JPH063305B2 - 空調機における湿度調整方法および装置 - Google Patents

空調機における湿度調整方法および装置

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JPH063305B2
JPH063305B2 JP18736488A JP18736488A JPH063305B2 JP H063305 B2 JPH063305 B2 JP H063305B2 JP 18736488 A JP18736488 A JP 18736488A JP 18736488 A JP18736488 A JP 18736488A JP H063305 B2 JPH063305 B2 JP H063305B2
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humidity
air
humidification
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幸夫 周防
秀美 泡田
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は湿度調整方法とその装置に関するものである。
更に詳しくは、天然繊維,合成繊維などの糸条に加撚・
延伸・加熱・捲縮などの後処理加工を施す繊維工場等、
特に高い湿度を必要とする室に対して空調を施す場合に
用いる方法およびその装置であって、湿度調節に要する
用役コストを最小限とするべく改良を加えた空調機にお
ける湿度調整方法とその装置に関するものである。
(従来の技術) 上記の如き室に対する従来の湿度調整方法としては、特
公昭57−40412号公報に開示されているごとく次
のような方法が代表例として挙げられる。即ち、空調機
の出口に設けた湿度検知手段により送気の湿度を測定し
予め設定した所定値と比較すると共に、湿度の過不足に
応じてエアワッシャを湿度調節方法のベースとして使用
し、その最大飽和効率までの加湿を施しても湿度不足の
場合、あるいは湿度の微妙な調節を必要とする場合は、
更に蒸気加湿器を利用して蒸気加湿を行う方法である。
また、空調機に新鮮な外気を取り入れ、汚れた空気を屋
外へ排出し、外気の有する冷熱及び水分を積極的に利用
し、かつ外気の取り入れ量(室内からの還気と取り入れ
外気との混合比率)を外気の温湿度状況に応じて、適宜
制御する方法も用いられている。
(発明が解決しようとする問題点) エアワッシャで加湿する方法では、その飽和効率までの
加湿しか行なえず、要求される相対湿度が高い場合には
湿度の微妙な調節は困難である。一方、蒸気加湿器で加
湿する方法では、加湿効率が高く、制御する場合の応答
も速く微妙な湿度調節が可能ではあるが、蒸気コストが
高く、且つ加湿と同時に空気のエンタルピ上昇を伴うの
で、その分に相当する冷房負荷が増加する等の欠点があ
る。
また、空調機に新鮮な外気を取り入れるようにした方法
においては、取り入れる外気の湿度が年間を通じ季節的
にも変動するため、湿度調節手段の加湿能力は、非常に
小さい能力で十分な時と、かなり大きな能力を必要とす
る時で、相当量の変動があり、この変動量を効率的に制
御し、なおかつ低コストで実現する方法として適切なも
のがなかった。
本発明は従来の湿度調整方法が備えるこの様な欠点の解
消を目的とするものである。
(問題点を解決するための手段) 本発明は上記目的を達成するために次の構成を備えてい
る。即ち、制御対象室からの還気をエアワッシャと冷却
器と蒸気加湿器を有する空調機に通して所定湿度に調節
しこれを再び前記制御対象室へ供給せしめる湿度調整方
法において、前記空調機の出口に設けた湿度検知手段に
より送気の湿度を測定し予め設定した所定値と比較する
と共に、湿度の過不足に応じてエアワッシャを湿度調節
方法のベースとして使用し、前記エアワッシャの最大飽
和効率までの加湿を施しても湿度不足の場合は、蒸気加
湿器の前段に複数個並列に設置した圧縮空気利用のスプ
レーノズルを使用して水噴霧による加湿を行い、更に前
記スプレーノズルによる水噴霧加湿を最大限に施しても
なお湿度不足の場合には、蒸気加湿を利用して蒸気加湿
を行う空調機における湿度調整方法を第1の要旨とす
る。また制御対象室からの還気をエアワッシャと冷却器
と蒸気加湿器を有する空調機に通して所定湿度に調節し
これを再び前記制御対象室へ供給せしめる湿度調整方法
を実施する際に用いる装置であって、前記蒸気加湿器の
前段に複数個並列に設置した圧縮空気利用のスプレーノ
ズルと、前記空調機の出口に設けた湿度検知手段と、該
湿度検知手段が測定した湿度と予め設定された目標値と
を比較して湿度調節用の制御出力を演算する総合湿度調
節器と、該総合湿度調節器を介して前記湿度検知手段と
連結し且つ総合湿度調節器からの制御出力の第1段階
(制御出力:小)で作動するエアワッシャ制御手段と、
同じく総合湿度調節器を介して前記湿度検知手段と連結
し且つ総合湿度調節器からの制御出力の第2段階(制御
出力:中)で作動するスプレー加湿制御手段と、同じく
総合湿度調節器を介して前記湿度検知手段と連結し且つ
総合湿度調節器からの制御出力の最終段階(制御出力:
大)で作動する蒸気加湿制御手段とを備えた空調機にお
ける湿度調整装置を第2の要旨とする。
(作用) 本発明の湿度調整方法にあっては以下の作用を有する。
すなわち、予め設定した湿度となるようエアワッシャの
ポンプ回転数をモータ可変速制御装置で制御し湿度の調
節を行う。さらに可変速駆動方式のポンプ回転数が上限
設定値となってもなお目標とする湿度に満たない場合
は、圧縮空気利用のスプレーノズルで湿度調節を行う。
このスプレーノズルは1個〜複数個を1つのグループと
し、そのグループとする単位ごとに数量を加減すること
で湿度の調節を行うものである。スプレーノズルによる
水噴霧を最大限に発揮(つまり全ノズルを使用)しても
なお目標とする湿度に満たない場合は、更に蒸気加湿で
湿度の調節を行う。
この様に空調機においてコストの低い湿度調節方法から
順次使用する制御方法を採ったことにより、目的(目
標)とする湿度を最も低コストで得ることができ、省エ
ネルギ空調(湿度調整)が可能となる。以下図面に示す
実施例により本発明を具体的に説明する。
(実施例) 実施装置の概略を示す第1図に於いて、(A)は空調機、
(B)は制御対象室である合繊工場の糸条処理室を示して
いる。
前記空調機(A),制御対象室(B)の両者は送気ダクト(1
9),還気ダクト(20)を介して連結し、送気(SA)及
び還気(RA)を循環せしめる経路を形成している。ま
た、外気(OA)を取り入れる経路と取り入れ外気量と同
量の排気(EA)を行う経路とを併設している。
前記空調機(A)内には、還気ダクト(20)側よりエアワ
ッシャ(1),冷却器(4),加熱器(5),二流体式ノズル
(圧縮空気利用のスプレーノズル)(6),蒸気加湿器(8)
が順次配列されており、前記エアワッシャ(1)はそのシ
ャワー量を制御するポンプ(2)に連結し、一方該ポンプ
(2)に連結したポンプモータ(3)は、モータ可変速制御装
置(14)及び総合湿度調節器(11)を介して空調機(A)
の出口に設けた湿度検知手段である湿度センサー(18)
に連結している。
次に、二流体式ノズル(6)は適度な圧力を有する水(1
6)と、圧縮空気(17)とを利用するものであって、該
圧縮空気(17)の供給ライン上には電磁弁(7)が設置さ
れ、該電磁弁(7)はノズル個数調節器(13)及び総合湿
度調節器(11)を介して前記湿度センサー(18)に連結
している。
更に、蒸気加湿器(8)は蒸気調節弁(9)を介して蒸気供給
源(15)と連結し、蒸気調節弁(9)は蒸気加湿調節器(1
2)及び総合湿度調節器(11)を介して前記湿度センサ
ー(18)に連結している。
尚、同図において(10)は送風機であり、前述の空調機
(A)内の各機器の作用を受けて温湿度調整された空気
を、送気(SA)として、制御対象室(B)へ、送気ダクト
(19)を経由して送り込むものである。
ここで前述の総合湿度調節器(11)は、前記湿度センサ
ー(18)が測定した湿度と予め設定された目標値とを比
較して、湿度調節用の制御出力を演算するものである
が、本実施装置では第2図に示すごとくその制御出力を
例えば0%以上35%未満、35%以上70%未満、7
0%以上(100%以下)の3区域に分割し、各出力区域
に対応して予め加湿制御範囲が割り当てられているモー
タ可変速制御装置(14),ノズル個数調節器(13),蒸気
加湿調節器(12)に対して前記制御出力を送り込む構成
としている。しかして前記総合湿度調節器(11)からの
制御出力が35%未満の場合、つまり必要とする加湿量
が少ない場合にはエアワッシャ(1)による湿度調節方式
を選択し、前記エアワッシャ(1)を最大限利用しても湿
度不足の場合には(つまり制御出力が35%以上になれ
ば)圧縮空気利用のスプレーノズルである二流体式ノズ
ル(6)による湿度調節方式を選択し、前記二流体式ノズ
ル(6)を最大限使用してもなお湿度不足の場合には(つ
まり制御出力が70%以上になれば)蒸気加湿器(8)に
よる湿度調節方式を選択するのである。
本発明は上述の如き装置を用いて実施するもので、次に
その実施態様について説明する。
まず制御対象室(B)の空気は還気ダクト(20)を通り空
調機(A)に戻ると、エアワッシャ(1)にてシャワー洗浄さ
れると共にその飽和効率までの範囲で加湿調整される。
この時空調(A)の出口空気つまり送気(SA)の湿度を湿
度センサー(18)が検出し、それを受けて総合湿度調節
器(11)は目標湿度との偏差を演算し、湿度調節用の制
御信号を出力する。
前記総合湿度調節器(11)の制御信号を受けてモータ可
変速制御装置(14)がポンプモータ(3)の回転数を制御
することにより、エアワッシャ(1)のシャワー水量が調
節され、その結果ベースとしての湿度調整の作用を果た
すのである。
次に、前述のエアワッシャ(1)による加湿範囲を越えて
更に高い加湿量が要求される(目標とする湿度設定値に
実際の湿度が到達しない)場合にはポンプモータ(3)の
回転数は上限設定値で制限され、湿度制御はノズル個数
調節器(13)に移り、二流体式ノズル(6)の噴霧個数に
より湿度制御が行われる。二流体式ノズル(6)は噴霧し
た水が容易に蒸発する粒子径となるように、その給水圧
力(例えば0.5k/sm2)と圧縮空気圧力(同4.5kg/cm2
を一定に保つよう調節し、圧縮空気(17)はノズルを閉
塞させないようオイルミストを分離し、フィルターなど
で微細なゴミなどを取除いた清浄な空気を使用する。
また噴霧する水(16)は、ノズルを閉塞させないよう水
に溶存するカルシウム,マグネシウムなどの硬度成分を
除去した軟水又は純水などの不純物の少ない清浄な水を
使用する。
ここで、二流体式ノズル(6)による水の噴霧量の調節
は、二流体式ノズル(6)に供給する給水圧力と圧縮空気
圧力を変化させることにより可能であるが、噴霧した水
(16)が容易に蒸発する最適粒子径とならず、加湿効率
が低下する。
そのため、ノズル個数調節器(13)は総合湿度調節器
(11)からの制御信号に応じ、あらかじめ定められたい
くつかの段階に対して噴霧させるべきノズルの数量及び
担当グループを決めるのである。
二流体式ノズル(6)はノズル個数調節器(13)の出力信
号に対応して開閉する電磁弁(7)により、その作動個数
が加減され、第2図に示すごとくある一定の加湿量の幅
をもってステップ状に湿度を調節する。
この様に加湿量の増減はこの二流体式ノズル(6)の使用
対量を加減することで実現れ、二流体式ノズル(6)は1
個〜複数個からなるグループ単位で連続的に加減使用さ
れ湿度を調節するのである。
更には、二流体式ノズル(6)による加湿範囲を越えて
(つまり二流体式ノズル(6)を全数使用しても)なお高
い加湿量が要求される(目標とする湿度設定値に実際の
湿度が到達しない)場合には蒸気加湿調節器(12)に制
御が移り、蒸気加湿器(8)により噴霧される蒸気量を蒸
気調節弁(9)で調節することにより目標とする湿度が得
られる。
これらの制御方式を組み合わせることにより、かなり大
きな加湿能力を要求される空調機(A)であっても、制御
対象室(B)の湿度に大きな変動を生じさせることなく、
かつ運転コストを最小とする省エネルギー型の湿度調整
方法を提供できる。
尚、本発明は上述の実施例に限定することなく、次のよ
うに種々変形して実施可能である。
まず前記実施例では、制御対象室(B)として繊維工場
等、比較的高い湿度を必要とする室を例にとり説明した
が、本発明はビル空調システム等の人間を対象とした空
調機にも適用可能である。
また前記実施例では、湿度調節手段としてエアワッシャ
(1),二流体式ノズル(6)及び蒸気加湿器(8)の三要素を
組み合わせ利用したが、本発明の基本は、加湿効率及び
制御性が良好でかつ用役コストの安い(二流体式ノズル
(6)利用の)水噴霧による加湿方式を採用したことにあ
り、本発明はこの水噴霧方式を中心にエアワッシャ(1)
あるいは蒸気加湿器(8)のどちらか一方との、合計二要
素の組み合わせによる湿度調整方法および装置、言い換
えるとエアワッシャ(1)あるいは蒸気加湿器(8)のいずれ
か一方が欠けている場合か停止している場合をも包含す
るものである。
更に、エアワッシャ(1)の制御方式として、モータ可変
速制御装置(14)を利用して吐出水量を調節する方式を
採ったが、本発明ではこれに限定することなく、ポンプ
(2)の吐出水量を調節弁等を用いて調節することも可能
である。
(発明の効果) 上述のごとく本発明によれば、空調機において用役コス
トの低い湿度調節方法から順次使用するので、目標とす
る湿度を最も低コストで得ることができ、省エネルギ空
調(湿度調整)が可能となる。また、二流体式ノズル利
用による水噴霧加湿方式を前記湿度調整方法の中にとり
入れた為、結果的には蒸気加湿に用いる蒸気量が減少し
て(蒸気加湿器の作動回数が減少すると共に、作動して
も微調整程度であり蒸気使用量は少ない)、蒸気加湿に
伴うエンタルピ上昇により必然的に発生していた冷房負
荷の増加現象を防止することができ、この意味からも省
エネルギ空調(温度調整)が可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明装置の一実施例を示す説明図、第2図は
本発明に係る湿度調整方法の説明図である。 (A)…空調機、(B)…制御対象室、 (1)…エアワッシャ、(2)…ポンプ、 (3)…ポンプモータ、(4)…冷却器、 (5)…加熱器、(6)…二流体式ノズル、 (7)…電磁弁、(8)…蒸気加湿器、 (9)…蒸気調節弁、(10)…送風機、 (11)…総合湿度調節器、 (12)…蒸気加湿調節器、 (13)…ノズル個数調節器、 (14)…モータ可変速制御装置、 (15)…蒸気供給源、(16)…水、 (17)…圧縮空気、(18)…湿度センサー、 (19)…送気ダクト、(20)…還気ダクト、 (SA)…送気、(RA)…還気、 (OA)…外気、(EA)…排気。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】制御対象室からの還気をエアワッシャと冷
    却器と蒸気加湿器を有する空調機に通して所定湿度に調
    節しこれを再び前記制御対象室へ供給せしめる湿度調整
    方法において、前記空調機の出口に設けた湿度検知手段
    により送気の湿度を測定し予め設定した所定値と比較す
    ると共に、湿度の過不足に応じてエアワッシャを湿度調
    節方法のベースとして使用し、前記エアワッシャの最大
    飽和効率までの加湿を施しても湿度不足の場合は、蒸気
    加湿器の前段に複数個並列に設置した圧縮空気利用のス
    プレーノズルを使用して水噴霧による加湿を行い、更に
    前記スプレーノズルによる水噴霧加湿を最大限に施して
    もなお湿度不足の場合には、蒸気加湿器を利用して蒸気
    加湿を行うことを特徴とする空調機における湿度調整方
    法。
  2. 【請求項2】制御対象室からの還気をエアワッシャと冷
    却器と蒸気加湿器を有する空調機に通して所定湿度に調
    節しこれを再び前記制御対象室へ供給せしめる湿度調整
    方法を実施する際に用いる装置であって、前記蒸気加湿
    器の前段に複数個並列に設置した圧縮空気利用のスプレ
    ーノズルと、前記空調機の出口に設けた湿度検知手段
    と、該湿度検知手段が測定した湿度を予め設定された目
    標値とを比較して湿度調節用の制御出力を演算する総合
    湿度調節器と、該総合湿度調節器を介して前記湿度検知
    手段と連結し且つ総合湿度調節器からの制御出力の第1
    段階(制御出力:小)で作動するエアワッシャ制御手段
    と、同じく総合湿度調節器を介して前記湿度検知手段と
    連結し且つ総合湿度調節器からの制御出力の第2段階
    (制御出力:中)で作動するスプレー加湿制御手段と、
    同じく総合湿度調節器を介して前記湿度検知手段と連結
    し且つ総合湿度調節器からの制御出力の最終段階(制御
    出力:大)で作動する蒸気加湿制御手段とを備えたこと
    を特徴とする空調機における湿度調整装置。
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