JPH06331124A - クリンカホッパのスルースゲート装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ゲート本体の開閉を常に円滑に行うことがで
き、ボイラの運転に支障をきたすことのないクリンカホ
ッパのスルースゲート装置を提供する。 【構成】 クリンカホッパ２下部に形成されたクリンカ
排出口４をスライド開閉するゲート本体６と、該ゲート
本体６のスライド方向と平行に配設されたガイドレール
７に沿って転動するよう前記ゲート本体６に取り付けら
れたローラ８とを備えたクリンカホッパ２のスルースゲ
ート装置３において、ガイドレール７とローラ８との間
に洗浄水を噴射するスプレノズル１０を備える。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、クリンカホッパのスル
ースゲート装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】一般に、石炭焚ボイラ等のボイラにおい
ては、微粉炭等の燃料の燃焼によって生成される灰が塊
状となった、いわゆるクリンカが生じる。

【０００３】このため、図３に示される如く、ボイラ１
の下側には、クリンカを受けるためのクリンカホッパ２
が設置されており、該クリンカホッパ２内には水と一緒
にクリンカが貯留され、該水と一緒に貯留されたクリン
カは定期的にスルースゲート装置３から外部へ排出され
る。

【０００４】前記スルースゲート装置３は、図４〜図６
に示されるように、クリンカホッパ２下部に形成された
クリンカ排出口４を覆うようにエンクロジャ５を設け、
該エンクロジャ５内に前記クリンカ排出口４をスライド
開閉するゲート本体６を設け、該ゲート本体６のスライ
ド方向と平行に配設されたガイドレール７に沿って転動
するローラ８を前記ゲート本体６に取り付け、前記エン
クロジャ５の外部に前記ゲート本体６を開閉駆動するた
めのシリンダ等の駆動装置９を設けてなる構成を有して
いる。

【０００５】前記クリンカホッパ２内に水と一緒に貯留
されたクリンカを排出する際には、図４に示される状態
から、駆動装置９の駆動により、ローラ８をガイドレー
ル７に沿って転動させつつゲート本体６を上方へスライ
ドさせ、クリンカ排出口４を開放し、クリンカの排出が
完了したら前記ゲート本体６を再び閉鎖するようにして
いる。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
如きクリンカホッパ２のスルースゲート装置３では、ク
リンカ排出口４の開放時にエンクロジャ５内がクリンカ
と水で満たされることから、ガイドレール７とローラ８
との間にクリンカが噛み込んでしまい、ゲート本体６を
開閉することができなくなることがあり、このような場
合、ボイラ１を停止せざるを得ず、運転に支障をきたし
ていた。

【０００７】本発明は、斯かる実情に鑑み、ゲート本体
の開閉を常に円滑に行うことができ、ボイラの運転に支
障をきたすことのないクリンカホッパのスルースゲート
装置を提供しようとするものである。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本発明は、クリンカホッ
パ下部に形成されたクリンカ排出口をスライド開閉する
ゲート本体と、該ゲート本体のスライド方向と平行に配
設されたガイドレールに沿って転動するよう前記ゲート
本体に取り付けられたローラとを備えたクリンカホッパ
のスルースゲート装置において、ガイドレールとローラ
との間に洗浄水を噴射するスプレノズルを備えたもので
ある。

【０００９】

【作用】従って、ローラをガイドレールに沿って転動さ
せつつゲート本体を開く方向へスライドさせ、クリンカ
排出口を開放すると、クリンカホッパ内に水と一緒に貯
留されたクリンカが外部へ排出される。

【００１０】前記クリンカの排出が完了すると、スプレ
ノズルからガイドレールとローラとの間に洗浄水が噴射
され、該ガイドレールとローラに付着したクリンカが洗
い流される。

【００１１】この後、前記ローラをガイドレールに沿っ
て転動させつつゲート本体を閉じる方向へスライドさ
せ、クリンカ排出口を再び閉鎖するが、前記クリンカの
排出時にガイドレールとローラに付着していたクリンカ
は洗浄水によって洗い流されているため、ガイドレール
とローラとの間にクリンカが噛み込んでゲート本体が開
閉できなくなってしまうようなことがなくなる。

【００１２】

【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ説
明する。

【００１３】図１及び図２は本発明の一実施例であっ
て、図中、図３〜図６と同一の符号を付した部分は同一
物を表わしており、基本的な構成は図３〜図６に示す従
来のものと同様であるが、本実施例の特徴とするところ
は、図１及び図２に示す如く、ガイドレール７とローラ
８との間に洗浄水を噴射するスプレノズル１０をエンク
ロジャ５内に配備した点にある。

【００１４】前記スプレノズル１０は、エンクロジャ５
外部から該エンクロジャ５を貫通してその内部に延びる
給水配管１１に接続されている。

【００１５】図１に示される状態から、駆動装置９の駆
動により、ローラ８をガイドレール７に沿って転動させ
つつゲート本体６を上方へスライドさせ、クリンカ排出
口４を開放すると、クリンカホッパ２内に水と一緒に貯
留されたクリンカがエンクロジャ５内に流出しながら外
部へ排出される。

【００１６】前記クリンカの排出が完了すると、スプレ
ノズル１０からガイドレール７とローラ８との間に洗浄
水が噴射され、該ガイドレール７とローラ８に付着した
クリンカが洗い流される。

【００１７】この後、前記駆動装置９の駆動により、ロ
ーラ８をガイドレール７に沿って転動させつつゲート本
体６を下方へスライドさせ、クリンカ排出口４を再び閉
鎖するが、前記クリンカの排出時にガイドレール７とロ
ーラ８に付着していたクリンカは洗浄水によって洗い流
されているため、ガイドレール７とローラ８との間にク
リンカが噛み込んでゲート本体６が開閉できなくなって
しまうようなことがなくなる。

【００１８】こうして、ゲート本体６の開閉を常に円滑
に行うことが可能となり、ボイラ１の運転に支障をきた
すことを防止できる。

【００１９】尚、本発明のクリンカホッパのスルースゲ
ート装置は、上述の実施例にのみ限定されるものではな
く、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更
を加え得ることは勿論である。

【００２０】

【発明の効果】以上、説明したように本発明のクリンカ
ホッパのスルースゲート装置によれば、ゲート本体の開
閉を常に円滑に行うことができ、ボイラの運転に支障を
きたすことを防止し得るという優れた効果を奏し得る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例の側断面図である。

【図２】図１のＩＩ−ＩＩ断面図である。

【図３】一般的なクリンカホッパの全体概要側面図であ
る。

【図４】図３のＩＶ部拡大断面図である。

【図５】図４のＶ−Ｖ断面図である。

【図６】図５のＶＩ−ＶＩ断面図である。

【符号の説明】

２ クリンカホッパ ３ スルースゲート装置 ４ クリンカ排出口 ６ ゲート本体 ７ ガイドレール ８ ローラ １０ スプレノズル

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 クリンカホッパ下部に形成されたクリン
   カ排出口をスライド開閉するゲート本体と、該ゲート本
   体のスライド方向と平行に配設されたガイドレールに沿
   って転動するよう前記ゲート本体に取り付けられたロー
   ラとを備えたクリンカホッパのスルースゲート装置にお
   いて、ガイドレールとローラとの間に洗浄水を噴射する
   スプレノズルを備えたことを特徴とするクリンカホッパ
   のスルースゲート装置。