JPH06322316A - コーティング用組成物およびその製造方法 - Google Patents

コーティング用組成物およびその製造方法

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JPH06322316A
JPH06322316A JP5113230A JP11323093A JPH06322316A JP H06322316 A JPH06322316 A JP H06322316A JP 5113230 A JP5113230 A JP 5113230A JP 11323093 A JP11323093 A JP 11323093A JP H06322316 A JPH06322316 A JP H06322316A
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Yukiko Hori
由貴子 堀
Tadahiro Yoneda
忠弘 米田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】耐水性,耐薬品性,耐候性,硬度、耐食性、防
錆性等に優れ、かつ屈曲性等の可とう性に優れた水系コ
ーティング用組成物及びその製造方法を提供することを
目的とし、また、上記コーティング用組成物を利用して
高性能な耐食用塗料を提供することを第2の目的とす
る。 【構成】特定のシラン化合物を水溶媒中で加水分解縮合
して得られた水溶性重合体(A成分)と特定の官能基を
有する重合性単量体を乳化重合して得られる水分散重合
体(B成分)を特定の比率で混合して得られるコ−ティ
ング用組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐水性、耐薬品性、耐
候性、硬度、耐熱性に優れ、かつ屈曲性等の可とう性に
優れた水系コーティング用組成物及びその製造方法と、
そのコーティング用組成物を含有する金属表面の防食用
塗料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、環境公害,安全衛生の面から塗料
の水性化が進み、水性エマルジヨン塗料が従来の溶剤型
塗料にとって変わりつつある。このような状況下で、エ
マルジヨン塗料も更に高度な物性が要求されるようにな
っている。従来から、エマルジヨン塗料を得る方法とし
て乳化重合法が広く用いられているが、その生成樹脂は
耐水性や耐薬品性に劣るものであった。
【0003】一方、アルコキシシラン類を加水分解縮合
して得られるポリシロキサンは、耐水性、耐薬品性の
他、耐候性、硬度、耐熱性等に優れた性質を有する。し
かしながら、ポリシロキサンは屈曲性等の柔軟性や成膜
性に劣り、また水系では単量体であるアルコキシシラン
類が水と反応するため、重合安定性、貯蔵安定性に著し
く劣るという問題点を有した。
【0004】従来、金属表面処理に耐食性を付与した
り、塗料との密着性を向上させるための塗装下地性を付
与する目的で、クロム酸処理或いはリン酸処理等が行わ
れている。
【0005】このうち、クロム酸処理方法ではかなりの
耐食性が得られるが、塗料下地剤としては不十分であ
る。また、クロム酸処理の改良方法として、例えば特公
昭45−38891号には無水クロム酸とケイ酸塩から
なる無機系クロメート液による処理方法が提案されてい
るが、クロメート被膜の耐水性や耐食性が不十分であ
る。また、クロメートの公害も問題視されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、耐水性,耐
薬品性,耐候性,硬度、耐食性、防錆性等に優れ、か
つ、屈曲性等の可とう性に優れた水系コーティング用組
成物及びその製造方法を提供することを目的とし、ま
た、上記コーティング用組成物を利用して高性能な耐食
用塗料を提供することを第2の目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、A成分;下記
一般式(I)
【0008】
【化3】
【0009】で示されるシラン化合物Aを、水溶媒中で
加水分解縮合して得られた水溶性重合体と B成分;(a)ラジカル重合可能な官能基を分子内に有
する重合性単量体70.0〜99.9重量部と(b)ラ
ジカル重合可能な官能基及びシラン化合物Aの加水分解
縮合の触媒となり得る官能基を分子内に有する重合性単
量体および/またはラジカル重合可能な官能基及びシラ
ン化合物AのSi(OR2)基と反応し、結合を形成し
得る官能基を分子内に有する重合性単量体0.1〜30
重量部(ただし、(a)+(b)=100重量部)とを
水中で乳化重合して得られる水分散重合体を混合して得
られ、かつA成分とB成分の重量比(A/B)が10〜
0.1(ただし、A成分をR1 mSiO4-m/2に、B成分
を固形分に換算する)であることを特徴とするコーティ
ング用組成物を提供するものである。
【0010】以下、本発明を詳しく説明する。
【0011】本発明において用いられるシラン化合物A
としては、一般式(I)を満足するものであれば特に限
定されずその1種以上を使用できる。シラン化合物Aの
具体例としては、テトラメトキシシラン、テトラエトキ
シシラン、テトラプロポキシシラン、テトラブトキシシ
ラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシ
シラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキ
シシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、n−プロ
ピルトリエトキシシラン、i−プロピルトリメトキシシ
ラン、i−プロピルトリエトキシシラン、γ−クロロプ
ロピルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルトリエ
トキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリ
エトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキ
シシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラ
ン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−
メルカプトプロピルトリエトキシシラン、フェニルトリ
メトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、3,4
−エポキシシクロヘキシルエチルトリメトキシシラン、
3,4−エポキシシクロヘキシルエチルトリエトキシシ
ラン、等を挙げることができ、これらの1種または2種
以上を用いることができるが、汎用性の面からはテトラ
メトキシシラン、テトラエトキシシラン、メチルトリメ
トキシシラン、メチルトリエトキシシランが望ましい。
【0012】本発明においては、シラン化合物Aの加水
分解縮合は水溶媒中で行われるが、B成分である乳化重
合物との混合前に界面活性剤の存在下、シラン化合物A
の加水分解縮合を行うことが好ましい。
【0013】ここで用いられる界面活性剤は、アニオン
性、ノニオン性、アニオン性とノニオン性の組み合わ
せ、カチオン性、両性等の界面活性剤を用いることがで
きる。アニオン性界面活性剤としては、例えば高級アル
コール硫酸エステルナトリウム塩、アルキルベンゼンス
ルホン酸ナトリウム塩、コハク酸ジアルキルエステルス
ルホン酸ナトリウム塩、アルキルジフェニルエーテルジ
スルホン酸等が挙げられ、ノニオン性界面活性剤として
は、例えばポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル
等を挙げることができる。カチオン性界面活性剤として
は、例えばアルキルピリジニルクロライド、アルキルア
ンモニウムクロライド等が用いられる。両性界面活性剤
としては、例えばラウリルベタイン等を用いることがで
きる。更に、反応性界面活性剤等を用いてもよい。シロ
キサン成分の安定性の面から、アニオン性界面活性剤が
望ましく、特にドデシルベンゼンスルホン酸系がより好
ましい。 これらの場合の界面活性剤は、シラン化合物
Aの急激な反応を抑制し、ゲル化を防ぐ効果がある。界
面活性剤の使用量としては、シラン化合物Aに対し、
0.001から10重量部が好ましく、より好ましくは
0.01〜5重量部が望ましい。0.01重量部より少
ないと保存安定性に劣り、5重量部より多いと形成され
た重合体の耐水性に劣る場合がある。シラン化合物Aの
加水分解縮合反応は、0〜200℃の温度条件下で行わ
れる。この加水分解縮合反応は、例えばシラン化合物A
としてテトラエトキシシランを用いた場合、次式で示さ
れる。
【0014】
【化4】
【0015】本発明においては、水溶媒中で行われる。
【0016】本発明に用いられるラジカル重合可能な官
能基を分子内に有する重合性単量体(以下重合性単量体
aという)としては、例えば、メチル(メタ)アクリレ
ート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)ア
クリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、4
−t−ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、フ
ェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリ
レート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、
ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエ
チレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチ
レングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロー
ルプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリ
トールトリ(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル
酸エステル類、スチレン、α−メチルスチレン、ジビニ
ルベンゼンやそれらの核置換誘導体等の芳香族ビニル化
合物等を挙げることができるが、これらに限定されるも
のではない。
【0017】本発明に用いられるラジカル重合可能な官
能基及びシラン化合物Aの加水分解縮合の触媒となり得
る官能基を分子内に有する重合性単量体(以下重合性単
量体b1という)としては例えば、分子内にリン酸基を
有する重合性単量体;2−(メタ)アクリロイルオキシ
エチルアシッドホスフェート、アシッドホスホオキシポ
リオキシプリピレングリコールモノ(メタ)アクリレー
ト、アシッドホスホオキシポリオキシエチレングリコー
ルモノ(メタ)アクリレート、メタクリロイルオキシエ
チルアシッドホスフェートモノエタノールアミンハーフ
ソルト等、分子内にカルボン酸基を有する重合性単量
体;(メタ)アクリル酸、2−(メタ)アクリルオキシ
エチルコハク酸、2−(メタ)アクリルオキシエチルフ
タル酸、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルへキサ
ヒドロフタル酸等、分子内にアミノ基を有する重合性単
量体;ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジ
エチルアミノエチル(メタ)アクリレート等を例として
挙げることができる。
【0018】本発明のラジカル重合可能な官能基及びシ
ラン化合物AのSi(OR2)基と反応し、結合を形成
し得る官能基を分子内に有する重合性単量体(以下重合
性単量体b2という)としては、例えば分子内に水酸基
を有する重合性単量体;2−ヒドロキシエチル(メタ)
アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリ
レート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、
グリセロールモノ(メタ)アクリレート、2−(メタ)
アクリロイルオキシエチル−2−ヒドロキシエチルフタ
ル酸等、分子内にグリシジル基を有する重合性単量体;
グリシジル(メタ)アクリレート等、分子内にアルコキ
シシリル基を有する重合性単量体;γ−(メタ)アクリ
ロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−(メタ)アク
リロキシプロピルトリエトキシシラン等を例として挙げ
ることができる。
【0019】本発明においては、重合性単量体b1およ
び/またはb2は全重合性単量体量に対して、0.1〜
30重量部が好ましく、より好ましくは、1.0〜20
重量部が望ましい。1.0重量部より少ないとb1もし
くはb2の効果が充分ではなく、20重量部より多いと
重合体が耐水性に劣ることがある。
【0020】重合性単量体b1もしくはb2は、重合性単
量体b1の場合、シロキサンの成膜時の縮合触媒及び基
材との密着性向上剤として働き、重合性単量体b2の場
合はシロキサン成分と乳化重合成分の相溶化剤的な効果
が期待できる。
【0021】本発明におけるB成分の乳化重合は、通常
の乳化重合の条件下で行うことができる。例えば、水媒
体中にラジカル重合可能な重合性単量体、乳化剤、重合
開始剤、必要に応じて連鎖移動剤、pH調製剤等を添加
し、20〜100℃で0.5〜30時間程度重合を行
う。
【0022】ここで用いられる乳化剤としては、アニオ
ン性、ノニオン性、アニオン性とノニオン性の組み合わ
せ、カチオン性、両性等の乳化剤を用いることができ
る。アニオン性乳化剤としては、例えば高級アルコール
硫酸エステルナトリウム塩、アルキルベンゼンスルホン
酸ナトリウム塩、コハク酸ジアルキルエステルスルホン
酸ナトリウム塩、アルキルジフェニルエーテルジスルホ
ン酸塩等が挙げられ、ノニオン性乳化剤としては、例え
ばポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル等を挙げ
ることができる。カチオン性乳化剤としては、例えばア
ルキルピリジニルクロライド、アルキルアンモニウムク
ロライド等が用いられる。両性乳化剤としては、例えば
ラウリルベタイン等を用いることができる。更に、反応
性乳化剤等を用いてもよい。乳化剤の使用量は、重合性
単量体100重量部に対し、0.001〜10重量部が
望ましい。0.001重量部より少ないと重合の際のミ
セルの安定性に劣り、10重量部より多いと重合体を成
形した際の耐水性に劣ることがある。
【0023】重合開始剤としては、水溶性の過硫酸塩、
過酸化水素等を用いることができ、必要に応じて還元剤
と組み合わせて使用することも可能である。また、油溶
性の重合開始剤、例えば2,2’−アゾビスイソブチロ
ニトリル、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4
−ジメチルバレロニトリル)等のアゾ系重合開始剤、過
酸化ベンゾイル、過酸化ブチル等の有機過酸化物重合開
始剤等を用いることもできる。重合開始剤の使用量とし
ては、重合性単量体100重量部に対し、0.01〜5
重量部が好ましい。
【0024】本発明において得られるコーティング用組
成物は、A成分とB成分の比(A/B)が重量比で10
〜0.1(ただし、A成分をR1mSiO4-m/2に、B成
分を固形分に換算する)、好ましくは3〜0.3であ
る。A/Bが3より大きいと屈曲性等の可とう性に劣
り、0.3より小さいと耐薬品性、硬度等に劣ることが
ある。
【0025】本発明は、成膜性、濡れ性を向上させるた
めに有機溶剤を添加することも可能である。ここで用い
られる有機溶剤としては、例えば、メタノール、エタノ
ール、イソプロパノール、n−ブタノール、エチレング
リコール、ジエチレングリコール、エチレングリコール
モノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエ
ーテル等のアルコール類、アセトン、メチルエチルケト
ン等のケトン類の他、メチルアセテート、テトラヒドロ
フラン等が挙げられ、これらを混合して用いることも可
能である。これらの中でもアルコール類が好ましく用い
られる。これらの有機溶剤の使用量は、全溶媒中の20
重量部未満、好ましくは10重量部未満、より好ましく
は5重量部未満である。
【0026】本発明においては、本発明の効果を損なわ
ない範囲で硬化剤、濡れ性改良剤、可塑剤、消泡剤、増
粘剤等の無機、有機系各種添加剤を必要に応じて添加す
ることができる。
【0027】本発明のコーティング用組成物によって被
覆される基材としては、樹脂成形体、金属、木材、セラ
ミックス等が使用できる。
【0028】被覆した後、被覆層の硬化、乾燥を行う。
硬化、乾燥法としては、常温でも可能であるが、早く硬
化、乾燥させたいときは、常温〜300℃、好ましくは
常温〜250℃で、熱処理することも可能である。
【0029】被覆法としては、基材に塗布、乾燥を行う
被覆法であれば特に限定されないが、例えば、ロールコ
ーティング法、ディップコーティング法、バーコーティ
ング法、ノズルコーティング法及びこれらの方法を組み
合わせた被覆法など通常の方法が用いられる。
【0030】また、本発明のコーティング用組成物を
鉄、鋼、亜鉛及びアルミニウムからなる群より選ばれる
少なくとも1種の金属または合金に塗布することによ
り、優れた耐食性を付与することがる金属表面処理組成
物として使用することもできる。
【0031】本発明のコーティング用組成物を金属表面
処理組成物として用いる場合、クロム化合物と混合して
用いることも可能である。用いられるクロム化合物とし
ては、CrO3,Cr(NO33,CrCl3,Cr
2(SO43・18H2O,CrPO4・6H2O;クロム
酸カリウム、クロム酸アンモニウム等のクロム酸塩;二
クロム酸カリウム、二クロム酸アンモニウム等の二クロ
ム酸塩等の水溶性クロム化合物;あるいはストロンチウ
ムクロメート、クロム酸鉛、ジンククロメート等の水不
溶性クロム化合物等を用いることができる。
【0032】また、一般に防錆剤の成分として知られて
いるタンニン酸、没食子酸、チオ尿酸等を添加すること
も可能である。
【0033】本発明で得られるコーティング用組成物は
水不溶性又は水分散性無機物を添加することも可能であ
る。例としては、水分散性シリカ、タルク、ケイソウ
土、炭酸カルシウム、クレー、二酸化チタン、アルミニ
ウムシリケート、リン酸アルミニウム、アルミナゾル、
マグネシアゾル、チタニアゾル、ジルコニアゾル等を挙
げることができる。
【0034】本発明のコーティング用組成物を金属表面
処理組成物として用いる場合、鉄、鋼、亜鉛及びアルミ
ニウムからなる群より選ばれる少なくとも1種の金属ま
たは合金に適用でき、例えば、鉄、鋼、合金鋼、亜鉛、
亜鉛合金、アルミニウム、アルミニウム合金等の金属、
及び鉄、鋼、合金鋼、亜鉛、亜鉛合金、アルミニウム、
アルミニウム合金等を被覆した金属被覆物等をあげるこ
とができる。
【0035】また、これらの被装物の形状としては、板
状、パイプ状、線状等の種々の形状の物に使用すること
ができる。
【0036】本発明のコーティング用組成物を金属表面
処理組成物として使用するには、常温〜250℃、好ま
しくは常温〜100℃の被装物金属表面に刷毛塗り、ス
プレー塗布、ロール塗布、浸漬等の方法で塗布後、常温
以上の温度で数秒〜数分間乾燥するだけでよい。その際
得られる塗膜の膜厚は、0.1〜10μm程度の薄膜で
充分な効果が得られる。
【0037】
【実施例】以下に実施例をあげて本発明を具体的に説明
するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではな
い。
【0038】実施例1 四つ口フラスコに攪拌機、温度計を取り付け、水200
g、ドデシルベンゼンスルフォン酸ナトリウム0.6
g、過硫酸アンモニウム0.68gを仕込み、窒素ガス
で置換し、80℃に昇温の後、アクリル酸ブチル46.
5g,メタクリル酸メチル41.8g、メタクリル酸1
1.7g、水30g、ドデシルベンゼンスルフォン酸ナ
トリウム0.7gを混合したものを3時間かけて連続的
に滴下した。滴下終了後、80℃で1時間加熱し、冷却
の後、200メッシュ金網でろ過し、乳化重合物1を得
た。得られた乳化重合物の平均粒径は94.5nmであ
った。 次に、メチルトリメトキシシラン20.3g、
テトラエトキシシラン8.7g、ドデシルベンゼンスル
フォン酸ナトリウムを0.3g、水80gを混合し、2
3℃で3時間攪拌し、透明な水溶性重合物を得た。この
溶液へ、57.3gの乳化重合物1を30分かけて滴下
し、さらに3時間攪拌しコーティング用組成物1を得
た。
【0039】コーティング用組成物1をガラス板及び鋼
板にバーコーターを用いて、厚さ2.0μmになるよう
に塗布した。得られた塗膜は、いづれも透明であった。
この塗膜の物性試験結果を表−1に示した。
【0040】実施例2〜7 実施例1と同様の操作を行ない、結果を表−1に示し
た。
【0041】比較例1 メチルトリメトキシシラン20.3g、テトラエトキシ
シラン8.7g、水80g、ドデシルベンゼンスルフォ
ン酸ナトリウムを0.4g混合し、23℃で3時間攪拌
し、比較コーティング用組成物1を得た。
【0042】比較コーティング用組成物1をガラス板及
び鋼板にバーコーターを用いて、厚さ2.0μmになる
ように塗布した。得られた塗膜は、いづれも透明であっ
た。この塗膜のゴバン目テスト評価は8で、耐薬品性は
○、鉛筆硬度は3H、エリクセンは×、耐食性も×であ
った。また、保存安定性は×であった。
【0043】比較例2 実施例1で得られた乳化重合物1をガラス板及び鋼板に
バーコーターを用いて、厚さ2.0μmになるように塗
布した。得られた塗膜は、いづれも透明であった。この
塗膜のゴバン目テスト評価は10で、耐薬品性は×、鉛
筆硬度は6B、エリクセンは○、耐食性は×であった。
また、保存安定性は○であった。
【0044】比較例3 四つ口フラスコに攪拌機、温度計を取り付け、水200
g、ドデシルベンゼンスルフォン酸ナトリウム0.6
g、過硫酸アンモニウム0.68gを仕込み、窒素ガス
で置換し、80℃に昇温の後、アクリル酸ブチル46.
5g,メタクリル酸メチル53.5g、水30g、ドデ
シルベンゼンスルフォン酸ナトリウム0.7gを混合し
たものを3時間かけて連続的に滴下した。滴下終了後、
80℃で1時間加熱し、冷却の後、200メッシュ金網
でろ過し、比較乳化重合物3を得た。得られた乳化重合
物の平均粒径は101.5nmであった。 次に、メチ
ルトリメトキシシラン20.3g、テトラエトキシシラ
ン8.7g、ドデシルベンゼンスルフォン酸ナトリウム
を0.3g、水80gを混合し、23℃で3時間攪拌
し、透明な水溶性重合物を得た。この溶液へ、57.3
gの乳化重合物1を30分かけて滴下し、さらに3時間
攪拌し比較コーティング用組成物3を得た。
【0045】比較コーティング用組成物3をガラス板及
び鋼板にバーコーターを用いて、厚さ2.0μmになる
ように塗布した。得られた塗膜は、いずれも透明であっ
た。この塗膜のゴバン目テスト評価は9で、耐薬品性は
○、鉛筆硬度はH、エリクセンは×、耐食性は×であっ
た。また、保存安定性は○であった。
【0046】比較例4 四つ口フラスコに攪拌機、温度計を取り付け、水200
g、ドデシルベンゼンスルフォン酸ナトリウム0.6
g、過硫酸アンモニウム0.68gを仕込み、窒素ガス
で置換し、80℃に昇温の後、アクリル酸ブチル46.
5g,メタクリル酸メチル41.8g、メタクリル酸1
1.7g、水30g、ドデシルベンゼンスルフォン酸ナ
トリウム0.7gを混合したものを3時間かけて連続的
に滴下した。滴下終了後、80℃で1時間加熱し、冷却
の後、200メッシュ金網でろ過し、比較乳化重合物4
を得た。得られた乳化重合物の平均粒径は94.5nm
であった。 次に、メチルトリメトキシシラン20.3
g、テトラエトキシシラン8.7gを57.3gの比較
乳化重合物4へ30分かけて滴下した。しかし、2時間
後液はゲル化がおこった。
【0047】評価法 ・ゴバン目テスト ガラス板にコーティングした
塗膜をカッターナイフで2mm間隔200mm×200
mmのゴバン目を刻み、セロハンテープを圧着した後引
き剥し、塗膜の剥離程度を10点法で評価した。
【0048】10点(良)→1点(劣) ・耐薬品性 ガラス板にコーティングした
塗膜をキシレンに6時間浸漬 ○:塗膜に変化なし ×:塗膜が白化、塗膜溶解 ・鉛筆硬度 ガラス板にコーティングした
塗膜でJIS−K5400に従い行った。
【0049】・エリクセン 鋼板にコーティ
ングした塗膜をエリクセン5mm押しだし後塗膜の状態
を観察した。
【0050】○:塗膜に変化なし ×:塗膜にグラック ・耐食性 鋼板にコーティングした塗膜
でJIS Z−2371に従い、塩水噴霧試験を250
時間行った ○:変化なし ×:赤錆、白錆等が発生 ・保存安定性 表面処理用組成物の3ヶ月後
の状態を観察 ○:変化なし ×:凝集、ゲル化 (注)実施例、比較例の鋼板とは、電気亜鉛メッキ鋼板
である。
【0051】略 号 PM:2−メタクリロイルオキシエチルアシッドホスフ
ェート BA:アクリル酸ブチル MMA:メタクリル酸メチル MAA:メタクリル酸 HEMA:メタクリル酸2−ヒドロキシエチル GMA:グリシジルメタクリレート γMTMOS:γ-メタクリロキシプロピルトリメトキ
シシラン
【0052】
【表1】
フロントページの続き (72)発明者 米田 忠弘 大阪府吹田市西御旅町5番8号 株式会社 日本触媒中央研究所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】A成分;下記一般式(I) 【化1】 で示されるシラン化合物Aを、水溶媒中で加水分解縮合
    して得られた水溶性重合体と B成分;(a)ラジカル重合可能な官能基を分子内に有
    する重合性単量体70.0〜99.9重量部と(b)ラ
    ジカル重合可能な官能基及びシラン化合物Aの加水分解
    縮合の触媒となり得る官能基を分子内に有する重合性単
    量体および/またはラジカル重合可能な官能基及びシラ
    ン化合物AのSi(OR2)基と反応し、結合を形成し
    得る官能基を分子内に有する重合性単量体0.1〜30
    重量部(ただし、(a)+(b)=100重量部)とを
    水中で乳化重合して得られる水分散重合体を混合して得
    られ、かつA成分とB成分の重量比(A/B)が10〜
    0.1(ただし、A成分をR1 mSiO4-m/2に、B成分
    を固形分に換算する)であることを特徴とするコーティ
    ング用組成物。
  2. 【請求項2】A成分;下記一般式(I) 【化2】 で示されるシラン化合物Aを、界面活性剤存在下に水溶
    媒中で加水分解縮合して得られた水溶性重合体と B成分;(a)ラジカル重合可能な官能基を分子内に有
    する重合性単量体70.0〜99.9重量部と(b)ラ
    ジカル重合可能な官能基及びシラン化合物Aの加水分解
    縮合の触媒となり得る官能基を分子内に有する重合性単
    量体および/またはラジカル重合可能な官能基及びシラ
    ン化合物AのSi(OR2)基と反応し、結合を形成し
    得る官能基を分子内に有する重合性単量体0.1〜30
    重量部(ただし、(a)+(b)=100重量部)とを
    水中で乳化重合して得られる水分散重合体をA成分とB
    成分の重量比(A/B)が10〜0.1(ただし、A成
    分をR1 mSiO4-m/2に、B成分を固形分に換算する)
    となるように混合することを特徴とする請求項1記載の
    コーティング用組成物の製造方法。
  3. 【請求項3】請求項1に記載のコーティング用組成物を
    含有する金属表面の耐食用塗料。
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