JPH06322379A - 部分酸化反応器からのスラグの除去法及び合成ガス製造方法 - Google Patents

部分酸化反応器からのスラグの除去法及び合成ガス製造方法

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JPH06322379A
JPH06322379A JP6014106A JP1410694A JPH06322379A JP H06322379 A JPH06322379 A JP H06322379A JP 6014106 A JP6014106 A JP 6014106A JP 1410694 A JP1410694 A JP 1410694A JP H06322379 A JPH06322379 A JP H06322379A
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Dick Y Jung
ディック・イー・ユング
James K Wolfenbarger
ジェイムズ・ケネス・ウルフェンバーガー
Donald D Brooker
ドナルド・ドュアン・ブルッカー
Allen M Robin
アレン・モーリス・ロビン
Jerrold Samuel Kassman
ジェロルド・サミュエル・カッスマン
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 反応器を閉塞せず、また反応効率やスラグの
回収価値を下げるかも知れないような添加物を加えずに
部分酸化反応器からスラグを除去する 【構成】 コークスのガス化装置のような部分酸化反応
器中のスラグ堆積物が温度制御およびスラグの誘導体化
により除去される。スラグ誘導体は流動化して、反応器
内で固化しないでしかも反応器出口を閉塞しないで反応
器から排出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は脱スラグの部分酸化反応
器に関する。更に詳しくは、スラグが、注意深く制御さ
れた温度および脱スラグ条件の下でガス化装置から効果
的に除去される。
【0002】
【従来の技術】石油、石炭および他の有機天然資源は、
例えば輸送機関、加熱および発電用の燃料と同様に衣
料、食品、車両、建築および他の商品を含む各種の商品
用の原料としても使われる。資源が減りつつあることか
ら、一般的に、特に米国では、低グレードおよび汚染物
質を含む資源、例えば重質油や低品位の原油を有機原料
として使うことが増えてきた。これらの不純物を含む原
料は、商品が合格品位になるように精製、高品位化およ
びより軽質化石油にする必要がある。例えばコークス化
と呼ばれる通常の高品位化法は、石油残留物または他の
低品位液体生成物から価値の高い炭化水素製品を回収す
る。コークス化はコークスと呼ばれる炭素質副生物を生
成する。重質油からのコークス、石油残留物および副生
物は、一般的に混合物を含んでおり、例えば硫黄、およ
びバナジウム、ニッケル、鉄のような金属を汚染物質と
して比較的多く含んでいる。
【0003】電極に用いられる高純度のコークスと違っ
て、不純物を含むコークスは汚染物質のために価値が殆
どない。しかし、金属汚染物質を含む他の炭素質物質と
同様に、不純物を含むコークスは、合成ガスまたは単に
シンガス(syngas)と呼ばれる水素および一酸化
炭素ガスの混合物を製造する部分酸化反応用の供給原料
として使用される。合成ガスは有用な有機化合物の主役
を製造するための供給原料であったり、或いは環境的に
好ましい方法で発電するためのクリーンな燃料としても
使用される。
【0004】不純物を含むコークスまたは他の汚染物質
を含む物質を部分酸化すると、部分酸化反応の内壁面に
堆積するスラグ副生物が生成する。部分酸化が効果的に
できない程反応器内または出口にスラグが堆積すると、
部分酸化反応からスラグを除去するため脱スラグと言わ
れる運転停止が必要となる。
【0005】例えば、融剤で固形スラグ堆積を防ぐかま
たは反応器からスラグの追い出しを促進する洗浄剤など
スラグの堆積を防ぐ物質を添加してスラグ堆積を避ける
ことができる。これらの添加物を反応器中で金属汚染物
質と混合してスラグ生成を防ぐかまたは反応器中での堆
積能を下げてスラグの堆積を防ぐのが一般的である。こ
れらの添加物を使用すると、部分酸化反応の固形副生物
の量が増えてバナジウムのような価値の高いスラグ成分
の濃度が低くなり、副生物回収の価値が下がる弱点とも
なる。添加物は、部分酸化反応に反応効率を下げるとい
う不利な刺激を与えることにもなる。そのような添加物
は例えば米国特許第4952380号(ナジャール N
ajjar)の中に特許が列挙されている。
【0006】脱スラグは、スラグの他の組成の特性また
は部分酸化反応の条件によって左右される。固形スラグ
の融点が高いと、反応器材質は高温に一般的に耐えない
から、スラグを溶融するまで加熱して除去することは簡
単にはできない。低融点または昇華点を持つ他の形態に
誘導体化できるスラグは、スラグを除去できる可能性が
ある。しかし、流動化のためにスラグを単に誘導体化し
たり反応器を加熱したりすると誘導体にされたスラグが
反応器出口で固形したり出口を塞いだりして、その結果
機械的方法によってそのスラグを除去しなければならな
いスラグ誘導体を生成するのが一般的にある。その他の
方法として、米国特許第4525176号(クーグ K
oogら)にはスラグ除去を制御するために可動バーナ
ー装置を使い反応器出口の閉塞を避ける脱スラグ技術が
記載されている。
【0007】脱スラグは反応器を傷めることもある。反
応器を断熱している耐火物は、溶融スラグ、特に5価バ
ナジウム酸塩のようなスラグ誘導体によって腐食、侵食
または傷められることがある。傷められた耐火物は取り
替えが必要であり反応器停止が必要となる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】反応器を閉塞せず、ま
た反応効率やスラグの回収価値を下げるかも知れないよ
うな添加物を加えずに部分酸化反応器からスラグを除去
する必要がある。もし、脱スラグが、合成ガス製造の中
断は最小限にして、既存の反応器やバーナー様式を使用
できれば望ましい。本発明は反応器を傷めることも、反
応効率を下げることもなく、添加物、追加または代替設
備を使わずに部分酸化反応器の脱スラグを実施して、回
収スラグ価値を最大にする。
【0009】
【本発明の要約】本発明は部分酸化反応からスラグを除
去するプロセスに関しており、4つのステップを含む。
ステップ(1)は部分酸化反応中に固形スラグを堆積さ
せた部分酸化反応を停止する。ステップ(2)は低流動
点のスラグ誘導体にするために、スラグと反応する誘導
体化剤の少なくとも一つを反応器に添加する。ステップ
(3)はスラグ誘導体が流動化して反応器出口から排出
する温度を反応器内で与える。ステップ(4)はスラグ
が反応器出口を閉塞しないように反応器内の誘導体化剤
および温度レベルを制御することにより脱スラグ速度を
管理する。
【0010】7つのステップを含む合成ガス製造プロセ
スも提案される。ステップ(1)は遊離酸素含有ガス、
およびスラグ堆積性物質を含む有機供給原料を反応器に
添加する。ステップ(2)は反応器出口から排出する水
素および一酸化炭素ガスを含む合成ガス並びに反応器に
堆積するスラグを製造するために供給原料およびガスを
部分酸化反応で反応させる。ステップ(3)は合成ガス
を回収する。その際スラグは次のステップで回収する。
ステップ(4)は部分酸化反応を停止する。ステップ
(5)は低流動点のスラグ誘導体にするために、スラグ
と反応する誘導体化剤の少なくとも一つを反応器に添加
する。ステップ(6)はスラグ誘導体が流動化して反応
器出口から排出する温度を反応器内で与える。ステップ
(7)はスラグが反応器出口を閉塞しないように反応器
内の誘導体化剤および温度レベルを制御することにより
脱スラグ速度を管理する。
【0011】部分酸化反応は、一般的に有機化合物と酸
素とを完全にではなく、部分的な酸化生成物となるに適
した条件での反応を意味する。部分酸化は、水素(H2
)と一酸化炭素(CO)との混合物である合成ガスの
製造に利用できる。部分酸化による合成ガスの生成は一
般的には式1によって表される。 O2+2HC=H2+2CO 式1.部分酸化による合成ガスの生成
【0012】式1ではHCは水素および炭素を含む一つ
以上の物質を表す。部分酸化は、一般的には液体および
/または固形原料を水素および一酸化炭素ガス製造に使
用するから通常はガス化とも言われる。
【0013】部分酸化用原料は水素および炭素を含む一
つ以上の物質である。一般的に、供給原料は一つ以上の
有機化合物であり、部分酸化反応に対して水素および炭
素源となる。流体炭素質燃料は、流体状態で水素および
炭素の一つ以上の化合物からなる組成物を意味してお
り、供給原料として使用できる。流体は、ガス、液体、
流動化固形物のいずれでもよい。一般的には、流体炭素
質燃料には、とりわけ、次の物質の一つまたは混合物が
挙げられる。原油、減圧蒸留原油、ガソリン、ナフサ、
ケロシン、原油アスファルト、ガスオイル、残留油、タ
ールサンドオイル、頁岩油、循環ガスオイル、タイヤオ
イルのような留出油および残留油を含む石油生成物、石
炭からのオイル、褐炭、(ベンゼン、トルエンおよびキ
シレン留分のような)芳香族炭化水素、コールタール、
コークスまたはガスオイルのフルフラール抽出分、炭水
化物、セルロース、アルデヒド、有機酸、アルコール、
ケトン、含酸素燃料オイルを含む含酸素炭水化物質有機
物質、含酸素炭水化物質有機物質を含む化学プロセスか
らの廃液および副生物、天然ガス、水素および/または
メタン、エタン、エテン、プロパン、プロペンなどの飽
和または不飽和炭化水素を含む石油精製オフガスまたは
他のガス留分を含むガス状炭化水素および混合物、有機
窒素、硫黄または酸素化合物を含む廃ガス、および同様
な物質。他の供給原料は、炭素の一つ以上の固形化合物
からなる組成物を意味する固形炭素質物質である。一般
的には、固形炭素質物質には、とりわけ、次の物質の一
つまたは混合物が挙げられる。無煙炭、れき青炭、亜れ
き青炭のような石炭、石炭からのコークス、褐炭、石炭
液化からの残留油、石油蒸留および分解プロセスからの
粗残留油、頁岩油、タールサンド、石油コークス、アス
ファルト、ピッチ、微粒子炭素(媒)、濃縮下水スラッ
ジ、タンクおよび池底物、分離器スラッジ、空中浮遊固
形物、および同様な物質。好ましい供給原料には重質原
油精製の低質副生物特にコークスおよび残留油が挙げら
れる。
【0014】常温で固形である炭素質または他の物質は
ある適当な方法で流動化できる。ある種のピッチ、アス
ファルトおよびタールサンドの場合には、それらの分解
温度までの加熱によって液体として取り扱える場合があ
る。多量の水を含む供給原料は、粉砕および/またはス
ラリー状にするのに適切な水分である、供給原料の特性
にもよるが、例えば約2〜約20重量%まで予備乾燥で
きる。固形炭素質物質は微粒子での供給が一般的であ
り、粒子径でASTM E11−70フルイ基準の1.
4mmすなわちNo.14を通過するまでよく粉砕され
る。固形供給原料を、例えばスラリー剤のような懸濁剤
の中で懸濁または混合して使用できる。懸濁剤は、固形
供給原料の流動化に有効的な物質なら何でもよい。一般
的な懸濁剤には、とりわけ、次の物質の一つまたは混合
物が挙げられる。水、酸素−、硫黄−または窒素−含有
有機液体を含む液体炭化水素質物質、二酸化炭素、スチ
ーム、窒素、循環合成ガス、および同種の物質。懸濁剤
中の供給原料の固形分含量は、固体と懸濁剤の特性にも
よるが、効果的な量ならいくらでもよいが、一般的には
約5〜約80の範囲、好ましくは、約45〜約70重量
%である。固形炭素質物質を、懸濁剤にはポンプで圧送
できるスラリーとして供給するのが好ましい。一般的に
粉砕固形炭素質またはその他の物質をスラリー調製タン
クで懸濁剤と混ぜてスラリー状とし、タンクで所望の濃
度に調整したのち、スラリー供給ポンプで部分酸化反応
器へ圧送する。固形炭素質物質を、例えばスチーム、窒
素、二酸化炭素または循環合成ガスのようなガス状物質
中に流動化または懸濁させて、乾燥供給原料としても供
給できる。供給原料が液体またはガス状の場合には、懸
濁剤も同伴ガスも必要ない。
【0015】流体炭化水素燃料および固形炭素質物質
は、各々単独で使用することもあり他の物質と併用して
もよい。供給原料として添加できる他の物質には、とり
わけ、生ゴミおよび選別済みの生ゴミまたは他の含炭素
物質のような固形廃棄物質を含めたいろいろな有機化合
物が挙げられる。水素のない炭素質供給原料を使う時に
は、水またはスチームのような水素源を供給原料として
部分酸化反応に添加できる。
【0016】供給原料のある種または全部はスラグ堆積
性物質を含み、それは一つ以上の元素または化合物であ
り、部分酸化反応条件で部分酸化反応器中に堆積する固
形スラグを生成する。供給原料中のスラグ堆積性物質は
一般的には不純物または汚染物質として存在する。スラ
グ堆積性物質は供給原料およびその不純物源によって変
わる。一般的にはスラグ堆積性物質は主として供給原料
の非(水素)炭素質部分であり、それは炭素単独、また
は水素および炭素だけを含む炭化水素以外の元素および
化合物を意味する。スラグ堆積性物質は供給原料の炭素
質部を含むことがあり、水素または炭素はスラグ堆積物
の中にある程度までは存在する。スラグ堆積性物質はス
ラグ化成分で、単独または例えば酸素または硫黄のよう
な他の物質と反応器中で結合して、部分酸化反応器中で
スラグを生成する元素または化合物である。一般的には
スラグ化元素には、とりわけ、次の物質の一つまたは混
合物が挙げられる。バナジウム、鉄、ニッケル、タンタ
ル、タングステン、クロム、マンガン、亜鉛、カドミウ
ム、モリブデン、銅、コバルト、白金またはパラジウム
のような遷移金属、ナトリウム、カリウム、マグネシウ
ム、カルシウム、ストロンチウム、またはバリウムのよ
うなアルカリまたはアルカリ土類金属、アルミニウム、
珪素、リン、ゲルマニウム、ガリウムを含む他の物質、
および類似の物質。好ましいスラグ化元素は、後で説明
するように、脱スラグ中にスラグ誘導体を生成する元素
であり、例えば、モリブデン、ニオブ、タンタル、タン
グステン、および特にバナジウムまたは同種の元素であ
る。
【0017】スラグ化元素量は、部分酸化中にスラグ堆
積物の生成に効果的な量ならいくらでもよい。供給原料
は、一般的に約5、好ましくは、約0.001〜約1、
最も好ましくは、約0.01〜約0.5重量%のスラグ
化元素を含む。スラグ堆積性物質とスラグ化元素量は、
スラグ堆積性物質がどのように供給されるかによって、
特定の供給原料に対してと同様に供給原料間でも著しく
変わることがある。例えば、コークス用原料がスラッジ
や他の汚染物質廃棄物のような汚染物質を多く含むとき
は、石油コークスはかなり高含量のスラグ堆積性物質を
含んでいる。
【0018】遊離酸素含有ガスは部分酸化プロセスに適
した含酸素ガスである。代表的な遊離酸素含有ガスには
とりわけ、次の物質の一つ以上が挙げられる。空気、2
1モル%より多い酸素を持つ意味での酸素富化空気、9
5モル%より多い意味での実質的に純粋な酸素、および
その他の類似の物質。通常、遊離酸素含有ガスは、空気
からの酸素製造時に同伴してくるガス、例えば窒素、ア
ルゴンまたは他の不活性ガスをも含む。
【0019】時には他の物質をガス化供給原料またはプ
ロセスに添加してもよい。公知も含めて、各種の適切な
添加物が供給される、例えば、溶融または洗浄剤、温度
調節剤、安定剤、減粘剤、浄化剤、不活性ガスまたは他
の有用な物質である。
【0020】供給原料と遊離酸素含有ガスとの比率は、
各種の臨時的な添加成分と同様に、合成ガス製造に効果
的な量ならいくらでもよい。一般的に供給原料中の炭素
に対する遊離酸素含有ガス中の酸素原子の比率は、0.
6〜約1.6、好ましくは、約0.8〜約1.4であ
る。遊離酸素含有ガスが実質的に純粋な酸素の時は、そ
の比率は約0.7〜約1.5、好ましくは、約0.9で
ある。遊離酸素含有ガスが空気の時は、その比率は約
0.8〜約1.6好ましくは、約1.3である。水また
は他の温度調節剤使用の時は、供給原料中の炭素に対す
る温度調節剤との重量比率は2までの範囲がよく、好ま
しくは、約0.2〜約0.9、最も好ましくは、約0.
5である。供給原料中の炭素の実質部分を、一般的には
約75から実質的に100、好ましくは、約85から9
8重量%のワンパス転化率で一酸化炭素および二酸化炭
素のような炭素酸化物へ誘導、および、適切な自己反応
領域温度で推移するように、供給原料、酸素、水または
温度調節剤の相対的比率を制御する。
【0021】供給原料、遊離酸素含有ガスおよび他の物
質を含めた装入物が部分酸化反応器に供給される。公知
を含めて、供給原料を反応器への供給はいずれの効果的
な方法が使用されてもよい。一般的に、供給原料とガス
は、反応器の一つ以上の入り口すなわち開孔から装入さ
れる。一般的に供給原料とガスは、反応器入り口に設け
られているバーナーを通る。反応器中で供給原料とガス
の添加および相互作用の助長に効果的なバーナー様式な
ら何でもよく、例えば米国特許第2928460号(イ
ーストマンら(Eastman))、米国特許第432
8006号(ミンゲルら(Muenger))または米
国特許第4328008号(ミンゲルら(Muenge
r))に記載されている環状バーナーの例がある。それ
とは別に、供給原料はガス入り口を通って反応器の上端
部へ装入されてもよい。遊離酸素含有ガスは、一般的
に、バーナー、または酸素が直接供給原料の流れに噴射
される独立ガス口のどちらか通って反応器に高速で装入
される。このような配置によって装入物質は反応ゾーン
内でよく混合され、しかも酸素ガス流は反応器壁に直接
ぶつからず又、傷を付けない。
【0022】公知も含めて、いかなる効果的な反応器様
式も使用できる。一般的には、縦型で、円筒形の鋼製圧
力容器を使用する。米国特許第2809104号(スト
ラッサーら(Strasser))、米国特許第281
8326号(イ−ストマンら(Eastman))、米
国特許第3544291号(シュリンガーら(Schl
inger))、米国特許第4637823号(ダック
(Dach))、米国特許第4653677号(ピータ
ースら(Peters))、米国特許第4872886
号(ヘンレーら(Henley))、米国特許第445
6546号(ヴァン デア ベルク(Van der B
erg))、米国特許第4671806号(スチルら
(Still))、米国特許第4760667号(エッ
カスタインら(Eckstein))、米国特許第41
46370号(ヴァン ヘルイジネーら(van He
rwijner))、米国特許第4823741号(デ
イビスら(Davis))、米国特許第4889540
号(セゲルストロムら(Segerstrom))、米
国特許第4959080号(スターンリング(Ster
nling))および米国特許第4979964号(ス
ターンリング(Sternling))に実例として反
応器と関連装置が開示されている。反応ゾーンは垂直層
流で、自由流れをもち並びに上部では中央に設けられた
入り口および底部では軸方向に配列の出口を備えた耐火
物内張り室を含むのが好ましい。
【0023】耐火物は部分酸化反応器に効果的な材料な
らいずれでもよい。耐火物は例えば耐火物レンガ材のプ
レハブの取付でもよく、またプラスチックセラミックの
ように反応器内で成形してもよい。一般的に、耐火物に
は、とりわけ、次の物質の一つまたは混合物が挙げられ
る。クロム酸化物、マグネシウム酸化物、鉄酸化物、ア
ルミニウム酸化物、カルシウム酸化物、シリカ、ジルコ
ニア、チタニアのよな金属酸化物、リン化合物、および
同種の物質。耐火材質の相対的量は効果的な比率ならい
ずれでもよい。
【0024】部分酸化反応はいずれの効果的な条件で実
施されてもよいが、供給原料の所望量を合成ガスに誘導
するのに効果的な最小限の条件が好ましい。反応器温度
は一般的に約900℃〜約2000℃、好ましくは、約
1200℃〜約1500℃である。圧力は一般的に約1
〜約250の範囲、好ましくは、約10〜約200気圧
である。反応ゾーンの平均滞留時間は一般的に約0.5
〜約20、普通は約1〜約10秒である。
【0025】部分酸化反応は合成ガス製造のためかなり
の減圧下で実施される。一般的に反応器の酸素濃度は、
分圧で計算して部分酸化中は約10-5より低く代表的に
は約10-12 〜約10-8気圧である。
【0026】装入供給原料が、一度、反応器に入ると反
応室では不完全燃焼が起こり、主として水素(H2)、
一酸化炭素(CO)、スチーム(H2O)、および二酸
化炭素(CO2)を含むガスを生成する。時に共存する
ガスとしては、硫化水素(H2S)、硫化カルボニル
(COS)、メタン(CH4)、アンモニア(NH3)、
窒素(N2)、 揮発性金属、およびアルゴンのような不
活性ガスである。生成物組成は装入物質および反応条件
によって変わる。代表的な例として実質的に純粋な酸素
または空気である遊離酸素含有ガスを基準として、無水
ベースの容量%で、生成主要ガス組成と濃度を表Iに示
している。
【0027】 表I 代表的ガス生成物(容量%) 供給ガス ガス 酸素 空気 一酸化炭素 30−60 10−35 水素 25−60 4−20 二酸化炭素 2−35 2−25 硫化水素+硫化カルボニル 0−5 0−3 窒素+アルゴン 0−5 45−70 メタン 0−1 0−1 アンモニア 0−0.5 −−−
【0028】反応器を出る生成物は非ガス状副生物を含
み、それは供給原料の組成によって量および性状が変わ
る。非ガス副生物は代表的には微粒子であり、一般的に
炭素および無機灰である。非ガス副生物の多くは生成物
流れと同伴して反応器から出る。非ガス副生物のあるも
のは、反応器の内面部に接触してスラグとしてその表面
に張り付く。スラグは本質的には溶融鉱物すなわち灰で
あり、供給原料中のスラグ堆積性物質の副生物である。
スラグはまたすすのような炭素を含むことがある。
【0029】スラグ組成は供給原料中のスラグ堆積性物
質、反応条件およびスラグ堆積に影響する他の因子によ
って変わる。一般的には、スラグはスラグ化元素の酸化
物および硫化物から成っている。例えば不純物を含むコ
ークスや残油からのスラグは通常次のような物質を含
む、すなわち、ケイ灰石、ゲーレン石および灰長石のよ
うなガラスおよび結晶構造のケイ素質物質、一般的に3
価のバナジウム酸化物(V2O3)のような還元状態にあ
るバナジウム酸化物、AB2O4式で表される組成をもつ
尖晶石で、Aは鉄およびマグネシウム並びにBはアルミ
ニウム、バナジウムおよびクロムである、鉄および/ま
たはニッケルの硫化物、並びに鉄およびニッケル。反応
器中の温度より低い融点のスラグは、溶融して溶融スラ
グとして反応器の底部の出口を通って反応器から流出す
る。
【0030】反応器から出るガス生成物、溶融スラグま
たは他の副生物は、公知も含めて、どんな方法で処理し
てもよい。反応ゾーンから出る生成物の流れは公知も含
めて、前記した特許に記載のいずれかの適切な方法で、
一般的に、生成物を処理および取扱いやすい低温にまで
冷却される。一般的にはガス生成物の流れは直接および
/間接的に、例えば急冷または輻射/対流によって冷却
される。急冷による直接冷却では、生成物ガスは急冷容
器で冷却または急冷されるが、それは反応器のすぐ下に
設けられた急冷容器中の水を主体とする液体中にガス生
成物を通気させのが好ましい。輻射または間接冷却で
は、ガス生成物流は反応ゾーンから出て、輻射または対
流式冷却器に入り、そこで、水またはスチームの入った
一連の接触式多管から成っている熱交換表面を通る。
【0031】反応器から流出する溶融スラグのような非
ガス副生物は、急冷室またはスラグポットに集結され
る。急冷室または他の圧力容器に集結されたスラグはロ
ックホッパーまたは他の容器に例えば定期的に排出され
る。
【0032】反応器温度よりも高い融点のスラグは、一
般的に反応器中に固体として堆積したり、時には反応器
の内張り耐火物の表面に堆積する。反応の進行につれ
て、スラグ堆積物は増加する。スラグの堆積速度は、供
給原料中のスラグ堆積性金属の濃度、反応条件、洗浄剤
の使用、反応器の構造および寸法、またはその他のスラ
グ堆積に影響する因子によって変わる。スラグ量はスラ
グの除去が必要な程度まで増える。スラグ除去はいつで
も可能だが、一般的には、合成ガス製造を最大にするた
めに、可能な限り長期間の部分酸化反応を実施する。
【0033】脱スラグが望ましい時は、部分酸化反応を
何らかの効果的な方法で、一般的には供給原料添加を止
めることにより停止させる。脱スラグの前に、反応器中
に残留する生成物ガスの除去が望ましいことがある。こ
れはポンプによる追い出し、すなわち反応器を除圧する
か、または、好ましくは、窒素またはスチームのような
不活性ガスで反応器を掃除、すなわちフラッシングによ
る追い出しという効果的な方法ならいずれでもよい。脱
スラグを実施するのは、部分酸化反応後、すぐ、または
ある期間のあとでもよい。例えば、脱スラグの前後に、
反応器の点検、修理、整備または例えばバーナーの交
換、スラグの前処理、反応器の温度調整、またはその他
必要な機能といった他の作業が実施できる。
【0034】脱スラグは、堆積スラグの少なくともある
部分を、高融点の固形金属または化合物から低融点の溶
融誘導体への誘導体化が基礎になっている。脱スラグの
誘導体化すなわち反応の種類は、スラグ組成によって変
わる。脱スラグプロセスはスラグ組成物の特性を利用す
る。供給原料中のスラグ化組成物から生成するスラグ
は、スラグは部分酸化反応中に高度の還元条件で生成す
ることから、一般的に還元状態の金属または金属化合物
を含む。代表的なスラグ堆積物には、とりわけ、次の物
質の一つ以上が挙げられる。遷移金属の酸化物または硫
化物、特に、バナジウム、クロム、マンガン、ニオブ、
モリブデン、タンタル、タングステンのような元素の周
期律表VB、VIBおよびVIIB 族金属で一般的には還元
状態、代表的には2−、3−価の状態、例えば、三酸化
バナジウム(V2O3)、三二酸化クロム(Cr2O3)、
酸化マンガン(Mn3O4)、三酸化タンタル(Ta2O
3)、二酸化タングステン(WO2)または二硫化タング
ステン(WS2)およびそれと同等物。
【0035】スラグは誘導体にされるが、それはスラグ
と誘導体化剤との化学反応を意味し、スラグ誘導体の生
成であり、すなわち化学的誘導体はスラグと誘導体化剤
との反応生成物を意味する。誘導体化剤は、例えば反応
器からスラグを洗い出したり融解させるためにスラグと
物理的または化学的に複合化または結合させる洗浄剤や
その他の試剤であるスラグ処理剤とは異なる。誘導体化
剤は、スラグ元素と化学的に結合つまり反応して低流動
化点を持つ化学的誘導体を生成する。代表的なスラグお
よび対応するスラグ誘導体を、融点と併せて表IIに示
す。
【0036】 表II スラグ種および融点 原スラグ 融点(℃) スラグ誘導体 融点(℃) V2O3 1970 V2O5 690 Mo2O3 − MoO3 795 Cr2O3 2266 K2CrO4 968 WO2 1500−1800 Na2WO4 698 MnO − MnCl2 650 Pd 1552 PdO 870
【0037】誘導体化剤はスラグと反応して低融点のス
ラグ誘導体を生成する物質である。スラグは還元形であ
るから、誘導体化剤は、スラグと反応して原スラグより
も低融点の酸化されたスラグを生成する酸化剤であれば
よい。酸化されたスラグは、原スラグ中の金属酸化物よ
りも高い酸化レベルを持った金属酸化物が代表的であ
る。誘導体化剤は、酸化剤と、アルカリ金属またはハロ
ゲン化物のように両方ともスラグと反応して低融点のス
ラグ誘導体を生成するような物質の組み合わせでもよ
い。代表的な誘導体化剤には、とりわけ、次の物質の一
つまたは混合物が挙げられる。前記した部分酸化反応用
の遊離酸素含有ガスのような酸化剤、または二酸化炭素
のような遊離酸素含有ガスを発生できる物質、塩素、フ
ッ素、臭素を含む活性な組成のハロゲン化剤例えば塩化
水素、塩素、および同種の物質。好ましい誘導体化剤は
酸素(O2 )である。
【0038】脱スラグ中の反応器温度はスラグ誘導体を
溶融するために調節される。従って、反応器温度は、ス
ラグ誘導体の融点よりも一般的に高く保たれる。この時
の最低温度は、スラグ誘導体の特性またはスラグ誘導体
の溶融に影響するような圧力およびスラグ組成などその
他の条件によって変わる。反応器温度は一般的に約30
0℃以上、好ましくは、約700℃〜約1600℃、最
も好ましくは、約900℃〜約1500℃である。脱ス
ラグ中の反応器の圧力は、前記した部分酸化中に規定さ
れたような圧力と同じかまたは低くてよい。
【0039】熱は効果的な方法で反応器に供給できる。
一般的に、熱は反応器内で燃料を燃焼させて発生させ
る。代わりに、熱を外部で発生させて対流かまたは燃焼
生成物つまり加熱された不活性ガスのような熱ガスを、
直接または間接に反応器加熱用としても供給できる。一
般的に燃料および酸化物とが加えられて、燃料の燃焼に
よって熱が発生する。誘導体化剤が酸化物の時は、反応
器中の誘導体化剤濃度は、燃料燃焼での消費より多い酸
化物の添加によって確保される。その時は過剰の酸化物
がスラグの転化に使用される。
【0040】脱スラグ中の温度調節用燃料は、脱スラグ
中に必要な温度になるように燃焼で熱を効果的に発生す
る物質なら何でもよい。代表的な燃料には、とりわけ、
次の物質の一つまたは混合物が挙げられる。前記した部
分酸化反応用の液体炭化水素燃料または固形炭素質物
質、および同種の物質。好ましい燃料には、メタン、プ
ロパン、ナフサまたは同じような物質である軽質炭化水
素が挙げられる。脱スラグ条件を複雑にしないために燃
料はクリーンな燃料が好ましい。例えば天然ガスまたは
メタンまたは脱スラグを妨げないガス状生成物を生成す
るその他の物質である。
【0041】脱スラグではその他の物質も随意添加して
もよい。公知を含めて、各種の所望の添加物を使用でき
るし、例えば一つ以上の希釈剤、洗浄剤、溶融剤、中和
剤またはその他の有用な物質である。代表的な希釈剤に
は、前記した部分酸化反応用の温度調節剤が挙げられ
る。代表的な洗浄または溶融剤には、前記した部分酸化
反応用の物質が挙げられる。中和剤はスラグの酸性度を
調節するために添加し、例えば反応器組成物およびスラ
グ回収時に、スラグ誘導体による腐食性を少なくするた
めのものである。代表的な中和剤には塩基が挙げられ、
例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カ
ルシウム、炭酸カルシウム、アンモニア、水酸化アンモ
ニウムまたは同様な物質である。
【0042】脱スラグにたいして影響を及ぼす因子を適
切に考慮しないで誘導体化剤を添加したり、反応器温度
を調節しても効果的な脱スラグは実施できないだろう。
もし、注意深さを欠くと、溶融スラグは、スラグが出口
を通過するよりも速く反応器出口に流れ出して出口で充
満するだろう。もし、スラグが出口で充満すると、出口
での熱損失によって、スラグ誘導体も含めたスラグは出
口で固化して、出口を閉塞することになる。出口を閉塞
した固形スラグは一般的に機械的方法での除去が必要に
なり、閉塞によって費用がかかり、全面的なしかも冗長
な反応器運転停止の原因となる。
【0043】反応器出口での熱損失は、輻射および反応
室の外側でクーラーのような低温物との直接接触によっ
ておこる。一般的に、反応器出口は、例えば急冷室また
は輻射クーラーのような冷却室につながっている。反応
器出口に供給される熱量は、熱損失量と少なくとも等し
くなければならず、もしそうでなければ、出口温度は下
がる。出口温度がスラグ誘導体の融点よりも下がると、
出口にあるそのスラグは出口で固化して、出口を閉塞す
る。反応器出口温度は溶融スラグを出口から通過させ
て、固化しないように充分高くしなければならない。出
口温度は、断熱、または他に熱損失を防ぐ装置、例えば
熱ガスが連続的に出口を通って流れている装置で熱を供
給するような効果的な方法によって管理することができ
る。
【0044】反応器内の誘導体化剤および温度レベル
は、脱スラグ中は、注意深く制御される。反応器内の誘
導体化剤のレベルは、スラグを誘導体化し、かつ出口が
スラグで充満されないように流動化スラグの量を制御す
るのに効果的な量である。誘導体化剤の量は、誘導体化
剤またはスラグの種類、温度、反応器の構造、出口の熱
損失、脱スラグの量または速度に影響を及ぼす他の因子
によって変わる。
【0045】誘導体化剤濃度は反応器内の流体誘導体化
剤の分圧の項で示される。一般的に、スラグ誘導体を生
成する誘導体化剤の分圧は温度に依存する。例えば、五
酸化バナジウムを生成する最小の酸素分圧PO2は気圧
単位で、ケルビン度Tの温度の関数として式2で示され
る。 LogPO2=−6658/T+2.859 式2:O2 分圧対温度 従って、誘導体化剤の低濃度では誘導体にされた段階で
スラグを低温度に維持しておく必要がある。誘導体化剤
分圧は、脱スラグ中に徐々に上昇して初期の0から脱ス
ラグの終期のかなりの気圧へ、好ましくは、初期の約0
から終期の約3へ、最も好ましくは、初期の約0から終
期の約0.5気圧への変化がよい。反応器内の誘導体化
剤の濃度は供給される他の物質の量によって変えること
ができる。$誘導体化剤および燃料は、例えば部分酸化
反応で使用したバーナーを通るような効果的なあらゆる
方法で反応器に供給できる。部分酸化プロセスバーナー
を脱スラグで使用するのが好ましいが、部分酸化用の予
熱バーナーまたは脱スラグ用の特殊バーナーのような別
のバーナーをプロセスバーナーの代わりに置き換えても
よい。プロセスバーナーを窒素のような不活性ガスで洗
浄し、例えば水で清浄にして部分酸化の後に使用する。
【0046】必要な燃料量は、熱損失量、反応器の構
造、温度および圧力のような運転条件、供給温度および
組成並びにスラグ組成および堆積物位置に左右される。
燃料および酸化剤の量は燃料の完全燃焼のための化学量
論的量より、少なくても、等しくてもまたは多くてもよ
い。酸化剤が誘導体化剤として使用される時は、酸化剤
の量は脱スラグ中に燃料を燃焼させるに必要な量よりも
多い。燃料が使われる時、脱スラグ中の燃料にたいする
酸化剤のモル量は一般的に少なくともθであり、それは
化学量論的燃焼するに必要な酸化剤のモル量を意味して
おり、約1.0001×θから約40×θが好ましく、
さらに約1.01×θから約4×θが最も好ましい。
【0047】反応器または出口でのスラグ堆積物は、公
知も含めて、各種の効果的な方法を使って監視できる。
スラグ堆積の監視は脱スラグが必要であるかを決めるの
に重要である。スラグ堆積物は、また脱スラグ中の進捗
と完了の測定のためにも監視される。スラグ堆積物は各
種の効果的な方法で視覚的に測定できる。例えば反応器
の入り口や反応器壁および/または出口の状況を観察で
きる位置に覗き孔を設けることができる。目視観察は光
ファイバーを使っても実施できる。例えば反応器出口や
他の部位でのスラグまたは耐火物から放射される光を光
ファイバーで観察できる。例えば出口のスラグ厚みは、
検出シグナルの変位がスラグの厚みの変化を示す核また
は音波検出法を使って測定できる。反応器壁または出口
に沿って各所に配置した熱電対を使う種々の温度測定も
スラグ堆積物検出法として役に立つ。反応器出口のスラ
グ堆積物を反応器内での圧力変化の検出で監視できる。
反応器出口のスラグ堆積物が増加すると出口の流れが制
限されて、反応器内の圧力がかかったことがわかる。従
って、反応器内の圧力降下で反応器出口を閉塞するスラ
グ堆積物が除去されたことがわかる。
【0048】監視装置は、例えば反応器内のモニターを
高温から保護するのに不活性ガスを吹きかけて冷却する
ような他の装置と併用してもよい。燃料は、燃焼時に反
応器内で所望の温度になるような速度で反応器に添加さ
れる。燃料は、所望の反応器温度になるように、例えば
連続的または間欠的に効果的ならいずれの方法でもよ
い。その速度は、燃料のタイプ、反応器の寸法、酸化剤
と燃料との比率および燃料が必要とするものに影響を及
ぼす他の因子によって変わる。燃料は、燃焼での発熱速
度が約1000に、好ましくは、約0.01〜約10、
最も好ましくは、約0.1〜約2メガワットにまでなる
ように通常は添加される。
【0049】脱スラグ中の温度は、例えば反応器形状お
よび材質、スラグ堆積物、ガス流速または温度変化に影
響する他の因子といった反応条件によって反応器内部で
変わる。反応器内の温度は反応室の中央よりも内表面の
方が低く、バーナーおよび火炎から遠いかまたは反応器
出口に近いほど温度は低くなる。内表面の温度は耐火物
が著しい損傷を生じないように低い方が好ましい。一般
的には表面温度は約1600℃より低く、好ましくは、
約600℃〜約1500℃である。
【0050】脱スラグを管理する1つの方法に、温度の
領域を意味する反応器内での温度勾配を作り出すことが
挙げられる。ある種の温度勾配は、温度を出口から離れ
るほど高くして出口では低くする。反応器の上部近くに
バーナーを取り付けた反応器の底部の中央に出口がある
縦型の円筒形反応器では、温度勾配は軸方向、つまり反
応器の軸に沿って勾配があり、その反応器内では反応器
の高い位置ほどすなわち底部出口から離れているほど温
度は高くなっている。軸方向の温度勾配によって、反応
器内の分圧の項でみる誘導体化剤の低濃度では、低温の
方がスラグ誘導体生成に寄与を示す式2の関係を利用し
て脱スラグを制御する。脱スラグは初期には誘導体化剤
は全くないか或いは殆どないまま開始し、脱スラグ中に
次第に誘導体化剤を増すと、スラグ誘導体が初期には出
口かまたは近くで生成し次第に出口から離れて、反応器
の高温部へと移っていく。この技術は、脱スラグ中に出
口の閉塞を防ぐのに効果的である。
【0051】脱スラグプロセスは、本質的にスラグ堆積
物の全部または所望の部分の除去に利用できる。スラグ
をできるだけ取り除き、スラグの回収および更に次の脱
スラグが必要なまでのガス製造期間を最大にするのが好
ましい。あるガス化装置では、耐火物寿命を延ばしたり
断熱作用をさせるために反応器壁上に保護層またはスラ
グ堆積物を付着させたままにしておくことが好ましいこ
ともある。
【0052】反応器を出るスラグ誘導体は、スラグ非誘
導体を同伴することもあり、また一般的に同伴する。そ
れ故に、脱スラグの回収スラグ生成物は元のスラグと同
様な組成を持っているが、その中ではスラグ化組成物ま
たは会合した物質のうちの一部かまたは全部は誘導体す
なわち、酸化された状態である。一般的には、回収スラ
グは、例えば前記のようにスラグ堆積物に存在および由
来した金属および/または金属化合物を含む。回収スラ
グは、バナジウムまたは元素周期律表のVB、VIB、お
よびVII族金属のような高価な金属を一般的にかなりの
濃度で含んでおり、公知も含めて効果的な方法を使って
精製および回収できる。
【0053】反応器を出たスラグは、公知も含めて各種
の効果的な方法で収集できる。例えば、スラグを、反応
器出口からの直接、間接的にスラグの受け皿である、反
応器下の急冷または冷却容器またはスラグポットに貯め
ておける。一般的には、スラグは急冷または冷却容器に
集められ定期的にスラグポットかロックホッパーに排出
される。スラグが、水の入った急冷容器またはスラグポ
ットのような水媒体中に集められると、あるスラグ組成
は水のpHを変える。スラグ水での適切なpHレベルに
維持するために中和剤が水に直接またはガス化用原料の
一部として供給される。
【0054】
【実施例】スラグは、除去が必要になるまで再堆積した
時はいつでも、例えば定期的に脱スラグの繰り返しがで
きる。図1に示すような代表的な実施形態では部分酸化
反応器1は耐火物3および4で内張りされた円筒形の鋼
製圧力容器2から成っている。底部耐火物5は出口6に
向かって傾斜している。バーナー7は反応器1の頂部入
り口8から挿入されている。パージガス用の環状パイプ
で囲まれている視界を持つ点検窓9は、反応器内および
出口6のスラグ堆積物を観察するために反応器を貫いて
設置されている。反応器には反応器温度を監視するため
に、図には示していないが、高温計および熱電対も取り
付けられている。部分酸化では、供給原料はパイプ10
を通ってバーナー7内にある内部環状パイプ11に供給
される。遊離酸素含有ガスは、パイプ12および13を
通って、中央部および外部が各々環状のパイプ14およ
び15に供給される。部分酸化反応は約1200℃〜約
1500℃の温度および約10〜約200気圧の圧力で
実施される。供給原料は反応室16内でガスと反応し
て、合成ガス並びに反応器1の内面17および出口6に
堆積するスラグを含む副生物を製出する。合成ガスおよ
び流動副生物は出口6を通って反応器から出て、後処理
および回収作業のために、図には示していないが、冷却
室または容器に入る。
【0055】供給原料の追加を中断することなどで部分
酸化反応を停止した後、反応器1は窒素でパージされ
る。スラリー供給パイプ10および内部環状パイプ11
を水で掃除した後、燃料をパイプ12並びに酸素をパイ
プ10および13に通してバーナー7を形成させ、反応
器室16内で燃焼させる。約900℃〜約1200℃の
間の所望の脱スラグ温度になるまでは、当初の酸化剤の
量は化学量論的量よりも少ない。過剰の遊離酸素含有ガ
スのような誘導体化剤をパイプ11から反応器へ添加し
て脱スラグは開始できる。過剰の酸素は、堆積したスラ
グ17と反応して、低融点のスラグ誘導体を生成する。
そのスラグは反応器表面を流れ落ちて、後処理および回
収作業のために出口6を通って反応器を出る。
【0056】次の実施例は本発明の実施態様の説明では
あるが、本範囲に限定されるものではない。説明および
特許請求の範囲に記載されている全%は、特に断りのな
い限り重量%である。 実施例1 脱スラグを併用したガス化 本実施例は合成ガスの製造およびガス化装置の脱スラグ
の実施態様を説明する。供給原料は石油コークスを含
む。コークススラリーは、コークス粉砕用ハンマーミル
への供給前に金属物質の除去のための金属検出器および
磁気分離器を通して調製された。粉砕コークスを水と共
に粉砕用ロッドミルに通して、40メッシュより小さい
固体粒子分が約62%の水スラリーとした。コークスス
ラリーの元素分析、灰分量、総発熱量(GHV)をAS
TM−D−3173、D−3174、D−3177、D
−3178、D−3179、D−3286、D−368
2、およびD−3683の方法に従って測定し、表III
に示している。
【0057】表III コークスおよびコークス灰分析値 コークス分析値:(コークス重量%で) 炭素 87.85% 水素 1.87% 窒素 1.83% 硫黄 5.73% 灰分 0.84% その他(主として酸素) 1.88% GHV 計算値 7731カロリー/
グラム 灰分分析値:(灰分重量%で) ナトリウム 1.10% マグネシウム 1.58% アルミニウム 2.98% ケイ素 4.47% リン 0.34% カリウム 0.31% カルシウム 4.74% チタン 0.18% バナジウム 21.23% クロム 0.10% マンガン 0.21% 鉄 14.42% ニッケル 4.87% 銅 0.12% 亜鉛 0.23% ストロンチウム 0.10% ジルコニウム 0.01% バリウム 0.10% その他(主として酸素と硫黄) 残り
【0058】部分酸化を図1に示す装置を使って実施す
る。この反応器には耐火物熱電対および赤外線型高温計
を使った温度測定が準備されている。熱電対は頂部の壁
および反応室の底部に、そして高温計は反応室の中央部
の壁に設置されている。コークススラリーは秒速18メ
ートル(m/sec)で内部環状バーナーパイプを通っ
て部分酸化反応器へ装入される。99.75容量%の酸
素と0.25容量%のアルゴンを含む遊離酸素含有ガス
は、中央および外部環状パイプを各々104および16
5m/secの速さで通過して装入される。
【0059】部分酸化反応を、米国特許第362069
8号(シュリンガーSchlinger)に記載と同様
な方法で実施するが、その特許は本発明の参考文献とし
て引用され、その方法および図1に示す装置は説明され
ている。反応器を余熱後、供給原料を反応器に装入し、
部分酸化をガス出口温度基準で約1415℃〜約152
6℃および約35〜約50気圧の安定した圧力で実施す
る。生成物ガスは約4m/secの速度で反応器を出
る。合成ガス生成物の組成および他のプロセス因子を表
IVに示している。
【0060】 表IV 部分酸化プロセスの成績 合成ガス組成:(モル%) アルゴン 0.08 − 0.09 水素 24.99 − 28.43 一酸化炭素 50.32 − 55.05 二酸化炭素 11.40 − 15.42 窒素 3.32 − 6.80 メタン 0.03 − 0.10 硫化水素 1.52 − 1.60 硫化カルボニル 0.05 − 0.06 合成ガス流量(m3/sec) 0.481− 0.577 炭素 転化率(モル%) 92.0 − 98.5
【0061】約160時間後、供給原料および酸素添加
を中断して反応を停止する。反応器は窒素でパージし
て、38℃まで冷却し、スラグ堆積物が直接観察できる
ようにする。約308キログラムのスラグが出口も含め
て反応器中で堆積しており、そのスラグ量は反応中に生
成した灰分の約25%である。殆ど堆積物のなかった反
応器壁には、散在するスラグ堆積物が壁の断面の約65
%までも付着している。脱スラグする前に出口のスラグ
堆積物を取り除く。
【0062】表Vに示す組成の天然ガスを脱スラグ用の
燃料として使い、約110m/secの速度で中央バー
ナーパイプから装入する。 表V 天然ガス組成 組成 平均 モル% メタン 94.04 エタン 2.92 プロパン 0.52 イソ−ブタン 0.06 ノルマル−ブタン 0.01 イソ−ペンタン 0.03 ノルマル−ペンタン 0.02 C6+ 0.00 二酸化炭素 0.67 窒素 1.62
【0063】スラリー装入パイプおよびバーナーパイプ
を水で洗浄する。燃料の燃焼用空気を、2本の環状バー
ナーパイプに各々約61m/secで供給する。脱スラ
グ前に反応器を減圧下で約1300℃まで予熱し、燃料
を完全燃焼させるに必要な約65モル%〜約99モル%
の酸素を含む空気−燃料混合物を使って約13気圧に加
圧する。3時間半にわたって燃料速度を下げる一方で、
空気流速をゆっくりと上げることにより脱スラグを開始
する。反応器中の酸素分圧は、通常は0.001気圧よ
りも小さい実質的に0から計算濃度の約0.5気圧まで
上がる。過剰の酸素はスラグ中の固体三酸化バナジウム
と反応してスラグ誘導体である溶融五酸化バナジウムを
生成し、そのスラグ誘導体は他のスラグと共に反応器出
口を通り急冷用水が張ってある急冷容器に入る。回収ス
ラグを定期的にロックホッパーに集める。急冷水のpH
は脱スラグ前の5.7から2.2へと下がる。バーナー
を取り外して反応器を目視点検する。少量のスラグが底
部傾斜部および反応器出口で観察されるが、その他の残
りの壁は実質的に清浄である。バーナーを取付て、各々
約0.071および0.0055m3/secの空気お
よび燃料同速度で約1232℃で更に3時間脱スラグを
続ける。出口に残った僅かの量のスラグのほかは全部の
スラグを取り除く。反応器に堆積した実質的に全部のス
ラグを回収する。
【0064】実施例2C 比較のための脱スラグ試験 実施例1に示したと同じガス化条件を使うと、コークス
の部分酸化は反応器中でスラグ堆積物を生成する。バー
ナーを取り外し、空気を反応器に入れて約1093℃の
温度まで冷却することで脱スラグを試みる。スラグの流
動性を保持するために予熱バーナーを使って約1200
℃まで温度を上げる。出口は機械的除去が必要な固形ス
ラグで充満する。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の実施態様の模式図を示してい
る。
【符号の説明】
1 部分酸化反応器 2 鋼製圧力容器 7 バーナー 16 反応器室 17 スラグ
フロントページの続き (72)発明者 ジェイムズ・ケネス・ウルフェンバーガー アメリカ合衆国 90503 カリフォルニア 州・トーランス・オーシャン アヴェニ ュ・21413 (72)発明者 ドナルド・ドュアン・ブルッカー アメリカ合衆国 12533 ニューヨーク 州・ホープウェル ジャンクション・トレ イシ レイン・14 (72)発明者 アレン・モーリス・ロビン アメリカ合衆国 92806 カリフォルニア 州・アナハイム・イースト ジェリド ア ベニュ・2517 (72)発明者 ジェロルド・サミュエル・カッスマン アメリカ合衆国 90803 カリフォルニア 州・ロング ビーチ・イースト ファース ト ストリート ナンバー204・2121

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(1)部分酸化反応器中に固形スラグを堆
    積させた部分酸化反応を停止し、(2)低流動点のスラ
    グ誘導体にするために、スラグと反応する、遊離酸素含
    有または発生物質である誘導体化剤の少なくとも一つを
    反応器に添加し、(3)スラグ誘導体が流動して出口を
    経て反応器から排出する温度を反応器内で与え、並びに
    (4)スラグが出口を閉塞しないように反応器内の誘導
    体化剤および温度レベルを制御することにより脱スラグ
    速度を管理することを含む部分酸化反応器からのスラグ
    の除去法。
  2. 【請求項2】(1)遊離酸素含有ガス、およびスラグ堆
    積性物質を含む流体有機供給原料を反応器に添加し、
    (2)反応器出口から排出する水素および一酸化炭素ガ
    スを含む合成ガス並びに反応器に堆積するスラグを製造
    するために供給原料およびガスを部分酸化反応で反応さ
    せ、(3)合成ガスを回収し、並びに以下の工程でスラ
    グを除去することを含む合成ガス製造方法。(4)部分
    酸化反応を停止し、(5)低流動点のスラグ誘導体にす
    るために、スラグと反応する、遊離酸素含有または発生
    物質である誘導体化剤の少なくとも一つを反応器に添加
    し、(6)スラグ誘導体が流動して出口を経て反応器か
    ら排出する温度を反応器内で与え、および(7)スラグ
    が出口を閉塞しないように反応器内の誘導体化剤および
    温度レベルを制御する。
JP6014106A 1993-01-15 1994-01-13 部分酸化反応器からのスラグの除去法及び合成ガス製造方法 Pending JPH06322379A (ja)

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