JPH06326502A - 分配可変移相器 - Google Patents

分配可変移相器

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Publication number
JPH06326502A
JPH06326502A JP11028493A JP11028493A JPH06326502A JP H06326502 A JPH06326502 A JP H06326502A JP 11028493 A JP11028493 A JP 11028493A JP 11028493 A JP11028493 A JP 11028493A JP H06326502 A JPH06326502 A JP H06326502A
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JP
Japan
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pair
signals
transmission line
hybrid circuit
line
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Application number
JP11028493A
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English (en)
Inventor
Masaki Mita
雅樹 三田
Noriyuki Tako
紀之 多湖
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Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】簡単でかつ信頼性の高い構成により電力の分配
が行え、分配された信号の位相を連続的に変化させるこ
とができる分配可変移相器を提供する。 【構成】入力信号は分配器1によってハイブリッド回路
H1〜H4に分配される。ハイブリッド回路H1〜H4
は90度の位相差を有する2つの信号を作成してスロッ
トライン対L1〜L4に与える。スロットライン対L1
〜L4にはショートプランジャS1〜S4がスライド自
在に設けられている。これらは回転軸65まわりに回動
自在な操作レバー60に共通に係合している。ハイブリ
ッド回路H1〜H4からスロットライン対L1〜L4に
与えられた2つの信号は、ショートプランジャS1〜S
4で完全反射され、再びハイブリッド回路H1〜H4に
入力されて合成される。合成信号は出力端Bに導出され
る。この合成信号は、ショートプランジャS1〜S4の
位置に対応した位相の信号となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高周波信号の電力分配
を行えるとともに、分配された信号の位相を連続的に変
化させることができる分配可変移相器に関する。この分
配可変移相器を用いることにより、たとえば移動通信基
地局において用いられるアレイアンテナのビームチルト
角を電気的に変化させることができる。
【0002】
【従来の技術】アレイアンナテのビームチルト角を変え
るために、電力分配器で分配された高周波信号を各アレ
イアンテナ素子に給電するケーブルの長さを変え、これ
によりアレイアンテナに給電される高周波電流の位相分
布を変えるようにした給電装置が用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような給電装置で
はケーブルの長さによって高周波信号の移相量が設定さ
れることになるが、たとえば、移相量を変えようとする
と、ケーブルをコネクタから取り外し、長さの違うケー
ブルと交換するかケーブル自体を短縮し、再度コネクタ
の取付けを行うという繁雑な作業が必要となる。とりわ
け、給電装置が屋外に設置される場合には、コネクタ部
には防水処理が施されるから、防水処理部の取外しおよ
び取付けの各作業も行わなければならない。
【0004】また、アレイアンテナのビームチルト角を
変えるため、ケーブルの長さを同一とし、電力分配器と
アレイアンテナとの間に移相器を介装したものも用いら
れている。この構成では、位相を連続的にまたは細かな
ピッチで変化させようとすると、多数のスイッチとケー
ブルとが必要になり、給電装置の寸法が大きくなるとと
もに、コストも増大する。しかも、上記スイッチは機械
的接点を有しているので、経年変化によって接触不良を
起こす可能性があり、相互変調や雑音を生じさせるおそ
れがある。
【0005】そこで、本発明の目的は、上述の技術的課
題を解決し、簡単でかつ信頼性の高い構成により、電力
の分配が行えるとともに、分配された信号の位相を連続
的に変化させることができる分配可変移相器を提供する
ことである。
【0006】
【課題を解決するための手段および作用】上記の目的を
達成するための請求項1記載の分配可変移相器は、入力
信号をn(n=2,3,4,・・・・)分配する分配器と、
一対の伝送線路をそれぞれ含むn組の伝送線路対と、上
記伝送線路対に対してスライド自在に設けられ、この伝
送線路対を構成する一対の伝送線路の途中部において、
伝送される信号を完全反射する完全反射素子と、上記n
組の伝送線路対のそれぞれに対応して設けられ、上記分
配器でn分配された各信号が入力端から入力され、所定
の位相差を有する一対の信号を対応する上記伝送線路対
を構成する一対の伝送線路に与えるとともに、上記完全
反射素子によって反射された後に上記一対の伝送線路を
伝搬して入力される一対の信号を合成して出力端に出力
するn個のハイブリッド回路とを含むことを特徴とす
る。
【0007】この構成によれば、分配器で分配された信
号はハイブリッド回路の入力端に与えられる。このハイ
ブリッド回路では所定の位相差を有する2つの信号が作
成され、この2つの信号が一対の伝送線路を有する伝送
線路対に与えられる。一対の伝送線路の途中部には、伝
送される信号を完全反射する完全反射素子がスライド自
在に設けられている。ハイブリッド回路から伝送線路対
に与えられた信号は、完全反射素子で完全反射された後
に再びハイブリッド回路に入力される。ハイブリッド回
路は伝送線路対から入力される信号を合成して出力端に
出力する。
【0008】したがって、ハイブリッド回路から完全反
射素子に至る往路と、完全反射素子からハイブリッド回
路に至る復路との合計の経路長に対応した位相の信号が
出力端から出力される。換言すれば、完全反射素子が伝
送線路対のいずれの位置にあるかに応じて入力信号の移
相量が変化する。完全反射素子は伝送線路対にスライド
自在に設けられているので、ハイブリッド回路から出力
される信号の位相は連続的に変化させることができる。
【0009】請求項2記載の分配可変移相器は、上記完
全反射素子は各伝送線路対ごとに個別に設けられてお
り、さらに、各伝送線路対に対応して設けられた複数の
上記完全反射素子に係合しているとともに、この複数の
完全反射素子を連動させてスライドさせるための操作レ
バーを含むことを特徴とする。
【0010】この構成によれば、各伝送路線路対ごとに
設けられた複数個の完全反射素子は、操作レバーを操作
することによって、連動してスライドする。その結果、
分配器で分配された各信号に対する移相量を同時に変化
させることができる。請求項3記載の分配可変移相器
は、上記n組の伝送線路対は一平面に沿って相互に平行
に配置されており、上記操作レバーは、上記一平面に直
交する所定の軸線まわりに回動自在に設けられ、上記複
数の完全反射素子を上記一平面に平行な直線上で係合さ
せるものであることを特徴とする。
【0011】この構成によれば、各伝送線路対における
上記完全反射素子の位置をテーパ状に設定することがで
きる。したがって、複数の伝送線路対において、ハイブ
リッド回路から完全反射素子に至る伝送経路長をテーパ
状に設定することが可能となる。その結果、n個のハイ
ブリッド回路からテーパ状の位相差を有する信号を取り
出すことができる。また、操作レバーを回動させると、
軸線から伝送線路対までの距離に応じて、ハイブリッド
回路から完全反射素子に至る伝送経路長が変化するか
ら、n個のハイブリッド回路の各出力端から取り出され
る信号相互間の位相差を連続的に変化させることができ
る。
【0012】なお、完全反射素子で反射された後にハイ
ブリッド回路に入力される2の信号を合成を良好に行う
ためには、請求項4に記載されているように、上記伝送
線路対の一方の伝送線路に、上記ハイブリッド回路から
上記完全反射素子に向かう往路と、上記完全反射素子か
ら上記ハイブリッド回路に向かう復路との合計で、上記
ハイブリッド回路から上記伝送線路対に与えられる一対
の信号の位相差の2倍の位相遅れを生じさせる移相手段
が介装されることが好ましい。
【0013】なお、上記ハイブリッド回路がストリップ
ラインで構成されているときには、上記分配器と上記ハ
イブリッド回路の入力端との間に、同軸線路−ストリッ
プライン変換部を設けることが好ましい(請求項5)。
また、上記ハイブリッド回路がストリップラインで構成
されており、かつ、上記伝送線路がスロットラインで構
成されているときには、上記ハイブリッド回路と上記伝
送線路との間に、ストリップライン−スロットライン変
換部を設けることが好ましい(請求項6)。
【0014】
【実施例】以下では、本発明の実施例を、添付図面を参
照して詳細に説明する。図1は、本発明の一実施例の分
配可変移相器の構成を示す図解図である。この分配可変
移相器は、高周波入力信号を4分配する分配器1を備え
ている。この分配器1はたとえば同軸管で構成されたも
のであり、4分配された各信号は、同軸ケーブル11,
12,13,14から4個のハイブリッド回路H1,H
2,H3,H4(以下、総称するときには「ハイブリッ
ド回路H」という。)の各入力端Aに与えられる。ハイ
ブリッド回路Hは、たとえばストリップラインを用いて
構成されている。そのため、同軸ケーブル11,12,
13,14とハイブリッド回路H1,H2,H3,H4
との間には、同軸線路−ストリップライン変換部21,
22,23,24がそれぞれ介装されている。
【0015】ハイブリッド回路Hは、入力端Aに与えら
れた信号から、90度の位相差のある2つの信号を作成
する。そして、この2つの信号は、ストリップライン−
ストロットライン変換部31,32,33,34を介し
て、各ハイブリッド回路H1,H2,H3,H4ごとに
設けられた4組のスロットライン対L1,L2,L3,
L4(以下、総称するときには「スロットライン対L」
という。)に与えられる。各スロットライン対L1,L
2,L3,L4は、それぞれ平行に延びた一対のスロッ
トラインL1a,L1b;L2a,L2b;L3a,L
3b;L4a,L4bを有している。4組のスロットラ
イン対L1,L2,L3,L4は、プリント基板5上に
一定の間隔で相互に平行に形成されている。
【0016】ハイブリッド回路H1,H2,H3,H4
からは、一方のスロットラインL1a,L2a,L3
a,L4a(以下、総称するときには「スロットライン
La」という。)に、他方のスットラインL1b,L2
b,L3b,L4b(以下、総称するときには「スロッ
トラインLb」という。)よりも90度だけ位相が進ん
だ信号が与えられる。この位相の進んだ信号が与えられ
る一方のスロットラインL1a,L2a,L3a,L4
aには、λ/4の長さ(λは信号の波長である。)の移
相用線路41,42,43,44が付加されている。
【0017】なお、上記のハイブリッド回路H、ストリ
ップライン−スロットライン変換部31,32,33,
34およびスロットライン対Lは、いずれもプリント基
板5上に形成されている。各スロットライン対L1,L
2,L3,L4には、これらのスロットライン対の延在
方向に沿って摺動自在なショートプランジャS1,S
2,S3,S4(以下、総称するときには「ショートプ
ランジャS」という。)がそれぞれ設けられている。シ
ョートプランジャSは、図2に示すように、スロットラ
インLa,Lbを挟んで対向している導体7(斜線を付
して示す。)の表面にたとえば薄い絶縁体フィルム(図
示せず。)を介して摺接し、相対向している導体7間を
短絡するものである。すなわち、ショートプランジャS
は、スロットラインLa,Lbを伝搬する信号を完全反
射するための完全反射素子として機能する。このショー
トプランジャSは、図外のガイド部材によってスロット
ラインLa,Lbの延在方向に沿って案内されつつスラ
イドするように構成されている。
【0018】ショートプランジャSには、プリント基板
5とは反対側に延びる丸棒51,52,53,54が取
り付けられている。この丸棒51,52,53,54
は、長尺な操作レバー60に共通に係合している。より
具体的には、丸棒51,52は操作レバー60に形成さ
れた長孔61にスライド自在に係合しており、丸棒5
3,54は、操作レバー60に形成された長孔62にス
ライド自在に係合している。
【0019】操作レバー60は、プリント基板5と直交
するように設けられた回転軸65のまわりに回動自在に
取り付けられている。操作レバー60の一方の端部に
は、操作のための把持部66が設けられている。把持部
66を手指で把持して矢印68に沿って操作レバー60
を操作することで、この操作レバー60に係合している
4個のショートプランジャSを連動させてスライドさせ
ることができる。
【0020】上述のような構成によれば、入力高周波信
号は、分配器1で4分配された後、ハイブリッド回路H
1,H2,H3,H4の各入力端Aに入力される。この
ハイブリッド回路Hから導出される90度の位相差を有
する2つの信号は一対のスロットラインLa,Lbを伝
搬し、ショートプランジャSで完全反射された後に、再
びスロットラインLa,Lbを伝搬してハイブリッド回
路Hに入力される。このとき、スロットラインLaで
は、移相用線路41,42,43,44の働きによっ
て、信号の往路と復路との合計で180度の位相遅れが
生じさせられる。したがって、ハイブリッド回路Hから
スロットラインLaにスロットラインLbに対して90
度だけ位相の進んだ信号が与えられた場合に、ショート
プランジャSによって反射された後にスロットラインL
a,Lbを伝搬してハイブリッド回路Hに入力される一
対の信号においては、スロットラインLa側の信号がス
ロットラインLbを伝搬した信号に対して90度だけ位
相遅れが生じている。この2つの信号はハイブリッド回
路Hで合成され、合成された信号は出力端Bから取り出
される。
【0021】操作レバー60を操作してショートプラン
ジャSをスライドさせると、ハイブリッド回路Hからス
ロットラインLa,Lbを介し、ショートプランジャS
で折り返された後に再度スロットラインLa,Lbを経
てハイブリッド回路Hに至る伝送経路長が変化する。し
たがって、ハイブリッド回路Hの出力端Bから取り出さ
れる信号の位相は、伝送経路長の変化に応じて変化する
ことになる。
【0022】各スロットライン対Lごとに設けたショー
トプランジャSは、操作レバー60の回動に伴って連動
するから、各ハイブリッド回路H1,H2,H3,H4
の出力端Bから取り出される信号の位相が同時に変化す
ることになる。しかも、ハイブリッド回路Hからショー
トプランジャSに至る伝送経路長は、図1の構成から明
らかなように、テーパ状に設定される。そのため、分配
器1で4分配された信号に対してテーパ状に移相量を設
定することができ、テーパ状の位相差を有する信号を各
ハイブリッドHの出力端Bから取り出すことができる。
また、ショートプラジャSをスライドさせることによ
り、連続的に位相を変化させることができる。しかも、
ショートプランジャSの変位量は回転軸65からの距離
によって異なるから、4個のハイブリッド回路Hの各出
力端Bから取り出される信号相互間の位相差は、レバー
60を回動させることによって連続的に変化させること
ができるさらに、本実施例では、ショートプランジャS
とプリント基板5の表面に形成された導体7との間に薄
い絶縁体フィルムが介在されているので、金属接触部が
全くなく、スイッチを用いた従来技術とは異なり、接触
不良による雑音の発生や混変調の発生を防止できる。
【0023】次にハイブリッド回路Hの構成例について
説明する。図3は、ストリップラインを用いたハイブリ
ッド回路Hの構成例を示す平面図である。プリント基板
5の表面にストリップ導体15(斜線を付して示す。)
がパターン形成されている。ストリップ導体15のパタ
ーンは、縦横がλ/4の略方形の各頂点から端子部T
A,TB,Ta,Tbを引き出したものである。端子部
TAは入力端Aに相当し、端子部TBは出力端Bに相当
し、端子部TaはスロットラインLaと結合され、端子
部TbはスロットラインLbと結合される。
【0024】図4は、ハイブリッド回路の他の構成例を
示す平面図である。この構成例では、スロットラインを
用いたハイブリッド回路が構成されている。すなわち、
図3に示された構成例における導体のパターンを反転す
ることにより、本構成例のハイブリッド回路が得られ
る。具体的に説明すると、プリント基板5の表面は導体
25(斜線を付して示す。)で被覆されており、この導
体をエッチングして、縦横がλ/4の略方形の各頂点か
ら端子部tA,tB,ta,tbを引き出したパターン
のスロットライン26が形成されている。端子部tAは
入力端Aに相当し、端子部tBは出力端Bに相当し、端
子部taはスロットラインLaと結合され、端子部tb
はスロットラインLbと結合される。
【0025】なお、本構成例では、図1に示されたスト
リップライン−スロットライン変換部31,32,3
3,34は不要である。図5は、ハイブリッド回路のさ
らに他の構成例を一部切り欠いて示す斜視図である。こ
のハイブリッド回路Hでは、四角筒状の導波管35内
に、一対の内導体36,37を所定の間隙を開けて対向
させて配置したものである。各内導体36,37の各両
端が、それぞれポートPA,Pa;Pb,PBとされ
る。各ポートに対応して、同軸ケーブル接続用のコネク
タ39が導波管35に取り付けられている(ただし、ポ
ートPAに対応するコネクタは、図示が省略されてい
る。)。本構成例では、端子部PAは入力端Aに相当
し、端子部PBは出力端Bに相当し、端子部Paはスロ
ットラインLaと結合され、端子部Pbはスロットライ
ンLbと結合される。
【0026】なお、本構成例においては、図1に示され
た同軸線路−ストリップライン変換部21,22,2
3,24は不要である。ただし、ストリップライン−ス
ロットライン変換部31,32,33,34の代わり
に、同軸線路−スロットライン変換部を設ける必要があ
る。図6は、本発明の他の実施例の要部の構成を説明す
るための平面図である。本実施例の説明では上述の図1
を再び参照する。本実施例では、上述のスロットライン
La,Lbに変えて、同軸線路Ca,Cbが用いられ
る。すなわち、各ハイブリッド回路Hからの信号は、一
対の同軸線路Ca,Cbを含む同軸線路対Cに与えられ
る。同軸線路Ca,Cbは、円柱状の内導体81と、こ
の内導体81と同軸に配置された円筒状の外導体82と
からなる。同軸線路Ca,Cbは平行に配置され、ハイ
ブリッド回路Hとは反対側の端部からそれぞれ中空円筒
金属棒Ma,Mbがスライド自在に挿入されている。
【0027】中空円筒金属棒Ma,Mbは、図7に示す
構成を有している。すなわち、中空円筒金属棒Ma,M
bは全体が円柱形状を有し、その軸線上に、同軸線路C
a,Cbの内導体81を挿通させることができる挿通孔
91が形成されている。挿通孔91は、軸線に垂直な断
面が円形のものである。この中空円筒金属棒Ma,Mb
の外表面と挿通孔91の内表面とには、薄い絶縁体フィ
ルム(図示せず。)が設けられている。なお、この絶縁
体フィルムは、中空円筒金属棒Ma,Mbには設けず
に、同軸線路Ca,Cbの内導体81の外表面と外導体
82の内表面とにそれぞれ設けてもよい。すなわち、中
空円筒金属棒Ma,Mbと同軸線路Ca,Cbとの接触
部に絶縁体フィルムが介在されればよい。
【0028】このような中空円筒金属棒Ma,Mbは、
同軸線路Ca,Cbの内導体81と外導体82とを短絡
することにより、その先端部95の位置において、同軸
線路Ca,Cbを伝搬してくる信号を完全反射するもの
で、完全反射素子として機能する。一対の中空円筒金属
棒Ma,Mbの基端部96は、連結部材100によって
連結されている。この連結部材100には、同軸線路C
a,Cbが存在する平面に垂直な方向に延びる丸棒10
1が取り付けられている。この丸棒101は、上述の操
作レバー60に形成された長孔61または62にスライ
ド自在に係合している。
【0029】この構成によって、操作レバー60を回動
させることで中空円筒金属棒Ma,Mbを同軸線路C
a,Cb内でスライドさせることができるから、ハイブ
リッド回路Hの出力端Bから取り出される信号の位相を
連続的に変化させることができる。また、複数のハイブ
リッド回路Hに結合された複数個の同軸線路Ca,Cb
において、中空円筒金属棒Ma,Mbの先端部95はテ
ーパ状に配置されることになる。そのため、複数のハイ
ブリッド回路Hの出力端Bからは、テーパ状の位相差を
有する信号が取り出されることになる。
【0030】同軸線路Ca,Cbと中空円筒金属棒M
a,Mbとの間には絶縁体フィルムが介在されるので、
金属相互間の接触に起因する雑音や混変調が生じること
はない。なお、本実施例の構成の場合、ハイブリッド回
路Hとして、上述の図3に示されたストリップラインに
よるものを適用する場合には、このハイブリッド回路H
と同軸線路Ca,Cbとの間に、ストリップライン−同
軸線路変換部を設ける必要がある。また、図4のハイブ
リッド回路を用いる場合には、スロットライン−同軸線
路変換部が必要となる。図5の構成のハイブリッドを用
いる場合には、いずれの変換部も不要である。
【0031】本発明の実施例の説明は以上のとおりであ
るが、本発明は上述の各実施例に限定されるものではな
い。たとえば、上述の実施例では、入力された高周波信
号が4分配される構成について説明したが、分配器1の
代わりに、2分配、3分配、5分配、6分配、・・・・を行
える分配器を用い、分配された各信号に対応してハイブ
リッド回路およびスロットラインなどによる伝送線路対
を設ければ、入力高周波信号を任意の数の信号に分配す
ることができる。
【0032】また、上述の実施例では、ハイブリッド回
路からの信号を伝搬させ、完全反射素子で反射された後
の信号を再びハイブリッド回路に入力するための伝送線
路として、スロットラインや同軸線路を用いた例につい
て説明したが、同様な伝送線路をストリップラインを用
いて構成することもできる。さらに、上記の実施例で
は、完全反射素子として、スロットラインや同軸線路の
途中部を短絡させるものについて説明したが、これらの
伝送線路の途中部を開放させるものを完全反射素子とし
て適用することもできる。
【0033】その他、本発明の要旨を変更しない範囲で
種々の設計変更を施すことができる。
【0034】
【発明の効果】以上のように本発明の分配可変移相器に
よれば、簡単な構成で電力の分配を行うことができ、か
つ、分配された信号の位相を連続的に変化させることが
できる。また、金属接触部を必ずしも必要としないの
で、信頼性が高くなるとともに、接触不良による雑音や
混変調の発生を効果的に防止できる。
【0035】さらに、入力信号の移相量を容易に可変設
定できるから、たとえば、移動通信基地局のアンテナな
どのようにサービスエリアを随時変更する必要のあるア
レイアンテナの給電装置に適用すると、極めて有効であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の分配可変移相器の構成を示
す平面図である。
【図2】上記分配可変移相器の一部の構成を拡大して示
す平面図である。
【図3】ハイブリッド回路の構成例を示す平面図であ
る。
【図4】ハイブリッド回路の他の構成例を示す平面図で
ある。
【図5】ハイブリッド回路のさらに他の構成例を示す斜
視図である。
【図6】本発明の他の実施例の分配可変移相器の要部の
構成を示す平面図である。
【図7】完全反射素子としての中空円筒金属棒の構成を
示す斜視図である。
【符号の説明】
1 分配器 21,22,23,24 同軸線路−ストリップライン変換部 31,32,33,34 ストリップライン−スロットライン変
換部 41,42,43,44 移相用線路 H1,H2,H3,H4 ハイブリッド回路 L1,L2,L3,L4 スロットライン対 L1a,L1b,L2a,L2b,L3a,L3b,L4a,L4b スロットライン S1,S2,S3,S4 ショートプランジャ 60 操作レバー C 同軸線路対 Ca,Cb 同軸線路 Ma,Mb 中空円筒金属棒

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】入力信号をn(n=2,3,4,・・・・)分
    配する分配器と、 一対の伝送線路をそれぞれ含むn組の伝送線路対と、 上記伝送線路対に対してスライド自在に設けられ、この
    伝送線路対を構成する一対の伝送線路の途中部におい
    て、伝送される信号を完全反射する完全反射素子と、 上記n組の伝送線路対のそれぞれに対応して設けられ、
    上記分配器でn分配された各信号が入力端から入力さ
    れ、所定の位相差を有する一対の信号を対応する上記伝
    送線路対を構成する一対の伝送線路に与えるとともに、
    上記完全反射素子によって反射された後に上記一対の伝
    送線路を伝搬して入力される一対の信号を合成して出力
    端に出力するn個のハイブリッド回路とを含むことを特
    徴とする分配可変移相器。
  2. 【請求項2】上記完全反射素子は各伝送線路対ごとに個
    別に設けられており、 さらに、各伝送線路対に対応して設けられた複数の上記
    完全反射素子に係合しているとともに、この複数の完全
    反射素子を連動させてスライドさせるための操作レバー
    を含むことを特徴とする請求項1記載の分配可変移相
    器。
  3. 【請求項3】上記n組の伝送線路対は一平面に沿って相
    互に平行に配置されており、 上記操作レバーは、上記一平面に直交する所定の軸線ま
    わりに回動自在に設けられ、上記複数の完全反射素子を
    上記一平面に平行な直線上で係合させるものであること
    を特徴とする請求項2記載の分配可変移相器。
  4. 【請求項4】上記伝送線路対の一方の伝送線路には、上
    記ハイブリッド回路から上記完全反射素子に向かう往路
    と、上記完全反射素子から上記ハイブリッド回路に向か
    う復路との合計で、上記ハイブリッド回路から上記伝送
    線路対に与えられる一対の信号の位相差の2倍の位相遅
    れを生じさせる移相手段が介装されていることを特徴と
    する請求項1乃至3のいずれかに記載の分配可変移相
    器。
  5. 【請求項5】上記ハイブリッド回路はストリップライン
    で構成されたものであり、 上記分配器と上記ハイブリッド回路の入力端との間に、
    同軸線路−ストリップライン変換部が設けられているこ
    とを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の分配
    可変移相器。
  6. 【請求項6】上記ハイブリッド回路はストリップライン
    で構成されたものであり、 上記伝送線路はスロットラインで構成されており、 上記ハイブリッド回路と上記伝送線路との間には、スト
    リップライン−スロットライン変換部が設けられている
    ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の分
    配可変移相器。
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