JPH06335953A - 2軸押出機におけるスクリュー設計方法 - Google Patents
2軸押出機におけるスクリュー設計方法Info
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- JPH06335953A JPH06335953A JP5128818A JP12881893A JPH06335953A JP H06335953 A JPH06335953 A JP H06335953A JP 5128818 A JP5128818 A JP 5128818A JP 12881893 A JP12881893 A JP 12881893A JP H06335953 A JPH06335953 A JP H06335953A
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- resin
- extruder
- analysis
- twin
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-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B29—WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
- B29C—SHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
- B29C48/00—Extrusion moulding, i.e. expressing the moulding material through a die or nozzle which imparts the desired form; Apparatus therefor
- B29C48/25—Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
- B29C48/36—Means for plasticising or homogenising the moulding material or forcing it through the nozzle or die
- B29C48/395—Means for plasticising or homogenising the moulding material or forcing it through the nozzle or die using screws surrounded by a cooperating barrel, e.g. single screw extruders
- B29C48/40—Means for plasticising or homogenising the moulding material or forcing it through the nozzle or die using screws surrounded by a cooperating barrel, e.g. single screw extruders using two or more parallel screws or at least two parallel non-intermeshing screws, e.g. twin screw extruders
- B29C48/41—Intermeshing counter-rotating screws
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- Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Extrusion Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 原料、製品毎に適正なスクリュー形状の設計
が可能な2軸押出機におけるスクリュー設計方法を提供
する。 【構成】 プリプロセッサ11は、バレル内樹脂流路を
6面体セル要素で3次元的に分割したメッシュデータを
作成する。熱流動計算部12は、このメッシュデータに
基づき、実際の現象に基づいた各種の境界条件と樹脂特
性とによって数値解析を行い、離散化するとともに、温
度、剪断速度、粘度等の物理量履歴を定量化する熱流動
解析を行う。ポストプロセッサ13は、この数値解析に
より離散化された流速に基づいて解析対象領域内の流跡
線を表示し、また各物理量をメッシュデータ上に図化表
示する。そして、熱流動解析により出力される値を用い
て、押出機内の樹脂溶融完全充満部通過後の樹脂温度分
布、剪断速度分布、剪断応力分布のいずれかを指標化
し、その指標を用いてスクリュー寸法を設計する。
が可能な2軸押出機におけるスクリュー設計方法を提供
する。 【構成】 プリプロセッサ11は、バレル内樹脂流路を
6面体セル要素で3次元的に分割したメッシュデータを
作成する。熱流動計算部12は、このメッシュデータに
基づき、実際の現象に基づいた各種の境界条件と樹脂特
性とによって数値解析を行い、離散化するとともに、温
度、剪断速度、粘度等の物理量履歴を定量化する熱流動
解析を行う。ポストプロセッサ13は、この数値解析に
より離散化された流速に基づいて解析対象領域内の流跡
線を表示し、また各物理量をメッシュデータ上に図化表
示する。そして、熱流動解析により出力される値を用い
て、押出機内の樹脂溶融完全充満部通過後の樹脂温度分
布、剪断速度分布、剪断応力分布のいずれかを指標化
し、その指標を用いてスクリュー寸法を設計する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、2軸押出機のスクリュ
ー設計方法に関する。
ー設計方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、スクリュー性能の検討は、2軸同
方向押出機スクリュー部での樹脂の流れ、圧力分布を定
量化したもの(ANTEC'90 P.135-138)、2軸同方向押出
機内の樹脂流路を3次元で解析し、スクリュー部での樹
脂の流れ、操業特性とスクリュー形状特性を定量化した
もの(ANTEC'90 P.139-142)、2軸同方向押出機のスク
リューエレメントの混練性能を実験的に行ったもの(AN
TEC'91 P.149-152)、2軸同方向押出機内の樹脂流路内
の樹脂流速、圧力、剪断速度を定量化したもの(ANTEC'
92 P.1311-1316)がある。
方向押出機スクリュー部での樹脂の流れ、圧力分布を定
量化したもの(ANTEC'90 P.135-138)、2軸同方向押出
機内の樹脂流路を3次元で解析し、スクリュー部での樹
脂の流れ、操業特性とスクリュー形状特性を定量化した
もの(ANTEC'90 P.139-142)、2軸同方向押出機のスク
リューエレメントの混練性能を実験的に行ったもの(AN
TEC'91 P.149-152)、2軸同方向押出機内の樹脂流路内
の樹脂流速、圧力、剪断速度を定量化したもの(ANTEC'
92 P.1311-1316)がある。
【0003】また、2軸同方向押出機内の樹脂流路を3
次元微小要素分割したメッシュデータのもとで3次元の
数値解析を行うもの(特開平3−288620号公
報)、更にこれらの解析結果を用いて要求品質に合致す
るスクリュー形状を決定するもの(特開平3−2886
19号公報)等がある。
次元微小要素分割したメッシュデータのもとで3次元の
数値解析を行うもの(特開平3−288620号公
報)、更にこれらの解析結果を用いて要求品質に合致す
るスクリュー形状を決定するもの(特開平3−2886
19号公報)等がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来、2軸押出機のス
クリュー設計方法において以下の問題点があった。即
ち、原料及び製品毎に既存の押出機スクリューでテスト
を行い、その結果に基づいてスクリュー形状を決定する
ため、設計の自由度が小さく、設計完了迄に多くの時間
を必要とした。
クリュー設計方法において以下の問題点があった。即
ち、原料及び製品毎に既存の押出機スクリューでテスト
を行い、その結果に基づいてスクリュー形状を決定する
ため、設計の自由度が小さく、設計完了迄に多くの時間
を必要とした。
【0005】また、従来技術に示す押出機内の熱流動に
対するシミュレーションにおいては押出機内の樹脂挙動
を温度の考慮無しで定量化するのみで、押出最終製品で
の外観・物性を考慮したシミュレーション出力値の取扱
は無い。この為、原料および製品毎の具体的なスクリュ
ー形状の適正化は行なえなかった。
対するシミュレーションにおいては押出機内の樹脂挙動
を温度の考慮無しで定量化するのみで、押出最終製品で
の外観・物性を考慮したシミュレーション出力値の取扱
は無い。この為、原料および製品毎の具体的なスクリュ
ー形状の適正化は行なえなかった。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、このような上
記問題点を解決するために、2軸押出機におけるスクリ
ュー設計方法を、スクリューの回転によりバレル内の樹
脂が押し出される2軸押出機の樹脂流路を、六面体セル
要素で三次元微小要素分割し、そのメッシュデータに基
づいて、熱流動を支配する各方程式(連続の式、運動方
程式、エネルギー方程式、構成方程式)の三次元成分全
てを、実現象に基づいた各境界条件と樹脂特性とにより
数値解析し離散化する場合において、幾つかの領域に分
けて押出機内樹脂流路を微小要素分割し、各領域間相互
の境界条件の受渡し処理を行い、離散化された流速を基
に解析対称領域内の樹脂の流跡線を表示し、温度、剪断
速度、粘度等の物理量の履歴を定量化するすることによ
り押出機内樹脂流路の熱流動解析を行い、押出機内の樹
脂溶融完全充満部通過後の押出機先端での樹脂温度分
布、剪断速度分布、剪断応力分布のいずれかを指標化
し、その指標と最終製品の外観・物性の関係を明確に
し、この指標を用いて最適スクリュー寸法を設計するも
のである。また、他の本発明は、前記押出機内の樹脂溶
融完全充満部通過後の押出機先端での樹脂温度分布、剪
断速度分布、剪断応力分布のいずれかの平均値を指標化
し、その指標と最終製品の外観・物性の関係を明確に
し、この指標を用いて最適スクリュー寸法を設計するも
のである。
記問題点を解決するために、2軸押出機におけるスクリ
ュー設計方法を、スクリューの回転によりバレル内の樹
脂が押し出される2軸押出機の樹脂流路を、六面体セル
要素で三次元微小要素分割し、そのメッシュデータに基
づいて、熱流動を支配する各方程式(連続の式、運動方
程式、エネルギー方程式、構成方程式)の三次元成分全
てを、実現象に基づいた各境界条件と樹脂特性とにより
数値解析し離散化する場合において、幾つかの領域に分
けて押出機内樹脂流路を微小要素分割し、各領域間相互
の境界条件の受渡し処理を行い、離散化された流速を基
に解析対称領域内の樹脂の流跡線を表示し、温度、剪断
速度、粘度等の物理量の履歴を定量化するすることによ
り押出機内樹脂流路の熱流動解析を行い、押出機内の樹
脂溶融完全充満部通過後の押出機先端での樹脂温度分
布、剪断速度分布、剪断応力分布のいずれかを指標化
し、その指標と最終製品の外観・物性の関係を明確に
し、この指標を用いて最適スクリュー寸法を設計するも
のである。また、他の本発明は、前記押出機内の樹脂溶
融完全充満部通過後の押出機先端での樹脂温度分布、剪
断速度分布、剪断応力分布のいずれかの平均値を指標化
し、その指標と最終製品の外観・物性の関係を明確に
し、この指標を用いて最適スクリュー寸法を設計するも
のである。
【0007】本発明における2軸押出機は、スクリュー
回転方向がそれぞれの軸で反対のもの、同方向のもので
あっても良い。
回転方向がそれぞれの軸で反対のもの、同方向のもので
あっても良い。
【0008】また、本発明における樹脂は熱と剪断によ
るエネルギーによって溶融・流動性を発現する熱可塑性
樹脂で、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリス
チレン、ポリカーボネイト、硬質塩化ビニル樹脂、軟質
塩化ビニル樹脂、ナイロン樹脂、ポリビニルアセタール
樹脂、アクリル樹脂、アセタール樹脂、ポリエステル樹
脂等が挙げられる。これらの熱可塑性樹脂には、可塑
剤、充填材等が添加されてもよい。また、熱、剪断によ
るエネルギーによって不溶化(硬化反応)し、再可熱し
ても融解しない熱硬化性樹脂で、例えばフェノール樹
脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、アニリン樹脂、不飽和
ポリエステル樹脂、ジアリルフタレート樹脂、エポキシ
樹脂、アルキド樹脂、珪素樹脂、ポリイミド樹脂、ポリ
ウレタン樹脂等でもよい。
るエネルギーによって溶融・流動性を発現する熱可塑性
樹脂で、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリス
チレン、ポリカーボネイト、硬質塩化ビニル樹脂、軟質
塩化ビニル樹脂、ナイロン樹脂、ポリビニルアセタール
樹脂、アクリル樹脂、アセタール樹脂、ポリエステル樹
脂等が挙げられる。これらの熱可塑性樹脂には、可塑
剤、充填材等が添加されてもよい。また、熱、剪断によ
るエネルギーによって不溶化(硬化反応)し、再可熱し
ても融解しない熱硬化性樹脂で、例えばフェノール樹
脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、アニリン樹脂、不飽和
ポリエステル樹脂、ジアリルフタレート樹脂、エポキシ
樹脂、アルキド樹脂、珪素樹脂、ポリイミド樹脂、ポリ
ウレタン樹脂等でもよい。
【0009】また、本発明の数値解析とは、樹脂流路デ
ータ(メッシュデータ)を各種の条件(スクリュー回転
周速、壁面温度、流入量など)のもとで流動場、温度場
を最終的に収束解が得られるまで繰り返し計算すること
を指し、有限要素法、有限差分法、有限体積法等が挙げ
られる。また、本発明の押出機内の樹脂溶融完全充満部
とは、押出機内のバレルとスクリュー間の樹脂流路に於
て、樹脂が溶融流動状態で、樹脂流路での樹脂の占める
割合が100%である部分である。
ータ(メッシュデータ)を各種の条件(スクリュー回転
周速、壁面温度、流入量など)のもとで流動場、温度場
を最終的に収束解が得られるまで繰り返し計算すること
を指し、有限要素法、有限差分法、有限体積法等が挙げ
られる。また、本発明の押出機内の樹脂溶融完全充満部
とは、押出機内のバレルとスクリュー間の樹脂流路に於
て、樹脂が溶融流動状態で、樹脂流路での樹脂の占める
割合が100%である部分である。
【0010】
【作用】本発明によるスクリュー設計方法により、2軸
押出機内の詳細樹脂挙動に即した押出機内樹脂溶融完全
充満部での樹脂履歴を加味した熱流動解析結果データに
基づいて、押し出す原料及び製品毎の適正スクリュー設
計が机上で行え、設計の自由度が大きく非常に短時間に
行える。また、設計指針が明確で定量的になってるため
種々のスクリューに対するデータベース構築が可能とな
る。
押出機内の詳細樹脂挙動に即した押出機内樹脂溶融完全
充満部での樹脂履歴を加味した熱流動解析結果データに
基づいて、押し出す原料及び製品毎の適正スクリュー設
計が机上で行え、設計の自由度が大きく非常に短時間に
行える。また、設計指針が明確で定量的になってるため
種々のスクリューに対するデータベース構築が可能とな
る。
【0011】
【実施例】本発明の実施例を図面を参照して説明する。
図1は、押出機内樹脂流路の熱流動解析方法を実行する
ための全体構成図である。このシステムは、押出機内樹
脂流路を6面体セル要素で3次元的に分割し、熱流動解
析を行う為のメッシュデータを作成するプリ・プロセッ
サー(メッシュ・ジェネレイター)、そのメッシュデー
タと実現象により規定される種々の境界条件を用いて流
動場と温度場を繰り返し計算するアナリシス・プログラ
ム、アナリシス・プログラムにより3次元に離散化され
た各物理量をメッシュデータ上に図化し、かつ、各要素
の流速を用いて樹脂の流跡線を表示するポスト・プロセ
ッサーから成っている。
図1は、押出機内樹脂流路の熱流動解析方法を実行する
ための全体構成図である。このシステムは、押出機内樹
脂流路を6面体セル要素で3次元的に分割し、熱流動解
析を行う為のメッシュデータを作成するプリ・プロセッ
サー(メッシュ・ジェネレイター)、そのメッシュデー
タと実現象により規定される種々の境界条件を用いて流
動場と温度場を繰り返し計算するアナリシス・プログラ
ム、アナリシス・プログラムにより3次元に離散化され
た各物理量をメッシュデータ上に図化し、かつ、各要素
の流速を用いて樹脂の流跡線を表示するポスト・プロセ
ッサーから成っている。
【0012】プリ・プロセッサーでは、押出機内を特徴
づける主要なパラメーターと3次元各方向の分割数とを
規定した入力データに基づいてメッシュデータを作成す
る。
づける主要なパラメーターと3次元各方向の分割数とを
規定した入力データに基づいてメッシュデータを作成す
る。
【0013】図2及び表1に2軸異方向回転押出機に対
する入力パラメータを示す。ここで、図表中の各変数の
意味は以下の通りである。即ち、まず2軸押出機内の樹
脂流路を微小要素に分割し6面体ソリッド要素の集合体
とする。この分割は、フライトZ方向分割数(NWOB)、
溝部Z方向分割数(NWCH)、溝部X方向分割数(NHC
H)、バレル部X方向分割数(NHBA)、スクリュー非噛
合部周方向分割数(NNC )、スクリュー噛合部周方向分
割数(NC)を決定するとともにスクリュー内半径(R
I)、スクリュー外半径(RO)、バレル内半径(RB)、
スクリュー軸間距離(RL)、フライトピッチ(PICH)、
フライト頂幅(A )、フライト圧力角(ALF )、基本ブ
ロック数(NBBN)、フライト条数(ISN )を設定するこ
とにより行われる。
する入力パラメータを示す。ここで、図表中の各変数の
意味は以下の通りである。即ち、まず2軸押出機内の樹
脂流路を微小要素に分割し6面体ソリッド要素の集合体
とする。この分割は、フライトZ方向分割数(NWOB)、
溝部Z方向分割数(NWCH)、溝部X方向分割数(NHC
H)、バレル部X方向分割数(NHBA)、スクリュー非噛
合部周方向分割数(NNC )、スクリュー噛合部周方向分
割数(NC)を決定するとともにスクリュー内半径(R
I)、スクリュー外半径(RO)、バレル内半径(RB)、
スクリュー軸間距離(RL)、フライトピッチ(PICH)、
フライト頂幅(A )、フライト圧力角(ALF )、基本ブ
ロック数(NBBN)、フライト条数(ISN )を設定するこ
とにより行われる。
【0014】2軸押出機内の樹脂流動挙動を解析する場
合、形状が複雑になるため解析対象を3つの領域に分け
てメッシュデータを作成し、各領域間は相互に境界条件
を受渡して計算を進める。この3つの領域を図4に示
す。ここで、a,cはスクリューが噛み合わない非噛合
領域、bは左右のスクリューが噛み合う噛合領域であ
る。
合、形状が複雑になるため解析対象を3つの領域に分け
てメッシュデータを作成し、各領域間は相互に境界条件
を受渡して計算を進める。この3つの領域を図4に示
す。ここで、a,cはスクリューが噛み合わない非噛合
領域、bは左右のスクリューが噛み合う噛合領域であ
る。
【0015】次に、図3中の熱流動計算部につき説明す
る。熱流動計算部は、流動解析部と温度解析部からな
り、両者の収束計算により全体が安定計算段階に至るま
で繰り返し計算を行う。計算座標系は、押出機内で回転
するスクリュー上での回転座標系と静止座標系の両者を
選択出来る。
る。熱流動計算部は、流動解析部と温度解析部からな
り、両者の収束計算により全体が安定計算段階に至るま
で繰り返し計算を行う。計算座標系は、押出機内で回転
するスクリュー上での回転座標系と静止座標系の両者を
選択出来る。
【0016】温度境界条件は、スクリューフライトに実
現象により規定されるバレルスクリューフライトの壁面
温度をセットする。流動境界条件は、計算に用いる座標
系により異なるが、静止座標系での解析の場合、スクリ
ューフライト部に、スクリュー回転速度により規定され
る周速度をセットする。又、図4の、b部の計算は、
a,c部のb部に隣接する要素の物理量を境界条件とし
て3つの領域全てが安定計算段階に入るまで収束計算を
継続する。ポスト・プロセッサーは、メッシュ・データ
及びアナリシス・プログラムによる計算結果を用いて、
メッシュ・データ上に各物理量の分布図、各要素の流速
に基づく流跡線を表示する。又、同時に解析コントロー
ル・データのスイッチ切替えにより、収束計算の収束状
況や各物理量の履歴を図化出力する。
現象により規定されるバレルスクリューフライトの壁面
温度をセットする。流動境界条件は、計算に用いる座標
系により異なるが、静止座標系での解析の場合、スクリ
ューフライト部に、スクリュー回転速度により規定され
る周速度をセットする。又、図4の、b部の計算は、
a,c部のb部に隣接する要素の物理量を境界条件とし
て3つの領域全てが安定計算段階に入るまで収束計算を
継続する。ポスト・プロセッサーは、メッシュ・データ
及びアナリシス・プログラムによる計算結果を用いて、
メッシュ・データ上に各物理量の分布図、各要素の流速
に基づく流跡線を表示する。又、同時に解析コントロー
ル・データのスイッチ切替えにより、収束計算の収束状
況や各物理量の履歴を図化出力する。
【0017】次に、流跡線表示プログラムにつき説明す
る。図5に流跡線表示プログラムの概略フローを示す。
このプログラムでは、まず、プリ・プロセッサーで作成
したメッシュ・データとアナリシス・プログラムでの解
析結果を各ファイルから読み込む。次に、入力データで
規定される解析領域内の粒子位置座標を検出し、この座
標の含まれる要素とその回りの要素の流速から、その粒
子の流速を内挿計算する。その後、粒子をその流速で移
動させ、移動後の粒子位置座標を求め、流速を求めると
いう処理を繰り返し、粒子が入力データで規定する座標
値もしくは時間になるまでこの処理を繰り返す(粒子運
動解析部)。その後、この粒子の移動の軌跡をメッシュ
・データ上に図化出力し、入力データのスイッチの切替
えにより粒子の各物理量(温度・剪断速度・剪断応力・
圧力)の履歴を図化出力する。
る。図5に流跡線表示プログラムの概略フローを示す。
このプログラムでは、まず、プリ・プロセッサーで作成
したメッシュ・データとアナリシス・プログラムでの解
析結果を各ファイルから読み込む。次に、入力データで
規定される解析領域内の粒子位置座標を検出し、この座
標の含まれる要素とその回りの要素の流速から、その粒
子の流速を内挿計算する。その後、粒子をその流速で移
動させ、移動後の粒子位置座標を求め、流速を求めると
いう処理を繰り返し、粒子が入力データで規定する座標
値もしくは時間になるまでこの処理を繰り返す(粒子運
動解析部)。その後、この粒子の移動の軌跡をメッシュ
・データ上に図化出力し、入力データのスイッチの切替
えにより粒子の各物理量(温度・剪断速度・剪断応力・
圧力)の履歴を図化出力する。
【0018】この流跡線の2軸押出機内の樹脂溶融完全
充満部全体での粒子の履歴を解析領域入口での100個
について定量化し、その流跡線に基づいて各粒子の入口
から押出機先端に至る樹脂温度の100個について分布
幅と最大値を算出し、この値を設計指標としてスクリュ
ー形状の設計、最適化を行った。既存のスクリューと、
この設計指標を用いて設計したスクリュー形状の比較を
表1に、また、この設計スクリューを製作後、両スクリ
ューを用いて押し出し作成した製品(肉厚7mm、外径1
00mmの中空パイプ)の外観、物性を表2、3に示す。
充満部全体での粒子の履歴を解析領域入口での100個
について定量化し、その流跡線に基づいて各粒子の入口
から押出機先端に至る樹脂温度の100個について分布
幅と最大値を算出し、この値を設計指標としてスクリュ
ー形状の設計、最適化を行った。既存のスクリューと、
この設計指標を用いて設計したスクリュー形状の比較を
表1に、また、この設計スクリューを製作後、両スクリ
ューを用いて押し出し作成した製品(肉厚7mm、外径1
00mmの中空パイプ)の外観、物性を表2、3に示す。
【0019】
【表1】
【0020】
【表2】
【0021】
【表3】
【0022】又、他の本発明に於いて、この流跡線の2
軸押出機内の樹脂溶融完全充満部全ての粒子の履歴を解
析領域入口での100個について定量化し、その流跡線
に基づいて各粒子の入口から押出機先端に至る樹脂温度
の100個について分布幅と最大値を算出し、この値を
設計指標としてスクリュー形状の設計、最適化を行っ
た。既存のスクリューと、この設計指標を用いて設計し
たスクリュー形状の比較を表4に、また、この設計スク
リューを製作後、両スクリューを用いて押し出し作成し
た製品(肉厚3mm、幅1300mmのシート)の外観、物
性を表5、6に示す。
軸押出機内の樹脂溶融完全充満部全ての粒子の履歴を解
析領域入口での100個について定量化し、その流跡線
に基づいて各粒子の入口から押出機先端に至る樹脂温度
の100個について分布幅と最大値を算出し、この値を
設計指標としてスクリュー形状の設計、最適化を行っ
た。既存のスクリューと、この設計指標を用いて設計し
たスクリュー形状の比較を表4に、また、この設計スク
リューを製作後、両スクリューを用いて押し出し作成し
た製品(肉厚3mm、幅1300mmのシート)の外観、物
性を表5、6に示す。
【0023】
【表4】
【0024】
【表5】
【0025】
【表6】
【0026】表2及び表3、表5及び表6から判るよう
に、本設計方法を用いた 新規設計スクリューでは、設
計期間を3か月から0.5か月と大幅に削減出来、かつ
押し出したパイプの衝撃特性のバラツキ、外観が良好な
製品を製造出来る。パイプとしての衝撃特性は、パイプ
周方向にバラツキがあると著しく落ちるため、周方向に
均一な特性が要求される。表2及び表5に示す比較例1
・2・3・4では、既存のスクリューで押出条件を変更
しても押出パイプの衝撃特性は改善出来ない。これは、
樹脂温度分布を抑えるためにスクリュー回転数を抑える
と樹脂温度の絶対値が下がり、パイプ全体の衝撃特性が
悪化し、一方樹脂温度の絶対値を確保するとばらつきが
大きくなり、周方向の低い衝撃値の部分を起点に衝撃が
悪化するからである。
に、本設計方法を用いた 新規設計スクリューでは、設
計期間を3か月から0.5か月と大幅に削減出来、かつ
押し出したパイプの衝撃特性のバラツキ、外観が良好な
製品を製造出来る。パイプとしての衝撃特性は、パイプ
周方向にバラツキがあると著しく落ちるため、周方向に
均一な特性が要求される。表2及び表5に示す比較例1
・2・3・4では、既存のスクリューで押出条件を変更
しても押出パイプの衝撃特性は改善出来ない。これは、
樹脂温度分布を抑えるためにスクリュー回転数を抑える
と樹脂温度の絶対値が下がり、パイプ全体の衝撃特性が
悪化し、一方樹脂温度の絶対値を確保するとばらつきが
大きくなり、周方向の低い衝撃値の部分を起点に衝撃が
悪化するからである。
【0027】表2、表3及び表5、表6に示す実施例及
び比較例に用いた装置は次の通りである。
び比較例に用いた装置は次の通りである。
【0028】使用押出機:2軸異方向回転コニカルタイ
プ押出機(スクリュー先端外径80mm)、使用樹脂:硬
質PVC(徳山積水、商品名TS800E)、添加剤:
アクリル変成衝撃改質剤、使用金型:製品肉厚3mm、幅
1300mmのシート用金型、押出条件:押出量500kg
/h、バレル温度180℃、パイプ表面外観評価:目
視、衝撃強度測定:JIS K7110に準拠。
プ押出機(スクリュー先端外径80mm)、使用樹脂:硬
質PVC(徳山積水、商品名TS800E)、添加剤:
アクリル変成衝撃改質剤、使用金型:製品肉厚3mm、幅
1300mmのシート用金型、押出条件:押出量500kg
/h、バレル温度180℃、パイプ表面外観評価:目
視、衝撃強度測定:JIS K7110に準拠。
【0029】
【発明の効果】 本発明による2軸押出機内スクリュー
設計方法によって、詳細樹脂挙動に即した解析出力デー
タが得られ、そのデータに基づき、原料及び製品毎に適
正スクリュー設計が机上で出来るため、設計の自由度が
大きく且つ設計の時間短縮が可能となる。また、設計指
針が明確で定量的であり、種々のスクリューに対するデ
ータベース化が可能となる。
設計方法によって、詳細樹脂挙動に即した解析出力デー
タが得られ、そのデータに基づき、原料及び製品毎に適
正スクリュー設計が机上で出来るため、設計の自由度が
大きく且つ設計の時間短縮が可能となる。また、設計指
針が明確で定量的であり、種々のスクリューに対するデ
ータベース化が可能となる。
【0030】
【図1】押出機内樹脂流路の熱流動解析を実行するため
の全体構成図
の全体構成図
【図2】プリ・プロセッサーの入力パラメーター変数の
説明図
説明図
【図3】アナリシス・プログラムの全体流れ図
【図4】2軸異方向回転押出機の軸直角断面図
【図5】流跡線表示プログラムの全体流れ図
Claims (2)
- 【請求項1】 スクリューの回転によりバレル内の樹脂
が押し出される2軸押出機の樹脂流路を、幾つかの領域
に分けて六面体セル要素で三次元微小要素分割し、各領
域間相互の境界条件の受渡し処理を行い、離散化された
流速を基に解析対称領域内の樹脂の流跡線を表示し、温
度、剪断速度、粘度等の物理量の履歴を定量化するする
ことにより押出機内樹脂流路の熱流動解析を行い、指標
を離散化するスクリュー設計方法に於いて、 押出機内の樹脂溶融完全充満部通過後の押出機先端での
樹脂温度分布、剪断速度分布及び剪断応力分布のいずれ
かを指標化し、 その指標を用いて最適スクリュー寸法を設計することを
特徴とする2軸押出機のスクリュー設計方法。 - 【請求項2】前記指標が、樹脂温度分布履歴、剪断速度
分布履歴及び、剪断応力分布履歴のいずれかの平均値で
ある請求項1記載の2軸押出機のスクリュー設計方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5128818A JPH06335953A (ja) | 1993-05-31 | 1993-05-31 | 2軸押出機におけるスクリュー設計方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5128818A JPH06335953A (ja) | 1993-05-31 | 1993-05-31 | 2軸押出機におけるスクリュー設計方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06335953A true JPH06335953A (ja) | 1994-12-06 |
Family
ID=14994180
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5128818A Pending JPH06335953A (ja) | 1993-05-31 | 1993-05-31 | 2軸押出機におけるスクリュー設計方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06335953A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007007951A (ja) * | 2005-06-29 | 2007-01-18 | Toshiba Mach Co Ltd | 押出スクリュの均一溶融シミュレーション方法およびその方法を実行するコンピュータプログラムおよび押出スクリュの均一溶融シミュレーション装置 |
JP2013513177A (ja) * | 2009-12-08 | 2013-04-18 | バイエル・インテレクチュアル・プロパティ・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング | 同方向に回転して相互に接触する立体を構築する方法 |
JP2013514205A (ja) * | 2009-12-18 | 2013-04-25 | バイエル・インテレクチュアル・プロパティ・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング | スクリュー押出機または押出過程を予測し,最適化するためのデータに基づくモデル |
JP2017007207A (ja) * | 2015-06-22 | 2017-01-12 | 株式会社日本製鋼所 | 可塑化シミュレーション装置、その可塑化シミュレーション方法および可塑化シミュレーションプログラム |
-
1993
- 1993-05-31 JP JP5128818A patent/JPH06335953A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007007951A (ja) * | 2005-06-29 | 2007-01-18 | Toshiba Mach Co Ltd | 押出スクリュの均一溶融シミュレーション方法およびその方法を実行するコンピュータプログラムおよび押出スクリュの均一溶融シミュレーション装置 |
JP4643373B2 (ja) * | 2005-06-29 | 2011-03-02 | 東芝機械株式会社 | 押出スクリュの均一溶融シミュレーション方法およびその方法を実行するコンピュータプログラムおよび押出スクリュの均一溶融シミュレーション装置 |
JP2013513177A (ja) * | 2009-12-08 | 2013-04-18 | バイエル・インテレクチュアル・プロパティ・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング | 同方向に回転して相互に接触する立体を構築する方法 |
JP2013514205A (ja) * | 2009-12-18 | 2013-04-25 | バイエル・インテレクチュアル・プロパティ・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング | スクリュー押出機または押出過程を予測し,最適化するためのデータに基づくモデル |
JP2017007207A (ja) * | 2015-06-22 | 2017-01-12 | 株式会社日本製鋼所 | 可塑化シミュレーション装置、その可塑化シミュレーション方法および可塑化シミュレーションプログラム |
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