JPH06344142A - 管内周面肉盛溶接装置及び溶接トーチ - Google Patents

管内周面肉盛溶接装置及び溶接トーチ

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JPH06344142A
JPH06344142A JP16632493A JP16632493A JPH06344142A JP H06344142 A JPH06344142 A JP H06344142A JP 16632493 A JP16632493 A JP 16632493A JP 16632493 A JP16632493 A JP 16632493A JP H06344142 A JPH06344142 A JP H06344142A
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JP
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welding
pipe
torch
tube
welding torch
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Application number
JP16632493A
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English (en)
Inventor
Atsuo Usuda
篤生 薄田
Heihachi Masuda
平八 益田
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Mitsubishi Nagasaki Machinery Mfg Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Nagasaki Machinery Mfg Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 管の取付け作業が簡単で、しかも、溶接不良
や溶接欠陥の発生を防ぐ。また、管の内径が例えば50mm
程度の小径のものまで、内周面の溶接を行う。 【構成】 肉盛溶接装置本体3と、管aを回転自在に保
持するポジッショナー25とを向かい合うようにして設
置し、溶接トーチ16を、ポジッショナー25に対して
前後方向の一定方向に移動自在に且つ一定方向への移動
に対して相対的に前後方向に往復動自在に設けると共に
昇降自在に設け、ポジッショナー25及び溶接トーチ1
6の動作を制御し且つ溶接トーチ先端の電極19と管a
の内面との距離を溶接トーチ16の昇降を通じて一定に
制御する制御機構27を設けた。また、溶接トーチ16
のトーチボディ17内に、不活性ガスの供給通路、冷却
水導管21、及び溶接ワイヤ22を配設し、不活性ガス
の供給通路を電気を流す導電管20で構成すると共に、
導電管20と溶接ワイヤ22とを絶縁状態に離間して配
設した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、金属性の管の内周面
の耐久性等を高めるために、管の内周面に肉盛溶接を施
す場合に使用される管内周面肉盛溶接装置及び溶接トー
チに係り、特に、管の取付け作業が簡単で、しかも溶接
不良や溶接欠陥の発生を防ぐ管内周面肉盛溶接装置、及
び小径の管の内周面を溶接可能にした溶接トーチに関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来、特定の用途に使用される金属性の
管にあっては、特に耐久性等が要求されることがあり、
この場合、管として耐久性等の優れた例えばステンレス
などの材料を使用すればよいが、耐久性等の優れた材料
は非常に高価である。このため、安価な材料を使用し、
耐久性等が要求される管の内周面のみを補強する方法が
利用されている。そして、管の内周面のみを補強する方
法として、管の内周面を肉盛溶接によって補強して耐久
性等を高める方法が一般に行われている。
【0003】管の内周面を肉盛溶接する装置として、従
来、先端に半自動溶接トーチが装着されたマニプレータ
と、管を回転自在に保持するポジッショナーとの組合せ
からなる装置が知られている。
【0004】上記装置の使用に当たっては、ポジッショ
ナーで管を保持して、管の内部に溶接トーチを挿入し、
溶接トーチの先端から管の内周面の肉盛溶接箇所までの
間隔を一定にして、ポジッショナーを回転させて管を1
回転させる間に、管の内周面を円周方向に肉盛溶接し、
管が1回転すると、肉盛溶接の溶接ビード幅分だけ溶接
トーチを移動させて、管の内周面の肉盛溶接が行われて
いる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
従来の装置にあっては、管を回転自在に保持するポジッ
ショナーの回転中心と管の軸芯とを完全に一致させない
と、回転する管が偏心運動を起こし、溶接トーチ先端か
ら肉盛溶接箇所までの間隔を一定に保持することができ
ず、その結果、肉盛溶接部の成分を均一にすることがで
きず、耐久性等の劣化を招き、また、肉盛溶接の欠陥の
発生も多発しており、欠陥がある場合には商品として使
用できず、商品の歩留りは悪かった。
【0006】上記のような問題を防ぐためには、管を回
転自在に保持するポジッショナーの回転中心と管の軸芯
とを完全に一致させることが要求されるが、ポジッショ
ナーの回転中心と管の軸芯とを一致させる取付け作業は
大変な手間と時間がかかり、また、鋼管自体が完全回転
対称形に成形されてなく、一部変形しているため、完全
に一致させるのは困難であった。しかも、管の内径が小
さい場合には、溶接トーチ先端から管の内周面までの間
隔を目視することができず、完全な取付けは困難であっ
た。
【0007】また、従来の装置は、溶接トーチを固定し
て管を1回転させて内周面を円周方向に肉盛溶接し、1
回転する毎に溶接トーチを所定量だけ移動させた後は再
び固定して肉盛溶接を行うので、管の内周面の肉盛溶接
はいわゆる円周肉盛溶接となり、多数の円周肉盛溶接を
管の長さ方向に亘って行って管の内周面を肉盛溶接で被
覆形成するので、隣接する各円周肉盛溶接同士は溶接が
不連続になって溶接現象が不安定となり易く、これに起
因して溶接不良が多発し、耐久性等の劣化や肉盛溶接の
欠陥を招いていた。
【0008】また、従来の装置は、管を1回転する間、
溶接トーチは固定された状態で肉盛溶接を行うので、熱
源が固定されており、このため、熱源から遠い肉盛溶接
の両幅側では溶融しない部分が一部生じて、溶融不良を
招き易く、これに起因して耐久性等の劣化や肉盛溶接の
欠陥を招いていた。
【0009】更に、従来の管内周面肉盛溶接装置では、
管の内径が 100mm程度までのものしか、内周面の肉盛溶
接が行えず、それより小さな内径では肉盛溶接を行うこ
とができなった。
【0010】この発明は、上記のような課題に鑑み、そ
の課題を解決すべく創案されたものであって、その目的
とするところは、溶接トーチと肉盛溶接箇所までの間隔
を一定に修正維持し、また、スパイラル状に肉盛溶接
し、溶接トーチのウィビングによって、管の取付け作業
が簡単で、しかも、溶接不良や溶接欠陥の発生を防ぐこ
とのできる管内周面肉盛溶接装置を提供することにあ
る。また、他の目的とするところは、管の内径が例えば
50mm程度の小径のものまで、内周面の溶接を行うことの
できる溶接トーチを提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】以上の目的を達成するた
めに、請求項1の発明は、肉盛溶接装置本体と、管を回
転自在に保持するポジッショナーとを向かい合うように
して設置し、肉盛溶接装置本体の溶接トーチを、上記ポ
ジッショナーに対して前後方向の一定方向に移動自在に
且つ一定方向への移動に対して相対的に前後方向に往復
動自在に設けると共に昇降自在に設け、上記ポジッショ
ナー及び溶接トーチの動作を制御し且つ溶接トーチ先端
の電極と上記管の内面との距離を溶接トーチの昇降を通
じて一定に制御する制御機構を設けた構成よりなるもの
である。
【0012】また、請求項2の発明は、溶接トーチのト
ーチボディ内に、不活性ガスの供給通路、冷却水導管、
及び溶接ワイヤを配設し、不活性ガスの供給通路を電気
を流す導電管で構成すると共に、導電管と溶接ワイヤと
を絶縁状態に離間して配設した構成よりなるものであ
る。
【0013】
【作用】以上のような構成を有するこの発明は、次のよ
うに作用する。すなわち、請求項1の発明によれば、ポ
ジッショナーで管を一定方向に回転させる一方で、溶接
トーチをポジッショナーに対して一定方向に移動させる
ことで、スパイラル状に肉盛溶接できるように作用し、
溶接トーチを、ポジッショナーに対して前後方向の一定
方向に移動自在に且つ一定方向への移動に対して相対的
に前後方向に往復動自在に設けたので、ウィビングでき
るように作用し、溶接トーチ先端の電極と上記管の内面
との距離を溶接トーチの昇降を通じて一定に制御する制
御機構により、溶接トーチ先端の電極と管の内面との距
離を一定に修正維持し得て、管のポジッショナーへの取
付け作業が簡単になるように作用する。
【0014】また、請求項2の発明によれば、不活性ガ
スの供給通路を電気を流す導電管で構成したので、先端
の電極に電気を流す導電線の配線を不要にでき、トーチ
ボディの外径を従来に比べて小さくすることが可能とな
り、これにより、管の内径が従来に比べて小径のものま
で、トーチボディを管の内部に挿入させて内周面の溶接
を行うことができるように作用する。
【0015】
【実施例】以下、図面に記載の実施例に基づいてこの発
明をより具体的に説明する。ここで、図1は管内周面肉
盛溶接装置の全体側面図、図2は溶接トーチの先端側の
部分拡大一部切欠側断面図、図3は図2のA−A矢視断
面図、図4は制御機構の機構図、図5は管内周面の肉盛
溶接の状態を示す断面図、図6はスパイラル状の溶接の
説明図である。
【0016】図において、管内周面肉盛溶接装置1は、
金属性の管aの内周面の耐久性等を高めるために、管a
の内周面に肉盛溶接を施して内周面を補強する場合に使
用される装置で、特に、溶接トーチと肉盛溶接箇所まで
の間隔を一定に修正維持し、また、スパイラル状に肉盛
溶接し、溶接トーチのウィビングによって、管aのセッ
ティング作業が簡単で、しかも、溶接不良や溶接欠陥の
発生を防ぐことのできる特徴を備えている。この管内周
面肉盛溶接装置1の機盤2上には、肉盛溶接装置本体3
と金属性の管aを回転自在に保持するポジッショナー2
5とが向かい合うようにして設置されている。
【0017】肉盛溶接装置本体3には、その下部側を構
成する溶接装置用機台4の上部に水平スライド路5が水
平に形成され、この水平スライド路5上には当該スライ
ド路5上を水平方向に進退自在にスライドする水平スラ
イド盤6が取付けられている。水平スライド路5の内部
には水平スライド盤6の駆動機構となる水平スライド用
モーター7と水平駆動軸8が内装されている。
【0018】水平駆動軸8は正逆回転自在に軸支され、
又水平スライド盤6の移動方向に平行な水平方向に配設
され、その一端には水平駆動軸8を駆動させる垂直スラ
イド用モーター7が連動連結されている。水平駆動軸8
の外周面には螺子山が形成されて雄螺子となっている。
【0019】一方、水平スライド盤6の内部には雌螺子
となる図示しない螺子孔が形成されていて、水平駆動軸
8がこの図示しない螺子孔に挿通されて螺合している。
そして、水平スライド用モーター7により駆動する水平
駆動軸8の正逆回転によって、水平駆動軸8と螺合する
螺子孔を通じて水平スライド盤6は螺子運動により水平
方向に移動する構造になっている。
【0020】水平方向にスライドする水平スライド盤6
の上部には、上向きに垂直に形成された垂直スライド路
9が一体的に固設されている。この垂直スライド路9に
は当該垂直スライド路9を上下方向にスライドする上下
スライド盤10が取付けられている。垂直スライド路9
の内部には上下スライド盤10の駆動機構となる垂直ス
ライド用モーター11と垂直駆動軸12が内装されてい
る。
【0021】垂直駆動軸12は正逆回転自在に軸支さ
れ、又上下スライド盤10の移動方向に平行な上下方向
に配設され、その上端には垂直駆動軸12を駆動させる
垂直スライド用モーター11が連動連結されている。垂
直駆動軸12の外周面には螺子山が形成されて雄螺子と
なっている。
【0022】一方、上下スライド盤10の内部には雌螺
子となる図示しない螺子孔が形成されていて、垂直駆動
軸12がこの図示しない螺子孔に挿通されて螺合してい
る。そして、垂直スライド用モーター11により駆動す
る垂直駆動軸12の正逆回転によって、垂直駆動軸12
と螺合する図示しない螺子孔を通じて上下スライド盤1
0は螺子運動して上下方向に移動する構造になってい
る。
【0023】上下方向にスライドする上下スライド盤1
0には、水平スライド盤6の移動方向と同一の水平方向
に進退自在にスライドするトーチボディ取付板13、及
び当該取付板13を前後方向に進退させる駆動機構とし
てのウィビング用モーター14と作動杆15が取付けら
れている。駆動機構としてのウィビング用モーター14
と作動杆15はトーチボディ取付板13の後方に配置さ
れている。
【0024】トーチボディ取付板13には後述する溶接
トーチ16のトーチボディ17の基端側が取付けられて
いる。また、ウィビング用モーター14はトーチボディ
取付板13及びトーチボディ17を介して溶接中の溶接
トーチ16をウィビングさせる機能を果たす。
【0025】作動杆15はその一端がウィビング用モー
ター14の可変クランク軸14aに枢着され、他端はト
ーチボディ取付板13の後端に枢着されている。作動杆
15の一端が枢着されたウィビング用モーター14の可
変クランク軸14aはその軸芯方向がトーチボディ取付
板13のスライド方向に対して直交するように取付けら
れている。そして、ウィビング用モーター14の可変ク
ランク軸14aの円運動によって、作動杆15の一端も
円運動して作動杆15の他端が枢着されているトーチボ
ディ取付板13を前後方向に進退動させる機構、つまり
回転運動を直線往復運動に換える機構になっている。
【0026】溶接トーチ16は例えばTIG溶接が用い
られ、トーチボディ17、トーチボディ17の先端から
突出して設けられたセラミックノズル18及びタングス
テン電極19、導電管20、冷却水導管21、溶接ワイ
ヤ22、溶接ワイヤ22の送給装置23、溶接電源24
などから構成されている。
【0027】セラミックノズル18は導電管20の先端
に下向きに設けられ、セラミックノズル18の内部には
導電管20を通じて送られた不活性ガスのシールトガス
噴射孔18aが形成されている。また、母材の管aとの
間にアークを飛ばすタングステン電極19の先端が、セ
ラミックノズル18の中心から下向きに突出形成されて
いる。セラミックノズル18の材質には例えば耐熱性の
セラミックが使用されている。
【0028】トーチボディ17はその基端側がトーチボ
ディ取付板13に前方のポジッショナーに向かって水平
に張り出して取付けられている。トーチボディ17は細
長い円筒形をしており、又その材料には例えばアルミニ
ュウムが使用されている。トーチボディ17の内部には
小径の導電管20と冷却水導管21及び溶接ワイヤ22
がその基端側から先端に向かって配設されている。導電
管20と溶接ワイヤ22は後述のセパレータ17aによ
って絶縁状態に配設されている。
【0029】導電管20は、先端のセラミックノズル1
8から噴射される不活性ガスの供給通路と、先端のタン
グステン電極19に電気を供給する導体とを兼ねてお
り、例えば導電性の銅管が使用されている。不活性ガス
の供給通路として導電性の導電管20を使用することに
より、従来トーチボディ17の内部に別途に配線されて
いた導電線を不要することができ、これによってトーチ
ボディ17の径を小さくすることができ、管aの内径が
50mm程度の小径のものまで、その内周面の肉盛溶接が可
能となる。
【0030】冷却水導管21は導電管20が発熱するの
を防ぐためにこれを冷却するためのもので、冷却水導管
21は往路側と復路側の一対からなっていて、導電管2
0の先端まで延びていて、その先端で往路側から復路側
に反転している。冷却水導管21は導電管20の両側面
に往路側と復路側がそれぞれ密着してトーチボディ17
の長さ方向に亘って配設されている。
【0031】トーチボディ17内には、当該トーチボデ
ィ17内に配設された導電管20と溶接ワイヤ22との
絶縁状態を保つために、セパレータ17aが一定間隔毎
に設けられている。各セパレータ17aには導電管20
及び冷却水導管21を通す孔と溶接ワイヤ22を通す孔
が上下に離れて形成されている。導電管20と溶接ワイ
ヤ22はこのセパレータ17aによって上下に離されて
絶縁状態が維持されている。
【0032】溶接ワイヤ22は、その基端側が送給装置
23に送給自在に巻装されており、送給装置23から溶
接先端側までの間、その外周がワイヤガイド22aで被
覆されており、先端側の溶接部分のみが剥き出しの状態
になっている。ワイヤガイド22aは例えばステンレス
管が使用され、更にステンレス管の外周は例えば絶縁材
のテフロン材などによって被覆されている。
【0033】送給装置23は、上下スライド盤10の上
方に設けられており、上下スライド盤10の後方に立設
された支柱4aの上端に形成された載置板4b上に載置
されている。送給装置23には溶接ワイヤ22を前方に
送り出す一対の送出ロラー23aが上下に設けられてお
り、溶接ワイヤ22はこの一対の送出ロラー23aに上
下に挟圧されていて、送出ロラー23aの回転によって
前方、つまり先端側の溶接部分に送り出される。
【0034】前述したように、管内周面肉盛溶接装置1
の機盤2上には、肉盛溶接装置本体3と向かい合うよう
にポジッショナー25が設置されている。ポジッショナ
ー25は前述したように金属性の管aを回転自在に保持
するもので、機盤2上に一体的に固設されたポジッショ
ナー用機台26の上方に設けられている。
【0035】ポジッショナー用機台26には、左右一対
のレール26aが水平に配設され、このレール26a上
に当該レール26a上を水平方向に進退自在に走行する
ポジッショナー25が設けられている。一対のレール2
6aは前記の肉盛溶接装置本体3側に向かって配設さ
れ、その仮想延長線が前記水平スライド路5と平行にな
るように配設されている。ポジッショナー25の下部に
はレール26a上を転動する車輪25aが取付けられて
いる。
【0036】ポジッショナー25の前部には金属性の管
aを上下から挟んで保持する把持部25bが取付けられ
ている。この把持部25bはポジッショナー25の前部
に回転自在に取付けられていて、金属性の管aを上下か
ら挟んだ状態で回転する構造になっている。ポジッショ
ナー25の内部には把持部25bを回転させる図示しな
い回転モーターが内装されている。把持部25bの回転
中心は、昇降する前記のトーチボディ17と同一の垂直
平面内になるように取付けられている。
【0037】制御機構27は、センサー27a、リミッ
トスイッチ27bなどからの情報に基づいて、前述の肉
盛溶接装置本体3の水平スライド用モーター7、垂直ス
ライド用モーター11、ウィビング用モーター14、送
給装置23の送出ロラー23a、溶接電源24、ポジッ
ショナー25の図示しない駆動モーター等を制御して、
管aの内面の肉盛溶接を行うもので、溶接装置用機台4
の内部にコントロールボックス27cが設けられ、ま
た、ポジッショナー25の内部にもコントロールボック
ス27dが設けられている。制御機構27には例えばシ
ーケンス制御が使用されている。
【0038】次に、上記実施例の構成に基づく作用につ
いて以下説明する。ポジッショナー25に金属性の管a
を取付ける。取付け作業は、管aの端部をポジッショナ
ー25の把持部25bで上下から挟むことによって行わ
れ、管aはポジッショナー25に回転自在に保持され
る。この場合、管aの軸芯と管aの回転中心を一致させ
る必要がないため、取付け作業は従来に比べて非常に簡
単となり、短時間で終了する。
【0039】続いて、溶接トーチ16の先端側を金属性
の管aの内面に入れ、溶接トーチ16の先端のタングス
テン電極19の下向きの先端(下端)から管aの内面ま
での距離が約10mm程度になるように調整する。調整
後、溶接トーチ16の先端側を管aの一番奥まで入れ、
溶接のスタートボタンを押す。
【0040】スタートボタンを押すと、溶接トーチ16
の先端側のタングステン電極19に電流を流す指令が制
御機構27から出て、タングステン電極19から電流が
流れる。例えば、200Aの一定の電流を流した場合、
タングステン電極19の先端と管aの内面までの距離が
10mmのときに電圧が30Vになるとき、その距離が1
0mmより大きい場合には電圧は30Vより大きくなる。
逆に距離が10mmより小さい場合には電圧は30Vより
小さくなる。
【0041】これらの電圧に関する情報は制御機構27
に送られ、制御機構27はこれらの電圧の情報に基づい
て距離が正常になるように制御する。即ち、制御機構2
7では、一定の電流を流し、そのときの電圧から、タン
グステン電極19の先端と管aの内面までの距離が正常
か否かの判断を行い、正常でない場合には、垂直スライ
ド用モーター11の駆動で垂直駆動軸12を回転させて
溶接トーチ16を昇降させ、その距離が10mmの正常に
なるように制御が行われる。
【0042】タングステン電極19の先端と管aの内面
までの距離が正常になると、送給装置23の一対の送出
ロラー23aが作動して溶接ワイヤ22を溶接先端側に
送り出す。同時に、ポジッショナー25の図示しない回
転モーターが駆動して、管aの端部を挟んで保持してい
る把持部25bを一定方向に一定速度で回転させ、管a
は回転し始める。
【0043】管aが回転し始めると同時に、水平スライ
ド用モーター7が駆動して水平駆動軸8を回転させ、水
平駆動軸8の回転による螺子運動で水平スライド盤6は
水平スライド路5上を一定のゆっくりした速度で後方に
スライドする。水平スライド盤6の移動により、トーチ
ボディ取付板13を介してトーチボディ17が取付けら
れている上下スライド盤10は、同一の速度で後方に移
動する。
【0044】更に、ウィビング用モーター14が駆動し
て、作動杆15を介してトーチボディ17を直線往復運
動させる。トーチボディ17は、後方に一定の速度で移
動する上下スライド盤10に対して、相対的に前後に往
復運動、つまりウィビングを行う。このため、トーチボ
ディ17は全体としては後方へ移動しながら、局部的に
はウィビングすることになる。
【0045】上記の動作が同時に開始されると共に、管
aの内面の肉盛溶接が開始される。これらの動作のいず
れもは制御機構27からの指令によって行われる。この
場合、上述したように、把持部25bの回転により、管
aは一定方向に一定速度で回転しており、一方、トーチ
ボディ17はウィビングを行いながら、後方に移動する
ので、管aの内面の溶接はスパイラル状の肉盛溶接とな
り、また、ウィビングが行われる。
【0046】上記の動作が行われているとき、タングス
テン電極19の先端と管aの内面間との距離は電圧の計
測を通じて常時行われており、その距離が正常でない場
合、つまり電圧が30Vでない場合には、制御機構27
の指令に基づいて上下スライド盤10が自動的に昇降し
て、常に正常の10mmの距離を維持するように制御され
ながらスパイラル状に肉盛溶接が行われる。
【0047】そして、管aの内面の端部までスパイラル
状に肉盛溶接が行われ、管aの内面の端部にタングステ
ン電極19が来ると、水平スライド路5に置かれたリミ
ットスイッチ27bに水平スライド盤6の端部が当接し
て、水平スライド盤6は後方への移動が停止する。これ
に対して、管aは引き続き回転するので、管aの内面の
端部では円周状の肉盛溶接となる。そして、水平スライ
ド盤6が停止した後に、管aが丁度1回転した時点、制
御機構27は肉盛溶接を停止させる。
【0048】なお、この発明は上記実施例に限定される
ものではなく、この発明の精神を逸脱しない範囲で種々
の改変をなし得ることは勿論である。
【0049】
【発明の効果】以上の記載より明らかなように、請求項
1の発明に係る管内周面肉盛溶接装置によれば、管をポ
ジッショナーにラフに取付けても、溶接トーチ先端の電
極と母材(管の内面)との間隔を常に一定の距離に修正
維持しながら肉盛溶接を行うことができるので、溶接欠
陥の発生を防ぐことができる。
【0050】このように、管をポジッショナーにラフに
取付けても溶接欠陥の発生を防ぐことができるので、管
のポジッショナーへの取付け作業が簡単となり、その取
付け時間を短くすることができ、溶接作業時間の短縮化
を図り作業能率を高めることができる。
【0051】しかも、溶接トーチ先端の電極と母材(管
の内面)との間隔を常に一定の距離に修正維持しながら
肉盛溶接を行うことができるので、肉盛溶接部の成分を
均一に維持でき、これにより、肉盛溶接部の耐久性を高
めることができる。
【0052】更に、肉盛溶接の欠陥の発生を防ぐので、
肉盛溶接不良に伴う欠陥商品の発生がなく、管の内周面
を肉盛溶接した商品の歩留りを飛躍的に向上させること
ができる。
【0053】また、管の内周面をスパイラル状に肉盛溶
接するので、従来の円周状の肉盛溶接に比べて、溶接始
点と終点のみ溶接変化があり、これ以外は連続溶接とな
るため、溶接現象を極めて安定させることができる。
【0054】しかも、スパイラル状に肉盛溶接する際に
ウィビングを行いながら肉盛溶接を行うので、隣接の溶
接ビード同士が連接する境界部分が溶融して溶接ビード
の均一化を図ることができる。
【0055】また、請求項2の発明に係る溶接トーチに
よれば、不活性ガスの供給通路を電気を流す導電管で構
成したので、先端の電極に電気を流す導電線の配線を不
要にでき、トーチボディの外径を従来に比べて小さくす
ることが可能となり、これにより、管の内径が従来に比
べて小径の例えば50mm程度のものまで、トーチボディを
管の内部に挿入させて内周面の溶接を行うことができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例を示す管内周面肉盛溶接装置
の全体側面図である。
【図2】この発明の実施例を示す溶接トーチの先端側の
部分拡大一部切欠側断面図である。
【図3】図2のA−A矢視断面図である。
【図4】この発明の実施例を示す制御機構の機構図であ
る。
【図5】この発明の実施例を示す管内周面の肉盛溶接の
状態を示す断面図である。
【図6】この発明の実施例を示すスパイラル状の溶接の
説明図である。
【符号の説明】
1 管内周面肉盛溶接装置 2 機盤 3 肉盛溶接装置本体 4 溶接装置用機台 4a 支柱 4b 載置板 5 水平スライド路 6 水平スライド盤 7 水平スライド用モーター 8 水平駆動軸 9 垂直スライド路 10 上下スライド盤 11 垂直スライド用モーター 12 垂直駆動軸 13 トーチボディ取付板 14 ウィビング用モーター 14a 可変クランク軸 15 作動杆 16 溶接トーチ 17 トーチボディ 17a セパレータ 18 セラミックノズル 18a シールトガス噴射孔 19 タングステン電極 20 導電管 21 冷却水導管 22 溶接ワイヤ 22a ワイヤガイド 23 送給装置 23a 送出ロラー 24 溶接電源 25 ポジッショナー 25a 車輪 25b 把持部 26 ポジッショナー用機台 26a レール 27 制御機構 27a センサー 27b リミットスイッチ 27c コントロールボックス 27d コントロールボックス a 管

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 肉盛溶接装置本体と、管を回転自在に保
    持するポジッショナーとを向かい合うようにして設置
    し、肉盛溶接装置本体の溶接トーチを、上記ポジッショ
    ナーに対して前後方向の一定方向に移動自在に且つ一定
    方向への移動に対して相対的に前後方向に往復動自在に
    設けると共に昇降自在に設け、上記ポジッショナー及び
    溶接トーチの動作を制御し且つ溶接トーチ先端の電極と
    上記管の内面との距離を溶接トーチの昇降を通じて一定
    に制御する制御機構を設けたことを特徴とする管内周面
    肉盛溶接装置。
  2. 【請求項2】 溶接トーチのトーチボディ内に、不活性
    ガスの供給通路、冷却水導管、及び溶接ワイヤを配設
    し、不活性ガスの供給通路を電気を流す導電管で構成す
    ると共に、導電管と溶接ワイヤとを絶縁状態に離間して
    配設したことを特徴とする溶接トーチ。
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