JPH06323678A - 吸収式冷凍装置 - Google Patents

吸収式冷凍装置

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Publication number
JPH06323678A
JPH06323678A JP13416493A JP13416493A JPH06323678A JP H06323678 A JPH06323678 A JP H06323678A JP 13416493 A JP13416493 A JP 13416493A JP 13416493 A JP13416493 A JP 13416493A JP H06323678 A JPH06323678 A JP H06323678A
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JP
Japan
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absorption
liquid
heat exchange
refrigerant vapor
heat
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Application number
JP13416493A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuo Nomura
和雄 野村
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Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH06323678A publication Critical patent/JPH06323678A/ja
Pending legal-status Critical Current

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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
    • F25B2315/00Sorption refrigeration cycles or details thereof
    • F25B2315/002Generator absorber heat exchanger [GAX]
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
    • F25B2315/00Sorption refrigeration cycles or details thereof
    • F25B2315/006Reversible sorption cycles

Landscapes

  • Sorption Type Refrigeration Machines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 吸収器発生器間熱交換器、つまり、GAX機
能をもつ吸収冷凍装置において熱交換効率を向上し、装
置全体でみた成績係数を向上する。 【構成】 発生器5は濃液2aを散布管205Cから散
布し、冷媒蒸気7cを発生して稀液2bを溜める。吸収
器1は、稀液2bを散布して201Dから散布し、稀液
2bに冷媒蒸気7cを吸収して濃液2aを溜める。凝縮
器11または蒸発器14から熱操作流体を介して冷暖房
用室内熱交換器62を冷却または加温する。濃液2aと
冷媒蒸気7cとを発生器5内に設けた補助吸収熱交換管
205Xに与えて事前吸収を行わせた後に散布管201
Dに与える。補助吸収熱交換管205X内における吸収
熱で、散布管205Cからの濃液2aを加熱して冷媒蒸
気7cを蒸発する。濃液2aが吸収熱を利用して直接的
に蒸発されるので、熱交換効率が向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、冷媒剤を混入した吸
収液を用いる吸収ヒートポンプ作用によって、所要の熱
交換動作を行うことにより目的とする熱操作流体を冷却
・加温するようにした吸収冷凍機・吸収冷温水機などの
吸収式冷凍機(この発明において吸収式冷凍装置とい
う)に関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の装置において、冷媒剤を比較的
低温を蒸発温度とする流体、例えば、NH3、つまり、
アンモニアとし、この冷媒に対して比較的高温を蒸発温
度とする安価で無害な流体、例えば、水を混入したもの
を吸収液として用いる吸収式冷凍機が周知であり、図8
ような吸収液の循環系と冷媒の循環系とを設けて構成し
たものがある。
【0003】図8において、吸収液の循環系を、吸収器
1の底部に溜っている冷媒濃度の高い吸収液、つまり、
濃液2aを起点として説明する。
【0004】濃液2aは、ポンプ3により、管路4を経
て、発生器5に入る。発生器5は、バーナーなどの加熱
器6で加熱しているので、濃液2aに中に含まれている
冷媒が蒸発して、高温で冷媒の濃度が低い吸収液、つま
り、稀液2bと、冷媒蒸気7aとに分離する。
【0005】高温の稀液2bは、管路8を経て、減圧器
9に入る。減圧器9は、例えば、減圧弁で構成してあ
り、稀液2bを、減圧して吸収器1に与え、希液2bを
吸収器1内に散布する。
【0006】散布した希液2bは、吸収器1内の冷却管
1Aを流通する冷却用の熱操作流体、例えば、水によっ
て冷却する。希液2bは、冷却管1Aに沿って流れる際
に、後記の蒸発器14から入ってくる冷媒蒸気7cを吸
収して冷媒濃度の高い、低温の濃液2aに戻り、吸収液
の一巡が終えるという循環を繰り返すものである。
【0007】次に、冷媒の循環系を、吸収器1に入った
冷媒蒸気7cを起点にして説明する。冷媒蒸気7cは、
上記の吸収液循環系で説明したように、吸収器1内で散
布した濃液2bに吸収されて、濃液2aの中に入り、発
生器5で蒸発して冷媒蒸気7aになる。
【0008】冷媒蒸気7aは、管路10を経て、凝縮器
11に入り、被加熱側11Aを通る熱操作流体、例え
ば、水に熱を与えて放熱し、凝縮して冷媒液7bになっ
た後、管路12を経て、減圧器13に入る。
【0009】減圧器13は、例えば、減圧弁で構成して
あり、冷媒液7bを減圧して蒸発器14に与え、冷媒液
7bは蒸発器14の被冷却側14Aを通る熱操作流体、
例えば、水から熱を奪って蒸発し、冷媒蒸気7cになっ
た後、管路15を経て、吸収器1に戻り、冷媒の一巡が
終えるという循環を繰り返すものである。
【0010】そして、吸収器1の冷却管1Aに熱操作流
体を与える管路20・21と、凝縮器11の被加熱側1
1Aに熱操作流体を与える管路22・23と、蒸発器1
4の被冷却側14Aに熱操作流体を与える管路24・2
5とに、目的の加温・冷却を行う対象となる熱操作流
体、例えば、暖房用・冷房用の水と、吸熱・放熱のため
の流体、例えば、フィン付ラジエータなどを通って吸熱
・放熱した水などを与えるように構成してある。
【0011】上記のような構成のものが特公平3−64
784などに開示されており、こうした吸収式冷凍装置
において、上記の管路20・21と管路22・23と放
吸熱用熱交換器(図示せず)とを直列に接続したものを
通る第1の熱操作流体の循環系と、上記の管路24・2
5を通る第2の熱操作流体の循環系との2系統にして構
成することにより、管路25から冷水を供給し、また
は、管路24・25に直列に接続した冷暖房用熱交換器
(図示せず)により冷房を行う冷却運転を行う構成が周
知である。
【0012】また、上記の管路24・25と放吸熱用熱
交換器(図示せず)を通る第1の熱操作流体の循環系
と、上記の管路20・21と管路22・23とを直列に
したものを通る第2の熱操作流体の循環系との2系統に
構成することにより、管路23から温水を供給し、また
は、管路23と管路20とに直列に接続した冷暖房用熱
交換器(図示せず)により暖房を行う加温運転を行う構
成が周知である。
【0013】さらに、加熱器6・ポンプ3などの制御対
象部分を電気的に制御し得る電動型のもので構成し、管
路20と管路23とに温度検出器(図示せず)を設けて
検出した温度値の温度差により熱源能力度を、また、管
路24と管路25とに温度検出器(図示せず)を設けて
検出した温度値の温度差により負荷度を、それぞれ演算
するとともに、これら熱源能力度と負荷度にもとづい
て、加温・冷却を行う対象の現在温度値が目標温度値に
なるように、加熱器6・ポンプ3などを制御するため
に、マイクロコンピュータを用いた制御処理部(この発
明においてCPUという)(図示せず)を設ける構成の
ものが周知である。
【0014】図8の構成では、発生器5から稀液2bを
吸収器1に与える経路に、減圧器9のみを設けている
が、図9のように、この経路に吸収液熱交換器31を設
け、吸収器1から発生器5に与える濃液2aを吸収液熱
交換器31の被加熱側31Aを介して与えることによ
り、濃液2aを予熱して発生器5に与える構成にするこ
ともできる。
【0015】図8・図9のような吸収式冷凍装置100
において、熱操作効率を向上する目的で、図10のよう
に、発生器5の散布管205Cから散布した濃液2aに
熱を与えて放熱する熱交換管205Bを発生器5内に設
けるとともに、吸収器1内に散布した稀液2bが冷媒蒸
気7cを吸収するときの熱と稀液2bの熱とを稀液2b
から受けて吸熱する熱交換管201Cを吸収器1内に設
けておき、各熱交換管205B・201Cの上下関係を
逆に接続した襷掛け管路202内を通る第3の熱操作流
体202a、例えば、水、シリコン油、フェニルキシリ
ルエタンなどの熱媒体をポンプ203で循環させるよう
にした吸収式冷凍機100の構成が、ASME,AE
S,VOL.8,1988,98頁におけるFig.2
のGenerator−Absorber Heat
Exchanger Unitにより開示されており、
このように熱交換管205B・熱交換管201C・襷掛
け管路202・ポンプ203により構成された循環路に
熱操作流体202aを循環させるようにした発生器吸収
器間熱交換部270をGAX部と読んでいる。
【0016】また、このGAX部を図10のような循環
路によらず、発生器5の外壁部の一部と吸収器1の外壁
部の一部を接触させて行わせる構成が、ASHRAE,
Trans.VOL.82,Part 1,1976,
974頁におけるFig.8のUNIT WITH G
ENERATOR ABSORBER HEAT EX
CHANGERにより開示されている。
【0017】前者のような発生器吸収器間熱交換部27
0を設けた吸収式冷凍機の全体構成は、図10の吸収式
冷凍装置100のように構成することができる。ここ
で、図10の吸収式冷凍機100における動作の概要を
説明する。図10において、図8・図9における符号と
同一符号で示す部分は、図8・図9で説明した同一符号
の部分と同一の機能をもつ部分である。
【0018】まず、吸収液の循環系を発生器5の底部に
ある稀液2bを起点にして説明すると、稀液2bは、発
生器5内部と吸収器1内部との圧力差によって熱交換管
205A・吸収液熱交換器31・減圧器9を経て、散布
管201Dから散布され、熱交換管201C・熱交換管
201B・冷却管201Aに沿って滴下しながら冷媒蒸
気7cを吸収して濃液2aになり、吸収器1の底部に溜
まる。濃液2aは、ポンプ3により加圧されて、熱交換
管201B・熱交換管205Dを通り、この間に冷媒蒸
気7cの熱と、冷媒蒸気7cを稀液2bが吸収して発熱
した吸収液の熱と、冷媒蒸気7aの熱とを奪って温度が
高められた後、吸収液熱交換器3の被加熱側を経ること
により、さらに予熱されて散布管205Cから散布さ
れ、熱交換管205B・熱交換管205Aに沿って滴下
しながら、ある程度の冷媒蒸気7aを蒸発させた後、発
生器5の底部に稀液2bとして溜まるように循環する。
【0019】ここで、冷媒の循環系を発生器5の冷媒蒸
気7aを起点して説明すると、稀液2bを加熱器6で加
熱することにより発生した冷媒蒸気7aは、水蒸気成分
を多分に含んでいるので、気液接触作用、つまり、吸収
液の表面に冷媒蒸気を接触させたときに生ずる熱交換作
用により冷媒蒸気7a中の冷媒濃度、つまり、NH3の
濃度を高めるとともに剰余熱を熱交換管205Dで奪う
精溜作用を行わせ、さらに、熱交換管205Eで熱を奪
うことにより、冷媒蒸気7aの一部を凝縮、つまり、熱
交換管に接している部分の冷媒蒸気のみを凝縮して得ら
れた濃度の高い吸収液と冷媒蒸気7aとの気液接触作用
によって冷媒蒸気7a中の冷媒濃度を高める分溜作用を
行わせた後、凝縮器11・減圧器13・蒸発器14を経
て吸収器1に送り込まれ、散布管201Dから散布され
た稀液2bに吸収されて濃液2aになり、上記の吸収液
循環系と合流して散布管205Cから散布されて加熱器
6により加熱されて冷媒蒸気7aになるように循環す
る。
【0020】次に、管路20・21・22・23・24
・25に接続された上方の部分にある室外熱交換器61
と室内熱交換器62とによって循環される第1の熱操作
流体と第2の熱操作流体との循環系について説明する
と、室外熱交換器61と室内熱交換器62とは、管路接
続切換器63によって、接続経路を変更できるようにな
っており、ポンプ64は凝縮器11の被加熱側11Aを
通る第1の熱操作流体、例えば、水の循環を促進するた
めのポンプ、ポンプ65は蒸発器14の被冷却側14A
を通る第2の熱操作流体、例えば、水の循環を促進する
ためのポンプである。
【0021】管路接続切換器63は、8つの管路を図に
実線で示した接続経路と点線で示した接続経路とに切り
換える切換弁であり、8つの管路を切り換えるので、通
称、八方弁とも呼ばれており、CPU70からの制御信
号にもとづいて動作する電動アクチェータにより切換軸
を操作して切換動作するものである。
【0022】この実線で示す経路による切換接続によっ
て、管路20→冷却管201A→管路21→管路22→
凝縮器11の被加熱側11A→管路23→管路接続切換
器63→室外熱交換器61→管路接続切換器63→ポン
プ64を経て管路20に戻るという循環路により、第1
の熱操作流体を循環しながら、室外熱交換器61の放熱
側61Aに送風機61Bなどで室外の空気を強制的に与
えて放熱動作するようにした冷却放熱経路と、管路24
→蒸発器14の被冷却側14A→管路25→管路接続切
換器63→室内熱交換器62→管路接続切換器63→ポ
ンプ65を経て管路24に戻るという循環路により、第
2の熱操作流体を循環しながら、室内熱交換器62の被
冷却側62Aに循環用の送風機62Bなどで、室内の空
気を強制的に与えて室内の空気を冷却動作するようにし
た冷却放熱経路とを形成することにより、熱操作流体に
よる冷却操作、つまり、冷房運転の場合の循環形態を構
成する。
【0023】また、点線で示す経路による切換接続によ
って、管路20→冷却管201A→管路21→管路22
→凝縮器11の被加熱側11A→管路接続切換器63→
室内熱交換器62→管路接続切換器63→ポンプ64を
経て管路20に戻るという循環路により、第1の熱操作
流体を循環しながら、室内熱交換器62の被加熱側62
Aに室内の空気を強制的に与えて室内の空気を加温動作
するようにした加温放熱経路と、管路24→蒸発器14
の被冷却側14A→管路25→管路接続切換器63→室
外熱交換器61→管路接続切換器63→ポンプ65を経
て管路24に戻るという循環路により、第2の熱操作流
体を循環しながら、室外熱交換器61の吸熱側61Aに
送風機61Bなどで室外の空気を強制的に与えて吸熱動
作するようにした冷却吸熱経路とを形成することによ
り、熱操作流体の加温操作、つまり、暖房運転の場合の
循環形態を構成する。
【0024】こうした熱操作流体の冷却操作または加温
操作の制御はCPU70の各部制御信号によって行われ
る。そして、この制御は、所要の各部の動作状態、例え
ば、温度などを検出した各部検出信号と、動作条件など
を設定する設定操作部80からの設定信号とをCPU7
0に与え、CPU70で所要の制御処理を行って得られ
る各部制御信号により、加熱器6、管路接続切換器6
3、各ポンプ3・64・65などの動作を制御するよう
に構成してある。
【0025】上記の吸収液の循環系と冷媒の循環系とに
おいて、精溜作用を行う部分、つまり、熱交換管205
Dが含まれている部分を精溜部206と言っており、ま
た、上記の各熱交換管を縦方向の長い管状体に形成する
とともに、管状体の内面に沿ってアンモニア液を流下さ
せ、中央の中空部分でアンモニア蒸気を上昇させるよう
にした分流構造を設けるとともに、吸収器内での熱交換
管の内側を流れるアンモニア液の流れと熱交換管の外側
を流れる冷却水との流れ方向を対向方向に流し、また、
各熱交換管を縦方向のひだ状凹凸を設けた縦ひだ管捩れ
管、つまり、コルゲート管にすることによって管状体の
内面を沿って流れる流体と外面に沿って流れる流体との
熱交換効率を向上させ、または、各熱交換管の内面また
は外面に螺旋状の凹凸形状やフィンを設けることによ
り、各流体を螺旋流にして吸収または蒸発などにかかる
熱交換効率を向上し、また、この螺旋流にもとづく攪乱
による吸収効率や蒸発効率の向上を図る構成のものが特
公平3−64784などにより開示されている。
【0026】
【発明が解決しようとする課題】上記のように発生器吸
収器間熱交換部270、つまり、GAX部では、襷掛け
管路202内を通る第3の熱操作流体202aを介した
2次的な熱交換によっているため、第3の熱操作流体2
02aが介在する分だけ熱損失があり、また、ポンプ2
03を運転するためのエネルギー消費が増加するため、
装置全体としての成績係数の向上に限度があるなどの不
都合がある。
【0027】このため、こうした不都合を無くして、省
エネルギー化し得るものの提供が望まれているという課
題がある。
【0028】
【課題を解決するための手段】この発明は、第1の構成
として、上記のような冷媒蒸気を吸収液に吸収する吸収
機能部分などを介して吸収液を循環する吸収液循環系
と、吸収液から冷媒蒸気を蒸発させる発生機能部分など
を介して冷媒を循環する冷媒循環系とにより所要の熱操
作流体を冷却または加温する吸収式冷凍装置において、
上記の冷媒蒸気と上記の吸収を行う濃度の低い吸収液、
つまり、稀液とを発生機能部分に設けた補助吸収用熱交
換部分を経由させることにより上記の補助吸収熱交換部
分で生ずる吸収熱を上記の蒸発を行う濃度の高い吸収
液、つまり、濃液に与えて前記蒸発を行う補助発生熱交
換手段を設けた構成の装置を提供し、
【0029】第2の構成として、第1の構成に加えて、
上記の補助吸収熱交換部分を複数の縦方向経路にして形
成するとともに、この縦方向経路に対して、上記の濃液
を下降方向に、上記の吸収用冷媒蒸気と稀液とを上昇に
流動させる対向流熱交換手段を設けた構成の装置を提供
し、
【0030】第3の構成として、第1の構成に加えて、
上記の補助吸収熱交換部分における吸収用冷媒蒸気と稀
液との合流を適切に行わせるために、補助吸収機能部分
に与える吸収用冷媒蒸気の圧力を所定の圧力に調整する
冷媒蒸気圧力調整手段を設けた構成の装置を提供するこ
とにより、上記の課題を解決し得るようにしたものであ
る。
【0031】
【作用】上記の第1の構成によれば、発生機能部分内に
設けた補助吸収熱交換部分で吸収作用の一部を行わせる
ことにより得られる吸収熱を濃液から冷媒蒸気を発生さ
せる発生作用の一部に利用しているため、第3の熱操作
流体を介在させたGAX部のような2次的熱交換による
熱交換損失が無くなり熱交換効率が向上し、また、第3
の熱操作流体の循環用ポンプに要するエネルギー損失が
無くなりエネルギー利用効率が向上するので、装置全体
でみた成績係数を向上し得るように作用する。
【0032】また、第2の構成によれば、補助吸収熱交
換部分における両方の吸収液が複数の経路に沿って対向
方向に流動するため、流れが重なり合う最初の段階で
は、一方の吸収液の高温側が他方の吸収液の高温側に位
置づけられるとともに複数の経路で同時に熱交換が行わ
れるので、熱交換効率が向上し、上記の成績係数を向上
するように作用する。
【0033】また、第3の構成によれば、補助吸収熱交
換部分に与える冷媒蒸気の圧力を調整して、稀液との合
流を適切に行わせているため、この補助吸収熱交換部分
に与える冷媒蒸気の量と、吸収機能部分に与える冷媒蒸
気の量との配分が適切に行い得るので、双方の吸収熱交
換効率が向上し、上記の成績係数を向上するように作用
する。
【0034】
【実施例】以下、実施例を図1〜図7により説明する。
これらの図において、図8〜図10の符号と同一符号で
示した部分は、図8〜図10によって説明した同一符号
の部分と同一機能をもつ部分である。
【0035】〔第1実施例〕まず、第1実施例を図1〜
図5によって説明する。図1は第1実施例の装置構成で
あり、図1の実施例の構成と、図10の構成とにおける
主な相違点は、発生器吸収器間熱交換部270によるG
AX部、つまり、熱交換管205B・熱交換管201C
・襷掛け管路202・ポンプ203で構成した部分に代
わって補助吸収熱交換管205Xを設けるとともに、こ
の補助吸収熱交換管205Xを、減圧器9で減圧した稀
液2bを散布管201Dに与える管路18の途中に介在
するように配置している点であり、以下、補助吸収熱交
換管205Xの吸収機能について説明する。
【0036】図1において、発生器5の底部に溜まった
吸収2bが、熱交換管205A→熱交換器31→減圧器
9→管路18という経路を経た吸収液、つまり、稀液2
bが補助吸収熱交換管205Xの管路に下方に与えられ
る。
【0037】一方、発生器で発生した冷媒蒸気7aが、
凝縮器11→減圧器13→蒸発器14→管路15→管路
15Xを経た冷媒、つまり、蒸気7cが補助吸収熱交換
管205Xの管路に下方に与えられる。
【0038】管路15Xからの冷媒蒸気7cは、補助吸
収熱交換器205X内で、管路18からの稀液2bに吸
収されて中間の濃度の吸収液、つまり、中間液2dにな
り散布器201Dに与えられるが、冷媒蒸気7cが稀液
2bに吸収される際に吸収熱が発生することになる。
【0039】この吸収熱が補助吸収熱交換管205Xの
熱交換管路の外面を通る濃液2aに与えられ、濃液2a
に含まれた冷媒は蒸発して冷媒蒸気7aになる。したが
って、補助発生熱交換器201Xは、補助的に冷媒蒸気
の発生を行っていることになる。
【0040】つまり、吸収器1で行う吸収作用の一部を
発生器5内で行うことにより、補助的な冷媒蒸気の発生
作用を行わせているものであり、この発生作用により吸
収液の熱交換効率を向上するという直接的なGAX部的
な作用を得ていることになるものである。
【0041】次に、補助吸収熱交換管205Xを設けた
発生器5の具体的な構成を図2により説明する。図2に
おいて図1の符号と同一符号で示した部分は、図1によ
って説明した同一符号の部分と同一機能をもつ部分であ
る。
【0042】図2において、胴筒部分5Aは、水密状の
縦長円筒形の胴筒体であって発生器5の外殻体を形成し
ており、底部に稀液2bをため、底部の外側から加熱器
6(図示せず)で加熱して冷媒蒸気7aを発生するとと
もに、稀液2bを熱交換管205Aで予冷して管路16
に導出する。
【0043】中段に収納した散布管205Cから散布し
た濃液2aを、補助吸収熱交換管205X・熱交換管2
05Aに沿って滴下しながら、冷媒蒸気7aを蒸発して
濃度が稀薄した稀液2bを底部に溜めるようにしてあ
る。
【0044】最上段に収納した熱交換管205Eは図面
の大きさの都合で省略してあるが、次段に収納した熱交
換管205D、つまり、精溜用の熱交換管と同様のもの
が配置してある。
【0045】散布管205Cは、円環状に形成した環状
円管体の下方に多数の散布用穴を間隔配置するとともに
環状円管体の側方の1箇所に管路8を接続して濃液2a
を導くように形成してある。
【0046】補助吸収熱交換管205Xは、上方の気液
分離部分205Xaと下方の気液合流部分205Xcと
の間を複数の縦方向の管路による熱交換部分205Xb
で接続して形成するとともに、気液分離部分205Xa
は下面側に管路18を接続して形成し、また、気液合流
部分201Xcは下面側に合流接続部分205Xjを介
して管路18と管路15Xとを接続して形成してある。
【0047】熱交換管205A・205D・205E
は、それぞれ、つる巻状、つまり、コイル状の管路によ
って形成するとともに、コイル状管路の上方側と下方側
に、所要の管路を接続して形成してある。
【0048】次に、補助発生熱交換管205Xの各部の
具体的な構成を図3〜図5により説明する。これらの図
において図1・図2の符号と同一符号で示した部分は、
図1・図2によって説明した同一符号の部分と同一機能
をもつ部分である。
【0049】図3において、〔A−A断面〕は図2のA
−A部分の断面矢視図、〔B−B断面〕は図2のB−B
部分の断面矢視図、〔C−C断面〕は図3の〔A−A断
面〕におけるC−C部分の断面矢視図であり、いずれ
も、胴筒部分5A断面を省略してある。
【0050】気液分離部分205Xaは、断面が四角形
の中空の円環状管体で形成してあり、円環に沿って等分
割した箇所に、複数の縦方向の管路による熱交換部分2
05Xbで接続するとともに、縦方向の管路の各先端部
分を内部へ突き出した突出部分Zを形成することによ
り、気液の分離、つまり、冷媒蒸気と吸収液との分離を
行い易くしていある。
【0051】また、気液分離部分205Xaには、散布
管205Cから散布されてきた濃液2aを四角形の中空
部分の中心部を通して上面側から下面側に流すための液
流下管路205Xa1として、上面側と下面側の間を貫
通する複数の管路を熱交換部分201Xbを避けた位置
に設けてあり、さらに、下面側の所要の箇所に管路18
Xを接続してある。
【0052】気液合流部分205Xcは、気液分離部分
205Xaと同様に、断面が四角形の中空の円環状管体
で形成してあり、円環に沿って等分割した箇所に、熱交
換部分205Xbで接続してある。
【0053】また、気液合流部分205Xcには、熱交
換部分205Xbに沿って流下してきた吸収液を、四角
形の中空部分の中心部を通して上面側から下面側に流す
ための液流下管路205Xc1として、気液分離部分2
05Xaと同様に、上面側と下面側の間を貫通する複数
の管路を熱交換部分205Xbを避けた位置に設けてあ
り、さらに、下面側の所要に合流接続部分205Xjを
接続してある。
【0054】気液分離部分205Xaにおける冷媒蒸気
7Cと吸収液2dとの分離機能は、図4の〔突出部分分
離構造〕のように、熱交換部分205Xbの各熱交換管
の下方から送り込まれた稀液2bが熱交換管の内面に沿
って上昇する際に、冷媒蒸気7cを吸収しながら上昇し
てゆき、吸収熱を外面を流下する濃液2aに与えて冷媒
蒸気7aを蒸発させる。
【0055】内面に沿って上昇した中濃液2dは突出部
分Zで堰られた気液分離部分205Xa内の底部に一時
的に溜まった後に管路18に排出され、また、吸収され
ていない冷媒蒸気7dは、逐次、気液分離部分205X
a内で中濃液2dに吸収されることになる。なお、図4
の各図では、いずれも液流下管路205Xa1または液
流下管路205Xc1を省略してある。
【0056】合流接続部分205Xjは、図4の〔合流
接続部分構造〕のように、管路18の末端に管路18よ
りも大きい内径の管路18Yを管路18と重なり合った
袋状部分Yを形成するとともに、この袋状部分Yの管路
18Yの側方に管路15Xを接続して形成したものであ
り、稀液2bが管路18から直進流出する際に、袋状部
分Yに負圧を起こさせるようなベンチュリ形態にするこ
とにより、冷媒蒸気7cを稀液2b内に吸い込ませて混
合流体を得るようにしたものである。
【0057】このため、各流体の圧力関係を、稀液2b
>冷媒蒸気15X>混合流体になるようにしておく必要
がある。この圧力関係を所要の圧力差に維持するため
に、管路15Xに圧力調整器290、例えば、圧力調整
弁を設け、また、管路18に圧力検出器290Aを設け
るとともに、圧力調整器290の圧力調整を圧力検出器
290Aの検出信号に対応させるようにCPU70でさ
せるように構成することができる。
【0058】上記の熱交換部分205Xbの経路内にお
ける熱交換を向上するために、経路を構成する各管路
を、図5のように、内面側に螺旋状溝205Xhを設け
たり、外面側に螺旋状フィン205Xiを設けたりし
て、内面側を通る吸収液と外面側を通る吸収液の一方ま
たは両方に旋回流を起こさせることにより、各吸収液の
管面に対する接触を良くして吸収液相互の熱交換効率を
向上するとともに、旋回流による攪乱によって吸収や蒸
発を促進することができる。
【0059】また、図5のように、螺旋状フィン205
Xiの管路側の肉厚を薄くし、外側の肉厚を厚くするこ
とによって、管路に沿った浅い樋状の吸収液の流れ道を
作ることにより、吸収液を管路の外面に沿わせて旋回さ
せることができる。
【0060】さらに、こうした凹凸形状のほかに、熱交
換部分205Xbの経路を構成する各管路の構成によっ
ては、管路の内面や外面に複数の縦方向のフィンなどに
よる凹凸形状を設けて熱交換効率を向上することもでき
る。
【0061】また、熱交換部分205Xbの経路内にお
ける熱交換を向上するために、経路を形成する管路内
に、吸収液と冷媒蒸気の接触面を増大するための粒状
体、例えば、市販の東京特殊金網株式会社製「商品名:
TOWER PACKINGS」ような小スプリング片
群、または、小金網片群による粒状体の充填物を充填し
たり、気液分離部分205Xaの上側と気液合流部分2
05Xcの下側とを塞ぐ金網を張って上方の気液分離部
分205Xaと下方の気液合流部分201Xcとの間に
金網で囲んだ室状部分を形成して、この室状部分の中
に、上記の粒状体の充填物を充填することにより、熱交
換部分205Xbの経路経路を形成する管路の外側にお
ける吸収液と冷媒蒸気との接触面を増大するように構成
することができる。
【0062】図1〜図5で説明した第1実施例の構成を
要約すると、第1の構成として、冷媒蒸気を吸収液に吸
収する吸収機能部分、例えば、吸収器1などを介して吸
収液を循環する吸収液循環系と、吸収液から冷媒蒸気を
蒸発させる発生機能部分、例えば、発生器5などを介し
て冷媒を循環する冷媒循環系とにより所要の熱操作流体
を冷却または加温する吸収式冷凍装置100において、
上記の冷媒蒸気7cと上記の吸収を行う濃度の低い吸収
液、つまり、稀液2bとを発生機能部分に設けた補助吸
収熱交換部分、例えば、補助吸収熱交換管205Xを経
由させることにより上記の補助吸収熱交換部分で生ずる
吸収熱を上記の蒸発を行う濃度の高い吸収液、つまり、
濃液2aに与えて前記蒸発を行う補助発生熱交換手段を
設けた装置を構成している。
【0063】また、第2の構成として、第1の構成に加
えて、上記の補助吸収熱交換部分を複数の縦方向経路、
例えば、熱交換部分205Xbにして形成するととも
に、この縦方向経路に対して、上記の濃液2aを下降方
向に、上記の吸収用冷媒蒸気7cと稀液2bとを上昇に
流動させる対向流熱交換手段を設けた装置を構成してい
る。
【0064】さらに、第3の構成として、第1の構成に
加えて、上記の補助吸収熱交換部分における吸収用冷媒
蒸気7cと稀液2bとの合流を適切に行わせるために、
補助吸収機能部分に与える吸収用冷媒蒸気7cの圧力
を、例えば、圧力調整器290によって、所定の圧力に
調整する冷媒蒸気圧力調整手段を設けた装置を構成して
いることになるものである。
【0065】〔第2実施例〕次に、第2実施例を図6に
よって説明する。図6は第2実施例の装置構成であり、
図6の第2実施例の構成と、図1の第1実施例の構成と
における主な相違点は、吸収器1の冷却管201Aに代
えて、吸収器1とは別個に設けた第2の吸収器207の
熱交換管207Aまたは第3の吸収器217を設けると
ともに、冷却管201A内を通る第1の熱操作流体の循
環に代えて、管路10の冷媒蒸気7aから管路15の冷
媒蒸気7cを得るまで間の冷媒の循環を用いるように変
更しているものである。
【0066】このように変更することにより、装置の冷
却操作の操作時、例えば、冷房動作状態時には、外気の
空冷による第3の吸収器217により管路15の冷媒蒸
気7cを稀液2bに吸収させ、冷却して得た濃液2cを
散布管205Cから補助発生熱交換管205Xに与え、
また、装置の加温操作の操作時、例えば、暖房動作状態
時には、第2の熱操作流体の液冷による第2の吸収器2
07により管路15の冷媒蒸気7cを稀液2bに吸収さ
せ、冷却して得た濃液2cを散布管205Cから補助発
生熱交換管205Xに与えるように構成しているもので
ある。
【0067】また、管路接続の切換には、管路接続切換
器63に代えて、2つの四方弁による管路接続切換器6
3Aと管路接続切換器63Bに分けた切換によって構成
してあるが管路接続動作はほぼ同一になっている。
【0068】そして、各流体の順路は、図6の下方に示
すように、白抜きの矢印で示す経路が冷却操作の操作
時、つまり、冷房動作状態時における順路であり、二重
の矢印で示す経路が加温操作の操作時、つまり、暖房房
動作状態時における順路であり、また、黒塗りの矢印で
示す経路が両方の操作時に共通する順路である。なお、
CPU70と設定操作部80は、図示を省略してある。
【0069】まず、冷却操作の操作時、つまり、冷房動
作状態時における具体的な吸収液の循環系と冷媒の循環
系とを説明すると、管路接続切換器63A・63Bは、
各管路を実線で示す接続状態になっており、各ポンプ3
・65・210は運転状態、開閉弁208は閉路状態、
開閉弁209は開路状態にしてある。
【0070】そして、発生器5の冷媒蒸気7aは管路1
0から管路接続切換器63B→逆止弁211→室外熱交
換器61→逆止弁212→予冷用熱交換器214→液溜
器260→減圧器215→逆止弁216→蒸発器14→
逆止弁218→管路切換接続器63B→予冷用熱交換器
214の被吸熱側214A→熱交換管205E→管路1
5の経路を通り、補助吸収熱交換管205Xに入るが、
ここで、管路15の冷媒蒸気7cは、管路15から圧力
調整器290を介して第1の吸収器1に行く管路15A
と、管路15から第2の吸収器207に行く管路15B
と、管路15から開閉弁209を介して第3の吸収器、
つまり、吸収用熱交換器217に行く管路15Cとに分
配される。
【0071】管路15Aの冷媒蒸気7cは、吸収器1内
で吸収されて濃液2aに入る。この濃液2aは、図6の
構成では図1の場合の冷却管201Aが無い分だけ濃度
が低い中程度の中間濃液になる。
【0072】管路15Bの冷媒蒸気7cは、吸収器20
7が不動作状態におかれているので、この冷媒蒸気7c
の一部が管路4dを経て調整用液溜器280に入って冷
媒蒸気7eになり管路4Bから入る濃液2cに吸収され
る。
【0073】この管路15Bは、管路15Cの低い部分
に吸収液または冷媒液が溜まると、管路15Cから吸収
用熱交換器217へ通る冷媒蒸気7cの通路が吸収液ま
たは冷媒液で閉塞されてしまうため、吸収液または冷媒
液が溜まらないように排出する役目をしている。
【0074】管路15Cの冷媒蒸気7cは、吸収用熱交
換器217で管路4Aから入る中間濃液2aに吸収され
て濃液2cになり、管路4Bを経て調整用液溜器280
に入る。そして、濃液2cは、ポンプ210により熱交
換管201Bに送られ、以後は、図1の場合と同様の循
環を行う。
【0075】吸収用熱交換器217と室外用熱交換器6
1とは、外気の通る場所に配置されており、送風機61
Bで外気を送風して外気に放熱する。また、管路24・
25を循環する第2の熱操作流体の経路は、管路接続が
管路接続切換器63Aに代わっただけで、図1の場合と
全く同様に循環を行う。
【0076】したがって、図6の構成では、図1の場合
において管路20・21・22・23を通る冷却用の第
1の熱操作流体、例えば、水を介在させることなく、冷
媒蒸気と吸収液とを外気で直接的に空冷する構成にして
あるので、外気の温度と第1の熱操作流体の温度との間
における熱交換効率が介在しないため、冷却効率が良く
なり、装置全体でみた成績係数が向上することになる。
【0077】次に、熱操作流体に加温操作を行わせる操
作時の状態、つまり、暖房動作状態における具体的な吸
収液の循環系と冷媒の循環系とを説明すると、管路接続
切換器63A・63Bは、各管路を点線で示す接続状態
になっており、各ポンプ65・210は運転状態、ポン
プ3は停止状態、開閉弁208は開路状態、開閉弁20
9は閉路状態になっている。
【0078】そして吸収液の循環経路と冷媒の循環経路
とが、冷却操作の操作時、つまり、冷房動作状態時にお
ける場合と異なる部分を説明すると、ポンプ3が停止状
態であり、開閉弁209が閉路しているで、吸収用熱交
換器217は吸収作用が停止し、また、開閉弁208が
開いているので、第2の吸収器207は吸収作用を行っ
ている。
【0079】発生器5の冷媒蒸気7aは管路10から管
路接続切換器63B→逆止弁219→蒸発器14→逆止
弁220→予冷用熱交換器214→液溜器260→減圧
器221→逆止弁222→室外用熱交換器61→逆止弁
213→管路切換接続器63B→予冷用熱交換器214
の被吸熱側214A→熱交換管205E→管路15の経
路を通り補助吸収熱交換管205Xに入るが、ここで、
管路15の冷媒蒸気7cは圧力調整器290を介して管
路15Aを経て第1の吸収器1に入る経路と、管路15
Bを経て第2の吸収器207に入る経路とに分かれる。
【0080】第2の吸収器207の散布管207Bは、
開閉弁208を通って与えられる中間濃液2aを熱交換
管207Aに沿って滴下するように散布するので、この
中間濃液2aは冷媒蒸気7dを吸収して濃液2cになっ
て調整用液溜器280の底部に溜まる。
【0081】調整用液溜器280と液溜器260とは、
装置が冷却操作の操作時、つまり、冷房動作状態にある
場合と、加温操作の操作時、つまり、暖房動作状態にあ
る場合とで、吸収液の吸収濃度の差異があるために生ず
る吸収液量の変化分を溜め込むことにより、つまり、調
整用液溜器280では濃液2cと冷媒蒸気7eとの容積
比率を変え、また、液溜器260では冷媒液2fと冷媒
蒸気7bとの容積比率を変えるように動作させて、ポン
プ210の空転と発生器5の空焚とを防止するととも
に、吸収液と冷媒循環量を所定量に保つ役目をする。
【0082】管路24・25を循環する第2の熱操作流
体の経路は、管路接続切換器63Aを介して熱交換管2
07Aを通るように循環する。つまり、図1の場合の冷
却管201Aの部分を熱交換管207Aに置き換えた状
態にして循環を行うことになる。したがって、第2の吸
収器207は、第2の熱操作流体で吸熱冷却しているの
で、液冷していることになるわけである。
【0083】〔第3実施例〕次に、第3実施例を図7に
よって説明する。図7は第3実施例の装置構成であり、
各流体の順路を示す矢印は省略してある。そして、図7
の第3実施例の構成と、図6の第2実施例の構成とにお
ける主な相違点は、図8の構成と図9の構成とにおけ相
違と同様に、図7の構成では図6の構成に対して予熱用
の吸収液熱交換器31を設けていない点と、圧力調整器
290と圧力検出器290Aとを設けていない点とが異
なるものである。つまり、第3実施例では、吸収液熱交
換器31の役目を補助吸収熱交換管205Xが行えるよ
うにしているものである。
【0084】吸収液熱交換器31を設けない場合には、
管路18から補助吸収熱交換管205Xに入る稀液2b
が過熱状態になっているため、補助吸収熱交換管205
Xに入ると同時に沸騰して勢いよく流れ込むたので、ベ
ンチュリー効果が高まり、管路15から管路15Xによ
って与えられる冷媒蒸気7cを吸い込むように動作す
る。
【0085】このため、管路15X側の圧力が、管路1
5に接続された吸収器1と第2の吸収器207と第3の
吸収器217とに対する管路の圧力よりも低くなるの
で、補助吸収熱交換管205Xに対する冷媒蒸気7cの
供給が行い得るように動作することになる。
【0086】上記の第2実施例の構成を要約すると、第
1実施例における吸収機能部分が吸収器1と第2の吸収
器207と第3の吸収器217とによる構成にはなって
いるが、第1実施例の場合と同様に、上記の第1の構成
もつ装置と、上記の第2の構成をもつ装置と、上記の第
3の構成もつ装置とを構成していることになるものであ
る。
【0087】また、上記の第3実施例の構成を要約する
と、第1実施例における吸収機能部分が吸収器1と第2
の吸収器207と第3の吸収器217とによる構成には
なっているが、第1実施例の場合と同様に、上記の第1
の構成もつ装置と、上記の第2の構成をもつ装置とを構
成していることになるものである。
【0088】〔変形実施〕この発明は次のように変形し
て実施することができる。
【0089】(1)補助吸収熱交換部分における吸収を
行うための吸収液と冷媒蒸気の流路と、蒸発を行うため
の吸収液の流路を入れ換えて構成する。つまり、補助吸
収熱交換管205Xの熱交換部分205Xbの各管路の
内側に散布管205Cから散布した濃液2aを流下し、
この各管路の外側に沿って稀液2bと冷媒蒸気7cとを
上昇させるように構成する。
【0090】(2)補助吸収熱交換管205Xの気液合
流部分205Xcを無くして、熱交換部分205Xbの
各管路の各下端に、合流接続部分205Xjを設けて構
成する。
【0091】(3)補助吸収熱交換部分における吸収を
行うための吸収液と冷媒蒸気の入口流路を上方位置に、
吸収し終えた吸収液の出口流路を下方位置に配置して構
成する。つまり、補助吸収熱交換管205Xとこれに付
随する各管路を一体にした状態で、上下を逆にして構成
する。
【0092】(4)上記の(3)の構成において、図4
の〔管路内部分離構造〕りように、気液合流部分205
Xbから熱交換部分205Xbの管路に入り込む部分
に、振り分け用の中子状体205Xfを設けることによ
り、稀液2bが管路の内面に沿って流れながら吸収作用
を行うように構成する。また、中子状体205Xfは、
例えば、下側中心から張り出した細い支持腕205Xg
で管路の内面に固定する。
【0093】(5)補助吸収熱交換管205Xの具体的
構造を、冷却管205Aなどと同様のコイル状の管路で
形成したもので構成する。
【0094】(6)補助吸収熱交換管205Xの気液分
離部分205Xaにおける冷媒蒸気と吸収液との分離を
行わず、冷媒蒸気と吸収液とを混合状態のままで散布管
201Dに与えるように構成する。
【0095】(7)各ポンプ3・64・65・210な
どによる加圧循環構成部分を落差による循環構成に代え
るとともに、当該管路に、必要に応じて、逆流防止用の
逆止弁を配置して構成する。
【0096】(8)補助吸収熱交換管205Xの気液分
離部分205Xaと気液合流部分205Xcとにおける
中空の円環状体の断面形状を、円形、楕円形、縦方向の
ラグビーボール形などの比較的流線形に近い断面形状に
して、流下する吸収液が外面に沿って流下し易く構成す
る。
【0097】(9)上記の(8)の構成において、中心
部分に通す液流下管路205Xa1と液流下管路205
Xc1とを無くして構成する。
【0098】
【発明の効果】この発明によれば、以上のように、発生
機能部分内に設けた補助吸収熱交換部分、つまり、補助
吸収熱交換管で吸収作用の一部を行わせることにより得
られる吸収熱を濃液から冷媒蒸気を発生させる発生作用
の一部に直接用いているため、第3の熱操作流体の介在
による熱交換損失やポンプの循環によるエネルギー損失
が無くなるので、装置全体での成績係数を向上し得る。
【0099】また、補助吸収熱交換部分における両方の
吸収液が複数の経路に沿って対向方向に流動するため、
熱交換効率が向上し、上記の成績係数を向上し得る。
【0100】さらに、補助吸収熱交換部分における吸収
作用に要する稀液と冷媒蒸気との各圧力を所要の圧力差
に保つように調整し得るため、補助的な吸収作用が最良
の状態で行われる上記の成績係数の向上し得るなどの特
長がある。
【図面の簡単な説明】
図面中、図1〜図7はこの発明の実施例、図8〜図10
は従来技術を示し、各図の内容は次のとおりである。
【図1】ブロック構成図
【図2】要部縦断面図
【図3】要部横断面図
【図4】要部縦断面図
【図5】要部縦断面図
【図6】変形ブロック構成図
【図7】変形ブロック構成図
【図8】ブロック構成図
【図9】ブロック構成図
【図10】ブロック構成図
【符号の説明】
1 吸収器 1A 冷却管 2a 濃液 2b 稀液 2c 濃液 2d 中濃液 2f 冷媒液 3 ポンプ 4 管路 4A 管路 4B 管路 4C 管路 4D 管路 4d 管路 5 発生器 6 加熱器 7a 冷媒蒸気 7b 冷媒蒸気 7c 冷媒蒸気 7d 冷媒蒸気 7e 冷媒蒸気 8 管路 9 減圧器 10 管路 11 凝縮器 11A 被加熱側 12 管路 13 減圧器 14 蒸発器 14A 被冷却側 15 管路 15A 管路 15B 管路 15C 管路 15X 管路 17 管路 18 管路 18X 管路 18Y 管路 20 管路 21 管路 22 管路 23 管路 24 管路 25 管路 31 吸収液熱交換器 31A 被加熱側 61 室外熱交換器 61A 放熱側 61B 送風機 62 室内熱交換器 62A 冷房時/被冷却側・暖房時/被加熱側 63 管路接続切換器 63A 管路接続切換器 63B 管路接続切換器 64 ポンプ 65 ポンプ 70 CPU 80 設定操作部 100 吸収式冷凍装置 201A 冷却管 201B 熱交換管 201C 熱交換管 201D 散布管 202 襷掛け管路 202a 熱操作流体 202A 管路 202B 管路 203 ポンプ 205A 熱交換管 205B 熱交換管 205C 散布管 205D 熱交換管 205E 熱交換管 205X 補助発生熱交換管 205Xa 気液分離部分 205Xa1 液流下管路 205Xb 熱交換部分 205Xc 気液合流部分 205Xc1 液流下管路 205Xf 中子状体 205Xg 支持腕 205Xh 螺旋状溝 205Xi 螺旋状フィン 205Xj 合流接続部分 206 精溜部 207 第2の吸収器 207A 熱交換管 207B 散布管 208 開閉弁 209 開閉弁 210 ポンプ 211 逆止弁 212 逆止弁 213 逆止弁 214 予冷用熱交換器 214A 被吸熱側 215 減圧器 216 逆止弁 217 吸収用熱交換器・第3の吸収器 218 逆止弁 219 逆止弁 220 逆止弁 221 減圧器 222 逆止弁 260 液溜器 270 発生器吸収器間熱交換部 280 調整用液溜器 Y 袋状部分 Z 突出部分

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 冷媒蒸気を吸収液に吸収する吸収機能部
    分などを介して前記吸収液を循環する吸収液循環系と、
    前記吸収液から冷媒蒸気を蒸発させる発生機能部分など
    を介して冷媒を循環する冷媒循環系とにより、所要の熱
    操作流体を冷却または加温する吸収式冷凍装置であっ
    て、 前記冷媒蒸気と前記吸収を行う濃度の低い吸収液(以
    下、稀液という)とを前記発生機能部分に設けた吸収用
    熱交換部分を経由させることにより前記吸収用熱交換部
    分で生ずる吸収熱を前記蒸発を行う濃度の高い吸収液
    (以下、濃液という)に与えて前記蒸発を行う補助発生
    熱交換手段を具備することを特徴とする吸収式冷凍装
    置。
  2. 【請求項2】 冷媒蒸気を吸収液に吸収する吸収機能部
    分などを介して前記吸収液を循環する吸収液循環系と、
    前記吸収液から冷媒蒸気を蒸発させる発生機能部分など
    を介して冷媒を循環する冷媒循環系とにより、所要の熱
    操作流体を冷却または加温する吸収式冷凍装置であっ
    て、 前記吸収を行うための冷媒蒸気(以下、吸収用冷媒蒸気
    という)と濃度の低い吸収液(以下、稀液という)とを
    前記発生機能部分に設けた吸収用熱交換部分(以下、補
    助吸収熱交換部分という)を経由させることにより前記
    吸収用熱交換部分で生ずる吸収熱を前記蒸発を行う濃度
    の高い吸収液(以下、濃液という)に与えて前記蒸発を
    行う補助発生熱交換手段と、 前記補助吸収熱交換部分を複数の縦方向経路にして形成
    するとともに、前記縦方向経路に対して、前記濃液を下
    降方向に、前記吸収用冷媒蒸気と前記稀液とを上昇方向
    に流動させる対向流熱交換手段とを具備することを特徴
    とする吸収式冷凍装置。
  3. 【請求項3】 冷媒蒸気を吸収液に吸収する吸収機能部
    分などを介して前記吸収液を循環する吸収液循環系と、
    前記吸収液から冷媒蒸気を蒸発させる発生機能部分など
    を介して冷媒を循環する冷媒循環系とにより、所要の熱
    操作流体を冷却または加温する吸収式冷凍装置であっ
    て、 前記吸収を行うための冷媒蒸気(以下、吸収用冷媒蒸気
    という)と濃度の低い吸収液(以下、稀液という)とを
    前記発生機能部分に設けた吸収用熱交換部分(以下、補
    助吸収熱交換部分という)を経由させることにより前記
    吸収用熱交換部分で生ずる吸収熱を前記蒸発を行う濃度
    の高い吸収液(以下、濃液という)に与えて前記蒸発を
    行う補助発生熱交換手段と、 前記補助吸収熱交換部分における前記吸収用冷媒蒸気と
    前記稀液との合流を適切に行わせるために、前記補助吸
    収機能部分に与える前記吸収用冷媒蒸気の圧力を所定の
    圧力に調整する冷媒蒸気圧力調整手段とを具備すること
    を特徴とする吸収式冷凍装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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