JPH06343858A - 二酸化炭素吸収剤 - Google Patents

二酸化炭素吸収剤

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JPH06343858A
JPH06343858A JP5137480A JP13748093A JPH06343858A JP H06343858 A JPH06343858 A JP H06343858A JP 5137480 A JP5137480 A JP 5137480A JP 13748093 A JP13748093 A JP 13748093A JP H06343858 A JPH06343858 A JP H06343858A
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JP
Japan
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absorbent
compound
amino
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amine based
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JP5137480A
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Akihiro Hamazaki
彰弘 浜崎
Toshihiro Kamata
敏弘 鎌田
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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  • Treating Waste Gases (AREA)
  • Gas Separation By Absorption (AREA)
  • Solid-Sorbent Or Filter-Aiding Compositions (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 排ガス中のCO2 回収に使用される二酸化炭
素吸収剤に関する。 【構成】 CO2 との化合物を形成しないアミン系吸収
剤に、CO2 との化合物を形成するアミン系吸収剤を前
記CO2 を形成しないアミン系吸収剤の10〜50重量
%加えてなることを特徴とする二酸化炭素吸収剤。 【効果】 従来の吸収剤では達成できなかった速いCO
2 の吸収速度と大きいCO2 の溶解度を兼ね備えた実用
価値の高い吸収剤である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は排ガス、特に火力発電所
からの排ガス中のCO2 を回収する方法に使用される二
酸化炭素吸収剤(以下、CO2 吸収剤という)に関す
る。
【0002】
【従来の技術】本出願人は火力発電所からの排ガス中の
CO2 を回収する手法について開発中(特願平2−96
266号)であり、その手法を従来の技術として図3に
示し、下記に説明する。被処理ガス3(例えば、火力発
電所排ガス)を膜モジュール2の中空糸外側(シェル
側)に流し、中空糸内部を流れている吸収剤1によりC
2 を選択的に吸収させ、精製ガス4を得る。CO2
吸収した吸収剤1はタンク5、ポンプ91、熱交換器1
2 を経て放散塔6に給液される。放散塔6ではヒータ
7により吸収剤1を100℃以上に加熱することにより
吸収剤中のCO2 は放散させられる。放散したCO2
熱交換器103 を経て気液分離器8にいたり、ここで水
蒸気として出てきた水分と分離後回収される。CO2
殆ど放散した吸収剤1は放散塔6下部より取り出し、前
記熱交換器102 、ポンプ92 、熱交換器101 を経て
再び膜モジュール2へリサイクルされる。
【0003】吸収用の膜モジュール2は疎水性多孔質膜
(素材はポリエチレン、ポリプロピレン、ポリテトラフ
ルオロエチレン等)を内径数百μm、肉厚数十μmの中
空糸状にしたもの数千〜数万本を円筒容器に充填したも
のである。また、吸収剤は吸収、放散が容易に行われる
ような吸収時温度付近の40℃前後では極性ガスの溶解
度が高く、放散時の温度付近の100〜120℃では極
性ガスの溶解度が低くなる薬液が使用されている。例え
ば、CO2 との化合物を形成するために吸収速度が速く
比較的CO2 溶解度の大きいモノエタノールアミン(M
EA)、あるいは吸収速度はMEAより遅いがCO2
の化合物を形成しない吸収剤であるためにCO2 溶解度
はMEAを上回る2−アミノ−2−メチルプロパノール
(AMP)等の水溶液が使用される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来法の吸収剤では下
記理由により、CO2 の吸収速度が速く、かつCO2
溶解度が大きいという吸収剤に要求される2つの条件の
両方を満たす吸収剤は知られていなかった。すなわち、
従来の吸収剤はMEAのようにCO2 と直接反応し、C
2 との化合物を形成する吸収剤とAMPやトリエタノ
ールアミンのようにCO2 と直接反応しない吸収剤の2
種類がある。
【0005】上記2種類の吸収剤によるCO2 の吸収機
構を図2の(a)及び(b)に示す。なお、ここではア
ミノ化合物のアミノ基をーNH2 で代表させて示した
が、CO2 と反応しない吸収剤には二、三級アミンを、
CO2 と反応する吸収剤には二級アミンも含まれ、同様
の反応を示す。図2の(a)はCO2 と反応しない吸収
剤(CO2 との化合物を形成しない吸収剤)の例であ
り、気相中のCO2 は下記反応式によりHCO3 - とし
て吸収される。 CO2 + OH- → HCO3 - (1) R2-NH2 + H2O → R2-NH3 + + OH- (2) 式(1) 、(2) より、総括の反応は次式で表される。 CO2 + H2O + R2-NH2 → R2-NH3 + + HCO3 - (3) ここでR2 はアミノ基のN原子に直接結合する炭素原子
にアルキル基、シクロアルキル基、芳香族基などの立体
障害となる基を有する置換基を表す。図2の(b)は、
CO2 と反応する吸収剤(CO2 との化合物を形成する
吸収剤)の例であり、気相中のCO2 は下記反応により
吸収剤との化合物R1 −NH 2 COO- として吸収され
る。 CO2 + R1-NH2 → R1-NH2COO (4) R1-NH2COO + R1-NH2 → R1-NHCOO- + R1-NH3 + (5) 式(4) 、(5) より、総括の反応は次式で表される。 CO2 + 2R1-NH2 → R1-NHCOO- + R1-NH3 + (6) ここでR1 はアミノ基のN原子に直接結合する炭素原子
に立体障害となる基を有していない置換基を表す。ただ
し、この種のCO2 吸収剤は (1)〜(3) 式で表される機
構による吸収機構も一部含んでいる。
【0006】上記 (1)〜(6) 式より、CO2 溶解度及び
CO2 吸収速度について下記のことが言える。CO2
解度について、(3) 及び(6) 式を比較すると、(3) 式で
はCO2 と吸収剤とは1対1の等モル反応であり、一
方、(6) 式では吸収剤2分子でCO2 1分子を吸収する
反応である。従って、同一吸収剤濃度ではCO2 溶解度
はCO2と反応しない吸収剤の方が大きくなる。また、
CO2 吸収速度については、以下の理由によりCO2
反応する吸収剤の方が吸収速度が速い。すなわち、CO
2 の吸収反応で、一番速度が遅い反応、すなわち律速反
応は(1) 又は(4) 式である。両式の反応速度は Ind.En
g.Chem.Fundam. 1983, 22, 239 によると(4) 式の反応
が速い。すなわち、上記文献の図13によると以下のこ
とが言える。CO2 吸収反応(温度40℃)において、
あるloading(吸収液1モルに対するCO2 モル
数)でMEAのp* (CO2の平衡蒸気圧)の方がAM
Pのp* より高い。p* が高いということは液中にCO
2 をより多く含有するということである。従って、CO
2 と反応する吸収剤であるMEAの方がCO2 と反応し
ない吸収剤であるAMPよりCO2 をより多く溶液中に
取込むこととなる。すなわち、(4) 式の反応の方が(1)
式の反応より速く、全体の反応はCO2 と反応する吸収
剤の方が速くなる。
【0007】本発明は上記技術水準に鑑み、CO2 吸収
速度が速く、しかもCO2 の溶解度が大きいCO2 の吸
収剤を提供しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明はガス中よりCO
2 を分離する吸収剤であって、CO2 との化合物を形成
しないアミン系吸収剤に、CO2 との化合物を形成する
アミン系吸収剤を前記CO2 を形成しないアミン系吸収
剤の10〜50重量%加えてなることを特徴とする二酸
化炭素吸収剤である。
【0009】本発明の二酸化炭素吸収剤を構成するCO
2 との化合物を形成しないアミン系吸収剤は、アミノ基
の窒素原子に直接結合する炭素原子にアルキル基、シク
ロアルキル基、芳香族基、カルボキシル基などの立体障
害となる置換基を有する一級及び二級アミノ化合物ある
いは第三級アミノ化合物を主成分とするアミン系吸収剤
であり、これらのアミノ化合物の例としては、2−アミ
ノ−2−メチル−1−プロパノール、2−アミノ−2−
メチルプロピオン酸、1−アミノ−1−シクロペンタン
カルボン酸、1−アミノ−1−シクロヘキサンカルボン
酸、2−アミノ−2−フェニルプロピオン酸あるいはピ
ペコリン酸などが挙げられる。また、CO2 との化合物
を形成するアミン系吸収剤は、アミノ基の窒素原子に直
接結合する炭素原子に立体障害となる置換基を有さない
一級又は二級アミノ化合物を主成分とするアミン系吸収
剤であり、これらのアミノ化合物の例としては、モノエ
タノールアミン、ジエタノールアミン、β−ヒドロキシ
−β’−アミノエチルエーテルなどが挙げられる。な
お、ここに示したのは例示であり、本発明の二酸化炭素
吸収剤を構成するアミン系吸収剤はこれらに限定される
ものではない。
【0010】
【作用】CO2 との化合物を形成しない吸収剤はCO2
を溶解させ、平衡時にほぼ等モルのCO2 を液中に固定
する働きを持っている。すなわち、平衡時にはCO2
固定する能力は大きいが平衡に達するまでに時間がかか
る。また、CO2 との化合物を形成する吸収剤は気相中
のCO2 を速やかに液相中に取り込み溶解を促進させる
作用があるが、CO2 を液中に固定する能力は小さ
い。。この両者の吸収剤を配合することにより、気相中
のCO2 は液中のOH- 及びCO2 と化合物を形成する
吸収剤の両方と反応する。このときCO2 と化合物を形
成する吸収剤の方は、液の平衡関係によりCO2 を放出
し、再生される。ここで放出されるCO2 はCO2 との
化合物を形成しない吸収剤の作用により液中に固定され
る。この再生反応はCO2 と化合物を作る反応より速い
ので、吸収剤は繰り返し再生使用される。
【0011】CO2 はCO2 との化合物を形成しない吸
収剤と等モルの量が溶解、固定化されるのでCO2 との
化合物を形成しない吸収剤の濃度は濃い方がよい。一
方、溶解の促進に効果のあるCO2 と化合物を形成する
吸収剤はCO2 溶解過程で再利用されるので吸収剤中で
の濃度は10〜50重量%でよい。
【0012】次に本発明の吸収剤の効果をその1実施態
様に従って説明する。先ず吸収剤の組成をCO2 との化
合物を形成しないアミン系吸収剤としてのAMPの2.
0mol/リットルとCO2 との化合物を形成するアミ
ン系吸収剤としてMEAの0.5mol/リットルの混
合物とし、常温で火力発電所からの排ガス組成を想定し
た10%のCO2 を含むガスを吸収させた際の吸収量
(溶解度)を図1の(a)に、吸収速度を図1の(b)
に示す。図1から明らかなように本発明の吸収剤は、C
2 の吸収速度が速く、しかもCO2 の溶解度が大きい
という従来両立が困難であった特性を有している。
【0013】
【発明の効果】本発明の吸収剤は特性の異なる化合物
を、特定の配合割合で混合することにより得られたもの
であって、従来の吸収剤では達成できなかった速いCO
2 の吸収速度と大きいCO2 の溶解度を兼ね備えた実用
価値の高い吸収剤である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の吸収剤の性能を示すグラフ。
【図2】CO2 と反応しない吸収剤及びCO2 と反応す
る吸収剤によるCO2 吸収機構を示す説明図。
【図3】吸収剤によるCO2 の吸収プロセスの概要を示
プロセスフロー図。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガス中よりCO2 を分離する吸収剤であ
    って、CO2 との化合物を形成しないアミン系吸収剤
    に、CO2 との化合物を形成するアミン系吸収剤を前記
    CO2 との化合物を形成しないアミン系吸収剤の10〜
    50重量%加えてなることを特徴とする二酸化炭素吸収
    剤。
JP5137480A 1993-06-08 1993-06-08 二酸化炭素吸収剤 Withdrawn JPH06343858A (ja)

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