JPH06337214A - 溶射膜厚の測定方法 - Google Patents
溶射膜厚の測定方法Info
- Publication number
- JPH06337214A JPH06337214A JP5127402A JP12740293A JPH06337214A JP H06337214 A JPH06337214 A JP H06337214A JP 5127402 A JP5127402 A JP 5127402A JP 12740293 A JP12740293 A JP 12740293A JP H06337214 A JPH06337214 A JP H06337214A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- sprayed film
- film thickness
- thickness
- profile
- measured
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Classifications
-
- G—PHYSICS
- G01—MEASURING; TESTING
- G01B—MEASURING LENGTH, THICKNESS OR SIMILAR LINEAR DIMENSIONS; MEASURING ANGLES; MEASURING AREAS; MEASURING IRREGULARITIES OF SURFACES OR CONTOURS
- G01B11/00—Measuring arrangements characterised by the use of optical techniques
- G01B11/30—Measuring arrangements characterised by the use of optical techniques for measuring roughness or irregularity of surfaces
Landscapes
- Physics & Mathematics (AREA)
- General Physics & Mathematics (AREA)
- Length Measuring Devices By Optical Means (AREA)
- Length Measuring Devices With Unspecified Measuring Means (AREA)
- Coating By Spraying Or Casting (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 測定装置をコンパクトかつ安価にすることが
でき、しかも溶射膜厚を短時間で簡易的に測定すること
ができる溶射膜厚の測定方法を提供する。 【構成】 本実施例においては、測定対象である形材2
を搬送装置3によって矢印A方向に搬送しながら、光学
式の変位計5によって溶射皮膜が形成された表面2aの
垂直方向の変位(即ち表面粗さ)を測定する。変位計5
からの出力は、コントローラ7及びフィルタ9によって
低周波成分が除去された後、加算器11において積分処
理される。そして、この積分信号は判別器13に送ら
れ、溶射膜厚の値が既知である試料に基づいて決められ
た設定値と比較されて、形材2の溶射膜厚がある基準値
より大きいか否かが判定される。
でき、しかも溶射膜厚を短時間で簡易的に測定すること
ができる溶射膜厚の測定方法を提供する。 【構成】 本実施例においては、測定対象である形材2
を搬送装置3によって矢印A方向に搬送しながら、光学
式の変位計5によって溶射皮膜が形成された表面2aの
垂直方向の変位(即ち表面粗さ)を測定する。変位計5
からの出力は、コントローラ7及びフィルタ9によって
低周波成分が除去された後、加算器11において積分処
理される。そして、この積分信号は判別器13に送ら
れ、溶射膜厚の値が既知である試料に基づいて決められ
た設定値と比較されて、形材2の溶射膜厚がある基準値
より大きいか否かが判定される。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば金属形材などの
試料表面に形成された溶射皮膜の膜厚を測定する溶射膜
厚の測定方法に関する。
試料表面に形成された溶射皮膜の膜厚を測定する溶射膜
厚の測定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、各種金属形材の表面に対して
他の金属材料(例えば亜鉛など)を溶射して、耐腐食用
の溶射皮膜を形成することが行われている。例えば、押
出によって形成したコンデンサ用中空形材の表面に亜鉛
などを溶射し、形材の押出し直後の新生面を利用して亜
鉛などの拡散を促進して、より密着性に優れた犠牲腐食
皮膜を得ることもその一例である。
他の金属材料(例えば亜鉛など)を溶射して、耐腐食用
の溶射皮膜を形成することが行われている。例えば、押
出によって形成したコンデンサ用中空形材の表面に亜鉛
などを溶射し、形材の押出し直後の新生面を利用して亜
鉛などの拡散を促進して、より密着性に優れた犠牲腐食
皮膜を得ることもその一例である。
【0003】ところで、この形材表面の溶射膜厚(形材
表面への溶射材料の付着量)は、通常蛍光X線分析装置
によって測定されている。即ち、形材表面の溶射皮膜に
X線(1次X線)を照射し、付着している亜鉛などの溶
射材料より放出される蛍光X線(2次X線)の量を検出
して、溶射膜厚を測定している。
表面への溶射材料の付着量)は、通常蛍光X線分析装置
によって測定されている。即ち、形材表面の溶射皮膜に
X線(1次X線)を照射し、付着している亜鉛などの溶
射材料より放出される蛍光X線(2次X線)の量を検出
して、溶射膜厚を測定している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の蛍光X線分析装置による測定の場合、装置が大型で
狭い場所に設置することが難しく、しかも非常に高価で
あるという問題がある。また、装置の特性上、信号処理
に時間がかかるので、測定時間が長くなり、迅速な分析
が行えないという問題もある。
来の蛍光X線分析装置による測定の場合、装置が大型で
狭い場所に設置することが難しく、しかも非常に高価で
あるという問題がある。また、装置の特性上、信号処理
に時間がかかるので、測定時間が長くなり、迅速な分析
が行えないという問題もある。
【0005】本発明は、前記課題を解決するためになさ
れ、測定装置をコンパクトかつ安価にすることができ、
しかも溶射膜厚を短時間で簡易的に測定することができ
る溶射膜厚の測定方法を提供することを目的とする。
れ、測定装置をコンパクトかつ安価にすることができ、
しかも溶射膜厚を短時間で簡易的に測定することができ
る溶射膜厚の測定方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
の請求項1の発明は、試料表面の溶射皮膜の膜厚を測定
する溶射膜厚の測定方法であって、該溶射皮膜が形成さ
れた試料表面の表面粗さを測定し、該表面粗さの測定値
に基づいて前記溶射皮膜の膜厚を求めることを特徴とす
る溶射膜厚の測定方法を要旨とする。
の請求項1の発明は、試料表面の溶射皮膜の膜厚を測定
する溶射膜厚の測定方法であって、該溶射皮膜が形成さ
れた試料表面の表面粗さを測定し、該表面粗さの測定値
に基づいて前記溶射皮膜の膜厚を求めることを特徴とす
る溶射膜厚の測定方法を要旨とする。
【0007】ここで、前記溶射皮膜は、金属あるいは非
金属の溶射材料を母材の表面に吹き付けることによって
形成されるものであり、この溶射材料としては、例えば
亜鉛などの金属の他に、セラミックス、プラスチックな
ど様々なものを用いることができる。
金属の溶射材料を母材の表面に吹き付けることによって
形成されるものであり、この溶射材料としては、例えば
亜鉛などの金属の他に、セラミックス、プラスチックな
ど様々なものを用いることができる。
【0008】また、前記表面粗さの測定値は、JISに
て定義されているRa(中心線平均粗さ)、Rmax(最大
高さ)、あるいはRz(十点平均粗さ)に限らず、様々
なパラメータによって表すことができる。
て定義されているRa(中心線平均粗さ)、Rmax(最大
高さ)、あるいはRz(十点平均粗さ)に限らず、様々
なパラメータによって表すことができる。
【0009】
【作用】本発明の測定方法は、試料に溶射皮膜を形成し
た場合に、試料表面に溶射材料が粒状に付着して微細な
凹凸が形成されることに着目したものであり、この試料
表面の凹凸量を表面粗さとして測定し、表面粗さと溶射
膜厚との間の相関関係に基づいて溶射膜厚を求めるもの
である。
た場合に、試料表面に溶射材料が粒状に付着して微細な
凹凸が形成されることに着目したものであり、この試料
表面の凹凸量を表面粗さとして測定し、表面粗さと溶射
膜厚との間の相関関係に基づいて溶射膜厚を求めるもの
である。
【0010】つまり、本発明の溶射膜厚の測定方法にお
いては、溶射皮膜が形成された試料表面の表面粗さを、
例えば光学式変位計や、触針式表面粗さ計などを用いて
測定し、この得られた表面粗さの測定値に基づいて、例
えば次のようにして溶射膜厚を求める。即ち、例えば溶
射膜厚が既知である試料の表面粗さを測定して予め検量
線を作成しておき、これに基づいて未知試料の溶射膜厚
の正確な値を算出することができる。または、より簡易
的な方法として、膜厚が既知の試料を一つだけ用意して
表面粗さを求めておき、この値と未知試料の表面粗さの
値とを比較し、溶射膜厚が基準値以上か否かを判別する
こともできる。
いては、溶射皮膜が形成された試料表面の表面粗さを、
例えば光学式変位計や、触針式表面粗さ計などを用いて
測定し、この得られた表面粗さの測定値に基づいて、例
えば次のようにして溶射膜厚を求める。即ち、例えば溶
射膜厚が既知である試料の表面粗さを測定して予め検量
線を作成しておき、これに基づいて未知試料の溶射膜厚
の正確な値を算出することができる。または、より簡易
的な方法として、膜厚が既知の試料を一つだけ用意して
表面粗さを求めておき、この値と未知試料の表面粗さの
値とを比較し、溶射膜厚が基準値以上か否かを判別する
こともできる。
【0011】このような本発明の測定方法によれば、光
学式の変位計や触針式表面粗さ計などといった、従来の
蛍光X線分析装置に比べてより小型且つ安価な測定装置
を用いることができ、しかも測定を迅速かつ簡便に行う
ことができる。
学式の変位計や触針式表面粗さ計などといった、従来の
蛍光X線分析装置に比べてより小型且つ安価な測定装置
を用いることができ、しかも測定を迅速かつ簡便に行う
ことができる。
【0012】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。図1は、実施例の溶射膜厚測定装置1を示し、
この測定装置1は、形材2の表面2a上に形成された溶
射皮膜の膜厚を求めるものである。本測定装置1におい
ては、形材2は搬送装置3の上にセットされ、その上方
には、表面2aの表面粗さを非接触にて測定する変位計
5が配置されている。また、測定装置1には、変位計5
より得られる出力信号を適宜アナログ処理して溶射膜厚
を判定するためのコントローラ7、フィルタ9、加算器
11、判別器13及び演算器15が備えられている。
明する。図1は、実施例の溶射膜厚測定装置1を示し、
この測定装置1は、形材2の表面2a上に形成された溶
射皮膜の膜厚を求めるものである。本測定装置1におい
ては、形材2は搬送装置3の上にセットされ、その上方
には、表面2aの表面粗さを非接触にて測定する変位計
5が配置されている。また、測定装置1には、変位計5
より得られる出力信号を適宜アナログ処理して溶射膜厚
を判定するためのコントローラ7、フィルタ9、加算器
11、判別器13及び演算器15が備えられている。
【0013】ここで、搬送装置3は、形材2を水平方向
(矢印A又はA´方向)に移動させるものであり、その
搬送速度を自由に変更することができる。変位計5は、
市販の光学式変位計であり、形材2の表面2aに対して
レーザー光をやや傾けて照射し、その反射光が変位計5
に戻る位置の変化を検出することによって、型材2の垂
直方向(矢印B又はB´方向)の変位を測定するもので
ある。この変位計5は、μmオーダーの変位を測定でき
る分解能を有し、形材表面2aの微細な凹凸を測定する
ことができる。尚、この変位計5によって得られた凹凸
を示す出力は、コントローラ7に送られ、増幅などの処
理がなされてフィルタ9に送られる。
(矢印A又はA´方向)に移動させるものであり、その
搬送速度を自由に変更することができる。変位計5は、
市販の光学式変位計であり、形材2の表面2aに対して
レーザー光をやや傾けて照射し、その反射光が変位計5
に戻る位置の変化を検出することによって、型材2の垂
直方向(矢印B又はB´方向)の変位を測定するもので
ある。この変位計5は、μmオーダーの変位を測定でき
る分解能を有し、形材表面2aの微細な凹凸を測定する
ことができる。尚、この変位計5によって得られた凹凸
を示す出力は、コントローラ7に送られ、増幅などの処
理がなされてフィルタ9に送られる。
【0014】フィルタ9は、いわゆる高域通過フィルタ
(HPF)であり、コントローラ7から送られる出力信
号より、形材2全体の上下方向の変動や表面のうねり成
分等によって生じる低周波成分をカットするものであ
る。そして、フィルタ9には、そのカットオフ周波数の
設定を形材2の搬送速度に連動して変更するための演算
器15が接続されている。即ち、搬送装置3から演算器
15に速度信号(形材2の搬送速度を示す信号)が入力
されると、この速度信号に応じた最適のカットオフ周波
数が演算器15にて決定され、フィルタ9の設定が変更
される。例えば、搬送速度を速くした場合、上述の形材
2自体の上下変動などによる低周波成分の周波数の値が
大きくなるので、カットオフ周波数がより高い値に変更
される。
(HPF)であり、コントローラ7から送られる出力信
号より、形材2全体の上下方向の変動や表面のうねり成
分等によって生じる低周波成分をカットするものであ
る。そして、フィルタ9には、そのカットオフ周波数の
設定を形材2の搬送速度に連動して変更するための演算
器15が接続されている。即ち、搬送装置3から演算器
15に速度信号(形材2の搬送速度を示す信号)が入力
されると、この速度信号に応じた最適のカットオフ周波
数が演算器15にて決定され、フィルタ9の設定が変更
される。例えば、搬送速度を速くした場合、上述の形材
2自体の上下変動などによる低周波成分の周波数の値が
大きくなるので、カットオフ周波数がより高い値に変更
される。
【0015】加算器11は、フィルタ9より出力された
信号を、後述のように所定時間積分(加算)して、形材
2の表面2aの表面粗さを積分信号値として出力するも
のである。そして、判別器13は、加算器11より出力
される積分信号値と、予め溶射膜厚が既知の試料に基づ
いて設定されている設定値(電圧値)との大小を比較し
て、形材2の表面2aの溶射膜厚が基準値以上か否かを
判別するものである。
信号を、後述のように所定時間積分(加算)して、形材
2の表面2aの表面粗さを積分信号値として出力するも
のである。そして、判別器13は、加算器11より出力
される積分信号値と、予め溶射膜厚が既知の試料に基づ
いて設定されている設定値(電圧値)との大小を比較し
て、形材2の表面2aの溶射膜厚が基準値以上か否かを
判別するものである。
【0016】続いて、上述の測定装置1による溶射膜厚
の測定方法をより詳細に説明する。まず、表面2aに溶
射皮膜が形成された形材2を、搬送装置3によって矢印
A方向に一定速度で搬送しながら、変位計5によって形
材2の表面2aの垂直方向(矢印B又はB´方向)の変
位を計測する。すると、図2(a)に示すように、変位
計5からは、表面2aの溶射皮膜の微細な凹凸に応じた
高周波成分HFと、上述の形材2自体の上下変動などに
よる低周波成分LFとが含まれた信号が出力される。
の測定方法をより詳細に説明する。まず、表面2aに溶
射皮膜が形成された形材2を、搬送装置3によって矢印
A方向に一定速度で搬送しながら、変位計5によって形
材2の表面2aの垂直方向(矢印B又はB´方向)の変
位を計測する。すると、図2(a)に示すように、変位
計5からは、表面2aの溶射皮膜の微細な凹凸に応じた
高周波成分HFと、上述の形材2自体の上下変動などに
よる低周波成分LFとが含まれた信号が出力される。
【0017】次に、この出力信号はコントローラ7を通
過し、適宜増幅などの処理がなされた後、フィルタ9を
通過し、図2(b)に示すように、低周波成分が除去さ
れて平滑化される。次に、フィルタ9を通過した信号は
加算器11を通過し、図2(b)に示すように、形材の
表面2aの凹凸に対応する高周波成分を所定時間tだけ
積分した値(即ち、斜線で示した部分の面積の合計値)
が出力される。
過し、適宜増幅などの処理がなされた後、フィルタ9を
通過し、図2(b)に示すように、低周波成分が除去さ
れて平滑化される。次に、フィルタ9を通過した信号は
加算器11を通過し、図2(b)に示すように、形材の
表面2aの凹凸に対応する高周波成分を所定時間tだけ
積分した値(即ち、斜線で示した部分の面積の合計値)
が出力される。
【0018】そして、加算器11において積分された信
号は判別器13に送られ、予め決められている設定値
(溶射膜厚の値が既知である試料に基づいて予め設定さ
れた値)との大小が比較されて、形材2の溶射膜厚があ
る基準値より大きいか否か判定され、1サイクル分の測
定が終了する。
号は判別器13に送られ、予め決められている設定値
(溶射膜厚の値が既知である試料に基づいて予め設定さ
れた値)との大小が比較されて、形材2の溶射膜厚があ
る基準値より大きいか否か判定され、1サイクル分の測
定が終了する。
【0019】尚、上述の測定において、変位計5からの
出力信号(図2(a))を積分して比較判定するアナロ
グ信号処理にはほとんど時間を要さず、リアルタイムで
測定結果を得ることができる。以上のようにして、測定
装置1によって形材2の所定部分の溶射膜厚を求めるこ
とができるが、例えば新しい形材試料が連続的に搬送さ
れる場合などは、図2(c)に示すように、上述のよう
な1サイクル分の測定(時間t)を間断なく繰り返して
行うことによって、連続的に溶射膜厚を求めることがで
きる。このようにすれば、例えば溶射を施した製造直後
の押出形材が連続的に搬送されてくる場合でも、溶射膜
厚が適正な範囲内にあるか否かを見落とすことなく監視
できるので、製造工程の管理などに有効である。
出力信号(図2(a))を積分して比較判定するアナロ
グ信号処理にはほとんど時間を要さず、リアルタイムで
測定結果を得ることができる。以上のようにして、測定
装置1によって形材2の所定部分の溶射膜厚を求めるこ
とができるが、例えば新しい形材試料が連続的に搬送さ
れる場合などは、図2(c)に示すように、上述のよう
な1サイクル分の測定(時間t)を間断なく繰り返して
行うことによって、連続的に溶射膜厚を求めることがで
きる。このようにすれば、例えば溶射を施した製造直後
の押出形材が連続的に搬送されてくる場合でも、溶射膜
厚が適正な範囲内にあるか否かを見落とすことなく監視
できるので、製造工程の管理などに有効である。
【0020】次に、上述の測定装置1において、実際に
試料の表面粗さを測定した例について説明する。図3
に、以下の3種類の試料(a)〜(c)について表面粗
さを測定した場合の、(1)変位計5の生出力(フィル
タ9の通過前の出力)と、(2)フィルタ9を通過した
後の出力とを示す。
試料の表面粗さを測定した例について説明する。図3
に、以下の3種類の試料(a)〜(c)について表面粗
さを測定した場合の、(1)変位計5の生出力(フィル
タ9の通過前の出力)と、(2)フィルタ9を通過した
後の出力とを示す。
【0021】試料(a)亜鉛溶射を施さない形材(溶射
膜厚0g/m2) (b)亜鉛溶射を施した形材(溶射膜厚13.4g/
m2) (c)亜鉛溶射を施した形材(溶射膜厚20.4g/
m2) 尚、本測定においては、形材の搬送速度を8.6m/分
とし、形材の一定区間(長さ40mm)を繰り返し往復
させて測定した。また、フィルタ9のカットオフ周波数
は50Hzとした。
膜厚0g/m2) (b)亜鉛溶射を施した形材(溶射膜厚13.4g/
m2) (c)亜鉛溶射を施した形材(溶射膜厚20.4g/
m2) 尚、本測定においては、形材の搬送速度を8.6m/分
とし、形材の一定区間(長さ40mm)を繰り返し往復
させて測定した。また、フィルタ9のカットオフ周波数
は50Hzとした。
【0022】図3より明らかなように、試料(a)〜
(c)のいずれの場合においても、(1)の生出力は、
搬送装置3の搬送に伴う形材自体の上下方向への変動
や、形材自身のうねり成分などによる低周波成分を含
み、大きく変動しているが、(2)のフィルタ9を通過
した後の出力については、この低周波成分が除かれて平
滑化されていることが判る。
(c)のいずれの場合においても、(1)の生出力は、
搬送装置3の搬送に伴う形材自体の上下方向への変動
や、形材自身のうねり成分などによる低周波成分を含
み、大きく変動しているが、(2)のフィルタ9を通過
した後の出力については、この低周波成分が除かれて平
滑化されていることが判る。
【0023】そして、試料(a)〜(c)のフィルター
9の通過後の出力(2)を比較すると、溶射膜厚が0g
/m2から20.4g/m2に増加するにともなって、変
位の振幅が大きくなり、表面粗さが大きくなっているこ
とが判る。即ち、溶射膜厚と表面粗さの間には相関関係
があり、表面粗さに基づいて溶射膜厚を求めることがで
きることが判る。
9の通過後の出力(2)を比較すると、溶射膜厚が0g
/m2から20.4g/m2に増加するにともなって、変
位の振幅が大きくなり、表面粗さが大きくなっているこ
とが判る。即ち、溶射膜厚と表面粗さの間には相関関係
があり、表面粗さに基づいて溶射膜厚を求めることがで
きることが判る。
【0024】以上詳述したように、本実施例の溶射膜厚
の測定方法においては、光学式の変位計5を用いて形材
2の表面粗さを測定することによって、形材2に形成さ
れたの溶射皮膜の膜厚を求めることができる。よって、
従来の蛍光X線分析装置に比べて測定装置がコンパクト
になり、狭い場所でも設置することができるという効果
がある。
の測定方法においては、光学式の変位計5を用いて形材
2の表面粗さを測定することによって、形材2に形成さ
れたの溶射皮膜の膜厚を求めることができる。よって、
従来の蛍光X線分析装置に比べて測定装置がコンパクト
になり、狭い場所でも設置することができるという効果
がある。
【0025】また、装置全体の価格は従来の蛍光X線分
析装置と比較して1/5〜1/10程度であり、非常に
安価になるという利点がある。更に、上記実施例の測定
方法によれば、測定時間が非常に短く、リアルタイムで
溶射膜厚を測定することができるという利点がある。
析装置と比較して1/5〜1/10程度であり、非常に
安価になるという利点がある。更に、上記実施例の測定
方法によれば、測定時間が非常に短く、リアルタイムで
溶射膜厚を測定することができるという利点がある。
【0026】その上、光学式の変位計で非接触測定を行
っているので、製造直後の加熱状態の試料や、表面が傷
つき易い試料についても問題なく測定することができ
る。以上実施例について説明したが、本発明は上記実施
例に限定されるものではなく、種々の態様で実施し得
る。
っているので、製造直後の加熱状態の試料や、表面が傷
つき易い試料についても問題なく測定することができ
る。以上実施例について説明したが、本発明は上記実施
例に限定されるものではなく、種々の態様で実施し得
る。
【0027】例えば、溶射膜厚が基準値以上か否かを判
別するだけでなく、溶射膜厚が既知である試料の表面粗
さを測定して予め検量線を作成しておき、これに基づい
て未知試料の溶射膜厚の正確な値を算出することもでき
る。また、上記測定装置1において表面粗さを測定する
手段としては、光学式の変位計に限らず、触針式表面粗
さ計や、光学的反射法(試料への入射光とその散乱反射
光の強さの比によって表面粗さを測定する方法)に基づ
く表面粗さ計など、様々な装置を用いることができる。
別するだけでなく、溶射膜厚が既知である試料の表面粗
さを測定して予め検量線を作成しておき、これに基づい
て未知試料の溶射膜厚の正確な値を算出することもでき
る。また、上記測定装置1において表面粗さを測定する
手段としては、光学式の変位計に限らず、触針式表面粗
さ計や、光学的反射法(試料への入射光とその散乱反射
光の強さの比によって表面粗さを測定する方法)に基づ
く表面粗さ計など、様々な装置を用いることができる。
【0028】更に、表面粗さの測定値の求め方は、図2
(b)に示したような積分方法に限らず、例えばJIS
に定義されているRa(中心線平均粗さ)、Rmax(最大
高さ)、あるいはRz(十点平均粗さ)などに従って求
めてもよい。その上、本実施例の測定方法は、亜鉛など
の金属溶射皮膜に限らず、セラミックスやプラスチック
など、様々な溶射材料よりなる溶射皮膜の測定に適用す
ることができる。
(b)に示したような積分方法に限らず、例えばJIS
に定義されているRa(中心線平均粗さ)、Rmax(最大
高さ)、あるいはRz(十点平均粗さ)などに従って求
めてもよい。その上、本実施例の測定方法は、亜鉛など
の金属溶射皮膜に限らず、セラミックスやプラスチック
など、様々な溶射材料よりなる溶射皮膜の測定に適用す
ることができる。
【0029】
【発明の効果】以上のように、本発明の溶射膜厚の測定
方法においては、溶射皮膜が形成された試料表面の表面
粗さを測定し、この表面粗さの測定値に基づいて溶射皮
膜の膜厚を求めるので、測定装置をコンパクトかつ安価
にすることができ、しかも溶射膜厚を短時間で簡易的に
測定することができるという顕著な効果を奏する。
方法においては、溶射皮膜が形成された試料表面の表面
粗さを測定し、この表面粗さの測定値に基づいて溶射皮
膜の膜厚を求めるので、測定装置をコンパクトかつ安価
にすることができ、しかも溶射膜厚を短時間で簡易的に
測定することができるという顕著な効果を奏する。
【図1】実施例の溶射膜厚測定装置を示すブロック図で
ある。
ある。
【図2】実施例の溶射膜厚測定装置における信号処理を
示す信号図である。
示す信号図である。
【図3】実施例の溶射膜厚測定装置によって実際試料を
測定した場合の出力を示す信号図である。
測定した場合の出力を示す信号図である。
1…溶射膜厚測定装置 2…形材
2a…表面 3…搬送装置 5…変位計
2a…表面 3…搬送装置 5…変位計
Claims (1)
- 【請求項1】 試料表面の溶射皮膜の膜厚を測定する溶
射膜厚の測定方法であって、 該溶射皮膜が形成された試料表面の表面粗さを測定し、
該表面粗さの測定値に基づいて前記溶射皮膜の膜厚を求
めることを特徴とする溶射膜厚の測定方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5127402A JPH06337214A (ja) | 1993-05-28 | 1993-05-28 | 溶射膜厚の測定方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5127402A JPH06337214A (ja) | 1993-05-28 | 1993-05-28 | 溶射膜厚の測定方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06337214A true JPH06337214A (ja) | 1994-12-06 |
Family
ID=14959107
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5127402A Pending JPH06337214A (ja) | 1993-05-28 | 1993-05-28 | 溶射膜厚の測定方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06337214A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009128167A (ja) * | 2007-11-22 | 2009-06-11 | Olympus Corp | 光学式3次元計測装置及びフィルタ処理方法 |
JP2013250080A (ja) * | 2012-05-30 | 2013-12-12 | Fukuda:Kk | 表面プロファイルの解析方法及び装置 |
WO2023120337A1 (ja) * | 2021-12-22 | 2023-06-29 | 三井金属鉱業株式会社 | 銅箔の表面パラメータの測定方法、及び銅箔の選別方法 |
-
1993
- 1993-05-28 JP JP5127402A patent/JPH06337214A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009128167A (ja) * | 2007-11-22 | 2009-06-11 | Olympus Corp | 光学式3次元計測装置及びフィルタ処理方法 |
JP2013250080A (ja) * | 2012-05-30 | 2013-12-12 | Fukuda:Kk | 表面プロファイルの解析方法及び装置 |
WO2023120337A1 (ja) * | 2021-12-22 | 2023-06-29 | 三井金属鉱業株式会社 | 銅箔の表面パラメータの測定方法、及び銅箔の選別方法 |
JPWO2023120337A1 (ja) * | 2021-12-22 | 2023-06-29 | ||
CN117881942A (zh) * | 2021-12-22 | 2024-04-12 | 三井金属矿业株式会社 | 铜箔的表面参数的测定方法以及铜箔的筛选方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US9366528B2 (en) | Dry coating thickness measurement and instrument | |
CA2426188C (en) | Process and device for measuring distances on bright metal strips | |
JPH06337214A (ja) | 溶射膜厚の測定方法 | |
GB2046900A (en) | Method of controlling the thickness of a moving web | |
US5796856A (en) | Gap measuring apparatus and method | |
US6687015B1 (en) | Method and device for measuring the thickness of a layer | |
JP2972511B2 (ja) | レーザーによる発泡ポリエチレンシートの厚さ測定方法 | |
JPH09318448A (ja) | メタリック塗装の色ムラ判定装置および評価方法 | |
JP2002123811A (ja) | 移動物品の検知・計数方法 | |
EP0489082A1 (en) | Method and apparatus for measuring characteristics of a multilayer product | |
JPH05288690A (ja) | メタリツク塗膜の塗装ムラ決定方法 | |
JPH01136009A (ja) | 非接触式膜厚測定器 | |
JPH0634360A (ja) | 鋼板の形状測定方法 | |
JP3572023B2 (ja) | インライン粉粒体粒径測定システム | |
JP2950084B2 (ja) | ウェット塗膜厚測定装置 | |
US3713739A (en) | Method for gauging the linear cross-sectional dimensions of moving rolled products and an apparatus for its realization | |
JPH06167438A (ja) | 粒状性物体の粒度分布測定装置 | |
JPS61182514A (ja) | 棒材用曲り量測定装置 | |
JPH07234116A (ja) | 板材の反り量測定方法 | |
JPH10267620A (ja) | 溶融金属浴面さざ波検出方法及び装置 | |
EP0228765A2 (en) | Device for monitoring the position of a surface of a body, in particular the thickness of a coating | |
JPH06281429A (ja) | 形鋼材の寸法測定装置 | |
RU2158914C2 (ru) | Способ оптического контроля ударно-волновой трубки | |
JP5218379B2 (ja) | 脱脂度判定装置 | |
JPH06160029A (ja) | 塗膜厚測定装置 |