JPH06330199A - アルミニウム及びアルミニウム合金溶湯の脱ガス法及びその装置 - Google Patents
アルミニウム及びアルミニウム合金溶湯の脱ガス法及びその装置Info
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- JPH06330199A JPH06330199A JP34335193A JP34335193A JPH06330199A JP H06330199 A JPH06330199 A JP H06330199A JP 34335193 A JP34335193 A JP 34335193A JP 34335193 A JP34335193 A JP 34335193A JP H06330199 A JPH06330199 A JP H06330199A
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- Manufacture And Refinement Of Metals (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【構成】 アルミニウム又はアルミニウム合金溶湯中に
処理ガスを吹き込んで脱ガス処理を行う。処理ガスを処
理ガス通路11を有する回転シャフト10下部から溶湯
中に吹き込み、この処理ガス気泡を、回転シャフト又は
該シャフトが有する回転体に設けた棒状体8の回転によ
り微細化する、脱ガス方法と処理装置である。 【効果】 アルミニウム又はアルミニウム合金溶湯の脱
ガス処理において、ガス気泡を均一微細化して脱ガス効
率を高め、かつ、ローターの回転による溶湯表面のくぼ
みを抑制し、溶湯合金中への不純物、介在物の混入、酸
化物の発生、巻込みを低減し、アルミニウム又はアルミ
ニウム合金鋳塊の高品質化を図る。
処理ガスを吹き込んで脱ガス処理を行う。処理ガスを処
理ガス通路11を有する回転シャフト10下部から溶湯
中に吹き込み、この処理ガス気泡を、回転シャフト又は
該シャフトが有する回転体に設けた棒状体8の回転によ
り微細化する、脱ガス方法と処理装置である。 【効果】 アルミニウム又はアルミニウム合金溶湯の脱
ガス処理において、ガス気泡を均一微細化して脱ガス効
率を高め、かつ、ローターの回転による溶湯表面のくぼ
みを抑制し、溶湯合金中への不純物、介在物の混入、酸
化物の発生、巻込みを低減し、アルミニウム又はアルミ
ニウム合金鋳塊の高品質化を図る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アルミニウム及びアル
ミニウム合金の溶湯の脱ガス処理方法とそれに用いる好
適な処理装置に関するものであり、さらに詳しく言え
ば、アルミニウム及びアルミニウム合金溶湯の脱ガス技
術を改良し、鋳塊の内部品質を向上させる方法及びそれ
に用いる処理装置に関するものである。
ミニウム合金の溶湯の脱ガス処理方法とそれに用いる好
適な処理装置に関するものであり、さらに詳しく言え
ば、アルミニウム及びアルミニウム合金溶湯の脱ガス技
術を改良し、鋳塊の内部品質を向上させる方法及びそれ
に用いる処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】アルミニウム及びアルミニウム合金の鋳
造において、溶湯中に含有される水素ガス及び酸化物等
の介在物、不純物など(以下、単に介在物という)を除
去するために不活性ガスなどを吹き込む溶湯処理が行わ
れている。特に近年要求品質の向上に伴い、従来問題と
されていなかったレベルの含有ガス及び介在物の除去が
必要となってきている。かかる溶湯処理には種々の方法
が実用化されているが、処理効率の優れた回転ノズル式
インライン溶湯処理装置が多用されつつある。図3にこ
のインライン脱ガス装置の1例(アルコア社製A62
2)の模式図を示す。同図において、1はアルミニウム
又はアルミニウム合金溶湯、2は処理ガス気泡、3は仕
切板、4は処理槽、5は回転シャフト、6はシャフトに
取りつけたローターを示す。この装置は処理槽4とシャ
フト5及びその先端に取りつけてあるローター6により
構成されている。13は溶湯の入口、14は処理溶湯の
出口である。従来このシャフトは図4(A)、(B)に
示すように中空構造で、アルミ溶湯中に吹き込まれるA
r、Cl2 等の処理ガスの通り道7を有し、その先端7
aから吐出された処理ガスを回転するローター6により
破砕するようにする。アルミニウム溶湯中の脱ガスは処
理ガスと溶湯との水素分圧の差により溶湯中の水素が処
理ガスに拡散し、その混合ガスが溶湯中を浮上し大気中
に放出されることで達成される。ところでバブリングパ
ターン(処理ガス気泡の大きさ、均一性、分散状態)を
良くして処理効果を高めるには、ローターの回転数、形
状及び処理ガス量が重要となる。しかし、ローターの回
転数は高回転であればあるほど処理ガスは細かくなるが
溶湯が処理槽内で回転運動を起こしやすくなり、その結
果溶湯面がすり鉢状にくぼみ溶湯表面に浮いている酸化
物、その他の介在物を溶湯中に巻き込むという問題があ
る。また処理ガス量が多くなると処理ガス気泡が大きく
なり溶湯表面を乱すため酸化物の発生量が増加する問題
もある。
造において、溶湯中に含有される水素ガス及び酸化物等
の介在物、不純物など(以下、単に介在物という)を除
去するために不活性ガスなどを吹き込む溶湯処理が行わ
れている。特に近年要求品質の向上に伴い、従来問題と
されていなかったレベルの含有ガス及び介在物の除去が
必要となってきている。かかる溶湯処理には種々の方法
が実用化されているが、処理効率の優れた回転ノズル式
インライン溶湯処理装置が多用されつつある。図3にこ
のインライン脱ガス装置の1例(アルコア社製A62
2)の模式図を示す。同図において、1はアルミニウム
又はアルミニウム合金溶湯、2は処理ガス気泡、3は仕
切板、4は処理槽、5は回転シャフト、6はシャフトに
取りつけたローターを示す。この装置は処理槽4とシャ
フト5及びその先端に取りつけてあるローター6により
構成されている。13は溶湯の入口、14は処理溶湯の
出口である。従来このシャフトは図4(A)、(B)に
示すように中空構造で、アルミ溶湯中に吹き込まれるA
r、Cl2 等の処理ガスの通り道7を有し、その先端7
aから吐出された処理ガスを回転するローター6により
破砕するようにする。アルミニウム溶湯中の脱ガスは処
理ガスと溶湯との水素分圧の差により溶湯中の水素が処
理ガスに拡散し、その混合ガスが溶湯中を浮上し大気中
に放出されることで達成される。ところでバブリングパ
ターン(処理ガス気泡の大きさ、均一性、分散状態)を
良くして処理効果を高めるには、ローターの回転数、形
状及び処理ガス量が重要となる。しかし、ローターの回
転数は高回転であればあるほど処理ガスは細かくなるが
溶湯が処理槽内で回転運動を起こしやすくなり、その結
果溶湯面がすり鉢状にくぼみ溶湯表面に浮いている酸化
物、その他の介在物を溶湯中に巻き込むという問題があ
る。また処理ガス量が多くなると処理ガス気泡が大きく
なり溶湯表面を乱すため酸化物の発生量が増加する問題
もある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】羽根型タイプのロータ
ーでバブリングを微細均一にするためにはローター回転
数のアップは避けられない。しかしある一定以上の回転
数になると処理槽内の溶湯も回転運動を起こし、溶湯面
がすり鉢状にへこみ溶湯面上に浮いている酸化物その他
の介在物を溶湯内に巻き込んでしまう。その結果鋳塊内
部に酸化物等の異物が混入し、製品の特性に悪影響をお
よぼす。またさらに下流に設置されているフィルターに
それら異物が流れ込みフィルターの目詰まりを起こしや
すくしフィルター寿命を極端に短くする。また、溶湯の
回転運動を防ぐためにユニット内に仕切り板等を設置し
た例もあるが(軽金属学会誌1990年,VOL.4
0,No.4,P290)、実操業ではメンテナンスが大
変であるとともにバブリングの合体も起こりやすく脱ガ
ス効率が悪くなる弊害がある。回転ノズル式インライン
溶湯処理方法として知られるスニフ法は特殊ノズルを利
用し回転子のせん断作用によりバブリングを細かくし溶
湯の摩擦も少なく優れているが、装置が複雑であり、メ
ンテナンスが大変であるとともにバッチ処理ができない
等のディメリットがある。本発明は上記の従来技術の欠
点を解消し、しかも簡易にアルミニウム溶湯の脱ガス効
率を向上することができる処理方法と装置を提供するこ
とを目的とする。
ーでバブリングを微細均一にするためにはローター回転
数のアップは避けられない。しかしある一定以上の回転
数になると処理槽内の溶湯も回転運動を起こし、溶湯面
がすり鉢状にへこみ溶湯面上に浮いている酸化物その他
の介在物を溶湯内に巻き込んでしまう。その結果鋳塊内
部に酸化物等の異物が混入し、製品の特性に悪影響をお
よぼす。またさらに下流に設置されているフィルターに
それら異物が流れ込みフィルターの目詰まりを起こしや
すくしフィルター寿命を極端に短くする。また、溶湯の
回転運動を防ぐためにユニット内に仕切り板等を設置し
た例もあるが(軽金属学会誌1990年,VOL.4
0,No.4,P290)、実操業ではメンテナンスが大
変であるとともにバブリングの合体も起こりやすく脱ガ
ス効率が悪くなる弊害がある。回転ノズル式インライン
溶湯処理方法として知られるスニフ法は特殊ノズルを利
用し回転子のせん断作用によりバブリングを細かくし溶
湯の摩擦も少なく優れているが、装置が複雑であり、メ
ンテナンスが大変であるとともにバッチ処理ができない
等のディメリットがある。本発明は上記の従来技術の欠
点を解消し、しかも簡易にアルミニウム溶湯の脱ガス効
率を向上することができる処理方法と装置を提供するこ
とを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記の従来
の溶湯の脱ガス処理方法の欠点を克服するため種々検討
を重ねた結果、溶湯を撹拌するローターとして回転シャ
フトの周囲に棒状体を取りつけたものを用い、これで吹
込みガスの気泡を破砕、微細均一化することにより、処
理槽内の溶湯の回転を抑えて脱ガス処理効果を顕著に高
め得ることを見い出し、この知見に基づき本発明をなす
に至った。
の溶湯の脱ガス処理方法の欠点を克服するため種々検討
を重ねた結果、溶湯を撹拌するローターとして回転シャ
フトの周囲に棒状体を取りつけたものを用い、これで吹
込みガスの気泡を破砕、微細均一化することにより、処
理槽内の溶湯の回転を抑えて脱ガス処理効果を顕著に高
め得ることを見い出し、この知見に基づき本発明をなす
に至った。
【0005】すなわち本発明は(1)アルミニウム又は
アルミニウム合金溶湯中に処理ガスを吹き込んで脱ガス
処理を行うに当り、処理ガスを回転シャフト下部から溶
湯中に吹き込み、発生した処理ガス気泡を、回転シャフ
トの下部又は該シャフト下部に有する回転体に設けた棒
状体の回転により、微細化することを特徴とするアルミ
ニウム及びアルミニウム合金溶湯の脱ガス方法、及び
(2)アルミニウム又はアルミニウム合金溶湯中に処理
ガスを吹き込んで脱ガス処理を行う装置において、処理
ガスを供給する通路を有する回転シャフトの下部又は該
シャフト下部に設けた回転体に棒状体を設けたことを特
徴とするアルミニウム及びアルミニウム合金溶湯の脱ガ
ス装置、を提供するものである。
アルミニウム合金溶湯中に処理ガスを吹き込んで脱ガス
処理を行うに当り、処理ガスを回転シャフト下部から溶
湯中に吹き込み、発生した処理ガス気泡を、回転シャフ
トの下部又は該シャフト下部に有する回転体に設けた棒
状体の回転により、微細化することを特徴とするアルミ
ニウム及びアルミニウム合金溶湯の脱ガス方法、及び
(2)アルミニウム又はアルミニウム合金溶湯中に処理
ガスを吹き込んで脱ガス処理を行う装置において、処理
ガスを供給する通路を有する回転シャフトの下部又は該
シャフト下部に設けた回転体に棒状体を設けたことを特
徴とするアルミニウム及びアルミニウム合金溶湯の脱ガ
ス装置、を提供するものである。
【0006】
【実施例】まず、本発明のアルミニウム又はアルミニウ
ム合金の溶湯処理装置(以下単に処理装置という)の1
実施例を図面に従って説明する。本発明の処理装置は図
3の回転シャフト5及びローター6の部分以外は従来の
処理装置と基本的に同様でよい。図1(A)、(B)は
本発明に用いられる撹拌体の1例であり、(A)は正面
図及び(B)は底面図であり、10は内部にガス通路1
1を有するシャフトである。9はシャフトの下部に設け
た回転体であり、回転体9は円形状でそれ自体は溶湯撹
拌作用が少ないが、その周囲に放射状に棒状体8が12
本設けられている。12はガス吹出し孔である。
ム合金の溶湯処理装置(以下単に処理装置という)の1
実施例を図面に従って説明する。本発明の処理装置は図
3の回転シャフト5及びローター6の部分以外は従来の
処理装置と基本的に同様でよい。図1(A)、(B)は
本発明に用いられる撹拌体の1例であり、(A)は正面
図及び(B)は底面図であり、10は内部にガス通路1
1を有するシャフトである。9はシャフトの下部に設け
た回転体であり、回転体9は円形状でそれ自体は溶湯撹
拌作用が少ないが、その周囲に放射状に棒状体8が12
本設けられている。12はガス吹出し孔である。
【0007】図2は他の実施例であり、シャフト10の
下部の周囲に直接棒状体8を複数本取り付けた例であ
る。棒状体8の断面形状は、円形、角形など特に制限は
ない。棒状体8の材質はアルミニウム及びアルミニウム
合金溶湯中に耐えることができればどのような材質でも
よいが高温強度のある窒化珪素等の材料が好ましい。処
理槽の大きさは底面積が0.6〜4.0m2 位のものが
好ましく、ローターの回転数が100〜500rpmが
好ましく、1本の棒状体の断面積は0.785〜70
6.5mm2 が好ましい。棒状体の断面積が小さすぎる
と強度上問題があるとともに気泡が再結合しやすく処理
ガスの微細化作用が少ない。また大きすぎると溶湯の回
転運動が大きくなり酸化物等の巻込がおこる。1本の棒
状体の長さは5〜200mmが好ましい。短すぎると棒
状体の効果が少ない。また長すぎると回転による摩擦が
大きくなるとともに棒状体が破損しやすくなる。なお、
図1及び図2は、複数本の棒状体8を放射状に1段設け
たが、これを2段又は3段等、複数段設けてもよい。ま
た図1及び図2には、棒状体8をシャフト又は回転体に
複数本、放射状に設けたが、1本又は2本等設けてもよ
い。
下部の周囲に直接棒状体8を複数本取り付けた例であ
る。棒状体8の断面形状は、円形、角形など特に制限は
ない。棒状体8の材質はアルミニウム及びアルミニウム
合金溶湯中に耐えることができればどのような材質でも
よいが高温強度のある窒化珪素等の材料が好ましい。処
理槽の大きさは底面積が0.6〜4.0m2 位のものが
好ましく、ローターの回転数が100〜500rpmが
好ましく、1本の棒状体の断面積は0.785〜70
6.5mm2 が好ましい。棒状体の断面積が小さすぎる
と強度上問題があるとともに気泡が再結合しやすく処理
ガスの微細化作用が少ない。また大きすぎると溶湯の回
転運動が大きくなり酸化物等の巻込がおこる。1本の棒
状体の長さは5〜200mmが好ましい。短すぎると棒
状体の効果が少ない。また長すぎると回転による摩擦が
大きくなるとともに棒状体が破損しやすくなる。なお、
図1及び図2は、複数本の棒状体8を放射状に1段設け
たが、これを2段又は3段等、複数段設けてもよい。ま
た図1及び図2には、棒状体8をシャフト又は回転体に
複数本、放射状に設けたが、1本又は2本等設けてもよ
い。
【0008】(脱ガス処理例)次に本発明方法による脱
ガス処理の実施例を示す。図3の処理槽を用い、ロータ
ーとして図1(A)、(B)に示す、円板状の回転体
(直径150mm、厚さ50mm)に窒化珪素製の棒状
体(直径8mm、長さ70mm)を8本取り付けたもの
を用いた。ローターの回転数は300、400、500
rpmとし、処理ガスとしてArを2.0又は3.0Nm
3/h 吹き込んだ。ローターは1本で、処理量は75kg/m
in、処理槽容量はアルミ溶湯で800kgのものを使用
した。処理するアルミニウム及びアルミニウム合金溶湯
は、1100、3003及び7075合金の3種類と
し、比較のために図3に示す従来の装置そのもの(A6
22インライン脱ガス装置)による処理も行った。処理
効果の確認は、処理前後の溶湯中の水素ガス含有量を測
定し、脱ガス効率を出した。また溶湯面の巻込による酸
化物の混入については製造した鋳塊を10mm厚さまで
圧延し水酸化ナトリウム水溶液にてエッチングし表面に
観察される酸化物の個数を測定した。処理溶湯110
0、3003及び7075合金についての試験結果をそ
れぞれ表1〜表3に示した。
ガス処理の実施例を示す。図3の処理槽を用い、ロータ
ーとして図1(A)、(B)に示す、円板状の回転体
(直径150mm、厚さ50mm)に窒化珪素製の棒状
体(直径8mm、長さ70mm)を8本取り付けたもの
を用いた。ローターの回転数は300、400、500
rpmとし、処理ガスとしてArを2.0又は3.0Nm
3/h 吹き込んだ。ローターは1本で、処理量は75kg/m
in、処理槽容量はアルミ溶湯で800kgのものを使用
した。処理するアルミニウム及びアルミニウム合金溶湯
は、1100、3003及び7075合金の3種類と
し、比較のために図3に示す従来の装置そのもの(A6
22インライン脱ガス装置)による処理も行った。処理
効果の確認は、処理前後の溶湯中の水素ガス含有量を測
定し、脱ガス効率を出した。また溶湯面の巻込による酸
化物の混入については製造した鋳塊を10mm厚さまで
圧延し水酸化ナトリウム水溶液にてエッチングし表面に
観察される酸化物の個数を測定した。処理溶湯110
0、3003及び7075合金についての試験結果をそ
れぞれ表1〜表3に示した。
【0009】
【表1】
【0010】
【表2】
【0011】
【表3】
【0012】同表の結果より、いずれの合金においても
比較例に対し、本発明方法によれば、脱ガス効率が高
く、ローター回転数を上げても溶湯面のへこみが小さい
ので介在物の巻込みがなく、酸化物巻込が著しく少ない
ことが分る。
比較例に対し、本発明方法によれば、脱ガス効率が高
く、ローター回転数を上げても溶湯面のへこみが小さい
ので介在物の巻込みがなく、酸化物巻込が著しく少ない
ことが分る。
【0013】
【作用】本発明方法によれば処理ガスと溶湯との接触面
積を大きくし、溶湯から処理ガス中への水素の拡散をよ
り効率的に行うことができる。それには溶湯中を浮上す
る処理ガスをより微細なものとし、単位体積の処理ガス
から得られる溶湯との接触面積をより大きくする。本発
明によりローターの回転による溶湯の回転運動が減るこ
とで溶湯面上に浮遊する酸化物、その他の介在物の巻込
みを防ぐことができる。
積を大きくし、溶湯から処理ガス中への水素の拡散をよ
り効率的に行うことができる。それには溶湯中を浮上す
る処理ガスをより微細なものとし、単位体積の処理ガス
から得られる溶湯との接触面積をより大きくする。本発
明によりローターの回転による溶湯の回転運動が減るこ
とで溶湯面上に浮遊する酸化物、その他の介在物の巻込
みを防ぐことができる。
【0014】
【発明の効果】本発明方法によれば、アルミニウム又は
アルミニウム合金溶湯の脱ガス処理において、ガス気泡
を均一微細化して脱ガス効率を高めるとともに、ロータ
ーの回転による溶湯表面のくぼみを抑制し、溶湯合金中
への介在物の混入、酸化物の発生を低減し、アルミニウ
ム又はアルミニウム合金鋳塊の高品質化を図ることがで
きる。
アルミニウム合金溶湯の脱ガス処理において、ガス気泡
を均一微細化して脱ガス効率を高めるとともに、ロータ
ーの回転による溶湯表面のくぼみを抑制し、溶湯合金中
への介在物の混入、酸化物の発生を低減し、アルミニウ
ム又はアルミニウム合金鋳塊の高品質化を図ることがで
きる。
【図1】本発明の1実施例に用いられる改良型棒状体タ
イプのローターであり、(A)は正面図、(B)は底面
図である。
イプのローターであり、(A)は正面図、(B)は底面
図である。
【図2】シャフトに直接棒状体を取りつけた他例の正面
図を示す。
図を示す。
【図3】一般的な脱ガス装置の全体を示す断面図であ
る。
る。
【図4】従来の羽根タイプのローターの概略図であり、
(A)は正面図、(B)は底面図である。
(A)は正面図、(B)は底面図である。
【符号の説明】 1 アルミニウム又はアルミニウム合金溶湯 2 処理ガス気泡 3 仕切り板 4 処理槽 5 シャフト 8 棒状体 9 回転体 10 シャフト 11 処理ガス通路
Claims (2)
- 【請求項1】 アルミニウム又はアルミニウム合金溶湯
中に処理ガスを吹き込んで脱ガス処理を行うに当り、処
理ガスを回転シャフト下部から溶湯中に吹き込み、発生
した処理ガス気泡を、回転シャフトの下部又は該シャフ
ト下部に有する回転体に設けた棒状体の回転により、微
細化することを特徴とするアルミニウム及びアルミニウ
ム合金溶湯の脱ガス方法。 - 【請求項2】 アルミニウム又はアルミニウム合金溶湯
中に処理ガスを吹き込んで脱ガス処理を行う装置におい
て、処理ガスを供給する通路を有する回転シャフトの下
部又は該シャフト下部に設けた回転体に棒状体を設けた
ことを特徴とするアルミニウム及びアルミニウム合金溶
湯の脱ガス装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34335193A JPH06330199A (ja) | 1993-03-24 | 1993-12-17 | アルミニウム及びアルミニウム合金溶湯の脱ガス法及びその装置 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5-87776 | 1993-03-24 | ||
JP8777693 | 1993-03-24 | ||
JP34335193A JPH06330199A (ja) | 1993-03-24 | 1993-12-17 | アルミニウム及びアルミニウム合金溶湯の脱ガス法及びその装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06330199A true JPH06330199A (ja) | 1994-11-29 |
Family
ID=26429029
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP34335193A Pending JPH06330199A (ja) | 1993-03-24 | 1993-12-17 | アルミニウム及びアルミニウム合金溶湯の脱ガス法及びその装置 |
Country Status (1)
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JP (1) | JPH06330199A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2008087865A1 (ja) * | 2007-01-19 | 2008-07-24 | Mitsui Mining & Smelting Co., Ltd. | 脱ガス装置 |
CN104789796A (zh) * | 2015-05-18 | 2015-07-22 | 浙江鑫耐铝熔铸设备材料有限公司 | 石墨转子 |
-
1993
- 1993-12-17 JP JP34335193A patent/JPH06330199A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2008087865A1 (ja) * | 2007-01-19 | 2008-07-24 | Mitsui Mining & Smelting Co., Ltd. | 脱ガス装置 |
CN104789796A (zh) * | 2015-05-18 | 2015-07-22 | 浙江鑫耐铝熔铸设备材料有限公司 | 石墨转子 |
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