JPH063299U - 布帛熱風乾燥機用フィルタ装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 機台運転中であっても集塵フィルタの清掃が
可能であり、送風力を減退させることのない布帛熱風乾
燥機用フィルタ装置を提供する。 【構成】 布帛を連続的に移送し、熱風を循環させて布
帛の乾燥を行う布帛熱風乾燥機において、熱風循環路
（１）のヒータ（２）の下流側に、下流側より順次第一
集塵フィルタ（３）と第二集塵フィルタ（４）を設け、
かつ上記第一集塵フィルタ（３）を熱風循環路（１）に
挿抜可能に取りつけて構成すると共に、挿抜時に上記第
二集塵フィルタ（４）の表面に接触するブラシ部材
（５）を上記第一集塵フィルタ（３）に設けたことを特
徴とする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、長尺布帛を連続的に移送し、熱風を循環させて布帛を乾燥する布帛 熱風乾燥機に設備するフィルタ装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

工業的に加工生産する長尺布帛の例えば前処理，後処理においては、液処理工 程に次いで布帛に含まれる水分を除去するための乾燥工程が必要である。これま でに開発されている布帛の連続乾燥装置には、多種多様のものがあって、例えば ガスの燃焼エネルギーや、電熱エネルギーを使用する赤外線乾燥機、加熱シリン ダーを使用するシリンダー乾燥機、スチーム等を熱源とする熱風乾燥機等が主と して用いられているが、一般的には熱風乾燥機においては、それら乾燥室内にお ける布帛の連続乾燥効率を高めるために熱風循環用ファン装置を設け、熱風を循 環させるようにしている。

【０００３】 そして上記の長尺布帛を連続的に乾燥する熱風乾燥室内においては、布帛の乾 燥に伴って多量の糸屑（繊維屑）等の塵埃が飛散される。従ってこの乾燥室内の 飛散塵埃を回収するために、熱風循環路に集塵フィルタを設備して、熱風の循環 に伴って塵埃を回収除去することが提案されている。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

ところが、布帛を連続的に通過させる熱風乾燥室内においては、上記したよう に常時多量の塵埃が生じているために、そのファンの駆動によって、たちまちの うちに集塵フィルタには目詰りが生じて通風効率が低下し、布帛の乾燥にも悪影 響が及ぼされるという不具合が生じる。

【０００５】 そこで、しばしば布帛熱風乾燥機を停止し、集塵フィルタを清掃する作業が行 われてきたが、かかる作業は非能率で布帛熱風乾燥機の稼働率が向上しないとい う問題があった。

【０００６】 本考案は、かかる従来の不具合に着目してなされたもので、その目的は機台運 転中であっても集塵フィルタの清掃が可能であり、送風力を衰退させることのな い布帛熱風乾燥機用フィルタ装置を提供することである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

上述の目的は、布帛を連続的に移送し、熱風を循環させて布帛の乾燥を行う布 帛熱風乾燥機において、熱風循環路（１）のヒータ（２）の下流側に、下流側よ り順次第一集塵フィルタ（３）と第二集塵フィルタ（４）を設け、かつ上記第一 集塵フィルタ（３）を熱風循環路（１）に挿抜可能に取りつけて構成すると共に 、挿抜時に上記第二集塵フィルタ（４）の表面に接触するブラシ部材（５）を上 記第一集塵フィルタ（３）に設けたことを特徴とする布帛熱風乾燥機用フィルタ 装置により達成される。

【０００８】

【作用】

本考案は上述の様に構成したので、第一集塵フィルタ（３）が乾燥室内の塵埃 により目詰りを生じた場合には、第一集塵フィルタ（３）を熱風循環路（１）よ り抜き出し、例えば作業員がブラシ等を用いて清掃を行い、清掃後第一集塵フィ ルタ（３）を熱風循環路（１）に挿入するようにする。そして第一集塵フィルタ （３）を熱風循環路（１）に挿抜する時に、第一集塵フィルタ（３）に設けたブ ラシ部材（５）が第二集塵フィルタ（４）に接触しながら移動するようになるの で、第二集塵フィルタ（４）に付着した塵埃の清掃は自動的に行われるようにな る。このように布帛熱風乾燥機が運転中であっても第一集塵フィルタ（３）と第 二集塵フィルタ（４）の表面に付着した塵埃を清掃除去することができるので、 機台を停止する必要がなく、また第一集塵フィルタ（３）を定期的に抜き出し清 掃する事により第一集塵フィルタ（３）と第二集塵フィルタ（４）の目詰りによ る風力低下を防止しうるようになり、常に安定した風力が得られ乾燥効率が低下 することがない。

【０００９】

【実施例】

以下に本考案を図面に示す実施例に基づいて詳細に説明する。

【００１０】 図２において、（６）は布帛熱風乾燥機であって、この布帛熱風乾燥機（６） は、乾燥すべき布帛（７）を連続的に通過せしめることができる竪型の乾燥室（ ８）の内部に、上記布帛（７）を蛇行せしめながら下部より上部へと移送する多 数本のガイドロール（９）が配設されている。またこの乾燥室（８）の内部には 蛇行状に移送される布帛（７）の表面に向けて乾燥のための熱風を吹きつける送 風機（１０）が上下多段に、すなわち本実施例では６台の送風機（１０）が上下 方向に段設されているものである。またこれらの送風機（１０）から送風される 熱風を、上記蛇行布帛面に向けて吹きつけるための多数の熱風ノズル（１１）が 配設されている。（１２）は上記の各送風機（１０）の吸気側に対応させて設備 されている熱風循環路（１）の入口であって、これらの熱風循環路（１）の、集 塵フィルタ構造は下記図１の如く構成されている。

【００１１】 図１において、（１）は熱風循環路であって、この熱風循環路（１）には下流 側より順次第一集塵フィルタ（３），第二集塵フィルタ（４），ヒータ（２）が 設けられており、上記第一集塵フィルタ（３）は熱風循環路（１）に挿抜可能に 取りつけられている。また（５）は上記第一集塵フィルタ（３）に設けた挿抜時 に上記第二集塵フィルタ（４）の表面に接触するブラシ部材である。

【００１２】 以上が本実施例の構成であるが、次にその作用について述べると、各送風機（ １０）を駆動することにより布帛熱風乾燥機（６）内を走行する布帛（７）には 熱風が吹きつけられ、その布帛（７）の乾燥が進行されるものであるが、この送 風機（１０）の駆動によって、布帛熱風乾燥機（６）内の熱エネルギーは熱風循 環路（１）を循環されながら布帛（７）へ付与される。この熱エネルギー（熱風 ）の循環作用によって、その熱風中に含まれる糸屑等の塵埃は、第一集塵フィル タ（３）及び第二集塵フィルタ（４）を通過することにより、フィルタ面に付着 し、熱風の清浄化がなされ、この清浄化熱風が布帛（７）へ吹きつけられるもの である。

【００１３】 そして、第一集塵フィルタ（３）が乾燥室（８）内の塵埃により目詰りを生じ た場合には、第一集塵フィルタ（３）を熱風循環路（１）より抜き出し、例えば 作業員がブラシ等を用いて清掃を行い、清掃後第一集塵フィルタ（３）を熱風循 環路（１）に挿入するようにする。そして第一集塵フィルタ（３）を熱風循環路 （１）に挿抜する時に、第一集塵フィルタ（３）に設けたブラシ部材（５）が第 二集塵フィルタ（４）に接触しながら移動するようになるので、第二集塵フィル タ（４）に付着した塵埃の清掃は自動的に行われるようになる。このように布帛 熱風乾燥機（６）が運転中であっても第一集塵フィルタ（３）と第二集塵フィル タ（４）の表面に付着した塵埃を清掃除去することができるので、第一集塵フィ ルタ（３）と第二集塵フィルタ（４）の目詰りによる風力低下を生じることがな く、熱風が布帛（７）に向けて吹き出され、有効な熱風乾燥が継続できるもので ある。

【００１４】

【考案の効果】

以上詳述したように、本考案の布帛熱風乾燥機用フィルタ装置によれば、機台 を停止することなく集塵フィルタを清掃することができるので稼働率の向上とい う効果を奏する。また第一集塵フィルタを定期的に抜き出し清掃する事により第 一集塵フィルタと第二集塵フィルタの目詰りによる風力低下を防止しうるように なり、常に安定した風力が得られ乾燥効率が低下することがない。更に機構が非 常に簡単であるので、安価に提供でき頗る有用である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の布帛熱風乾燥機用フィルタ装置の実施
例を示した断面図である。

【図２】本考案よりなる布帛熱風乾燥機の実施例を示し
た全体説明図である。

【符号の説明】

１ 熱風循環路 ２ ヒータ ３ 第一集塵フィルタ ４ 第二集塵フィルタ ５ ブラシ部材

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 布帛を連続的に移送し、熱風を循環させ
   て布帛の乾燥を行う布帛熱風乾燥機において、熱風循環
   路（１）のヒータ（２）の下流側に、下流側より順次第
   一集塵フィルタ（３）と第二集塵フィルタ（４）を設
   け、かつ上記第一集塵フィルタ（３）を熱風循環路
   （１）に挿抜可能に取りつけて構成すると共に、挿抜時
   に上記第二集塵フィルタ（４）の表面に接触するブラシ
   部材（５）を上記第一集塵フィルタ（３）に設けたこと
   を特徴とする布帛熱風乾燥機用フィルタ装置。