが好ましい。低融点金属の微粒化は、上記金
属を特定の有機溶媒中で低融点金属の融点以上の温度条
件下で撹拌することにより極めて容易に得ることができ
る。
【0019】上記金属微粒子のポリオレフィン樹脂への
配合量は、目的とする特性発現に応じて決められるが、
一般には、0.005〜1重量%の範囲で適宜選定され
る。配合量が0.005重量%以下では物性改良効果は
小さく、また、配合量が1重量%以上になっても物性改
良効果が小さくなり、配合量が0.005〜1重量%の
範囲から外れるとあまり好ましくない。配合量が0.0
05重量%以下で物性改良効果が小さくなるのは、濃度
因子により金属の分散が悪くなるためで、配合量が1重
量%以上で物性改良効果が小さくなるのは、微粒化して
配合した金属が凝集して分散が悪くなるためと推測され
る。
【0020】
【実施例】
(実施例1〜6、比較例)トリエチレングリコール中で
微粒化処理して得た平均粒径が約30μmのインジウム
とポリプロピレン(日鉱石油化学(株)販売の4800J
G)を、ラボプラストミル((株)東洋精機製作所製)を
用いて混練、配合し、インジウムを0.1重量%〜1重
量%含有するペレットを調製した。得られたペレットの
メルトフローレート(MFR)をJIS K7210に従
って測定した。また、得られたペレットを、射出成形機
((株)山城精機製作所製)により、50mmx90mmの試
験片に成形し、摩耗量の測定、静摩擦係数、水との接触
角の測定および体積固有抵抗の測定を行った。この結果
を表1に示した。尚、比較のため、インジウムを配合し
ていないポリプロピレンについても同様の測定を行な
い、併せて表1に示した。この結果から明らかなよう
に、耐摩耗性、MFRが著しく向上し、自己潤滑性及び
帯電防止性能を有することが分かる。
【表1】
【0021】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のポリオレ
フィン樹脂組成物は、次に示す効果を有する。
【0022】1)耐摩耗性が向上することから、従来の
ポリオレフィンでは機能上利用できなかった歯車、軸
受、カム、ジョイント、人工関節等の摺動材料としての
用途が開ける。 2)撥水性を有することから、氷雪固着防止材料、船舶
や海水中での海藻や貝類による汚れ防止材料としての用
途が期待できる。 3)メルトフローレート(MFR)が大幅に向上し、ま
た、自己潤滑性を有することから、ポリオレフィンの用
途の大半である射出成形において、成形サイクルが短縮
でき、離形性が良くなり、成形コストの削減に寄与でき
る。 4)帯電防止性能を有することから、摺動材料としてだ
けでなく、プラスチック製品の汚れ防止効果が大きく、
家庭電気製品、OA機器、AV機器等のハウジングをは
じめ、その他の製品用としても製品価値の向上につなが
る。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリオレフィン樹脂にインジウムまたは
    インジウム合金の微粒子を含有させたことからなるポリ
    オレフィン樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のインジウムまたはイン
    ジウム合金の微粒子が、1〜100μmの粒子径で、ポ
    リオレフィン樹脂に対し0.005〜1重量%配合した
    ことを特徴とするポリオレフィン樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載のポリオレフィ
    ン樹脂がポリプロピレン、ポリエチレンまたはポリスチ
    レンであることを特徴とするポリオレフィン樹脂組成
    物。
JP15811893A 1993-06-04 1993-06-04 ポリオレフィン樹脂組成物 Pending JPH06345907A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP15811893A JPH06345907A (ja) 1993-06-04 1993-06-04 ポリオレフィン樹脂組成物

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JP15811893A JPH06345907A (ja) 1993-06-04 1993-06-04 ポリオレフィン樹脂組成物

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JPH06345907A true JPH06345907A (ja) 1994-12-20

Family

ID=15664697

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP15811893A Pending JPH06345907A (ja) 1993-06-04 1993-06-04 ポリオレフィン樹脂組成物

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JP (1) JPH06345907A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE3925159A1 (de) * 1988-12-28 1990-07-12 Pioneer Electronic Corp Impulsbreitenmodulationsverstaerkerschaltung

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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