JPH06340421A - 針状多孔質性微粒子酸化チタン及びその製造法 - Google Patents

針状多孔質性微粒子酸化チタン及びその製造法

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JPH06340421A
JPH06340421A JP14675393A JP14675393A JPH06340421A JP H06340421 A JPH06340421 A JP H06340421A JP 14675393 A JP14675393 A JP 14675393A JP 14675393 A JP14675393 A JP 14675393A JP H06340421 A JPH06340421 A JP H06340421A
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Masaaki Horino
正章 堀野
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Pola Chemical Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】一定の微粒子サイズを有し、かつ従来にない多
孔質性を有した微粒子酸化チタンを提供する。 【構成】平均短径が80〜120Å、平均長径が240
〜500Å、アスペクト比が2.4〜6.4であり、全細孔容
積が400ml・gー1以上、BET比表面積が100m
2・gー1以上を示す針状多孔質性微粒子酸化チタン。 【効果】本発明はその製造工程における仮焼温度が低い
ため、粒子の凝集、凝結が生じ難く、粒子サイズが小さ
くかつ粒度分布の幅が狭くほぼ均等な形状を成し、多孔
質性を有する酸化チタン微粒子を提供できる。本発明の
酸化チタン微粒子はサイズが小さく形状が均等であるの
で、これを配合する製品は異物感の少ない滑らかな、又
きめの細かい良質な製品が得られる。更に、多孔質部分
に種々の物質を保持させることにより、これを配合した
製品の効果を増強し、或いは他の効果を付与させること
ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は多孔質性微粒子酸化チタ
ン及びその製造法に関するものである。本発明により得
られた多孔質性微粒子酸化チタンは化粧品や消臭剤、イ
ンキ塗料、PTC、PTZ等の高品位な電子セラミック
スの製造原料、プラスチックスの添加剤、薬品等の原料
として有用なものである。
【0002】
【従来技術】酸化チタン粉末の製造法として、従来から
硫酸法と塩素法が知られている。硫酸法はイルメナイト
を濃硫酸に溶解させた後、鉄をFeSO4として除去し
て分離された硫酸チタニルを加水分解し、得られた含水
酸化チタンを洗浄後、500〜1,000℃で仮焼し粉
砕して粉末として得る方法である。
【0003】塩素法は四塩化チタンを1,000℃付近
の温度で酸素と反応させ微粒子を生成させる方法であ
る。この方法は、高純度の酸化チタン微粉末を得る事が
出来る。
【0004】その他には化学的気相成長法による超微粒
子酸化チタンの生成法がある。この方法は、アルコキシ
ドを気化させ、酸素或は水蒸気とを反応させ粒子を生成
させる方法で、高純度の超微粒子酸化チタンを得ること
が出来る。
【0005】
【本発明が解決しようとする課題】従来技術の液相での
製造法では、液相からの微粒子の取り出し時に、生成し
た微粒子酸化チタンに介在する水分により粒子の凝集や
凝結が伴う粒子の巨大化が起こり、また、高温仮焼時に
は粒子の成長が起こり、超微粒子の製造には困難を極め
ていた。
【0006】例えば、硫酸法は含水酸化チタンの高温仮
焼時に蒸散する水分の減少により、特に水分揮散間際時
に特に強い粒子の凝集或は凝結が起こる。この現象は一
次粒子が小さければ小さい程、表面活性が高くなるため
起こりやすくなる。更に、高温で仮焼するため、生成し
た粒子は大きく成長し硬い凝結粒子となり、粉末粒子の
微粒子化を阻止する要因となっている。
【0007】この様に仮焼の影響を受けた凝結粒子は、
その後の粉砕工程を経ても超微粒子まで粉砕することは
粉砕機械の能力をもっても現実的に不可能に近い。更に
は、超微粉末化のために強力な粉砕力をかりて粉砕する
ため、粉砕工程で不純物の混入する確率が高く高純度な
超微粒子粉末を得ることが難しい。
【0008】塩素法は、反応温度が高いため、成長粒子
が生成しやすく、粒度分布幅の広い粉末になる欠点があ
る。又、塩素法は塩素ガスを利用するため、反応装置の
腐食が激しく、その設備の維持、管理に莫大な経費を要
する。
【0009】化学的気相成長法は、出発原料のコスト高
や時間当りの超微粒子の生成量が極めて少なく非常に高
価な超微粒子になり、一般産業分野への利用は難しい欠
点がある。
【0010】そこで、本発明では一定の微粒子サイズを
有し、かつ従来にない多孔質性を有した微粒子酸化チタ
ン及びその製造方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的に従い本発明者
らは鋭意研究をすすめた結果、高温の熱処理を必要とせ
ず、つまり、超微粒子に介在する水分を有機溶媒に置換
し、低温仮焼を施す事により超微粒子の多孔質性酸化チ
タンが得られることを見出し、完成に至ったものであ
る。
【0012】即ち、本発明は平均短径が80〜120
Å、平均長径が240〜500Å、アスペクト比が2.
4〜6.4であることを特徴とする針状多孔質性微粒子
酸化チタンを提供する。
【0013】また、本発明はこの針状多孔質性微粒子酸
化チタンの製造方法、つまり、 a)加水分解性酸化チタン化合物と塩基とを反応させ
て、水和酸化チタンを析出させる工程、 b)多塩基性カルボン酸を添加し、前記水和酸化チタン
を溶解させる工程、 c)アルカリを加えて、キレート化しているチタン化合
物の加水分解を行なわせる工程、 d)析出沈澱に無機酸を添加して攪拌し、解膠させる工
程、 e)生成微粒子の脱水後、200〜400℃で仮焼する
工程、 からなることを特徴とする針状多孔質性微粒子酸化チタ
ンの製造方法を提供する。
【0014】
【作用】本発明の製造方法に関し、生じている反応で考
えられるのは、加水分解性チタン化合物、例えば四塩化
チタンにアンモニア水を添加し、水和酸化チタンが生成
する。この生成した水和酸化チタンに多塩基性カルボン
酸を添加する事によりキレート化が生じ透明化する。こ
のキレート化したチタン化合物をアルカリによりpHを
弱酸性〜中性領域にする事により、有機酸化チタン化合
物が析出する。この有機酸化チタン化合物を無機酸によ
る解膠後、仮焼することで有機酸が分解してガスとなり
蒸発し、多孔質性の酸化チタンの超微粒子が生成するも
のと考えられる。
【0015】本発明の製造法では、生成粒子の含有水分
が有機酸に置換されているため仮焼温度が低温で行なえ
るので、粒子の凝集、凝結が生じ難く、粒子サイズが小
さく、ほぼ均等な形状を有し、かつ多孔質性を有する酸
化チタン微粒子を製造することができる。
【0016】本発明の酸化チタン微粒子はサイズが小さ
く形状が均等であるので、これを配合する製品は異物感
の少ない滑らかな、又きめの細かい良質な製品が得られ
る。更に、多孔質部分に種々の物質を保持させることに
より、これを配合した製品の効果を増強し、或いは他の
効果を付与させることができる。
【0017】
【好適な実施態様】本発明の製造方法の好ましい態様に
ついて、以下に具体的に説明する。
【0018】出発原料には、加水分解性のチタン化合物
を用い、例えば四塩化チタン、硫酸チタニル等である。
0.1モル〜3.0モルの加水分解性チタンを0.1〜10Lの
精製水に均一に溶解させた溶液に塩基を添加し、pH9
以上にし、完全に水和酸化チタンを生成させる。添加す
る塩基は無機塩基、有機塩基を問わず、NaOH等の強
塩基も使用できるが、作用が緩和な点で弱塩基が好まし
く、特にアンモニア水が好ましい。
【0019】生成した水和酸化チタン溶液に二塩基性又
は三塩基性有機カルボン酸例えばシュウ酸、マロン酸、
コハク酸、クエン酸、グルコン酸等の一種又は二種以上
の混合物を所定濃度(0.1モル〜5.0モルを精製水0.1〜
10Lに溶解させたもの)加え、生成した水和酸化チタ
ンを溶解させて透明で均一な溶液にする。この場合、よ
り早く透明で均一な溶液にしたい場合には加温(特に温
度制限はないが40〜50℃ですみやかに透明になる)
すれば良い。
【0020】透明で均一化した溶液にアルカリを加え、
75〜95℃で5〜7時間加熱しpHを6〜7まで移行
させ微粒子を析出させる。ここで添加するアルカリは尿
素が好ましい。ここで重要なのは、加熱しながら尿素を
添加し、非常にゆっくりと加水分解させる事である。特
にpH4〜4.5までは、透明な均一な溶液であり、加熱
温度を高くしても問題はないが、粒子が析出しはじめる
pH5付近になった場合、温度を75〜80℃の範囲に
設定し更に加水分解速度をゆっくりさせる事である。具
体的には、粒子が析出しはじめたら、その温度で10〜
60分間保持し、その後温度を80℃以上に上昇させ加
水分解を行わせることが好ましい。
【0021】又、製造工程時間を更に短くしたい場合に
は75〜80℃で加温した透明な均一な溶液にアンモニ
ア水を添加し、pH4.5まですみやかにもっていく。そ
のpHの時点で尿素を用い前記した方法を用いる方法が
ある。
【0022】この5〜7時間の加熱処理により完全に沈
澱が析出したら、析出した沈澱を単一粒子に解膠するた
め、無機酸を加えてpH3.1〜pH5(好ましくは3.5〜
4.0)に調整し5〜30分間攪拌する。
【0023】pH5を超えると粒子が凝集状態になり、
生成した粒子の透明度が低下する。逆に、pHが3以下
では粒子の溶解や粒子のゾル化が生じてしまい、粒子の
採集が難しくなるばかりか、収率の低下が起こる。
【0024】粒子の透明度が高く、凝集状態を避け、工
業化を考慮した場合、pH3.5〜4.0の範囲で調整するの
が好適である。
【0025】次いで脱液、水洗処理したのち、脱水作用
のあるエタノール、アセトンを用いて粒子に介在する水
分除去を行う。この場合、エタノールのみで脱水処理を
行った場合、脱液処理(瀘過)が非常に遅く、多大な時
間を浪費する。アセトンを用いた場合には急激な脱水作
用により粒子が凝集しやすくなるので、脱液速度と粒子
の凝集性を抑制を考慮した場合、アセトン:エタノール
=2:1(体積比)の混合溶媒が好適である。更に好ま
しくは、混合溶媒で脱水処理したのち、アセトン溶媒洗
浄すると良い。
【0026】その後、有機溶媒が完全に除去出来た状態
まで乾燥したのち、200〜400℃の範囲で1〜24
時間仮焼する。ここで昇温速度が早いと有機酸化チタン
化合物から分解したガスにより粒子が破壊されやすくな
ったり、破壊されたりし、細孔が出来にくくなるおそれ
があるので、特に注意する必要がある。
【0027】細孔を破壊されにくくするには、昇温速度
を200℃まで1〜6℃/分で昇温させ200℃で30
〜60分間保持し、その後1〜5℃/分で250℃まで
昇温させたのち30〜60分保持し、その後も1〜5℃
/分で300℃と順次50℃ずつ昇温させ、その温度で
30〜60分保持して所定の温度までもっていき、1〜
24時間保持したのち冷却して取り出す。300〜35
0℃で3〜24時間仮焼するのが好ましく、特には30
0〜330℃で3〜24時間仮焼するのが好ましい。
【0028】上述の製造方法により、平均短径が80〜
120Å、平均長径が240〜500Å、アスペクト比
が2.4〜6.4、好ましくは2.8〜5.0を示す、大きさがほぼ
均等な針状多孔質性微粒子酸化チタンが得られる。特に
全細孔容積が400ml・gー1以上で、更には全比表面
積及びBET比表面積が100m2・gー1以上を示す多
孔質性微粒子が得られる。
【0029】本発明の多孔質性酸化チタン微粒子を芳香
消臭剤に配合する場合には、多孔質部分に香料を保持さ
せると、多孔質部分の香料は徐放性となるので香りが持
続する。化粧料に配合する場合には抗炎症物質を保持さ
せることにより、紫外線によりダメージを受けた肌の修
復効果が期待できる。この様に多孔質部分に種々の物質
を保持させることにより、これを配合した製品の効果を
増強し、或いは他の効果を付与させることができる。
【0030】
【実施例】以下、実施例により更に具体的に本発明につ
いて説明する。
【0031】
【実施例1】精製水1Lに1モルの四塩化チタンを加
え、その四塩化チタン溶液に10%アンモニア水835
mLを加え水和酸化チタンを生成させる。これとは別に
1モルのシュウ酸と1モルのコハク酸を溶解させておい
た溶液を加え45℃に加温し透明な均一な溶液とする。
この透明な溶液に尿素350gを加え92℃で加温す
る。pH4.5になった時点で液温78℃にし、pH5ま
で保持する。粒子が析出しはじめた時点で35分間その
液温を保持したのち、液温を92℃まで上昇させ6時間
加温する。その後、引き続き1N塩酸377mLを加え
pH4に調整し30分間攪拌すると透明度の高い粒子が
生成する。その後脱液処理、脱水処理を行った後アセト
ン:エタノール=2:1の混合液1Lを用い2回脱水処
理を行った後、更にその後1Lのアセトンで脱水処理を
行い、40℃で20時間乾燥させ完全に有機溶媒を除去
させた。
【0032】乾燥させた有機酸化チタン粉末を酸化雰囲
気で200℃まで3℃/分昇温させ40分間その温度を
保持し、そののち250℃まで2℃/分の速度で上昇さ
せ30分間その温度を保持する。その後更に300℃ま
で2℃/分で昇温させ24時間300℃の温度を保持す
る。その後放冷し、粒子径の短軸約100Å、長軸約3
50〜500Åの多孔質性超微粒子酸化チタンを得た。
【0033】
【実施例2】精製水1Lに1.5モルの四塩化チタンを加
え、その四塩化チタン溶液に10%アンモニア水125
3mLを加え水和酸化チタンを生成させる。これとは別
に2モルのシュウ酸溶液を加え、常温にて30分間攪拌
し、透明な均一な溶液を得た。この透明溶液に尿素51
0gを加えpH4.7まで90℃の温度で加温する。pH
5.0になった時点で液温80℃にし40分間保持する。
その後液温を92℃に上昇させ7時間加温を続ける。そ
の後、1N塩酸567mLを加えpH3.5に調整し15
分間攪拌したのち透明度の高い粒子を得た。それ以後は
実施例1と同様にして、粒子径の短軸約100Å、長軸
約240〜420Åの多孔質性超微粒子酸化チタンを得
た。
【0034】
【評価試験1】実施例1の酸化チタンと市販品(P−2
5)の酸化チタンの粒子形状を透過型電子顕微鏡により
観察した。この時の写真が図1及び図2である(×40
万)。[注:市販品にはデグサ社製(納入元:不二化
成)の「微粒子酸化チタン」を用いた。]
【0035】図1、図2に示される如く、実施例1の酸
化チタン(図1)は若干の大きい粒子が存在しているも
のの、幅が約100Å、長さが350〜500Åの比較
的大きさの揃った針状粒子の存在が認められた。一方市
販品(図2)は粒子径が250〜1,000Åと粒子分
布が広範囲に亘った不定形粒子が観察され、晶癖がかな
り明らかな粒子も見られた。
【0036】<観察方法> 1)装置 透過型電子顕微鏡(日立製H−800
UHR) 2)測定条件 加速電圧 200kV 3)試料調整 分散法
【0037】
【評価試験2】実施例1、実施例2及び市販品(P−2
5)の酸化チタンに関し、N2ガス吸着法により比表面
積及び細孔径の測定を行なった。結果は表1に示す通り
であった。更に、実施例1及び市販品に関し、脱着曲線
からDH法で計算した微分曲線及び積分(大細孔径側か
ら累積)曲線を図3、図4に示す。[注:市販品にはデ
グサ社製(納入元:不二化成)の「微粒子酸化チタン」
を用いた。]
【0038】
【表1】
【0039】本発明品(実施例1、実施例2)は市販品
に比べ、全細孔容積、全比表面積、BET比表面積のい
ずれも大であり、多孔質性及び微粒子化を示した。ま
た、図3から本発明品は、半径120Åをメインピーク
に半径20〜500Å、主に32〜120Åの範囲の細
孔が分布している。一方、市販品の細孔は全半径域に亘
って非常にブロードに分布しているものの、細孔の分布
頻度(△Vp/△logRp)が小である。図4からも
市販品の細孔に比べ本発明品は多孔性を有意に示してい
る。
【0040】尚、細孔が酸化チタン微粒子より大きい場
合(半径約120Å以上)があるのは粒子が凝集してい
る場合の粒子間の空孔であると考える。ここで、図4か
ら120Å以上の半径を有する細孔が占める細孔容積は
わずかであり、本発明の酸化チタン微粒子が多孔質性で
あることを妨げるものではないことがわかる。
【0041】<測定方法> 予備乾燥および秤量 供試試料を150℃で6時間真空乾燥した。これの約0.
2gを島津製作所製電子分析天秤(AEL−200)で
秤量し試料管に封入して測定に供した。なお、結果は、
測定直前の下記の装置前処理後の精秤重量で規格化し
た。
【0042】測定条件 (a)装置:日本ベル(株)製高精度全自動ガス吸着装
置「BELSORP 36」 (b)吸着ガス:窒素(純度:99.9999%) (c)死容積:ヘリウム(純度:99.9999%) (d)吸着温度:77K(liq.N2) (e)装置前処理:150℃、2hr(真空度:約3×
10-3Torr) (f)測定モード:等温での吸着、脱着 (g)測定範囲:相対圧(P/P0)約0.01〜0.99 (h)平衡時間:各相対圧につき180sec
【0043】細孔径分布の計算法 比表面積:BET法 細孔径分布:脱着等温線にDollimore & Heal法(DH
法)を適用して計算し、スムージング処理した。標準t-
curveは、de Boerの値(日本ベル社入力)を用いた。
【0044】
【発明の効果】本発明の製造法は仮焼温度が低いため、
粒子の凝集、凝結が生じ難く、粒子サイズが小さくかつ
粒度分布の幅が狭くほぼ均等な形状を成し、多孔質性を
有する酸化チタン微粒子を製造することができる。本発
明の酸化チタン微粒子はサイズが小さく形状が均等であ
るので、これを配合する製品は異物感の少ない滑らか
な、又きめの細かい良質な製品が得られる。更に、多孔
質部分に種々の物質を保持させることにより、これを配
合した製品の効果を増強し、或いは他の効果を付与させ
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の多孔質性微粒子酸化チタンの粒子を
表わす電子顕微鏡写真(×40万)である。
【図2】市販品の微粒子酸化チタンの粒子を表わす電子
顕微鏡写真(×40万)である。
【図3】実施例1及び市販品の微粒子酸化チタンのDH
法で計算した細孔径分布の微分曲線である。
【図4】実施例1及び市販品の微粒子酸化チタンのDH
法で計算した細孔径分布の積分曲線である。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】平均短径が80〜120Å、平均長径が2
    40〜500Å、アスペクト比が2.4〜6.4であることを
    特徴とする針状多孔質性微粒子酸化チタン。
  2. 【請求項2】全細孔容積が400ml・gー1以上である
    ことを特徴とする請求項1記載の針状多孔質性微粒子酸
    化チタン。
  3. 【請求項3】BET比表面積が100m2・gー1以上で
    あることを特徴とする請求項1又は2に記載の針状多孔
    質性微粒子酸化チタン。
  4. 【請求項4】a)加水分解性酸化チタン化合物と塩基と
    を反応させて、水和酸化チタンを析出させる工程、 b)多塩基性カルボン酸を添加し、前記水和酸化チタン
    を溶解させる工程、 c)アルカリを加えて、キレート化しているチタン化合
    物の加水分解を行なわせる工程、 d)析出沈澱に無機酸を添加して攪拌し、解膠させる工
    程、 e)生成微粒子の脱水後、200〜400℃で仮焼する
    工程、 からなることを特徴とする針状多孔質性微粒子酸化チタ
    ンの製造方法。
  5. 【請求項5】工程c)が、75〜95℃に加温しながら
    尿素を添加してpH6〜7に調整し、ゆっくりとチタン
    化合物の加水分解を行なわせる工程である、請求項4記
    載の針状多孔質性微粒子酸化チタンの製造方法。
  6. 【請求項6】工程d)が、無機酸を添加してpH3.1〜
    5に調整後、攪拌し析出沈澱の解膠を行なう工程であ
    る、請求項4記載の針状多孔質性微粒子酸化チタンの製
    造方法。
  7. 【請求項7】工程e)の微粒子の脱水作業を、アセト
    ン:エタノールを2:1(体積比)に混合した溶媒を用
    いて行なうことを特徴とする請求項4記載の針状多孔質
    性微粒子酸化チタンの製造方法。
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