JPH063332A - 溶接部の欠陥判別方法 - Google Patents

溶接部の欠陥判別方法

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JPH063332A
JPH063332A JP4187684A JP18768492A JPH063332A JP H063332 A JPH063332 A JP H063332A JP 4187684 A JP4187684 A JP 4187684A JP 18768492 A JP18768492 A JP 18768492A JP H063332 A JPH063332 A JP H063332A
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JP
Japan
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defect
ultrasonic
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apparent
degrees
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JP4187684A
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English (en)
Inventor
Michihiro Namura
道弘 名村
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IHI Corp
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IHI Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 突合せ溶接部の欠陥の有無のみならず、欠陥
の形状、傾きといった性状をも判別し得るようにする。 【構成】 パルス反射式超音波探傷検査により突合せ溶
接部6の欠陥7が検出されたら、該欠陥7に対する超音
波5の入射角度を変えて超音波断層探傷検査を行い、該
超音波断層探傷検査により得られた超音波の入射角度と
該入射角度に対応した反射エコーの強さから欠陥7の偏
平率、見掛けの傾き、見掛けの対称性、反射エコーの最
大の強さと最小の強さの差を求め、その結果から欠陥7
の形状、傾き等の性状を判別する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、溶接部の欠陥判別方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ボイラ等の溶接構造物においては、突合
せ溶接部にピンホール等の欠陥が存在すると、欠陥を含
む部分の強度が低下して継手性能に影響を及ぼす。この
ため、従来から上記突合せ溶接部の欠陥の有無を検査す
べく超音波探傷検査が行われている。
【0003】而して、斯かる超音波探傷検査は、パルス
反射式超音波探傷により次のような手順により行ってい
る。すなわち図6に示すように、例えば鋼板1上に2個
の超音波探触子2,3を配設し、一方の超音波探触子2
の振動子4から超音波5を鋼板1の突合せ溶接部6の検
査箇所に向けて送信し、検査箇所にピンホール等の欠陥
7がある場合には、該欠陥7で反射した超音波を反射エ
コー8として他方の超音波探触子3の振動子9により受
信し、受信した反射エコー8を図7に示すように、超音
波探傷器のブラウン管10に波形11として表示し、こ
の波形11を観察することにより欠陥7の有無を判別し
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
溶接部の欠陥判別方法にあっては、波形11を観察する
ことにより、欠陥7の有無は判別できるが、欠陥7の形
状、傾き(方向性)等の性状については、熟練した技術
者が判別した場合でも信頼性の高い判別を行うのは困難
であるという問題があった。
【0005】本発明は、上述の実情に鑑み、欠陥の有無
のみではなく、形状、傾き等の性状についても信頼性の
高い判別を行い得るようにすることを目的としてなした
ものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、超音波の入射
角度を所定の角度として行った超音波探傷検査により溶
接部の欠陥が検出されたら、該欠陥に対する超音波の入
射角度を順次変えて超音波断層探傷検査を行い、該超音
波断層探傷検査により得られた超音波の入射角度と該入
射角度に対応した反射エコーの強さから欠陥の見掛けの
偏平率、見掛けの傾き、見掛けの対称性、最大の反射エ
コーの強さと最小の反射エコーの強さの差のうち少くと
も何れかひとつを求め、その結果から少くとも欠陥の形
状を判別するものである。
【0007】
【作用】超音波の入射角度を所定の角度として行った超
音波探傷検査により溶接部の欠陥が検出されたら、欠陥
に対する超音波の入射角度を順次変えて超音波断層探傷
検査を行い、その結果から欠陥の見掛けの偏平率、見掛
けの傾き、見掛けの対称性、最大の反射エコーの強さと
最小の反射エコーの強さの差のうち少くとも何れかひと
つを求め、その結果から少くとも欠陥の形状が球形状欠
陥か、平板状欠陥か、両者の中間の形状の欠陥かを判別
することができるため、信頼性の高い欠陥の検出が可能
となる。
【0008】
【実施例】以下、本発明の実施例を添付図面を参照しつ
つ説明する。
【0009】I)欠陥のパルス反射式超音波探傷検査 本発明の実施例においては、先ず、図6及び図7に示す
ように、超音波5の入射角度を所定の角度としてパルス
反射式超音波探傷検査により欠陥7の有無を検査し、欠
陥7がある場合には、以下に述べるような検査及び判別
を行う。なお、超音波探傷検査装置は従来から用いられ
ている一般的な装置を使用する。
【0010】II)欠陥の超音波断層探傷装置 超音波断層探傷検査は、図1に示すように突合せ溶接部
6の欠陥7に対して超音波5の入射角度を変えて種々の
角度から超音波5を入射させ、欠陥7で反射して来た反
射エコーの強さを超音波探傷器で読み取り、図2に示す
ような円グラフに反射エコーの強さと方向を表示する。
これを超音波断層探傷検査という。本実施例においては
超音波5は欠陥7に対して約10度〜20度の間隔で入
射させている。なお、入射角度とは図1において欠陥7
を基準として欠陥7を通る垂線に対してなす角度とい
い、時計方向に順次大きくなるよう定められている。
【0011】III)検出した欠陥の性状の判別
【0012】i)欠陥の見掛けの偏平率による場合
【0013】II)で行った超音波断層探傷検査の結果
を示す図2の円グラフを基に、強さが最大の反射エコー
が生じた超音波の入射角度θ1(225度)における反
射エコーの強さH1、及び入射角度θ1に対して90度間
隔での各入射角度θ2(315度)、θ3(45度)、θ
4(135度)における反射エコーの強さH2、H3、H4
を求め、各入射角度θ1の前後における入射角度θ
1a(240度)、θ1b(210度),θ2a(345
度)、θ2b(315度),θ3a(60度),θ3b(30
度),θ4a(150度),θ4b(120度)の各反射エ
コーの強さH1a、H1b,H2a、H2b,H3a、H3b
4a、H4bを求め、各入射角度θ1,θ2,θ3,θ4にお
ける反射エコーの強さH1,H2,H3,H4に前後の入射
角度θ1a、θ1b,θ2a、θ2b,θ3a、θ3b,θ4a、θ4b
における反射エコーの強さH1a、H1b,H2a、H 2b,H
3a、H3b,H4a、H4bを加算して平均化し、平均値MH1
=(H1+H1a+H1b)/3,MH2=(H2+H2a
2b)/3,MH3=(H3+H3a+H3b)/3,MH4
(H4+H4a+H4b)/3を求める。
【0014】求められた平均値MH1,MH2,MH3,MH4
のうち例えば最大値がMH1の場合、入射角度θ1に対し
て180度位相のずれた入射角度θ3の位置における平
均値M H3と、入射角度θ3に対し直交する入射角度θ2
θ4における平均値MH2,MH4(例えばMH2>MH4)の
うち大きい方の平均値MH2とから、見掛けの偏平率Rは R=MH3/MH2…(i) により算出される。
【0015】見掛けの偏平率Rを求めることにより、欠
陥7が平板状欠陥か或いは球形状欠陥かを判別すること
ができる。実験によれば平板状欠陥はR≧3.0、球形
状欠陥はR<1.5、両者の中間的欠陥は1.5≦R<
3.0であった。
【0016】ii)欠陥の見掛けの傾きによる場合
【0017】II)で行った超音波断層探傷検査の結
果、反射エコーの最大の強さが得られた入射角度がθで
あった場合、見掛けの傾きβは、 β=90−θ…(ii) により算出される。(ii)式によるのは、欠陥の傾き
は断層探傷検査の結果において、最大の反射エコーの強
さが得られた入射角度に対し直角方向に傾いているため
である。
【0018】例えば、図2に示すように、反射エコーの
最大の強さが得られた入射角度がθ=θ1=225度の
場合、β=90−225=−135度となり、これは、
図3に示すように、欠陥7が欠陥7を基準として反時計
方向へ135度傾いていることを示す。
【0019】突合せ溶接部における欠陥の傾きは、継手
性能に影響を与え、欠陥の性状を判別するうえで重要な
因子である。傾きの存在する欠陥は平板状欠陥であり、
傾きを現わさない欠陥は球状欠陥である。
【0020】iii)欠陥の見掛けの対称性による場合
【0021】II)で行った超音波断層探傷検査の結果
を270度〜0度(又は180度〜270度)の区間と
0度〜90度(又は90度〜180度)の区間に分け、
夫々の区間で得られた反射エコーの強さにおける入射角
度がθA,θBである場合、図4に示すように、超音波探
触子2が同一面に位置する場合には、欠陥7の見掛けの
対称性αは、 α=θA+θB…(iii) により算出され、図5に示すように、超音波探触子2が
同一面ではない面に位置する場合には、欠陥7の見掛け
の対称性αは、 α=180−|θA−θB|…(iv) により算出される。
【0022】例えば、図2に示すように、270度〜0
度の区間で反射エコーの最大の強さが得られた入射角度
θ1=θAを330度、0度〜90度の区間で反射エコー
の最大の強さが得られた入射角度θ2=θ3を45度とす
ると、(iii)式によればα=330度+45度=3
75度=15度となる。
【0023】見掛けの対称性αは、欠陥の形状、ふくら
みを表わすものであり、欠陥の性状判別に重要な因子で
ある。而して、見掛けの対称性αが180度に近い程、
欠陥面が密着した鋭利な平板状欠陥となり、見掛けの対
称性が零に近い程すなわち対称性のないもの程、ふくら
みのある球形状欠陥と推定され、上述のようにα=15
度の場合は、球形状に近い欠陥である。欠陥は実験によ
れば、150度<α<180度の範囲では、平板状欠陥
であり、α≒0では球形状欠陥となり、0<α<15度
゜では両者の中間的欠陥となる。
【0024】IV)反射エコー最大の強さと最小の強さ
の差による場合
【0025】差ΔHは、II)で行った超音波断層探傷
検査の結果から反射エコー最大の強さHmax.と反射エコ
ーの最小の強さHmin.を基に、 ΔH=|Hmax.|+ |Hmin.|…(v) により算出される。
【0026】差ΔHは平板状欠陥では、大きく、球形状
欠陥では小さくなるから、欠陥性状判別状重要である。
【0027】実験によれば、ΔH≧20dBの場合は平
板状欠陥、ΔH<12dBの場合は球形状欠陥、12d
B≦ΔH<20dBの場合は両者の中間的欠陥となる。
【0028】超音波断層探傷検査により得られたデータ
から欠陥の見掛けの見掛けの偏平率R、見掛けの傾き
β、見掛けの対称性α、差ΔHを算出したら、その結果
を基に図6等に示す突合せ溶接部6の等級分類及び合否
の判定を行う。見掛けの偏平率R、見掛けの傾きβ、見
掛けの対称性αの算出及び突合せ溶接部6の等級分類、
合否の判定は、超音波探傷器にパソコン等の演算処理装
置を内蔵させておき、演算処理装置により自動的に行う
ようにするのが望ましい。
【0029】なお、本発明の実施例においては、超音波
探傷検査を行うに際し、欠陥に対する超音波の入射角度
を0〜360度の範囲で順次変化させる場合について説
明したが、0〜180度の範囲で入射角度を変化させる
ようにしても実施可能であること、管の突合せ溶接部に
対して適用することもできること、その他、本発明の要
旨を逸脱しない範囲内で種々変更を加え得ること、等は
勿論である。
【0030】
【発明の効果】本発明の溶接部の欠陥判別方法によれ
ば、突合せ溶接部の欠陥の有無のみならず、欠陥の形
状、傾き等の性状をも容易且つ正確に判別することがで
きるという優れた効果を奏し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の溶接部の欠陥判別方法において超音波
断層探傷検査を行う場合の欠陥と超音波の入射角度との
関係を示す側面図である。
【図2】円周方向へ超音波の入射角度をとり径方向へ反
射エコーの強さをとって超音波断層探傷検査の結果を示
す円グラフである。
【図3】本発明の溶接部の欠陥判別方法において超音波
断層探傷検査の結果から欠陥の見掛けの傾きを求める原
理を示す側面図である。
【図4】本発明の溶接部の欠陥判別方法において超音波
探触子が同一面の場合の超音波断層探傷検査の結果から
欠陥の見掛けの対称性を求める原理を示す側面図であ
る。
【図5】本発明の溶接部の欠陥判別方法において超音波
探触子が同一面でない場合の断層探傷検査の結果から欠
陥の見掛けの対称性を求める原理を示す側面図である。
【図6】従来の溶接部の欠陥判別方法において超音波探
傷検査方法を行う場合の原理を示す側面図である。
【図7】図6の方法により得られた反射エコーを示すグ
ラフである。
【符号の説明】
5 超音波 6 突合せ溶接部(溶接部) 7 欠陥 8 反射エコー θ1,θ2,θ3,θ4 入射角度 θ1a,θ1b,θ2a,θ2b,θ3a,θ3b,θ4a,θ4b
入射角度 θ,θA,θB 入射角度 H1,H2,H3,H4 反射エコーの強さ H1a,H1b,H2a,H2b,H3a,H3b,H4a,H4b
反射エコーの強さ R 見掛けの偏平率 β 見掛けの傾き α 見掛けの対称性 Hmax. 反射エコーの最大の強さ Hmin. 反射エコーの最小の強さ ΔH 差

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 超音波の入射角度を所定の角度として行
    った超音波探傷検査により溶接部の欠陥が検出された
    ら、該欠陥に対する超音波の入射角度を順次変えて超音
    波断層探傷検査を行い、該超音波断層探傷検査により得
    られた超音波の入射角度と該入射角度に対応した反射エ
    コーの強さから欠陥の見掛けの偏平率、見掛けの傾き、
    見掛けの対称性、最大の反射エコーの強さと最小の反射
    エコーの強さの差のうち少くとも何れかひとつを求め、
    その結果から少くとも欠陥の形状を判別することを特徴
    とする溶接部の欠陥判別方法。
JP4187684A 1992-06-22 1992-06-22 溶接部の欠陥判別方法 Pending JPH063332A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008039622A (ja) * 2006-08-08 2008-02-21 Hitachi Ltd 原子炉圧力容器の超音波検査方法及び装置

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008039622A (ja) * 2006-08-08 2008-02-21 Hitachi Ltd 原子炉圧力容器の超音波検査方法及び装置

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