JPH0633598B2 - 製紙用サイズ剤 - Google Patents
製紙用サイズ剤Info
- Publication number
- JPH0633598B2 JPH0633598B2 JP59240760A JP24076084A JPH0633598B2 JP H0633598 B2 JPH0633598 B2 JP H0633598B2 JP 59240760 A JP59240760 A JP 59240760A JP 24076084 A JP24076084 A JP 24076084A JP H0633598 B2 JPH0633598 B2 JP H0633598B2
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- JP
- Japan
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- olefin
- maleic anhydride
- sizing agent
- nickel
- reaction
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
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Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/52—Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts
Landscapes
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
- Paper (AREA)
- Furan Compounds (AREA)
- Catalysts (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は製紙用サイズ剤に関する。さらに詳しくは乳化
性および乳化後の安定性に優れ、優れたサイズ効果を示
すばかりでなく、抄紙時の汚れを著しく改善し得る製紙
用サイズ剤に関する。
性および乳化後の安定性に優れ、優れたサイズ効果を示
すばかりでなく、抄紙時の汚れを著しく改善し得る製紙
用サイズ剤に関する。
[従来の技術] 一般に紙の製造においては、印刷適性および白色度の向
上、不透明性の付与等のため、タルクやクレー等の填料
が大量に使用されているが、近年これらにかわって国内
に大量に存在し、安価に入手できる炭酸カルシウムを使
用しようとする動きが高まっている。
上、不透明性の付与等のため、タルクやクレー等の填料
が大量に使用されているが、近年これらにかわって国内
に大量に存在し、安価に入手できる炭酸カルシウムを使
用しようとする動きが高まっている。
しかし製紙用サイズ剤として従来一般に用いられている
ロジン系サイズ剤等のいわゆるアニオン型サイズ剤は、
硫酸バンドでパルプに定着させる酸性サイジング方法で
使用されるため、填料として炭酸カルシウムを使用する
と抄紙系の酸性により炭酸カルシウムが分解してしまう
という欠点がある。
ロジン系サイズ剤等のいわゆるアニオン型サイズ剤は、
硫酸バンドでパルプに定着させる酸性サイジング方法で
使用されるため、填料として炭酸カルシウムを使用する
と抄紙系の酸性により炭酸カルシウムが分解してしまう
という欠点がある。
従ってこの問題を解決するために、硫酸バンドを使用せ
ず中性領域あるいはアルカリ性領域でサイジングを行う
ことができるいわゆる中性サイズ剤が各種提案されてい
る。
ず中性領域あるいはアルカリ性領域でサイジングを行う
ことができるいわゆる中性サイズ剤が各種提案されてい
る。
例えば特公昭39−2305号公報には、 一般式 (Rはジメチレン基およびトリメチレン基、R′は炭素
数5以上のアルキル基、アルケニル基、アラルキル基、
アラルケニル基からそれぞれ選ばれた基) で表わされる中性サイズ剤が提案されており、 特公昭53−28526号公報には、 一般式 Rx−CH2−CH=CH−CH2−Ry (式中、RxおよびRyはそれぞれ4〜10個の炭素原紙
を含むアルキル基である。) で表わされる内部オレフィンと無水マレイン酸の反応生
成物からなるサイズ剤が提案されている。
数5以上のアルキル基、アルケニル基、アラルキル基、
アラルケニル基からそれぞれ選ばれた基) で表わされる中性サイズ剤が提案されており、 特公昭53−28526号公報には、 一般式 Rx−CH2−CH=CH−CH2−Ry (式中、RxおよびRyはそれぞれ4〜10個の炭素原紙
を含むアルキル基である。) で表わされる内部オレフィンと無水マレイン酸の反応生
成物からなるサイズ剤が提案されている。
また特開昭57−154495号公報には、炭素数8〜
18のα位を除く各位置に二重結合がほぼ均等に分布され
た直鎖状内部オレフィン混合物に無水マレイン酸を付加
させて得られた混合アルケニルコハク酸無水物からなる
サイズ剤が提案されており、特開昭59−179898
号公報には、炭素数14〜36を有し、2位、3位および4
位に二重結合を有するオレフィンの割合がそれぞれ10〜
65モル%であり、かつそれらの合計が70モル%以上であ
る直鎖型オレフィン混合物と無水マレイン酸との付加反
応によって得られる反応生成物および/または該反応生
成物の水素添加物を含むサイズ剤が提案されている。
18のα位を除く各位置に二重結合がほぼ均等に分布され
た直鎖状内部オレフィン混合物に無水マレイン酸を付加
させて得られた混合アルケニルコハク酸無水物からなる
サイズ剤が提案されており、特開昭59−179898
号公報には、炭素数14〜36を有し、2位、3位および4
位に二重結合を有するオレフィンの割合がそれぞれ10〜
65モル%であり、かつそれらの合計が70モル%以上であ
る直鎖型オレフィン混合物と無水マレイン酸との付加反
応によって得られる反応生成物および/または該反応生
成物の水素添加物を含むサイズ剤が提案されている。
[発明が解決しようとする問題点] 上記の従来のサイズ剤は、通常カチオン化澱粉等の水溶
性高分子化合物やポリオキシアルキレンアルキルアリー
ルエーテル等の界面活性剤を用い、ホモミキサー、ホモ
ジナイザー等により乳化し、水性エマルジュンの形で紙
料に添加されるが、いずれも乳化性および乳化後の安定
性が不十分であるための、満足すべきサイズ効果が得ら
れなかったり、抄紙系に汚れを発生したりする問題があ
る。
性高分子化合物やポリオキシアルキレンアルキルアリー
ルエーテル等の界面活性剤を用い、ホモミキサー、ホモ
ジナイザー等により乳化し、水性エマルジュンの形で紙
料に添加されるが、いずれも乳化性および乳化後の安定
性が不十分であるための、満足すべきサイズ効果が得ら
れなかったり、抄紙系に汚れを発生したりする問題があ
る。
また上記特公昭53−28526号公報に開示された内
部オレフィンはα−オレフィンの不均化反応によって得
られるものであり、その製造に種々の困難が伴い、価格
が高いという欠点がある。
部オレフィンはα−オレフィンの不均化反応によって得
られるものであり、その製造に種々の困難が伴い、価格
が高いという欠点がある。
一方、特開昭57−154495号公報に開示されてい
る内部オレフィンは、直鎖状内部オレフィンを400〜600
℃で脱水素して直鎖状内部オレフィンとし、次いでモレ
キュラーシーブにより未反応パラフィンと吸着分離する
ことによって得るか、あるいはエチレンの低分子量重合
体であるα−オレフィンを異性化し、引き続き不均化し
て得られるものであって、サイズ剤原料としては好まし
くないα−オレフィンを含有しているばかりでなく、複
雑かつ高コストのプロセスを必要とし、価格が高いとい
う欠点がある。
る内部オレフィンは、直鎖状内部オレフィンを400〜600
℃で脱水素して直鎖状内部オレフィンとし、次いでモレ
キュラーシーブにより未反応パラフィンと吸着分離する
ことによって得るか、あるいはエチレンの低分子量重合
体であるα−オレフィンを異性化し、引き続き不均化し
て得られるものであって、サイズ剤原料としては好まし
くないα−オレフィンを含有しているばかりでなく、複
雑かつ高コストのプロセスを必要とし、価格が高いとい
う欠点がある。
さらに特開昭59−179898号公報に開示された直
鎖型オレフィン混合物は、α−オレフィンの酸触媒によ
る処理によって得られるものであるが、この酸触媒を使
用する方法では重質な重合物が生成しやすく、また重合
物の生成を抑制しようとすればα−オレフィンが完全に
内部オレフィンに転化せずに残存するため、得られるオ
レフィンは重合物および/またはα−オレフィンを含有
する。
鎖型オレフィン混合物は、α−オレフィンの酸触媒によ
る処理によって得られるものであるが、この酸触媒を使
用する方法では重質な重合物が生成しやすく、また重合
物の生成を抑制しようとすればα−オレフィンが完全に
内部オレフィンに転化せずに残存するため、得られるオ
レフィンは重合物および/またはα−オレフィンを含有
する。
従って、これを原料とするサイズ剤は乳化性および乳化
後の安定性が不十分で満足すべきサイズ効果を示さず、
また抄紙系に汚れを発生しやすい欠点がある。
後の安定性が不十分で満足すべきサイズ効果を示さず、
また抄紙系に汚れを発生しやすい欠点がある。
本発明者等は従来のサイズ剤における上記欠点を克服
し、優れたサイズ効果を示すばかりでなく、乳化性およ
び乳化後の安定性に優れた中性サイズ剤を開発すべく鋭
意研究を重ねた結果、オレフィンと無水マレイン酸との
付加反応生成物よりなる中性サイズ剤のサイズ効果、乳
化性および乳化後の安定性は、原料として用いるオレフ
ィンの構造、二重結合分布、α−オレフィン含有量およ
び重質分含有量によって著しく異なり、直鎖状オレフィ
ンの場合は、α−オレフィンおよび重質分の含有量がで
きるだけ少なく、かつ特定の二重結合分布をもつものだ
けがサイズ効果、乳化性および乳化後の安定性に優れた
サイズ剤の原料となり得ることを見出した。
し、優れたサイズ効果を示すばかりでなく、乳化性およ
び乳化後の安定性に優れた中性サイズ剤を開発すべく鋭
意研究を重ねた結果、オレフィンと無水マレイン酸との
付加反応生成物よりなる中性サイズ剤のサイズ効果、乳
化性および乳化後の安定性は、原料として用いるオレフ
ィンの構造、二重結合分布、α−オレフィン含有量およ
び重質分含有量によって著しく異なり、直鎖状オレフィ
ンの場合は、α−オレフィンおよび重質分の含有量がで
きるだけ少なく、かつ特定の二重結合分布をもつものだ
けがサイズ効果、乳化性および乳化後の安定性に優れた
サイズ剤の原料となり得ることを見出した。
これらの結果から得られた知見をもとに、さらに検討を
重ねた結果、特定の方法でα−オレフィンを異性化して
得られる直鎖状オレフィンは、α−オレフィンを全く含
まず、また重質分の生成も極めて少ないばかりでなく、
不均化工程を経なくてもサイズ剤原料に適した二重結合
分布をもつため、これを原料としたサイズ剤は、サイズ
効果、乳化性および乳化後の安定性に優れ、抄紙系の汚
れ発生も顕著に改善されることを見出し、本発明を完成
するに到った。
重ねた結果、特定の方法でα−オレフィンを異性化して
得られる直鎖状オレフィンは、α−オレフィンを全く含
まず、また重質分の生成も極めて少ないばかりでなく、
不均化工程を経なくてもサイズ剤原料に適した二重結合
分布をもつため、これを原料としたサイズ剤は、サイズ
効果、乳化性および乳化後の安定性に優れ、抄紙系の汚
れ発生も顕著に改善されることを見出し、本発明を完成
するに到った。
[問題点を解決するための手段] すなわち、本発明は、(A)有機酸の周期律表第VIII族遷
移金属の塩または周期律表第VIII族遷移金属の錯体およ
び(B)有機アルミニウム化合物からなる触媒を用い、炭
素数16〜20を有する直鎖α−オレフィンまたはその混合
物を異性化して得られるα−オレフィンを含まない直鎖
状内部オレフィンまたはその混合物であって、2位、3
位および4位に二重結合を有するオレフィンの割合がそ
れぞれ35モル%以下であり、かつそれらの合計が55モル
%以上70モル%未満である炭素数16〜20の直鎖状内部オ
レフィンまたはその混合物と無水マレイン酸との付加反
応によって得られる反応生成物を含有する製紙用サイズ
剤に関するものである。
移金属の塩または周期律表第VIII族遷移金属の錯体およ
び(B)有機アルミニウム化合物からなる触媒を用い、炭
素数16〜20を有する直鎖α−オレフィンまたはその混合
物を異性化して得られるα−オレフィンを含まない直鎖
状内部オレフィンまたはその混合物であって、2位、3
位および4位に二重結合を有するオレフィンの割合がそ
れぞれ35モル%以下であり、かつそれらの合計が55モル
%以上70モル%未満である炭素数16〜20の直鎖状内部オ
レフィンまたはその混合物と無水マレイン酸との付加反
応によって得られる反応生成物を含有する製紙用サイズ
剤に関するものである。
上記のように本発明における中性サイズ剤の原料である
直鎖状内部オレフィンまたはその混合物は、特定の範囲
の炭素数を有する直鎖状α−オレフィンを特定の触媒を
用いて異性化して得られるものであって、特定位置に二
重結合を有するオレフィンの含有量によって特徴づけら
れるものであるが、α−オレフィンを全く含まず、かつ
重合物をほとんど含まない点においても特徴を有し、中
性サイズ剤原料として極めて優れている。
直鎖状内部オレフィンまたはその混合物は、特定の範囲
の炭素数を有する直鎖状α−オレフィンを特定の触媒を
用いて異性化して得られるものであって、特定位置に二
重結合を有するオレフィンの含有量によって特徴づけら
れるものであるが、α−オレフィンを全く含まず、かつ
重合物をほとんど含まない点においても特徴を有し、中
性サイズ剤原料として極めて優れている。
すなわち、本発明における直鎖状内部オレフィンまたは
その混合物は、従来製紙用サイズ剤原料の製造に使用さ
れたことのない新規な触媒を用いて製造されることを特
徴とする。従って、従来用いられる中性サイズ剤原料オ
レフィンの製造と異なり、本発明における直鎖状内部オ
レフィンの製造では、用いる触媒の特異な性能によっ
て、不均化工程を経ることなく従来使用されているオレ
フィンと明確に区別し得る二重結合分布をもつオレフィ
ンが容易に得られるばかりでなく、重合物をほとんど生
成することなくα−オレフィンを完全に内部オレフィン
に転化させることができる。
その混合物は、従来製紙用サイズ剤原料の製造に使用さ
れたことのない新規な触媒を用いて製造されることを特
徴とする。従って、従来用いられる中性サイズ剤原料オ
レフィンの製造と異なり、本発明における直鎖状内部オ
レフィンの製造では、用いる触媒の特異な性能によっ
て、不均化工程を経ることなく従来使用されているオレ
フィンと明確に区別し得る二重結合分布をもつオレフィ
ンが容易に得られるばかりでなく、重合物をほとんど生
成することなくα−オレフィンを完全に内部オレフィン
に転化させることができる。
従って、本発明における直鎖状内部オレフィンまたはそ
の混合物を原料とする本発明のサイズ剤は、従来のオレ
フィンを原料とするサイズ剤と比較して、乳化および乳
化後の安定性に極めて優れており、優れたサイズ効果を
示すばかりでなく、抄紙系における汚れの発生を顕著に
改善できるものである。
の混合物を原料とする本発明のサイズ剤は、従来のオレ
フィンを原料とするサイズ剤と比較して、乳化および乳
化後の安定性に極めて優れており、優れたサイズ効果を
示すばかりでなく、抄紙系における汚れの発生を顕著に
改善できるものである。
本発明で用いられる直鎖状内部オレフィンまたはその混
合物は、炭素数16〜20の範囲にある単一炭素数または2
種以上の炭素数の直鎖状α−オレフィンまたはその混合
物を、本発明における触媒を用いて異性化しれ得られ
る。炭素数が15以下の場合、得られるサイズ剤の効果が
不十分であるばかりでなく、異性化に際して重合物が生
成しやすく、また炭素数が21以上の場合は、マレイン酸
との反応後に未反応油を完全に除去することが難しく、
マレイン酸付加物中に未反応油が残存するため、いずれ
も乳化後の安定性が悪くなる。
合物は、炭素数16〜20の範囲にある単一炭素数または2
種以上の炭素数の直鎖状α−オレフィンまたはその混合
物を、本発明における触媒を用いて異性化しれ得られ
る。炭素数が15以下の場合、得られるサイズ剤の効果が
不十分であるばかりでなく、異性化に際して重合物が生
成しやすく、また炭素数が21以上の場合は、マレイン酸
との反応後に未反応油を完全に除去することが難しく、
マレイン酸付加物中に未反応油が残存するため、いずれ
も乳化後の安定性が悪くなる。
また本発明で用いられる直鎖状内部オレフィンまたはそ
の混合物の二重結合位置の割合は、2位、3位および4
位がそれぞれ35モル%以下、好ましくは30モル%以下で
あり、これらの合計が55モル%以上70モル%未満であ
る。
の混合物の二重結合位置の割合は、2位、3位および4
位がそれぞれ35モル%以下、好ましくは30モル%以下で
あり、これらの合計が55モル%以上70モル%未満であ
る。
2位、3位および4位の合計を55モル%未満にすると、
α−オレフィンの異性化において重合物が生成しやす
く、一方、70モル%以上の場合はサイズ効果が不良とな
る。
α−オレフィンの異性化において重合物が生成しやす
く、一方、70モル%以上の場合はサイズ効果が不良とな
る。
本発明において異性化触媒の(A)成分として用いられ
る、有機酸の周期律表第VIII族遷移金属の塩または周期
律表第VIII族遷移金属の錯体の具体例としては、オクタ
ン酸ニッケル、ナフテン酸ニッケル、酢酸ニッケル、乳
酸ニッケル、マロン酸鉄、鉄アセチルアセトナート、安
息香酸コバルト、ステアリン酸コバルト、π−アリルニ
ッケル、ニッケルジメチルグリオキシム、ニッケルカル
ボニル、鉄カルボニル、コバルトカルボニル等が挙げら
れるが、金属としてニッケルを用いた場合が最も異性化
能が高く、かつ重合物の生成も少なくて好ましい。
る、有機酸の周期律表第VIII族遷移金属の塩または周期
律表第VIII族遷移金属の錯体の具体例としては、オクタ
ン酸ニッケル、ナフテン酸ニッケル、酢酸ニッケル、乳
酸ニッケル、マロン酸鉄、鉄アセチルアセトナート、安
息香酸コバルト、ステアリン酸コバルト、π−アリルニ
ッケル、ニッケルジメチルグリオキシム、ニッケルカル
ボニル、鉄カルボニル、コバルトカルボニル等が挙げら
れるが、金属としてニッケルを用いた場合が最も異性化
能が高く、かつ重合物の生成も少なくて好ましい。
また本発明でα−オレフィンの異性化触媒の(B)成分と
して用いられる有機アルミニウム化合物の具体例として
は、トリエチルアルミニウム、ジエチルアルミニウムク
ロライド、エチルアルミニウムセスキクロライド、エチ
ルアルミニウムジクロライド等や、これらの化合物中の
塩素をフッ素、臭素、ヨウ素等で置換した同族体あるい
はエチル基をメチル基、プロピル基の如きアルキル基等
で置換した同族体を挙げることができる。
して用いられる有機アルミニウム化合物の具体例として
は、トリエチルアルミニウム、ジエチルアルミニウムク
ロライド、エチルアルミニウムセスキクロライド、エチ
ルアルミニウムジクロライド等や、これらの化合物中の
塩素をフッ素、臭素、ヨウ素等で置換した同族体あるい
はエチル基をメチル基、プロピル基の如きアルキル基等
で置換した同族体を挙げることができる。
なお本発明における、α−オレフィンの異性化反応に際
しては、上記(A)、(B)の異性化触媒成分の他に、ホスフ
ィン化合物等の他の触媒成分を加えて触媒活性を向上さ
せることも可能である。
しては、上記(A)、(B)の異性化触媒成分の他に、ホスフ
ィン化合物等の他の触媒成分を加えて触媒活性を向上さ
せることも可能である。
異性化反応における(A)成分の使用量は、特に制限はな
いが、α−オレフィンに対する金属のモル濃度として0.
1〜50,000ppmが好ましく、より好ましくは1〜5,000ppm
の範囲で適宜選択できる。
いが、α−オレフィンに対する金属のモル濃度として0.
1〜50,000ppmが好ましく、より好ましくは1〜5,000ppm
の範囲で適宜選択できる。
また異性化触媒(B)成分の使用量は、使用した(A)成分の
金属モル数に対し0.5倍モル以上使用するのが好まし
い。
金属モル数に対し0.5倍モル以上使用するのが好まし
い。
本発明における異性化触媒は極めて高い異性化活性を有
するため、反応温度−50℃〜200℃、反応時間10分〜10
時間の広範な範囲で反応条件を選択できるが、重合物の
生成を抑制するためには、0〜80℃の範囲で反応を行う
のが好ましい。
するため、反応温度−50℃〜200℃、反応時間10分〜10
時間の広範な範囲で反応条件を選択できるが、重合物の
生成を抑制するためには、0〜80℃の範囲で反応を行う
のが好ましい。
異性化反応は回分式、セミバッチ式、連続式等のいずれ
をも採用することができる。、なお異性化反応は窒素、
アルゴン等の不活性ガス雰囲気下で行い、大量の空気や
水分の混入は避けることが好ましい。
をも採用することができる。、なお異性化反応は窒素、
アルゴン等の不活性ガス雰囲気下で行い、大量の空気や
水分の混入は避けることが好ましい。
このように本発明におけるα−オレフィンの異性化反応
は、極めて少量の触媒と温和な温度条件の下に行われる
ため、従来の酸触媒を用いる内部オレフィンの製造と異
なり、α−オレフィンを完全に内部オレフィンに転化さ
せても、二量体以上の重合物がほとんど生成せず、サイ
ズ剤原料として最適な直鎖状内部オレフィンが得られる
という特徴がある。
は、極めて少量の触媒と温和な温度条件の下に行われる
ため、従来の酸触媒を用いる内部オレフィンの製造と異
なり、α−オレフィンを完全に内部オレフィンに転化さ
せても、二量体以上の重合物がほとんど生成せず、サイ
ズ剤原料として最適な直鎖状内部オレフィンが得られる
という特徴がある。
なお本発明の異性化に際して副生する二量体以上の重合
物は通常1重量%以下であるので、サイズ剤原料として
用いる場合にはこれを除去する必要がないのは当然であ
る。
物は通常1重量%以下であるので、サイズ剤原料として
用いる場合にはこれを除去する必要がないのは当然であ
る。
本発明における直鎖状内部オレフィンまたはその混合物
と無水マレイン酸との付加反応生成物は、両者を無触媒
で、好ましくは窒素ガス等の不活性雰囲気下で常圧また
は加圧の下に、180〜250℃に加熱し、その温度で1〜30
時間、好ましくは3〜20時間反応させて得らる。両者の
仕込みモル比は特に限定する必要はないが、直鎖状内部
オレフィン1モルに対し無水マレイン酸0.5〜3モルの
割合で用いるのが望ましい。反応終了後未反応の直鎖状
内部オレフィンと無水マレイン酸を蒸留によって除く
と、本発明における反応生成物、すなわち比較的低粘度
の無水マレイン酸付加反応生成物が得られる。
と無水マレイン酸との付加反応生成物は、両者を無触媒
で、好ましくは窒素ガス等の不活性雰囲気下で常圧また
は加圧の下に、180〜250℃に加熱し、その温度で1〜30
時間、好ましくは3〜20時間反応させて得らる。両者の
仕込みモル比は特に限定する必要はないが、直鎖状内部
オレフィン1モルに対し無水マレイン酸0.5〜3モルの
割合で用いるのが望ましい。反応終了後未反応の直鎖状
内部オレフィンと無水マレイン酸を蒸留によって除く
と、本発明における反応生成物、すなわち比較的低粘度
の無水マレイン酸付加反応生成物が得られる。
なお、反応条件によっては若干の副生成物を生ずる。そ
の場合、さらに減圧下に蒸留して副生成物を蒸留残渣と
して除去することもできるが、その量は少量であるの
で、本発明の場合、副生成物の除去は必ずしも必要とし
ない。
の場合、さらに減圧下に蒸留して副生成物を蒸留残渣と
して除去することもできるが、その量は少量であるの
で、本発明の場合、副生成物の除去は必ずしも必要とし
ない。
[作用] 以上のようにして得られた直鎖状内部オレフィンと無水
マレイン酸との付加反応生成物を含む本発明の製紙用サ
イズ剤を用いてパルプのサイズ化を行うには、通常この
サイズ剤を水中に均一に分散させたエマルジョンとして
紙料に添加することによって行う。
マレイン酸との付加反応生成物を含む本発明の製紙用サ
イズ剤を用いてパルプのサイズ化を行うには、通常この
サイズ剤を水中に均一に分散させたエマルジョンとして
紙料に添加することによって行う。
水への分散を良好にするためには、種々の乳化剤、例え
ばポリオキシアルキレンソルビタン脂肪酸エステル、ポ
リオキシアルキレンソルビトール脂肪酸エステル、ポリ
オキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキ
レンアルキルアリールエーテル、多価アルコールの脂肪
酸エステル、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルの
硫酸エステル塩等や、懸濁化剤として種々のカチオン性
化合物、例えばカチオン化澱粉、カチオン性ポリアクリ
ルアミド等が併用できる。
ばポリオキシアルキレンソルビタン脂肪酸エステル、ポ
リオキシアルキレンソルビトール脂肪酸エステル、ポリ
オキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキ
レンアルキルアリールエーテル、多価アルコールの脂肪
酸エステル、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルの
硫酸エステル塩等や、懸濁化剤として種々のカチオン性
化合物、例えばカチオン化澱粉、カチオン性ポリアクリ
ルアミド等が併用できる。
本発明の無水マレイン酸付加反応生成物に併用される乳
化剤の使用量は、乳化装置の種類および分散性等を考慮
して決定されるが、通常直鎖状内部オレフィンと無水マ
レイン酸との付加反応生成物に対し1〜30重量%が好ま
しく、より好ましくは3〜20重量%である。
化剤の使用量は、乳化装置の種類および分散性等を考慮
して決定されるが、通常直鎖状内部オレフィンと無水マ
レイン酸との付加反応生成物に対し1〜30重量%が好ま
しく、より好ましくは3〜20重量%である。
また懸濁化剤としてカチオン性化合物を使用する場合の
使用量は、直鎖状内部オレフィンと無水マレイン酸との
付加反応生成物に対して通常30〜600%が好ましく、よ
り好ましくは100〜300%である。
使用量は、直鎖状内部オレフィンと無水マレイン酸との
付加反応生成物に対して通常30〜600%が好ましく、よ
り好ましくは100〜300%である。
本発明の直鎖状内部オレフィンと無水マレイン酸との付
加反応生成物を水中で乳化させる方法としては、 (1)無水マレイン酸付加反応生成物と乳化剤とを均一に
混合し、その混合物を水中に分散させて乳化物を得る方
法 (2)乳化剤および/または懸濁化剤を水中に分散させた
後、無水マレイン酸付加反応生成物を添加して乳化物を
得る方法 等が挙げられ、いずれの方法も可能であるが、中でも
(1)の方法が最も簡便であり、少量の乳化剤で良好な乳
化物が得られ、優れたサイズ効果が得られるので好まし
い。
加反応生成物を水中で乳化させる方法としては、 (1)無水マレイン酸付加反応生成物と乳化剤とを均一に
混合し、その混合物を水中に分散させて乳化物を得る方
法 (2)乳化剤および/または懸濁化剤を水中に分散させた
後、無水マレイン酸付加反応生成物を添加して乳化物を
得る方法 等が挙げられ、いずれの方法も可能であるが、中でも
(1)の方法が最も簡便であり、少量の乳化剤で良好な乳
化物が得られ、優れたサイズ効果が得られるので好まし
い。
乳化した後本発明のサイズ剤は、抄紙工程の任意の工程
でパルプスラリーに添加できる。
でパルプスラリーに添加できる。
本発明のサイズ剤の使用量は、使用するパルプの種類、
抄紙条件および紙の用途等によって異なるが、通常パル
プの乾燥重量に対し0.05〜3.0重量%用いるのが好まし
い。
抄紙条件および紙の用途等によって異なるが、通常パル
プの乾燥重量に対し0.05〜3.0重量%用いるのが好まし
い。
また、本発明のサイズ剤をパルプに定着させるためには
定着剤として通常カチオン化澱粉、カチオン性ポリアク
リルアミド、ポリアミンポリアミド−エピクロルヒドリ
ン樹脂等のカチオン性化合物が使用されるが、その使用
量はパルプの乾燥重量に対し0.01〜5.0%が好ましく、
より好ましくは0.03〜3.0%である。これらの定着剤
は、いずれもサイズ剤の添加と同時、又は前あるいは後
に加えることができる。しかし最適な定着効果を得るた
めにはサイズ剤の後に加えるのが好ましい。
定着剤として通常カチオン化澱粉、カチオン性ポリアク
リルアミド、ポリアミンポリアミド−エピクロルヒドリ
ン樹脂等のカチオン性化合物が使用されるが、その使用
量はパルプの乾燥重量に対し0.01〜5.0%が好ましく、
より好ましくは0.03〜3.0%である。これらの定着剤
は、いずれもサイズ剤の添加と同時、又は前あるいは後
に加えることができる。しかし最適な定着効果を得るた
めにはサイズ剤の後に加えるのが好ましい。
なお本発明のサイズ剤は、望むならば本発明外の各種の
サイズ剤と任意の割合で併用することもできるし、サイ
ズ化に際しては紙の填料として、タルク、クレー、酸化
チタン、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、水酸化アル
ミニウム等すべての種類の填料を使用できることは勿論
である。
サイズ剤と任意の割合で併用することもできるし、サイ
ズ化に際しては紙の填料として、タルク、クレー、酸化
チタン、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、水酸化アル
ミニウム等すべての種類の填料を使用できることは勿論
である。
以上説明したように、本発明のサイズ剤は、特定範囲の
炭素数と二重結合分布をもち、かつα−オレフィンを全
く含まず、重質分をほとんど含有しない直鎖状内部オレ
フィンを用いることにより、水中における乳化性と乳化
後の安定性に極めて優れ、優れたサイズ効果を示すこと
は勿論、抄紙系の汚れの発生を著しく改善できる。
炭素数と二重結合分布をもち、かつα−オレフィンを全
く含まず、重質分をほとんど含有しない直鎖状内部オレ
フィンを用いることにより、水中における乳化性と乳化
後の安定性に極めて優れ、優れたサイズ効果を示すこと
は勿論、抄紙系の汚れの発生を著しく改善できる。
[実施例] 以下、実施例および比較例により、本発明をさらに具体
的に説明するが、本発明はこれらの例に限定されるもの
ではない。
的に説明するが、本発明はこれらの例に限定されるもの
ではない。
なお、下記実施例および比較例の直鎖状オレフィンの二
重結合位置の分析は13C−NMRにより行った。すなわ
ち、α−オレフィンの二重結合位置の炭素の化学シフト
が114.2ppmおよび139.1ppmに、トランス2-オレフィンの
場合が124.5ppmおよび131.8ppmに、シス2-オレフィンの
場合が123.6ppmおよび131.0ppmに、トランス3-オレフィ
ンの場合が129.5ppmおよび132.0ppmに、シス3-オレフィ
ンの場合が129.4ppmおよび131.6ppmに、トランス4-オレ
フィンの場合が130.2ppmおよび130.7ppmに、シス4-オレ
フィンの場合が129.7ppmおよび130.2ppmに、5位以上の
トランスオレフィンの場合が130.5ppmに、5位以上のシ
スオレフィンの場合が130.0ppmに現われる。これらの化
学シフトの強度比から1位、2位、2位、4位および5
位の位置に二重結合を有するオレフィンの組成を求める
ことができる。
重結合位置の分析は13C−NMRにより行った。すなわ
ち、α−オレフィンの二重結合位置の炭素の化学シフト
が114.2ppmおよび139.1ppmに、トランス2-オレフィンの
場合が124.5ppmおよび131.8ppmに、シス2-オレフィンの
場合が123.6ppmおよび131.0ppmに、トランス3-オレフィ
ンの場合が129.5ppmおよび132.0ppmに、シス3-オレフィ
ンの場合が129.4ppmおよび131.6ppmに、トランス4-オレ
フィンの場合が130.2ppmおよび130.7ppmに、シス4-オレ
フィンの場合が129.7ppmおよび130.2ppmに、5位以上の
トランスオレフィンの場合が130.5ppmに、5位以上のシ
スオレフィンの場合が130.0ppmに現われる。これらの化
学シフトの強度比から1位、2位、2位、4位および5
位の位置に二重結合を有するオレフィンの組成を求める
ことができる。
実施例1 1のガラス製フラスコにn-ヘキサデセン-1を488g、
オクタン酸ニッケル0.61g(ニッケルの対オレフィンモ
ル濃度810ppm)を仕込み、アルゴン置換後攪拌下にエチ
ルアルミニウムセスキクロライド2.25g(対ニッケル5
倍モル)を添加し、30℃で2時間反応させた。
オクタン酸ニッケル0.61g(ニッケルの対オレフィンモ
ル濃度810ppm)を仕込み、アルゴン置換後攪拌下にエチ
ルアルミニウムセスキクロライド2.25g(対ニッケル5
倍モル)を添加し、30℃で2時間反応させた。
次いで、1N水酸化ナトリウム水溶液にて触媒を分解、
除去した。ガスクロマトグラフィーにより反応液中の重
合物を分析したところ、0.5重量%であった。また13C
−NMRによるn-ヘキサデセンの組成は表1の通りであ
った。
除去した。ガスクロマトグラフィーにより反応液中の重
合物を分析したところ、0.5重量%であった。また13C
−NMRによるn-ヘキサデセンの組成は表1の通りであ
った。
このn-ヘキサデセン(重合物を0.5重量%含むもの)350
gと無水マレイン酸145gをオートクレーブ中窒素ガス
雰囲気下に215℃に加熱し、無触媒で8時間反応させ
た。反応液から未反応オレフィンおよび無水マレイン酸
を減圧蒸留により除去し、無水マレイン酸付加反応生成
物374gを得た。
gと無水マレイン酸145gをオートクレーブ中窒素ガス
雰囲気下に215℃に加熱し、無触媒で8時間反応させ
た。反応液から未反応オレフィンおよび無水マレイン酸
を減圧蒸留により除去し、無水マレイン酸付加反応生成
物374gを得た。
実施例2 エチレンの重合によって得られた炭素数16〜18のα−オ
レフィン(炭素数16:57重量%、炭素数18:43重量%)
472g、オクタン酸ニッケル0.61g(ニッケルの対オレ
フィンモル濃度885ppm)、エチルアルミニウムセスキク
ロライド2.25g(対ニッケル5倍モル)を用い、実施例
1と同様にして30℃で3時間反応させ、また触媒の分
解、除去を行った。
レフィン(炭素数16:57重量%、炭素数18:43重量%)
472g、オクタン酸ニッケル0.61g(ニッケルの対オレ
フィンモル濃度885ppm)、エチルアルミニウムセスキク
ロライド2.25g(対ニッケル5倍モル)を用い、実施例
1と同様にして30℃で3時間反応させ、また触媒の分
解、除去を行った。
得られた反応液中の重合物は0.5重量%であり、炭素数1
6〜18を有するオレフィンの組成は表2の通りであっ
た。
6〜18を有するオレフィンの組成は表2の通りであっ
た。
得られた直鎖状内部オレフィン(重合物0.5重量%を含
むもの)369gと無水マレイン酸145gを実施例1と同一
条件で反応させ、また未反応物の除去を行い、無水マレ
イン酸付加反応生成物386gを得た。
むもの)369gと無水マレイン酸145gを実施例1と同一
条件で反応させ、また未反応物の除去を行い、無水マレ
イン酸付加反応生成物386gを得た。
実施例3 実施例2で用いた炭素数16〜18のα−オレフィン472
g、オクタン酸ニッケル0.30g(ニッケルの対オレフィ
ンモル濃度435ppm)、エチルアルミニウムセスキクロラ
イド2.20g(対ニッケル10倍モル)を用い、実施例1と
同様にして30℃で8時間反応させ、また触媒の分解、除
去を行った。
g、オクタン酸ニッケル0.30g(ニッケルの対オレフィ
ンモル濃度435ppm)、エチルアルミニウムセスキクロラ
イド2.20g(対ニッケル10倍モル)を用い、実施例1と
同様にして30℃で8時間反応させ、また触媒の分解、除
去を行った。
得られた反応液中の重合物は0.3重量%であり、炭素数1
6〜18を有するオレフィンの組成は表3の通りであっ
た。
6〜18を有するオレフィンの組成は表3の通りであっ
た。
得られた直鎖状内部オレフィン(重合物0.3重量%を含
むもの)369gと無水マレイン酸145gを実施例1と同一
条件で反応させ、また未反応物の除去を行い、無水マレ
イン酸付加反応生成物387gを得た。
むもの)369gと無水マレイン酸145gを実施例1と同一
条件で反応させ、また未反応物の除去を行い、無水マレ
イン酸付加反応生成物387gを得た。
比較例1 n-ヘキサデセン-1を350gと無水マレイン酸145gを実施
例1と同様にして215℃で5時間反応させ、また未反応
物の除去を行い、無水マレイン酸付加反応生成物376g
を得た。
例1と同様にして215℃で5時間反応させ、また未反応
物の除去を行い、無水マレイン酸付加反応生成物376g
を得た。
比較例2 合成シリカアルミナ150mlを充填し、140℃に保持した流
通式のステンレス反応管に実施例2で用いた炭素数16〜
18のα−オレフィンを450ml/時間の流量で通油した。
通式のステンレス反応管に実施例2で用いた炭素数16〜
18のα−オレフィンを450ml/時間の流量で通油した。
得られた反応液中の重合物は3重量%であり、炭素数16
〜18を有するオレフィンの組成は表4の通りであった。
〜18を有するオレフィンの組成は表4の通りであった。
比較例3 n-ヘキサデセンを水素と共に、「Pt・LiO2・Al2O3」触
媒を充填したステンレス製反応管に供給し、反応温度48
0℃、流量50ml/分、水素/n-ヘキサデカン=10.0(モ
ル比)の条件下で脱水素反応を行った。この反応液をモ
レキュラーシーブにより処理して得られたn-ヘキサデセ
ンのオレフィンの組成は表5の通りであった。
媒を充填したステンレス製反応管に供給し、反応温度48
0℃、流量50ml/分、水素/n-ヘキサデカン=10.0(モ
ル比)の条件下で脱水素反応を行った。この反応液をモ
レキュラーシーブにより処理して得られたn-ヘキサデセ
ンのオレフィンの組成は表5の通りであった。
このオレフィン350gと無水マレイン酸145gを実施例1
と同一条件で反応させ、また未反応物の除去を行い、無
水マレイン酸付加反応生成物383gを得た。
と同一条件で反応させ、また未反応物の除去を行い、無
水マレイン酸付加反応生成物383gを得た。
比較例4 n-ヘキサデセン-1を488g、オクタン酸ニッケル0.012g
(ニッケルの対オレフィンモル濃度16ppm)、エチルア
ルミニウムセスキクロライド0.59g(対ニッケル70倍モ
ル)を用い、実施例1と同様にして30℃で5時間反応さ
せ、また触媒の分解、除去を行った。
(ニッケルの対オレフィンモル濃度16ppm)、エチルア
ルミニウムセスキクロライド0.59g(対ニッケル70倍モ
ル)を用い、実施例1と同様にして30℃で5時間反応さ
せ、また触媒の分解、除去を行った。
得られた反応液中の重合物は0.3重量%であり、n-ヘキ
サデセンの組成は表6の通りであった。
サデセンの組成は表6の通りであった。
このn-ヘキサデセン(重合物0.3重量%を含むもの)350
gと無水マレイン酸145gを実施例1と同一条件で反応
させ、また未反応物の除去を行い、無水マレイン酸付加
反応生成物479gを得た。
gと無水マレイン酸145gを実施例1と同一条件で反応
させ、また未反応物の除去を行い、無水マレイン酸付加
反応生成物479gを得た。
比較例5 実施例2で用いた炭素数16〜18のα−オレフィン(炭素
数16:57重量%、炭素数18:43重量%)472g、オクタ
ン酸ニッケル0.03g(ニッケルの対オレフィンモル濃度
44ppm)、エチルアルミニウムセスキクロライド0.92g
(対ニッケル43倍モル)を用い、実施例1と同様にして
30℃で3時間反応させ、また触媒の分解、除去を行っ
た。
数16:57重量%、炭素数18:43重量%)472g、オクタ
ン酸ニッケル0.03g(ニッケルの対オレフィンモル濃度
44ppm)、エチルアルミニウムセスキクロライド0.92g
(対ニッケル43倍モル)を用い、実施例1と同様にして
30℃で3時間反応させ、また触媒の分解、除去を行っ
た。
得られた反応液中の重合物は0.4重量%であり、炭素数1
6〜18を有するオレフィンの組成は表7の通りであっ
た。
6〜18を有するオレフィンの組成は表7の通りであっ
た。
得られた直鎖状内部オレフィン(重合物0.4重量%を含
むもの)369gと無水マレイン酸145gを実施例1と同一
条件で反応させ、また未反応物の除去を行い、無水マレ
イン酸付加反応生成物392gを得た。
むもの)369gと無水マレイン酸145gを実施例1と同一
条件で反応させ、また未反応物の除去を行い、無水マレ
イン酸付加反応生成物392gを得た。
比較例6 実施例2で用いた炭素数16〜18のα−オレフィン(炭素
数16:57重量%、炭素数18:43重量%)472g、オクタ
ン酸ニッケル0.61g(ニッケルの対オレフィンモル濃度
885ppm)、エチルアルミニウムセスキクロライド2.25g
(対ニッケル5倍モル)を用い、実施例1と同様にして
30℃で1.5時間反応させ、また触媒の分解、除去を行っ
た。
数16:57重量%、炭素数18:43重量%)472g、オクタ
ン酸ニッケル0.61g(ニッケルの対オレフィンモル濃度
885ppm)、エチルアルミニウムセスキクロライド2.25g
(対ニッケル5倍モル)を用い、実施例1と同様にして
30℃で1.5時間反応させ、また触媒の分解、除去を行っ
た。
得られた反応液中の重合物は0.4重量%であり、炭素数1
6〜18を有するオレフィンの組成は表8の通りであっ
た。
6〜18を有するオレフィンの組成は表8の通りであっ
た。
得られた直鎖状内部オレフィン(重合物0.4重量%を含
むもの)369gと無水マレイン酸145gを実施例1と同一
条件で反応させ、また未反応物の除去を行い、無水マレ
イン酸付加反応生成物388gを得た。
むもの)369gと無水マレイン酸145gを実施例1と同一
条件で反応させ、また未反応物の除去を行い、無水マレ
イン酸付加反応生成物388gを得た。
比較例7 実施例2で用いた炭素数16〜18のα−オレフィン(炭素
数16:57重量%、炭素数18:43重量%)472g、オクタ
ン酸ニッケル0.61g(ニッケルの対オレフィンモル濃度
885ppm)、エチルアルミニウムセスキクロライド2.25g
(対ニッケル5倍モル)を用い、実施例1と同様にして
30℃で7時間反応させ、また触媒の分解、除去を行っ
た。
数16:57重量%、炭素数18:43重量%)472g、オクタ
ン酸ニッケル0.61g(ニッケルの対オレフィンモル濃度
885ppm)、エチルアルミニウムセスキクロライド2.25g
(対ニッケル5倍モル)を用い、実施例1と同様にして
30℃で7時間反応させ、また触媒の分解、除去を行っ
た。
得られた反応液中の重合物は0.6重量%であり、炭素数1
6〜18を有するオレフィンの組成は表9の通りであっ
た。
6〜18を有するオレフィンの組成は表9の通りであっ
た。
得られた直鎖状内部オレフィン(重合物0.6重量%を含
むもの)369gと無水マレイン酸145gを実施例1と同一
条件で反応させ、また未反応物の除去を行い、無水マレ
イン酸付加反応生成物385gを得た。
むもの)369gと無水マレイン酸145gを実施例1と同一
条件で反応させ、また未反応物の除去を行い、無水マレ
イン酸付加反応生成物385gを得た。
実施例4 上記実施例1〜3および比較例1〜7で得た無水マレイ
ン酸付加反応生成物について、サイジング試験を行っ
た。試験方法は次の通りである。
ン酸付加反応生成物について、サイジング試験を行っ
た。試験方法は次の通りである。
無水マレイン酸付加反応生成物10gに乳化剤としてポリ
オキシエチレンノニルフェニルエーテル(HLB 13)0.5
gを加えてよく混合した後、この混合物1gに水99gを
加えてホモミキサーで乳化し、サイズ剤乳化液を得た。
得られた乳化液を1%パルプスラリー(L.B.KP,430ml
C.S.F)に無水マレイン酸付加反応生成物が0.1、0.15ま
たは0.2重量%(対パルプ固型分)となるように添加
後、攪拌下にカチオン化澱粉0.8重量%(対パルプ固型
分)、カチオン性ポリアクリルアミド0.03重量%(対パ
ルプ固型分)を加え、常法によりTAPPIスタンダードシ
ートマシンで抄紙した。なお用いた填料は重質炭酸カル
シウムであり、その使用量は20重量%(対パルプ固型
分)である。
オキシエチレンノニルフェニルエーテル(HLB 13)0.5
gを加えてよく混合した後、この混合物1gに水99gを
加えてホモミキサーで乳化し、サイズ剤乳化液を得た。
得られた乳化液を1%パルプスラリー(L.B.KP,430ml
C.S.F)に無水マレイン酸付加反応生成物が0.1、0.15ま
たは0.2重量%(対パルプ固型分)となるように添加
後、攪拌下にカチオン化澱粉0.8重量%(対パルプ固型
分)、カチオン性ポリアクリルアミド0.03重量%(対パ
ルプ固型分)を加え、常法によりTAPPIスタンダードシ
ートマシンで抄紙した。なお用いた填料は重質炭酸カル
シウムであり、その使用量は20重量%(対パルプ固型
分)である。
次いで得られた湿紙を圧縮脱水し、回転ドライヤーで10
5℃で3分間加熱乾燥し、20℃、相対湿度65%の室内で2
4時間調湿した。得られた調湿後の手抄成紙の秤量は6
5g/m2に相当するものである。この手抄成紙のサイズ
度をJIS P 8122のステキヒトサイズ度試験法によって測
定した。また調製したサイズ剤乳化液を5時間放置した
後、これを用いて上記と同様の方法で手抄成紙を調製
し、サイズ度を測定した。
5℃で3分間加熱乾燥し、20℃、相対湿度65%の室内で2
4時間調湿した。得られた調湿後の手抄成紙の秤量は6
5g/m2に相当するものである。この手抄成紙のサイズ
度をJIS P 8122のステキヒトサイズ度試験法によって測
定した。また調製したサイズ剤乳化液を5時間放置した
後、これを用いて上記と同様の方法で手抄成紙を調製
し、サイズ度を測定した。
これらの結果を表10に示す。
表10の結果から明らかなように、本発明のサイズ剤は
比較例のサイズ剤に比べ、サイズ効果が優れているばか
りでなく、乳化後の安定性が極めて良好で、乳化後5時
間放置してもサイズ度の低下が少ない。
比較例のサイズ剤に比べ、サイズ効果が優れているばか
りでなく、乳化後の安定性が極めて良好で、乳化後5時
間放置してもサイズ度の低下が少ない。
[発明の効果] 以上説明したように本発明は以下のような優れた効果を
発揮する。
発揮する。
本発明のサイズ剤は特定の触媒を用い、限定された炭素
数範囲の直鎖状α−オレフィンを異性化して得られる直
鎖状内部オレフィンを原料として、この内部オレフィン
が限定された二重結合分布をもち、α−オレフィンを全
く含まずかつ重合物含有量が極めて少ないことから、優
れた乳化性と乳化後の安定性を示し、サイズ効果が優れ
ているばかりでなく、抄紙系での汚れの発生を改善でき
る。
数範囲の直鎖状α−オレフィンを異性化して得られる直
鎖状内部オレフィンを原料として、この内部オレフィン
が限定された二重結合分布をもち、α−オレフィンを全
く含まずかつ重合物含有量が極めて少ないことから、優
れた乳化性と乳化後の安定性を示し、サイズ効果が優れ
ているばかりでなく、抄紙系での汚れの発生を改善でき
る。
Claims (2)
- 【請求項1】(A)有機酸の周期律表第VIII族遷移金属の
塩または周期律表第VIII族遷移金属の錯体および(B)有
機アルミニウム化合物からなる触媒を用い、炭素数16〜
20を有する直鎖状α−オレフィンまたはその混合物を異
性化して得られるα−オレフィンを含まない直鎖状内部
オレフィンまたはその混合物であって、2位、3位およ
び4位に二重結合を有するオレフィンの割合がそれぞれ
35モル%以下であり、かつそれらの合計が55モル%以上
70モル%未満である炭素数16〜20の直鎖状内部オレフィ
ンまたはその混合物と無水マレイン酸との付加反応によ
って得られる反応生成物を含有する製紙用サイズ剤。 - 【請求項2】前記周期律表第VIII族遷移金属がニッケル
であることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の製
紙用サイズ剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP59240760A JPH0633598B2 (ja) | 1984-11-16 | 1984-11-16 | 製紙用サイズ剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP59240760A JPH0633598B2 (ja) | 1984-11-16 | 1984-11-16 | 製紙用サイズ剤 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS61119797A JPS61119797A (ja) | 1986-06-06 |
JPH0633598B2 true JPH0633598B2 (ja) | 1994-05-02 |
Family
ID=17064304
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP59240760A Expired - Lifetime JPH0633598B2 (ja) | 1984-11-16 | 1984-11-16 | 製紙用サイズ剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0633598B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6348132B1 (en) * | 2000-05-30 | 2002-02-19 | Hercules Incorporated | Alkenyl succinic anhydride compositons and the use thereof |
JP4599938B2 (ja) * | 2004-08-19 | 2010-12-15 | 星光Pmc株式会社 | 分散剤及び水性分散液 |
US7271308B2 (en) * | 2004-10-19 | 2007-09-18 | Hercules Incorporated | Process for isomerization of alpha olefins to internal olefins |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5328526A (en) * | 1976-08-30 | 1978-03-16 | Nippon Kokan Kk | Process and apparatus for producing steel pipe having zenccplated outer surface |
JPS57154495A (en) * | 1981-03-19 | 1982-09-24 | Mitsubishi Petrochemical Co | Papermaking size agent |
JPS59179898A (ja) * | 1983-03-26 | 1984-10-12 | 日本石油化学株式会社 | 紙サイズ剤 |
-
1984
- 1984-11-16 JP JP59240760A patent/JPH0633598B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS61119797A (ja) | 1986-06-06 |
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