JPH06345503A - コンクリート用人工成形骨材 - Google Patents
コンクリート用人工成形骨材Info
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- JPH06345503A JPH06345503A JP15800293A JP15800293A JPH06345503A JP H06345503 A JPH06345503 A JP H06345503A JP 15800293 A JP15800293 A JP 15800293A JP 15800293 A JP15800293 A JP 15800293A JP H06345503 A JPH06345503 A JP H06345503A
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Abstract
よって、安定性に優れると共に、表面から内部に連続し
て延びる空隙の空隙率の大きいコンクリートを形成し
得、以て透水舗装や吸音舗装、更には吸音、防音、断熱
建材等に使用されるアスファルトコンクリートやセメン
トコンクリート等に好適に用いられ得るコンクリート用
人工成形骨材を提供すること。 【構成】 柱状のセラミック成形体の焼成物において、
その横断面が、多角形形状、多角形の各辺部が凸状に膨
出せしめられてなる形状、多角形の各辺部が凹状に凹陥
せしめられてなる形状、並びにそれら各形状の角部がそ
れぞれ円弧状とされた形状のうち、何れかの形状を有す
るようにした。
Description
合して、道路舗装材料や建設材料等に使用されるコンク
リート用人工成形骨材に係り、特に透水舗装や吸音舗装
用、更には吸音、防音、断熱建材用のコンクリート用骨
材として好適に用いられ得る人工成形骨材に関するもの
である。
ンクリート用骨材には、一般に、天然に採取され、比較
的安価な砕石が使用されてきている。しかしながら、天
然砕石は、その採取量に限りがあり、また所望の粒度分
布のものを多量に得ることが難しい。それ故、そのよう
な天然砕石を用いたコンクリート用骨材においては、品
質の安定したものを大量に得ることが極めて困難なので
ある。
状節理のために、一般的に、偏平度の高い不均一な薄板
形状を有している。そのため、そのような天然砕石を骨
材として用いて得られるアスファルトコンクリートやセ
メントコンクリートにあっては、構造が緻密化せしめら
れて、その表面や内部に存在する空隙が少なく、またそ
れらの空隙の中でも、特に、表面から内部に連続して延
び、コンクリートの内部と外部とを連通せしめるような
空隙が非常に少ないのである。従って、天然砕石を骨材
として含むコンクリートは、必然的に、透水性や吸音
性、断熱性等が低いものとなってしまい、透水舗装や吸
音舗装、或いは吸音断熱建材や断熱建材等に用いられて
も、その目的が十分に達成され得るものではなかった。
は、内部構造が緻密化されるものの、骨材として含まれ
る天然砕石が不均一な形状を有し、更には機械的強度に
も劣るものであるところから、その安定性が低くなって
しまうことが避けられなかったのである。
した後、これを焼成して、焼成物を得、更にこの得られ
た焼成物を粉砕して、人工合成砕石と為し、そしてそれ
を各種用途の骨材に利用することが行なわれている。こ
のような人工合成砕石は、安定的に大量生産され得、し
かも天然砕石に比して機械的強度や耐摩耗性に優れるも
のであることから、特に摩耗の激しい道路の表層部等に
対して有利に用いられている。
ては、所望の粒度分布を得るべく、粉砕による整粒操作
が施されてなるものであるため、個々の形状が極めて不
均一なものなのである。それ故、そのような人工合成砕
石を骨材として用いて得られるアスファルトコンクリー
トやセメントコンクリートにあっても、天然砕石と同様
に、表面から内部に連続して延びる空隙を十分に確保す
ることが困難であったのであり、またその安定性におい
て、未だ十分に満足し得るものとは言い難いものであっ
た。
ても、透水性や吸音性、断熱性等に優れたアスファルト
コンクリートやセメントコンクリート等のコンクリート
用骨材としては、十分にその要求に応えるものではなか
ったのである。
景にして為されたものであって、その解決課題とすると
ころは、アスファルトやセメントと混用することによっ
て、安定性に優れると共に、表面から内部に連続して延
びる空隙の空隙率の大きいコンクリートを形成し得、以
て透水舗装や吸音舗装、更には吸音、防音、断熱建材等
に使用されるアスファルトコンクリートやセメントコン
クリート等に好適に用いられ得るコンクリート用人工成
形骨材を提供することにある。
するべく鋭意研究を重ねた結果、多数の骨材にて構成さ
れる集合体において、骨材間に、連続する空隙を容易に
形成し得、しかもそれら骨材間の結合性をも高めること
の出来る、骨材の粒子形状を見い出したのである。
て完成されたものであり、その特徴とするところは、柱
状のセラミック成形体の焼成物であって、その横断面
が、(ア)多角形形状、(イ)多角形の各辺部が凸状に
膨出せしめられてなる形状、(ウ)多角形の各辺部が凹
状に凹陥せしめられてなる形状、(エ)並びにそれら各
形状の角部がそれぞれ円弧状とされた形状のうち、何れ
かの形状を有するコンクリート用人工成形骨材にある。
は、前記横断面形状における角部部分が、それぞれ、外
方に膨出した膨大部とされることとなる。
クリート用人工成形骨材は、セラミック成形体の焼成物
からなるものであるが、そのような人工成形骨材を構成
するセラミックス材料は、如何なる材質のものであって
も良く、例えば高アルミナ質、ムライト質、シャモット
質、高珪素質、高カルシアのウォルステナイト質等のセ
ラミックス材料が何れも採用され得るのである。また、
その中でも、特に、機械的強度及び耐摩耗性に優れる高
アルミナ質やムライト質等のものが、コンクリートの安
定性を高める上において、好適に採用されることとな
る。
用人工成形骨材は、従来の天然砕石や人工合成砕石等か
らなる骨材には見られない特徴的な形状を有するもので
あって、前述したように、全体として柱状形状を呈し、
且つその横断面が、(ア)〜(エ)の如き形状を有して
なるものなのである。
し、且つ横断面が(ア)多角形形状を有する人工成形骨
材として、例えば図1の(a)〜(c)に示される如き
形状のもの等が挙げられる。即ち、各横断面10が、そ
れぞれ、三角形、四角形、五角形とされ、全体として、
三角柱形状、四角柱形状、五角柱形状を呈するもの等で
ある。なお、かかる図1においては、その形状の認識を
容易とするために、三角形、四角形及び五角形の横断面
形状を有してなる人工成形骨材のみを例示し、また、後
述する図2〜図6においても、同様な理由から、横断面
が、三角形、四角形、五角形の何れかの変形形状を有す
る骨材を示すに止めた。従って、本発明に従うコンクリ
ート用人工成形骨材にあっては、その形状が、それら図
1〜図6に示されるものに限定されるものでは決してな
く、横断面が、その他の多角形形状若しくはその他の多
角形の変形形状を有してなるものであっても、何等差し
支えないことが理解されるべきである。
が(イ)多角形の各辺部が凸状に膨出せしめられた形状
を有してなるコンクリート用人工成形骨材としては、図
2の(a)〜(c)に示される如き形状のものが例示さ
れ得る。即ち、それらの図に示される人工成形骨材は、
何れも、各側面12が外方に向かって凸状に湾曲せしめ
られ、全体としてビアダル型形状を呈しており、各横断
面10が、それぞれ、多角形が膨張して変形せしめられ
た形状とされているのである。
面が(ウ)多角形の各辺部が凹状に陥没せしめられた形
状を有してなるコンクリート用人工成形骨材としては、
図3及び図4の(a)〜(c)に示される如き形状のも
のが例示され得る。即ち、図3に示される人工成形骨材
は、何れも、全体として柱状の形状を呈する一方、各側
面12が凹状に屈曲せしめられて、各横断面10が星型
形状とされているのであり、また、図4に示される人工
成形骨材は、何れも、全体として柱状の形状を呈する一
方、各側面12が凹状に湾曲せしめられて、各横断面1
0が溝付型形状とされているのである。なお、そのよう
な形状とされた人工成形骨材にあっては、その機械的強
度等を考慮した上で、各側面12の屈曲乃至は湾曲によ
り形成される凹所の位置や深さ等が適宜に設定されるこ
ととなる。
断面が(エ)前記(ア)〜(ウ)の如き形状の角部がそ
れぞれ円弧状とされた形状を有してなるコンクリート用
人工成形骨材としては、図5の(a)〜(d)に示され
る如き形状のものが例示され得る。即ち、それらの図に
示される人工成形骨材は、図1〜図4の(c)にそれぞ
れ示される人工成形骨材において、互いに隣合う側面1
2,12よりなる各角部14が、面取り状態とされて、
曲面をなした形状を呈しているのである。なお、そのよ
うなコンクリート用人工成形骨材にあっては、互いに隣
合う側面よりなる角部だけでなく、上底面と各側面より
なる角部や下底面と各側面よりなる角部も面取り状態と
されて、全べての角部が湾曲面とされていても良く、そ
れによって、機械的衝撃等による損傷が、より有効に回
避され得ることとなる。
れたコンクリート用人工成形骨材にあっては、有利に
は、図1〜図4に示される如き形状のものにおいて、各
横断面形状における角部部分が、それぞれ外方に膨出し
た膨大部とされることとなる。即ち、例えば図6に示さ
れているように、図1〜図4の(c)に示される人工成
形骨材において、前記各角部14が、該骨材の高さ方向
に亘って連続して、断面円弧状乃至は円形に膨出せしめ
られ、それにより膨大部16が形成されるのである。な
お、かかる膨大部16は、機械的強度等が考慮されたも
のであれば、如何なる形状であっても差し支えない。
人工成形骨材にあっては、使用形態に応じて、その大き
さが適宜に設定されるが、一般に、扱い易さ等の点か
ら、軸方向長さが3〜20mm程度とされ、また横断面の
大きさが、偏平率等を考慮した上で決定されることとな
る。即ち、かかる人工成形骨材においては、通常、各種
の形状を有する横断面が、何れも、円に略内接する形状
とされていることから、そのような横断面の外接円の直
径:Dが、軸方向長さ:Lに応じて、また逆に軸方向長
さ:Lが、横断面の外接円の直径:Dに応じて、それぞ
れ、適宜に設定されるのである。そして、特に、本発明
に係るコンクリート用人工成形骨材にあっては、横断面
の外接円の直径:Dと、軸方向長さ:Lとが、次式:
0.2<L/D<5を満たすような寸法とされているこ
とが望ましく、またそれらが、0.3<L/D<3の範
囲をとるようにされることがより望ましいのである。け
だし、L/Dの値が0.2以下であるコンクリート用人
工成形骨材においては、その偏平率が高くなってしま
い、コンクリートの空隙率、特に表面から内部に連続し
て延びる空隙の空隙率の効果的な向上が望めなくなるか
らであり、またL/Dの値が5以上である骨材にあって
は、流動性が悪化してしまうからである。
人工成形骨材は、一様に、柱状を呈するものであるとこ
ろから、偏平率の高い、薄板状を呈する天然砕石とは異
なり、コンクリートが必要以上に緻密化してしまうよう
なことを有利に回避せしめ得て、それによりコンクリー
トの空隙の量を増加せしめ、しかも、その中でも特に、
表面から内部に連続して延びる空隙の量を飛躍的に増加
せしめ得るのである。
にあっては、その横断面が、多角形形状若しくは前記の
如き多角形の変形形状を有するものであることから、骨
材同士が、角部等の突出部と、平面状若しくは凹状に陥
没せしめられた側面等とにおいて、良好に嵌合乃至は結
合され得、以て安定な構造を有する骨材の集合体が形成
され得るのである。
形骨材を用いて構成されるコンクリートは、高い安定性
と優れた透水性、吸音性、防音性、更には断熱性を発揮
することとなるのであり、それ故にかかるコンクリート
用人工成形骨材にあっては、透水舗装や吸音舗装、更に
は吸音、防音、断熱建材等に使用されるアスファルトコ
ンクリートやセメントコンクリート等の骨材として、極
めて良好に用いられ得ることとなるのである。
にそれぞれ外方に膨出した膨大部が設けられてなるコン
クリート用人工成形骨材にあっては、かかる膨大部の存
在により、コンクリート中への埋没効果が著しく高めら
れ得ることから、アスファルトコンクリートやセメント
コンクリート中に部分的に混在させるだけで、それらの
コンクリートの構造強度を増加させる一方、その流動性
を減少せしめ得、以てそのようなコンクリートからなる
最終製品の耐久性等を有利に向上せしめ得るのである。
し、且つそれによって極めて優れた効果を奏し得るコン
クリート用人工成形骨材は、例えば、以下の如くして得
られることとなる。
を所定量準備する。なお、そこにおいて準備されるセラ
ミックス原料は、各種のものが何れも採用され得る。即
ち、例えばAl2 O3 原料としては、市販のアルミナク
リンカー、バイヤー法により製造される水酸化アルミニ
ウム並びにそれを加熱処理して得られる酸化アルミニウ
ム、天然ボーキサイト及びその焼成物等が挙げられるの
であり、またSiO2原料としては、シリカ成分を有す
る珪素、珪砂、及びシリカ・アルミナ成分を有するカオ
リン、バン土頁岩、シャモット粘土等が使用され得るの
である。更に、MgO原料としては、市販のマグネシア
や水酸化マグネシウム、軽焼マグネシア、天然マグネサ
イト等が挙げられ、更にまたCaO原料としては、カル
シアや水酸化カルシウム、炭酸カルシウム等が用いられ
る得るのである。そして、それらの原料の使用に当たっ
ては、必ずしも上記の如きものの中から一種類ずつを選
択して用いる必要なく、それぞれの原料を二種類以上組
み合わせて使用しても、何等差し支えないのである。
合物を得、更にその得られた配合物を粉砕混合せしめ
て、粉砕混合物を得るのである。なお、それらの配合操
作及び粉砕混合操作においては、従来から公知の手法や
装置が何れも採用され得るものであり、例えば配合物の
粉砕混合は、湿式法若しくは乾式法の何れの手法によっ
ても行なわれ得るのである。
して、造粒操作を施して、造粒物を得る。なお、かかる
造粒操作は、粉砕混合物の粉砕混合手法に応じた一般的
な方法により、実施されることとなる。例えば、湿式法
にて得られたスラリーは、オーガーマシン等の押出成形
機等により、ペレット状に造粒する。また、その際、か
かる押出成形機に、上述の如き骨材の横断面形状と同様
な形状とされたノズル孔を有するノズルを用いて、所定
の押出成形を行ない、これを所定の寸法にて切断すれ
ば、本発明に規定される横断面形状を有する造粒物が容
易に得られることとなる。そして、このような方法にお
いて、同一の大きさ及び形状のノズル孔が複数設けられ
てなるノズルを用いれば、単粒度の骨材が能率良く得ら
れるのであり、また各種の大きさや形状のノズル孔が組
み合わされてなるノズルを用いれば、嵩高性の高いコン
クリートを形成することのできる骨材が容易に得られる
こととなる。一方、乾式法にて得られた粉砕混合物は、
例えばプレスマシンやブリケットマシン等を用いて造粒
し、上述の如き所定形状の造粒物を得るのである。その
他、別の方法として、先ず、グリーンシートやグリーン
押出棒を形成し、その後、プレス型を用いて、これらを
所定形状を呈するペレット状に造粒することも可能であ
る。
造粒物(成形体)を必要に応じて乾燥した後、常法に従
って焼成して、焼成物を得るのである。なお、かかる造
粒物の焼成は、使用されるセラミックス素材に応じて、
通常、1300〜1900℃の温度範囲内で、ロータリ
ーキルン、トンネルキルン、シャフトキルン等の一般的
な焼成設備を用いて、実施される。また、そのような焼
成操作において、焼成設備として、運動型のロータリー
キルンを使用する場合にあっては、上底面と各側面より
なる角部や下底面と各側面よりなる角部が面取り状態と
されて湾曲面を成した形状の焼成物が、簡単に得られる
こととなる。
状を有するセラミック成形体の焼成物が、その用途等に
応じて、一種類が選択されて、或いは種々組み合わされ
て用いられ、それらが単独で、若しくは砕石や砕砂等と
混用されて、前述の如き優れた特徴を発揮するアスファ
ルトコンクリート用及びセメントコンクリート用人工成
形骨材として、有利に使用されるのである。なお、その
際、かかるコンクリート用人工成形骨材を、道路舗装材
料用コンクリートに用いる場合には、道路の表層部のみ
に使用しても良く、また建設材料用コンクリートに用い
る場合には、建材の内層部のみに使用することも可能で
あって、そのような使用形態においても、前述と同様な
効果が奏され得ることとなる。
発明を更に具体的に明らかにすることとするが、本発明
が、そのような実施例の記載によって、何等の制約をも
受けるものでないことは言うまでもないところである。
また、本発明には、以下の実施例の他にも、更には上記
の具体的記述以外にも、本発明の趣旨を逸脱しない限り
において、当業者の知識に基づいて種々なる変更、修
正、改良等を加え得るものであることが、理解されるべ
きである。
して、市販の仮焼アルミナ及びカオリンを準備した。次
いで、焼成後の理論化学組成が下記表1に示す如きムラ
イト組成となるように、それらを配合して、配合物を得
た。
ミル中に投入し、更に水を加えた後、平均粒子径が10
0μm以下となるまで、湿式法により粉砕、混合を行な
い、泥漿を得た。引き続き、かかる泥漿をフィルタープ
レスにて脱水した後、オーガーマシンを用いて造粒成形
した。また、その際、かかる造粒成形工程において、オ
ーガーマシンのノズルのノズル孔を各種の形状のものに
変更して、互いに異なる横断面形状を有する5種類の成
形体を得た。それら5種類の成形体を、それぞれ、成形
体1〜5とし、その各横断面形状を下記表2に示した。
なお、それら成形体1〜5は、何れも、軸方向長さ:1
0mm、横断面の外接円の平均直径:10mmの寸法を有す
るものである。
5を各々乾燥した後、トンネルキルン若しくはシャフト
キルンにて、1800℃、30分焼成し、互いに横断面
形状の異なる5種類の焼成物を得、また、それとは別
に、成形体2をロータリーキルンにて、上記と同様な焼
成条件にて焼成し、上記5種類とは異なる外形形状を有
する焼成物を得た。そうして、目的とするコンクリート
用人工成形骨材たる6種類の焼成物を得、それらのう
ち、同一の化学組成を有するものの、互いに横断面形状
が異なる、前者5種類の焼成物を、それぞれ、骨材1〜
5とし、また、骨材2と同様な横断面形状を有するもの
の、前記ロータリーキルンにて焼成されて、全べての角
部が面取り状に湾曲面とされた、骨材2とは明らかに外
形形状の異なる後者1種類の焼成物を骨材6とした。更
に、比較のために、10mmの平均粒径を有するものの、
不均一な形状を有する天然硬質砂岩6号砕石を所定量準
備し、これを比較骨材1とした。
べるために、それらを代表して、骨材1の表乾比重、見
掛比重、嵩比重、吸水率を、それぞれ、測定した。その
結果を下記表3に示す。なお、これらの物理特性の測定
は、日本学術振興会124委員会試験法分科会による、
学振法2.「マグネシアクリンカーの測定法」に準じて
行なった。
粗骨材として用いる一方、粗砂として平均粒径1.2mm
の川砂を、また石粉として0.3mm以下の粒径を有する
石灰石を、それぞれ、所定量準備した。そして、それら
粗骨材と粗砂と石粉とを、85:11:4となる配合割
合にて、配合せしめ、粗骨材の種類の異なる各種排水性
アスファルトコンクリート用骨材を得た。
ルトコンクリート用骨材に対して、それぞれ、バインダ
として、25℃針入度70、軟化点94.0の改質アス
ファルトを骨材全体に対して4.0%の割合となるよう
に配合した。そして、その後、それらの配合物をそれぞ
れ所定の型に投入し、その両面を50回突き固めて、所
定形状を有する一方、各々異なる種類の骨材からなる7
種類のマーシャル供試体を得た。それら7種類のマーシ
ャル供試体のうち、骨材1〜6を含む排水性アスファル
トコンクリート用骨材からなるものを、それぞれ、供試
体1〜6とし、また、比較骨材1を含む排水性アスファ
ルトコンクリート用骨材からなるものを比較供試体1と
した。
1の排水性アスファルトコンクリート用骨材としての特
性を調べるために、マーシャル試験を行なった。その結
果を下記表4に示す。なお、かかる表中、全空隙率は、
常法に従って、各供試体の嵩密度と理論最大密度から求
め、連続空隙率、即ち表面から内部に連続して延びる空
隙の空隙率は、各供試体を水に浸漬せしめ、かかる連続
空隙に水を飽和させて求めた。具体的には、各供試体の
空中重量、24時間水浸後の水中重量及びサイズ測定に
よる計算体積を、それぞれ、測定若しくは算出し、それ
らの値を下記(式1)に代入して、各供試体の連続空隙
率を求めた。 連続空隙率=1−(A−B)/V ・・・(式1) 但し、A:供試体の空中重量(g) B:24時間水浸後の各供試体の水中重量(G) V:供試体の計算体積(cm3 ) また、独立空隙率、即ち内部に封入され独立した空隙の
空隙率は、それら全空隙率と連続空隙率との差より求め
た。更に、透水係数は、各供試体による変水位透水試験
法により求めた。即ち、各供試体を脱型せずに横置きに
した後、それらの上部に同一径のカラーを、各々セット
し、その後かかるカラー内に水を満たして、その水を各
供試体表面から内部に浸透せしめるよう為し、そしてカ
ラー内の水位が5→0cmになるまでの時間を測定して、
その測定値を下記(式2)に代入して、透水係数Kを算
出した。 K=(2.3aL/At)log h1/h2 ・・・(式2) 但し、K:透水係数(cm/sec ) ,L:供試体の厚さ
(cm),a:モールドの断面積(cm2 ),A:供試体の
断面積(cm2 ) t:時間(sec ) ,h1:供試体の厚さ+水位(cm) h2:供試体の厚さ(cm)とする。 そして、安定度とフロー値は、先ず、各供試体の側面を
円弧形状を呈する2枚の載荷板で挟み、その後それら各
供試体が破壊するまで、かかる載荷板に対して、温度:
60℃、載荷速度:50mm/sec の条件にて、径方向に
荷重を加え、各供試体の破壊時における最大荷重をもっ
て安定度とし、またその時点での変形量をもってフロー
値とした。
発明において規定される形状を有するコンクリート用人
工成形骨材を含む供試体1〜6は、不均一な形状を有す
る天然砕石を骨材として含む比較供試体1と比較して、
何れも、連続空隙率が明らかに大きい値を示している。
そして、それによって、供試体1〜6にあっては、全空
隙率が有利に高められており、また、各供試体の透水性
を示す透水係数も、著しく向上せしめられている。更
に、安定度においても、供試体1〜6は、比較供試体1
よりも相対的に高い値を示している。即ち、これらは、
本発明において規定される形状を有するコンクリート用
人工成形骨材を用いて得られるコンクリートが、従来の
天然砕石を骨材として用いて得られるコンクリートより
も、透水性(排水性)と安定性の両特性において優れた
ものであることが立証される結果となっているのであ
る。
に従うコンクリート用人工成形骨材にあっては、全体と
して柱状の形状を呈し、横断面が、多角形形状若しくは
多角形の変形形状を有するところから、アスファルトや
セメントとの混用によって、表面から内部に連続して延
びる空隙の空隙率が高く、しかも安定性に優れたコンク
リートを形成することが出来るのであり、従って、透水
舗装や吸音舗装、更には吸音、防音、断熱建材等に使用
されるアスファルトコンクリートやセメントコンクリー
ト等の骨材として、極めて有効に用いられ得るのであ
る。
て、人工成形骨材の横断面形状における角部部分を外方
に膨出した膨大部とすれば、そのコンクリート中への埋
没効果が著しく高められ得て、アスファルトコンクリー
トやセメントコンクリート中への部分的な混在によっ
て、コンクリートの構造強度が効果的に高められ得る一
方、その流動性が減少せしめられ得、以てそのようなコ
ンクリートからなる最終製品の耐久性が有利に向上せし
められ得ることとなるのである。
いて、横断面が多角形形状を有するものの具体例を示す
斜視説明図であり、(a)〜(c)はそれぞれその異な
る例を示すものである。
いて、横断面が、多角形の各辺部が凸状に膨出せしめら
れてなる形状を有するものの具体例を示す斜視説明図で
あり、(a)〜(c)はそれぞれその異なる例を示すも
のである。
いて、横断面が、多角形の各辺部が凹状に屈曲せしめら
れてなる形状を有するものの具体例を示す斜視説明図で
あり、(a)〜(c)はそれぞれその異なる例を示すも
のである。
いて、横断面が、多角形の各辺部が凹状に湾曲せしめら
れてなる形状を有するものの具体例を示す斜視説明図で
あり、(a)〜(c)はそれぞれその異なる例を示すも
のである。
いて、横断面が、各角部部分が円弧状とされた形状を有
するものの具体例を示す斜視説明図であり、(a)〜
(d)はそれぞれその異なる例を示すものである。
いて、横断面が、各角部部分に外方に膨出した膨大部が
形成されてなる形状を有するものの具体例を示す斜視説
明図であり、(a)〜(d)はそれぞれその異なる例を
示すものである。
Claims (2)
- 【請求項1】 柱状のセラミック成形体の焼成物であっ
て、その横断面が、多角形形状、多角形の各辺部が凸状
に膨出せしめられてなる形状、多角形の各辺部が凹状に
凹陥せしめられてなる形状、並びにそれら各形状の角部
がそれぞれ円弧状とされた形状のうち、何れかの形状を
有することを特徴とするコンクリート用人工成形骨材。 - 【請求項2】 前記横断面形状における角部部分が、そ
れぞれ外方に膨出した膨大部とされていることを特徴と
する請求項1に記載のコンクリート用人工成形骨材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5158002A JP2851514B2 (ja) | 1993-06-02 | 1993-06-02 | コンクリート用人工成形骨材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5158002A JP2851514B2 (ja) | 1993-06-02 | 1993-06-02 | コンクリート用人工成形骨材 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06345503A true JPH06345503A (ja) | 1994-12-20 |
JP2851514B2 JP2851514B2 (ja) | 1999-01-27 |
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ID=15662108
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5158002A Expired - Fee Related JP2851514B2 (ja) | 1993-06-02 | 1993-06-02 | コンクリート用人工成形骨材 |
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Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2851514B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019082022A (ja) * | 2017-10-30 | 2019-05-30 | 綾羽株式会社 | アスファルト混合物およびその製造方法 |
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---|---|---|---|---|
KR102491764B1 (ko) * | 2021-11-19 | 2023-01-27 | 김규태 | 저소음 배수성의 개질 아스콘 제조방법 |
-
1993
- 1993-06-02 JP JP5158002A patent/JP2851514B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JP2019082022A (ja) * | 2017-10-30 | 2019-05-30 | 綾羽株式会社 | アスファルト混合物およびその製造方法 |
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