JPH06339492A - 機構的おしめ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】従来一般に使用されているおしめは布又は紙で
吸収付着させる物で在るが、発明は便又は尿をビニール
の袋に取るもので、使用者の快感、資材の節約，人手の
節減，ゴミの減少，環境の保全等を期するものである。 【構成】体に接する本体を、肌触りが良く適度に柔軟
で，復元性の有る材料（発泡ポリエチレンシート等）を
使用することで不快感を解消、個人差や運動に依る体型
の変化に良く順応するうにした。尿に対しては内，外二
段の袋を設け、その間に付けた弁を低落差でも正確に開
閉し，許容流量が大きく，逆流しにくい弁とした。特に
女子用では脇洩れを防ぐ事が最大の課題であったが、内
袋内の排尿口の対面に繊維束を埴毛し、その頂点を局部
に接触させ、毛細管現象によって吸収，誘導することで
可能と成った。大便用弁は上向きに寝た状態でするもの
と仮定し、前を止め後は自由に開閉出来る構造とし、便
袋に取る様にした。

Description

【発明の詳細な説明】 （１） 産業上の利用分野 おしめに関するものである。

（２） 従来の技術 従来この種のものとしては、小生特許第２９０１６４号
がある。該特許は内外２段の袋の間に不帰弁を設け、自
由に放出された尿を逆流しない様に捕捉すると言うのが
骨子である。

（３） 発明が解決しようとする問題点 イ 素材 特許では防水性シートとあるがこれで体に密着するよう
に作る事は非常に難かしい。テスト販売で試作したブロ
ーや、流し込み成形品でも同様である。人体には個人差
があり、運動に依って種々に変形するからである。又肌
ざわりが悪い。

ロ 弁 特許の弁は実用に適さない。

ニ 構造 男子用は良いとして、女子用の場合上から被せる考え方
では無理である。

（４） 問題点を解決するための手段 単泡発泡体のプラスチック又はゴムを、尿便の排出局部
にフイットするように成形し、尿道口及び肛門に当たる
部分に適当の穴を明け、必要に応じ放出される尿の対面
に収斂、流去を促す繊維束をつけ、男子用では男茎の
鞘、女子用では尿用の穴の上左右を通じて設けた衝立に
依って尿が体の方に戻らない様にすると共に、穴の縁の
体に接する部分に脇洩れ防止の処置をして、尿を内袋に
一時的に溜め、内袋の所要の個所に外袋と連結して尿を
流出する為の穴を明け、その穴に設けた低落差でも完全
に開閉し且つ大流量を速やかに流すことの出来る両舌弁
を通じて尿を外袋に、大便は体の前方にあたる部分を離
脱しないように接着し後方は大きく開閉出来る様にした
両舌弁を付けた穴を通じて便袋に採り、便袋、外袋には
排出口を付ける。

（５） 作用 単泡発泡体は液体が漏れない。単泡発泡ポリエチレンは
軽く成形し易く安価である。おしめは肌に付ける物であ
るから発汗、皮膚呼吸等を妨げず、肌触りの良い物であ
る事が必要である。その点高発泡のポリエチレンは現在
の時点では最高である。前記の様に人体は様々で色々に
変形するから個人差が少なく、動きの少ない部分を捕ら
える必要がある。その点局部の小部分は夫に適するから
その部分にフイットするように成形すれば良く適合す
る。寝た場合の尿口と寝具の落差は５センチ位しかな
い。この落差でもすぐに開き、終わるとすぐに完全に閉
鎖するものでなけれはばならないが発明の弁は夫が可能
である。発泡体は弾性が有り押すと凹むが放すと復元す
るので適材である。

（６） 実施例 第一図から第八図迄は男子用で、図に於いて１はおしめ
の本体、２は放尿口、３は男茎の鞘、４は玉入れ、５は
排便口、６は内袋、７は連結口で内外の袋の繋ぎ口、８
はサポーター、９は紐、１０は紐穴、１１は本体とサポ
ーター、サポーター上下布の接着線、１２は外袋、１３
は７の連結口に嵌め込んだ弁座の弁口、１４は両舌弁、
１５は排出口、１６は弁座、１７は栓穴、１８は栓、１
９は栓口で１７の栓穴から突出するように嵌め込む、２
０は栓１８に接着した中抜き同心円形の薄いビニール箔
より成る下舌、２１はこれに対向する同材の円板の上
舌、２２は上下舌を対向する両端の２点で止める接着点
である。此の構造の弁は低落差でも直ぐに開き、大流量
を流す事が出来る。又終わると舌の弾性で直ぐに閉塞す
る。２３は周辺の吩合線を示す。２４は５の排便口の周
囲に付けた鍔でこれに便袋を掛ける。２５は便袋、２６
は２５の便袋の口回りを補強する補強リング、２７は上
舌を止めた接着部、２８は上舌の補強板、２９は上下舌
の閉塞部、３０は同開閉部である。便は上向き姿勢です
るものと仮定して身体の前方向を止め、後ろ方向を開閉
自在とした。原理は尿弁と同じである。第九乃至十二図
は女子用である。３１は放出さねた尿が体の方に戻らな
いようにする衝立、３２は放出される尿の収斂流去を促
す繊維束、３３は脇洩れ防止材を示す。図では繊維状の
物を植立した状態を示したが、横にしてもよい。脱脂
綿、チッシュペーパー等を挟んでも良い。使用者の肉付
きにもよるが、衝立下部のエッジだけでも防げる場合が
多い。前述の様に現状では素材としては発泡ポリエチレ
ンが最適の様であるが、将来類似又は夫以上の素材が出
来れば夫を使用する事は勿論である。要は液体が洩れ
ず、成形し易く、適当な弾性があり、肌触りの良い素材
であれば良い。

（７） 効果 此のおしめは吸収体を全く必要としないので経済的であ
る。又使用者が殆ど濡れない。廃棄物の処理を必要とせ
ず、自然環境の保護にも役立つ。老病人の看護も非常に
楽に成る。特に失禁者には福音となる筈である。

【図面の簡単な説明】

第一図は本発明実施の一例を示す男子用平面図、第二図
は男子用放尿局部縦断面図、第三図は男子用外袋の下面
平面図、第四図は弁座詳細図、第五図は尿用両舌弁中心
断面図、第六図は同平面図、第七図は便用両舌弁中心縦
断面図、第八図は同平面図、第九図は女子用平面図、第
十図は女子用放尿局部横断面図、第十一図は同縦断面
図、第十二図は脇洩防止機構説明図。 図に於いて１・・おしめの本体、２・・放尿口、３・・
男茎の鞘、４・・玉入れ、５・・排便口、６・・内袋、
７・・連結口、８・・サポーター、９・・紐、１０・・
１１・接着線、１２・・外袋、１３・・弁口、１４・・
両舌弁、１５・・排出口、１６・・弁座、１７・・栓
穴、１８・・栓、１９・・栓口、２０・・下舌、２１・
・上舌、２２・・接着点、２３・・吩合線、２４鍔、２
５は便袋、２６・・補強リング、２７・・接着部、２８
・・補強板、２９・・閉塞部、３０・・同開閉部、３１
・・衝立、３２は繊維束、３３・・脇洩れ防止材を示
す。

【手続補正書】

【提出日】平成４年５月２７日

【手続補正１】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】全文

【補正方法】変更

【補正内容】

【書類名】 明細書

【発明の名称】 機構的おしめ

【特許請求の範囲】

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】おしめに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来この種のものとしては、小生特許第
２９０１６４号がある。該特許は内外２段の袋の間に不
帰弁を設け、放出された尿を内袋に受け逆流しない様に
外袋に捕捉すると言うのが骨子である。

【０００３】

【発明が解決しうとする課題】 イ 素材 特許では防水性シートとあるがこれで体に密着するよう
に作る事は非常に難かしい。テスト販売したブロー成形
や流し込み成形品でも同様である。人体には個人差があ
り、運動に依って種々に変形するからである。又肌ざわ
りが悪い。 ロ 弁 特許の弁は小落差では開かないので寝た状態では実用に
適さない。 ハ 構造 男子用は良いとして、女子用の場合脇洩れする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】単泡発泡体のプラスチッ
ク又はゴムを、尿便の排出局部にフイットするように成
形し、尿道口及び肛門に当たる部分に自由に放出可能な
大きさの対尿口及び対便口を開け、男子用では男茎の
鞘、女子用では対尿口の上左右に設けた衝立によって、
尿が体の方に戻らない様にすると共に、女子用では排尿
口の対面内袋の底に植えた繊維束に依って脇洩れを防い
で尿を内袋に受け、内袋の所要の箇所に外袋に続く穴を
開け、その穴に低落差でも完全に開閉し且つ大流量を速
やかに流す事が出来る、筒で保護された片舌又は両舌弁
を通じて尿を外袋に、便は対便口に設けた体の前方に当
たる部分を接着し、後方は大きく開閉出来る様にした弁
を通じて便袋に取り、尿袋便袋の交換又は袋に設けた排
出口より排出する様にする。

【０００５】

【作用】単泡発泡体は液体が漏れない。単泡発泡ポリエ
チレンは軽く成形し易く安価である。この発泡体は弾性
が有り押すと凹むが放すと復元するので適材である。お
しめは肌に付ける物であるから発汗、皮膚呼吸等を妨げ
ず、肌触りの良い物である事が必要である。その点高発
泡の単泡発泡ポリエチレンは現在の時点では最高であ
る。前記の様に人体は様々で色々に変形するから個人差
が少なく、動きの少ない部分を捕らえる必要がある。そ
の点局部の小部分は夫に適するからその部分にフイット
するように成形すれば良く適合する。寝た場合の尿口と
寝具の落差は大人でも最高５センチ位しかない。この落
差でもすぐに開き、終わるとすぐに完全に閉鎖するもの
でなけれはばならないが発明の弁は夫が可能である。又
弁は人体の運動に依って潰されてはならないが保護筒で
それを防ぐ。女子用では対尿口の周辺で完全に洩れを押
さえる事は難しい。夫は周辺が人体の動きに追随して変
形しないからである。周辺に付けた吸収体で押さえよう
としても吸収体は飽和状態になると裏、この場合外側に
も尿が滲み出る事になる。此の発明の様にすると滲んで
も内袋の中となり、過飽和の部分は繊維束に導かれて流
れるので洩れを略々完全に押さえる事が出来る。

【０００６】

【実施例】図１、２は男用、図３、４は女子用の男子と
異なる部分を示したものである。図に於いて１はおしめ
の本体で必要に応じ肌触りを良くするため布貼り、植毛
をする。２は対尿口、３は男茎の鞘、４は玉入れ、５は
対便口、６は内袋、（図では本体と合わせて袋となって
いるが別に作った袋を付けるようにしてもよい）７は小
弁で内外の袋の繋ぎ口として尿の逆流を阻止する。８は
外袋、９は排出口、１０は便袋、１１は大弁で便の戻り
を防ぐ、１２，１２は弾性の布，網等でおしめを体にフ
イットし外袋を支える物である。必要に応じ体側に対尿
口，対便口の部分を開けた布又は網を縫い着けて筒型と
し肌触りを良くする。１３は本体とサポーターの接着
部、１４はベルト、１５は人の胴、１６は男茎、１７は
皐丸、１８は肛門、１９は足である。２０は衝立で噴出
した尿の体の方えの逆流を防ぐ。２１は脇洩止めで頭髪
又はこれに類した親疎水性の有る繊維が良い。２２も同
様の物から成る中洩止めで２１，２２はそれぞれ尿口の
両側と谷間に接触して洩れを防ぐ。２３，２４は２１，
２２を止める基板及び止めを示し図の様に内袋の底に収
納する。図５の２５は基板２３に繊維を直立させた場合
を示す。図６の外袋８は耐水性のビニール製筒型角袋の
上下を十字クロス方向に接着して作る。２６はその折り
目を示す。必要に応じ図の下方左隅を図の様に接着して
余分は切除してもよい。図７、８、９は尿用小弁で２７
は弁穴、２８はその穴を開閉する片舌で円形の一方の端
を保護筒２９の底に接着する。１３はその接着部で点で
よい。３０は両舌の場合弁穴２７に挿入する弁筒であ
る。３１は上舌３２は下舌で片舌の場合より大流量を流
す事が出来る。３３は上下舌が吩合する全周の吩合部を
示す。此の２つの弁は大流量を流せるばかりで無く、終
わると舌の弾性ですぐに閉塞する。図１０、１１は便用
大弁を示す。便は寝た状態で上向きでするものと仮定し
て身体の前方向を止め、後ろ方向を開閉自在とした。原
理は尿弁と同じである。３４は弁の復元力を強くする為
の補強板で掛鍔３７に体の前方に当たる部分を接着部１
３で円弧状に小部分接着する。結果として弁の前方３５
は常時閉塞し後方３３は開閉出来る様になる。３７の掛
鍔は便袋１０を掛け留める為のもの、３６の補強リング
は便袋の口を強化したものである。上舌は此のリングの
下か，掛鍔につける。図１２は便用排出口を示したもの
で、３８は左右から重ねたＷチエック弁を示す。便は袋
毎外して処置した方が良いが、夫が出来ない時は此処か
ら排出する。前述の様に現状では素材として単泡発泡ポ
リエチレンが最適の様であるが、将来類似又は夫以上の
素材が出来れば夫を使用するのは勿論である。要は液体
が洩れず、成形し易く、適当な弾性があり、肌触りの良
い素材であれば良い。

【０００７】

【効果】此のおしめは吸収体を全く必要としないので経
済的である。又使用者が殆ど濡れない。廃棄物の処理を
必要とせず、自然環境の保護にも役立つ。老病人の看護
も非常に楽に成る。特に失禁者には福音となる。勿論洗
濯の必要もない。

【図面の簡単な説明】

【図１】男子用の着用状態を示す縦断面図。

【図２】男子用の展開平面図。

【図３】女子用尿，便排出口付近の着用縦断面図。

【図４】女子用尿用繊維束の取付け平面図。

【図５】女子用尿用繊維束の取付け側面図。

【図６】外袋の斜視図

【図７】片舌弁の縦断面図。

【図８】両舌弁の縦断面図。

【図９】両舌弁の平面図。

【図１０】大弁の縦断面図。

【図１１】大弁の平面図。

【図１２】大便の排出口断面図で各々説明図である。

【符号の説明】 １ 本体 ２ 対尿口 ３ 男茎の鞘 ４ 玉入れ ５ 対便口 ６ 内袋 ７ 小弁 ８ 外袋 ９ 排出口 １０ 便袋 １１ 大弁 １２ サポーター １２ さぽーたー網 １３ 接着部 １４ ベルト １５ 胴 １６ 男茎 １７ 睾丸 １８ 肛門 １９ 足 ２０ 衝立 ２１ 脇洩止 ２２ 中洩止 ２３ 基板 ２４ 止具 ２５ 立洩止 ２６ 折目 ２７ 弁穴 ２８ 片舌 ２９ 保護筒 ３０ 弁筒 ３１ 上舌 ３２ 下舌 ３３ 吩合部 ３４ 補強板 ３５ 閉塞部 ３６ 補強リング ３７ 掛鍔 ３８ Ｗチエック弁 ３９ 布又は網 ４０ 布貼り又は植毛

【手続補正２】

【補正対象書類名】図面

【補正対象項目名】全図

【補正方法】変更

【補正内容】

【図１】

【図２】

【図３】

【図４】

【図５】

【図６】

【図７】

【図８】

【図９】

【図１０】

【図１２】

【図１１】

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 イ 単泡発泡体のプラスチック又はゴムを、尿便の排出
   局部にフイットするように成形し、尿道口及び肛門に当
   たる部分に適当の穴を明け、必要に応じ放出される尿の
   対面に収斂、流去を促す繊維束をつけ、男子用では男茎
   の鞘、女子用では尿用の穴の上左右を通じて設けた衝立
   に依って尿が体の方に戻らない様にすると共に、穴の縁
   の体に接する部分に脇洩れ防止の処置をして、尿を内袋
   に一時的に溜め、内袋の所要の個所に外袋と連結して尿
   を流出する為の穴を明け、その穴に設けた低落差でも完
   全に開閉し且つ大流量を速やかに流すことの出来る両舌
   弁を通じて尿を外袋に、大便は体の前方にあたる部分を
   離脱しないように接着し、後方は大きく開閉出来る様に
   した両舌弁を付けた穴を通じて便袋に採り、便袋、外袋
   に排出口を付けた事を特長とする男女のおしめ又は便
   器。 ロ 発泡体がポリエチレンである特許請求の範囲イ項記
   載のおしめ。 ハ 発泡体がポリエチレンでは無いが夫と同等以上の機
   能、効果を有する素材より成る特許請求の範囲イ項記載
   のおしめ ニ おしめ本体が発泡体では無いが夫と同等以上の機
   能、効果を有する素材より成る特許請求の範囲イ項記載
   のおしめ。 ホ 無孔外皮を有する連続気泡発泡体よりなる特許請求
   の範囲イ項記載のおしめ。 ヘ 尿のみ、大便のみ、又は大小便を一つの袋に採る特
   許請求の範囲イ項記載のおしめ。 ト 大、小便を各別の袋に同時に採る特許請求の範囲イ
   項記載のおしめ。