JPH06343858A - 二酸化炭素吸収剤 - Google Patents
二酸化炭素吸収剤Info
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- JPH06343858A JPH06343858A JP5137480A JP13748093A JPH06343858A JP H06343858 A JPH06343858 A JP H06343858A JP 5137480 A JP5137480 A JP 5137480A JP 13748093 A JP13748093 A JP 13748093A JP H06343858 A JPH06343858 A JP H06343858A
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- Japan
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- absorbent
- compound
- amino
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- amine based
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02A—TECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
- Y02A50/00—TECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE in human health protection, e.g. against extreme weather
- Y02A50/20—Air quality improvement or preservation, e.g. vehicle emission control or emission reduction by using catalytic converters
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02C—CAPTURE, STORAGE, SEQUESTRATION OR DISPOSAL OF GREENHOUSE GASES [GHG]
- Y02C20/00—Capture or disposal of greenhouse gases
- Y02C20/40—Capture or disposal of greenhouse gases of CO2
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- Treating Waste Gases (AREA)
- Gas Separation By Absorption (AREA)
- Solid-Sorbent Or Filter-Aiding Compositions (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 排ガス中のCO2 回収に使用される二酸化炭
素吸収剤に関する。 【構成】 CO2 との化合物を形成しないアミン系吸収
剤に、CO2 との化合物を形成するアミン系吸収剤を前
記CO2 を形成しないアミン系吸収剤の10〜50重量
%加えてなることを特徴とする二酸化炭素吸収剤。 【効果】 従来の吸収剤では達成できなかった速いCO
2 の吸収速度と大きいCO2 の溶解度を兼ね備えた実用
価値の高い吸収剤である。
素吸収剤に関する。 【構成】 CO2 との化合物を形成しないアミン系吸収
剤に、CO2 との化合物を形成するアミン系吸収剤を前
記CO2 を形成しないアミン系吸収剤の10〜50重量
%加えてなることを特徴とする二酸化炭素吸収剤。 【効果】 従来の吸収剤では達成できなかった速いCO
2 の吸収速度と大きいCO2 の溶解度を兼ね備えた実用
価値の高い吸収剤である。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は排ガス、特に火力発電所
からの排ガス中のCO2 を回収する方法に使用される二
酸化炭素吸収剤(以下、CO2 吸収剤という)に関す
る。
からの排ガス中のCO2 を回収する方法に使用される二
酸化炭素吸収剤(以下、CO2 吸収剤という)に関す
る。
【0002】
【従来の技術】本出願人は火力発電所からの排ガス中の
CO2 を回収する手法について開発中(特願平2−96
266号)であり、その手法を従来の技術として図3に
示し、下記に説明する。被処理ガス3(例えば、火力発
電所排ガス)を膜モジュール2の中空糸外側(シェル
側)に流し、中空糸内部を流れている吸収剤1によりC
O2 を選択的に吸収させ、精製ガス4を得る。CO2 を
吸収した吸収剤1はタンク5、ポンプ91、熱交換器1
02 を経て放散塔6に給液される。放散塔6ではヒータ
7により吸収剤1を100℃以上に加熱することにより
吸収剤中のCO2 は放散させられる。放散したCO2 は
熱交換器103 を経て気液分離器8にいたり、ここで水
蒸気として出てきた水分と分離後回収される。CO2 を
殆ど放散した吸収剤1は放散塔6下部より取り出し、前
記熱交換器102 、ポンプ92 、熱交換器101 を経て
再び膜モジュール2へリサイクルされる。
CO2 を回収する手法について開発中(特願平2−96
266号)であり、その手法を従来の技術として図3に
示し、下記に説明する。被処理ガス3(例えば、火力発
電所排ガス)を膜モジュール2の中空糸外側(シェル
側)に流し、中空糸内部を流れている吸収剤1によりC
O2 を選択的に吸収させ、精製ガス4を得る。CO2 を
吸収した吸収剤1はタンク5、ポンプ91、熱交換器1
02 を経て放散塔6に給液される。放散塔6ではヒータ
7により吸収剤1を100℃以上に加熱することにより
吸収剤中のCO2 は放散させられる。放散したCO2 は
熱交換器103 を経て気液分離器8にいたり、ここで水
蒸気として出てきた水分と分離後回収される。CO2 を
殆ど放散した吸収剤1は放散塔6下部より取り出し、前
記熱交換器102 、ポンプ92 、熱交換器101 を経て
再び膜モジュール2へリサイクルされる。
【0003】吸収用の膜モジュール2は疎水性多孔質膜
(素材はポリエチレン、ポリプロピレン、ポリテトラフ
ルオロエチレン等)を内径数百μm、肉厚数十μmの中
空糸状にしたもの数千〜数万本を円筒容器に充填したも
のである。また、吸収剤は吸収、放散が容易に行われる
ような吸収時温度付近の40℃前後では極性ガスの溶解
度が高く、放散時の温度付近の100〜120℃では極
性ガスの溶解度が低くなる薬液が使用されている。例え
ば、CO2 との化合物を形成するために吸収速度が速く
比較的CO2 溶解度の大きいモノエタノールアミン(M
EA)、あるいは吸収速度はMEAより遅いがCO2 と
の化合物を形成しない吸収剤であるためにCO2 溶解度
はMEAを上回る2−アミノ−2−メチルプロパノール
(AMP)等の水溶液が使用される。
(素材はポリエチレン、ポリプロピレン、ポリテトラフ
ルオロエチレン等)を内径数百μm、肉厚数十μmの中
空糸状にしたもの数千〜数万本を円筒容器に充填したも
のである。また、吸収剤は吸収、放散が容易に行われる
ような吸収時温度付近の40℃前後では極性ガスの溶解
度が高く、放散時の温度付近の100〜120℃では極
性ガスの溶解度が低くなる薬液が使用されている。例え
ば、CO2 との化合物を形成するために吸収速度が速く
比較的CO2 溶解度の大きいモノエタノールアミン(M
EA)、あるいは吸収速度はMEAより遅いがCO2 と
の化合物を形成しない吸収剤であるためにCO2 溶解度
はMEAを上回る2−アミノ−2−メチルプロパノール
(AMP)等の水溶液が使用される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来法の吸収剤では下
記理由により、CO2 の吸収速度が速く、かつCO2 の
溶解度が大きいという吸収剤に要求される2つの条件の
両方を満たす吸収剤は知られていなかった。すなわち、
従来の吸収剤はMEAのようにCO2 と直接反応し、C
O2 との化合物を形成する吸収剤とAMPやトリエタノ
ールアミンのようにCO2 と直接反応しない吸収剤の2
種類がある。
記理由により、CO2 の吸収速度が速く、かつCO2 の
溶解度が大きいという吸収剤に要求される2つの条件の
両方を満たす吸収剤は知られていなかった。すなわち、
従来の吸収剤はMEAのようにCO2 と直接反応し、C
O2 との化合物を形成する吸収剤とAMPやトリエタノ
ールアミンのようにCO2 と直接反応しない吸収剤の2
種類がある。
【0005】上記2種類の吸収剤によるCO2 の吸収機
構を図2の(a)及び(b)に示す。なお、ここではア
ミノ化合物のアミノ基をーNH2 で代表させて示した
が、CO2 と反応しない吸収剤には二、三級アミンを、
CO2 と反応する吸収剤には二級アミンも含まれ、同様
の反応を示す。図2の(a)はCO2 と反応しない吸収
剤(CO2 との化合物を形成しない吸収剤)の例であ
り、気相中のCO2 は下記反応式によりHCO3 - とし
て吸収される。 CO2 + OH- → HCO3 - (1) R2-NH2 + H2O → R2-NH3 + + OH- (2) 式(1) 、(2) より、総括の反応は次式で表される。 CO2 + H2O + R2-NH2 → R2-NH3 + + HCO3 - (3) ここでR2 はアミノ基のN原子に直接結合する炭素原子
にアルキル基、シクロアルキル基、芳香族基などの立体
障害となる基を有する置換基を表す。図2の(b)は、
CO2 と反応する吸収剤(CO2 との化合物を形成する
吸収剤)の例であり、気相中のCO2 は下記反応により
吸収剤との化合物R1 −NH 2 COO- として吸収され
る。 CO2 + R1-NH2 → R1-NH2COO (4) R1-NH2COO + R1-NH2 → R1-NHCOO- + R1-NH3 + (5) 式(4) 、(5) より、総括の反応は次式で表される。 CO2 + 2R1-NH2 → R1-NHCOO- + R1-NH3 + (6) ここでR1 はアミノ基のN原子に直接結合する炭素原子
に立体障害となる基を有していない置換基を表す。ただ
し、この種のCO2 吸収剤は (1)〜(3) 式で表される機
構による吸収機構も一部含んでいる。
構を図2の(a)及び(b)に示す。なお、ここではア
ミノ化合物のアミノ基をーNH2 で代表させて示した
が、CO2 と反応しない吸収剤には二、三級アミンを、
CO2 と反応する吸収剤には二級アミンも含まれ、同様
の反応を示す。図2の(a)はCO2 と反応しない吸収
剤(CO2 との化合物を形成しない吸収剤)の例であ
り、気相中のCO2 は下記反応式によりHCO3 - とし
て吸収される。 CO2 + OH- → HCO3 - (1) R2-NH2 + H2O → R2-NH3 + + OH- (2) 式(1) 、(2) より、総括の反応は次式で表される。 CO2 + H2O + R2-NH2 → R2-NH3 + + HCO3 - (3) ここでR2 はアミノ基のN原子に直接結合する炭素原子
にアルキル基、シクロアルキル基、芳香族基などの立体
障害となる基を有する置換基を表す。図2の(b)は、
CO2 と反応する吸収剤(CO2 との化合物を形成する
吸収剤)の例であり、気相中のCO2 は下記反応により
吸収剤との化合物R1 −NH 2 COO- として吸収され
る。 CO2 + R1-NH2 → R1-NH2COO (4) R1-NH2COO + R1-NH2 → R1-NHCOO- + R1-NH3 + (5) 式(4) 、(5) より、総括の反応は次式で表される。 CO2 + 2R1-NH2 → R1-NHCOO- + R1-NH3 + (6) ここでR1 はアミノ基のN原子に直接結合する炭素原子
に立体障害となる基を有していない置換基を表す。ただ
し、この種のCO2 吸収剤は (1)〜(3) 式で表される機
構による吸収機構も一部含んでいる。
【0006】上記 (1)〜(6) 式より、CO2 溶解度及び
CO2 吸収速度について下記のことが言える。CO2 溶
解度について、(3) 及び(6) 式を比較すると、(3) 式で
はCO2 と吸収剤とは1対1の等モル反応であり、一
方、(6) 式では吸収剤2分子でCO2 1分子を吸収する
反応である。従って、同一吸収剤濃度ではCO2 溶解度
はCO2と反応しない吸収剤の方が大きくなる。また、
CO2 吸収速度については、以下の理由によりCO2 と
反応する吸収剤の方が吸収速度が速い。すなわち、CO
2 の吸収反応で、一番速度が遅い反応、すなわち律速反
応は(1) 又は(4) 式である。両式の反応速度は Ind.En
g.Chem.Fundam. 1983, 22, 239 によると(4) 式の反応
が速い。すなわち、上記文献の図13によると以下のこ
とが言える。CO2 吸収反応(温度40℃)において、
あるloading(吸収液1モルに対するCO2 モル
数)でMEAのp* (CO2の平衡蒸気圧)の方がAM
Pのp* より高い。p* が高いということは液中にCO
2 をより多く含有するということである。従って、CO
2 と反応する吸収剤であるMEAの方がCO2 と反応し
ない吸収剤であるAMPよりCO2 をより多く溶液中に
取込むこととなる。すなわち、(4) 式の反応の方が(1)
式の反応より速く、全体の反応はCO2 と反応する吸収
剤の方が速くなる。
CO2 吸収速度について下記のことが言える。CO2 溶
解度について、(3) 及び(6) 式を比較すると、(3) 式で
はCO2 と吸収剤とは1対1の等モル反応であり、一
方、(6) 式では吸収剤2分子でCO2 1分子を吸収する
反応である。従って、同一吸収剤濃度ではCO2 溶解度
はCO2と反応しない吸収剤の方が大きくなる。また、
CO2 吸収速度については、以下の理由によりCO2 と
反応する吸収剤の方が吸収速度が速い。すなわち、CO
2 の吸収反応で、一番速度が遅い反応、すなわち律速反
応は(1) 又は(4) 式である。両式の反応速度は Ind.En
g.Chem.Fundam. 1983, 22, 239 によると(4) 式の反応
が速い。すなわち、上記文献の図13によると以下のこ
とが言える。CO2 吸収反応(温度40℃)において、
あるloading(吸収液1モルに対するCO2 モル
数)でMEAのp* (CO2の平衡蒸気圧)の方がAM
Pのp* より高い。p* が高いということは液中にCO
2 をより多く含有するということである。従って、CO
2 と反応する吸収剤であるMEAの方がCO2 と反応し
ない吸収剤であるAMPよりCO2 をより多く溶液中に
取込むこととなる。すなわち、(4) 式の反応の方が(1)
式の反応より速く、全体の反応はCO2 と反応する吸収
剤の方が速くなる。
【0007】本発明は上記技術水準に鑑み、CO2 吸収
速度が速く、しかもCO2 の溶解度が大きいCO2 の吸
収剤を提供しようとするものである。
速度が速く、しかもCO2 の溶解度が大きいCO2 の吸
収剤を提供しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明はガス中よりCO
2 を分離する吸収剤であって、CO2 との化合物を形成
しないアミン系吸収剤に、CO2 との化合物を形成する
アミン系吸収剤を前記CO2 を形成しないアミン系吸収
剤の10〜50重量%加えてなることを特徴とする二酸
化炭素吸収剤である。
2 を分離する吸収剤であって、CO2 との化合物を形成
しないアミン系吸収剤に、CO2 との化合物を形成する
アミン系吸収剤を前記CO2 を形成しないアミン系吸収
剤の10〜50重量%加えてなることを特徴とする二酸
化炭素吸収剤である。
【0009】本発明の二酸化炭素吸収剤を構成するCO
2 との化合物を形成しないアミン系吸収剤は、アミノ基
の窒素原子に直接結合する炭素原子にアルキル基、シク
ロアルキル基、芳香族基、カルボキシル基などの立体障
害となる置換基を有する一級及び二級アミノ化合物ある
いは第三級アミノ化合物を主成分とするアミン系吸収剤
であり、これらのアミノ化合物の例としては、2−アミ
ノ−2−メチル−1−プロパノール、2−アミノ−2−
メチルプロピオン酸、1−アミノ−1−シクロペンタン
カルボン酸、1−アミノ−1−シクロヘキサンカルボン
酸、2−アミノ−2−フェニルプロピオン酸あるいはピ
ペコリン酸などが挙げられる。また、CO2 との化合物
を形成するアミン系吸収剤は、アミノ基の窒素原子に直
接結合する炭素原子に立体障害となる置換基を有さない
一級又は二級アミノ化合物を主成分とするアミン系吸収
剤であり、これらのアミノ化合物の例としては、モノエ
タノールアミン、ジエタノールアミン、β−ヒドロキシ
−β’−アミノエチルエーテルなどが挙げられる。な
お、ここに示したのは例示であり、本発明の二酸化炭素
吸収剤を構成するアミン系吸収剤はこれらに限定される
ものではない。
2 との化合物を形成しないアミン系吸収剤は、アミノ基
の窒素原子に直接結合する炭素原子にアルキル基、シク
ロアルキル基、芳香族基、カルボキシル基などの立体障
害となる置換基を有する一級及び二級アミノ化合物ある
いは第三級アミノ化合物を主成分とするアミン系吸収剤
であり、これらのアミノ化合物の例としては、2−アミ
ノ−2−メチル−1−プロパノール、2−アミノ−2−
メチルプロピオン酸、1−アミノ−1−シクロペンタン
カルボン酸、1−アミノ−1−シクロヘキサンカルボン
酸、2−アミノ−2−フェニルプロピオン酸あるいはピ
ペコリン酸などが挙げられる。また、CO2 との化合物
を形成するアミン系吸収剤は、アミノ基の窒素原子に直
接結合する炭素原子に立体障害となる置換基を有さない
一級又は二級アミノ化合物を主成分とするアミン系吸収
剤であり、これらのアミノ化合物の例としては、モノエ
タノールアミン、ジエタノールアミン、β−ヒドロキシ
−β’−アミノエチルエーテルなどが挙げられる。な
お、ここに示したのは例示であり、本発明の二酸化炭素
吸収剤を構成するアミン系吸収剤はこれらに限定される
ものではない。
【0010】
【作用】CO2 との化合物を形成しない吸収剤はCO2
を溶解させ、平衡時にほぼ等モルのCO2 を液中に固定
する働きを持っている。すなわち、平衡時にはCO2 を
固定する能力は大きいが平衡に達するまでに時間がかか
る。また、CO2 との化合物を形成する吸収剤は気相中
のCO2 を速やかに液相中に取り込み溶解を促進させる
作用があるが、CO2 を液中に固定する能力は小さ
い。。この両者の吸収剤を配合することにより、気相中
のCO2 は液中のOH- 及びCO2 と化合物を形成する
吸収剤の両方と反応する。このときCO2 と化合物を形
成する吸収剤の方は、液の平衡関係によりCO2 を放出
し、再生される。ここで放出されるCO2 はCO2 との
化合物を形成しない吸収剤の作用により液中に固定され
る。この再生反応はCO2 と化合物を作る反応より速い
ので、吸収剤は繰り返し再生使用される。
を溶解させ、平衡時にほぼ等モルのCO2 を液中に固定
する働きを持っている。すなわち、平衡時にはCO2 を
固定する能力は大きいが平衡に達するまでに時間がかか
る。また、CO2 との化合物を形成する吸収剤は気相中
のCO2 を速やかに液相中に取り込み溶解を促進させる
作用があるが、CO2 を液中に固定する能力は小さ
い。。この両者の吸収剤を配合することにより、気相中
のCO2 は液中のOH- 及びCO2 と化合物を形成する
吸収剤の両方と反応する。このときCO2 と化合物を形
成する吸収剤の方は、液の平衡関係によりCO2 を放出
し、再生される。ここで放出されるCO2 はCO2 との
化合物を形成しない吸収剤の作用により液中に固定され
る。この再生反応はCO2 と化合物を作る反応より速い
ので、吸収剤は繰り返し再生使用される。
【0011】CO2 はCO2 との化合物を形成しない吸
収剤と等モルの量が溶解、固定化されるのでCO2 との
化合物を形成しない吸収剤の濃度は濃い方がよい。一
方、溶解の促進に効果のあるCO2 と化合物を形成する
吸収剤はCO2 溶解過程で再利用されるので吸収剤中で
の濃度は10〜50重量%でよい。
収剤と等モルの量が溶解、固定化されるのでCO2 との
化合物を形成しない吸収剤の濃度は濃い方がよい。一
方、溶解の促進に効果のあるCO2 と化合物を形成する
吸収剤はCO2 溶解過程で再利用されるので吸収剤中で
の濃度は10〜50重量%でよい。
【0012】次に本発明の吸収剤の効果をその1実施態
様に従って説明する。先ず吸収剤の組成をCO2 との化
合物を形成しないアミン系吸収剤としてのAMPの2.
0mol/リットルとCO2 との化合物を形成するアミ
ン系吸収剤としてMEAの0.5mol/リットルの混
合物とし、常温で火力発電所からの排ガス組成を想定し
た10%のCO2 を含むガスを吸収させた際の吸収量
(溶解度)を図1の(a)に、吸収速度を図1の(b)
に示す。図1から明らかなように本発明の吸収剤は、C
O2 の吸収速度が速く、しかもCO2 の溶解度が大きい
という従来両立が困難であった特性を有している。
様に従って説明する。先ず吸収剤の組成をCO2 との化
合物を形成しないアミン系吸収剤としてのAMPの2.
0mol/リットルとCO2 との化合物を形成するアミ
ン系吸収剤としてMEAの0.5mol/リットルの混
合物とし、常温で火力発電所からの排ガス組成を想定し
た10%のCO2 を含むガスを吸収させた際の吸収量
(溶解度)を図1の(a)に、吸収速度を図1の(b)
に示す。図1から明らかなように本発明の吸収剤は、C
O2 の吸収速度が速く、しかもCO2 の溶解度が大きい
という従来両立が困難であった特性を有している。
【0013】
【発明の効果】本発明の吸収剤は特性の異なる化合物
を、特定の配合割合で混合することにより得られたもの
であって、従来の吸収剤では達成できなかった速いCO
2 の吸収速度と大きいCO2 の溶解度を兼ね備えた実用
価値の高い吸収剤である。
を、特定の配合割合で混合することにより得られたもの
であって、従来の吸収剤では達成できなかった速いCO
2 の吸収速度と大きいCO2 の溶解度を兼ね備えた実用
価値の高い吸収剤である。
【図1】本発明の吸収剤の性能を示すグラフ。
【図2】CO2 と反応しない吸収剤及びCO2 と反応す
る吸収剤によるCO2 吸収機構を示す説明図。
る吸収剤によるCO2 吸収機構を示す説明図。
【図3】吸収剤によるCO2 の吸収プロセスの概要を示
プロセスフロー図。
プロセスフロー図。
Claims (1)
- 【請求項1】 ガス中よりCO2 を分離する吸収剤であ
って、CO2 との化合物を形成しないアミン系吸収剤
に、CO2 との化合物を形成するアミン系吸収剤を前記
CO2 との化合物を形成しないアミン系吸収剤の10〜
50重量%加えてなることを特徴とする二酸化炭素吸収
剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5137480A JPH06343858A (ja) | 1993-06-08 | 1993-06-08 | 二酸化炭素吸収剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5137480A JPH06343858A (ja) | 1993-06-08 | 1993-06-08 | 二酸化炭素吸収剤 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06343858A true JPH06343858A (ja) | 1994-12-20 |
Family
ID=15199618
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5137480A Withdrawn JPH06343858A (ja) | 1993-06-08 | 1993-06-08 | 二酸化炭素吸収剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06343858A (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007069198A (ja) * | 2005-08-10 | 2007-03-22 | Japan Vilene Co Ltd | ガス除去用濾材、複合フィルタ及びフィルタエレメント |
WO2007141884A1 (ja) | 2006-06-06 | 2007-12-13 | Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. | 吸収液、吸収液を用いたガス中のco2又はh2s除去装置及び方法 |
WO2008156085A1 (ja) | 2007-06-18 | 2008-12-24 | Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. | 吸収液、吸収液を用いたco2又はh2s除去装置及び方法 |
WO2010037825A1 (en) * | 2008-10-01 | 2010-04-08 | Aker Solvent As | Amines |
WO2013168588A1 (ja) * | 2012-05-11 | 2013-11-14 | 三菱重工業株式会社 | 複合アミン吸収液、co2又はh2s又はその双方の除去装置及び方法 |
CN103802138A (zh) * | 2012-11-13 | 2014-05-21 | 株式会社西部技研 | 手套式操作箱 |
US11666853B2 (en) | 2021-01-27 | 2023-06-06 | Korea Institute Of Science And Technology | Highly efficient CO2 absorbent composition and method for preparing the same |
-
1993
- 1993-06-08 JP JP5137480A patent/JPH06343858A/ja not_active Withdrawn
Cited By (14)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2007141884A1 (ja) | 2006-06-06 | 2007-12-13 | Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. | 吸収液、吸収液を用いたガス中のco2又はh2s除去装置及び方法 |
US8231719B2 (en) | 2006-06-06 | 2012-07-31 | Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. | Absorbent liquid, and apparatus and method for removing CO2 or H2S from gas with use of absorbent liquid |
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