JP4279984B2 - 吸収式冷凍機 - Google Patents
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Description
【発明の技術分野】
本発明は、吸収式空調機の屋外機として使用され、屋内に設けた空調機本体の冷房作動に利用される熱媒体を冷却する吸収式冷凍機に係り、特に水等の冷媒液を熱媒体が循環する循環管に散布する冷媒液受皿の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の吸収式冷凍機は、熱媒体を冷却する部分として、例えば図6に示すように、熱媒体が循環する循環管1と、循環管1の一部の外周に同軸的に設けられかつ上下端が封止されて鉛直に立設され、循環管1との間に蒸発吸収室3を形成する外管2を設けている。外管2の上端面には、蒸発吸収室3内に挿入されて室内に冷媒液である水を供給する水供給管4が貫通して設けられている。また、蒸発吸収室3内の水供給管4の下側には、有底筒形状の水受皿5が、その底部の中心孔の内周縁を循環管1の外周面にロー付けすることにより循環管1に固定されている。
【0003】
水受皿5は、図7に詳細に示すように、円筒形の外筒部5aと、外筒部5aの下端から軸心方向に延びる底部5bとを備えてなり、循環管1との境界近傍に複数の散布孔6を周方向に等間隔に有しており、水供給管4から散布される水を受けて、水を散布孔6を通して循環管1の外周面に散布するものである。すなわち、この吸収式冷凍機は、循環管1に散布されて蒸発した水の蒸発潜熱により、流入管W1を通して循環管1に流入した熱媒体を冷却して流出管W2を通して室内冷房機に戻すようになっており、また外管1内周面を流下する吸収液により、蒸発した冷媒蒸気を吸収するものである。そして、このように水を周方向に均等に分配することで、循環管1の外周面における濡れ面積の割合をできるだけ大きくして有効利用し、蒸発効率を高くする構造となっている。
【0004】
ところで、上記水受皿5は、散布孔6からの水を確実に循環管1の外周面に沿わせることができるように散布孔6の位置が循環管1に近接しているため、水受皿5の内周縁全体を循環管1に全周にわたってロー付けを行った場合、散布孔6がローで埋まってしまうおそれがある。そのため、水受皿5の散布孔6のない内周縁部分で点ロー付けが行われている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このような点ロー付けでは、水受皿と循環管との間に生じる隙間を埋めることができないため、隙間から水が流れ出ることとなる。一方、このような構造では、散布した水を全て蒸発させる必要があることから、周長あたりの水の流量は少量であり、それを分配する散布孔6の径は極めて小さい。従って、小さな隙間であってもその影響は大きく、水受皿の循環管外周に均等に水を分配する分配性能が低下し、その結果として、循環管1の外周面における濡れ面積すなわち蒸発面積の割合が小さくなり、循環管を冷却する冷却効率が低下するという問題があった。
【0006】
本発明は、上記した問題を解決しようとするもので、冷媒液受皿の循環管外周に均等に水を分配する分配性能が適正に維持され、循環管を冷却する冷却効率の良好な吸収式冷凍機を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために上記請求項1に係る発明の構成上の特徴は、熱媒体が循環する循環管と、
前記循環管に冷媒液を供給する冷媒液供給管と、
前記循環管の鉛直部分外周面から径方向外方に向けかつ同軸的に突出した有底筒形状であって、その底部の該循環管との境界近傍にて周方向に配置された複数の散布孔を有し、前記冷媒液供給管から供給される冷媒液を受けて、その冷媒液を前記散布孔を通して該循環管の外周面に散布する冷媒液受皿と、
を設けた吸収式冷凍機において、
前記冷媒液受皿が、前記底部の内周縁に軸方向上方に延びる筒状の取付部を一体で設けている
ことにある。
【0008】
上記のように請求項1の発明を構成したことにより、冷媒液受皿が、底部の内周縁に軸方向上方に延びる筒状の取付部を一体で設けていることから、冷媒液受皿の内周面と循環管の外周面との間に隙間がある場合にも、冷媒液の水面が取付部の上端を上回らない限り隙間から流れ出ることが無いため、冷媒液が散布孔からのみ供給されることとなり、必要な位置に冷媒液を分配することができる。また、冷媒液の水面が取付部の上端を上回った場合にも、散布孔にかかるヘッドに比べ隙間にかかるヘッドが小さくなるため、その影響を低減させることができる。
【0009】
また、上記請求項2に係る発明の構成上の特徴は、熱媒体が循環する循環管と、
前記循環管に冷媒液を供給する冷媒液供給管と、
前記循環管の鉛直部分外周面から径方向外方に向けかつ同軸的に突出した有底筒形状であって、その底部の該循環管との境界近傍にて周方向に配置された複数の散布孔を有し、前記冷媒液供給管から供給される冷媒液を受けて、その冷媒液を前記散布孔を通して該循環管の外周面に散布する冷媒液受皿と、
を設けた吸収式冷凍機において、
前記冷媒液受皿が、前記底部の内周縁に軸方向に延びる筒状の取付部を一体で設けており、該取付部にて前記循環管の外周面に全周ロー付けにより固定されている
ことにある。
【0010】
上記のように請求項2の発明を構成したことにより、冷媒液受皿が、底部の内周縁に軸方向に延びる筒状の取付部を一体で設けており、取付部にて循環管の外周面に全周ロー付けにより固定されているため、ロー付け位置を散布孔から離すことができ、そのためロー付けによって散布孔が詰まるという不具合を確実に防止することができる。そして、全周ロー付けにより固定しているため冷媒液が散布孔からのみ供給されることとなり、必要な位置に冷媒液を分配することができる。
【0011】
また、上記請求項3に係る発明の構成上の特徴は、前記請求項1又は2に記載の吸収式冷凍機において、前記冷媒液受皿の底部の内周縁から径方向に延びた所定範囲を、軸心方向に向きかつ上方に向けて傾斜する略円錐面状の傾斜部とし、該傾斜部に前記散布孔を設けたことにある。これにより、散布孔の出口位置を循環管外周面より近接させることが可能となるため、冷媒液が循環管外周面に散布されずに落下してしまうといった不具合を防ぐことができる。
【0012】
また、上記請求項4に係る発明の構成上の特徴は、熱媒体が循環する循環管と、
前記循環管に冷媒液を供給する冷媒液供給管と、
前記循環管の鉛直部分外周面から径方向外方に向けかつ同軸的に突出した有底筒形状であって、その底部にて周方向に配置された複数の散布孔を有し、前記冷媒液供給管から供給される冷媒液を受けて、その冷媒液を前記散布孔を通して該循環管の外周面に散布する冷媒液受皿と、
を設けた吸収式冷凍機において、
前記冷媒液受皿が、前記底部の内周縁に軸方向上方に延びる筒状の取付部を一体で設けると共に、
前記冷媒液受皿の底部の内周縁から径方向に延びた所定範囲が、軸心方向に向きかつ下方に向けて傾斜する略逆円錐面状の傾斜部であり、該傾斜部に前記散布孔を設けた
ことにある。
【0013】
上記のように請求項4の発明を構成したことにより、冷媒液受皿が、底部の内周縁に軸方向上方に延びる筒状の取付部を一体で設けていることにより、冷媒液受皿の内周面と循環管の外周面との間に隙間がある場合にも、冷媒液の水面が取付部の上端を上回らない限り隙間から流れ出ることが無いため、冷媒液が散布孔からのみ供給されることとなり、必要な位置に冷媒液を分散することができる。また、冷媒液の水面が取付部の上端を上回った場合にも、散布孔にかかるヘッドに比べ隙間にかかるヘッドが小さいため、その影響を低減させることができる。さらに、散布孔から流出した冷媒液が傾斜部を伝って循環管に散布されるため、散布孔の位置を循環管に近接させて形成する必要が無く、設計上の自由度が高い。
【0014】
また、上記請求項5に係る発明の構成上の特徴は、熱媒体が循環する循環管と、
前記循環管に冷媒液を供給する冷媒液供給管と、
前記循環管の鉛直部分外周面から径方向外方に向けかつ同軸的に突出した有底筒形状であって、その底部にて周方向に配置された複数の散布孔を有し、前記冷媒液供給管から供給される冷媒液を受けて、その冷媒液を前記散布孔を通して該循環管の外周面に散布する冷媒液受皿と、
を設けた吸収式冷凍機において、
前記冷媒液受皿が、前記底部の内周縁に軸方向上方に延びる筒状の取付部を一体で設けており、該取付部にて前記循環管の外周面に全周ロー付けにより固定されていると共に、
前記冷媒液受皿の底部の内周縁から径方向に延びた所定範囲が、軸心方向に向きかつ下方に向けて傾斜する略逆円錐面状の傾斜部であり、該傾斜部に前記散布孔を設けた
ことにある。
【0015】
上記のように請求項5の発明を構成したことにより、冷媒液受皿が、底部の内周縁に軸方向に延びる筒状の取付部を一体で設けており、取付部にて循環管の外周面に全周ロー付けにより固定されているため、ロー付け位置を散布孔から離すことができ、そのためロー付けによって散布孔が詰まるという不具合を確実に防止することができる。そして、全周ロー付けにより固定しているため冷媒液が散布孔からのみ供給されることとなり、必要な位置に冷媒液を分配することができる。さらに、散布孔から流出した冷媒液が傾斜部を伝って循環管に散布されるため、散布孔の位置を循環管に近接させて形成する必要が無く、設計上の自由度が高い。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を用いて説明すると、図1は、同実施形態である室内冷房機の冷房用熱媒体(以下、熱媒体と記す)を冷却する吸収式冷凍機の概略構成を示したものである。
【0017】
この吸収式冷凍機は、バーナ12の燃焼熱により低濃度の吸収液である臭化リチウム水溶液(以下、臭化リチウムの濃度に応じて単に低濃度溶液、中間濃度溶液、高濃度溶液と記す)を加熱する高温再生器10と、高温再生器10で加熱された低濃度溶液を水蒸気と中間濃度溶液とに分離する高温再生器気液分離器14(以下、単に高温分離器と記す)と、高温分離器14から高温熱交換器17を介して送られる中間濃度溶液を高温分離器14から送られる水蒸気により再加熱する低温再生器20と、低温再生器20で加熱された中間濃度溶液を水蒸気と高濃度溶液とに分離する低温再生器気液分離器23(以下、単に低温分離器と記す)と、低温分離器23から送られる水蒸気を冷却して液化させる凝縮器30と、凝縮器30から送られる冷媒水を蒸発させることにより熱媒体を冷却すると共に低温分離器23から低温熱交換器26を介して送られる高濃度溶液によりその水蒸気を吸収させる二重管ユニット40と、二重管ユニット40及び凝縮器30を冷却する冷却ファン50と、二重管ユニット40から低濃度溶液を低温熱交換器26及び高温熱交換器17において熱交換により温度を上げて高温再生器10へ送る溶液ポンプP1 とを基本的要素として備えており、それらの間はそれぞれ配管により接続されている。各要素について、以下にさらに具体的に説明する。
【0018】
高温再生器10は、ハウジング11内に収容されて、バーナ12により加熱されるフィンチューブ式熱交換器13(以下、熱交換器と記す)を有しており、チューブ内を流れる臭化リチウム水溶液を効率よく加熱することができるようになっている。高温再生器10に循環管K1 を介して接続された高温分離器14には、液面の下限を検知する下限フロートスイッチ15aと、液面の上限を検知する上限フロートスイッチ15bと、上限フロートスイッチ15bの上に設けられて限界液面を検知する停止フロートスイッチ15cとが設けられている。また、高温分離器14内には、貯留された中間濃度溶液の温度を検出する液温センサ16が設けられている。
【0019】
高温分離器14からの溶液を循環させる循環管K2 は、高温熱交換器17を介して低温再生器20の後述するフィンチューブ式熱交換器22(以下、熱交換器と記す)に接続される。高温熱交換器17は、(図面上の)外側を流れる高温分離器14からの高温溶液と、(図面上の)内側を流れる上記溶液ポンプP1 から供給される低温の低濃度溶液との熱交換を行うものである。高温熱交換器17と低温再生器20との間の循環管K2 には、オリフィス18とフロート連動弁V1 とが並列で設けられている。オリフィス18は、通過する溶液の圧力を減圧して、高温分離器14の液面を、液シールができるような適正な高さに保つものである。フロート連動弁V1 は、高温分離器14内のフロートスイッチ15a,15bと連動した電磁弁であり、内部の中間濃度溶液の液面が下限に達して下限フロートスイッチ15aがオフになったとき閉鎖され、液面が上限に達して上限フロートスイッチ15bがオンしたとき開放されるようになっている。
【0020】
循環管K2 の高温熱交換器17上流側(以下、溶液の流れてくる側を上流側、溶液の流れて行く側を下流側と記す)では、循環管K2 から分岐して後述する循環管K8 に合流接続するオーバーフロー防止管K3 が設けられている。オーバーフロー防止管K3 には、管路を開閉するオーバーフロー弁V2 が設けられており、オーバーフロー弁V2 の開放により高温分離器14内の溶液のオーバーフロー状態を解消できるようになっている。
【0021】
低温再生器20は、ハウジング21内に収容されたフィンチューブ式の熱交換器22を有し、ハウジング21には高温分離器14からの水蒸気の経路である流通管Q1 が接続されている。そして、熱交換器22内を流れる臭化リチウム水溶液が、高温分離器14から流通管Q1 を通して供給される水蒸気により加熱されるようになっている。また、ハウジング21の底部には、ハウジング21内部に溜った水分を凝縮器30の底部に送る流通管Q2 が設けられており、流通管Q2 には低温再生器20と凝縮器30との間に差圧をもたせるためのオリフィス機能を有する弁V3 が介装されている。
【0022】
低温分離器23は、循環管K4 を介して熱交換器22の下流側に接続されている。低温分離器23にも、下限フロートスイッチ24aと、上限フロートスイッチ24bと、停止フロートスイッチ24cが設けられており、それぞれ液面制御に用いられる。また、低温分離器23内には、貯留された高濃度溶液の温度を検出する液温センサ25が設けられている。低温分離器23からの溶液を循環させる循環管K5 には、低温熱交換器26と、管路を開閉する電磁弁V4 とが順次介装されており、循環管K5 は電磁弁V4 の下流側で循環管K6 に合流し、後述する分配器48に接続される。低温熱交換器26は、外側を流れる低温分離器23からの高温溶液と、内側を流れる上記溶液ポンプP1 から供給される低温の低濃度溶液との熱交換を行うものである。
【0023】
循環管K5 の低温熱交換器26上流側では、循環管K5 から分岐して後述する循環管K8 に合流接続するオーバーフロー防止管K7 が設けられている。オーバーフロー防止管K7 には、管路を開閉するオーバーフロー弁V5 が設けられており、オーバーフロー弁V5 の開放により低温分離器23内の溶液のオーバーフロー状態を解消できるようになっている。
【0024】
凝縮器30は、鉛直に立設した複数の円筒パイプにより複数枚のフィンを貫いて形成されており、上端部が流通管Q3 によって低温分離器23と接続され、低温分離器23から送られる水蒸気を後述する冷却ファン50による送風により冷却して水に凝縮させる。また、凝縮器30には、低温再生器20で液化した水が、底部に接続された上記流通管Q2 を通して流入し、凝縮器30内で凝縮された水と合流する。凝縮器30の下部には、冷媒タンク31が接続されており、凝縮器30で凝縮された水が流入して一時的に溜められるようになっている。冷媒タンク31内には、液面の下限を検知する下限フロートスイッチ32aと、液面の上限を検知する上限フロートスイッチ32bとが設けられている。冷媒タンク31の下端部からは流通管Q4 が延設されており、後述する分配器45に接続されている。流通管Q4 には冷媒ポンプP2 が介装されており、冷媒ポンプP2 は、冷媒タンク31の液面が上限に達して上限フロートスイッチ32bがオンすることにより運転を開始して冷媒水を供給し、液面が下限に達して下限フロートスイッチ32aがオフになることにより運転を停止するもので、液面制御により流通管Q4 内への気体の混入を防止すると共に、系全体の濃度管理を行っている。
【0025】
二重管ユニット40は、図1、図2に示すように、図示しない室内冷房機で用いる熱媒体の流路となる循環管である冷水管41と、その外周に同軸的に配置された外管42とを備えて鉛直に立設されている。冷水管41は、室内冷房機側から熱媒体が流入する流入管W1に一体で接続されてその下端が封止された蒸発管部41aと、蒸発管部41aの内部に同軸的に配置された内側管部41bとにより二重管構造に構成されている。蒸発管部41aは、外管42内に配置された部分の外周面に、親水性処理が施されている。これにより、冷媒水を広がりやすくして、蒸発管部41aの外周面における濡れ面積の割合を大きくすることができる。また、液膜を薄く形成させることで熱抵抗を減少させて蒸発効率を高くすることができると共に、突沸による冷媒水の飛散を防止できる。
【0026】
内側管部41bは、その下端が蒸発管部41aの下端近傍で開口すると共に、上端が蒸発管部41aの上端を貫通して突出した状態で蒸発管部41aに液密に固定され、先端が室内冷房機へ熱媒体が流出する流出管W2 に一体で接続されている。なお、流入管W1 には、冷水循環ポンプPw が介装されており、流出管W2 には管内を循環する熱媒体の温度を検出する水温センサTw が設けられている。
【0027】
外管42は、上下端が封止されており、外周面に冷却用の多数のフィン42aが同軸的に取り付けられている。そして、上記冷水管41は、外管42の上端面を貫通して下端が外管42の下端から所定距離隔てた位置に配置された状態で、外管42上端面に液密に固定して取り付けられる。これにより、二重管ユニット40が形成されて、蒸発管部41aと外管42との間に冷媒水を蒸発させる蒸発室と蒸発した冷媒を吸収する吸収室とからなる蒸発吸収室43が設けられる。
【0028】
冷水管41の蒸発管部41aには、蒸発吸収室43内の上端近傍位置に、外周面を囲んで冷媒液受皿である有底円筒形の水受皿60が設けられている。水受皿60は、図3(a),(b)に詳細に示すように、外筒部61と、その下端で軸心方向に延びた底部の一部をなす環状の底板部62と、底板部62内周縁から軸心方向でかつ上方に急角度で傾斜して蒸発管部41aの外周面まで延びた底部の一部をなす円錐面状の傾斜部63と、傾斜部63の内周縁にて蒸発管部41aの外周面に沿って上方にわずかに延びる筒状の取付部64とを一体で設けている。傾斜部63の取付部64近傍位置には、蒸発管部41aに沿って冷媒水を散布するための複数の散布孔65が周方向に等間隔で複数個設けられている。このような構造により、水受皿60に冷媒水が供給されると、水受皿60内に冷媒水がたまり、それぞれの散布孔65から均等に散布されることで、水受皿60内の水位が維持される。
【0029】
水受皿60は、取付部64の上端にて蒸発管部41aの外周面にロー付けにより固定されている。ロー付けは、ロー材をバーナの加熱で溶融させることにより行われるか、取付部64の上端に環状のロー材をセットした状態で加熱炉中を通して溶融させる炉中ロー付けにより行われる。そのため、ロー付け位置が散布孔65から離れており、ロー付けによって散布孔65が詰まるという不都合を確実に防止することができる。なお、図3(a)の場合、取付部64上端が冷媒水の水面を下回る位置にくることがあるので全周ロー付けする必要があるが、図3(b)の場合には、取付部64上端が冷媒水の水面を下回ることがないため、全周ロー付けを行う必要はなく、部分的に行う点ロー付けであってもよい。 水受皿60の上部には、冷媒タンク31から延出された上記流通管Q4 の先端に設けた分配器45を介して分配された水散布管46が、外管42上面を貫通して配置されている。
【0030】
外管42の内周面には、水受皿60のわずかに下側に、内周面に沿って環状の溶液受皿47が設けられており、溶液受皿47の外周位置には外管42の内周面に沿って溶液を散布するための複数の散布孔47aが等間隔で設けられている。溶液受皿47の上部には、延出された上記循環管K6 の先端に設けた分配器48を介して分配された溶液散布管49が、外管42上面を貫通して配置されている。外管42の内周面には、ショットブラスト加工等が施されて面が荒され、内周面に溶液を浸透し易くさせて、その落下速度を遅くすると共に広がり易くしている。外管42内周面には、さらに円筒形に丸められたラス網を同軸的に挿入して、溶液受皿47の直下から外管42下端近傍位置にかけて取り付けてもよく、これにより、溶液の落下速度をさらに遅くすると共に広がり易くすることができる。
【0031】
なお、図示しないが、二重管ユニット40は、上記分配器45により分配された水散布管46及び分配器48により分配された溶液散布管49に応じて、複数個並列して設けられている。また、それぞれの二重管ユニットの冷水経路は、シリーズに接続される。
【0032】
二重管ユニット40の底壁からは、低濃度溶液を高温再生器10へ供給する溶液循環路を形成する循環管K8 が延出されており、循環管K8 の途中には溶液ポンプP1 が設けられている。循環管K8 の溶液ポンプP1 上流側では、上記オーバーフロー防止管K7 ,K3 が順次合流接続されている。循環管K8 には、溶液ポンプP1 を挟んでバイパス管K9 が設けられており、バイパス管K9 にはバイパス弁Vが設けられ、溶液の流量を調節できるようになっている。また、循環管K8 の溶液ポンプP1 上流側には、溶液の温度を検出する液温センサ51が設けられており、通常運転及び希釈運転制御等に用いられる。循環管K8 の溶液ポンプP1 下流側には、流量センサ52が介装されており、バーナ12の点火制御や、低濃度溶液の流量によってバーナ12へのガス供給量等の制御するために用いられる。また、低温熱交換器26の入口近傍には管路を開閉する電磁弁V6 が設けられている。低温熱交換器26と高温熱交換器17の間は、循環管K10で接続されており、また高温熱交換器17の内管は循環管K11によって高温再生器10の熱交換器13に接続されている。
【0033】
循環管K8 の電磁弁V6 のわずか上流側には、循環管K8 から分岐して循環管K6 に合流する希釈液循環管KD が設けられており、希釈液循環管KD には管路を開閉する希釈弁VD が介装されている。希釈液循環管KD は、通常運転後の希釈運転に用いられる。
【0034】
吸収式冷凍機の動作の電気的制御は、例えばCPU,ROM,RAM,タイマ,I/O等からなるマイクロコンピュータ等により構成された、図示しない制御装置によって行われ、上記下限フロートスイッチ15a、上限フロートスイッチ15b、停止フロートスイッチ15c、液温センサ16、液温センサ25、下限フロートスイッチ32a、上限フロートスイッチ32b、液温センサ51、流量センサ52、外気温センサTG 、水温を検出する水温センサTW 及び運転スイッチSWの入力により、上記フロート連動弁V1 、オーバーフロー弁V2 ,V5 、電磁弁V4 ,V6 、溶液ポンプP1 、冷媒ポンプP2 、冷水循環ポンプPW 、バーナ12、冷却ファン50を制御することにより行われる。
【0035】
つぎに、上記のように構成した実施形態の動作を、熱媒体を冷却するための通常運転について説明する。
室内冷房機の運転スイッチSWをオンにすることにより、冷水循環ポンプPW が熱媒体を二重管ユニット40に供給開始するが、冷水温度が設定温度(例えば7℃)以下の場合、冷凍機の運転は行われない。冷水温度が設定温度以上になると、電磁弁V4 ,V6 及びオーバーフロー弁V2 が開放され、かつ溶液ポンプP1 が動作を開始する。流量センサ52により溶液の流れが確認されると、バーナ12の燃焼が開始され、低濃度溶液の加熱が行われる。さらに冷却ファン50の運転も開始される。これにより、高温再生器10で加熱された低濃度の臭化リチウム溶液は、水分が蒸発し、高温分離器14で水蒸気と中濃度溶液に分離される。そして、循環管K1 ,K2 ,オーバーフロー防止管K3 ,循環管K8 ,K10,K11をつなぐ短い経路を通して溶液が循環し、急速にその温度上昇が行われる。
【0036】
そして、高温分離器14内の液温が、設定温度(例えば50℃)以上になったことが液温センサ16によって検知されると、オーバーフロー弁V2 が閉鎖され、オーバーフロー弁V5 が開放される。これにより、高温分離器14の中間濃度溶液は、高温熱交換器17で冷却された後、低温再生器20の熱交換器22で加熱されて、低温分離器23で水蒸気と高濃度溶液に分離される。そして、循環管K1 ,K2 ,K4 ,K5 ,オーバーフロー防止管K7 ,循環管K8 ,K10,K11をつなぐ短い経路を通して溶液の温度上昇が急速に行われる。ここでは、下限上限フロートスイッチ15a,15bとフロート連動弁V1 により、高温分離器14の液面制御が行われ、水蒸気と溶液の混合が防止される。
【0037】
低温分離器23内の液温が、設定温度(例えば50℃)以上となったことが液温センサ25によって検知されると、オーバーフロー弁V5 が閉鎖される。これにより低温分離器23の高濃度溶液は、低温熱交換器26を通過して冷却され、循環管K5 ,K6 を経て分配器48で分配されて各溶液散布管49から溶液受皿47に滴下され、さらに溶液受皿47の散布孔47aから外管42内周面を伝って流下する。これに伴い、熱媒である水蒸気が高濃度溶液に吸収される際発生する熱が、冷却ファン50により効率よく冷却される。
【0038】
一方、低温分離器23の流通管Q3 からの水蒸気が、凝縮器30で凝縮されて液化し、冷媒タンク31を経て冷媒ポンプP2 により分配器45に供給される。分配器45で分配された冷媒水は水散布管46から水受皿60に滴下され、水受皿60の散布孔65から蒸発管部41aの外周面に向けて確実に散布される。散布された水は、蒸発管部41aの外周面を伝って流下する。このとき、蒸発吸収室43内は低圧に保持されているので、流下する冷媒水は蒸発し、その蒸発潜熱により蒸発管部41aが冷却され、蒸発管部41aに流入した熱媒体が冷却され内側管部41bを経て室内冷房機に還流される。この冷却された熱媒体により室内冷房機の冷却運転が行われる。
【0039】
そして、蒸発した冷媒蒸気は、外管42内周面に沿って均一に流下する高濃度溶液によって効率よく吸収され、これにより高濃度溶液が低濃度に希釈され、外管42底部から循環管K8 に排出される。上記動作が連続的に行われることにより、冷水管41を循環する熱媒体の冷却が効率よく行われ、室内冷房機の冷房運転を維持できる。
【0040】
運転停止は、運転スイッチSWをオフさせることによりあるいは運転要求負荷が設定値を下回った場合に行われ、バーナ12へのガス供給路が遮断され、かつ冷却ファン50が停止され、さらに制御装置の制御により、溶液ポンプP1 による溶液供給量が減少する。そして、低温分離器23の液温が設定温度以下になると、溶液ポンプP1 が停止され、また室内冷房機の冷水循環ポンプPW も停止され、吸収式冷凍機は運転を停止する。
【0041】
以上に説明したように、本実施形態の吸収式冷凍機においては、水受皿60の散布孔65より内周側に取付部64を形成し、取付部64の上端でロー付けすることで、散布孔65を詰まらせることなく全周ロー付けすることが可能となり、蒸発管部41aと水受皿60の間に生じる隙間を埋めることができるため、散布孔65から水を均一に散布することができ、水受皿60の蒸発管部41a外周に均等に水を分配する分配性能が適正に確保される。特に、取付部64の軸方向長さが短かければ、プレス加工により形成しやすくなる。一方、取付部64の軸方向の長さが長く、取付部64上端が冷媒水の水面を下回ることがない場合には、点ロー付けでも同様の分配性能を得ることができ、またロー付け位置が外筒部61によりかくれないため、ロー付けを容易に行うことができる。また、水受皿60の底板部62の内周縁から径方向の所定範囲が、軸心方向に向きかつ上方に向けて傾斜する円錐面状の傾斜部63になっており、傾斜部63に散布孔65を設けたことにより、散布孔65の出口を蒸発管部41a外周面に近づけることができるため、散布孔65から出た冷媒水が蒸発管部41a外周面に散布されずに落下してしまうといった不具合を防ぐことができる。これらの効果により、水受皿60に供給された冷媒水を蒸発管部41a全周を効率よく利用して蒸発させることができるため、冷却効率を高くすることができる。さらに、冷却効率の向上により、冷水管41及び外管42の長さを短くすることができ、冷凍機の小型化、軽量化を達成することができる。
【0042】
次に、水受皿についての第2の実施形態について説明する。本実施形態では、図4に示すように、水受皿70は、外筒部71と、その下端で軸心方向に蒸発管部41aの外周面まで延びた環状の底部72と、底部72の内周縁にて蒸発管部41aの外周面にそって下方にわずかに延びる筒状の取付部73とを一体で設けており、底部72の取付部73近傍位置には、蒸発管部41aに沿って冷媒水を散布するための複数の散布孔74を周方向に等間隔で複数個設けている。水受皿70は、取付部73の下端にて蒸発管部41aの外周面にロー付けにより固定されている。この場合、ロー付け位置が、冷媒水の水面より下方であるため、ロー付けは蒸発管部41a全周で行う必要がある。
【0043】
以上のように構成した第2の実施形態においても、上記第1の実施形態における水受皿60と同様に、散布孔74を詰まらせることなく全周ロー付けすることが可能となり、蒸発管部41aと水受皿70の間に生じる隙間を埋めることができるため、散布孔74からの冷媒水が蒸発管部41aに均一に散布される。その結果、水受皿70の蒸発管部41a外周に均等に水を分配する分配性能が適正に確保され、水の蒸発による蒸発管部41aを冷却する冷却効率が高められる。また、取付部73の軸方向の長さを外筒部71の軸方向の長さに比べて短く形成した場合にも、ロー付け位置となる取付部73下端は外筒部71にかくれることがないため、ロー付けを容易に行うことができる。
【0044】
次に、水受皿についての第3の実施形態について説明する。本実施形態では、図5に示すように、水受皿80は、外筒部81と、その下端で軸心方向にかつ下方に向けて蒸発管部41aの外周面まで延びた逆円錐面状の底部82と、底部82の内周縁にて蒸発管部41aの外周面にそって上方に延びる筒状の取付部83とを一体で設けており、底部82には、複数の散布孔84を周方向に等間隔で設けている。水受皿80は、取付部83の上端にて蒸発管部41aの外周面にロー付けにより固定されている。この水受皿80では、散布孔84から流出した水は、傾斜した底部82を伝って蒸発管部41aに散布されるようになっている。
【0045】
以上のように構成した第3の実施形態においても、上記第1の実施形態における水受皿60と同様に、ロー付けによって散布孔84が詰まるという不都合を防止できることができるため、散布孔84からの水は底部82を伝って蒸発管部41a外周面に均一に散布される。その結果、水受皿80の蒸発管部41a外周に均等に水を分配する分配性能が適正に確保され、水の蒸発による蒸発管部41aを冷却する冷却効率が高められる。また、散布孔84からでた冷媒水を直接蒸発管部41a外周面に接触させる必要が無いため、散布孔84の位置決めが比較的自由にでき、設計上有利である。
【0046】
なお、上記実施形態に示した冷凍機については、これに限定されるものでなく、例えば液面の検出にフロースイッチ以外のセンサを用いること、二重管ユニットの構成を変更すること、低温再生器及び低温分離器を省略すること等、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、種々変更して実施することが可能である。また、本実施例では、水受皿の内周縁を延長して取付部を形成することにより、隙間から冷媒水が流出することを防止したが、この思想は蒸発側の適用に限ったものではなく、例えば吸収側にも適用できる。吸収側においては、溶液受皿47の外周縁を外管42の内周縁に沿って延長して取付部を形成することで、同様の効果を得ることができる。
【0047】
【発明の効果】
上記請求項1の発明によれば、冷媒液を散布孔から必要な位置に分配することができる。その結果、循環管の外周面全域に冷媒液を効率よく広げることが可能となり、循環管及び外管の長さを短くすることができ、冷凍機の小型化、軽量化を達成することができる。更に、冷媒液受皿と循環管との間の隙間を埋める必要が無いため、製造コストを低減することができる。
【0048】
上記請求項2の発明によれば、冷媒液を散布孔から必要な位置に分配することができる。その結果、循環管の外周面全域に冷媒液を効率よく広げることが可能となり、循環管及び外管の長さを短くすることができ、冷凍機の小型化、軽量化を達成することができる。更に、取付部の長さは全周ロー付けにより散布孔が詰まらない範囲で設計できるため、冷媒液受皿をプレス加工等により安価に製造することができる。
また、冷媒液を循環管外周面に確実に散布することで、性能の劣化を防止することができる(請求項3の発明の効果)。
【0049】
また、上記請求項4の発明によれば、冷媒液を散布孔から必要な位置に分配することができる。その結果、循環管の外周面全域に冷媒液を効率よく広げることが可能となり、循環管及び外管の長さを短くすることができ、冷凍機の小型化、軽量化を達成することができる。更に、冷媒液受皿と循環管との間の隙間を埋める必要が無いため、製造コストを低減することができる。加えて、散布孔の位置を循環管に近接させて形成する必要が無いため、製造コストを低減できる。
【0050】
また、上記請求項5の発明によれば、冷媒液を散布孔から必要な位置に分配することができる。その結果、循環管の外周面全域に冷媒液を効率よく広げることが可能となり、循環管及び外管の長さを短くすることができ、冷凍機の小型化、軽量化を達成することができる。更に、取付部の長さは全周ロー付けにより散布孔が詰まらない範囲で短く設計できるため、冷媒液受皿をプレス加工等により安価に製造することができる。加えて、散布孔の位置を循環管に近接させて形成する必要が無いため、製造コストを低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態である吸収式冷凍機を概略的に示す構成図である。
【図2】吸収式冷凍機の二重管ユニットを詳細に示す断面図である。
【図3】吸収式冷凍機の水受皿を概略的に示す断面図である。
【図4】第2の実施形態である水受皿を概略的に示す断面図である。
【図5】第3の実施形態である水受皿を概略的に示す断面図である。
【図6】従来例である吸収式冷凍機の二重管ユニットを詳細に示す断面図である。
【図7】従来例である水受皿を概略的に示す断面図である。
【符号の説明】
40…二重管ユニット、41…冷水管、41a…蒸発管部、41b…内側管部、42…外管、43…蒸発吸収室、45…分配器、46…水散布管、47…溶液受皿、48…分配器、49…溶液散布管、50…冷却ファン、60…水受皿、61…外筒部、62…底板部、63…傾斜部、64…取付部、65…散布孔、70…水受皿、71…外筒部、72…底部、73…取付部、74…散布孔、80…水受皿、81…外筒部、82…底部、83…取付部、84…散布孔。
Claims (5)
- 熱媒体が循環する循環管と、
前記循環管に冷媒液を供給する冷媒液供給管と、
前記循環管の鉛直部分外周面から径方向外方に向けかつ同軸的に突出した有底筒形状であって、その底部の該循環管との境界近傍にて周方向に配置された複数の散布孔を有し、前記冷媒液供給管から供給される冷媒液を受けて、その冷媒液を前記散布孔を通して該循環管の外周面に散布する冷媒液受皿と、
を設けた吸収式冷凍機において、
前記冷媒液受皿が、前記底部の内周縁に軸方向上方に延びる筒状の取付部を一体で設けている
ことを特徴とする吸収式冷凍機。 - 熱媒体が循環する循環管と、
前記循環管に冷媒液を供給する冷媒液供給管と、
前記循環管の鉛直部分外周面から径方向外方に向けかつ同軸的に突出した有底筒形状であって、その底部の該循環管との境界近傍にて周方向に配置された複数の散布孔を有し、前記冷媒液供給管から供給される冷媒液を受けて、その冷媒液を前記散布孔を通して該循環管の外周面に散布する冷媒液受皿と、
を設けた吸収式冷凍機において、
前記冷媒液受皿が、前記底部の内周縁に軸方向に延びる筒状の取付部を一体で設けており、該取付部にて前記循環管の外周面に全周ロー付けにより固定されている
ことを特徴とする吸収式冷凍機。 - 前記冷媒液受皿の底部の内周縁から径方向に延びた所定範囲を、軸心方向に向きかつ上方に向けて傾斜する略円錐面状の傾斜部とし、該傾斜部に前記散布孔を設けたことを特徴とする前記請求項1又は2に記載の吸収式冷凍機。
- 熱媒体が循環する循環管と、
前記循環管に冷媒液を供給する冷媒液供給管と、
前記循環管の鉛直部分外周面から径方向外方に向けかつ同軸的に突出した有底筒形状であって、その底部にて周方向に配置された複数の散布孔を有し、前記冷媒液供給管から供給される冷媒液を受けて、その冷媒液を前記散布孔を通して該循環管の外周面に散布する冷媒液受皿と、
を設けた吸収式冷凍機において、
前記冷媒液受皿が、前記底部の内周縁に軸方向上方に延びる筒状の取付部を一体で設けると共に、
前記冷媒液受皿の底部の内周縁から径方向に延びた所定範囲が、軸心方向に向きかつ下方に向けて傾斜する略逆円錐面状の傾斜部であり、該傾斜部に前記散布孔を設けた
ことを特徴とする吸収式冷凍機。 - 熱媒体が循環する循環管と、
前記循環管に冷媒液を供給する冷媒液供給管と、
前記循環管の鉛直部分外周面から径方向外方に向けかつ同軸的に突出した有底筒形状であって、その底部にて周方向に配置された複数の散布孔を有し、前記冷媒液供給管から供給される冷媒液を受けて、その冷媒液を前記散布孔を通して該循環管の外周面に散布する冷媒液受皿と、
を設けた吸収式冷凍機において、
前記冷媒液受皿が、前記底部の内周縁に軸方向上方に延びる筒状の取付部を一体で設けており、該取付部にて前記循環管の外周面に全周ロー付けにより固定されていると共に、
前記冷媒液受皿の底部の内周縁から径方向に延びた所定範囲が、軸心方向に向きかつ下方に向けて傾斜する略逆円錐面状の傾斜部であり、該傾斜部に前記散布孔を設けた
ことを特徴とする吸収式冷凍機。
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