JPH06341775A - 発電所復水器冷却水の異物除去装置 - Google Patents

発電所復水器冷却水の異物除去装置

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JPH06341775A
JPH06341775A JP14834193A JP14834193A JPH06341775A JP H06341775 A JPH06341775 A JP H06341775A JP 14834193 A JP14834193 A JP 14834193A JP 14834193 A JP14834193 A JP 14834193A JP H06341775 A JPH06341775 A JP H06341775A
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JP
Japan
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filter
foreign matter
filter element
cooling water
differential pressure
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JP14834193A
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Susumu Tabuchi
進 田淵
Yoshiyuki Doi
与志幸 土居
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 多量の異物が一度に流入した場合にも、フィ
ルタ前後の差圧が増大し、故障が発生することのない発
電所の復水器用冷却水の異物除去装置を提供するにあ
る。 【構成】 本発明に係る発電所の復水器用冷却水の異物
除去装置は、冷却水管に挿入された本体ケーシング1内
に下流に向って先細状に形成され複数の同一形状のフィ
ルタエレメントが軸対称に配設されてなるフィルタ3
と、前記複数のフィルタエレメントのうちの1つのみの
上流及び下流側でそれぞれ閉鎖、及び開放される閉鎖板
7及び排出口板8と、該両板7,8を冷却水管の軸線ま
わりに回転連動駆動する駆動装置6と、フィルタ下流の
異物排出部10,11,12と、フィルタ前後の差圧検
出部4と、該検出部よりの信号を受け前記駆動装置6と
弁駆動装置12を駆動するコントローラ5とより構成さ
れている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は火力・原子力発電所等の
復水器冷却水(循環水)中に含有されている異物の除去
に適用される異物除去装置に関する。
【0002】
【従来の技術】発電プラントの復水器に冷却水を供給す
る系統では、冷却水中に含まれる貝類等の異物を多種多
様な構造の異物除去装置により除去した冷却水を供給す
るようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来技術では、もし取
水路の壁面等に付着している貝類等の異物が何らかの理
由によって多量に脱落してポンプから冷却水管に流入し
た場合(例えば取水路清掃後のポンプ起動時等)、多量
の異物が一度に異物除去装置に流入することになり、フ
ィルタエレメント上下流間の差圧が一気に上昇する。差
圧が過大上昇した場合、復水器に供給される冷却水量が
著しく減少するため復水器内の真空度が低下して出力低
下に至ることや、更に差圧がフィルタエレメントの設計
差圧を越えて上昇した場合、フィルタエレメントを破損
させる恐れも有る。
【0004】以上の問題点に対し、従来の技術による一
部の異物除去装置では、フィルタエレメントの差圧が過
大となった場合に、その力を利用してシェアピンを切断
させ、フィルタエレメントを部分的に開放し差圧を低下
させる処置を施している。しかしこの処置にも問題が有
り、フィルタエレメントの開放部分に蓄積されていた異
物が復水器に流出するため、今度は復水器内で異物流入
による細管の閉塞や内面損耗等のトラブルを誘発する恐
れが有り、又、切断したシェアピンを復旧するために手
間と時間が掛かる(冷却水供給を停止して装置を開放す
る必要が有る)こと等、必ずしも適切な処置とは言い難
い。
【0005】本発明の目的は多量の異物が一度に流入し
た場合でも、フィルタ前後の差圧が過大に上昇すること
なくその処理を行なうことができ、冷却水量の不足やフ
ィルタの破損等を起こす恐れがなく、発電プラント運用
の信頼性向上に寄与することのできる発電所復水器冷却
水の異物除去装置を提供するにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】第1発明に係る発電所復
水器冷却水の異物除去装置は、冷却水管2に挿入された
本体ケーシング1と、該本体ケーシングの内部に下流に
向って先細形状に形成され本体ケーシングの軸線まわり
に複数の同一形状のフィルタエレメントが軸対称に配設
されて成るフィルタ3と、前記複数のフィルタエレメン
トのうちのいずれか1つだけをその上流側で閉鎖するフ
ィルタ閉鎖板7と、該フィルタ閉鎖板7によって上流側
が閉鎖された1つだけのフィルタエレメントの下流側に
開口部が形成された排出口板8と、フィルタ閉鎖板7と
排出口板8とを本体ケーシング1の軸線のまわりに同時
に回転駆動する駆動装置6と、フィルタエレメントの下
流側に設けられ排出口から異物を含有する冷却水を本体
ケーシング1の外部に導出する異物排出管10ならびに
異物排出弁11から成る異物除去部とを有してなること
を特徴としている。又第2発明は請求項1記載のものに
加えフィルタの上下流の間に設けられた差圧検出器
(4)と、該差圧検出器の検出信号が設定値を越えた時
点で現在位置のフィルタエレメントの前方を開放して他
のフィルタエレメントの前方を閉じる閉鎖板(7)と前
記閉鎖板に対向するフィルタエレメントの後方をそれぞ
れ閉鎖又は開放する排出口板(8)と前記異物除去部の
異物排出弁(11)とを介してフィルタエレメントの清
掃を行なうコントローラ(5)とを有してなる請求項1
記載の発電所復水器冷却水の異物除去装置を有してなる
ことを特徴としている。
【0007】
【作用】本発明に於ける発電所復水器冷却水の異物除去
装置は、従来の技術による異物除去装置の問題点に対
し、3つないしは4つのフィルタエレメントの内のフィ
ルタ閉鎖板7によって上流側が閉鎖された1つが多量異
物流入時の差圧低減フィルタとしてクリーンな状態で待
機することを特徴としている。フィルタエレメントには
多孔板等が使用されていて、その全開口面積は、フィル
タエレメントの数が3つの場合には冷却水管路断面積の
1.5倍以上、フィルタエレメントの数が4つの場合に
は冷却水管路断面積の2倍以上となっている。この必要
開口面積は、3つないしは4つのフィルタエレメントの
内のフィルタ閉鎖板7によって上流側が閉鎖された1つ
が多量異物流入時の差圧低減フィルタとして機能する場
合、その分の開口面積が冷却水管路断面積の0.5倍以
上になる様に設定されたものであり、クリーン状態のフ
ィルタ開口面積≧冷却水管路断面積×0.5であれば、
異物除去装置の圧力損失係数5≦約5を維持することが
できる。(例えば、冷却水管流速=2m/secの場
合、装置差圧ΔP≦約1000mmAqとなる。)
【0008】即ち、もしも多量の異物が一度に流入して
フィルタエレメント上下流間の差圧が一気に上昇した場
合でも、フィルタ閉鎖弁7が回転することによってクリ
ーンな状態のフィルタを開放し、差圧を速やかに低減す
ることができる。そしてフィルタ閉鎖板7は、既に多量
の異物が蓄積されている別のフィルタの上流側に移動し
てこれを閉鎖し、フィルタ閉鎖板7と連動する排出口板
8の開口部は、上流側が閉鎖されたフィルタの下流側に
移動する。それと同時に異物排出弁11を開放すると、
そのフィルタを逆流する洗浄流が起こり、異物排出管か
らフィルタ3に蓄積した異物を排出することができる。
そして1つのフィルタの蓄積異物排出が完了すると、フ
ィルタ閉鎖板7と排出口板8とが次のフィルタエレメン
ト部に移動して、同様に蓄積異物の排出を行う。
【0009】なお、本発明の異物除去部では、フィルタ
閉鎖板7の作動によって開放されたクリーンな状態のフ
ィルタエレメントに更に多量の異物が流入し続けること
によって、再び差圧が上昇することも想定しており、そ
のために上記各フィルタの蓄積異物排出を速やかに行っ
て、クリーンな状態のフィルタを次々に形成できる様に
している。即ち、フィルタエレメントに流入異物を捕捉
する場合に、下流側に向って先細形状のフィルタエレメ
ントを使用することにより異物を含有する冷却水はフィ
ルタエレメントの流水抵抗によって幾分斜面に沿って流
れようとし、これによって異物がフィルタエレメントの
下流寄り先細部に集合して捕捉されるものであり、排出
口を開口した際に異物がその付近に集合蓄積しているた
めに速やかに排出が成されるものである。
【0010】
【実施例】本発明の実施例について、図1〜2に基づき
説明する。図1は本発明の実施例に係る発電所復水器冷
却水の異物除去装置の構造を示す軸方向断面図であり、
図2はその横断面図である。冷却水管2に挿入された本
体ケーシング1の内部には、本体ケーシングの内部断面
をカバーするフィルタエレメント3が設けられており、
フィルタエレメント3は、下流側に向って先細形状の4
つのフィルタエレメント3a,3b,3c,3dが本体
ケーシング1の軸線まわりに対称位置に配設されてい
て、4つのフィルタエレメントが近接する部分で連接さ
れているものであり、その上流縁部は本体ケーシング1
の内壁面にサポートプレート9を介して接合されてい
る。フィルタエレメント3を構成するフィルタエレメン
ト3a,3b,3c,3dは、多孔板をロール成形して
成るものであり、その全開口面積は冷却水管2の管路断
面積の2倍以上となっている。
【0011】フィルタエレメント3の上流側には、フィ
ルタエレメント3a,3b,3c,3dの内のいずれか
1つだけをその上流側で閉鎖するフィルタ閉鎖板7が設
けられており、フィルタエレメント3a,3b,3c,
3dの内のフィルタ閉鎖板7によって上流側が閉鎖され
た1つだけについてフィルタエレメントの下流側に開口
を形成する排出口板8が設けられている。フィルタ閉鎖
板7と排出口板8とは、駆動装置6によって両者が本体
ケーシング1の軸線まわりに回転連動する様になってお
り、フィルタエレメント3a,3b,3c,3dのそれ
ぞれについて順次蓄積異物の除去が行われる様に切替動
作するように構成されている。フィルタエレメントの下
流側に設けられた排出口には、異物を含有する冷却水を
本体ケーシング1の外部に導出する異物排出管10なら
びに異物排出弁11が連接されており、フィルタエレメ
ント3の除去を行う場合には、異物排出弁11を開閉装
置12により開作動する。なお、異物流入による差圧上
昇の監視は差圧検出器4によって行われ、コントローラ
5に予め設定された差圧値を越えた時点で、コントロー
ラ5を介して差圧低減フィルタエレメントの開放ならび
にフィルタ蓄積異物の除去のための動作がシーケンス制
御等によって自動的に行われる。
【0012】次に前記実施例の作用について説明する。
もしも多量の異物が一度に流入してフィルタエレメント
上下流間の差圧が一気に上昇したことを差圧検出器4が
検知した場合には、この信号を受けたコントローラ5が
フィルタ閉鎖板7と排出口板8を本体ケーシング1の軸
線のまわりに連動駆動することにより、クリーンの状態
のフィルタを開放し差圧を速かに低減しフィルタエレメ
ントの詰りによる危険状態を回避すると同時に該フィル
タ閉鎖板7は既に多量の異物が蓄積されている別のフィ
ルタエレメントの上流側に移動してこれを閉鎖し、さら
にフィルタ閉鎖板7と連動する排出口板8の開口部を上
流側が閉鎖されたフィルタエレメントの下流側へ移動す
る。又コントローラ5はそれと同時に弁開閉装置12を
介して異物排出弁11を開放するので、そのフィルタエ
レメントを逆流する洗浄流が起り、異物排出管10より
フィルタ3に蓄積した異物を排出することができる。
【0013】そして1つのフィルタの蓄積異物排出が完
了すると考えられる一定時間経過後さらに、フィルタ閉
鎖板7と排出口板8とが次のフィルタエレメントに移動
し、同様にして蓄積異物の排出を行なう。これを全フィ
ルタエレメントに及ぼし1サイクルを終了後停止する。
以上のようにして異物が詰ったフィルタは閉鎖板7と排
出出口板8の作動によりリフレッシュされるが、クリー
ンな状態のフィルタエレメントに更に多量の異物が流入
し続けることによって再び差圧が上昇することも考えら
れるので、洗浄後の上記各フィルタエレメントの蓄積異
物の排出は速かに行ないクリーンな状態のフィルタエレ
メントが次々に形成するようにする。
【0014】さらにフィルタエレメントは下流に向って
先細形状となっているので、異物を含有する冷却水はフ
ィルタエレメントの流水抵抗によって幾分斜面に沿って
流れようとしており、これによって異物がフィルタエレ
メントの下流寄り先細部に集合して捕捉され、排出口を
開口した際に異物がその付近に集合蓄積しているため異
物は速かに排出することができる。
【0015】
【発明の効果】本発明の異物除去装置は前記のとおり構
成したので、もし多量の異物が一度に流入した場合でも
差圧が過大に上昇することなく処理を行なうことがで
き、冷却水量の不足やフィルタエレメントの破損等を起
すおそれがなくなり、発電プラント運用の信頼性向上に
寄与することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1実施例の縦断面図
【図2】図1のフィルタ部分横断面図
【符号の説明】
1…本体ケーシング、2…冷却水管、3…フィルタエレ
メント、4…差圧検出器、5…コントローラ、6…駆動
装置、7…フィルタ閉鎖板、8…排出口板、9…サポー
トプレート、10…異物排出管、11…異物排出弁、1
2…弁開閉装置。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年7月12日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 発電所復水器冷却水の異物除去装置
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は火力・原子力発電所等の
復水器冷却水(循環水)中に含有されている異物の除去
に適用される異物除去装置に関する。
【0002】
【従来の技術】発電プラントの復水器に冷却水を供給す
る系統では、冷却水中に含まれる貝類等の異物を多種多
様な構造の異物除去装置により除去した冷却水を供給す
るようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来技術では、もし取
水路の壁面等に付着している貝類等の異物が何らかの理
由によって多量に脱落してポンプから冷却水管に流入し
た場合(例えば取水路清掃後のポンプ起動時等)、多量
の異物が一度に異物除去装置に流入することになり、フ
ィルタ上下流間の差圧が一気に上昇する。差圧が過大上
昇した場合、復水器に供給される冷却水量が著しく減少
するため復水器内の真空度が低下して出力低下に至るこ
とや、更に差圧がフィルタの設計差圧を越えて上昇した
場合、フィルタを破損させる恐れも有る。
【0004】以上の問題点に対し、従来の技術による一
部の異物除去装置では、フィルタ前後の差圧が過大とな
った場合に、その力を利用してシェアピンを切断させ、
フィルタを部分的に開放し差圧を低下させる処置を施し
ている。しかしこの処置にも問題が有り、フィルタの開
放部分に蓄積されていた異物が復水器に流出するため、
今度は復水器内で異物流入による細管の閉塞や内面損耗
等のトラブルを誘発する恐れが有り、又、切断したシェ
アピンを復旧するために手間と時間が掛かる(冷却水供
給を停止して装置を開放する必要が有る)こと等、必ず
しも適切な処置とは言い難い。
【0005】本発明の目的は多量の異物が一度に流入し
た場合でも、フィルタ前後の差圧が過大に上昇すること
なくその処理を行なうことができ、冷却水量の不足やフ
ィルタの破損等を起こす恐れがなく、発電プラント運用
の信頼性向上に寄与することのできる発電所復水器冷却
水の異物除去装置を提供するにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】第1発明に係る発電所復
水器冷却水の異物除去装置は、冷却水管2に挿入された
本体ケーシング1と、該本体ケーシングの内部に下流に
向って先細形状に形成され本体ケーシングの軸線まわり
に複数の同一形状のフィルタエレメントが軸対称に配設
されて成るフィルタ3と、前記複数のフィルタエレメン
トのうちのいずれか1つをその上流側で閉鎖するフィル
タ閉鎖板7と、該フィルタ閉鎖板7によって上流側が閉
鎖された1つだけのフィルタエレメントの下流側に開口
部が形成された排出口板8と、フィルタ閉鎖板7と排出
口板8とを本体ケーシング1の軸線のまわりに同時に回
転駆動する駆動装置6と、フィルタエレメントの下流側
に設けられ排出口から異物を含有する冷却水を本体ケー
シング1の外部に導出する異物排出管10と、該異物排
出管に設けられた異物排出弁11と、該排出弁を開閉駆
動する弁駆動装置12とを有してなることを特徴として
いる。又第2発明は請求項1記載のものに加え前記フィ
ルタ閉鎖板7と排出口板8を同時に回転駆動する駆動装
置6と、前記異物排出弁11を開閉駆動する弁駆動装置
12と、前記フィルタ3の上流と下流の間に設けられた
差圧検出器4と、前記差圧検出器の検出信号が設定値を
越えた時点で前記両駆動装置を制御しフィルタエレメン
トの清掃とその清掃により排出された異物の除去を行な
うコントローラ5とを有してなることを特徴としてい
る。
【0007】
【作用】本発明に於ける発電所復水器冷却水の異物除去
装置は、従来の技術による異物除去装置の問題点に対
し、3つないしは4つのフィルタエレメントの内のフィ
ルタ閉鎖板7によって上流側が閉鎖された1つが多量異
物流入時の差圧低減フィルタエレメントとしてクリーン
な状態で待機することを特徴としている。フィルタエレ
メントには多孔板等が使用されていて、その全開口面積
は、フィルタエレメントの数が3つの場合には冷却水管
路断面積の1.5倍以上、フィルタエレメントの数が4
つの場合には冷却水管路断面積の2倍以上となってい
る。この必要開口面積は、3つないしは4つのフィルタ
エレメントの内のフィルタ閉鎖板7によって上流側が閉
鎖された1つが多量異物流入時の差圧低減フィルタとし
て機能する場合、その分の開口面積が冷却水管路断面積
の0.5倍以上になる様に設定されたものであり、クリ
ーン状態のフィルタ開口面積≧冷却水管路断面積×0.
5であれば、異物除去装置の圧力損失係数≦約5を維持
することができる。(例えば、冷却水管流速=2m/s
ecの場合、装置差圧ΔP≦約1000mmAqとな
る。)
【0008】即ち、もしも多量の異物が一度に流入して
フィルタ上下流間の差圧が一気に上昇した場合でも、フ
ィルタ閉鎖板7が回転することによってクリーンな状態
のフィルタを開放し、差圧を速やかに低減することがで
きる。そしてフィルタ閉鎖板7は、既に多量の異物が蓄
積されている別のフィルタエレメントの上流側に移動し
てこれを閉鎖し、フィルタ閉鎖板7と連動する排出口板
8の開口部は、上流側が閉鎖されたフィルタエレメント
の下流側に移動する。それと同時に異物排出弁11を開
放すると、そのフィルタを逆流する洗浄流が起こり、異
物排出管10からフィルタエレメントに蓄積した異物を
排出することができる。そして1つのフィルタエレメン
トの蓄積異物排出が完了すると、フィルタ閉鎖板7と排
出口板8とが次のフィルタエレメント部に移動して、同
様に蓄積異物の排出を行う。
【0009】なお、本発明の異物除去部では、フィルタ
閉鎖板7の作動によって開放されたクリーンな状態のフ
ィルタエレメントに更に多量の異物が流入し続けること
によって、再び差圧が上昇することも想定しており、そ
のために上記各フィルタエレメントの蓄積異物排出を速
やかに行って、クリーンな状態のフィルタエレメントを
次々に形成できる様にしている。即ち、フィルタエレメ
ントの流入異物を捕捉する場合に、下流側に向って先細
形状のフィルタエレメントを使用することにより異物を
含有する冷却水はフィルタエレメントの流水抵抗によっ
て幾分斜面に沿って流れようとし、これによって異物が
フィルタエレメントの下流寄り先細部に集合して捕捉さ
れるものであり、排出口を開口した際に異物がその付近
に集合蓄積しているために速やかに排出が成されるもの
である。
【0010】
【実施例】本発明の実施例について、図1〜2に基づき
説明する。図1は本発明の実施例に係る発電所復水器冷
却水の異物除去装置の構造を示す軸方向断面図であり、
図2はその横断面図である。冷却水管2に挿入された本
体ケーシング1の内部には、本体ケーシングの内部断面
をカバーするフィルタ3が設けられており、該フィルタ
は、下流側に向って先細形状の4つのフィルタエレメン
ト3a,3b,3c,3dが本体ケーシング1の軸線ま
わりに対称位置に配設されており、該4つのフィルタエ
レメントが近接する部分で連接されているものであり、
その上流縁部は本体ケーシング1の内壁面にサポートプ
レート9を介して接合されている。フィルタ3を構成す
るフィルタエレメント3a,3b,3c,3dは、多孔
板をロール成形して成るものであり、その全開口面積は
冷却水管2の管路断面積の2倍以上となっている。
【0011】フィルタ3の上流側には、フィルタエレメ
ント3a,3b,3c,3dの内のいずれか1つだけを
その上流側で閉鎖するフィルタ閉鎖板7が設けられてお
り、フィルタエレメント3a,3b,3c,3dの内の
フィルタ閉鎖板7によって上流側が閉鎖された1つだけ
のフィルタエレメントの下流側には開口を有する排出口
板8が設けられている。フィルタ閉鎖板7と排出口板8
とは、駆動装置6によって両者が本体ケーシング1の軸
線まわりに連動回転する様になっており、フィルタエレ
メント3a,3b,3c,3dのそれぞれについて順次
蓄積異物の除去が行われる様に切替動作するように構成
されている。フィルタエレメントの下流側に設けられた
排出口には、異物を含有する冷却水を本体ケーシング1
の外部に導出する異物排出管10ならびに異物排出弁1
1が連設されており、フィルタエレメントの異物除去を
行う場合には、異物排出弁11を弁駆動装置12により
開作動する。なお、異物流入による差圧上昇の監視は差
圧検出器4によって行われ、コントローラ5に予め設定
された差圧値を越えた時点で、コントローラ5を介して
差圧低減フィルタエレメントの開放ならびにフィルタ蓄
積異物の除去のための動作がシーケンス制御等によって
自動的に行われる。
【0012】次に前記実施例の作用について説明する。
もしも多量の異物が一度に流入してフィルタ上下流間の
差圧が一気に上昇したことを差圧検出器4が検知した場
合には、この信号を受けたコントローラ5がフィルタ閉
鎖板7と排出口板8を本体ケーシング1の軸線のまわり
に連動駆動することにより、クリーンの状態のフィルタ
エレメントを開放し差圧を速かに低減しフィルタの詰り
による危険状態を回避すると同時に、該フィルタ閉鎖板
7は既に多量の異物が蓄積されている別のフィルタエレ
メントの上流側に移動してこれを閉鎖する。又コントロ
ーラ5はそれと同時に弁開閉装置12を介して異物排出
弁11を開放するので、そのフィルタエレメントを逆流
する洗浄流が起り、異物排出管10よりフィルタ3に蓄
積した異物を排出することができる。
【0013】そして1つのフィルタエレメントの蓄積異
物排出が完了すると考えられる一定時間経過後さらに、
フィルタ閉鎖板7と排出口板8とを次のフィルタエレメ
ントに移動し、同様にして蓄積異物の排出を行なう。こ
れを全フィルタエレメントに及ぼし1サイクルを終了後
停止する。以上のようにして異物が詰ったフィルタエレ
メントは閉鎖板7と排出出口板8の作動によりリフレッ
シュされるが、クリーンな状態のフィルタエレメントに
更に多量の異物が流入し続けることによって再び差圧が
上昇することも考えられるので、洗浄後の上記各フィル
タエレメントの蓄積異物の排出は速かに行ないクリーン
な状態のフィルタエレメントが次々に形成するようにす
る。
【0014】さらにフィルタエレメントは下流に向って
先細形状となっているので、異物を含有する冷却水はフ
ィルタエレメントの流水抵抗によって幾分斜面に沿って
流れようとしており、これによって異物がフィルタエレ
メントの下流寄り先細部に集合して捕捉され、排出口を
開口した際に異物がその付近に集合蓄積しているため異
物は速かに排出することができる。
【0015】
【発明の効果】本発明の異物除去装置は前記のとおり構
成したので、もし多量の異物が一度に流入した場合でも
フィルタ前後の差圧が過大に上昇することなく処理を行
なうことができ、冷却水量の不足やフィルタエレメント
の破損等を起すおそれがなくなり、発電プラント運用の
信頼性向上に寄与することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1実施例の縦断面図
【図2】図1のフィルタ部分横断面図
【符号の説明】 1…本体ケーシング、2…冷却水管、3…フィルタ、4
…差圧検出器、5…コントローラ、6…駆動装置、7…
フィルタ閉鎖板、8…排出口板、9…サポートプレー
ト、10…異物排出管、11…異物排出弁、12…弁駆
動装置。
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図2
【補正方法】変更
【補正内容】
【図2】

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 冷却水管(2)に挿入された本体ケーシ
    ング(1)と、該本体ケーシングの内部に下流に向って
    先細形状に形成され本体ケーシングの軸線まわりに複数
    の同一形状のフィルタエレメントが軸対称に配設されて
    成るフィルタ(3)と、前記複数のフィルタエレメント
    のうちのいずれか1つだけをその上流側で閉鎖するフィ
    ルタ閉鎖板(7)と、該フィルタ閉鎖板(7)によって
    上流側が閉鎖された1つだけのフィルタエレメントの下
    流側に開口部が形成された排出口板(8)と、フィルタ
    閉鎖板(7)と排出口板(8)とを本体ケーシング
    (1)の軸線のまわりに同時に回転駆動する駆動装置
    (6)と、フィルタエレメントの下流側に設けられ排出
    口から異物を含有する冷却水を本体ケーシング(1)の
    外部に導出する異物排出管(10)ならびに異物排出弁
    (11)から成る異物除去部とを有してなる発電所復水
    器冷却水の異物除去装置。
  2. 【請求項2】 フィルタの上下流の間に設けられた差圧
    検出器(4)と、該差圧検出器の検出信号が設定値を越
    えた時点で現在位置のフィルタエレメントの前方を開放
    して他のフィルタエレメントの前方を閉じる閉鎖板
    (7)と前記閉鎖板に対向するフィルタエレメントの後
    方をそれぞれ閉鎖又は開放する排出口板(8)と前記異
    物除去部の異物排出弁(11)とを介してフィルタエレ
    メントの清掃を行なうコントローラ(5)とを有してな
    る請求項1記載の発電所復水器冷却水の異物除去装置。
JP14834193A 1993-05-28 1993-05-28 発電所復水器冷却水の異物除去装置 Withdrawn JPH06341775A (ja)

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