JPH0634039U

JPH0634039U - 連壁用鉄筋篭固定装置

Info

Publication number: JPH0634039U
Application number: JP6807792U
Authority: JP
Inventors: 峯石坂; 信一永瀬; 俊彦村田
Original assignee: Kajima Corp
Current assignee: Kajima Corp
Priority date: 1992-09-30
Filing date: 1992-09-30
Publication date: 1994-05-06

Abstract

(57)【要約】【目的】ガイドパイプ等を用いないで鉄筋篭を建込
み、建込み後に位置を修正して固定する。【構成】挿入ガイド３にガイドされるウエイト１０
と、ウエイト１０の移動を係止するクランプ１４と、ウ
エイト１０と挿入ガイド３のリンクローラ１８にそれぞ
れ一端が枢着された第１リンク１６、第２リンク１７及
び両リンク１６、１７の他端に枢着された受圧板１９と
で形成される台形状リンク機構Ｃと、圧力センサ２０と
を設け、ウエイト１０の自重でリンク機構Ｃを張り出し
受圧板１９で溝壁Ｂを押圧する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、連壁（地中連続壁）の先行エレメントの鉄筋篭を正確に挿入して固定する連壁用鉄筋篭固定装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、鉄筋篭を正確に挿入するには、（１）砕石投入管を兼用したガイドパイプを、全長にわたり鉄筋篭に先行して両側に設置し、その後に鉄筋篭を挿入するガイドパイプ方式（２）ガイドパイプを用いないで、泥水中に超音波計測器を入れ、これにより監視しながら挿入する方式により行ってた。

【０００３】また、挿入した鉄筋篭の姿勢を修正するには、超音波で計測しながら油圧ジャッキで修正する油圧ジャッキ方式により行っていた。

【０００４】また、挿入した鉄筋篭を固定するには、（１）鉄筋篭の両側を、２〜５ｍにわたり砕石で埋戻す根固め砕石方式（２）鉄筋篭の下部４隅に鋼棒を取付けておき、鉄筋篭の自重で突き刺して固定する重力式により行っていた。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

上記のガイドパイプ方式は、ガイドパイプを建込むのに時間がかかる、ガイドパイプを地上に仮置きするのに場所を取り、通常、狭隘な連壁工事現場には好ましくない。

【０００６】また、油圧ジャッキ方式は、油圧ホースが１台に２本を必要とし、ハンドリングが大変で、また、機構が複雑である。

【０００７】また、根固め砕石方式は、砕石を投入するとき左右のアンバランスにより変位するので、修正する機構がなく、重ね継手の場合、鉄筋の内側に入った砕石は、後行エレメント掘削時に除去しにくく、連壁の品質が悪くなる。

【０００８】また、重力式は、掘削最下端が礫層等では、鋼棒が入らない、鋼棒の長さが長くて入らないと、鉄筋篭の位置が高くなる、いわる高止まりする。等の種々の不具合がある。

【０００９】本考案は、上記した問題に鑑みてなされたもので、ガイドパイプ等を用いないで鉄筋篭を建込み、建込み後に位置を修正して固定する連壁用鉄筋篭固定装置を提供することを目的としている。

【００１０】

【課題を解決するための手段】

本考案によれば、先行エレメントの鉄筋篭の端面に沿って突設された挿入ガイドにガイドされて吊設されるウエイトと、該ウエイトの移動を係止するクランプと、該クランプの操作ワイヤと、一端が前記ウエイトに枢着された上部リンクと一端が前記挿入ガイドにガイドされた下部リンクとのそれぞれの他端に枢着された受圧板と、該受圧板に備えられた圧力センサとを設けている。

【００１１】

【作用】

上記のように構成された連壁用鉄筋篭固定装置においては、鉄筋篭を立込む前に本装置を鉄筋篭の両端面最下端に取付ける。

【００１２】この様な状態で鉄筋篭を建込み、建込んだ後に、鉄筋篭の鉛直度、平面位置を計測し、規格値に入らない場合は、クランプによる係止を解いてウエイトにより受圧板で溝壁を押圧し、鉄筋篭を横移動して正規の位置に修正する。

【００１３】修正が完了したら、クランプで受圧板を介して鉄筋篭を固定する。

【００１４】次いで、先行エレメントのコンクリートを打設し、打設後に本装置を撤去し、次のエレメントの鉄筋篭へ転用する。

【００１５】

【実施例】

以下図面を参照して本考案の実施例を説明する。

【００１６】図１及び図２において、先行エレメントの鉄筋篭１の両端の接合鋼板２の中心線上には、Ｈ鋼の挿入ガイド３が突設されている。なお、符号３ａはストッパ、４は水平筋兼用タイロッドである。

【００１７】固定装置のウエイト１０は、ワイヤ１１で吊設され、一対の上部、下部ガイドローラ１２、１３により挿入ガイド３にガイドされている。そのウエイト１０の上部には、挿入ガイド３の一側端縁を挟持してウエイト１０をロックするクランプ１４が設けられ、操作ワイヤ１５で操作されるようになっている。

【００１８】このウエイト１０の下部ガイドローラ１３には、第１リンク１６の一端が枢着され、また、一端が挿入ガイド３にリンクローラ１８を介して枢着された第１リンク１６と同長の第２リンク１７が設けられている。そして、これら両リンク１６、１７は枢点ｊで互いに枢着され、それらの他端には、受圧板１９が設けられいる。その受圧板１９には、圧力センサ２０が設けられ、電線２１により図示しない操作盤に接続されている。

【００１９】したがって、第１リンク１６、第２リンク１７及び受圧板１９によりリンク機構Ｃが構成され、図３に示すように、リンクローラ１８がストッパ３ａに係止されると、ウエイト１０の自重によりリンク機構Ｃが張り出し受圧板１９は、掘削溝Ａの長手方向の溝壁Ｂを押圧し、また、その押圧力は、圧力センサ２０で検知される。

【００２０】鉄筋篭１の建込みに際し、あらかじめ鉄筋篭１の両端の挿入ガイド３の最下端に取付ける。その取付けに際し、事前に超音波等で溝壁Ｂまでの距離を測定し、この距離に基づき鉄筋篭１が正規の位置に位置するように、リンク機構Ｃの張り出し度を調整し、クランプ１４をロックしておく。

【００２１】このような状態で鉄筋篭１を建込む。建込んだ後に、鉄筋篭１の鉛直度、平面位置を計測し、規格値に入っていない場合は、移動させる方向に対向する側のクランプ１４を開放してウエイト１０の自重でその側の受圧板１９で溝壁Ｂを押圧して鉄筋篭１を横移動し、正規の位置に修正する。この際、圧力センサ２０の検知圧を監視しながら行う。

【００２２】修正が完了したら、両方のクランプ１４をロックして鉄筋篭１を溝壁Ｂに固定する。

【００２３】次いで、先行エレメントのコンクリートを打設し、打設終了後に、クランプ１４を開放して本装置を引き上げ、次のエレメントに転用する。

【００２４】

【考案の効果】

本考案は、以上説明したように構成されているので、従来のガイドパイプ等が不要である。

【００２５】また、先行エレメントの建込み後の位置を修正することができる。

【００２６】また、鉄筋篭を溝壁に固定し、コンクリート打設時のコンクリート圧による鉄筋篭の横移動を防止することができる。

【００２７】また、鉄筋篭の最下部だけでなく、中間にも設置し、水平筋兼用タイロッドの個数を減らしたり、弱い箇所の強度を補強することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例を示す側面図。

【図２】図１の上面図。

【図３】台形状リンクケージの張り出し状態を示す側面
図。

【符号の説明】

Ａ・・・掘削溝Ｂ・・・溝壁Ｃ・・・台形状リンク機構１・・・鉄筋篭２・・・接合鋼板３・・・挿入ガイド４・・・水平筋兼用タイロッド１０・・・ウエイト１１・・・ワイヤ１２・・・上部ローラ１３・・・下部ローラ１４・・・クランプ１５・・・操作ワイヤ１６・・・第１リンク１７・・・第２リンク１８・・・リンクローラ１９・・・受圧板２０・・・圧力センサ２１・・・電線

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】先行エレメントの鉄筋篭の端面に沿って
突設された挿入ガイドにガイドされて吊設されるウエイ
トと、該ウエイトの移動を係止するクランプと、該クラ
ンプの操作ワイヤと、一端が前記ウエイトに枢着された
上部リンクと一端が前記挿入ガイドにガイドされた下部
リンクとのそれぞれの他端に枢着された受圧板と、該受
圧板に備えられた圧力センサとを設けたことを特徴とす
る連壁用鉄筋篭固定装置。