JPH06344031A - プレス加工方法 - Google Patents

プレス加工方法

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JPH06344031A
JPH06344031A JP5132206A JP13220693A JPH06344031A JP H06344031 A JPH06344031 A JP H06344031A JP 5132206 A JP5132206 A JP 5132206A JP 13220693 A JP13220693 A JP 13220693A JP H06344031 A JPH06344031 A JP H06344031A
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press
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亀 小林
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吉孝 黒田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 板状材料を逐次加工することにより、角整形
工程での板状材料への加工荷重を小さくしてプレス機の
設備費用を軽減すると共に、板長さの種類が多種類ある
製品を製造する場合でもあっても、1種類のプレス金型
で対応できるようにしてプレス金型の製作費用を軽減
し、且つプレス金型の稼働率を向上させることを可能に
する。 【構成】 冷媒凝縮器のヘッダプレートに嵌め合わされ
るヘッダタンクを製造する角整形工程において、前工程
である曲げ工程にて逆U字状の天板部17と側板部22
との間に形成された折曲げ部20を、ダイ46の傾斜部
50とパンチ471,472の段付部54との間で、順
送り方向に向かって徐々に加工荷重が大きくなるように
加圧することにより、折曲げ部20の内側端に鋭利な角
部21を形成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、板厚に比べて板長さが
長い板状材料をプレス金型内に板長さ方向へ板状材料が
進むように順送りして逐次加工するプレス加工方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】図17に示したように、例えば冷媒凝縮
器のヘッダ101を構成するヘッダタンク102は、中
央部分に逆U字状の天板部103、この天板部103の
両端縁より略水平方向に延びる折曲げ部104、および
この折曲げ部104の外側端より垂下された側板部10
5を有していた。なお、ヘッダタンク102の折曲げ部
104の内側端に円弧状部106が存在すると、ヘッダ
タンク102とヘッダプレート107をろう付けしたと
きに、切欠き108が形成されてしまい、このようなヘ
ッダ101を長く使用していると、ヘッダ101に亀裂
が入る可能性があった。
【0003】そこで、従来より、図18に示したよう
に、ヘッダタンク110の折曲げ部104の内側端に鋭
利な角部109を形成して、ヘッダタンク110とヘッ
ダプレート107とを液密的に接続するようにしてい
る。ところが、このような形状のヘッダタンク110を
製造するためには、素材を逆U字状に折り曲げる曲げ加
工のみでは加工することはできなかった。このため、ヘ
ッダタンク110の製造には、トランスファープレス加
工と呼ばれる加工方法が採用されていた。
【0004】このトランスファープレス加工は、例えば
冷媒凝縮器用ヘッダタンク110の板長さLに合わせて
平板材料を切断することによって、板長さLの板状材料
111を得る材料取り工程{図19(a)}を行ってい
る。その後に、板状材料111を第1のプレス金型(図
示せず)内に入れて板状材料111を逆U字状に折り曲
げることによって、中央に逆U字形状の天板部112、
この天板部112の両端縁より略水平方向に延びる折曲
げ部113、およびこの折曲げ部113の外側端より垂
下された側板部114を形成する仮曲げおよびU曲げ工
程{図19(b)}を行っている。
【0005】そして、板状材料111を第2のプレス金
型(図示せず)内に入れて、折曲げ部113を一度に大
きな加工荷重にて加圧することによって、折曲げ部11
3の内側端に鋭利な角部115を形成する角整形工程
{図19(c)}を行っている。その後に、板状材料1
11を第3のプレス金型(図示せず)内に入れて、所定
の穴抜き位置lにて天板部112に抜き穴116を形成
する穴抜き工程{図19(d)}を行ってヘッダタンク
110を製造していた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来のプレ
ス加工方法においては、逐次加工を採用していないの
で、1回の加工により折曲げ部113の内側端に鋭利な
角部115を形成するようにしている。これにより、角
整形工程での加工荷重が非常に大きいものとなるため非
常に大きなプレス機が必要となり、プレス機の設備費用
が膨大なものとなるという問題点があった。
【0007】また、板長さLや穴抜き位置lの種類が多
種類ある製品(例えば冷媒凝縮器用ヘッダタンクでは約
40種類)を製造する場合に、製品の板長さLや穴抜き
位置lの種類に応じたプレス金型に交換する必要がある
ためプレス金型の製作費用が膨大なものとなるという問
題点があった。そして、1日のうちでプレス金型交換の
段取り回数が多くなると、プレス金型交換の段取り作業
のために、プレス金型の休止時間が長くなるためプレス
金型の稼働率が低下してしまうという問題点があった。
【0008】本発明は、板状材料を逐次加工することに
より、角整形工程での板状材料への加工荷重を小さくし
てプレス機の設備費用を軽減することを可能にするプレ
ス加工方法の提供を目的とすると共に、板長さの種類が
多種類ある製品を製造する場合であっても、1種類のプ
レス金型で対応できるようにしてプレス金型の製作費用
を軽減し、且つプレス金型の稼働率を向上させることを
可能にするプレス加工方法の提供を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、板厚に比べて
板長さが長い板状材料を順送りしてプレス金型により逐
次加工するプレス加工方法であって、前記板状材料の板
幅方向を板厚方向に折り曲げることにより、前記板状材
料の中央に逆U字形状の天板部を形成し、且つこの天板
部の両端縁を外側に折り曲げることにより、前記天板部
の両端縁に折曲げ部を形成する曲げ工程と、この曲げ工
程後の前記板状材料の折曲げ部を徐々に加圧することに
より、前記折曲げ部の内側端に鋭利な角部を形成する角
整形工程とを備えた技術手段を採用した。
【0010】
【作用】本発明によれば、曲げ工程では、板厚に比べて
板長さが長い板状材料の板幅方向を板厚方向に折り曲げ
ることによって、板状材料の中央に逆U字形状の天板部
が形成されると共に、その天板部の両端縁を外側に折り
曲げることによって、天板部の両端縁に折曲げ部が形成
される。続いて、角整形工程では、曲げ工程後の板状材
料の折曲げ部を徐々に加圧することによって、折曲げ部
の内側端に鋭利な角部が形成される。すなわち、板状材
料をプレス金型内に順送りして板状材料を逐次加工する
ことにより曲げ工程と角整形工程とが順に行われる。以
上のようなプレス加工方法により、板長さの種類が多種
類ある製品を製造する場合であっても、プレス金型を交
換する必要はなくなり、プレス金型交換の段取り作業が
不要となる。また、角整形工程においては、板状材料の
折曲げ部が逐次加工されることにより、1送り量当たり
の板状材料の折曲げ部の加工量が小さくなるので、板状
材料の折曲げ部への加工荷重が小さくなる。
【0011】
【実施例】
〔実施例の構成〕次に、本発明のプレス加工方法を図1
ないし図15に示す一実施例に基づいて説明する。図1
は車両用空気調和装置に組み込まれる冷媒凝縮器を示し
た図で、図2は冷媒凝縮器の主要部を示した図である。
冷媒凝縮器1は、チューブ2とコルゲートフィン3とを
交互に積層して、これらの両側にサイドプレート4を配
し、複数本のチューブ2の両端部にヘッダ5を接続して
一体ろう付け等の手段により組み付けられている。
【0012】チューブ2は、アルミニウム合金等の金属
製で、内部を流れる冷媒と外部を通過する室外空気とを
熱交換させて冷媒を凝縮液化させる管である。コルゲー
トフィン3は、薄いアルミニウム合金等の金属板を波形
形状に形成したもので、表面に冷媒と室外空気との熱交
換効率を高めるためのルーバ(図示せず)が形成されて
いる。サイドプレート4は、アルミニウム合金等の金属
製で、複数本のチューブ2と複数のコルゲートフィン3
とのコア部形状を保持すると共に、例えば車両のエンジ
ンルームに冷媒凝縮器1を取り付けるためのブラケット
としても機能する。
【0013】ヘッダ5は、図3に示したように、断面形
状が半円弧状のヘッダプレート6上に、断面形状が逆U
字状のヘッダタンク7を組み付けて円筒状に形成されて
いる。そして、ヘッダ5の板長さ方向の両端部の開口部
には、その開口部を塞ぐためのキャップ8が取り付けら
れている。
【0014】ヘッダプレート6は、アルミニウム合金等
の金属板製で、複数本のチューブ2の端部にろう付け等
の手段により接続されている。そのヘッダプレート6の
板幅方向の両端縁には、ヘッダタンク7の端部と嵌め合
うように折り曲げられた側壁部9が形成されている。ま
た、これらの側壁部9の間には、略平面形状の底壁部1
0が形成されている。
【0015】その底壁部10には、一文字状の窪み部1
1がヘッダプレート6の板長さ方向に等ピッチで連続し
て複数箇所形成されている。複数の窪み部11には、複
数本のチューブ2の端部が差し込まれる長円形状の抜き
穴12が形成されている。また、底壁部10の両端部分
に位置する抜き穴12の外側には、サイドプレート4の
挿入片16が差し込まれる貫通穴13が形成されてい
る。
【0016】次に、この実施例のヘッダタンク7の構造
を詳細に説明する。図4および図5はヘッダタンク7を
示した図である。ヘッダタンク7は、例えば板厚が1.
6mm、板長さが380mmのアルミニウム合金等の金属板
製で、板幅方向の中央部分に断面形状が逆U字状の天板
部17を形成している。この天板部17には、冷媒配管
(図示せず)を接続するための略方形状の抜き穴18、
およびヘッダ5内を複数の室に区画するセパレータS
(図1参照)を差し込むための一文字状の抜き穴19が
形成されている。なお、抜き穴18、19は、ヘッダタ
ンク7の端部より所定の穴抜き位置l1 、l2 に設けら
れている。
【0017】そして、ヘッダタンク7には、天板部17
の両端部分より水平方向に延びる折曲げ部20が形成さ
れている。折曲げ部20の内側端には、ヘッダプレート
6の側壁部9の上端面に液密的に接触する鋭利な角部2
1が形成されている。また、折曲げ部20の外側端から
は、側板部22が略直交方向(図示下方)に延びるよう
に形成されている。この側板部22は、ヘッダプレート
6の側壁部9の外周面に嵌め合わされ、側壁部9にかし
め接続するための複数のかしめ爪部23が下端より延び
るように形成されている。
【0018】この実施例の製品、すなわち、ヘッダタン
ク7の製造は、図6ないし図11に示したように、板厚
に比べて板長さが十分に長い金属製の板状材料24を、
複数のガイドローラ等よりなる順送り装置(図示せず)
にて板状材料24の板長さ方向にプレス金型(プログレ
ッシブ型)25内に等ピッチ(1送り量:例えば19m
m)で順送りして逐次加工することによりなされる。そ
のプレス金型25は、上下にバッキングプレート26、
27を配し、任意の板長さのヘッダタンク7を製造する
ための第1〜第5ステージが一体的に組み込まれてい
る。
【0019】プレス金型25の仮曲げ工程を行う第1ス
テージは、図7および図8に示したように、ダイ29、
パンチ30、パンチプレート31およびストリッパ32
等を備え、板状材料24の板長さ方向(順送り方向)に
延びる長手溝33を形成する加工を行う。なお、パンチ
30はパンチプレート31にボルト34により取り付け
られている。
【0020】プレス金型25の外形抜き工程を行う第2
ステージは、図9に示したように、ダイ35、パンチ3
6、パンチプレート37およびストリッパ38等を備
え、順送り装置により送り込まれた板状材料24の外形
形状を形成する加工を行う。なお、ダイ35には、板状
材料24より打ち抜かれた切り屑(図示せず)を第2ス
テージより排出するための2つの排出孔39が形成され
ている。
【0021】プレス金型25の曲げ工程を行う第3ステ
ージは、図10に示したように、ダイ41、パンチ4
2、パンチプレート43およびストリッパ44等を備
え、順送り装置により送り込まれた板状材料24の両端
が板厚方向(図示下方)に向くように逆U字状に折り曲
げる加工を行う。なお、パンチ42はパンチプレート4
3にボルト45により取り付けられている。
【0022】プレス金型25の角整形工程を行う第4ス
テージは、図11に示したように、ダイ46、パンチ4
71、472、パンチプレート48およびストリッパ4
9等を備え、順送り装置により送り込まれた板状材料2
4に鋭利な角部21を形成する加工を行う。なお、ダイ
46の順送り方向の長さL1 (図14参照)は、板状材
料24の送り量(例えば19mm)の約3倍の長さ(例え
ば58mm)となるように形成されている。
【0023】ダイ46には、図12ないし図14に示し
たように、板状材料24の順送り方向に勾配のある2つ
の傾斜部(スロープ)50、およびこれらの傾斜部50
間に形成された円弧状凸部51等が形成されている。な
お、2つの傾斜部50は、図12に示したように、水平
方向(図示破線)に対して所定の傾斜角度になるように
形成されている。そして、2つの傾斜部50の第5ステ
ージ側には、水平方向に延びる2つの平坦部52がそれ
ぞれ形成されている。
【0024】また、パンチ471、472の先端部に
は、図12および図14に示したように、板状材料24
の順送り方向に沿って、各々の突条部531、532、
これらの突条部531、532の内側に形成された各々
の段付部541、542、そして円弧状凸部51の一部
に対向する円弧状凹部551、552が形成されてい
る。
【0025】プレス金型25の穴抜き・分断工程を行う
第5ステージは、ダイ、穴抜きパンチ、分断パンチ(い
ずれも図示せず)等を備え、抜き穴18、19を有する
任意の板長さのヘッダタンク7を得る加工を行う。
【0026】〔実施例の製造方法〕次に、冷媒凝縮器1
のヘッダタンク7の製造方法を図3ないし図15に基づ
いて簡単に説明する。先ず、複数回巻装された板厚に比
べて板長さが十分に長い金属製の板状材料24を板長さ
方向に等ピッチ(例えば送り量19mm)でプレス金型2
5内に送り込む。このとき、複数個のガイドローラによ
り板状材料24がプレス金型25の所定位置を通るよう
にセンタリングしても良い。
【0027】(仮曲げ工程)順送り装置によってプレス
金型25の第1ステージ内に送り込まれた板状材料24
は、バッキングプレート26、27が接近することによ
り、図7および図8に示したように、ダイ29とパンチ
30との間で加圧され、板状材料24の板長さ方向に延
びる長手溝33が形成され、さらに長手溝33の両側に
平板部56が形成される。
【0028】(外形抜き工程)順送り装置によってプレ
ス金型25の第1ステージから第2ステージ内に送り込
まれた板状材料24は、バッキングプレート26、27
が接近することにより、図6および図9に示したよう
に、ダイ35とパンチ36との間で加圧されて板状材料
24の平板部56が切断され、板状材料24の平板部5
6に側板部22および複数のかしめ爪部23が形成され
る。
【0029】(曲げ工程)順送り装置によってプレス金
型25の第2ステージから第3ステージ内に送り込まれ
た板状材料24は、バッキングプレート26、27が接
近することにより、図10に示したように、ダイ41と
パンチ42との間で加圧されて板状材料24の長手溝3
3の板幅方向が板厚方向に逆U字状に折り曲げられる。
これによって、板状材料24の中央部分に断面形状が逆
U字状の天板部17が形成される。
【0030】その天板部17と同時に、天板部17の両
端縁より外側に向かうように板状材料24が折り曲げら
れて、天板部17の両端縁に折曲げ部20が形成され
る。そして、第2ステージにおいて板状材料24の両端
縁に形成された側板部22および複数のかしめ爪部23
は折曲げ部20の外側端より図示下方に向くように折り
曲げられる。
【0031】(角整形工程)順送り装置によってプレス
金型25の第3ステージから第4ステージ内に送り込ま
れた板状材料24は、図11および図12に示したよう
に、バッキングプレート26、27が接近することによ
り、板状材料24の折曲げ部20が板厚方向にダイ46
とパンチ471,472との間で加圧されて圧縮され
る。
【0032】このとき、板状材料24の折曲げ部20
は、第4ステージのダイ46の傾斜部50および平坦部
52とパンチ471,472の段付部54との間に挟み
込まれる。ところが、図12および図14に示したよう
に、ダイ46の傾斜部50が板状材料24の順送り方向
に向かって徐々にパンチ471,472側に接近するよ
うに傾斜しているので、板状材料の折曲げ部20に板状
材料24の順送り方向に沿って徐々に加工荷重が増加す
るように加わる。
【0033】また、図14に示したように、ダイ46の
順送り方向の長さL1 が、板状材料24の送り量(例え
ば19mm)の約3倍(例えば58mm)あるため、角整形
工程を3回に分けて逐次加工することができる。これに
より、1送り量(例えば19mm)当たりの板状材料24
の折曲げ部20の加工量が小さくなるので、1送り量
(例えば19mm)当たりの加工荷重も小さくなる。これ
によって、図3に示したように、板状材料24の折曲げ
部20の内側端にはヘッダプレート6の側壁部9の上端
面に液密的に接触する鋭利な角部21が形成される。な
お、図3において破線は第3ステージにおける折曲げ部
20の成形状態を示す。
【0034】ここで、この実施例のプレス金型25の第
4ステージにおいて、板状材料24の折曲げ部20の内
側端に鋭利な角部21を形成できる理由を図15に基づ
いて説明する。板状材料24における角整形工程で加工
される加工部(折曲げ部20)Aの微小域を考えると、
従来の角整形工程では、逐次加工を採用していないので
パンチ471,472による加圧力Pが一度に大きく加
わることにより板状材料24は板幅方向aおよび板長さ
方向bに流動しようとする。
【0035】しかし、この実施例の角整形工程では、1
送り量(例えば19mm)当たりの加工量が小さいため、
板長さ方向bに延びようとする量も小さい。この板長さ
方向bに延びようとする力のみでは、角整形工程にて加
工されない非加工部(天板部17)Bが加工部Aに比べ
て非常に大きいため、非加工部Bが拘束となり板状材料
24の板長さ方向bには塑性変形できない。すなわち、
平面歪状態で加工が行え、圧縮した量だけ板状材料24
の板幅方向aへ材料を流動でき、鋭利な角部21が形成
できる。
【0036】(穴抜き・分断工程)順送り装置によって
プレス金型25の第4ステージから第5ステージ内に送
り込まれた板状材料24は、2送り量(例えば19mm×
2)毎に、バッキングプレート26、27が接近するこ
とにより、穴抜きパンチによって板状材料24の天板部
17の端部より所定の穴抜き位置(l1 、l2 )に抜き
穴18、19が形成され、さらに分断パンチによって板
状材料24が任意の板長さに分断される。これにより、
天板部17に抜き穴18、19を形成した任意の板長さ
L(例えば380mm)のヘッダタンク7が製造される。
【0037】〔実施例の効果〕以上のように、この実施
例では、プレス金型25の角整形工程を行う第4ステー
ジにおいて、逐次加工による1送り量当たりの加工量を
軽減することができるので、板状材料の加工部分(折曲
げ部20)への加工荷重を軽減することができる。これ
により、プレス金型25を大きくする必要がなくなり、
プレス金型25の設備費用を軽減することができる。
【0038】また、この実施例では、板長さの種類や穴
抜き位置の異なる種類が多種類あるヘッダタンク7を1
種類のプレス金型25により製造することができるの
で、プレス金型25の製作費用を減少することができ
る。これにより、ヘッダタンク7の製造コストを減少す
ることができる。そして、1種類のプレス金型25によ
り多種類のヘッダタンク7を製造することができるの
で、プレス金型25の段取りが不要となる。これによ
り、プレス金型25交換の段取り作業のためのプレス金
型25の休止時間が0時間になるので、プレス金型25
の稼働率を向上することができる。
【0039】〔変形例〕本実施例では、本発明を冷媒凝
縮器1のヘッダタンク7の製造方法に採用したが、本発
明を冷媒蒸発器、冷媒過冷却器、ヒータコア、ラジエー
タ、オイルクーラ等のその他の熱交換器のヘッダタンク
の製造方法に採用しても良い。また、本発明を抜き穴を
持たないヘッダタンクの製造方法に採用しても良い。さ
らに、抜き穴18、19の形状、個数または形成位置を
自由に変更しても良い。
【0040】本実施例では、プレス金型25の角整形工
程を行う第4ステージのダイ46に水平方向に対して傾
斜した傾斜部50を形成したが、プレス金型25の角整
形工程を行う第4ステージのダイ46に、図16に示し
たように、板状材料24の順送り方向に向かって徐々に
パンチ471,472側に接近するように複数の段差5
7を形成しても良い。
【0041】また、ダイ46の加工部分(傾斜部50お
よび平坦部52に相当)を平坦にして、パンチ471,
472の加工部分(段付部54に相当)に傾斜部または
複数の段差を設けるようにしても良い。さらに、ダイ4
6またはパンチ471,472の傾斜部の順送り方向の
長さは1送り量に対して任意の長さに設定できる。傾斜
部の順送り方向の長さが1送り量に対して長くなればな
る程、角整形工程の最初の板状材料24への加工荷重が
軽減され、傾斜部の順送り方向の長さが1送り量に対し
て短くなればなる程、角整形工程の最初の板状材料24
への加工荷重が増大される。
【0042】
【発明の効果】本発明は、角整形工程での板状材料の折
曲げ部への加工荷重を小さくすることができるので、プ
レス金型を大きくする必要がなくなり、プレス機の設備
費用を軽減することができる。また、本発明は、板長さ
の種類が多種類ある製品を製造する場合でも、1種類の
プレス金型により多種類の板長さの製品を製造すること
ができるので、プレス金型の製作費用を軽減することが
できる。さらに、プレス金型交換の段取りが不要となる
ので、プレス金型交換の段取り作業のためのプレス金型
の休止時間がなくなり、プレス金型の稼働率を向上する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例にかかる冷媒凝縮器を示した
正面図である。
【図2】図1の冷媒凝縮器の主要部を示した斜視図であ
る。
【図3】図1の冷媒凝縮器のヘッダを示した断面図であ
る。
【図4】実施例のヘッダタンクを示した斜視図である。
【図5】実施例のヘッダタンクを示した断面図である。
【図6】実施例のヘッダタンクのプレス加工を示した工
程図である。
【図7】プレス金型の第1ステージを示した斜視図であ
る。
【図8】プレス金型の第1ステージを示した断面図であ
る。
【図9】プレス金型の第2ステージを示した断面図であ
る。
【図10】プレス金型の第3ステージを示した断面図で
ある。
【図11】プレス金型の第4ステージを示した断面図で
ある。
【図12】プレス金型の第4ステージの主要部を示した
斜視図である。
【図13】プレス金型の第4ステージのダイを示した断
面図である。
【図14】プレス金型の第4ステージのダイとパンチを
示した側面図である。
【図15】角整形工程の板状材料の加工量を示した説明
図である。
【図16】プレス金型の第4ステージのダイとパンチの
変形例を示した断面図である。
【図17】従来の冷媒凝縮器のヘッダの一例を示した断
面図である。
【図18】従来の冷媒凝縮器のヘッダの他の例を示した
断面図である。
【図19】(a)〜(d)は従来のヘッダタンクのトラ
ンスファープレス加工を示した工程図である。
【符号の説明】
1 冷媒凝縮器 7 ヘッダタンク 17 天板部 18 抜き穴 19 抜き穴 20 折曲げ部 21 鋭利な角部 22 側板部 24 板状材料 25 プレス金型 46 ダイ(角整形工程を行うダイ) 50 傾斜部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 板厚に比べて板長さが長い板状材料を順
    送りしてプレス金型により逐次加工するプレス加工方法
    であって、 (a)前記板状材料の板幅方向を板厚方向に折り曲げる
    ことにより、前記板状材料の中央に逆U字形状の天板部
    を形成し、 且つこの天板部の両端縁を外側に折り曲げることによ
    り、前記天板部の両端縁に折曲げ部を形成する曲げ工程
    と、 (b)この曲げ工程後の前記板状材料の折曲げ部を徐々
    に加圧することにより、前記折曲げ部の内側端に鋭利な
    角部を形成する角整形工程とを備えたことを特徴とする
    プレス加工方法。
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CN111438291A (zh) * 2020-05-07 2020-07-24 吴世钊 一种制作固定脚的模具、冲床装置、制作方法

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