JPH06323423A - 自動変速機の変速制御装置 - Google Patents

自動変速機の変速制御装置

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JPH06323423A
JPH06323423A JP5131391A JP13139193A JPH06323423A JP H06323423 A JPH06323423 A JP H06323423A JP 5131391 A JP5131391 A JP 5131391A JP 13139193 A JP13139193 A JP 13139193A JP H06323423 A JPH06323423 A JP H06323423A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 変速時における変速機入力トルクを正確に求
め、この変速機入力トルクを用いて変速ショック、変速
遅れ等の無い良好な変速制御を行う。 【構成】 係合要素にスリップが生じたか否かを検出す
るスリップ検出手段と、係合要素の係合力を検出する係
合力検出手段とを備え、変速開始時に、係合制御手段に
より前段係合要素を解放させるように係合力制御が行わ
れるときにおいて、スリップ検出手段により前段係合要
素にスリップが生じ始めたことが検出されたときに、係
合力検出手段により検出された前段係合要素の係合力に
基づいてエンジンから変速機への入力トルクを求める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動変速機において変
速前段および次段係合要素の係合力制御を行って前段か
ら次段への変速制御を行う変速制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】自動変速機は入出力軸間に複数の動力伝
達ギヤ列を有し、これらギヤ列をクラッチ、ブレーキ等
の係合要素の係合制御により選択的に切り換えて変速を
行うようになっており、この係合要素の係合制御を油圧
アクチュエータにより自動的に行わせて自動変速がなさ
れる。このような変速に際しては、それまで係合してい
た係合要素(前段係合要素)を解放し、変速により設定
しようとする変速段用の係合要素(次段係合要素)を係
合させる。
【0003】この変速をスムーズに且つタイムラグなく
行わせるためには、これら係合要素の解放および係合タ
イミングを正確に設定するとともに、係合力(特に、次
段係合要素の係合力)をエンジンから変速機に入力され
るトルク(変速機入力トルク)に対応して適切に制御す
る必要がある。ここで、解放および係合タイミングは入
出力回転数をモニターすることなどにより比較的簡単に
且つ正確に制御できるのであるが、変速機入力トルクを
正確に検出するのは難しい。
【0004】変速機入力トルクを用いた係合力制御は従
来から行われている。但し、従来においては、エンジン
回転数、吸気負圧、スロットル開度等をパラメータとす
るエンジントルクマップから、その時点の実際のエンジ
ン回転数、吸気負圧、スロットル開度等に対応するエン
ジン出力トルクを読み取り、このエンジン出力トルク
に、トルクコンバータにおけるそのときのすべり率(ポ
ンプ回転に対するタービン回転の速度比)に対応するト
ルク比(トルク増幅率)を乗じて変速機入力トルクが求
められていた。例えば、特開平1−303350号公報
には、トルクコンバータの入出力回転からトルクコンバ
ータ出力トルク(タービントルク)を演算し、このトル
クを用いて係合力制御油圧の制御を行う装置が開示され
ている。また、特開平3−182647号公報には、ト
ルクコンバータの速度比およびトルク比より変速機の入
力トルクを求め、これは許容トルクを越えたときにエン
ジントルクを低減させる制御を行う制御装置が開示され
ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ここで、上記エンジン
トルクマップは、エンジン回転数、吸気負圧、スロット
ル開度等を一定に保った状態で測定されて作られたもの
で、定常状態でのデータを示すものである。また、トル
クコンバータのトルク比もすべり率を一定に保った状態
で測定されてトルク比マップとしてデータ化されたもの
で、定常状態でのデータを示すものである。ところが、
変速は、発進直後のアップシフトや、アクセルペダル踏
み込みによるキックダウン(パワーオン・ダウンシフ
ト)や、アクセルペダル戻しによるアップシフトのよう
に、エンジン負荷、トルクコンバータのすべり率等が急
激に変化する状態(いわゆる過渡状態)で行われること
が多い。
【0006】このように過渡状態で行われる変速におい
て、定常状態で測定されたエンジントルクマップ、トル
クコンバータのトルク比マップ等を用いて変速機入力ト
ルクを求めたのでは、正確に変速機入力トルクを求める
ことは難しいという問題がある。さらに、このように不
正確な(誤差のある)変速機入力トルクに基づいて、変
速係合要素の係合制御を行ったのでは、変速ショック、
変速遅れ等が発生するおそれがあるという問題もある。
【0007】なお、エンジン、トルクコンバータ、変速
機等の動力伝達系をモデル化して、過渡トルク特性を演
算するということも考えられるが、変速時の過渡トルク
特性をリアルタイムで且つ正確に求めるには、動力伝達
系を正確にモデル化する必要があり、複雑なモデル化が
必要であるとともに大きな演算能力が必要である。この
ため、このような方法は実用性が低いという問題があ
る。
【0008】本発明はこのような問題に鑑みたもので、
複雑なモデル化もしくは演算を必要とせず、変速時にお
ける変速機入力トルクを正確に求めることができ、この
正確な変速機入力トルクを用いて変速ショック、変速遅
れ等の無い良好な変速制御を行うことができる変速制御
装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段および作用】このような目
的達成のため、本発明においては、変速制御装置によ
り、係合制御手段により前段係合要素を解放させるとと
もに次段係合要素を係合させ、前段から次段への変速を
行わせるようになっている。この装置は、係合要素が完
全に係合した状態からこの係合要素にスリップが生じた
か否かを検出するスリップ検出手段と、係合要素の係合
力を検出する係合力検出手段とを有しており、変速開始
時に、係合制御手段により前段係合要素を解放させるよ
うに係合力制御が行われるときにおいて、スリップ検出
手段により前段係合要素にスリップが生じ始めたことが
検出されたときに、係合力検出手段により検出された前
段係合要素の係合力に基づいてエンジンから変速機への
入力トルクを求める。
【0010】ここで、係合要素が完全に係合された状態
からスリップを開始する状態への移行は、この係合要素
の係合力よりこの係合要素を介して伝達されるトルクす
なわち変速機入力トルクが大きくなったときに生じるも
のである。このことから分かるように、係合要素がスリ
ップを開始し始めるときの係合力は変速機入力軸に等し
い。本変速制御装置では、前段係合要素がスリップを開
始したときの係合力に基づいてエンジンから変速機への
入力トルクを求めるようになっており、これにより正確
な変速機入力トルクが求められる。
【0011】そして、このように求めた変速機入力トル
クを用いて前段係合要素および次段係合要素の係合力制
御を行い、前段から次段への変速制御を行わせるように
なっており、これにより変速ショックおよび変速遅れの
ない良好な変速制御を行わせることができる。
【0012】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の好ましい実施
例について説明する。本発明に係る変速制御装置および
この装置により変速制御がなされる自動変速機を含んだ
動力伝達系をモデル化して図1に示している。エンジン
ENGの出力は、エンジン出力軸9からトルクコンバー
タTCを介して、自動変速機ATの変速機入力軸8aに
伝達される。自動変速機ATにおいては、内部のクラッ
チ、ブレーキがコントロールバルブCVにより係合制御
され、所定の変速段の設定がなされる。
【0013】コントロールバルブCVは、後述するよう
に、ソレノイドバルブSA〜SEを有し、このソレノイ
ドバルブSA〜SEの作動に応じてクラッチ、ブレーキ
への作動油圧の供給制御を行う。これらソレノイドバル
ブSA〜SEの作動は、変速制御コントローラ7から送
られる信号に基づいて制御される。コントローラ7に
は、変速機入力軸8aの回転を検出する入力回転センサ
1からの入力回転Ni信号、変速機出力ギヤの回転を検
出する出力回転センサ2からの出力回転No信号、アク
セル開度センサ5からのアクセル開度θth信号、シフト
ポジションセンサからのシフトポジション信号Psf、コ
ントロールハルブからクラッチもしくはブレーキ(係合
要素)に供給される係合作動油圧を検出する油圧センサ
3からの係合作動油圧P1信号等が送られ、これら信号
に基づいて所定の変速を行わせるように、コントローラ
7から各ソレノイドバルブSA〜SEに作動制御信号が
送られる。
【0014】この変速制御コントローラ7は、クラッ
チ、ブレーキでスリップが生じたときにこれを検出する
スリップ検出器7aと、クラッチ、ブレーキの係合力を
検出する係合力検出器7bとを有しており、これら両検
出器7a,7bを用いて、変速時での変速機入力トルク
Tiを求めるようになっている。なお、スリップ検出器
7aは、入力回転センサ1からの信号と、出力回転セン
サ2からの信号とを受けて、対象となるクラッチもしく
はブレーキでのスリップの有無を検出する。また、係合
力検出器7bは、油圧センサ3からの信号を受けてこの
クラッチもしくはブレーキの係合力を検出する。
【0015】上記自動変速機ATの動力伝達系の構成を
図2に示している。この変速機ATは、変速機入力軸8
a上に並列に配置された第1、第2および第3遊星歯車
列G1,G2,G3を有する。各遊星歯車列はそれぞ
れ、中央に位置する第1〜第3サンギヤS1,S2,S
3と、これら第1〜第3サンギヤに噛合してその回りを
自転しながら公転する第1〜第3プラネタリピニオンP
1,P2,P3と、このピニオンを回転自在に保持して
ピニオンの公転と同一回転する第1〜第3キャリアC
1,C2,C3と、上記ピニオンと噛合する内歯を有し
た第1〜第3リングギヤR1,R2,R3とから構成さ
れる。第1遊星歯車列G1および第2遊星歯車列G2は
ダブルピニオン式遊星歯車列であり、第1ピニオンP1
および第2ピニオンP2は、図示のようにそれぞれ2個
のピニオンギヤP11,P12およびP21,P22か
ら構成される。
【0016】第1サンギヤS1は入力軸1に常時連結さ
れ、第1キャリアC1は常時固定されている。第1リン
グギヤR1は第3クラッチK3を介して第2サンギヤS
2に連結され、さらに第2サンギヤS2は第1ブレーキ
B1により固定保持可能となっている。第2キャリアC
2は第3キャリアC3と直結されるとともに出力ギヤ8
bに連結されており、第2キャリアC2および第3キャ
リアC3の回転が変速機の出力回転となる。第2リング
ギヤR2は第3リングギヤR3と直結され、これら両リ
ングギヤR2,R3は一体となって第2ブレーキB2に
より固定保持可能であり、且つ第2クラッチK2を介し
て変速機入力軸8aと係脱自在に連結されている。第3
サンギヤS3は第1クラッチK1を介して変速機入力軸
8aと係脱自在に連結されている。なお、第2ブレーキ
B2と並列にワンウェイブレーキB3が配設されてい
る。また、入力軸8aの回転を検出する入力回転センサ
1と、出力ギヤ8bの回転を検出する出力回転センサ2
とが図示のように取り付けられている。
【0017】以上のようにして各要素(第1〜第3サン
ギヤS1〜S3、第1〜第3キャリアC1〜C3および
第1〜第3リングギヤS1〜S3)、変速機入力軸8a
および出力ギヤ8bを連結して構成した変速機におい
て、第1〜第3クラッチK1〜K3および第1,第2ブ
レーキB1,B2の係脱制御を行うことにより、変速段
の設定および変速制御を行うことができる。具体的に
は、下記表1に示すように、係脱制御を行えば、前進5
速(1ST,2ND,3RD,4THおよび5TH)、
後進1速(REV)を設定できる。なお、各速度レンジ
での減速比(レシオ)は、各ギヤの歯数により変化する
が、表1にこのレシオの一例を参考として示している。
【0018】なお、この表1において、1STにおける
第2ブレーキB2に括弧を付けているが、これは第2ブ
レーキB2を係合させなくてもワンウェイブレーキB3
により駆動側の動力伝達がなされるからである。すなわ
ち、第1クラッチK1を係合させれば、第2ブレーキB
2を係合させなくても、1STのギヤ比での駆動側の動
力伝達は可能であり、1STが設定される。但し、駆動
側とは逆の動力伝達はできず、このため、第2ブレーキ
B2が非係合の1STはエンジンブレーキが効かない速
度段となり、第2ブレーキB2を係合させればエンジン
ブレーキの効く速度段となる。
【0019】
【表1】
【0020】次に、第1〜第3クラッチK1〜K3およ
び第1,第2ブレーキB1,B2の係脱制御を行うため
の制御装置を図3から図5に基づいて説明する。なお、
図3から図5はそれぞれ制御装置の各部を表し、これら
3つの図により1つの制御装置を構成している。なお、
各図の油路のうち、終端に丸囲みのアルファベット(A
〜I)がついているものは、他の図の同じ丸囲みアルフ
ァベットがついた油路と繋がることを表している。ま
た、図において×印は、そのポートがドレンに解放して
いることを示す。
【0021】変速制御用のブレーキ、クラッチの作動制
御は、タンク90内からポンプ91により供給される作
動油の油圧を利用して行われる。ポンプ91から油路1
01に吐出された作動油は、油路101aを介してレギ
ュレータバルブ20に作用して所定のライン圧P1に調
圧される。このライン圧P1を有した作動油は図4の油
路101に供給される。ポンプ91からの吐出油のう
ち、一部はこのように油路101に供給されるのである
が、残りはレギュレータバルブ20から油路151に送
り出される。この油路151に送られた作動油は、油路
151aと151bとに別れ、油路151aに流れる作
動油はトルクコンバータ(図示せず)に供給され、油路
151bに流れる作動油は第1潤滑部L1に供給されて
この部分の潤滑を行った後、タンク90内に戻される。
【0022】上記ライン圧P1に調圧された油路101
の作動油は、変速機の変速制御用として、図4および図
5からなる部分に供給される。この部分においては、運
転席のシフトレバーに繋がり運転者のマニュアル操作に
より作動されるマニュアルバルブ25と、5個のソレノ
イドバルブSA〜SEと、4つの油圧作動バルブ30,
35,40,45と、4つのアキュムレータ51〜54
と、5つの油圧センサPSとが配設されている。ソレノ
イドバルブSAおよびSCはノーマルオープンタイプの
バルブでソレノイドがオフのときにはこれらバルブは開
放されるが、ソレノイドバルブSB,SDおよびSEは
ノーマルクローズタイプのバルブでソレノイドがオフの
ときにはこれらバルブは閉止される。なお、バルブ30
を第1油圧リリーフバルブ、バルブ35を第2油圧リリ
ーフバルブ、バルブ40をブレーキリリーフバルブ、バ
ルブ45をスイッチングバルブと称する。
【0023】これらマニュアルバルブ25の作動とソレ
ノイドバルブSA〜SEの作動とに応じてこれら各バル
ブが作動され、変速制御およびトルクコンバータのロッ
クアップクラッチの作動制御がなされる。この場合での
各ソレノイドバルブSA〜SEの作動とこの作動に伴い
設定される速度段との関係は下記表2に示すようにな
る。なお、この表2におけるON,OFFはソレノイド
のON,OFFを表す。この表ではソレノイドをON・
OFFするように示しているが、各ソレノイドバルブは
デューティ制御ソレノイドバルブであり、変速時には所
望の変速特性が得られるようにデューティ比に基づく制
御がなされる。
【0024】
【表2】
【0025】上記制御について、以下に説明する。ま
ず、シフトレバーによりDレンジが設定され、マニュア
ルバルブ25のスプール26がD位置に移動した場合を
考える。図4においては、スプール26はN位置にあ
り、右先端フック部がDで示す位置まで右動されてスプ
ール26はD位置に位置する。この移動により、油路1
01から分岐した油路102は油路103と連通し、油
路103にライン圧P1を有した作動油が送り込まれ
る。
【0026】このライン圧P1を有した作動油は、油路
101から分岐する110にも流れ、油路110から油
路115と油路111とにさらに分岐する。油路115
はさらにソレノイドSAに繋がる油路116とソレノイ
ドSCに繋がる油路117とに分岐しており、両ソレノ
イドSAおよびSCには常時ライン圧P1が作用する。
また、油路111から分岐する油路111aおよび11
1bはそれぞれ第1および第2油圧リリーフバルブ3
0,35の右端部に繋がり、油路111はブレーキリリ
ーフバルブ40の右端部に繋がり、さらに、油路112
を介してスイッチングバルブ45の右端部にも繋がる。
このため、これら各バルブ30,35,40,45のス
プールはそれぞれライン圧P1を受けて常時左方に押圧
されている。
【0027】Dレンジが設定された場合には、エンジン
負荷および車速との関係に応じて速度段が決定され、こ
の速度段が得られるように各ソレノイドバルブSA〜S
Eの作動が表2に示されるように制御される。このた
め、各速度段でのソレノイドバルブの作動に伴うクラッ
チおよびブレーキの作動について説明する。
【0028】まず、速度段として1速段(1ST)が設
定される場合を考える。この場合には、表2に示すよう
に、ソレノイドバルブSCのみがオンで他の4つはオフ
である。このため、このときにはソレノイドバルブSA
のみが開放され、他のソレノイドは閉止される。但し、
ソレノイドバルブSEは1速段ではエンジンブレーキ作
動制御に用いられ、エンジンブレーキを作動させる場合
には、これがオンにされる。ソレノイドバルブSAには
油路116からライン圧P1が作用しているため、この
ライン圧P1を有した作動油がソレノイドバルブSAを
通って油路120に流れる。油路120はマニュアルバ
ルブ25に繋がっており、マニュアルバルブ25がD位
置にあるときには油路120は油路121と連通する。
このため、ライン圧P1を有した作動油が油路121を
通って第1クラッチK1に供給され、第1クラッチK1
が繋合される。なお、油路120には第1アキュムレー
タ51および油圧センサPSが繋がっている。なお、油
路121に繋がる油路121aを介してライン圧P1が
第1油圧リリーフバルブ30の左端に作用するのである
が、受圧面積の差により油路111aを介して作用する
油圧力が勝るため、このバルブ30のスプール31は図
示のように左動した状態である。
【0029】一方、第2クラッチK2に繋がる油路12
5はソレノイドバルブSBに繋がるのであるが、このソ
レノイドバルブSBが閉止されているため、油路125
はこのバルブSBを介してドレンに繋がり、第2クラッ
チK2は解放状態となる。第3クラッチK3に繋がる油
路130はシャトルバルブ57を介して、油路131も
しくは133に繋がる。油路131は油路132を介し
てマニュアルバルブ25に繋がっており、マニュアルバ
ルブ25がD位置にあるときには油路132はドレンに
連通する。一方、油路133もマニュアルバルブ25に
繋がるとともに、D位置においては油路134と繋が
る。この油路134はソレノイドバルブSCに繋がるの
であるが、このソレノイドバルブSCはオフであるので
油路134はこのバルブSCを介してドレンに繋がる。
このため、第3クラッチK3も解放状態となる。第1ブ
レーキB1に繋がる油路140はソレノイドバルブSD
に繋がるのであるが、このソレノイドバルブSDが閉止
されているため、油路140はこのバルブSDを介して
ドレンに繋がり、第1ブレーキB1も解放状態となる。
【0030】第2ブレーキB2に繋がる油路167はシ
ャトルバルブ56を介して油路166もしくは170に
繋がる。油路166はブレーキリリーフバルブ40、油
路165、スイッチングバルブ45および油路163を
この順に介してソレノイドバルブSEに繋がる。このた
め、第2ブレーキB2はソレノイドバルブSEにより係
合制御することができ、これにより1速段でのエンジン
ブレーキの作動制御を行うことができる。すなわち、1
速段ではソレノイドバルブSEの作動制御を行うことに
より、エンジンブレーキの作動制御を行うことができ
る。なお、油路170は、シャトルバルブ58を介して
油路171もしくは172に繋がるが、油路171およ
び172はともにマニュアルバルブ25を介してドレン
に繋がる。
【0031】次に、2速段に変速する場合について考え
る。この場合には、ソレノイドバルブSDのみがオフか
らオンに切り換わる。この状態を1速段の状態と比較す
ると、ソレノイドバルブSDが開放される点のみが異な
る。このため、第1クラッチK1は係合されたままであ
る。ソレノイドバルブSDが開放されると、油路145
を介して第1ブレーキB1にライン圧P1を有した作動
油が供給されこれが係合される。この結果、第1クラッ
チK1と第1ブレーキB1とが係合されて2速段が設定
される。
【0032】なお、ソレノイドバルブSDの開放によ
り、油路140,141および142を介してブレーキ
リリーフバルブ40およびスイッチングバルブ45にも
ライン圧P1を有した作動油が作用し、この油圧P1に
より両バルブ40,45のスプール41,46が右方に
押圧される。前述のように、スプール41,46の右端
にもライン圧P1が作用しているのであるが、受圧面積
の差によりスプール41,46はともに右動される。こ
れらスプール41,46の右動により、1速段において
繋がっていたソレノイドバルブSEと第2ブレーキB2
との連通が断たれ、第2ブレーキB2に繋がる油路16
6はブレーキリリーフバルブ40を介してドレンに繋が
る。このため、2速段では第2ブレーキB2は常時解放
される。
【0033】次に、3速段に変速する場合について考え
る。この場合には、ソレノイドバルブSCおよびSDの
みがオンからオフに切り換わり、すべてのソレノイドバ
ルブがオフとなる。これにより2速段の状態から、ソレ
ノイドバルブSCが開放され、ソレノイドバルブSDが
閉止される。このようにソレノイドバルブSAが開放さ
れているため、第1クラッチK1は係合されたままであ
る。ソレノイドバルブSDが閉止されると、油路145
への油圧供給がなくなり、油路145はソレノイドバル
ブSDを介してドレンに連通する。このため、第12ブ
レーキB1が解放される。同時に、油路140,141
および142を介してブレーキリリーフバルブ40およ
びスイッチングバルブ45に作用していた油圧も零とな
り、この油圧による両バルブ40,45のスプール4
1,46への押圧力がなくなる。
【0034】一方、ソレノイドバルブSCが開放される
と、ライン圧P1を有した作動油が油路134に供給さ
れる。この油路134はマニュアルバルブ25を介して
油路133に繋がるため、ライン圧P1を有した作動油
は、シャトルバルブ57から第3クラッチK3に供給さ
れて第3クラッチK3が係合される。このようにして第
1クラッチK1および第3クラッチK3が係合されて3
速段が設定される。
【0035】次に、3速段から4速段に変速する場合に
ついて考える。この場合には、ソレノイドバルブSBお
よびSCのみがオフからオンに切り換わる。これにより
3速段の状態から、ソレノイドバルブSBが開放され、
ソレノイドバルブSCが閉止される。このようにソレノ
イドバルブSAが開放されているので、第1クラッチK
1は係合されたままである。ソレノイドバルブSCが閉
止されると、3速段の場合とは逆に第3クラッチK3へ
のライン圧P1の供給が断たれてこれが解放される。同
時に、油路175,176,177を介した第1および
第2油圧リリーフバルブ30,35並びにスイッチング
バルブ45の左側へのライン圧P1の供給も断たれ、且
つ油路104aから油路178を介してのブレーキリリ
ーフバルブ40の左側へのライン圧P1の供給も断たれ
る。
【0036】このため第1油圧リリーフバルブ30のス
プール31は再び図示のように左動されるので、ライン
圧P1を有した作動油が油路103から第1油圧リリー
フバルブ30を介して油路107に供給され、さらに開
放されたソレノイドバルブSBから油路125を介して
第2クラッチK2に供給されこれが繋合される。このよ
うにして第1クラッチK3および第2クラッチK2が係
合されて4速段が設定される。
【0037】次に、4速段から5速段に変速する場合に
ついて考える。この場合には、ソレノイドバルブSAが
オフからオンに切り換わりソレノイドバルブSCがオン
からオフに切り換わる。これにより4速段の状態から、
ソレノイドバルブSAが閉止され、ソレノイドバルブS
Cが開放される。ソレノイドバルブSAが閉止される
と、油路120,121を介してのライン圧P1の供給
が断たれ、第1クラッチK1が解放される。また、ソレ
ノイドバルブSAの閉止により油路121aの油圧も零
となり、第1油圧リリーフバルブ30のスプール31は
左動状態のままである。同時にソレノイドバルブSBは
オンのままであるので、第2クラッチK2は係合状態の
まま保持される。
【0038】一方、ソレノイドバルブSCが開放される
と既に説明したように、ライン圧P1を有した作動油が
油路134に供給され、さらに、マニュアルバルブ2
5、油路133および油路130を介して第3クラッチ
K3に供給されて第3クラッチK3が係合される。この
ようにして第2クラッチK2および第3クラッチK3が
係合されて5速段が設定される。
【0039】以上、Dレンジにおける変速制御におい
て、1ST(低速段)においてはソレノイドバルブSE
により制御されて出力される作動油は、スイッチングバ
ルブ45およびブレーキリリーフバルブ40を介して第
2ブレーキB2に供給されるが、2ND〜5TH(中高
速段)においてはソレノイドバルブSEから出力される
作動油は、油路160,164を介してトルクコンバー
タに供給され、そのロックアップクラッチ作動制御用と
して用いられる。すなわち、本例においては、ソレノイ
ドバルブSEは、速度段として1STが設定されている
ときには、第2ブレーキB2の作動制御用に用いられ、
速度段として2ND〜5THが設定されているときに
は、ロックアップクラッチの作動制御用に用いられる。
【0040】以上、Dレンジにおける変速制御について
説明したが、次に、Nレンジが設定された場合を考え
る。この場合には、マニュアルバルブ25を介してクラ
ッチK1,K2,K3およびブレーキB1,B2がドレ
ンに接続し、これらすべてが開放されニュウートラル
(中立)状態となる。
【0041】次に、Rレンジが設定された場合を考え
る。この場合にはマニュアルバルブ25のスプール26
は左動され、油路102からライン圧P1を有する作動
油が油路132に供給される。また、全ソレノイドバル
ブSA〜SEがオフとなる。このため、第1クラッチK
1に繋がる油路121はマニュアルバルブ25において
ドレンに連通して第1クラッチK1が解放され、第2ク
ラッチK2に繋がる油路125はソレノイドバルブSB
からドレンに連通してこの第2クラッチK2も解放され
る。
【0042】第3クラッチK3に繋がる油路130はシ
ャトルバルブ57および油路131を介して油路132
に繋がるので、油路132に供給される作動油が第3ク
ラッチK3に供給され、この第3クラッチK3が係合さ
れる。第1ブレーキB1に繋がる油路145はソレノイ
ドバルブSDからドレンに連通して第1ブレーキB1が
解放される。
【0043】一方、第2ブレーキB2に繋がる油路16
7は、シャトルバルブ56から油路170,シャトルバ
ルブ58を介して油路171もしくは油路172に繋が
る。油路171はマニュアルバルブ25から油路120
を介してソレノイドバルブSAに繋がり、油路172は
マニュアルバルブ25から油路134を介してソレノイ
ドバルブSCに繋がる。両ソレノイドバルブSA,SC
はともにノーマルオープンタイプであり、このため、油
路171,172にライン圧P1を有した作動油が流
れ、第2ブレーキB2が係合される。このようにして第
3クラッチK3および第2ブレーキB2が係合されて後
進段が設定される。
【0044】以上のように、各変速段の設定は表1に示
すように各クラッチK1〜K3およびブレーキB1,B
2(すなわち、係合要素)の係合を制御することにより
行うことができ、この係合制御は表2に示すように各ソ
レノイドバルブSA〜SEの作動を制御して行うことが
できる。自動変速機ATにおける変速制御においては、
各ソレノイドバルブSA〜SEの作動を制御し、所定の
クラッチ、ブレーキを解放するとともに別のクラッチ、
ブレーキを係合させることにより変速を行わせるのであ
るが、このとき、クラッチ、ブレーキの解放および係合
制御は、対応するソレノイドバルブをデューティ比制御
して、クラッチ、ブレーキへの供給油圧を所望の特性で
変化させ、変速ショックおよび変速遅れのないスムーズ
な変速を行わせるような制御がなされる。
【0045】このようにスムーズな変速を行わせるに
は、クラッチ、ブレーキへの供給油圧を、変速機の入出
力回転数の変化およびこの変速時においてエンジンから
変速機に入力されるトルク(変速機入力トルク)Tiに
応じて制御される。このため、変速制御コントローラ7
は、入力回転センサ1および出力回転センサ2からの信
号に基づいて変速機の入出力回転数の変化を読み取り、
スリップ検出器7aおよび係合力検出器7bにより変速
機入力トルクTiを演算する。
【0046】この変速機入力トルクTiの演算につい
て、図6のフローチャートを参照して説明する。この演
算フローにおいては、まず変速中であるか否かの判断を
行い(ステップS2)、変速が行われていないときには
ステップS18に進んで演算完了フラグF=0にする。
【0047】一方、変速中であるときには、演算完了フ
ラグF=0か否かを判断し、F=0であれば、ステップ
S6,S8に進み、入力回転センサ1および出力回転セ
ンサ2の検出信号から変速前段係合要素での入力回転N
iおよび出力回転Noを演算する。こしてこれら両回転
の差ΔN(=Ni−No)、すなわち、変速前段係合要
素でのスリップ量がスリップ判断値αより大きいか否か
を判断する(ステップS10)。なお、スリップ判断値
αは、係合要素でのスリップ開始の有無を判断できる程
度の小さな値である。ΔN≦αのとき、すなわち、変速
前段係合要素がまだ係合していると判断できるときに
は、制御フローの始めに戻り、この制御フローを繰り返
す。
【0048】一方、ΔN>αのとき、すなわち、変速前
段係合要素がスリップし始めたときには、このときの変
速前段係合要素に供給される係合作動油圧P1を検出し
(ステップS12)、この係合作動油圧P1に基づいて
この時点での変速機入力トルクTiを演算する(ステッ
プS14)。係合要素がスリップを開始するときには、
この係合要素の伝達トルク容量と、この係合要素を介し
て伝達されるトルクとが等しくなるときである。このた
め、このように検出された係合作動油圧P1に対応する
変速前段係合要素の係合トルク容量を演算することによ
り、この係合要素を介して伝達されるトルクが求められ
る。
【0049】前述のように、本例の変速機では2つの係
合要素が係合されて変速段が設定されるようになってお
り、且つ変速機入力トルクに対するこれら2つの係合要
素のトルク分担比はギヤ比から一義的に決まっている。
このため、上記のようにして演算された伝達トルクと、
このトルク分担比とから、変速機入力トルクTiを演算
することができる。このようにして変速機入力トルクT
iが求められると、ステップS16に進み、演算完了フ
ラグF=1にして、今回のフローを完了する。なお、所
定演算間隔で繰り返される次回のフローにおいては、ス
テップS4でフローが終了することになる。このため、
変速機入力トルクTiの演算は各変速毎に1回だけ、変
速前段係合要素がスリップを開始したときに行われる。
【0050】このようにして求められた変速機入力トル
クTiは、変速時においてエンジンから実際に入力され
るトルクに正確に対応しており、エンジン負荷や、トル
クコンバータのすべり率等が急変する過渡状態において
も正確な変速機入力トルクTiを求めることができる。
そして、この正確な変速機入力トルクTiに基づいて次
段係合要素の係合制御を制御することにより、変速ショ
ック、変速遅れの無い良好な変速制御が可能となる。
【0051】以上説明した変速機入力トルクTiの演算
は、変速前段係合要素がスリップを開始したときの係合
作動油圧P1を油圧センサ3により検出し、この検出し
た係合作動油圧P1を用いて行っている。しかしなが
ら、前段係合要素の係合力を発生するアクチュエータの
作動系およびこの係合要素の作動系(例えば、ソレノイ
ドバルブ、油圧回路、クラッチピストン等からなる系)
をモデル化し、変速制御コントローラ7からの油圧設定
指令に対して係合要素において生じる係合作動油圧P1
を演算して求めても良い。
【0052】例えば、この作動係モデルを一次遅れ系で
表した場合、このモデルを伝達関数表現すれば、 Pact(s)/Pcom(s)=1/(1+ST) ・・・(1) 但し、 Pact(s): 実係合作動油圧(ラプラス変換表
示したもの) Pcom(s): 目標係合作動油圧(ラプラス変換表示した
もの) T : 時定数 S : ラプラス演算子 と表現することができる。また、これを微分方程式で表
すと、 T・dPact/dt+Pact=Pcom ・・・(2) 但し、 Pact : 実係合作動油圧 Pcom : 目標係合作動油圧 となる。
【0053】変速制御コントローラから係合作動油圧制
御信号がソレノイドバルブに出力されると同時に、上記
方程式(1),(2)にこの信号に対応する目標油圧を
代入し、この方程式を解くと、実係合作動油圧P1を演
算により求めることができる。そして、このようにして
求めた実係合作動油圧P1に基づいて変速前段係合要素
の係合トルク容量を演算することができる。そこで、変
速前段係合要素がスリップし始めたときの係合トルク容
量をこのように演算により求めて変速機入力トルクTi
を得ることができる。なお、この場合の作動系モデルは
比較的簡単なモデルであり、小さな演算能力のCPUで
十分に対応可能である。
【0054】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
変速制御装置を、係合要素が完全に係合した状態からこ
の係合要素にスリップが生じたか否かを検出するスリッ
プ検出手段と、係合要素の係合力を検出する係合力検出
手段とから構成しており、変速開始時に、係合制御手段
により前段係合要素を解放させるように係合力制御が行
われるときにおいて、スリップ検出手段により前段係合
要素にスリップが生じ始めたことが検出されたときに、
係合力検出手段により検出された前段係合要素の係合力
に基づいてエンジンから変速機への入力トルクを求める
ようになっている。ここで、前段係合要素がスリップを
開始する状態では、この係合要素の係合力とこの係合要
素を介して伝達されるトルクとが等しくなる状態であ
り、係合要素がスリップを開始し始めるときの係合力は
変速機入力軸に比例する。
【0055】そこで、本変速制御装置では、前段係合要
素がスリップを開始したときの係合力に基づいてエンジ
ンから変速機への入力トルクを求め、変速時のように過
渡状態にあるときでも正確な変速機入力トルクを求める
ことができる。そして、このように求めた変速機入力ト
ルクを用いて前段係合要素および次段係合要素の係合力
制御を行い、前段から次段への変速制御を行わせ、これ
により変速ショックおよび変速遅れのない良好な変速制
御を行わせることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る変速制御装置およびこれにより変
速制御がなされる自動変速機の制御および動力伝達系を
示すブロック図である。
【図2】この自動変速機の動力伝達経路を示すスケルト
ン図である。
【図3】この自動変速機の変速制御装置を示す油圧回路
図である。
【図4】この自動変速機の変速制御装置を示す油圧回路
図である。
【図5】この自動変速機の変速制御装置を示す油圧回路
図である。
【図6】この変速制御装置における変速機入力トルク演
算方法を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 入力回転センサ 2 出力回転センサ 7 変速制御コントローラ 20 レギュレータバルブ 25 マニュアルバルブ 30 第1油圧リリーフバルブ 35 第2油圧リリーフバルブ 40 ブレーキリリーフバルブ 45 スイッチングバルブ ENG エンジン TC トルクコンバータ AT 自動変速機 CV コントロールバルブ SA〜SE ソレノイドバルブ K1〜K3 クラッチ B1,B2 ブレーキ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンからの駆動力を受ける入力軸
    と、車輪に駆動力を伝達する出力軸と、前記入力軸およ
    び出力軸間に形成された複数の動力伝達経路と、これら
    動力伝達経路を選択的に設定する複数の係合要素と、こ
    れら係合要素の係合力を制御する係合制御手段とを有
    し、この係合制御手段により前記複数の係合要素のうち
    の前段係合要素を解放させるとともに次段係合要素を係
    合させて前記動力伝達経路を切り換え、前段から次段へ
    の変速を行わせる自動変速機の変速制御装置において、 前記係合要素が完全に係合した状態から前記係合要素に
    スリップが生じたか否かを検出するスリップ検出手段
    と、 前記係合要素の係合力を検出する係合力検出手段とを有
    し、 変速に際して前記係合制御手段により前段係合要素を解
    放させるように係合力制御が行われるときにおいて、前
    記スリップ検出手段により前段係合要素にスリップが生
    じ始めたたことが検出されたときに、前記係合力検出手
    段により検出された前記前段係合要素の係合力に基づい
    てエンジンから変速機への入力トルクを求め、 このように求めた変速機入力トルクを用いて前段係合要
    素および次段係合要素の係合力制御を行い、前段から次
    段への変速制御を行わせるようにしたことを特徴とする
    自動変速機の変速制御装置。
  2. 【請求項2】前記係合要素が油圧力を受けて係合作動が
    なされる油圧作動式係合要素から構成され、 前記係合力検出手段がこの油圧作動式係合要素での作動
    油圧を検出する油圧検出器を備え、 この油圧検出器により検出された作動油圧から前記係合
    要素の係合力を求めることを特徴とする請求項第1項に
    記載の自動変速機の変速制御装置。
  3. 【請求項3】前記係合制御手段が、前記係合要素に係合
    力を付与するアクチュエータと、このアクチュエータの
    作動を制御するコントローラとを有し、 前記係合力検出手段は、 このコントローラから作動信号に対する前記アクチュエ
    ータの作動系および前記アクチュエータの作動に対する
    前記係合要素の作動系をモデル化し、 前記コントローラから前記アクチュエータへ出力される
    作動信号を読み取るとともに、 前記作動系モデルに基づいてこの読み取った作動信号に
    対する前記係合要素の係合力を演算して求めることを特
    徴とする請求項第1項に記載の自動変速機の変速制御装
    置。
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