JPH06345767A - トリアゾロピリダジン誘導体、その製造法および製剤 - Google Patents

トリアゾロピリダジン誘導体、その製造法および製剤

Info

Publication number
JPH06345767A
JPH06345767A JP9567194A JP9567194A JPH06345767A JP H06345767 A JPH06345767 A JP H06345767A JP 9567194 A JP9567194 A JP 9567194A JP 9567194 A JP9567194 A JP 9567194A JP H06345767 A JPH06345767 A JP H06345767A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
compound
compound according
substituent
formula
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9567194A
Other languages
English (en)
Inventor
Akio Miyake
昭夫 三宅
Masahiro Kajino
正博 梶野
Yasuko Ashida
康子 芦田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Takeda Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Takeda Chemical Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Takeda Chemical Industries Ltd filed Critical Takeda Chemical Industries Ltd
Priority to JP9567194A priority Critical patent/JPH06345767A/ja
Publication of JPH06345767A publication Critical patent/JPH06345767A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Nitrogen Condensed Heterocyclic Rings (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 式 【化1】 〔式中、R1 は水素原子、低級アルキル基又はハロゲン
原子、R2 及びR3 は水素原子、低級アルキル基又は隣
接する−C=C−と共に形成する5〜7員環基、Xは酸
素原子、硫黄原子またはメチレン基、Yは置換基を有し
ていてもよいメチレン基、2価の3〜7員同素環又は複
素環基、R6 及びR7 は水素原子、低級アルキル基、シ
クロアルキル基、アリール基又は隣接する窒素原子と共
に形成する含窒素複素環基、mは0〜4、nは0〜4を
示す。〕で表わされる化合物またはその塩。 【効果】 前記化合物は、優れた抗PAF活性及び抗ア
レルギー作用などを有しており、抗喘息剤として有用で
ある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規なトリアゾロピリ
ダジン誘導体、その中間体、製造法および製剤に関す
る。本発明のトリアゾロピリダジン誘導体は、優れた抗
アレルギー作用、抗炎症作用および抗PAF(血小板活
性化因子)作用を有し、気管支痙攣や気管支収縮を抑制
することにより抗喘息剤などとして有効に用いられる。
【0002】
【従来の技術】今日、多種類の疾病に対する有効な薬剤
として、多くのトリアゾロピリダジン化合物が検討され
ている。例えば、特公昭53−7439号公報に対応す
るUSP3,915,968には、下記式で表わされる
化合物またはその塩が開示されている。
【0003】
【化16】 〔式中、RとR3 はそれぞれ水素原子または低級アルキ
ル(RとR3 の少なくとも一方は低級アルキル)を、R
1 とR2 は窒素原子と共にピロリジン、ピペリジン、ピ
ペラジンまたはモルホリンから選ばれる複素環を形成す
る基を示す。〕また、USP4,136,182には、
下記式で表わされる化合物またはその塩が開示されてい
る。
【0004】
【化17】 〔式中、Rは水素原子、フェニル、低級アルキルまたは
低級アルキルカルボニルアミノを、R1 はモルホリノま
たはピペリジノを、R2 は水素原子または低級アルキル
を示す。但し、RとR2 の少なくとも一方は水素原子以
外の基であって、さらにRがフェニルの場合、R1 はモ
ルホリノでR2 が低級アルキルである。〕。
【0005】さらに、特開昭62−292,784号公
報に対応するEP−A−248413には、下記式で表
わされる化合物またはその塩が記載されている。
【0006】
【化18】 これらの先行文献には、前記の化合物が気管支痙攣を軽
減する気管支拡張剤として有用であることが開示されて
いる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、今日多種類の
抗喘息剤が市販されているが、効果、持続性、安全性な
どの点で満足のいく抗喘息剤は未だ開発されていない。
従って、より効果的な抗アレルギー作用、抗炎症作用お
よび抗PAF作用を示し、かつ持続性、安全性など抗喘
息剤として優れた性質を有する新規化合物の開発が望ま
れている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、トリアゾ
ロピリダジン誘導体の化学修飾について鋭意研究を行っ
た結果、前記既知化合物とは化学構造的に全く異なった
新規な〔1,2,4〕トリアゾロ〔4,3−b〕ピリダ
ジン骨格を有する化合物が予想外にも優れた抗アレルギ
ー作用、抗炎症作用、抗PAF作用および優れた持続
性、安全性を示すこと、さらに、これらの化合物が気管
支痙攣と気管支収縮を抑制することから、抗喘息剤とし
て有効であることを見いだした。本発明は、これらの知
見に基づいて完成したものである。
【0009】すなわち、本発明は、下記一般式(I) で表
わされる化合物またはその塩を提供する。
【0010】
【化19】 〔式中、R1 は水素原子、置換基を有していてもよい低
級アルキル基またはハロゲン原子を示し、R2 およびR
3 はそれぞれ独立して水素原子または置換基を有してい
てもよい低級アルキル基を示し、R2 とR3 は隣接する
−C=C−と共に5ないし7員環を形成してもよく、X
は酸素原子、硫黄原子またはメチレン基を示し、Yは式
【0011】
【化20】 (R4 およびR5 はそれぞれ独立して水素原子または置
換基を有していてもよい低級アルキル基を示す)で表わ
される基または置換基を有していてもよい3ないし7員
同素環または複素環から誘導される2価の基を示し、R
6 およびR7 はそれぞれ独立して水素原子、置換基を有
していてもよい低級アルキル基、置換基を有していても
よいシクロアルキル基または置換基を有していてもよい
アリール基を示し、R6 とR7 は隣接する窒素原子と共
に置換基を有していてもよい含窒素複素環基を形成して
いてもよく、mは0ないし4の整数を、nは0ないし4
の整数を示す。〕本発明は、また、一般式(VI)
【0012】
【化21】 〔式中、Wは脱離基を示し、R1 ,R2 ,R3 ,X,
Y,mおよびnは前記と同意義を示す。〕で表わされる
化合物またはその塩を提供する。
【0013】本発明は、前記式(I) で表される化合物ま
たはその塩を含有する抗喘息剤や抗PAF剤を提供す
る。
【0014】さらに本発明の方法では、一般式(II)
【0015】
【化22】 〔式中、Z1 は反応性基を、R1 ,R2 およびR3 は前
記と同意義を示す。〕で表わされる化合物またはその塩
と、一般式(III)
【0016】
【化23】 〔式中、Z2 はZ1 と反応して離脱する基を、X,Y,
6 ,R7 ,mおよびnは前記と同意義を示す。〕で表
わされる化合物またはその塩とを反応させ、前記式(I)
で表される化合物またはその塩を製造する。
【0017】本発明の他の方法には、一般式(IV)
【0018】
【化24】 〔式中、Z2 はZ1 と反応して離脱する基を、R1 ,R
2 ,R3 およびXは前記と同意義を示す。〕で表わされ
る化合物またはその塩と、一般式(V)
【0019】
【化25】 〔式中、Z1 は反応性基を、Y,R6 ,R7 ,mおよび
nは前記と同意義を示す。〕で表わされる化合物または
その塩とを反応させ、前記式(I) で表される化合物また
はその塩を製造する方法も含まれる。
【0020】本発明のさらに他の方法には、前記一般式
(VI)で表わされる化合物またはその塩と、一般式(VII)
【0021】
【化26】 〔式中、R6 およびR7 は前記と同意義を示す。〕で表
わされる化合物またはその塩とを反応させ、前記式(I)
で表される化合物またはその塩を製造する。
【0022】なお、前記式(I) で表される化合物または
その塩が、構造中に不斉炭素を含有する場合、光学活性
化合物およびラセミ体混合物も本発明の範囲に含まれ
る。
【0023】本願明細書中で用いられる用語「低級アル
キル」とは、例えば、直鎖状もしくは分枝状のC1-6
ルキル基などを意味する。C1-6 アルキル基としては、
例えば、メチル,エチル,n−プロピル,i−プロピ
ル,n−ブチル,i−ブチル,t−ブチル,n−ペンチ
ル,n−ヘキシルなどが挙げられる。
【0024】本願明細書中で用いられる用語「シクロア
ルキル基」とは、例えば、C3-6 シクロアルキル基など
を意味する。C3-6 シクロアルキル基としては、例え
ば、シクロプロピル,シクロブチル,シクロペンチル,
シクロヘキシルなどが挙げられる。
【0025】本願明細書中で用いられる用語「アリール
基」とは、例えば、C6-14アリール基などを意味する。
6-14アリール基には、例えば、フェニル,ナフチルな
どが含まれる。
【0026】前記「低級アルキル」および「シクロアル
キル基」が有していてもよい置換基としては、例えば、
ヒドロキシ,アミノ,カルボキシル,ニトロ,モノ−ま
たはジ−低級アルキルアミノ(例えば、メチルアミノ,
エチルアミノ,プロピルアミノ,ジメチルアミノ,ジエ
チルアミノなどのモノ−またはジ−C1-6 アルキルアミ
ノなど),低級アルコキシ(例えば、メトキシ,エトキ
シ,プロポキシ,i−プロポキシ、ブトキシ、i−ブト
キシ、t−ブトキシ、ヘキシルオキシなどのC1-6 アル
コキシなど),低級アシルオキシ(例えば、アセトキ
シ,プロピオニルオキシなどのC1-6 アルキル−カルボ
ニルオキシなど)およびハロゲン原子(フッ素,塩素,
臭素,ヨウ素)などが挙げられる。これらの置換基は、
前記「低級アルキル」および「シクロアルキル基」の置
換可能な何れの位置に置換されていてもよく、前記置換
基が2またはそれ以上の場合には、それらの置換基は同
一でもよく異なっていてもよい。これらの置換基の置換
数は、例えば、1ないし4個程度である。
【0027】前記「アリール基」が有していてもよい置
換基としては、例えば、置換基を有していてもよい低
級アルキル,置換基を有していてもよいアミノ,ア
セトアミド,ヒドロキシ,カルボキシル,ニト
ロ,低級アルコキシ(例えば、メトキシ,エトキシ,
プロポキシなどのC1-6 アルコキシなど),低級アシ
ルオキシ(例えば、アセトキシ,プロピオニルオキシな
どのC1-6 アルキル−カルボニルオキシなど)および
ハロゲン原子(例えば、フッ素,塩素,臭素,ヨウ素)
などが挙げられる。これらの置換基は、前記「アリール
基」の置換可能な何れの位置に置換されていてもよく、
前記置換基が2またはそれ以上の場合には、それらの置
換基は同一でもよく異なっていてもよい。これらの置換
基の置換数は、例えば、1〜5個程度である。
【0028】前記低級アルキル(例えば、メチル、エ
チル、n−プロピルなどのC1-6 アルキル基)が有して
いてもよい置換基としては、例えば、ヒドロキシ,アミ
ノ,モノ−またはジ−低級アルキルアミノ(例えば、メ
チルアミノ,エチルアミノ,プロピルアミノ,ジメチル
アミノ,ジエチルアミノなどのモノ−またはジ−C1- 6
アルキルアミノなど),低級アルコキシ(例えば、メト
キシ,エトキシ,プロポキシ,ヘキシルオキシなどのC
1-6 アルコキシなど)およびハロゲン原子(フッ素,塩
素,臭素,ヨウ素)などが挙げられ、これらの置換基の
数は、例えば、1ないし4個程度である。前記アミノ
基が有していてもよい置換基には、例えば、C1-6 アル
キル(例えば、メチル,エチル,プロピルなど)などが
含まれ、これらの置換基の数は、例えば、1又は2個程
度である。また、アミノ基が2個の置換基を有する場
合、置換基が相互に結合して5ないし7員環状アミノ
(例えば、ピロリジノ,モルホリノ,ピペリジノ,1−
ピペラジニルなど)などを形成していてもよい。
【0029】本願明細書中で用いられる用語「ハロゲン
原子」には、例えば、フッ素,塩素,臭素およびヨウ素
が含まれる。
【0030】本願明細書中で用いられる用語「隣接する
−C=C−と共に形成する5ないし7員環」とは、例え
ば、(i) 5ないし7員環状炭化水素、または(ii)炭素原
子以外に、例えば、窒素原子、酸素原子、硫黄原子など
から選ばれた1ないし4個のヘテロ原子を含む5ないし
7員複素環などを意味する。具体的には、特にシクロペ
ンテン,シクロヘキセン,シクロヘプテンなどのC5-7
シクロアルケン、ベンゼンなどの5ないし7員環状炭化
水素;例えば、ピロール,ピリジン,1,2,3,4−
テトラヒドロピリジン、1,2,5,6−テトラヒドロ
ピリジンなどの炭素原子と窒素原子とを含む5または6
員含窒素複素環などが含まれる。
【0031】本願明細書中で用いられる用語「3ないし
7員同素環」とは、例えば、炭素原子からなる3ないし
7員環状飽和又は不飽和炭化水素などを意味する。具体
的には、例えば、シクロプロパン,シクロブタン,シク
ロペンタン,シクロヘキサン,シクロヘプタンなどのC
3-7 シクロアルカン、例えば、シクロプロペン,シクロ
ブテン,シクロペンテン,シクロヘキセン,シクロヘプ
テンなどのC3-7 シクロアルケン,ベンゼンなどが挙げ
られる。
【0032】前記「3ないし7員同素環」から誘導され
る2価の基とは、前述した3ないし7員環状炭化水素中
の1個の炭素原子から2個の水素原子を、または異なる
2個の炭素原子からそれぞれ1個の水素原子を取り除い
た2価の基などを意味する。具体的には、例えば、下記
の基などが含まれる。
【0033】
【化27】 好ましい「3ないし7員同素環」から誘導される2価の
基には、例えば、
【0034】
【化28】 など、より好ましくは
【0035】
【化29】 など、さらに好ましくは
【0036】
【化30】 などが含まれる。
【0037】本願明細書中で用いられる用語「3ないし
7員複素環」とは、例えば、炭素原子以外に、例えば窒
素原子、酸素原子、硫黄原子などから選ばれた1ないし
4個のヘテロ原子を含んでいてもよい3ないし7員の複
素環などを意味する。具体的には、例えばオキセタン,
テトラヒドロフラン,テトラヒドロピラン,ピロール,
アゼチジン,ピロリジン,ピペリジン,ピペラジン,テ
トラヒドロチオフェン,ホモピペリジン,モルホリンな
どが含まれる。
【0038】前記「3ないし7員複素環」から誘導され
る2価の基とは、前述した3ないし7員複素環中の同一
の炭素原子から2個の水素原子を、または異なる2個の
原子からそれぞれ1個の水素原子を取り除いた2価の基
を意味する。具体的には、例えば、下記の基などが挙げ
られる。
【0039】
【化31】 本願明細書中で用いられる用語「含窒素複素環基」と
は、例えば、1個の窒素原子を含み、さらに例えば窒素
原子、酸素原子、硫黄原子などから選ばれた1ないし3
個のヘテロ原子を含んでいてもよい3ないし13員含窒
素複素環などの環中の窒素原子から水素原子を1個取り
除いた基を意味する。具体的には、例えば、下記の基で
示される3ないし9員含窒素複素環基などが含まれる。
【0040】
【化32】 前記「3ないし7員同素環」、「3ないし7員複素環」
および「含窒素複素環基」が有していてもよい置換基と
しては、例えば、置換基を有していてもよい低級アル
キル,置換基を有していてもよいアミノ,ヒドロキ
シ,カルボキシル,ニトロ,低級アルコキシ(例
えば、メトキシ,エトキシ,プロポキシなどのC1-6
ルコキシなど)およびハロゲン原子(例えば、フッ
素,塩素,臭素,ヨウ素)などが挙げられ、これらの置
換基の数は、1ないし5個程度である。
【0041】前記低級アルキル(例えば、メチル、エ
チル、n−プロピルなどのC1-6 アルキル基)が有して
いてもよい置換基には、例えば、ヒドロキシ,アミノ,
モノ−またはジ−低級アルキルアミノ(例えば、メチル
アミノ,エチルアミノ,プロピルアミノ,ジメチルアミ
ノ,ジエチルアミノなどのモノ−またはジ−C1-6 アル
キルアミノなど),低級アルコキシ(例えば、メトキ
シ,エトキシ,プロポキシ,ヘキシルオキシなどのC
1-6 アルコキシなど),低級アシルオキシ(例えば、ア
セチルオキシ,プロピオニルオキシなどのC1-6 アルキ
ル−カルボニルオキシなど)およびハロゲン原子(例え
ば、フッ素,塩素,臭素,ヨウ素)などが含まれ、これ
らの置換基の数は、例えば、1ないし4個程度である。
前記アミノ基が有していてもよい置換基としては、例
えば、C1-6 アルキル(例えば、メチル,エチル,プロ
ピルなど),アシル(例えばホルミル,アセチル,プロ
ピオニル,ブチリルなどのC1-6 アシルなど)などが挙
げられ、これらの置換基の数は、1または2個程度であ
る。また、アミノ基が2個の置換基を有する場合、置換
基が相互に結合して5ないし7員環状アミノ(例えば、
ピロリジノ,モルホリノ,ピペリジノ,1−ピペラジニ
ルなど)などを形成していてもよい。
【0042】前記式(I) で表される化合物において、R
1 は水素原子、置換基を有していてもよい低級アルキル
基またはハロゲン原子を示す。R1 としては、例えば、
水素原子またはC1-3 アルキル(例えば、メチル,エチ
ル,n−プロピル、i−プロピルなど)などが好まし
い。特にR1 が水素原子である化合物は活性が高い。
【0043】R2 およびR3 はそれぞれ独立して水素原
子または置換基を有していてもよい低級アルキル基を示
し、R2 とR3 は隣接する−C=C−と共に5ないし7
員環を形成してもよい。R2 としては、例えば水素原
子、C1-3 アルキル(例えば、メチル,エチル,n−プ
ロピル、i−プロピルなど)などが好ましく、特に活性
の高いC1-3 アルキルなどが好ましい。また、R3 とし
ては、例えば、水素原子、C1-3 アルキル基(例えば、
メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピルなど)が
好ましく、特に活性の高い水素原子などが好ましい。更
に、R2 とR3 が隣接する−C=C−と共に5ないし7
員環状炭化水素を形成する場合も好ましく、特にシクロ
ヘキセン、ベンゼンなどを形成する場合が好ましい。
【0044】Xは酸素原子、硫黄原子又はメチレン基を
示す。Xとしては、例えば酸素原子または硫黄原子など
が好ましく、特に酸素原子などが好ましい。
【0045】Yは、(a) 式
【0046】
【化33】 〔式中、R4 およびR5 は前記と同意義を示す。〕で表
わされる基、または(b)置換基を有していてもよい3な
いし7員同素環または複素環から誘導される2価の基を
示す。Yとしては、例えば、下記式
【0047】
【化34】 〔式中、R4aおよびR5aはそれぞれ独立して水素原子ま
たは置換基を有していてもよいC1-3 アルキル基を示
す。〕で表わされる基などが好ましい。
【0048】R4aおよびR5aで表わされる「C1-3 アル
キル基」としてはメチル,エチル,n−プロピル,i−
プロピルが、該「C1-3 アルキル基」が有していてもよ
い「置換基」には、前記「低級アルキル」が有していて
もよい置換基と同様のものが含まれる。R4aおよびR5a
としては、水素原子またはC1-3 アルキル(例えば、メ
チル,エチル,n−プロピルなど)などが好ましい。特
に好ましいR4aおよびR5aには、C1-3 アルキル基(例
えば、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル)
などが含まれる。
【0049】また、Yが置換基を有していてもよい3な
いし7員同素環または複素環から誘導される2価の基の
場合も好ましく、このような2価の基には、例えば
【0050】
【化35】 など、より好ましくは
【0051】
【化36】 などが含まれる。特にYで表される置換基を有していて
もよい3ないし7員同素環または複素環から誘導される
2価の基としては、
【0052】
【化37】 などが好ましい。
【0053】R6 およびR7 はそれぞれ独立して水素原
子、置換基を有していてもよい低級アルキル基、置換基
を有していてもよいシクロアルキル基または置換基を有
していてもよいアリール基を示し、R6 とR7 は隣接す
る窒素原子と共に置換基を有していてもよい含窒素複素
環基を形成してもよい。R6 およびR7 としては、例え
ば、水素原子、C1-3 アルキル(例えば、メチル,エチ
ル,n−プロピルなど)などが好ましく、特に活性の高
い水素原子などが好ましい。
【0054】mは0ないし4の整数を示す。mとして
は、1ないし4の整数が好ましく、更には1ないし3の
整数が、特に1などが好ましい。nは0ないし4の整数
を示し、nとしては、1ないし4の整数が好ましい。な
かでも、高い活性を示す化合物には、mが1、nが1〜
4の整数である化合物が含まれる。
【0055】好ましい化合物には、R1 、R2 およびR
3 がそれぞれ独立して水素原子またはC1-3 アルキル基
(例えば、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピ
ル)であり、Yが式
【0056】
【化38】 〔式中、R4aおよびR5aは前記と同意義を示す。〕で表
わされる基または
【0057】
【化39】 であり、R6 およびR7 がそれぞれ独立して水素原子ま
たはC1-3 アルキル基(例えば、メチル、エチル、n−
プロピル、i−プロピル)であり、Xは酸素原子であ
り、mが1ないし3の整数、およびnが1ないし4の整
数である化合物が含まれる。
【0058】前記好ましい化合物には、置換基R1 、R
2 、R3 、R6 、R7 およびYとして、上に列記した何
れかの基をそれぞれ任意に組合せた各化合物が含まれ、
また、そのような化合物において、さらに、係数mおよ
びnとして上記の何れかの数値をそれぞれ任意に組合せ
た各化合物が含まれる。このような化合物としては、例
えば、R1 が水素原子、R2 がC1-3 アルキル基、R3
が水素原子、R6 およびR7 が水素原子、Xが酸素原
子、Yが、式中のR4aおよびR5aが置換基を有していて
もよいC1-3 アルキルである前記式で表わされる基、m
が1ないし3の整数、およびnが1ないし4の整数であ
る化合物;R1 がC1-3 アルキル基、R2が水素原子、
3 がC1-3 アルキル基、R6 およびR7 がC1-3 アル
キル基、Xが酸素原子、Yが前記式で表される5または
6員のシクロアルキリデンまたは1,3−シクロアルキ
レン、mが1ないし3の整数、およびnが1ないし4の
整数である化合物などが例示できる。
【0059】さらに好ましい化合物には、R1 が水素原
子、R2 およびR3 がそれぞれ独立して水素原子または
1-3 アルキル基(例えば、メチル、エチル、n−プロ
ピル、i−プロピル)、Yが式
【0060】
【化40】 〔式中、R4bおよびR5bはC1-3 アルキル基(例えば、
メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル)を示
す。〕で表わされる基、R6 およびR7 が共に水素原
子、Xが酸素原子、mが1、およびnが1ないし4の整
数である化合物が含まれる。
【0061】本発明の化合物(I) の塩としては、とりわ
け生理学的に許容される酸付加塩が好ましい。このよう
な塩としては、例えば、無機酸(例えば、塩酸、リン
酸、臭化水素酸、硫酸など)との塩、あるいは有機酸
(例えば、酢酸、ギ酸、プロピオン酸、フマル酸、マレ
イン酸、コハク酸、酒石酸、クエン酸、リンゴ酸、蓚
酸、安息香酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸
など)との塩などが挙げられる。さらに本発明の化合物
(I) が置換基として−COOHなどの酸性基を有してい
る場合、化合物(I) は、無機塩基(例えば、ナトリウ
ム、カリウムなどのアルカリ金属、カルシウム、マグネ
シウムなどのアルカリ土類金属、アンモニアなど)また
は有機塩基(例えば、トリメチルアミン、トリエチルア
ミンなどのトリ−C1-3 アルキルアミンなど)と塩を形
成してもよい。
【0062】以下に、本発明の化合物(I) またはその塩
の製造法について説明する。
【0063】本発明の化合物(I) またはその塩は、例え
ば、(A)一般式(II)
【0064】
【化41】 〔式中、Z1 ,R1 ,R2 およびR3 は前記と同意義を
示す。〕で表わされる化合物またはその塩と、一般式(I
II)
【0065】
【化42】 〔式中、Z2 ,X,Y,R6 ,R7 ,mおよびnは前記
と同意義を示す。〕で表わされる化合物またはその塩と
を反応させることにより得ることができる。
【0066】Z1 で表わされる反応性基としては、例え
ば、ハロゲン原子(例えば、塩素,臭素,ヨウ素),C
6-10アリールスルホニルオキシ(例えば、ベンゼンスル
ホニルオキシ,p−トリルスルホニルオキシ),C1-4
アルキルスルホニルオキシ(例えば、メタンスルホニル
オキシ)などが挙げられる。
【0067】Z2 で表わされるZ1 と反応して離脱する
基には、例えば、水素原子またはアルカリ金属(例えば
ナトリウム,カリウムなど)などが含まれる。
【0068】本反応において、化合物(II)またはその塩
1モルに対する化合物(III) またはその塩の使用量は、
通常、1〜5モル、好ましくは1〜2モル程度である。
【0069】反応は、通常、塩基の存在下で縮合させる
のが好ましい。該塩基としては、例えば、水素化ナトリ
ウム,水素化カリウムなどの水素化アルカリ金属、ナト
リウムメトキシド,ナトリウムエトキシドなどのアルカ
リ金属アルコキシド、水酸化ナトリウム,水酸化カリウ
ムなどの水酸化アルカリ金属、炭酸ナトリウム,炭酸カ
リウムなどの炭酸塩、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カ
リウムなどの炭酸水素塩などが用いられる。
【0070】さらに、前記反応は、反応に不活性な溶
媒、例えば、メタノール,エタノールのなどのアルコー
ル類、ジオキサン,テトラヒドロフランなどのエーテル
類、ベンゼン,トルエン,キシレンなどの芳香族炭化水
素類、アセトニトリルなどのニトリル類、ジメチルホル
ムアミド,ジメチルアセトアミドなどのアミド類、ジメ
チルスルホキシドなどのスルホキシド類などの溶媒中で
行なうこともできる。
【0071】反応温度は、通常、10〜200℃、好ま
しくは50〜100℃である。反応時間は、通常、30
分ないし48時間、好ましくは1ないし24時間であ
る。
【0072】側鎖のXがメチレンである本発明の化合物
(I) またはその塩は、前記化合物(II)またはその塩と、
2 で表される基がハロゲノメタロである化合物(III)
またはその塩とを反応させることにより得られる。
【0073】具体的には、Z1 で表わされる基として
は、例えば、ハロゲン原子(例えば、塩素,臭素,ヨウ
素),C6-10アリールスルホニルオキシ(例えば、ベン
ゼンスルホニルオキシ,p−トリルスルホニルオキ
シ),C1-4 アルキルスルホニルオキシ(例えば、メタ
ンスルホニルオキシなど)などが挙げられる。
【0074】Z2 で表わされるハロゲノメタロのハロゲ
ンには、例えば、塩素,臭素,ヨウ素が含まれ、好まし
くはヨウ素などが含まれる。ハロゲノメタロのメタルと
しては、例えば、亜鉛、マグネシウムなどが挙げられ、
好ましくは亜鉛などが含まれる。
【0075】この反応は、パラジウム触媒の存在下で縮
合させるのが好ましい。パラジウム触媒とは、パラジウ
ム触媒−クロスカップリング反応に利用され得る触媒
[アカウンツ・オブ・ケミカル・リサーチ(Accounts o
f Chemical Research ),12,146−151(19
79);同,15,340−348(1982);アン
ゲバンデ・ヒーミェ・インターナショナル・エディショ
ン・イングリツシュ(Angew. Chem. Int. Ed. Engl. )
25,508−524(1986)などに記載のもの]
を意味し、例えば、パラジウム−第三ホスフィン錯体又
はパラジウム塩もしくはパラジウム錯体と第三ホスフィ
ンとの組合せなどが例示される。
【0076】パラジウム−第三ホスフィン錯体とは、0
価又は2価のパラジウムと、トリアルキルホスフィン又
はトリアリールホスフィンなどの第三ホスフィンとの錯
体を意味し、例えば、テトラキス(トリフェニルホスフ
ィン)パラジウム、臭化ビス(トリフェニルホスフィ
ン)パラジウム、塩化ビス(トリフェニルホスフィン)
パラジウム、アセトキシビス(トリフェニルホスフィ
ン)パラジウム、ベンジルクロロビス(トリフェニルホ
スフィン)パラジウム、テトラキス(トリブチルホスフ
ィン)パラジウム、塩化ビス(トリメチルホスフィン)
パラジウム、塩化ビス(トリエチルホスフィン)パラジ
ウム、塩化ビス(トリプロピルホスフィン)パラジウ
ム、塩化ビス(トリブチルホスフィン)パラジウムなど
が挙げられる。好ましいパラジウム−第三ホスフィン錯
体には、例えば、テトラキス(トリフェニルホスフィ
ン)パラジウム、臭化ビス(トリフェニルホスフィン)
パラジウム、塩化ビス(トリフェニルホスフィン)パラ
ジウム、アセトキシビス(トリフェニルホスフィン)パ
ラジウムなどが含まれる。
【0077】パラジウム塩とは、2価のパラジウムイオ
ンと酸残基により形成される塩を意味し、例えば、塩化
パラジウム、臭化パラジウム、酢酸パラジウム、硝酸パ
ラジウム、硫酸パラジウムなどが挙げられる。好ましい
パラジウム塩には、例えば、塩化パラジウム、臭化バラ
ジウム、酢酸パラジウムなどが含まれる。
【0078】パラジウム錯体とは、上記パラジウム−第
三ホスフィン錯体を意味する他、その他の0価又は2価
のパラジウム錯体を意味し、そのような錯体としては、
例えば、塩化ビス(フェニルエチルアミン)パラジウ
ム、塩化ビス(ベンゾニトリル)パラジウム、臭化ビス
(ベンゾニトリル)パラジウム、塩化ビス(アセトニト
リル)パラジウムなどが例示され、好適には、例えば、
塩化ビス(ベンゾニトリル)パラジウム、塩化ビス(ア
セトニトリル)パラジウムなどを使用できる。
【0079】第三ホスフィンとしては、例えば、トリフ
ェニルホスフィンなどのトリアリールホスフィン、トリ
ブチルホスフィン、トリプロピルホスフィン、トリエチ
ルホスフィン、トリメチルホスフィンなどのトリアルキ
ルホスフィンなどが挙げられ、好適には、例えば、トリ
アリールホスフィン(例えば、トリフェニルホスフィン
など)などが使用できる。
【0080】本反応は、溶媒中で行なうのが好ましく、
このような溶媒には、例えば、ベンゼン,トルエン,キ
シレンなどの芳香族炭化水素類、ジエチルエーテル,テ
トラヒドロフラン,ジオキサンなどのエーテル類、ジメ
チルホルムアミド,ジメチルアセトアミドなどのアミド
類、ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類、アセ
トニトリルなどのニトリル類などが含まれる。
【0081】反応温度は、通常、0〜200℃、好まし
くは10〜100℃である。反応時間は、通常、30分
ないし24時間、好ましくは1ないし3時間である。反
応は、窒素、アルゴンなどの不活性ガスの気流下で行な
うのが有利である。
【0082】反応生成物は、公知の手段、例えば、溶媒
抽出、液性変換、転溶、塩析、晶出、再結晶、クロマト
グラフィーなどによって単離精製することができる。
【0083】また、本発明の化合物(I) またはその塩
は、(B)一般式(IV)
【0084】
【化43】 〔式中、Z2 ,R1 ,R2 ,R3 およびXは前記と同意
義を示す。〕で表わされる化合物またはその塩と、一般
式(V)
【0085】
【化44】 〔式中、Z1 ,Y,R6 ,R7 ,mおよびnは前記と同
意義を示す。〕で表わされる化合物またはその塩とを反
応させることにより得ることができる。
【0086】本反応において、化合物(IV)またはその塩
1モルに対して化合物(V) またはその塩を、通常1ない
し5モル、好ましくは1ないし2モルを用いる。
【0087】本反応は、通常、塩基の存在下で縮合させ
るのが好ましい。該塩基としては、例えば、水素化ナト
リウム,水素化カリウムなどの水素化アルカリ金属、ナ
トリウムメトキシド,ナトリウムエトキシドなどのアル
カリ金属アルコキシド、水酸化ナトリウム,水酸化カリ
ウムなどの水酸化アルカリ金属、炭酸ナトリウム,炭酸
カリウムなどの炭酸塩、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素
カリウムなどの炭酸水素塩などが用いられる。
【0088】さらに、本反応は、反応に不活性な溶媒、
例えば、メタノール,エタノールなどのアルコール類、
ジオキサン,テトラヒドロフランなどのエーテル類、ベ
ンゼン,トルエン,キシレンなどの芳香族炭化水素類、
アセトニトリルなどのニトリル類、ジメチルホルムアミ
ド,ジメチルアセトアミドなどのアミド類、ジメチルス
ルホキシドなどのスルホキシド類などの溶媒中で行なう
こともできる。
【0089】反応温度は、通常、10〜200℃、好ま
しくは50〜150℃である。反応時間は、通常、30
分ないし24時間、好ましくは1ないし10時間であ
る。
【0090】さらに、本発明の化合物(I) またはその塩
は、(C)一般式(VI)
【0091】
【化45】 〔式中、W,R1 ,R2 ,R3 ,X,Y,mおよびnは
前記と同意義を示す。〕で表わされる化合物またはその
塩と、一般式(VII)
【0092】
【化46】 〔式中、R6 およびR7 は前記と同意義を示す。〕で表
わされる化合物またはその塩とを反応させることにより
得ることもできる。
【0093】Wで表される脱離基としては、例えば、ハ
ロゲン原子(例えば、塩素,臭素,ヨウ素),C6-10
リールスルホニルオキシ(例えば、ベンゼンスルホニル
オキシ,p−トリルスルホニルオキシ),C1-4 アルキ
ルスルホニルオキシ(例えば、メタンスルホニルオキ
シ)などが挙げられ、なかでもハロゲン原子(例えば、
塩素,臭素,ヨウ素)などが好ましい。
【0094】前記反応において、化合物(VI)またはその
塩1モルに対する化合物(VII) またはその塩の使用量
は、通常、1ないし5モル、好ましくは1ないし2モル
程度である。
【0095】反応は、通常、反応に不活性な溶媒、例え
ば、メタノール,エタノールなどのアルコール類、ジオ
キサン,テトラヒドロフランなどのエーテル類、ベンゼ
ン,トルエン,キシレンなどの芳香族炭化水素類、アセ
トニトリルなどのニトリル類、ジメチルホルムアミド,
ジメチルアセトアミドなどのアミド類、ジメチルスルホ
キシドなどのスルホキシド類などの溶媒中で行なうこと
ができる。
【0096】反応温度は、通常−20℃〜100℃、好
ましくは−10℃〜50℃程度である。反応は、通常、
30分ないし5時間、好ましくは1ないし3時間程度で
完了する。
【0097】このようにして得られた化合物(I) は、遊
離体の場合には常法に従って塩を形成することができ、
また塩を形成している場合には常法に従って遊離体また
はその他の塩を形成することができる。
【0098】化合物(I) またはその塩は、公知の手段、
例えば、溶媒抽出、液性変換、転溶、塩析、晶出、再結
晶、クロマトグラフィーなどによって単離精製すること
ができる。化合物(I) またはその塩が光学活性体である
場合は、通常の光学分割手段により、d体,l体に分離
することができる。
【0099】以下に、化合物(I) またはその塩の製造に
用いられる原料化合物(II),(III),(IV),(V) ,(VI)
及び(VII) またはそれらの塩の製造法について説明す
る。
【0100】これらの化合物の塩には、例えば、無機酸
(例えば、塩酸、リン酸、臭化水素酸、硫酸など)との
塩、あるいは有機酸(例えば、酢酸、ギ酸、プロピオン
酸、フマル酸、マレイン酸、コハク酸、酒石酸、クエン
酸、リンゴ酸、蓚酸、安息香酸、メタンスルホン酸、ベ
ンゼンスルホン酸など)との塩などが含まれる。さら
に、これらの化合物が置換基として−COOHなどの酸
性基を有している場合、無機塩基(例えば、ナトリウ
ム、カリウムなどのアルカリ金属、カルシウム、マグネ
シウムなどのアルカリ土類金属、アンモニアなど)また
は有機塩基(例えば、トリメチルアミン、トリエチルア
ミンなどのトリ−C1-3 アルキルアミンなど)との塩を
形成していてもよい。
【0101】原料化合物(II)またはその塩は、例えば、
ケミカル ファーマシュティカルビュレティン(Chem.
Pharm. Bull.)5巻,229頁(1957年)に記載の
方法またはそれに準じた方法などにより合成できる。
【0102】原料化合物(III) またはその塩、および化
合物(V) またはその塩は、例えば、ケミッシュ ベリヒ
テ(Chem. Ber.)91巻,2130頁(1958年)、
ジャーナル オブ オルガニック ケミストリー(J. O
rg. Chem. )52巻,2162頁(1987年)、特開
平3−223287号公報などに記載の方法またはそれ
に準じた方法などにより合成できる。
【0103】原料化合物(IV)またはその塩は、例えば、
特開平3−223287号公報などに記載の方法または
それに準じた方法などによって製造することができる。
【0104】原料化合物(VI)またはその塩は、例えば、
下記(a)(b)の方法などにより合成することができ
る。
【0105】(a)前記化合物(II)またはその塩と、下
記式で表わされる化合物とを反応させる方法
【0106】
【化47】 〔式中、Z2 ,X,Y,W,mおよびnは前記と同意義
を示す。〕 (b)前記化合物(IV)またはその塩と、下記式で表わさ
れる化合物とを反応させる方法
【0107】
【化48】 〔式中、Z1 ,Y,W,mおよびnは前記と同意義を示
す。〕上記(a)の反応において、化合物(VIII)の使用
量は、化合物(II)またはその塩1モルに対して、通常1
〜5モル、好ましくは1ないし2モル程度である。本反
応は、前述した化合物(II)またはその塩と、化合物(II
I) またはその塩との反応と同様にして行なうことがで
きる。
【0108】上記(b)の反応において、化合物(IV)ま
たはその塩1モルに対して、化合物(IX)を、通常1ない
し5モル、好ましくは1ないし2モル程度用いる。この
反応は、前述した化合物(IV)またはその塩と化合物(V)
またはその塩との反応と同様にして行なうことができ
る。
【0109】なお、原料化合物(VII) またはその塩、原
料化合物(VIII)および原料化合物(IX)は、それ自体公知
またはそれに準じた方法によって製造できる。
【0110】これらの原料化合物またはその塩は、公知
の手段、例えば、溶媒抽出、液性変換、転溶、塩析、晶
出、再結晶、クロマトグラフィーなどによって単離精製
することができるが、単離することなく反応混合物のま
ま次の反応工程の原料として供してもよい。
【0111】また、前記本発明の各反応および原料化合
物合成の各反応において、原料化合物が置換基としてア
ミノ基,カルボキシル基,ヒドロキシル基を有する場
合、これらの基には、ペプチド化学などで一般的に用い
られるような保護基が導入されていてもよく、反応後に
必要に応じて保護基を除去することにより目的化合物を
得ることができる。
【0112】アミノ基の保護基としては、例えば、ホル
ミル、置換基を有していてもよいC1-6 アルキル−カル
ボニル(例えば、アセチル、プロピオニルなど)、ベン
ゾイル、C1-6 アルキル−オキシカルボニル(例えば、
メトキシカルボニル、エトキシカルボニルなど)、フェ
ノキシカルボニル、C7-10アラルキル−カルボニル(例
えば、ベンジルカルボニルなど)、トリチル、フタロイ
ル,N,N−ジメチルアミノメチレン,N,N−ジエチ
ルアミノメチレンなどが挙げられる。これらの置換基と
しては、ハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素、
ヨウ素)、C1-6 アルキル−カルボニル(例えば、アセ
チル、プロピオニル、ブチリルなど)、ニトロ基などが
挙げられ、置換基の数は1ないし3個程度である。
【0113】カルボキシル基の保護基としては、例え
ば、置換基を有していてもよいC1-6アルキル(例え
ば、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n
−ブチル、tert−ブチルなど)、フェニル、トリチル、
シリルなどが挙げられる。これらの置換基としては、例
えば、ハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨ
ウ素)、ホルミル、C1-6 アルキル−カルボニル(例え
ば、アセチル、プロピオニル、ブチリルなど)、ニトロ
基などが挙げられ、置換基の数は1ないし3個程度であ
る。
【0114】ヒドロキシル基の保護基としては、例え
ば、置換基を有していてもよいC1-6アルキル(例え
ば、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n
−ブチル、tert−ブチルなど)、フェニル、C7-10アラ
ルキル(例えば、ベンジルなど)、ホルミル、C1-6
ルキル−カルボニル(例えば、アセチル、プロピオニル
など)、フェノキシカルボニル、ベンゾイル、C7-10
ラルキル−カルボニル(例えば、ベンジルカルボニルな
ど)、ピラニル、フラニル、シリルなどが挙げられる。
これらの置換基には、ハロゲン原子(例えば、フッ素、
塩素、臭素、ヨウ素)、C1-6 アルキル(例えば、メチ
ル、エチル、n−プロピルなど)、フェニル、C7- 10
ラルキル(例えば、ベンジルなど)、ニトロ基などが含
まれ、置換基の数は1ないし4個程度である。
【0115】保護基の除去方法としては、それ自体公知
またはそれに準じた方法が利用でき、例えば、酸、塩
基、還元剤、紫外光、ヒドラジン、フェニルヒドラジ
ン、N−メチルジチオカルバミン酸ナトリウム、テトラ
ブチルアンモニウムフルオリド、酢酸パラジウムなどで
処理する方法が挙げられる。
【0116】本発明の化合物(I) またはその塩は、優れ
た抗アレルギー作用、抗炎症作用、抗PAF(血小板活
性化因子)作用を有しており、かつ毒性が低い(急性毒
性:LD50>1g/kg)ので、哺乳動物(人,マウ
ス,イヌ,ラット,ウシ等)に対して安全な抗喘息剤、
抗PAF剤として使用できる。
【0117】本発明の化合物(I) またはその塩は、原末
のままで投与してもよいが、通常、製剤用担体と共に調
製された形で投与される。製剤の具体例としては、例え
ば錠剤,カプセル剤,顆粒剤,細粒剤,散剤,シロップ
剤,注射剤,吸入剤などが用いられる。これらの製剤は
常法に従って調製される。経口用製剤の担体としては、
経口用製剤の分野において常用されている物質、例え
ば、結合剤、賦形剤、崩壊剤などが挙げられ、これらの
担体には、例えば、デンプン,マンニット,結晶セルロ
ース,カルボキシメチルセルロースナトリウムなどが含
まれる。注射用担体としては、例えば、蒸留水,生理食
塩水,グルコース溶液,輸液剤などが用いられる。製剤
には、その他、医薬製剤一般に用いられる添加剤を適宜
添加することもできる。
【0118】これらの製剤の投与量は、年令,体重,症
状,投与経路,投与回数などにより異なるが、例えば、
成人に対して、1日当たり通常0.1〜100mg/k
g、好ましくは1〜50mg/kg、より好ましくは1
〜10mg/kg程度であり、1日1回または2回など
の複数回に分割して投与するのがよい。投与経路は経
口、非経口のいずれでもよい。
【0119】
【実施例】以下に、実施例、製剤例および実験例に基づ
いて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらに
限定されるものではない。
【0120】なお、実施例における目的物を含む画分の
検出は、TLC(Thin Layer Chromatography,薄層クロ
マトグラフィー)による観察下に行われた。TLC観察
においては、TLCプレートとしてメルク(Merck )社
製の60F254 を、検出法としてUV検出器を採用し
た。また、“室温”とは約15〜20℃の温度を意味す
る。
【0121】実施例1 6−(2,2−ジエチル−3−スルファモイル−1−プ
ロポキシ)−8−メチル−〔1,2,4〕トリアゾロ
〔4,3−b〕ピリダジンの製造 3−(N,N−ジメチルアミノメチレン)アミノスルホ
ニル−2,2−ジエチル−1−プロパノール1.38g
のテトラヒドロフラン30ml溶液に、60%油性水素
化ナトリウム0.23gを添加し、室温で1時間攪拌し
た。反応混合物に、6−クロロ−8−メチル−〔1,
2,4〕トリアゾロ〔4,3−b〕ピリダジン0.74
gを添加し、80℃で40時間加熱還流した。反応液に
氷水50mlを添加し、次いで、1N塩酸15mlを添
加し、1時間還流した。
【0122】反応混合液を2N水酸化ナトリウムで中和
し、酢酸エチル−テトラヒドロフラン(2:1)の混合
液で抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸
マグネシウムで乾燥した後、減圧下で溶媒を留去した。
残留物を、シリカゲル100gを用いたカラムクロマト
グラフィーに供し、メタノール−クロロホルム(1:1
0)で溶出し、標記化合物0.88gを得た。
【0123】融点:209−210℃ 元素分析値:C13215 3 Sとして 計算値(%):C,47.69; H,6.46;
N,21.39 実測値(%):C,47.61; H,6.67;
N,21.25 実施例2 6−(2,2−ジエチル−3−スルファモイル−1−プ
ロポキシ)−7−メチル−〔1,2,4〕トリアゾロ
〔4,3−b〕ピリダジンの製造 3−(N,N−ジメチルアミノメチレン)アミノスルホ
ニル−2,2−ジエチル−1−プロパノール0.5gの
テトラヒドロフラン20ml溶液に、60%油性水素化
ナトリウム0.09gを添加し、室温で1時間攪拌し
た。反応混合物に、6−クロロ−7−メチル−〔1,
2,4〕トリアゾロ〔4,3−b〕ピリダジン0.3g
を加え、80℃で40時間加熱還流した。
【0124】反応混合物に水を添加し、酢酸エチルで抽
出した。抽出液を水洗し、無水硫酸マグネシウムで乾燥
した後、減圧下で溶媒を留去した。残留物を、シリカゲ
ル80gを用いたカラムクロマトグラフィーに付し、メ
タノール−クロロホルム(1:20)で溶出し、6−
[2,2−ジエチル−3−(N,N−ジメチルアミノメ
チレン)アミノスルホニル−1−プロポキシ]−7−メ
チル−〔1,2,4〕トリアゾロ〔4,3−b〕ピリダ
ジン0.24gを得た。
【0125】この化合物と6N塩酸7mlとの混合物を
100℃で0.5時間攪拌した後、2N水酸化ナトリウ
ムで中和し、酢酸エチル−テトラヒドロフラン(2:
1)の混合液で抽出した。抽出物を飽和食塩水で洗浄
し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下で溶媒
を留去した。残留物を、シリカゲル60gを用いたカラ
ムクロマトグラフィーに付し、メタノール−クロロホル
ム(1:10)で溶出し、標記化合物0.11gを得
た。
【0126】融点:202−203℃ 元素分析値:C13215 3 Sとして 計算値(%):C,47.69; H,6.46;
N,21.39 実測値(%):C,47.40; H,6.54;
N,21.12 実施例3 6−(2,2−ジエチル−3−スルファモイル−1−プ
ロポキシ)〔1,2,4〕トリアゾロ〔4,3−b〕ピ
リダジンの製造 3−(N,N−ジエチルアミノメチレン)アミノスルホ
ニル−2,2−ジエチル−1−プロパノールと、6−ク
ロロ−〔1,2,4〕トリアゾロ〔4,3−b〕ピリダ
ジンとを用いる以外、実施例1と同様にして、標記化合
物を得た。
【0127】融点:242−243℃ 元素分析値:C12195 3 Sとして 計算値(%):C,45.99; H,6.11;
N,22.35 実測値(%):C,45.84; H,6.24;
N,22.34 実施例4 6−(2,2−ジメチル−3−スルファモイル−1−プ
ロポキシ)−7−メチル−〔1,2,4〕トリアゾロ
〔4,3−b〕ピリダジンの製造 3−(N,N−ジメチルアミノメチレン)アミノスルホ
ニル−2,2−ジメチル−1−プロパノールと、6−ク
ロロ−7−メチル−〔1,2,4〕トリアゾロ〔4,3
−b〕ピリダジンとを用いる以外、実施例1と同様にし
て、標記化合物を得た。
【0128】融点:259−260℃ 元素分析値:C11175 3 Sとして 計算値(%):C,44.14; H,5.72;
N,23.39 実測値(%):C,44.17; H,5.83;
N,22.88 実施例5 6−(2,2−ジメチル−3−スルファモイル−1−プ
ロポキシ)〔1,2,4〕トリアゾロ〔4,3−b〕ピ
リダジンの製造 3−(N,N−ジメチルアミノメチレン)アミノスルホ
ニル−2,2−ジメチル−1−プロパノールと、6−ク
ロロ−〔1,2,4〕トリアゾロ〔4,3−b〕ピリダ
ジンとを用いる以外、実施例1と同様にして、標記化合
物を得た。
【0129】融点:199−200℃ 元素分析値:C10155 3 Sとして 計算値(%):C,42.10; H,5.30;
N,24.55 実測値(%):C,42.13; H,5.50;
N,24.62 実施例6 6−(2,2−ペンタメチレン−4−スルファモイル−
1−ブトキシ)〔1,2,4〕トリアゾロ〔4,3−
b〕ピリダジンの製造 4−(N,N−ジメチルアミノメチレン)アミノスルホ
ニル−2,2−ペンタメチレン−1−ブタノールと、6
−クロロ−〔1,2,4〕トリアゾロ〔4,3−b〕ピ
リダジンとを用いる以外、実施例1と同様にして、標記
化合物を得た。
【0130】融点:201−203℃ 元素分析値:C14215 3 Sとして 計算値(%):C,49.54; H,6.24;
N,20.63 実測値(%):C,49.46; H,6.44;
N,20.22 製剤例1 (1) 実施例1の化合物 10.0mg (2) 乳糖 60.0mg (3) コーンスターチ 35.0mg (4) ゼラチン 3.0mg (5) ステアリン酸マグネシウム 2.0mg 実施例1で得られた化合物10.0mgと乳糖60.0
mgおよびコーンスターチ35.0mgの混合物を10
重量%ゼラチン水溶液0.03ml(ゼラチンとして
3.0mg)を用い、1mmメッシュの篩を通して顆粒
化した後、40℃で乾燥し再び篩過した。得られた顆粒
をステアリン酸マグネシウム2.0mgと混合し、圧縮
した。得られた中心錠を、蔗糖,二酸化チタン,タルク
およびアラビアゴムの水懸濁液による糖衣でコーティン
グした。コーティングが施された錠剤をミツロウで艶出
してコート錠を得た。
【0131】製剤例2 (1) 実施例1の化合物 10.0mg (2) 乳糖 70.0mg (3) コーンスターチ 50.0mg (4) 可溶性デンプン 7.0mg (5) ステアリン酸マグネシウム 3.0mg 実施例1で得られた化合物10.0mgとステアリン酸
マグネシウム3.0mgを可溶性デンプンの水溶液0.
07ml(可溶性デンプンとして7.0mg)で顆粒化
した後、乾燥し、乳糖70.0mgおよびコーンスター
チ50.0mgと混合した。混合物を圧縮して錠剤を得
た。
【0132】製剤例3 (1) 実施例1の化合物 5.0mg (2) 食塩 20.0mg (3) 蒸留水 全量2ml 実施例1で得られた化合物5.0mgおよび食塩20.
0mgを蒸留水に溶解させ、水を加えて全量2.0ml
とした。溶液を濾過し、無菌条件下に2mlのアンプル
に充填した。アンプルを滅菌した後、密封し注射用溶液
を得た。
【0133】実験例1 〔血小板活性因子(PAF)惹起モルモット気道狭窄反
応に対する作用〕雄性ハートレー(Hartley )系モルモ
ット(体重約500g)を使用した。PAF1μg/k
g静脈内投与によるモルモットの気道狭窄反応はコンチ
ェットーレスラー(Konzett-Roessler)法に従って測定
した。
【0134】モルモットをウレタン(1.5g/kg,
静注)麻酔下で背位固定後気管切開し、カニューレを介
して人工呼吸器に連結した。また、気管カニューレの側
枝をトランスデューサ(7020型,Ugobasile 社製)
に連結した。1回の送気量3〜7ml、送気回数70回
/分、肺への負荷圧10cmH2 Oとし、オーバーフロ
ーする空気量を、トランスデューサを介してレクチグラ
フ(Recte-Hori-8s ,三栄測器社製)に記録した。
【0135】ガラミン(1mg/kg,静注)処置後、
生理食塩液に溶解したPAF1μg/kgを頸静脈カニ
ューレを介して投与し、惹起する気道狭窄反応を15分
間記録した。薬物は3mg/kgおよび10mg/kg
をそれぞれ5%アラビアゴム液に懸濁し、PAF投与の
1時間前に経口投与した。結果を表1に示す。
【0136】
【表1】 表1より、本発明の化合物(I) またはその塩が優れた抗
PAF(血小板活性化因子)作用を有していることがわ
かる。
【0137】
【発明の効果】本発明の化合物(I) またはその塩は、優
れた抗PAF(血小板活性化因子)および抗アレルギー
作用などを有しており、哺乳動物(人,マウス,イヌ,
ラット,ウシ等)に対して安全な抗喘息剤として使用で
きる。

Claims (32)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式 【化1】 〔式中、R1 は水素原子、置換基を有していてもよい低
    級アルキル基またはハロゲン原子を示し、R2 およびR
    3 はそれぞれ独立して水素原子または置換基を有してい
    てもよい低級アルキル基を示し、R2 とR3 は隣接する
    −C=C−と共に5ないし7員環を形成してもよく、X
    は酸素原子、硫黄原子またはメチレン基を示し、Yは式 【化2】 (R4 およびR5 はそれぞれ独立して水素原子または置
    換基を有していてもよい低級アルキル基を示す)で表わ
    される基または置換基を有していてもよい3ないし7員
    同素環または複素環から誘導される2価の基を示し、R
    6 およびR7 はそれぞれ独立して水素原子、置換基を有
    していてもよい低級アルキル基、置換基を有していても
    よいシクロアルキル基または置換基を有していてもよい
    アリール基を示し、R6 とR7 は隣接する窒素原子と共
    に置換基を有していてもよい含窒素複素環基を形成して
    いてもよく、mは0ないし4の整数を、nは0ないし4
    の整数を示す。〕で表わされる化合物またはその塩。
  2. 【請求項2】 置換基を有していてもよい低級アルキル
    基が、ヒドロキシ、アミノ、カルボキシル、ニトロ、モ
    ノ−またはジ−C1-6 アルキルアミノ、C1- 6 アルコキ
    シ、C1-6 アルキル−カルボニルオキシおよびハロゲン
    原子から選ばれる1ないし4個の置換基を有していても
    よいC1-6 アルキル基である請求項1記載の化合物。
  3. 【請求項3】 5ないし7員環がC5-7 シクロアルケ
    ン、ベンゼン、ピロールまたはピリジンである請求項1
    記載の化合物。
  4. 【請求項4】 3ないし7員同素環から誘導される2価
    の基が 【化3】 である請求項1記載の化合物。
  5. 【請求項5】 3ないし7員複素環から誘導される2価
    の基が 【化4】 である請求項1記載の化合物。
  6. 【請求項6】 置換基を有していてもよいシクロアルキ
    ル基が、ヒドロキシ、アミノ、カルボキシル、ニトロ、
    モノ−またはジ−C1-6 アルキルアミノ、C1-6 アルコ
    キシ、C1-6 アルキル−カルボニルオキシおよびハロゲ
    ン原子から選ばれる1ないし4個の置換基を有していて
    もよいC3-6 シクロアルキル基である請求項1記載の化
    合物。
  7. 【請求項7】 置換基を有していてもよいアリール基
    が、置換基を有していてもよいC1-6 アルキル、置換基
    を有していてもよいアミノ、アセトアミド、ヒドロキ
    シ、カルボキシル、ニトロ、C1-6 アルコキシ、C1-6
    アルキル−カルボニルオキシおよびハロゲン原子から選
    ばれる1ないし5個の置換基を有していてもよいC6-14
    アリール基である請求項1記載の化合物。
  8. 【請求項8】 置換基を有していてもよいC1-6 アルキ
    ルが、ヒドロキシ、アミノ、モノ−またはジ−C1-6
    ルキルアミノ、C1-6 アルコキシおよびハロゲン原子か
    ら選ばれる1ないし4個の置換基を有していてもよいC
    1-6 アルキルである請求項7記載の化合物。
  9. 【請求項9】 置換基を有していてもよいアミノが、
    (1) 1または2個のC1-6 アルキルで置換されていても
    よいアミノ、または(2) 5ないし7員の環状アミノであ
    る請求項7記載の化合物。
  10. 【請求項10】 5ないし7員の環状アミノが、ピロリ
    ジノ、モルホリノ、ピペリジノまたは1−ピペラジニル
    である請求項9記載の化合物。
  11. 【請求項11】 含窒素複素環基が、 【化5】 である請求項1記載の化合物。
  12. 【請求項12】 3ないし7員同素環または複素環ある
    いは含窒素複素環基が有していてもよい置換基が、置換
    基を有していてもよいC1-6 アルキル、置換基を有して
    いてもよいアミノ、ヒドロキシ、カルボキシル、ニト
    ロ、C1-6 アルコキシおよびハロゲン原子から選ばれる
    1ないし5個である請求項1記載の化合物。
  13. 【請求項13】 置換基を有していてもよいC1-6 アル
    キルが、ヒドロキシ、アミノ、モノ−またはジ−C1-6
    アルキルアミノ、C1-6 アルコキシ、C1-6アルキル−
    カルボニルオキシおよびハロゲン原子から選ばれる1な
    いし4個の置換基を有していてもよいC1-6 アルキルで
    ある請求項12記載の化合物。
  14. 【請求項14】 置換基を有していてもよいアミノが、
    (1) C1-6 アルキルおよびC1-6 アシルから選ばれる1
    または2個の置換基で置換されていてもよいアミノ、ま
    たは(2) 5ないし7員の環状アミノである請求項12記
    載の化合物。
  15. 【請求項15】 5ないし7員の環状アミノが、ピロリ
    ジノ、モルホリノ、ピペリジノまたは1−ピペラジニル
    である請求項14記載の化合物。
  16. 【請求項16】 R1 が水素原子またはC1-3 アルキル
    基である請求項1記載の化合物。
  17. 【請求項17】 R1 が水素原子である請求項1記載の
    化合物。
  18. 【請求項18】 R2 およびR3 がそれぞれ独立して水
    素原子またはC1-3アルキル基であるか、またはそれら
    が隣接する−C=C−と共にシクロヘキセン環またはベ
    ンゼン環を形成している請求項1記載の化合物。
  19. 【請求項19】 R2 およびR3 がそれぞれ独立して水
    素原子またはC1-3アルキル基である請求項1記載の化
    合物。
  20. 【請求項20】 R6 およびR7 がそれぞれ独立して水
    素原子またはC1-3アルキル基である請求項1記載の化
    合物。
  21. 【請求項21】 Xが酸素原子である請求項1記載の化
    合物。
  22. 【請求項22】 mが1ないし3の整数、nが1ないし
    4の整数である請求項1記載の化合物。
  23. 【請求項23】 R1 、R2 およびR3 がそれぞれ独立
    して水素原子またはC1-3 アルキル基であり、Yが式 【化6】 〔式中、R4aおよびR5aはそれぞれ独立して水素原子ま
    たは置換基を有していてもよいC1-3 アルキル基を示
    す。〕で表わされる基または 【化7】 であり、R6 およびR7 がそれぞれ独立して水素原子ま
    たはC1-3 アルキル基であり、Xが酸素原子であり、m
    が1ないし3の整数、およびnが1ないし4の整数であ
    る請求項1記載の化合物。
  24. 【請求項24】 R1 が水素原子、R2 およびR3 がそ
    れぞれ独立して水素原子またはC1-3 アルキル基、Yが
    式 【化8】 〔式中、R4bおよびR5bはC1-3 アルキル基を示す。〕
    で表わされる基、R6 およびR7 が共に水素原子、Xが
    酸素原子、mが1、およびnが1ないし4の整数である
    請求項1記載の化合物。
  25. 【請求項25】 6−(2,2−ジエチル−3−スルフ
    ァモイル−1−プロポキシ)−8−メチル−〔1,2,
    4〕トリアゾロ〔4,3−b〕ピリダジン、6−(2,
    2−ジエチル−3−スルファモイル−1−プロポキシ)
    〔1,2,4〕トリアゾロ〔4,3−b〕ピリダジン、
    もしくは6−(2,2−ジメチル−3−スルファモイル
    −1−プロポキシ)〔1,2,4〕トリアゾロ〔4,3
    −b〕ピリダジン、またはこれらの塩である請求項1記
    載の化合物。
  26. 【請求項26】 一般式 【化9】 〔式中、Wは脱離基を示し、R1 ,R2 ,R3 ,X,
    Y,mおよびnは請求項1記載と同意義を示す。〕で表
    わされる化合物またはその塩。
  27. 【請求項27】 脱離基が、ハロゲン、C6-10アリール
    スルホニルオキシまたはC1-4 アルキルスルホニルオキ
    シである請求項26記載の化合物。
  28. 【請求項28】 請求項1記載の化合物を含有する抗喘
    息剤。
  29. 【請求項29】 請求項1記載の化合物を含有する抗P
    AF剤。
  30. 【請求項30】 一般式 【化10】 〔式中、Z1 は反応性基を、R1 ,R2 およびR3 は請
    求項1記載と同意義を示す。〕で表わされる化合物また
    はその塩と、一般式 【化11】 〔式中、Z2 はZ1 と反応して離脱する基を、X,Y,
    6 ,R7 ,mおよびnは請求項1記載と同意義を示
    す。〕で表わされる化合物またはその塩とを反応させる
    請求項1記載の化合物の製造法。
  31. 【請求項31】 一般式 【化12】 〔式中、Z2 はZ1 と反応して離脱する基を、R1 ,R
    2 ,R3 およびXは請求項1記載と同意義を示す。〕で
    表わされる化合物またはその塩と、一般式 【化13】 〔式中、Z1 は反応性基を、Y,R6 ,R7 ,mおよび
    nは請求項1記載と同意義を示す。〕で表わされる化合
    物またはその塩とを反応させる請求項1記載の化合物の
    製造法。
  32. 【請求項32】 一般式 【化14】 〔式中、Wは脱離基を示し、R1 ,R2 ,R3 ,X,
    Y,mおよびnは請求項1記載と同意義を示す。〕で表
    わされる化合物またはその塩と、一般式 【化15】 〔式中、R6 およびR7 は請求項1記載と同意義を示
    す。〕で表わされる化合物またはその塩とを反応させる
    請求項1記載の化合物の製造法。
JP9567194A 1993-04-12 1994-04-07 トリアゾロピリダジン誘導体、その製造法および製剤 Pending JPH06345767A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9567194A JPH06345767A (ja) 1993-04-12 1994-04-07 トリアゾロピリダジン誘導体、その製造法および製剤

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5-110042 1993-04-12
JP11004293 1993-04-12
JP9567194A JPH06345767A (ja) 1993-04-12 1994-04-07 トリアゾロピリダジン誘導体、その製造法および製剤

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06345767A true JPH06345767A (ja) 1994-12-20

Family

ID=26436887

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9567194A Pending JPH06345767A (ja) 1993-04-12 1994-04-07 トリアゾロピリダジン誘導体、その製造法および製剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06345767A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR102364134B1 (ko) 디아자비시클릭 치환된 이미다조피리미딘 및 호흡 장애의 치료를 위한 그의 용도
EP2809660B1 (en) Macrocyclic compounds for modulating il-17
TWI310034B (en) Benzimidazolidinone derivatives as muscarinic agents
JP5022494B2 (ja) アルツハイマー病治療用のα7ニコチン性アセチルコリン受容体リガンドとしてのキヌクリジン−4−イルメチル1H−インドール−3−カルボキシレート誘導体
US11274094B2 (en) Substituted benzenecarboxamides as IL-17A modulators
JP2016510010A (ja) トリフルオロメチル置換環縮合ピリミジンおよびその使用
TW201210592A (en) Substituted 5-fluoro-1H-pyrazolopyridines and their use
TW200524610A (en) Phosphoric acid salt of a dipeptidyl peptidase-IV inhibitor
EP0562439A1 (en) Triazolopyridazines as antioasthmatics
EP0620224B1 (en) Triazolopyridazine derivatives, their production and use
EP0548923B1 (en) Antiallergic, antiinflammatory and anti-PAF pyridazine compounds
WO1999016770A1 (fr) Derives de triazolobenzazepine tricyclique, leur procede de production et antiallergique
TW202237589A (zh) 經取代的吡唑并哌啶羧酸
JP2023543646A (ja) 置換されたピラゾロピペリジンカルボン酸類
EP0562440B1 (en) Imidazopyridazines as antiasthmatics
JPH0269417A (ja) 精神分裂病治療用組成物
JPH06345767A (ja) トリアゾロピリダジン誘導体、その製造法および製剤
EP0648491A2 (en) Eosinophil chemotaxis inhibitor
JP7354245B2 (ja) ピロロピリミジン骨格を有する新規なカーボネート化合物又はその薬学的に許容可能な塩
WO2005123694A2 (en) Quinazolinone compounds for the treatment of cough
JP3422512B2 (ja) 置換イミダゾピリダジン誘導体、その製造法、中間体および剤
JPH06116272A (ja) 縮合ピリダジン誘導体、その用途及び製造法
FI88039B (fi) Foerfarande foer framstaellning av 2,3-dihydro-1-(8-metyl-1,2,4-triatsolo/4,3-b/pyridazin-6-yl)-4(1h)-pyridinon
JPH05271233A (ja) 縮合ピリダジン誘導体、その用途及び製造法
WO1994026721A1 (en) Pyrimidine derivative and pharmaceutical composition

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Effective date: 20040323

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02