JPH0633509B2 - 鉄鋼構造物の防食被覆方法 - Google Patents

鉄鋼構造物の防食被覆方法

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JPH0633509B2
JPH0633509B2 JP29857885A JP29857885A JPH0633509B2 JP H0633509 B2 JPH0633509 B2 JP H0633509B2 JP 29857885 A JP29857885 A JP 29857885A JP 29857885 A JP29857885 A JP 29857885A JP H0633509 B2 JPH0633509 B2 JP H0633509B2
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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、鉄鋼構造物の防食被覆方法に関し、詳しくは
鉄鋼構造物にエポキシ樹脂系カチオン電着塗料を超厚膜
に電着塗装することからなる防食被覆方法に関する。
発明の背景 従来、船舶、橋梁、各種プラント、海洋構造物等の鉄鋼
構造物の防食塗装方法としては、例えば防食性の良好な
無機質亜鉛末塗料を下塗りとし、その上にエポキシ樹脂
ウレタン樹脂又は塩化ゴム樹脂系の常温乾燥型塗料をス
プレー塗装又はハケ塗りする方法が一般的に行なわれて
いる。これらの塗料を用いて塗装する対象物としては複
雑な形状の鉄鋼構造物が非常に多く、従つて塗装に当つ
てはスプレー塗装やハケ塗りの高度の塗装熟練技術を有
する作業者が必要であるが、たとえ熟練者といえども通
常の塗装方法で均一な塗膜を形成させることは不可能で
ある。すなわち、塗り残し部分ができたり、複雑な形状
部分や狭隘部等では塗膜厚が一般部に比べ極端に薄くな
つたりするため、その薄い膜厚部より早期に錆が発生し
たりする。他方、複雑な形状部分に規定膜厚まで塗布し
ようとすると、局部的にタレ、タマリ等の塗膜欠陥を生
じたりする。
このように塗装熟練者といえども一定の乾燥膜厚に塗装
することは不可能であり、そのため鉄鋼構造物の塗装に
おいては乾燥塗膜の仕上がり状態の検査と一定面積当り
数ケ所の膜厚測定を行なうことが規定されており、規定
膜厚に達していない部分はさらに補修塗装が行なわれて
いる。また、この多大に人手を要する補修塗装をできる
かぎり少なくするため通常は規定膜厚の塗布量に対し
1.5〜2倍の塗布量を塗布しており、塗料のロスが大
きいという欠点もある。
而して、近年において防食塗膜をさらに一層の防食性、
耐久性が要求されるに至り、必然的に塗料面及び施工面
における制約条件が厳しくなつてきており塗装、施工に
際し特に熟練技術者を必要とすることなく容易に塗装で
き、且つ塗膜厚検査等の業務を全く必要としない省力的
な防食被覆方法の開発が要望されている。
本発明者らは、上記要望に応えるべく特に電着塗装法の
適用について鋭意研究を重ねた結果、鉄鋼構造物を防食
被覆するに当つて、特定の電着塗料を選択し、且つ浴温
度、浴固形分濃度、初期印加電圧、昇圧割合、適用電圧
及び電着時間の各電着塗装条件をそれぞれ特定範囲で選
択組み合せることにより、今まで電着塗装では得られた
ことのない超厚膜の塗膜が良好な仕上がりで得られるこ
と、この塗膜は防食性、付着性、耐衝撃性等に優れるこ
と、塗装に熟練を必要とせず膜厚管理が容易であること
等を見出し、これらの知見に基づいて先に特許出願した
(特願昭60−162568号)。
而して、本発明者は、特に、上記方法において用いる電
着塗料について引き続き鋭意研究した結果、電着塗料に
特定の1価アルコールを特定量含有せしめておくことに
より、建浴後3週間以上経過しても尚極めて良好に電着
塗装が行なえることを見出し、本発明を完成するに至つ
た。
発明の構成 本発明は、分子量130〜200のアルカノール及び分
子量110〜200のエーテルアルコールの少なくとも
1種である1価アルコールを、樹脂固形分100重量部
に対して10〜30重量部含有するエポキシ樹脂系カチ
オン電着塗料を用い、浴固形分濃度8〜20重量%とし
た電着浴中に鉄鋼構造物を浸漬した後、初期印加電圧を
100V以下として通電を開始し50〜200V/分の
割合で昇圧せしめ、浴固形分濃度(重量%)を横軸に、
適用電圧(V)を縦軸にとつた場合 (8,200)、(8,380)、 (20,160)及び(20,340)の4点を直線で
結んだ四辺形に囲まれる範囲の適用電圧下で、10〜5
0分を要して電着塗装し、ついで浴より引きあげて焼付
乾燥することにより超厚膜を形成することを特徴とする
鉄鋼構造物の防食被覆方法に係る。
本発明における被塗物である鉄鋼構造物は、船舶、橋
梁、プラント、海洋構造物等、シヨツトブラストやサン
ドブラスト等の表面処理を行なつた素材、溶接時の一時
防錆を兼ねそなえたスパツター防止剤等を必要に応じて
塗布した素材をガス切断・溶接を行なつて組み立てたブ
ロツク材等である。被塗物の形状及び大きさは特に限定
されない。被塗物は、通常、公知の化学除錆処理剤で錆
を落し水洗してから電着塗装に供されるが、更に必要に
応じて通常の電着塗装の前処理であるリン酸塩処理等を
行なつてから電着塗装に供してもよい。
本発明において使用される電着塗料は、分子量130〜
200のアルカノール及び分子量110〜200のエー
テルアルコールの少なくとも1種である1価アルコール
を、樹脂固形分100重量部に対して10〜30重量部
含有するエポキシ樹脂系カチオン電着塗料である。
エポキシ樹脂系カチオン電着塗料を用いる理由は本発明
の電着塗装においては、電着時間が10〜50分の長時
間を要すため、アニオン電着塗料では電極反応から陽極
の素材金属表面の鉄がイオンとなり電着塗料浴中に溶出
するので、電着塗膜の密着性が極端に悪くなつたり、溶
出イオンが塗膜中へ混入することにより汚染、変色をも
たらしたり、浴の貯蔵安定性を極端に短くしたりすると
いう欠点があるのに対して、カチオン電着塗料ではこの
ような欠点がなく、さらにまた被塗物である鉄鋼構造物
はその設置場所が一般に腐食されやすい環境にあること
が多く特に優れた防食性が要求されるが、カチオン電着
塗料の中でもエポキシ樹脂系カチオン電着塗料がこの要
求を充分に満足させるものであるからである。
エポキシ樹脂系カチオン電着塗料としては、従来から公
知のものが広く使用でき、例えば基体樹脂であるエポキ
シ樹脂に塩基性アミン化合物を付加せしめたポリアミン
樹脂を主成分としこれをアルコール類でブロツクしたポ
リイソシアネート化合物で硬化させるタイプのものが好
適に使用できる。基体樹脂として使用されるエポキシ樹
脂は、例えばポリフエノールのポリグリシジルエーテル
殊にビスフエノールAとエピクロルヒドリンから得られ
るエポキシ樹脂が好適である。また、アミン付加エポキ
シ樹脂であるポリアミン樹脂のアミン価は25〜400
程度が好ましく、この範囲にあるときは水への分散性及
び電着効率が優れる。
エポキシ樹脂系カチオン電着塗料は、通常、前記のポリ
アミン樹脂ワニスを酢酸、プロピオン酸、酪酸、乳酸等
あるいはリン酸、塩酸等のような水溶性有機酸又は無機
酸で中和することによつて調製される。中和剤の量は少
なくとも樹脂を水に可溶化又は分散化させるのに必要な
量以上で且つ樹脂のアミノ基の当量以下好ましくは0.
1〜0.5当量であることが望ましく、塗料のpHを3
〜9程度とするのが望ましい。
本発明で用いるエポキシ樹脂系カチオン電着塗料は、例
えば上記塗料調製時又は調製後に、分子量130〜20
0のアルカノール及び分子量110〜200のエーテル
アルコールの少なくとも1種である1価アルコールを、
塗料中の樹脂固形分100重量部に対して10〜30重
量部含有せしめることにより調製できる。
分子量130〜200のアルカノールとしては、例えば
n−オクチルアルコール、n−デカノール、n−ドデカ
ノール等を好ましく使用できる。分子量110〜200
のエーテルアルコールとしては、例えばジエチレングリ
コールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノ
ブチルエーテル、ヘキシルセロソルブ等を好ましく使用
できる。
通常のエポキシ樹脂系カチオン電着塗料には、樹脂の調
製時に溶解用又は粘度調製用の溶剤としてメチルエチル
ケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶剤、イ
ソプロピルアルコール、イソブタノール、ベンジルアル
コール、エチレングリコールモノエチルエーテル等のア
ルコール系溶剤等が使用されているが、この場合には建
浴後1週間程度経過すると蒸発速度の早いメチルエチル
ケトン、イソプロピルアルコール等の溶剤が殆んど蒸発
してしまうため10〜50分の電着時間で良好な超厚膜
を得ることが非常に困難になるという問題点が生じる。
これに対して、本発明で用いる電着塗料においては上記
溶剤に加えて前記特定の1価アルコールを特定量含有し
ているため、かかる問題点を生じず、建浴後3週間以上
もの長期間が経過しても極めて良好に電着塗装が行え
る。
かかる効果が得られる理由は、明確ではないが、前記特
定の1価アルコールは、特定範囲内の分子量を有するア
ルカノール又はエーテルアルコールであるため、適度な
親水性を有し且つ蒸発速度が遅いこと、更に加えて電着
塗膜に悪影響を及ぼすことなく電着時の塗膜の電気抵抗
を下げる作用があること等によるものと推定できる。
アルカノールやエーテルアルコールであつても、分子量
が前記特定範囲より小さい場合は蒸発速度が早くなり、
大きい場合は加熱硬化後塗膜中に残存し防食性が低下す
るので好ましくない。また、分子量が110〜200の
範囲内にあり蒸発速度が遅いものであつても、n−ドデ
カン、n−デカン等の炭化水素系溶剤等の疎水性溶剤を
含有させると塗膜の平滑性が極めて悪くなり、一方親水
性の非常に高いトリエチレングリコール等の多価アルコ
ール溶剤では、加熱硬化時に塗膜上にワキが生じ均一な
塗膜が得られず防食性が低下するのでいずれも不可であ
る。
本発明で用いる電着塗料において、前記特定の1価アル
コールの含有量が樹脂固形分100重量部に対して10
重量部未満では建溶後3週間以上もの長期間に渡つて1
0〜50分の電着時間で良好な超厚膜を得ることができ
ず、又30重量部を越えると電着後の加熱硬化時に塗膜
にワキが生じ均一な塗膜が得られないために防食性が悪
くなるので好ましくない。
本発明で使用されるカチオン電着塗料には顔料が分散さ
れている。分散しうる顔料としては、電着塗料に通常使
用されるものがいずれも使用可能で、例えばベンガラ、
チタン白、カーボンブラツクのような着色顔料、タル
ク、クレー、マイカのような体質顔料、クロム酸塩、ク
ロム酸ストロンチウム、塩基性ケイ酸鉛のような防錆顔
料等が用いられ、これらの使用量は通常4〜12%程度
の顔料体積濃度となる量が適当である。
本発明で用いるエポキシ樹脂系カチオン電着塗料は、脱
イオン水等を加えて、常法通り建浴する。この場合、電
着塗料浴の浴温度は24〜34℃とするのが望ましい。
浴温度が24℃より低い場合は、電着時間が長くなり、
水平上面での電着塗膜の平滑性が損われ、又超厚膜を得
るのが困難になるので好ましくない。また、浴温度が3
4℃より高い場合、揮発成分が多くなり、且つ浴の組成
が不均一となるため、浴管理及び電着塗装管理が困難に
なるので好ましくない。
電着塗料の浴固形分濃度は、8〜20重量%とする必要
がある。好ましくは、10〜18重量%である。固形分
濃度が8重量%未満の場合には、電着塗装時間が極端に
長くなり、又水平上面での電着塗膜に顔料分がふりかか
つて平滑な塗面が得られない。また、20重量%より高
い場合には、塗装により消費されるタンオーバ速度(期
間)が非常に長くなり塗料の貯蔵安定期間を越えるため
塗料の安定性が損われる。
本発明では斯かるエポキシ樹脂系カチオン電着塗料浴中
に、鉄鋼構造物を連続入槽、全没入槽等により浸漬す
る。
浴中に全没後の初期印加電圧は、初期に大電流が流れる
危険を防止するため100V以下とする必要がある。ま
た、昇圧は50〜200V/分、好ましくは50〜15
0V/分の割合で行なう必要がある。昇圧割合が50V
/分より低い場合には、得られる水平上面部の塗膜の防
食性が著しく低下する。また、200V/分より高い場
合には、初期に大電流が流れるため危険である。
本発明の電着塗装では、各浴濃度における適用電圧を浴
固形分濃度(重量%)を横軸に、適用電圧(V)を縦軸
にとつた場合、(8,200)、(8,380)、(2
0,160)及び(20,340)の4点を直線で結ん
だ四辺形に囲まれる範囲とする必要がある。電圧が
(8,200)及び(20,160)の2点を結んだ直
線より低い場合は電着時間が長くなり、水平面上の電着
膜に顔料分がふりかかり平滑な面が得られず、更に超厚
膜が得られない。一方電圧が(8,380)及び(2
0,340)の2点を結んだ直線を越えるとピンホール
が多く、塗膜の平滑性が著しく悪くなり、塗膜の防食性
が低下し、場合によつては塗膜が破壊されることもあ
る。
電着時間は、10〜50分とする必要がある。電着時間
が10分より短い場合は、塗膜中にピンホールが生じた
り、塗膜の平滑性が著しく悪くなり塗膜の防食性が低下
し、場合によつては所定の超厚膜が得られない。一方電
着時間が50分より長い場合は水平面上の電着膜に顔料
分がふりかかり平滑な塗膜が得られず、又長時間電着す
ると水の分解反応等の電着以外の副反応に電力が多く消
費される欠点がある。
上述の各条件に従い電着塗装後、被塗物を浴より引きあ
げて焼付乾燥することにより通常80〜150μ程度と
いう超厚膜が形成される。
焼付乾燥前に、必要に応じてセツテイングを行つてもよ
く、セツテイングの際、通風機、低温乾燥機による予備
加熱を行つて電着塗膜中の揮発性成分の蒸発を促進させ
てもよい。また、必要に応じてセツテイング前にリンス
工程に供して洗浄してもよい。
本発明における焼付乾燥処理の条件としては、従来公知
の条件を広く採用できるが、好ましくは電着塗膜のレベ
リングを良くするため除々に昇温せしめ、150〜19
0℃程度で20〜60分間程度の範囲で実施するのがよ
い。
このようにして得られた被覆物を色づけしたい場合とか
更に長期耐久性を望む場合等は、必要に応じて上塗り塗
装することもできる。
発明の効果 本発明の防食被覆方法によれば、下記の如き顕著な効果
が奏される。
(1)従来の鋼板等に行なわれていた電着塗装法では電
着時間6分程度、膜厚50μ程度が限度であつたのに対
して、本発明法では特定の電着塗料、特定の浴温度、浴
固形分濃度、初期印加電圧、昇圧割合及び適用電圧を選
択採用し、10〜50分という長時間の電着塗装をする
ことにより、乾燥膜厚で通常80〜150μ程度という
従来得られたことのない超厚膜が得られる。加えて、建
浴後3週間以上経過しても尚極めて良好な電着塗装が行
なえる。
(2)得られる電着塗膜は、特に超厚膜であることによ
り長期に渡つて優れた防食性を示し、且つ付着性、耐衝
撃性等にも優れる。
(3)塗装に際し、高度の熟練者を必要とせず、複雑な
形状部、狭隘部でも塗り残しがなく、一定の均一な超厚
膜防食塗膜が形成でき、且つスプレー塗装のような塗料
の飛散や塗布量を規定の1.5〜2倍とすることによる
ロスがない。
(4)前処理工程、電着塗装工程等の一連の工程を連続
的にすることができるので非常に効率的に塗装でき、且
つ屋内塗装で管理された塗装方法のため、一定品質で所
定の目標膜厚±10μの管理された膜厚が得られ、省力
化、品質管理及び膜厚制御に極めて優れた効力を発揮す
る。
実施例 以下、実施例及び比較例を挙げて本発明を更に詳しく説
明する。尚、各例中の部及び%は、それぞれ重量部及び
重量%を示す。
実施例1 アミン価80でブロツクされたイソシアネート基を有す
るエポキシ系ポリアミノ樹脂ワニス(不揮発分90.9
%のメチルエチルケトン:イソプロピルアルコールが
8:2である混合溶剤の溶解ワニス、関西ペイント
(株)製、「エレクロンNo.9000」ベースレジン)
110部(樹脂固形分として100部)を、不揮発分7
1.4%になるように、第1表に示す1価アルコールA
部とメチルエチルケトン:イソプロピルアルコールが
8:2である混合溶剤(30−A)部との混合物に溶解
し、ヒドロキシル酢酸により、中和当量0.15で部分
中和したワニスに対し、チタン白とシリカを体積濃度で
7%になるような割合で配合し、ペブルミルで20時間
分散したものを水中に攪拌しながら添加し、不揮発分4
0%のエポキシ樹脂系カチオン電着塗料を製造した。
この塗料に脱イオン水を加え、浴固形分を後記第1表に
示す濃度(重量%)にして50トン電着浴に建浴した。
シヨツトブラストの表面処理を行なつた鋼製モデルブロ
ツク(表面積、100m)を極面積対被塗物面積の比
を1:1とし電着塗装を行なつた。初期印加電圧は50
Vで、その他の電着塗装条件は後記第1表に示す条件で
行なつた。
尚、電着塗装するモデルブロツクには、70×150×
3.2mmのシヨツトブラスト板及び70×150×1mm
の軟鋼板を電導線(銅線)で連結させ電着塗装し、この
ものを各試験に供した。軟鋼板は乾燥膜厚の測定に使用
し、その他の試験にはシヨツトブラスト板を用いた。
上記で形成された電着塗膜は、室内セツテイングを10
分間及び予備加熱を100℃で10分間行なつた後、昇
温し160℃で30分間加熱硬化させた。
実施例2〜7及び比較例1〜8 実施例1と同様にして調製したカチオン電着塗料を用
い、電着塗装条件の初期印加電圧は実施例1と同じで、
その他は第1表に示す条件で、実施例1と同様にして電
着塗装を行ない、加熱硬化を行なつた。
次に、各実施例及び各比較例により防食被覆された塗膜
の性能を下記試験法により調べた。尚、(3)〜(6)
の試験は、すべて水平上部のシヨツトブラスト板を用い
て行なつた。
(1)乾燥膜厚 Kett膜厚計ModelL−2で調べた。
(2)塗面状態 垂直部と水平上部に分け下記基準により塗膜の外観を評
価した。
評価 塗膜外観 ◎…非常に良好、 ○…良好、 △…平滑性に欠けたり部分的に クレーターを認める、 ×…非常に悪い。
(3)付着性 ナイフカツターで素地に達するまでクロスカツトを入
れ、その後テープテストを行なつた。
評価基準は下記の通りである。
評価 塗膜外観 ◎…全く異常なし、 ○…カツト部に沿つてわずかに剥離あり、 △…剥離が著しい、 ×…全面剥離。
(4)耐衝撃性 ガードナ衝撃試験器を用いて、1kgの加重で100cm落
下させ、衝撃部の塗膜外観を下記基準で評価した。
評価 塗膜外観 ◎…全く異常なし、 ○…剥離がほとんど認められない、 △…衝撃部周辺の塗膜が剥離しその径5mm未満、 ×…剥離の径が5mm以上。
(5)鉛筆硬度 JIS K5400の6.14に従つて調べた。
(6)防食性 海水浸漬により調べた。
(イ)海水浸漬 塗膜表面にナイフカツターで垂直に1本素地に達するま
でカツトを入れ、40℃の3%食塩水に3ケ月間浸漬
し、カツト部及び一般部の塗膜のフクレを観察し、下記
基準で評価した。
評価 塗膜のフクレ状態 ◎…全く異常なし、 ○…わずかにフクレが認められる、 △…フクレが多い、 ×…全面にフクレが密集。
(ロ)海水浸入後の付着性 40℃の3%食塩水に3ケ月間浸漬し引き上げ1日後、
一般部の個所にクロスカツトを入れセロテープ付着試験
を行ない、下記基準で評価した。
評価 剥離状態 ◎…異常なし、 ○…カツト部に沿つてわずかに剥離、 △…剥離が著しい、 ×…全面剥離。
各試験結果を第2表に示す。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】分子量130〜200のアルカノール及び
    分子量110〜200のエーテルアルコールの少なくと
    も1種である1価アルコールを、樹脂固形分100重量
    部に対して10〜30重量部含有するエポキシ樹脂系カ
    チオン電着塗料を用い、浴固形分濃度8〜20重量%と
    した電着浴中に鉄鋼構造物を浸漬した後、初期印加電圧
    を100V以下として通電を開始し50〜200V/分
    の割合で昇圧せしめ、浴固形分濃度(重量%)を横軸
    に、適用電圧(V)を縦軸にとつた場合(8,20
    0)、(8,380)、(20,160)及び(20,
    340)の4点を直線で結んだ四辺形に囲まれる範囲の
    適用電圧下で、10〜50分を要して電着塗装し、つい
    で浴より引きあげて焼付乾燥することにより超厚膜を形
    成することを特徴とする鉄鋼構造物の防食被覆方法。
JP29857885A 1985-12-27 1985-12-27 鉄鋼構造物の防食被覆方法 Expired - Lifetime JPH0633509B2 (ja)

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